JPH09207556A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09207556A
JPH09207556A JP14528796A JP14528796A JPH09207556A JP H09207556 A JPH09207556 A JP H09207556A JP 14528796 A JP14528796 A JP 14528796A JP 14528796 A JP14528796 A JP 14528796A JP H09207556 A JPH09207556 A JP H09207556A
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JP
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boiler
refrigerant
cooling water
valve
engine
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JP14528796A
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English (en)
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Hisashi Doi
久史 土井
Kohei Yamashita
公平 山下
Masatoshi Ninoyu
正俊 二之湯
Katsunori Hamaya
克則 濱谷
Tetsutsugu Ukita
哲嗣 浮田
Hitoshi Kameyama
仁 亀山
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/06Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure
    • F25B1/08Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of jet type, e.g. using liquid under pressure using vapour under pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H2001/3286Constructional features
    • B60H2001/3295Compressing means other than compressor

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調能力を確実に得ると共に、エンジンの負
荷を低減して燃費向上を図る。 【解決手段】 エンジン11の冷却を行う冷却水の水温
が低い場合には、エンジン11の駆動力を利用してコン
プレッサ13を駆動し、蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転
によって空調を行い、エンジン11の冷却水温が高くな
った場合には、コンプレッサ13を非駆動状態にしてボ
イラ23からの加熱高温蒸気を利用し、蒸気噴射式冷凍
サイクルの運転によって空調を行い、エンジン11の負
荷を少なくして十分な空調能力を確保すると共に排熱を
利用した効率の良い空調装置とし、空調能力を確実に得
ると共に、エンジンの負荷を低減して燃費向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンによって駆
動される車両用の空調装置に関し、空調性能を維持して
燃費向上を企図したものである。
【0002】
【従来の技術】自動車室内の冷房や除湿を行うために、
車両には空調装置が搭載されている。車両用の空調装置
としては、例えば、特開平2-298762号公報に示されるよ
うな蒸気圧縮式の冷凍装置が使用されている。蒸気圧縮
式の冷凍装置は、コンプレッサ、コンデンサ、レシー
バ、膨張弁及びエバポレータを直列に接続し、これらに
冷媒を循環させることにより熱交換を行う装置である。
【0003】図13に基づいて蒸気圧縮式の冷凍装置を
用いた従来の車両用空調装置を説明する。図13には従
来の車両用空調装置の概略構成を示してある。
【0004】図に示すように、車両のエンジン2にはコ
ンプレッサ3が連結され、コンプレッサ3はエンジン2
によって駆動されるようになっている。コンプレッサ3
ではエバポレータ4で蒸発された冷媒蒸気が圧縮され、
コンプレッサ3で加圧された高圧の冷媒蒸気はコンデン
サ5に送られて液化される。コンデンサ5からの液状冷
媒はレシーバ6に吐出され、冷房負荷に即応してエバポ
レータ4に供給できるように一時的に貯えられる。レシ
ーバ6とエバポレータ4との間には膨張弁8が設けら
れ、膨張弁8は絞り弁として作用する。即ち、膨張弁8
はレシーバ6からの液状冷媒を僅かな隙間からエバポレ
ータ4内に吹き出させ、低圧低温の霧状にしてエバポレ
ータ4での急激な蒸発を容易にしている。尚、図中の符
号で9はラジエータである。
【0005】車室内の冷房や除湿を行う場合、コンプレ
ッサ3を駆動してエバポレータ4で蒸発された低圧の冷
媒蒸気を加圧し、コンプレッサ3で加圧された高圧の冷
媒蒸気はコンデンサ5に送られて外気と熱交換して高圧
の液体に凝縮される。コンデンサ5からの液状冷媒はレ
シーバ6に貯えられ、膨張弁8で低圧蒸気に減圧した後
エバポレータ4内に送られる。エバポレータ4では冷媒
が気化して外部から熱を奪い、車室内を冷却するように
なっている。エバポレータ4で蒸発された低圧の冷媒蒸
気はコンプレッサ3の駆動によって加圧され、上記サイ
クルを繰り返すことで空調装置が運転される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用空調装置
は、エンジン2の駆動力を利用してコンプレッサ3を駆
動させることにより、蒸気圧縮式冷凍サイクル、即ち、
蒸気圧縮式空調装置を運転しているため、冷房能力が高
くクールダウン等に必要な性能を十分に確保することが
できる。しかし、コンプレッサ3の駆動力はエンジン2
から供給されているため、空調装置を運転する際にはエ
ンジン2の負荷が増加し、その分燃費が悪化してしま
う。
【0007】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、エンジンの負荷が少なくしかも十分な空調能力を確
保することができる車両用空調装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、車両のエンジンによって駆動される
コンプレッサ及び冷媒を凝縮するコンデンサ及び冷媒を
減圧する減圧手段及び冷媒を蒸発させて低温低圧のガス
冷媒とするエバポレータを直列に接続し、これらに冷媒
を循環させることにより熱交換を行う蒸気圧縮式冷凍サ
イクルと、前記コンデンサからの液冷媒を加圧するポン
プと、該ポンプからの高圧液冷媒を前記エンジンの冷却
水循環経路からの冷却水により加熱して高温蒸気にする
ボイラと、該ボイラからの加熱高温蒸気と前記エバポレ
ータからの低圧蒸気を吸入圧縮して前記コンデンサに噴
出するエジェクタとを有する蒸気噴射式冷凍サイクルと
を備え、前記冷却水の温度が所定値に満たない場合に前
記蒸気圧縮式冷凍サイクルを運転させると共に、前記冷
却水の温度が所定値以上になった場合に前記蒸気噴射式
冷凍サイクルを運転させる切り換え制御手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0009】そして、エンジンの冷却水温度が所定値に
満たない場合は、切り換え制御手段によってエンジンか
らコンプレッサの駆動力を得てエバポレータで蒸発され
た低圧の冷媒蒸気を加圧する蒸気圧縮式冷凍サイクルを
運転し、冷却水の温度が所定値以上になった場合は、切
り換え制御手段によってコンプレッサを非駆動状態にし
てエンジンの負荷をなくすと共に、ポンプを駆動してボ
イラからの加熱高温蒸気によりエバポレータで蒸発され
た低圧の冷媒蒸気を高温高圧の加熱蒸気にする蒸気噴射
式冷凍サイクルを運転する。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、車両のエンジンにクラッチを介して連結される
コンプレッサの流出側と冷媒を凝縮するコンデンサの流
入側とを連結し、冷媒を蒸発させて低温低圧のガス冷媒
とするエバポレータの流入側に膨張弁を介して前記コン
デンサの流出側を連結し、前記エバポレータの流出側を
前記コンプレッサの流入側に連結し、コンプレッサ及び
コンデンサ及びエバポレータに冷媒を循環させることに
より熱交換を行う蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成し、前
記コンデンサからの液冷媒を加圧するポンプを前記コン
デンサと前記エバポレータとを連結する配管から分岐し
て設け、前記エンジンの冷却水循環経路からの冷却水に
より液冷媒を加熱して高温蒸気にするボイラの流入側に
前記ポンプを連結し、吸入された蒸気を噴出するエジェ
クタの流入側に前記ボイラの流出側を連結すると共に前
記エバポレータと前記コンプレッサとを連結する配管か
ら切り換え弁を介して分岐して該エジェクタに連結し、
前記エジェクタの流出側を前記コンデンサの流入側に連
結して蒸気噴射式冷凍サイクルを形成し、前記冷却水の
温度が所定値に満たない場合に、前記クラッチをオン状
態にして前記コンプレッサを駆動させると同時に前記ポ
ンプをオフ状態にし、更に、前記エバポレータからの低
圧蒸気を前記コンプレッサ側に案内する状態に前記切り
換え弁を作動させて前記蒸気圧縮式冷凍サイクルを運転
させると共に、前記冷却水の温度が所定値以上になった
場合に、前記クラッチをオフ状態にして前記コンプレッ
サを非駆動にさせると同時に前記ポンプをオン状態に
し、更に、前記エバポレータからの低圧蒸気を前記エジ
ェクタ側に案内する状態に前記切り換え弁を作動させて
前記蒸気噴射式冷凍サイクルを運転させる切り換え制御
手段を備えたことを特徴とする。
【0011】エンジンの冷却水温度が所定値に満たない
場合は、切り換え制御手段によってクラッチをオン状態
にしてエンジンからコンプレッサの駆動力を得て、ポン
プをオフ状態にすると共に切り換え弁を作動させてエバ
ポレータからの低圧蒸気をコンプレッサ側に案内する流
路に切り換え、エバポレータで蒸発された低圧の冷媒蒸
気を加圧する蒸気圧縮式冷凍サイクルを運転する。ま
た、冷却水の温度が所定値以上になった場合は、切り換
え制御手段によってクラッチをオフ状態にしてコンプレ
ッサを非駆動状態にしてエンジンの負荷をなくすと共
に、ポンプをオン状態にすると共に切り換え弁を作動さ
せてエバポレータからの低圧蒸気をエジェクタ側に案内
する流路に切り換え、ボイラからの加熱高温蒸気により
エバポレータで蒸発された低圧の冷媒蒸気を高温高圧の
加熱蒸気にする蒸気噴射式冷凍サイクルを運転する。
【0012】そして、前記切り換え制御手段には、前記
ボイラ側から前記ポンプ側への冷媒の逆流を阻止する弁
部材が備えられていることを特徴とする。また、前記膨
張弁は、前記蒸気噴射式冷凍サイクルに適した容量の第
1膨張弁と、前記第1膨張弁の容量と合わせて前記蒸気
圧縮式冷凍サイクルに適した容量となる第2膨張弁と、
前記第2膨張弁への冷媒の流入を規制する流入規制部材
とからなることを特徴とする。更に、前記エンジンの冷
却水循環経路はヒータへの循環通路からなり、前記エン
ジンからヒータへの流入通路から分岐して前記ボイラへ
のボイラ流入路を形成すると共に、前記ボイラからのボ
イラ流出路を前記ヒータから前記エンジンへの流出通路
に合流させ、前記ボイラ流入路に開閉弁を設けると共に
前記ボイラ流出路に冷却水を送る駆動手段を設け、前記
開閉弁が開いている際に前記駆動手段を駆動状態にする
ことにより多量の前記冷却水を前記ボイラへ流入させる
一方、前記開閉弁が開いている際に前記駆動手段を非駆
動状態にすることにより少量の前記冷却水を前記ボイラ
へ流入させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図に示
した実施例に基づいて説明する。
【0014】図1、図2には本発明の第1実施例に係る
車両用空調装置の概略構成を示してあり、図1は蒸気圧
縮式冷凍サイクルを運転している状態、図2は蒸気噴射
式冷凍サイクルを運転している状態を示してある。ま
た、図3には車両用空調装置の動作を表すフローチャー
トを示してある。
【0015】図1、図2に示すように、車両のエンジン
11にはクラッチ12を介してコンプレッサ13が連結
され、コンプレッサ13の流出側は中圧蒸気配管14を
介してコンデンサ15の流入側に連結されている。コン
デンサ15では、流入した冷媒蒸気が放熱されて凝縮さ
れ液状冷媒にされる。コンデンサ15の流出側は中圧液
体配管16を介してエバポレータ17の流入側に連結さ
れ、中圧液体配管16にはコンデンサ15側にレシーバ
18が設けられると共にエバポレータ17側に膨張弁1
9が設けられている。
【0016】コンデンサ15からの中圧の液状冷媒はレ
シーバ18に貯えられると共に膨張弁19によって減圧
されてエバポレータ17に送られ、エバポレータ17で
は減圧された液状冷媒が熱交換によって気化して低圧の
冷媒蒸気となり外部から熱を奪うようになっている。エ
バポレータ17の流出側は低圧蒸気配管20を介してコ
ンプレッサ13の流入側に連結され、低圧の冷媒蒸気が
コンプレッサ13に送られて加圧され高圧の冷媒蒸気に
される。
【0017】以上によって蒸気圧縮式冷凍サイクルが形
成されている。
【0018】また、図1、図2に示すように、レシーバ
18と膨張弁19との間における中圧液体配管16から
分岐してポンプ21が設けられ、ポンプ21の駆動によ
りレシーバ18に貯えられた液状冷媒の一部が吸い込ま
れる。ポンプ21は高圧液体配管22を介してボイラ2
3に連結され、ポンプ21の駆動により液状冷媒が加圧
されてボイラ23に送られる。
【0019】一方、エンジン11とラジエータ24との
間には冷却水を循環させる配管25(循環経路)が設け
られ、エンジン11の冷却水はラジエータ24で冷却さ
れて再びエンジン11に戻される。エンジン11からラ
ジエータ24側への配管25には切り換え弁26を介し
て分岐配管27が接続され、分岐配管27はボイラ23
の流入側に連結されている。ラジエータ24からエンジ
ン11への戻り側の配管25には流入管28が接続さ
れ、流入管28はボイラ23の流出側に連結されてい
る。
【0020】ボイラ23にはエンジン11を冷却して高
温となった冷却水が分岐配管27を介して送られ、ボイ
ラ23では高温となった冷却水と高圧の液状冷媒が熱交
換されて液状冷媒が加熱されて高温の高圧蒸気にされ
る。ボイラ23の流出側は高圧蒸気配管29を介してエ
ジェクタ30の流入側が連結され、高圧蒸気配管29に
は連通及び非連通を切り換える弁31が設けられてい
る。ボイラ23で高圧蒸気にされた冷媒は、高圧蒸気配
管29を介してエジェクタ30に送られる。エジェクタ
30の流出側は中圧蒸気配管32を介してコンデンサ1
5の流入側に連結されている。
【0021】一方、エバポレータ17とコンプレッサ1
3とを連結する低圧蒸気配管20には切り換え弁33を
介して分岐管34が分岐して設けられ、分岐管34はエ
ジェクタ30の途中部に接続されている。切り換え弁3
3により分岐管34側に流路が切り換えられると、エバ
ポレータ17からの低圧の冷媒蒸気がエジェクタ30に
流入する。エジェクタ30は、高圧蒸気を中圧蒸気配管
32を介してコンデンサ15側に噴射させると共に、エ
バポレータ17からの低圧の冷媒蒸気を吸引してコンデ
ンサ15に送る。
【0022】以上によって蒸気噴射式冷凍サイクルが形
成されている。
【0023】尚、図示例では、コンプレッサ13の流出
側を中圧蒸気配管14を介してコンデンサ15の流入側
に連結し、エバポレータ17からの低圧蒸気配管20に
切り換え弁33を介してエジェクタ30に接続する分岐
管34を設けたが、コンプレッサ13の流出側を中圧蒸
気配管14を介してエジェクタ30に接続し、低圧蒸気
配管20を切り換え弁33を介して中圧蒸気配管14に
直接接続することも可能である。
【0024】エンジン11には冷却水温度を検出するセ
ンサ35が設けられ、センサ35の検出情報は切り換え
制御手段37に入力される。切り換え制御手段37から
は、クラッチ12、ポンプ21、切り換え弁26、弁3
1及び切り換え弁33に動作指令が出力される。
【0025】例えば、冷却水温が90℃未満の場合、クラ
ッチ12をオン状態にしてコンプレッサ13を駆動させ
ると同時に、ポンプ21をオフ状態にし、分岐配管27
に冷却水が流れない状態に切り換え弁26を作動させ、
更に、弁31を閉じ、エバポレータ17からの低圧の冷
媒蒸気がコンプレッサ13に送られる状態に切り換え弁
33を作動させる。これにより、コンプレッサ13がエ
ンジン11によって駆動されてエバポレータ17からの
低圧の冷媒蒸気が圧縮されてコンデンサ15に送られ、
蒸気圧縮式冷凍サイクルが運転される。
【0026】また、例えば、冷却水温が90℃以上の場
合、クラッチ12をオフ状態にしてコンプレッサ13を
非駆動状態にさせると同時に、ポンプ21をオン状態に
し、分岐配管27に冷却水が流れる状態に切り換え弁2
6を作動させ、更に、弁31を開き、エバポレータ17
からの低圧の冷媒蒸気が分岐管34を介してエジェクタ
30に送られる状態に切り換え弁33を作動させる。こ
れにより、ボイラ23からの高圧蒸気によってエジェク
タ30を介してエバポレータ17からの低圧の冷媒蒸気
が吸引されてコンデンサ15に送られ、蒸気噴射式冷凍
サイクルが運転される。
【0027】尚、上述した例では、冷却水温が90℃場合
を境にして蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転と蒸気噴射式
冷凍サイクルの運転との切り換えを実施しているが、切
り換えを実施する冷却水温の値はこれに限定されるもの
ではない。また、冷却水温の値に加え、エンジン11の
回転数、車両の車速の値及びその他走行状況を判断する
センサの値を蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転と蒸気噴射
式冷凍サイクルの運転との切り換えを実施する条件とし
て加味することも可能である。
【0028】上記構成の車両用空調装置の作用を図3に
基づいて説明する。
【0029】図に示すように、イグニッションがオンに
なって開始されると、ステップS1でエンジン11が駆
動されているか否かが判断され、エンジン11が駆動さ
れていると判断された場合、ステップS2で空調装置
(エアコン)のスイッチがオンになっているか否かが判
断される。ステップS2でエアコンのスイッチがオンに
なっていると判断された場合、ステップS3でセンサ3
5で検出された冷却水の温度が所定値以上(例えば90℃
以上)か否かが判断される。ステップS3で冷却水温が
所定値未満であると判断された場合、ステップS4に移
行して蒸気圧縮式冷凍サイクルが運転され、ステップS
3で冷却水温が所定値以上であると判断された場合、ス
テップS5に移行して蒸気噴射式冷凍サイクルが運転さ
れる。
【0030】即ち、蒸気圧縮式冷凍サイクルを運転する
ステップS4では、切り換え制御手段37の指令に基づ
いて、クラッチ12をオン状態にしてエンジン11から
コンプレッサ13の駆動力を得て、ポンプ21をオフ状
態にする。また、切り換え弁26を切り換えて冷却水の
流路をラジエータ24側に連通すると共に、切り換え弁
33を切り換えてエバポレータ17からの低圧蒸気の流
路をコンプレッサ13に連通し、更に、弁31を非連通
状態にして高圧蒸気配管29を遮断する。
【0031】これにより、コンプレッサ13が駆動して
低圧の冷媒蒸気が加圧され高圧の冷媒蒸気にされてコン
デンサ15に送られ、コンデンサ15では高圧の冷媒蒸
気が凝縮されて中圧の液状冷媒にされる。液状冷媒はレ
シーバ18に貯えられると共に膨張弁19によって減圧
されてエバポレータ17に送られ、エバポレータ17で
は減圧された液状冷媒が熱交換によって気化して低圧の
冷媒蒸気となり外部から熱を奪い、車室内の空調が行わ
れる。つまり、コンプレッサ13の駆動によって蒸気圧
縮式冷凍サイクルが運転される(図1の状態)。
【0032】また、蒸気噴射式冷凍サイクルを運転する
ステップS5では、切り換え制御手段37の指令に基づ
いて、クラッチ12をオフ状態にしてコンプレッサ13
を非駆動状態にして、ポンプ21をオン状態にする。ま
た、切り換え弁26を切り換えて冷却水の流路を分岐配
管27側に連通して冷却水をボイラ23に案内すると共
に、切り換え弁33を切り換えてエバポレータ17から
の低圧蒸気の流路を分岐管34側に連通して低圧蒸気を
エジェクタ30に案内し、更に、弁31を連通状態にす
ることでボイラ23からの高圧蒸気を高圧蒸気配管29
を介してエジェクタ30に導入させる。
【0033】これにより、エンジン11を冷却して高温
となった冷却水と高圧の液状冷媒がボイラ23で熱交換
され、液状冷媒が加熱されて高温の高圧蒸気にされる。
ボイラ23で加熱された高温の高圧蒸気は高圧蒸気配管
29を介してエジェクタ30に導入され、高圧蒸気が中
圧蒸気配管32を介してコンデンサ15側に噴射される
と共に、エバポレータ17からの低圧の冷媒蒸気が吸引
され加圧されてコンデンサ15に送られる。
【0034】コンデンサ15では高圧の冷媒蒸気が凝縮
されて中圧の液状冷媒にされる。液状冷媒はレシーバ1
8に貯えられると共に膨張弁19によって減圧されてエ
バポレータ17に送られ、エバポレータ17では減圧さ
れた液状冷媒が熱交換によって気化して低圧の冷媒蒸気
となり外部から熱を奪い、車室内の空調が行われる。つ
まり、ボイラ23からの加熱高温蒸気によりエバポレー
タ17で蒸発された低圧の冷媒蒸気を高温高圧の加熱蒸
気にして蒸気噴射式冷凍サイクルが運転される(図2の
状態)。
【0035】上述した車両用空調装置では、エンジン1
1の冷却を行う冷却水の水温が低い場合には、エンジン
11の駆動力を利用してコンプレッサ13を駆動し、蒸
気圧縮式冷凍サイクルの運転によって空調を行い、エン
ジン11の冷却水温が高くなった場合には、コンプレッ
サ13を非駆動状態にしてボイラ23からの加熱高温蒸
気を利用し、蒸気噴射式冷凍サイクルの運転によって空
調を行うようにしている。従って、エンジン11の負荷
を少なくして十分な空調能力を確保することができると
共に排熱を利用した効率の良い空調装置とすることが可
能となる。
【0036】図4乃至図6に基づいて本発明の第2実施
例を説明する。図4、図5には本発明の第2実施例に係
る車両用空調装置の概略構成を示してあり、図4は蒸気
圧縮式冷凍サイクルを運転している状態、図5は蒸気噴
射式冷凍サイクルを運転している状態を示してある。ま
た、図6には膨張弁の概略構成を示してある。尚、図
1、図2に示した第1実施例の車両用空調装置と同一部
材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0037】第1実施例の車両用空調装置では、低圧蒸
気配管20と分岐管34との間に切り換え弁33を設
け、切り換え弁33によって流路をコンプレッサ13側
とエジェクタ30側とに切り換えるようにしている。こ
れに対し本実施例では、切り換え弁33を省略して低圧
蒸気配管20と分岐管34を直結し、分岐管34に開閉
弁41を設けている。また、中圧液体配管16から分岐
するポンプ21の流入側に開閉弁42を設け、開閉弁4
2によってボイラ23側からポンプ21側への冷媒の逆
流を阻止する弁部材を構成している。開閉弁41,42
には、エンジン11の冷却水温度が検出されるセンサ3
5の検出情報に基づいて切り換え制御手段37から動作
指令が出力される。
【0038】また、第1実施例の車両用空調装置の膨張
弁19に代えて、第1膨張弁43と第2膨張弁44とを
並列に設けた膨張弁45を備え、第2膨張弁44の流入
側に流入規制部材としての弁46を設けている。第1膨
張弁43は、蒸気噴射式冷凍サイクルの運転時の冷房能
力に適した容量(aKW)を有している。また第2膨張弁
44は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転時の冷房能力に
適した容量(CKW:例えばaKWの約4倍)から第1膨張
弁43の容量aKWを減じた容量(CKW−aKW:AKW)を
有している。そして弁46は、蒸気圧縮式冷凍サイクル
の運転時に第2膨張弁44の流路を開くようになってい
る。
【0039】図6に基づいて膨張弁45を説明する。膨
張弁45の本体47には第1膨張弁43を構成する第1
ニードル48及び第2膨張弁44を構成する第2ニード
ル49が設けられている。第1ニードル48及び第2ニ
ードル49はばね50により保持され、エバポレータ1
7の出口側の冷媒温度・圧力によって保持状態、即ち流
路の開閉状態が調整される。第2ニードル49の流路に
は弁46が設けられ、弁46の開閉によって第2ニード
ル49の流路が開閉される。弁46は切り換え制御手段
37から動作指令が出力される。
【0040】上述した車両用空調装置では、例えば、冷
却水温が90℃未満の場合、図4に示すように、クラッチ
12をオン状態にしてコンプレッサ13を駆動させると
同時に、ポンプ21をオフ状態にし、分岐配管27に冷
却水が流れない状態に切り換え弁26を作動させ、弁3
1を閉じる。更に、開閉弁41を閉じてエバポレータ1
7からの低圧の冷媒蒸気がエジェクタ30側に流れない
ようにすると共に、開閉弁42を閉じてポンプ21側の
流路を密閉する。また、弁46を開いて第1膨張弁43
及び第2膨張弁44を作動させ、蒸気圧縮式冷凍サイク
ルの運転時の冷房能力に適した容量(CKW)を確保す
る。
【0041】これにより、コンプレッサ13がエンジン
11によって駆動されてエバポレータ17からの低圧の
冷媒蒸気が圧縮されてコンデンサ15に送られ、蒸気圧
縮式冷凍サイクルが運転される。
【0042】また、例えば、冷却水温が90℃以上の場
合、図5に示すように、クラッチ12をオフ状態にして
コンプレッサ13を非駆動状態にさせると同時に、ポン
プ21をオン状態にし、分岐配管27に冷却水が流れる
状態に切り換え弁26を作動させ、弁31を開く。更
に、開閉弁41を開いてエバポレータ17からの低圧の
冷媒蒸気がエジェクタ30側に流れるようにすると共
に、開閉弁42を開いてポンプ21側の流路を開く。ま
た、弁46を閉じて第1膨張弁43のみを作動させ、蒸
気噴射式冷凍サイクルの運転時の冷房能力に適した容量
(aKW)を確保する。
【0043】これにより、ボイラ23からの高圧蒸気に
よってエジェクタ30を介してエバポレータ17からの
低圧の冷媒蒸気が吸引されてコンデンサ15に送られ、
蒸気噴射式冷凍サイクルが運転される。
【0044】上述した車両用空調装置では、蒸気圧縮式
冷凍サイクルの運転時に、開閉弁42を閉じてポンプ2
1側の流路を密閉しているので、エバポレータ17に送
られる冷媒量が安定し、性能低下が生じることなく蒸気
圧縮式冷凍サイクルを運転することが可能になる。ま
た、蒸気圧縮式冷凍サイクル及び蒸気圧縮式冷凍サイク
ルの冷房能力に適した容量で膨張弁45を作動させるこ
とができるので、膨張弁45の作動容量を良好に保って
過度なハンチングを防止することが可能になる。
【0045】図7、図8に基づいて本発明の第3実施例
を説明する。図7、図8には本発明の第3実施例に係る
車両用空調装置の概略構成を示してあり、図7は蒸気圧
縮式冷凍サイクルを運転している状態、図8は蒸気噴射
式冷凍サイクルを運転している状態を示してある。尚、
図4、図5に示した第2実施例の車両用空調装置と同一
部材には同一符号を付して重複する説明は省略してあ
る。
【0046】本実施例では、中圧液体配管16から分岐
するポンプ21の流入側に設けられた開閉弁42に代え
て、ポンプ21とボイラ23とを連結する高圧液体配管
22に、ボイラ23側へのみの冷媒の流通を許容する逆
止弁51を設けた構成になっている。この逆止弁51に
よりボイラ23側からポンプ21側への冷媒の逆流を阻
止する弁部材が構成されている。
【0047】また、分岐管34に設けた開閉弁41に代
えて、エジェクタ30とコンデンサ15とを連結する中
圧蒸気配管32に、コンデンサ15側へのみの冷媒の流
通を許容する逆止弁52を設けている。更に、エンジン
11からラジエータ24側への配管25と分岐配管27
との接続部に設けられた切り換え弁26をなくし、エン
ジン11の冷却水を常時ボイラ23側に循環させるよう
にしている。
【0048】上述した車両用空調装置では、例えば、冷
却水温が90℃未満の場合、図7に示すように、弁31を
閉じると共に、弁46を開いて第1膨張弁43及び第2
膨張弁44を作動させ、蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転
時の冷房能力に適した容量(CKW)を確保する。更に、
クラッチ12をオン状態にしてコンプレッサ13を駆動
させると同時に、ポンプ21をオフ状態にする。
【0049】これにより、コンプレッサ13がエンジン
11によって駆動されてエバポレータ17からの低圧の
冷媒蒸気が圧縮されてコンデンサ15に送られ、蒸気圧
縮式冷凍サイクルが運転される。この時、逆止弁51は
閉じた状態になり、ボイラ23側からポンプ21側への
冷媒の逆流が阻止される。また、逆止弁52も同様に閉
じた状態になり、コンデンサ15側及びコンプレッサ1
3の中圧蒸気配管14側からエジェクタ30側への冷媒
の逆流が阻止される。
【0050】また、例えば、冷却水温が90℃以上の場
合、図8に示すように、弁31を開くと共に、弁46を
閉じて第1膨張弁43のみを作動させ、蒸気噴射式冷凍
サイクルの運転時の冷房能力に適した容量(aKW)を確
保する。更に、クラッチ12をオフ状態にしてコンプレ
ッサ13を非駆動状態にさせると同時に、ポンプ21を
オン状態にする。
【0051】これにより、ボイラ23からの高圧蒸気に
よってエジェクタ30を介してエバポレータ17からの
低圧の冷媒蒸気が吸引されてコンデンサ15に送られ、
蒸気噴射式冷凍サイクルが運転される。この時、ポンプ
21側からボイラ23側への冷媒の流通は逆止弁51に
よって許容され、エジェクタ30側からコンデンサ15
側への冷媒の流通は逆止弁52によって許容されてい
る。
【0052】上述した車両用空調装置では、蒸気圧縮式
冷凍サイクルの運転時に、逆止弁51によってボイラ2
3側からの冷媒の逆流が阻止されていると共に、逆止弁
52によってコンプレッサ13から吐出された冷媒のエ
ジェクタ30側への逆流が阻止されているので、エバポ
レータ17に送られる冷媒量が安定すると共に、エジェ
クタ30による圧力損失が生じる虞がない。
【0053】また、ボイラ23側にエンジン11の冷却
水を常時循環させているので、蒸気圧縮式冷凍サイクル
の運転時でもボイラ圧を適度に確保することができ、蒸
気噴射式冷凍サイクルの運転開始時の立ち上がり性能を
良好に保つことができる。更に、逆止弁51,52を設
けることにより、電磁弁の数を減らすことができ(弁3
1及び弁46)、極めて簡単な構造でしかも制御性を良
好にして蒸気圧縮式冷凍サイクルと蒸気噴射式冷凍サイ
クルとを併用した車両用空調装置を構築することが可能
になる。
【0054】図9、図10に基づいて本発明の第4実施
例を説明する。図9、図10には本発明の第4実施例に
係る車両用空調装置の概略構成を示してあり、図9は蒸
気圧縮式冷凍サイクルを運転している状態、図10は蒸
気噴射式冷凍サイクルを運転している状態を示してあ
る。尚、図1、図2に示した第1実施例の車両用空調装
置と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略
してある。
【0055】図1、図2で示した第1実施例は、ラジエ
ータ24側を循環するエンジン11の冷却水を切り換え
弁26によって切り換えてボイラ23に循環させるよう
にしたが、本実施例では、切り換え弁26による流路の
切り換えは行わず、ヒータ55への循環路56側の冷却
水の一部をボイラ23に循環させるようにしている。
【0056】ヒータ55の循環路56は、エンジン11
からの冷却水をヒータコア57へ送る流入通路58と、
ヒータコア57からの冷却水をエンジン11に戻す流出
通路59とからなり、流出通路59のエンジン11側に
はエンジン11によって駆動される冷却水ポンプ60が
設けられている。また、ラジエータ24からエンジン1
1に冷却水を戻す配管25にはサーモスタット61が設
けられ、設定された開弁温度に達した際にサーモスタッ
ト61が開いてエンジン11とラジエータ24との間で
冷却水が循環するようになっている。
【0057】一方、ボイラ23の流出側における高圧蒸
気配管29には温度センサ62が設けられ、温度センサ
62で検出されるボイラ23の流出側の冷媒温度Tbに応
じてサーモスタット61の開弁温度Ttが設定されてい
る。例えば、サーモスタット61の開弁温度Ttは、要求
されるボイラ23の出側の冷媒温度Tbプラス5℃以上に
設定されている。このように設定することにより、冷却
水排熱が過大な時でもボイラ23の水温を低下させるこ
となくラジエータ24側の冷却性能を維持することがで
きる。
【0058】ボイラ23の流入側に連結される分岐配管
(ボイラ流入路)27は流入通路58に接続され、循環
路56の流入通路58から分岐して分岐配管27が形成
された状態になっている。また、ボイラ23の流出側に
連結される流入管(ボイラ流出路)28は流出通路59
に接続され、循環路56の流出通路59に流入管28が
合流した状態になっている。分岐配管27には開閉弁6
3が設けられ、流入管28には冷却水を送る駆動手段と
してのポンプ64が設けられている。
【0059】開閉弁63が開いている時にポンプ64を
駆動させることにより、循環路56を循環する冷却水を
多量にボイラ23に流入させ、開閉弁63が開いている
時にポンプ64を停止させることにより、循環路56を
循環する冷却水をボイラ23に少量流入させる。
【0060】温度センサ62で検出されるボイラ23の
出側の冷媒温度Tbの情報は切り換え制御手段37に入力
され、切り換え制御手段37からは、サーモスタット6
1、開閉弁63及びポンプ64に動作指令が出力され
る。
【0061】上述した車両用空調装置では、例えば、冷
却水温が90℃未満の場合、図9に示すように、クラッチ
12をオン状態にしてコンプレッサ13を駆動させると
同時に、ポンプ21をオフ状態にすると共に弁31を閉
じ、エバポレータ17からの低圧の冷媒蒸気がコンプレ
ッサ13に送られる状態に切り換え弁33を作動させ
る。更に、開閉弁63を開くと共にポンプ64をオフ状
態にする。
【0062】これにより、コンプレッサ13がエンジン
11によって駆動されてエバポレータ17からの低圧の
冷媒蒸気が圧縮されてコンデンサ15に送られ、蒸気圧
縮式冷凍サイクルが運転される。この時、循環路56を
循環する冷却水が開閉弁63を通ってボイラ23に少量
流入し、ボイラ23内の冷媒を高圧に維持する程度の小
流量で冷却水がボイラ23を循環し、循環路56を循環
する冷却水の殆どはヒータコア57側に流れる。また、
サーモスタット61の開弁制御により冷却水はラジエー
タ24側を循環する。
【0063】また、例えば、冷却水温が90℃以上の場
合、図10に示すように、クラッチ12をオフ状態にし
てコンプレッサ13を非駆動状態にさせると同時に、ポ
ンプ21をオン状態にすると共に弁31を開き、エバポ
レータ17からの低圧の冷媒蒸気が分岐管34を介して
エジェクタ30に送られる状態に切り換え弁33を作動
させる。更に、開閉弁63を開くと共にポンプ64をオ
ン状態にする。
【0064】これにより、ボイラ23からの高圧蒸気に
よってエジェクタ30を介してエバポレータ17からの
低圧の冷媒蒸気が吸引されてコンデンサ15に送られ、
蒸気噴射式冷凍サイクルが運転される。この時、循環路
56を循環する冷却水がポンプ64の駆動により開閉弁
63を通って多量にボイラ23に流入し、所定の流量の
冷却水がボイラ23内を循環する。同時に循環路56を
循環する冷却水の一部がヒータコア57側に流れ、エア
ミックス用の熱源となる。また、サーモスタット61の
開弁制御により冷却水はラジエータ24側を循環する。
【0065】更に、冷房を使用しない場合、開閉弁63
を閉じると共にポンプ64をオフ状態にし、冷却水を全
てヒータコア57側に循環させてボイラ23側へ冷却水
が循環しないようにする。これにより、冷房を使用しな
い冬場等にヒータコア57側の流量が低下して暖房性能
が低下することがない。
【0066】上述した車両用空調装置では、蒸気圧縮式
冷凍サイクルの運転時であっても、ボイラ23内の冷媒
が高圧に維持される程度の小流量で冷却水がボイラ23
を循環しているので、蒸気噴射式冷凍サイクルの運転開
始時の立ち上がり性能を良好に保つことができる。ま
た、蒸気噴射式冷凍サイクルの運転時であっても、サー
モスタット61の開弁制御により冷却水がラジエータ2
4側を循環するようになっているので、冷却排熱がボイ
ラ23側の回収熱量を上回った場合でもエンジン11を
冷却する冷却水の温度が異常に上昇することがなく、常
に冷却水をボイラ23側に循環させると同時に冷却水温
度の異常上昇を防止することができる。
【0067】図11、図12に基づいて本発明の第5実
施例を説明する。図11には本発明の第5実施例に係る
車両用空調装置の概略構成、図12にはポンプ駆動の制
御フローチャートを示してある。尚、図1、図2に示し
た第1実施例の車両用空調装置と同一部材には同一符号
を付して重複する説明は省略してある。本実施例の車両
用空調装置は、パワーステアリングの油圧系を駆動源と
して第1実施例における車両用空調装置のポンプ21を
駆動制御するようにしたものである。
【0068】即ち、図11に示すように、ポンプ21と
ボイラ23とを連結する高圧液体配管22には冷媒の圧
力を検出する圧力検出器71が設けられ、圧力検出器7
1の検出情報は切り換え制御手段37に入力される。一
方、パワーステアリングの油圧系72を構成する油圧ポ
ンプ73とパワーステアリング系74との間にはプライ
オリティバルブ75が設けられ、プライオリティバルブ
75から分岐して余剰流量がポンプ21の駆動系76に
送られるようになっている。
【0069】駆動系76にはフローコントロールバルブ
77及びオイルモータ78(例えばトロコイド型)が設
けられ、オイルモータ78によってポンプ21が直接駆
動される。フローコントロールバルブ77には、予め設
定されたボイラ23の冷媒圧力Pbと圧力検出器71で検
出された実冷媒圧力Pとが比較されて切り換え制御手段
37から動作指令が出力される。尚、図中の符号で79
はパワーステアリングの油圧系72のリザーブタンクで
ある。
【0070】上述した車両用空調装置で、例えば、冷却
水温が90℃未満の時に蒸気圧縮式冷凍サイクルを運転す
る場合、ポンプ21の駆動は行わないので、オイルモー
タ78の油圧ラインが閉状態になるようにフローコント
ロールバルブ77を閉側に制御し、オイルモータ78を
停止させる。
【0071】また、例えば、冷却水温が90℃以上の時に
蒸気噴射式冷凍サイクルを運転する場合、切り換え制御
手段37から動作指令に基づいてフローコントロールバ
ルブ77を制御し、オイルモータ78によってポンプ2
1を直接駆動する。
【0072】即ち、図12に示すように、予め設定され
たボイラ23の冷媒圧力Pbと圧力検出器71で検出され
た実冷媒圧力Pとが比較され、実冷媒圧力Pが高いと判
断された場合、フローコントロールバルブ77の開度を
減らしてオイルモータ78の流量を減少させる。これに
より、オイルモータ78の回転数が減少してポンプ21
の吐出流量が減り、実冷媒圧力Pが降下して実冷媒圧力
Pが予め設定されたボイラ23の冷媒圧力Pbになるよう
に制御される。
【0073】また、予め設定されたボイラ23の冷媒圧
力Pbと圧力検出器71で検出された実冷媒圧力Pとが比
較され、冷媒圧力Pbが高いと判断された場合、フローコ
ントロールバルブ77の開度を増加してオイルモータ7
8の流量を増加させる。これにより、オイルモータ78
の回転数が増加してポンプ21の吐出流量が増し、実冷
媒圧力Pが上昇して実冷媒圧力Pが予め設定されたボイ
ラ23の冷媒圧力Pbになるように制御される。
【0074】このように、蒸気噴射式冷凍サイクルを運
転する場合、ポンプ21の駆動源としてパワーステアリ
ングの油圧系72の油圧を用いているので、エンジン1
1の回転数に影響されずにポンプ21を駆動して蒸気噴
射式冷凍サイクルを運転することができ、空調装置の性
能が安定する。また、実冷媒圧力Pが予め設定されたボ
イラ23の冷媒圧力Pbになるようにフローコントロール
バルブ77の開度を増減させてポンプ21の吐出流量を
制御しているので、車速や冷却風温度等の各種走行条件
が変化した場合でも、ボイラ23の冷媒圧力を所定状態
に保つことができ、車両の走行条件に係わらず空調装置
の性能を安定させることが可能になる。
【0075】また、蒸気噴射式冷凍サイクルの運転時
に、ポンプ21の上流側における冷媒の圧力及び温度を
検出し、この圧力及び温度に基づいてポンプ21の入口
側の飽和圧力に対する飽和温度、即ち、過冷却度を演算
し、過冷却度に応じてフローコントロールバルブ77の
開度を制御することも可能である。
【0076】この場合、ポンプ21の上流側における冷
媒の圧力及び温度に基づいて演算される過冷却度が予め
設定された限界値を超えている時に、フローコントロー
ルバルブ77を全閉状態にしてオイルモータ78への油
圧の送給を止め、ポンプ21を停止させて蒸気圧縮式冷
凍サイクルの運転に切り換える。
【0077】このようにすることにより、ポンプ21内
でのキャビテーションの発生を防止することができ、ポ
ンプ21の磨耗や破損を防ぐことが可能となり、安全性
が向上する。
【0078】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、例えば、第2実施例と第4実施例もしくは
第5実施例を組み合わせたり、第2実施例と第4実施例
及び第5実施例を組み合わせることも可能である。ま
た、同様に、第3実施例と第4実施例もしくは第5実施
例を組み合わせたり、第3実施例と第4実施例及び第5
実施例を組み合わせることも可能であり、種々変更が可
能である。
【0079】
【発明の効果】本発明の車両用空調装置は、エンジンの
冷却を行う冷却水の水温が低い場合には、エンジンの駆
動力を利用してコンプレッサを駆動し、蒸気圧縮式冷凍
サイクルの運転によって空調を行い、エンジンの冷却水
温が高くなった場合には、コンプレッサを非駆動状態に
してボイラからの加熱高温蒸気を利用し、蒸気噴射式冷
凍サイクルの運転によって空調を行うようにしているの
で、エンジンの負荷を少なくして十分な空調能力を確保
することができると共に排熱を利用した効率の良い空調
装置とすることが可能となる。この結果、空調能力を確
実に得ることができると共に、エンジンの負荷を低減し
て燃費向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図2】本発明の第1実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図3】車両用空調装置の動作を表すフローチャート。
【図4】本発明の第2実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図5】本発明の第2実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図6】膨張弁の概略構図。
【図7】本発明の第3実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図8】本発明の第3実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図9】本発明の第4実施例に係る車両用空調装置の概
略構成図。
【図10】本発明の第4実施例に係る車両用空調装置の
概略構成図。
【図11】本発明の第5実施例に係る車両用空調装置の
概略構成図。
【図12】ポンプ駆動の制御フローチャート。
【図13】従来の車両用空調装置の概略構成図。
【符号の説明】
11 エンジン 12 クラッチ 13 コンプレッサ 14 中圧蒸気配管 15 コンデンサ 16 中圧液体配管 17 エバポレータ 18 レシーバ 19 膨張弁 20 低圧蒸気配管 21 ポンプ 22 高圧液体配管 23 ボイラ 24 ラジエータ 25 配管 26 切り換え弁 27 分岐配管 28 流入管 29 高圧蒸気配管 30 エジェクタ 31 弁 32 中圧蒸気配管 33 切り換え弁 34 分岐管 35 センサ 37 切り換え制御手段 41,42 開閉弁 43 第1膨張弁 44 第2膨張弁 45 膨張弁 51,52 逆止弁 55 ヒータ 56 循環路 57 ヒータコア 58 流入通路 59 流出通路 60 冷却水ポンプ 63 開閉弁 64 ポンプ 71 圧力検出器 73 油圧ポンプ 74 パワーステアリング系 75 プライオリティバルブ 77 フローコントロールバルブ 78 オイルモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱谷 克則 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 浮田 哲嗣 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 亀山 仁 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のエンジンによって駆動されるコン
    プレッサ及び冷媒を凝縮するコンデンサ及び冷媒を減圧
    する減圧手段及び冷媒を蒸発させて低温低圧のガス冷媒
    とするエバポレータを直列に接続し、これらに冷媒を循
    環させることにより熱交換を行う蒸気圧縮式冷凍サイク
    ルと、 前記コンデンサからの液冷媒を加圧するポンプと、該ポ
    ンプからの高圧液冷媒を前記エンジンの冷却水循環経路
    からの冷却水により加熱して高温蒸気にするボイラと、
    該ボイラからの加熱高温蒸気と前記エバポレータからの
    低圧蒸気を吸入圧縮して前記コンデンサに噴出するエジ
    ェクタとを有する蒸気噴射式冷凍サイクルとを備え、 前記冷却水の温度が所定値に満たない場合に前記蒸気圧
    縮式冷凍サイクルを運転させると共に、前記冷却水の温
    度が所定値以上になった場合に前記蒸気噴射式冷凍サイ
    クルを運転させる切り換え制御手段を備えたことを特徴
    とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車両のエンジンにクラッチを介して連結
    されるコンプレッサの流出側と冷媒を凝縮するコンデン
    サの流入側とを連結し、冷媒を蒸発させて低温低圧のガ
    ス冷媒とするエバポレータの流入側に膨張弁を介して前
    記コンデンサの流出側を連結し、前記エバポレータの流
    出側を前記コンプレッサの流入側に連結し、コンプレッ
    サ及びコンデンサ及びエバポレータに冷媒を循環させる
    ことにより熱交換を行う蒸気圧縮式冷凍サイクルを形成
    し、 前記コンデンサからの液冷媒を加圧するポンプを前記コ
    ンデンサと前記エバポレータとを連結する配管から分岐
    して設け、前記エンジンの冷却水循環経路からの冷却水
    により液冷媒を加熱して高温蒸気にするボイラの流入側
    に前記ポンプを連結し、吸入された蒸気を噴出するエジ
    ェクタの流入側に前記ボイラの流出側を連結すると共に
    前記エバポレータと前記コンプレッサとを連結する配管
    から切り換え弁を介して分岐して該エジェクタに連結
    し、前記エジェクタの流出側を前記コンデンサの流入側
    に連結して蒸気噴射式冷凍サイクルを形成し、 前記冷却水の温度が所定値に満たない場合に、前記クラ
    ッチをオン状態にして前記コンプレッサを駆動させると
    同時に前記ポンプをオフ状態にし、更に、前記エバポレ
    ータからの低圧蒸気を前記コンプレッサ側に案内する状
    態に前記切り換え弁を作動させて前記蒸気圧縮式冷凍サ
    イクルを運転させると共に、前記冷却水の温度が所定値
    以上になった場合に、前記クラッチをオフ状態にして前
    記コンプレッサを非駆動にさせると同時に前記ポンプを
    オン状態にし、更に、前記エバポレータからの低圧蒸気
    を前記エジェクタ側に案内する状態に前記切り換え弁を
    作動させて前記蒸気噴射式冷凍サイクルを運転させる切
    り換え制御手段を備えたことを特徴とする車両用空調装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記切り換え制御手
    段には、前記ボイラ側から前記ポンプ側への冷媒の逆流
    を阻止する弁部材が備えられていることを特徴とする車
    両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記膨張弁は、前記
    蒸気噴射式冷凍サイクルに適した容量の第1膨張弁と、
    前記第1膨張弁の容量と合わせて前記蒸気圧縮式冷凍サ
    イクルに適した容量となる第2膨張弁と、前記第2膨張
    弁への冷媒の流入を規制する流入規制部材とからなるこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項1もしくは請求項2において、前
    記エンジンの冷却水循環経路はヒータへの循環通路から
    なり、前記エンジンからヒータへの流入通路から分岐し
    て前記ボイラへのボイラ流入路を形成すると共に、前記
    ボイラからのボイラ流出路を前記ヒータから前記エンジ
    ンへの流出通路に合流させ、前記ボイラ流入路に開閉弁
    を設けると共に前記ボイラ流出路に冷却水を送る駆動手
    段を設け、前記開閉弁が開いている際に前記駆動手段を
    駆動状態にすることにより多量の前記冷却水を前記ボイ
    ラへ流入させる一方、前記開閉弁が開いている際に前記
    駆動手段を非駆動状態にすることにより少量の前記冷却
    水を前記ボイラへ流入させるようにしたことを特徴とす
    る車両用空調装置。
JP14528796A 1995-11-30 1996-06-07 車両用空調装置 Withdrawn JPH09207556A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194025A (ja) * 1999-12-28 2001-07-17 Mayekawa Mfg Co Ltd 蒸気エジェクタによるガスエンジンの排熱利用方法とその装置
KR101125328B1 (ko) * 2005-12-06 2012-03-27 현대자동차주식회사 하이브리드 전기자동차의 에어컨 장치

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