JPH09208153A - エレベータの走行案内装置及びその製造方法 - Google Patents

エレベータの走行案内装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH09208153A
JPH09208153A JP1676596A JP1676596A JPH09208153A JP H09208153 A JPH09208153 A JP H09208153A JP 1676596 A JP1676596 A JP 1676596A JP 1676596 A JP1676596 A JP 1676596A JP H09208153 A JPH09208153 A JP H09208153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elevator
guide rail
car
guide device
electromagnets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1676596A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiko Kazao
幸彦 風尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP1676596A priority Critical patent/JPH09208153A/ja
Publication of JPH09208153A publication Critical patent/JPH09208153A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレベータ乗りかごをレールに沿って非接触
で案内する走行案内装置において、電磁石コイル数を低
減して軽量化するとともに、取付時の間隙(ギャップ)
調整作業の簡素化を図る。 【解決手段】 走行案内装置4の電磁石51鉄芯である
磁性体部51bを3字状とし、2個のコイル51aによ
り案内レール5と略直交する面内に案内レール4を共通
とする磁路を形成することにより、間隙gの設定容易化
とコイル51a数の軽減を図った。また、乗りかご1の
前後方向の変位が生じたときは、2個のコイル51aの
一方の電流を強め、他方を弱めることにより総合磁力を
変化させることなく、変位の補正を行う。また乗りかご
1に横方向の変位が生じたときは、2個のコイル51a
の電流を同時に変化させ、対向する走行案内装置間で横
方向の吸引力を発生させ、同様に、横方向の揺れを補正
するように構成し走行の安定化も図った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータ乗りか
ごの案内支持を滑らかにかつ安定して行うことのできる
エレベータの走行案内装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータの走行案内装置は乗りかご側
に設けられ、乗りかごが昇降路内に立設された案内レー
ルに沿って円滑に昇降移動できるように機能するもの
で、一般には案内(ガイド)レールをローラで3方向か
ら押圧しつつ転動するローラガイドが使用される。しか
しながら、ローラガイドは案内レールに継ぎ目等の段差
があった場合、乗りかごに衝撃が加わり、乗客に振動や
騒音等の不快感を与える恐れがあった。そこでローラガ
イドに代え、磁気力を利用することにより乗りかごを案
内レールに対して非接触で案内するエレベータの走行案
内装置が提案されている。
【0003】従来の磁気力を利用したエレベータの走行
案内装置は、特開昭60−36279号公報にも記載さ
れたように、図12に示すように構成されている。即
ち、図12は乗降口から見た図で、乗りかご1はロープ
2につり下げられて昇降し、乗りかご1の左右側面に沿
う昇降路3内に立設された案内レール4に沿うよう、乗
りかご1の各上下部にそれぞれ2組、計4組のエレベー
タの走行案内装置5が取付けられている。
【0004】各走行案内装置5はローラガイドと同様、
案内レール4の乗りかご1側に突出した3面に対向して
3個1組の電磁石51で構成されるが、図12ではその
中で先端面に対向するものだけを示している。電磁石5
1は一対のコイル51aを組込んだコ字状の鉄芯からな
る磁性体部51bとで構成され、磁性体部51bの両先
端部である磁極は案内レール4の長さ方向に沿うよう配
置されている。
【0005】この走行案内装置5は、電磁石51を使用
した非接触磁気ガイドであり、走行時、走行案内装置5
と案内レール4との間の間隙(ギャップ)gが、磁気力
により常にほぼ一定になるように制御され、それまでガ
イドローラの回転に伴い発生した振動や騒音の発生は解
消されるように構成されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエレベータ
の走行案内装置では、乗りかご1の左右側面の上下、計
4か所に取付けられ、1つ(1組)の走行案内装置5は
3個の電磁石51からなり、1個の電磁石51には2個
のコイル51aから構成されるから、エレベータ1台の
乗りかご1についてみれば、24個ものコイル51aを
備える必要がある。
【0007】電磁石51のコイル51aは、コイル51
aへ通電するための電源ケーブルをも必要とするから、
全体の重量はさらに大となる欠点がある。またその電磁
石51の磁性体部51bは走行方向にコ字状に設けられ
るから、図示のように走行案内装置5は乗りかご1を案
内レール4の長手方向に大きな占有空間を占める。また
走行案内装置5は電磁石51における一対の磁極が案内
レール4の長手方向に存在するため、乗りかご1が傾斜
した場合、各磁極と案内レール4との間の間隙gが不均
一になり、磁力にアンバランスが生じる。さらに1つの
走行案内装置5を構成する3個の電磁石51は、ともに
案内レール4との間の間隙gが等しいことが望まれる
が、3個の電磁石51は乗りかご1への取付け時、互い
に独立して位置決めされるから、据付作業時は、各電磁
石51の先端部と案内レール4との間の間隙gの調整に
時間を要し、組立て精度の確保も容易でないという欠点
がある。
【0008】また、上記従来のエレベータの走行案内装
置では、停電等によりコイル51aへの給電が停止した
とき、あるいは走行制御上の不具合発生により制御不能
となったとき等、走行案内装置5の機能は停止するが、
案内レール4と走行案内装置5、特に電磁石51の磁性
体部51bとが接触し、案内レール4や走行案内装置5
を破損する恐れもあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記従来の課
題に鑑みてなされたもので、第1の発明は、昇降路に取
り付けられた案内レールに沿って昇降移動する乗りかご
に一端部が固着され、他端部は磁気力により前記案内レ
ールとの間に空隙を保持するよう構成された磁力発生機
構からなるエレベータの走行案内装置において、前記磁
力発生機構は、一対の電磁石からなり、この一対の電磁
石が形成する磁路の共通部分が前記案内レールを通るよ
うに構成したことを特徴とする。
【0010】従って、この発明によれば、案内レール4
の端部を共に磁路の一部とする一対の電磁石で構成した
ので、走行案内装置は共通する1個の磁性体部で構成で
き、1台の乗りかご1でも、左右の各案内レール4の上
下にそれぞれ2個、計8個のコイルを備えるだけで済
む。
【0011】従って、従来と比較し、電磁石の大幅削減
が可能となり、電源ケーブルの削減とともに、全体の小
形軽量化が実現できる。
【0012】第2の発明は、一端部がエレベータの乗り
かごに固着されるとともに、他端部が昇降路に沿って取
り付けられた案内レールとは間隙を有するように構成さ
れ、かつ前記案内レールを共に磁路の一部とする一対の
電磁石で構成されたエレベータの走行案内装置の製造方
法において、前記電磁石は、磁路を形成する磁性体部を
成形加工した後、その磁性体部にコイルを組込み製造す
ることを特徴とする。この発明によれば、エレベータの
走行案内装置は、その構成の中心である電磁石を磁性体
部の成型加工後にコイルを挿入して製造したので、一対
の電磁石はまず鉄芯等の磁性体部を一体加工により製造
し、その後その磁性体部にコイルを挿入して組込むだけ
であるので、製造工程の簡易化が図れる。
【0013】第3の発明は、同じく一端部がエレベータ
の乗りかごに固着されるとともに、他端部が昇降路に沿
って取り付けられた案内レールとは間隙を有するように
構成され、かつ前記案内レールを共に磁路の一部とする
一対の電磁石で構成されたエレベータの走行案内装置の
製造方法において、前記電磁石は、磁路を形成する磁性
体部を形成する第1の工程と、この第1の工程の後に前
記磁性体部にコイルを組込む第2の工程と、この第2の
工程の後に前記磁性体部の先端面が前記案内レール面と
略平行して対向するように折曲げ成形する工程とからな
ることを特徴とする。
【0014】案内レールを共に磁路の一部とする一対の
電磁石で構成されたエレベータの走行案内装置では、電
磁石と案内レールとの対向面が略平行していることが望
ましい。従って、乗りかごと案内レールとの相対位置及
び構造上の形状を考えれば、走行案内装置でコイルが巻
回される磁性体部の先端部は折曲げられ湾曲した形状と
なるが、その湾曲形状をなす磁性体部へのコイル挿入は
必ずしも容易ではない。
【0015】しかし、この発明では、電磁石の先端部の
折曲げ加工をコイル組込み後に行なうので、予めコイル
を磁性体部へ直線的に押込み挿入するだけで良いので、
製造が容易となる。
【0016】第4の発明によるエレベータの走行案内装
置は、他端部が昇降路に沿って取り付けられた案内レー
ルとは間隙を有して構成され、かつ前記案内レールを共
に磁路の一部とする一対の電磁石と、この電磁石をエレ
ベータの乗りかごに取付ける固定具と、前記案内レール
に接触しつつ回転するローラと、このローラに取付けら
れ前記案内レールを押圧するよう構成され他端が前記乗
りかごに固定されるばね機構と、前記ローラと乗りかご
との間の距離変化を検出する検出器と、この検出器から
の出力信号により電磁石の磁気力を制御する制御回路と
を具備することを特徴とする。
【0017】この発明によれば、ローラと乗りかごとの
間の距離変化を検出する検出部と、この検出部からの出
力信号により電磁石の磁力を制御する制御回路とを備え
たので、ローラと乗りかごとの間の距離が常に一定とな
るように制御することができ、仮に乗りかごが傾いても
それを補正するように作用させ得るので、走行案内装置
が案内レールに接触して、電磁石や案内レールが破損す
るのを未然に防止でき、エレベータ運行の信頼性を高め
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明によるエレベータ
の走行案内装置及びその製造方法の一実施の形態を図1
ないし図11を参照し詳細に説明する。なお、図12に
示した従来のエレベータの走行案内装置と同一構成には
同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0019】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態によるエレベータの走行案内装置を乗りか
ご1に取付けた状態を示す概略図で、図1(a)は一部
断面平面図、図1(b)はその側面図である。
【0020】即ち、案内レール4の長手方向と略直交し
て配置された走行案内装置5で、1本の案内レール4に
対して2個一対の電磁石51、51とこの電磁石51、
51を乗りかご1にねじ止め固定する固定具52から構
成される。2個の電磁石51、51は各コイル51a、
51aの共通の鉄芯である磁性体部51bに形成され、
この共通の磁性体部41bは図示のとおり3字状に一体
的に形成される。この2個一対の電磁石51、51はい
わゆる磁力発生機構を構成し、図2に示したようにそれ
ぞれ矢印W方向に磁路を形成する。
【0021】このように、走行案内装置5は、一端部が
固定具52を介して乗りかご1に取着され、他端部は2
個一対の電磁石51、51による相互の反発力または吸
引力により前記案内レールとの間に3方面で空隙gを保
持するよう構成される。このように磁力発生機構からな
る走行案内装置5は、一対のコイル51a、51aで形
成される電磁石51、51は、形成する磁路が案内レー
ル4の長手方向と略直交する面内に形成され、かつ共通
部分が前記案内レール4を通るように構成される。
【0022】従って、この実施の形態によれば、案内レ
ール4の端部を共に磁路の一部とするように磁性体部4
1bを共通にした一対の電磁石51、51で構成したの
で、走行案内装置5は単に2個の電磁石51、51で構
成でき、1台の乗りかご1でも、左右の各案内レール4
の上下にそれぞれ2個、つまり計8個の電磁石51、5
1を形成するだけで良い。このように、従来と比較し、
電磁石51、51の大幅削減が可能となり、コイル51
a、51aにつながる電源ケーブルの削減とともに、全
体の小形軽量化が実現できる。
【0023】また、図3は走行案内装置5を乗りかご1
に装着した状態を示す側面図であるが、この図にも示す
ように、この発明の走行案内装置5は案内レール4の長
手方向と直交する面内に磁路を形成するので、図12に
示した従来の案内レール4の長手方向(走行方向)に磁
路を形成した走行案内装置5と比較し、走行方向の形状
寸法を大幅に短縮することができる。さらに、対をなす
電磁石51、51による磁路が案内レール4の長さ方向
に交差して共通に形成されるため、仮に乗りかご1が傾
斜しても、図2に示すように、それぞれほぼ一定の間隙
gが確保されていれば磁極間のアンバランスは殆ど無視
できる程度となる。
【0024】また電磁石51、51は、共通しかつ一体
化された磁性体部51bで形成できるので、案内レール
3を挟む両電磁石51、51の間隔の寸法精度がとりや
すくなり、乗りかご1への組込み時の間隙gの調整作業
が容易となって組込み時間を著しく短縮できる。
【0025】(第2の実施の形態)図4は本発明装置の
第2の実施の形態を示す平面図で、2個の走行案内装置
5A、5Bを乗りかご1の上部両側に設置した状態を示
し、図5及び図6はその動作状態を説明する特性図であ
る。
【0026】即ち、図4において、乗りかご1の乗降口
方向を前後方向と称してx座標軸に、また乗降口方向に
直交する左右方向をy座標軸で表すとする。いま乗りか
ご1が図5(a)に示すように、x方向(前後方向)に
Δxだけ傾き変位した場合、一方の走行案内装置5Aの
コイル51aA1の電流Iを、図5(b)に示す通り、
0 からΔIx だけ減少させ、またコイル51aA2の
電流Iを図5(c)に示すように、逆にΔIx だけ増加
させる。
【0027】同様に他方の走行案内装置5Bも、コイル
51aB1の電流IをI0 からΔIx だけ減少させ、コ
イル51aB2の電流IをΔIx だけ増加させるよう構
成制御する。
【0028】上記のように構成制御すると、各走行案内
装置5A、5Bでは、それぞれのコイル51aA1、5
1aA2及びコイル51aB1、51aB2に流れる各
電流合計値は変化しないから、y方向の吸引力(あるい
は反発力)には変化は無い。しかしx方向には、前述の
ように、コイル51aA2とコイル51aB2の電流が
増加するため、乗りかご1のx方向の変位を元に戻そう
とする方向に復元力が作用する。
【0029】また、乗りかご1が図6(a)に示すよう
に、y方向(左右方向)にΔyだけ変位した場合は、図
6(b)及び(c)に示す通り、走行案内装置5Aのコ
イル51aA1とコイル51aA2の電流Iをいずれも
0 からΔIy だけ増加させ、走行案内装置5Bのコイ
ル51bB1とコイル51bB2の電流IはいずれもI
0 からΔIy だけ減少させる。このように制御すること
により、いずれの走行案内装置5A、5Bもそれぞれx
方向のコイルの電流は等しく、x方向の吸引力(あるい
は反発力)は発生しない。しかしy方向には、上記のよ
うに両走行案内装置5A、5B間のコイル電流に差が生
じるから、乗りかご1のy方向の変位を元に戻そうとす
る復元力が作用する。
【0030】以上のようにこの実施の形態によれば、各
々の走行案内装置5A、5Bの各2個の電磁石51、5
1の制御により、乗りかご1の傾き(変位)に対しx方
向、y方向に復元力を与えることができ、乗りかご1の
揺れを補償し、エレベータ走行の安定を図ることができ
る。なお、この実施の形態では、乗りかご1の上部にお
ける走行案内装置5について説明したが、乗りかご1の
下部に設けられる走行案内装置5についても同様に機能
させることができる。
【0031】このように、この実施の形態では、乗りか
ご1の前後、左右方向の位置制御がそれぞれ独立に行え
るので、電磁石コイルの数が削減されても、従来技術と
同様、簡単な制御で位置制御機能を発揮させることがで
きる。
【0032】(第3の実施の形態)図7は本発明の第3
の実施の形態のエレベータの走行案内装置を示すもの
で、図7(a)は電磁石51、51を構成する磁性体部
51bの3つの磁極先端部に、それぞれ固体潤滑作用の
ある固体潤滑部材6を取付けた平面図である。
【0033】図7(b)は図7(a)でA−A線から矢
印方向を見た断面の要部で、磁性体部51bへの固体潤
滑部材5の取付け部の詳細構造を示し、図7(c)は同
じく磁性体部51bの各磁極の正面図である。
【0034】即ち、固体潤滑部材6は自己潤滑性を有す
る高分子材料などからなり、それぞれ各磁極先端より嵌
め込みつつ案内レール4側に突出するよう取り付けたも
のであるが、このように構成したことにより、万一の停
電などによる給電停止やこの走行案内装置5の制御器の
動作不具合等の事態にも、案内レール4と走行案内装置
5の磁極、即ち磁性体部51との直接接触が回避され、
走行案内装置5の損傷を防止しエレベータを円滑に走行
させることができる。
【0035】なお、固体潤滑部材6は、図7に示したよ
うに枠状体からなり、磁極の先端部から嵌め込むように
構成したが、磁極の先端部を保護するために、単に固体
潤滑部材6を磁極先端部に張り合わせることによっても
同様な効果を得ることができる。
【0036】(第4の実施の形態)即ち、図8はこの発
明によるエレベータの走行案内装置の第4の実施の形態
の要部を示すもので、前述の図7(b)に相当する断面
図で示している。図示のように、磁性体部51bの磁極
先端に自己潤滑性を有する高分子材料よりなる固体潤滑
部材6を貼り合わせて構成することによって、走行案内
装置5等の故障時に案内レール4と磁性体部51bが直
接接触して、破損するようなことを防止できる。
【0037】次に、上記説明の各実施の形態によるエレ
ベータの案内走行装置の製造方法について説明する。
【0038】(第5の実施の形態)図9は本発明の第5
の実施の形態であるエレベータの走行案内装置の製造方
法を説明する平面図で、図9(a)に示すように、主要
な構成である電磁石51を予め機械加工などにより形状
を決定した3字状の磁性体部51bに、直接、導線aを
巻き付けてコイル51aを製造する。このようにして製
造することにより走行案内装置5は磁性体部51bの形
状が予め機械加工により精度良く仕上げることが可能と
なり、案内レール4の寸法精度とともに各磁極間の間隙
gを高精度で仕上げることができる。
【0039】従って、実際に図1等に示したように、電
磁石51を固定具52を介して乗りかご1に取付ける際
の位置決め取付け作業は、従来の走行案内装置のように
3個の電磁石51が個々に独立してかつ相互の間隔を推
し量りならが据付作業を行うのとは相違し、据付作業は
簡易化され、作業時間を大幅に短縮することができる。
【0040】また、図9(a)では、導線aの磁性体部
51bへの巻回によりコイル51aを形成したが、図9
(b)に示すように、予め導線aによりコイル51aを
製造しておき、磁性体部51b磁極先端部から矢印方向
に嵌め込み挿入するようにして製造しても良い。
【0041】なお、図9に示した製造方法では、磁性体
部51bの3つの磁極端部が、案内レール4の面に対向
し、平行面とする必要があることから、3字状の磁性体
部51bの磁極端部も、先端部が折曲げられ成形され
る。そこで、図9(b)に示した製造方法では、コイル
51aの嵌め込みに湾曲部を通す必要があることから、
組込み操作が必ずしも円滑に行われない場合がある。
【0042】(第6の実施の形態)図10は本発明の第
6の実施の形態によるエレベータの走行案内装置の製造
方法を説明するもので、まず図10(a)に示すよう
に、3字状の磁性体部51bの両端側の磁極端部を直線
状とし、この状態で図10(b)に示すように、別途予
め巻固められたコイル51aを磁極先端部から矢印Z方
向ら挿入し、このコイル51a挿入後、両端側の磁極端
部を共に中央側に折曲げ加工する。そして最終的には、
図10(c)に示したように、先端部を機械加工により
寸法出しを行うことにより、一体に形成された走行案内
装置5の電磁石51を製造する。
【0043】このように、磁性体部51bへの各コイル
51aの組込み操作は、直線状の磁極端部を使用するこ
とから組込み製造が容易となる。
【0044】なお、なおこの実施の形態では両端側の磁
極は、折曲げ形成したが、その他の方法としては、コイ
ル51aの挿入後、磁極端部に別途鉄芯部材を溶接によ
り継ぎ足し形成する方法、あるいはボルト締めにより同
様に鉄芯部材を継ぎ足して形成しても良い。
【0045】上記各実施の形態では、走行案内装置5の
構造及びその製造について説明したが、特に図7及び図
8の第3及び第4の実施の形態では、エレベータ故障時
等における磁性体部51の保護機能について説明した。
【0046】しかしながら、乗りかご1自体は相当重い
重量物であり、しかも高速で昇降移動するので、乗りか
ご1がわずか傾いただけでも、走行案内装置5とりわけ
電磁石51の損傷を招く恐れがある。
【0047】(第7の実施の形態)図11は本発明の第
7の実施の形態のエレベータの走行案内装置の側面図
で、上記各実施の形態における構成に加え、乗りかご1
等の傾斜に伴う損傷を未然に防止する機構を別途併設し
たものである。
【0048】即ち、この第7の実施の形態のエレベータ
の走行案内装置は、これまで第1及び第6の実施の形態
で説明した走行案内装置、即ち案内レール5と間隙gを
有して構成され、かつ案内レール4を共通磁路とする一
対の電磁石51、51をエレベータの乗りかご1に取付
ける固定具52に、加えて下記の機構を付加したもので
ある。
【0049】即ち、図11に示すように、ローラ53が
レバー53aに回転自在に取着され、レバー53aはピ
ン53bを介して、L字状の支持板53cに回動自在に
取付けられ、支持板53cはねじ止め等により乗りかご
1に固定されている。ローラ53は、支持板cとレバー
53aとの間に設けられたばね機構54により、常に案
内レール4を押圧するよう構成されるので、ローラ53
は案内レール4に接触しつつ回転する。
【0050】また支持板53bにはストッパー53c1
がレバー53c側に突出して形成され、乗りかご1自体
が左方向に大きく揺れて案内レール4に接近しても、ス
トッパー53c1がレバー53aの右方向への移動を遮
るので、乗りかご1が異常に案内レール4に接近するこ
とが防止される。つまり、磁性体部51bの磁極と案内
レール4との接触前に、レバー53aがストッパー53
c1に衝突することによって、磁性体部51bが保護さ
れるように構成されている。
【0051】さらに、支持板53cには検出器55が取
着され、先端の押圧接触棒55aを介してローラ53の
位置と乗りかごと1の間の相対距離変化を検出し、その
検出値を電気信号に変換された出力信号が、電磁石5
1、51のコイルに流れる電流を制御する図示しない制
御回路に供給するよう構成される。
【0052】なお、前記ローラ53の外周部は硬質のゴ
ムなどの粘弾性部材で構成することによって、案内レー
ル4との間の接触が滑らかとなり、案内レール4の継ぎ
目や段差による極端な変位信号の急変減少を緩和でき騒
音の発生を軽減することができるとともに、走行案内装
置の制御に及ぼす影響をも少なくすることができる。
【0053】このように、この実施の形態によるエレベ
ータの走行案内装置によれば、ローラ53と乗りかご1
との間の距離変化を検出する検出器55からの出力信号
により電磁石51、51の磁力を制御する制御回路を備
えたので、ローラ53と乗りかご1との間の距離が走行
中も一定となるように制御することができる。また、仮
に乗りかご1が傾いてもそれを補正するように機能させ
得るとともに、仮に停電等により制御不能となったとき
でも、ストッパー53c1により、走行案内装置5が案
内レール4に接触して、案内レール4や電磁石51、5
1等が破損するのを未然に防止でき、エレベータ運行の
信頼性を高めることができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によるエレベータ
の走行案内装置及びその製造方法によれば、乗りかごに
取付けられる電磁石数は低減され、小型軽量で、かつ据
付時の調整作業を大幅に低減できる等の利点があり、実
用に際し得られる効果大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明によるエレベータの走行案
内装置の第1の実施の形態を示す平面図、図1(b)は
その側面図である。
【図2】図1に示すエレベータの走行案内装置の磁路を
説明する平面図である。
【図3】図1に示したエレベータの走行案内装置を適用
したエレベータの正面図である。
【図4】本発明によるエレベータの走行案内装置の第2
の実施の形態を説明する平面図である。
【図5】図4に示したエレベータの走行案内装置の動作
を説明する説明図で乗りかごの変位と電磁石のコイル給
電電流の信号波形図である。
【図6】図4に示したエレベータの走行案内装置の動作
を説明する説明図で乗りかごの変位と電磁石のコイル給
電電流の信号波形図である。
【図7】図7(a)は本発明によるエレベータの走行案
内装置の第3の実施の形態を示す平面図、図7(b)は
その一部断面図、図7(c)は図7(b)の一部正面図
である。
【図8】本発明によるエレベータの走行案内装置の第4
の実施の形態を示す一部断面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示すものでエレベ
ータの走行案内装置の製造方法を説明する平面図であ
る。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示すものでエレ
ベータの走行案内装置の製造方法を説明する平面図であ
る。
【図11】本発明によるエレベータの走行案内装置の第
7の実施の形態を示す側面図である。
【図12】従来のエレベータの走行案内装置を適用した
エレベータの正面図である。
【符号の説明】
1 乗りかご 4 案内レール 5、5A、5B 走行案内装置 51 電磁石 51a、51aA1、51aA2、51aB1、51a
B2 コイル 51b 磁性体部 52 固定具 53 ローラ 53b1 ストッパー 54 ばね機構 55 検出器 g 間隙(ギャップ)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路に取り付けられた案内レールに沿
    って昇降移動する乗りかごに一端部が固着され、他端部
    は磁気力により前記案内レールとの間に空隙を保持する
    よう構成された磁力発生機構からなるエレベータの走行
    案内装置において、前記磁力発生機構は、一対の電磁石
    からなり、この一対の電磁石が形成する磁路の共通部分
    が前記案内レールを通るように構成したことを特徴とす
    るエレベータの走行案内装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の電磁石の磁路が、前記案内レ
    ールの長手方向と略直交する平面に沿い形成されたこと
    を特徴とする請求項1記載のエレベータの走行案内装
    置。
  3. 【請求項3】 前記一対の電磁石は横断面が3字状の磁
    性体部で構成されたことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載のエレベータの走行案内装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の電磁石は、各電磁石を構成す
    るコイルに流れる電流の和がほぼ一定になるように制御
    されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち
    のいずれかの請求項記載のエレベータの走行案内装置。
  5. 【請求項5】 前記乗りかごの乗降口に向かって左右両
    側面に取付けられ、かつ前記案内レールにそれぞれ対応
    して設けられた請求項1ないし請求項4記載のうちのい
    ずれかの請求項記載のエレベータの走行案内装置。
  6. 【請求項6】 前記一対の電磁石に流れる電流量の和が
    前記乗りかごの左右の両側面で互いに異なるように制御
    されることを特徴とする請求項5記載のエレベータの走
    行案内装置。
  7. 【請求項7】 前記案内レールとは間隙を有して設けた
    前記電磁石の先端部に固体潤滑部材を固着したことを特
    徴とする請求項1ないし請求項6記載のうちのいずれか
    の請求項記載のエレベータの走行案内装置。
  8. 【請求項8】 一端部がエレベータの乗りかごに固着さ
    れるとともに、他端部が昇降路に沿って取り付けられた
    案内レールとは間隙を有するように構成され、かつ前記
    案内レールを共に磁路の一部とする一対の電磁石で構成
    されたエレベータの走行案内装置の製造方法において、
    前記電磁石は、磁路を形成する磁性体部を成形加工した
    後、その磁性体部にコイルを組込み製造することを特徴
    とするエレベータの走行案内装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 一端部がエレベータの乗りかごに固着さ
    れるとともに、他端部が昇降路に沿って取り付けられた
    案内レールとは間隙を有するように構成され、かつ前記
    案内レールを共に磁路の一部とする一対の電磁石で構成
    されたエレベータの走行案内装置の製造方法において、
    前記電磁石は、磁路を形成する磁性体部を形成する第1
    の工程と、この第1の工程の後に前記磁性体部にコイル
    を組込む第2の工程と、この第2の工程の後に前記磁性
    体部の先端面が前記案内レール面と略平行して対向する
    ように折曲げ成形する工程とからなることを特徴とする
    エレベータの走行案内装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 他端部が昇降路に沿って取り付けられ
    た案内レールとは間隙を有して構成され、かつ前記案内
    レールを共に磁路の一部とする一対の電磁石と、この電
    磁石をエレベータの乗りかごに取付ける固定具と、前記
    案内レールに接触しつつ回転するローラと、このローラ
    に取付けられ前記案内レールを押圧するよう構成され他
    端が前記乗りかごに固定されるばね機構と、前記ローラ
    と乗りかごとの間の距離変化を検出する検出器と、この
    検出器からの出力信号により電磁石の磁気力を制御する
    制御回路とを具備することを特徴とするエレベータの走
    行案内装置。
  11. 【請求項11】 前記ローラの先端部が前記電磁石の先
    端部よりも常に前記案内レール側に突出して位置するよ
    う構成されたことを特徴とする請求項10記載のエレベ
    ータの走行案内装置。
  12. 【請求項12】 前記ローラは、前記案内レールと面す
    る側に粘弾性部材を取付けたことを特徴とする請求項1
    0または請求項11記載のエレベータの走行案内装置。
JP1676596A 1996-02-01 1996-02-01 エレベータの走行案内装置及びその製造方法 Pending JPH09208153A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1676596A JPH09208153A (ja) 1996-02-01 1996-02-01 エレベータの走行案内装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1676596A JPH09208153A (ja) 1996-02-01 1996-02-01 エレベータの走行案内装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09208153A true JPH09208153A (ja) 1997-08-12

Family

ID=11925324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1676596A Pending JPH09208153A (ja) 1996-02-01 1996-02-01 エレベータの走行案内装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09208153A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001139255A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Otis Elevator Co エレベータの案内装置
JP2001139256A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Otis Elevator Co エレベータ
US6474449B1 (en) 1999-10-22 2002-11-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator and guide device for elevator
JP2005298073A (ja) * 2004-04-06 2005-10-27 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの昇降案内装置
JP2010260677A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Toshiba Elevator Co Ltd 磁気ガイド装置
CN105366483A (zh) * 2014-08-18 2016-03-02 株式会社日立制作所 电梯装置以及电梯装置的减振机构调整方法
CN110382394A (zh) * 2017-03-02 2019-10-25 通力股份公司 具有电动线性电机的电梯
CN115626545A (zh) * 2022-11-02 2023-01-20 东台创跃机电有限公司 一种具有导向减缓摩擦的电梯轿厢导靴

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6474449B1 (en) 1999-10-22 2002-11-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator and guide device for elevator
JP2001139255A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Otis Elevator Co エレベータの案内装置
JP2001139256A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Otis Elevator Co エレベータ
JP2005298073A (ja) * 2004-04-06 2005-10-27 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの昇降案内装置
JP2010260677A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Toshiba Elevator Co Ltd 磁気ガイド装置
CN105366483A (zh) * 2014-08-18 2016-03-02 株式会社日立制作所 电梯装置以及电梯装置的减振机构调整方法
CN110382394A (zh) * 2017-03-02 2019-10-25 通力股份公司 具有电动线性电机的电梯
CN110382394B (zh) * 2017-03-02 2021-07-13 通力股份公司 具有电动线性电机的电梯
CN115626545A (zh) * 2022-11-02 2023-01-20 东台创跃机电有限公司 一种具有导向减缓摩擦的电梯轿厢导靴

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100417870B1 (ko) 엘리베이터 차체용 능동 자기 안내 시스템
US20020179377A1 (en) Vibration damping apparatus for elevator system
KR100416137B1 (ko) 엘리베이터 안내장치
JP2616527B2 (ja) エレベーター装置及びその制御方法
JP4161063B2 (ja) エレベータ装置及びエレベータ装置のガイド装置
KR100378499B1 (ko) 승강기차량용가로완충작용을위한자기시스템
US5535853A (en) Actuator having a two ended actuator rod movable longitudinally and transversely
JP3857049B2 (ja) 磁気浮上車両を備えた搬送装置のオペレーション装置
KR100417869B1 (ko) 능동 엘리베이터 케이지 안내 시스템
KR940009410B1 (ko) 리니어모터(linear motor)엘리베이터
JP5241088B2 (ja) 非接触走行方式のエレベータ
JP2001122555A5 (ja)
US5950773A (en) Braking apparatus for a linear motion guiding apparatus
JPH09165161A (ja) エレベータの案内装置
JPH09208153A (ja) エレベータの走行案内装置及びその製造方法
JPH09301657A (ja) エレベータカー用の磁気ガイド装置
US7498700B2 (en) Linear drive system
JPH04268707A (ja) リニアモーターカー浮上用マグネット
US5377596A (en) Magnetic levitating transportation apparatus with rail gap sensor and non-parallel magnet unit arrangement
JPH07100588B2 (ja) エレベーター装置
JPH10236748A (ja) エレベータの走行案内装置
JP2888399B2 (ja) エレベーターの走行案内装置
JP2005298073A (ja) エレベータの昇降案内装置
JP2002321128A (ja) 移動体の揺れ防止装置
JPH0313479A (ja) エレベーター装置