JPH09208530A - 脂肪族炭酸ジエステルの製造方法 - Google Patents

脂肪族炭酸ジエステルの製造方法

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JPH09208530A
JPH09208530A JP8022211A JP2221196A JPH09208530A JP H09208530 A JPH09208530 A JP H09208530A JP 8022211 A JP8022211 A JP 8022211A JP 2221196 A JP2221196 A JP 2221196A JP H09208530 A JPH09208530 A JP H09208530A
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JP
Japan
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carbonic acid
compound
acid diester
aliphatic carbonic
producing
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Application number
JP8022211A
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Fumio Okuda
文雄 奥田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール類と二酸化炭素との反応により、
脂肪族炭酸ジエステルを効率的に製造する方法を提供す
ること。 【解決手段】 アルコール類と二酸化炭素とを反応させ
て脂肪族炭酸ジエステルを製造する際に、有機塩基およ
びスルホン酸エステル化合物の存在下で反応させること
を特徴とする脂肪族炭酸ジエステルの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族炭酸ジエス
テルの製造方法に関し、詳しくは、有機塩基およびスル
ホン酸エステル化合物の存在下で反応させることによっ
て、毒性の高いホスゲンガスや一酸化炭素ガスを用いる
ことなく、脂肪族炭酸ジエステルを効率良く製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、脂肪族炭酸ジエステルは、塩化メ
チレンやホスゲンを使用しないエステル交換反応(溶融
重合法)によるポリカーボネートやポリウレタン等の製
造のための原料として有用な化合物である。炭酸ジエス
テルを製造する方法としては、アルコール類とホスゲン
ガスを反応させるホズゲン法がある。しかし、有毒なホ
スゲンガスを使用し、副生成物として塩化水素等が発生
するという欠点を有している。また、アルコール類と一
酸化炭素と酸素とを反応させるカルボニル化法もある。
しかし、毒性の高い一酸化炭素ガスを使用し、酸素を使
用することから爆発する危険性を有するという欠点を有
している。さらに、エステル交換反応もあるが、平衡反
応となるので逐次生成してくるアルコール類の除去のた
めに反応蒸留装置が必要となるという欠点を有してい
る。
【0003】上記の3つの従来技術の欠点を解消する方
法として、アルコール類と二酸化炭素を反応させる炭酸
ジエステルの製造方法が提案されている。錫等を触媒と
して用いる方法(特公昭56-40707、特開平6-262085等)
、脱水剤を存在させる方法(特公平5-49658 )、脱水
剤としてオルト蟻酸エステルを用いる方法(特開平7-33
715 )等であるが、反応時間が長く、副生物も生成して
くるという欠点を有している。具体的には、二酸化炭素
の圧力が5〜60kg/cm2 、反応時間は8〜66時
間、反応温度は150〜200℃という極めて厳しい条
件であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二酸化炭素
を用いることにより、安全で、効率的で、さらに温和な
反応条件で、脂肪族炭酸ジエステルを製造する方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意研究を行った結果、アルコール類と二
酸化炭素を反応させて脂肪族炭酸ジエステルを製造する
際に有機塩基およびスルホン酸エステル化合物の存在下
で反応させると、短時間で温和な反応条件で、対応する
脂肪族炭酸ジエステルを製造することを見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明は一般式ROH(Rは、
炭素数1から6までの鎖状または環状の炭化水素基)で
あるアルコール類と二酸化炭素を反応させて脂肪族炭酸
ジエステルを製造する際に、有機塩基およびスルホン酸
エステル化合物の存在下で反応させることを特徴とする
脂肪族炭酸ジエステルの製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明は一般式ROH(Rは、炭
素数1から6までの鎖状または環状の炭化水素基)であ
るアルコール類と二酸化炭素を反応させて脂肪族炭酸ジ
エステルを製造する際に、有機塩基およびスルホン酸エ
ステル化合物の存在下で反応させることが重要である。
【0008】本発明においては、一般式ROH(Rは、
炭素数1から6までの鎖状または環状の炭化水素基)で
あるアルコール類及び二酸化炭素が用いられる。アルコ
ール類としては、一般式ROHで表される化合物が使用
される。この一般式において、Rは炭素数1から6の鎖
状または環状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基と
しては、例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル
基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,s
ec−ブチル基,t−ブチル基などの炭素数1〜6のア
ルキル基が挙げられる。環状の炭化水素基としては、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキ
ル基が挙げられる。
【0009】上記一般式で表されるアルコール類の具体
例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノールなどが好ましく、これらの中で、反応性及び
経済性の面からメタノール、エタノールが特に好まし
い。二酸化炭素は、気体状または固体状のいずれでも使
用可能であり、また窒素等の不活性ガスで希釈されてい
てもよい。反応系内の二酸化炭素の圧力は4kg/cm
2 以下であれば良いが、常圧で十分である。
【0010】有機塩基としては、アミジン類またはグア
ニジン類等が好ましく、具体的には1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]−7−ウンデセン、7−メチル−
1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デ
センである。スルホン酸エステル化合物は、スルホン酸
とアルコールとのエステルであれば良く限定されない
が、トリフレート化合物またはトシレート化合物が好ま
しい。
【0011】トリフレート化合物は、ArOTf(A
r:芳香族基、Tf:トリフレート)で、芳香族基とし
ては、フェニル、アルキルフェニルまたはハロゲン化フ
ェニル等が考えられる。トリフレート化合物としては、
特にフェニルトリフレートが好ましい。トシレート化合
物は、ArOTs(Ar:芳香族基、Ts:トシレー
ト)で、芳香族基としては、フェニル、アルキルフェニ
ルまたはハロゲン化フェニル等が考えられる。トシレー
ト化合物としては、特にフェニルトシレートが好まし
い。
【0012】反応溶媒の使用は、反応速度を向上するた
めには好ましい。特に、極性非プロトン溶媒が好まし
い。具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、テトラヒドロフランまたはアセトニトリル等であ
る。本発明においては、添加物である有機塩基と原料の
脂肪族アルコール類との使用割合については特に制限は
ないが、モル比で0.5:1〜2:1の範囲にあること
が好ましく、0.9〜1.1が特に好ましい。また、添
加物であるトリフレート化合物又はトシレート化合物と
の使用割合については特に制限はないが、モル比で0.
5:1〜2:1の範囲にあることが好ましく、0.9〜
1.1が特に好ましい。添加物である有機塩基等が少な
い場合、反応の収率が低下し好ましくない。また、添加
物である有機塩基等が多い場合、生成物である炭酸ジエ
ステルの分解が生じ好ましくない。
【0013】反応温度は、好ましくは室温〜150℃の
範囲で選ばれる。この温度が室温未満では反応速度が遅
すぎて実用的ではなく、150℃を超えると副反応など
が生じ、収率が低下する傾向がみられる。反応速度及び
収率などの面から、より好ましい反応温度は50〜10
0℃の範囲である。さらに、反応方式としては、バッチ
式及び連続式のいずれでもよい。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 ジムロートコンデンサー、二酸化炭素導入管及び二方コ
ックを装着した30ミリリットルの二口フラスコに、N
−メチル−2−ピロリドン溶媒15ml、エタノール2
0mmolおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセン20mmolを入れて攪拌しなが
ら、二酸化炭素流通下、室温で1時間保持し、反応溶液
が白色の粘性溶液となるのを確認した。次いで、二酸化
炭素の流通を停止した後、フェニルトリフレート20m
molを添加し、二酸化炭素雰囲気下攪拌しながら10
0℃にて4時間反応させた。冷却後残存する二酸化炭素
を放出し、得られた反応液をガスクロマトグラフィーに
より分析した。炭酸ジエチルが30%収率(エタノール
基準)で生成していた。
【0015】実施例2 フェニルトリフレートの代わりにフェニルトシレートを
用いて反応を行った以外は、実施例1と同様に行った。
得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、炭酸ジエチルが29%収率(エタノール基
準)で生成していた。
【0016】実施例3 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセ
ンの代わりに、7−メチル−1,5,7−トリアザビシ
クロ[4.4.0]−5−デセンを用いて反応を行った
以外は、実施例1と同様に行った。得られた反応液をガ
スクロマトグラフィーにより分析したところ、炭酸ジエ
チルが30%収率(エタノール基準)で生成していた。
【0017】比較例1 フェニルトリフレートを用いずに反応を行った以外は、
実施例1と同様に行った。得られた反応溶液をガスクロ
マトグラフィーで分析したところ、炭酸ジエチルは全く
検出されなかった。
【0018】比較例2 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセ
ンを用いずに反応を行った以外は、実施例1と同様に反
応を行った。得られた溶液をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、炭酸ジエチルは全く検出されなかっ
た。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、アルコール類と二酸化
炭素を反応させて脂肪族炭酸ジエステルを製造する際に
有機塩基およびスルホン酸エステル化合物の存在下で反
応させると、短時間で温和な反応条件で、対応する脂肪
族炭酸ジエステルを効率良く製造することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式ROH(Rは、炭素数1から6ま
    での鎖状または環状の炭化水素基)であるアルコール類
    と二酸化炭素を反応させて脂肪族炭酸ジエステルを製造
    する方法において、有機塩基およびスルホン酸エステル
    化合物の存在下で反応させることを特徴とする脂肪族炭
    酸ジエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 スルホン酸エステル化合物が、トリフレ
    ート化合物またはトシレート化合物であることを特徴と
    する請求項1記載の脂肪族炭酸ジエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 スルホン酸エステル化合物が、トリフレ
    ート化合物およびトシレート化合物であることを特徴と
    する請求項1記載の脂肪族炭酸ジエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 アルコール類が、エタノールであること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3記載の脂肪族炭酸
    ジエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 有機塩基が、アミジン類またはグアニジ
    ン類であることを特徴とする請求項1ないし請求項4記
    載の脂肪族炭酸ジエステルの製造方法。
  6. 【請求項6】 トリフレート化合物が、フェニルトリフ
    レートであることを特徴とする請求項2記載の脂肪族炭
    酸ジエステルの製造方法。
  7. 【請求項7】 トシレート化合物が、フェニルトシレー
    トであることを特徴とする請求項2記載の脂肪族炭酸ジ
    エステルの製造方法。
JP8022211A 1996-02-08 1996-02-08 脂肪族炭酸ジエステルの製造方法 Pending JPH09208530A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006109775A1 (ja) * 2005-04-12 2006-10-19 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 炭酸エステルの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006109775A1 (ja) * 2005-04-12 2006-10-19 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 炭酸エステルの製造方法

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