JPH0840050A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

Info

Publication number
JPH0840050A
JPH0840050A JP18258794A JP18258794A JPH0840050A JP H0840050 A JPH0840050 A JP H0840050A JP 18258794 A JP18258794 A JP 18258794A JP 18258794 A JP18258794 A JP 18258794A JP H0840050 A JPH0840050 A JP H0840050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
compressor
liquid tank
circuit
switching means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18258794A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Yamakawa
稔 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP18258794A priority Critical patent/JPH0840050A/ja
Publication of JPH0840050A publication Critical patent/JPH0840050A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 急速暖房性能を有する一方、エネルギー効率
および生産性に優れた自動車用空気調和装置を提供する
こと。 【構成】 暖房運転の初期は、コンプレッサ10から吐
出された冷媒を、三方弁18、温水放熱器16及び三方
弁19を経由しリキッドタンク12に導入して貯留冷媒
を蒸発させて循環冷媒量を増加させて、空気調和用空気
の加熱に使用する冷却水の昇温を促進させる一方、前記
循環冷媒が所定圧力に達したことをセンサーS2を介し
コントローラー17が検出すると、前記三方弁19及び
弁22を切り替えて絞り弁21を経由する冷媒循環ライ
ンを形成し前記リキッドタンクを前記冷媒循環ラインか
ら切り離し前記リキッドタンク12での放熱損失を抑制
し、前記循環冷媒が所定上限温度及び圧力に達したこと
をコントローラー17が検出すると、前記三方弁18を
切り替えて、過剰な冷媒をコンデンサ11に放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空気調和装置
において、特に、急速暖房性能を有する自動車用空気調
和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用空気調和装置は、空気冷
却用のエバポレータと空気加温用のヒータコアを組み合
わせ、走行駆動源であるエンジンの熱を熱源として利用
することにより車室内の空気調和を行っている。
【0003】このような自動車用空気調和装置の回路
は、例えば、図8に示すように、空気冷却用の冷媒回路
と空気加温用の冷却水回路から構成されている。
【0004】空気冷却用の冷媒回路は、冷媒を圧縮する
コンプレッサ10、該コンプレッサ10で圧縮された高
温高圧の冷媒と系外空気の間で熱交換し冷媒を凝縮する
コンデンサ11、該コンデンサ11で液化された冷媒を
溜めるリキッドタンク12、該リキッドタンク12から
送り出された冷媒を急激に膨張させる膨張弁13、及び
該膨張弁13を通過し膨張した冷媒が熱交換し蒸発する
ことにより空気調和用空気を冷却あるいは除湿するエバ
ポレータ6を有している。
【0005】なお、膨張弁13の開度は、エバポレータ
6の出口冷媒温度により決定される。
【0006】空気加温用の冷却水回路は、走行駆動源で
あるエンジンの熱を熱源として冷却水を昇温させるウォ
ータジャケット14、該ウォータジャケット14で昇温
した冷却水を分割し循環させる図示していないウォータ
ポンプ、供給された冷却水と系外空気の間で熱交換し該
冷却水を冷却するラジエータ15、及び供給された冷却
水と空気調和用空気の間で熱交換し該空気調和用空気を
昇温させるヒータコア7を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の自動
車用空気調和装置の場合、走行駆動源であるエンジンの
熱を車室内の空気調和用の熱源として利用することによ
り、エネルギー効率の向上をもたらす一方、自動車用空
気調和装置の暖房性能が、ウォータジャケットのエンジ
ン冷却水、つまりエンジンの駆動状態に影響され易い。
【0008】従って、外気温が低くエンジン始動直後や
走行負荷が少ない場合、ウォータジャケットの冷却水温
が上昇せず、ヒータコアでの熱交換による空気調和用空
気の昇温が不十分となる結果、車室内の温度が上昇する
までに長時間を必要とし、運転者や同乗者が不快な思い
をすることがある。
【0009】また、実開平5−32031号公報には、
暖房の立ち上がり時には、コンプレッサから吐出された
冷媒を第一の熱交換器に送り込み、ウォータジャケット
からヒータコアに送る温水を加温し、第一の熱交換器で
凝縮した冷媒は、第二の熱交換器で蒸発させてから、コ
ンプレッサに戻す自動車用空気調和装置が開示されてい
る。
【0010】この空気調和装置は、寒冷時に暖房の立ち
上がり時間を短縮することができるが、装置が複雑にな
るため生産性に問題を有している。
【0011】一方、独立の燃焼機を有し、その燃焼熱を
使用する空気加熱式の自動車用空気調和装置の場合、速
効性があり取り扱いも簡単だが、暖房運転中は常時燃料
経費を必要とするため燃費が悪化するという問題を有し
ている。
【0012】本発明はこのような従来の問題点を解消す
るためになされたものであり、急速暖房性能を有しかつ
放熱損失が少ないエネルギー効率及び生産性に優れた自
動車用空気調和装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサ、圧縮された
前記冷媒を凝縮するコンデンサ、凝縮された前記冷媒を
貯留するリキッドタンク及び、貯留された前記冷媒を蒸
発させ調和用空気を冷却あるいは除湿するエバポレータ
を連通し形成した冷媒循環回路及び、冷却水でエンジン
を冷却するウォータジャケット及び、該ウォータジャケ
ットに対し並列に設けられ昇温した前記冷却水を冷却す
るラジエータ及び昇温した前記冷却水で冷却あるいは除
湿された前記空気調和用空気を昇温させるヒータコアを
連通し形成した冷却水循環回路を有する自動車用空気調
和装置において、前記冷却水と前記冷媒の間で熱交換を
する熱交換手段、前記コンプレッサで圧縮された前記冷
媒を、前記コンデンサと前記熱交換手段のいずれか一方
または双方にに導入し得る第1ライン切換手段、前記コ
ンプレッサの出口圧力、入口圧力あるいは温度を検出す
る検出手段、前記熱交換手段で熱交換された前記冷媒
を、前記リキッドタンクあるいは前記コンプレッサに導
入し得る第2ライン切換手段、前記リキッドタンクに貯
留されている冷媒を前記冷媒循環回路に導入し得る第3
ライン切換手段、前記エバポレータを経由し前記リキッ
ドタンクから前記コンプレッサに至る冷媒回路を開閉し
得る第4ライン切換手段、及び、前記検出手段により検
出された前記コンプレッサの出口圧力、入口圧力あるい
は温度に基づいて、前記ライン切換手段を制御し得る制
御手段を設け、暖房運転の際は、前記第4ライン切換手
段により前記エバポレータを経由し前記リキッドタンク
から前記コンプレッサに至る冷媒回路を閉鎖し、前記熱
交換手段を経由し前記コンプレッサに戻る冷媒回路を形
成し、該冷媒回路を循環している冷媒量が過剰な場合
は、前記第1ライン切換手段及び前記コンデンサを経由
し前記リキッドタンクに過剰な冷媒を放出し、循環して
いる冷媒量が不足している場合は、第2ライン切換手段
と前記リキッドタンクと第3ライン切換手段とを経由し
前記リキッドタンクに貯留されている冷媒を該冷媒回路
に放出し該冷媒回路を循環する冷媒量を調整することを
特徴とする自動車用空気調和装置である。
【0014】また、前記制御手段は、前記コンプレッサ
入口の圧力及び温度に基づいて、冷媒を過熱領域で維持
されるように前記ライン切換手段を制御することが望ま
しい。
【0015】前記過熱領域は、飽和線と飽和線プラス5
0℃の線とで囲まれる領域であることが望ましい。
【0016】また、前記過熱領域は、ヒステリシスを有
し制御されることが望ましい。
【0017】前記ヒステリシスは、2〜3℃であること
が望ましい。
【0018】また、前記コンプレッサ入口の圧力が一定
圧力以下になった場合は、前記第3ライン切換手段によ
り、前記エバポレータを経由し前記リキッドタンクから
前記コンプレッサに至る冷媒回路を形成し、該冷媒回路
に漏洩している冷媒を、前記コンプレッサ、前記熱交換
手段及び前記リキッドタンクを経由し前記コンプレッサ
に戻る冷媒回路に導入することが望ましい。
【0019】あるいは、所定の時間が経過した場合は、
前記第3ライン切換手段により、前記エバポレータを経
由し前記リキッドタンクから前記コンプレッサに至る冷
媒回路を形成し、該冷媒回路に漏洩している冷媒を、前
記コンプレッサ、前記熱交換手段及び前記リキッドタン
クを経由し前記コンプレッサに戻る冷媒回路に導入する
ことが望ましい。
【0020】
【作用】このように構成した本発明にあっては、空気調
和用空気の加熱に使用する冷却水と熱交換をする冷媒の
循環量を調整し、空気調和用空気の加熱に使用する冷却
水の昇温を促進できる結果、自動車室内を急速に暖房す
ることが可能になる一方、リキッドタンクを経由せずに
冷媒を循環させることができるため、リキッドタンクで
の放熱損失を抑制することができ、かつ構造が単純で生
産性に優れている。
【0021】また、コンプレッサの作動圧力および温度
を所定の範囲に収めることができるので耐久性を向上さ
せることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0023】図1は、本発明に係る自動車用空気調和装
置の実施例を示す回路図、図2は、暖房運転時の冷媒の
流れを説明する概念図、図3および図4は、冷媒の制御
条件の実施例を示すグラフ、図5は、冷媒の制御条件の
他の実施例を示すフローチャート、図6は、図5のフロ
ーチャートに示す動作条件確認ステップの詳細フローチ
ャート、図7は、本発明に係る自動車用空気調和装置の
構成例を示す概略断面図である。
【0024】なお、図8と共通する部材には同一の符号
を付してある。
【0025】本発明に係る自動車用空気調和装置は、例
えば、図7の概略断面図に示すように、インテークユニ
ット1とクーラユニット2とヒータユニット3が連結さ
れた構成を有している。
【0026】インテークユニット1には、室内空気を取
り入れる内気吸入口5a、室外空気を取り入れる外気吸
入口5b及び、この吸入口5a、5bを選択的に開閉す
るインテークドア5cが設けられている。
【0027】クーラユニット2には、図示されていない
冷凍サイクルの冷媒が循環するエバポレータ6が内設さ
れており、インテークユニット1で吸入された空気と熱
交換することにより該空気を冷却する。
【0028】一方、ヒータユニット3は、エンジン冷却
水が循環するヒータコア7とヒータコア7を迂回する迂
回路4とを設けており、冷却された空気の全部あるいは
一部を加熱して所定の調和空気にするか、あるいは加熱
せずに冷風のままの状態で車室内の所望の吹出口に案内
する機能を有している。
【0029】また、ヒータコア7を通過する空気量と迂
回路4を通過する空気量との比率を調節するためのミッ
クスドア7aが回動自在に設けられ、室内に設けられた
テンプレバーに連動して該ミックスドア7aの開度が決
定されるようになっている。
【0030】一方、ヒータコア7の下流側には、ヒータ
コア7を通過した空気と迂回路4を通過した空気とを混
合するための混合室が設けられている。この混合室は、
ベント吹出口8aとデフ吹出口8bとフット吹出口8c
とこれら各吹出口8a、8b、8cを開閉する制御ドア
とが設けられおり、室内に設けられたモードレバーによ
り開閉制御されるデフ吹出口8bは、先端がインストル
メントパネルのフロントガラス前面近傍に設けられた図
示していないデフグリルに接続されている。
【0031】フット吹出口8cは、先端が乗員の足元に
指向したフットダクトが接続されており、フットモード
を選択すると温風が乗員の足元に吹き出ることになる。
【0032】一方、ベント吹出口8aには、先端がイン
ストルメントパネルの前面に設けられたベントグリルに
接続されているベントダクト9が接続されている。この
ベントグリルは、室内の中央に設けられたセンタベント
グリルと、室内の左右両側に設けられたサイドベントグ
リルとからなり、ベントモードを選択した場合、クーラ
ユニット2及びヒータユニット3で調和された空気は、
ベント吹出口8aからベントダクト9を通過してセンタ
ベントグリル及びサイドベントグリルとから乗員の上半
身に向かって吹き出されることになる。
【0033】エバポレータ6とヒータコア7は、例え
ば、図1の回路に示すように冷媒及び冷却水が循環自在
に連結され、空気調和用空気を冷却あるいは除湿したあ
とで加温することにより車室内の除湿あるいは暖房を行
い得るようにされる。
【0034】冷媒循環回路は、図に示すように、冷媒を
圧縮するコンプレッサ10、冷却水と冷媒の間で熱交換
をする温水放熱器16、系外空気の間で熱交換し冷媒を
凝縮するコンデンサ11、コンプレッサ10の入口圧力
に対応しコンプレッサ10と温水放熱器16あるいはコ
ンプレッサ10とコンデンサ11とを連通する三方弁1
8、気相側が弁22及びコンデンサ11と液相側は三方
弁19及び膨張弁13と連結されたリキッドタンク1
2、弁13を介しキッドタンク12と三方弁20を介し
コンプレッサ10とが連結され調和用空気を冷却あるい
は除湿するエバポレータ6、三方弁19、20及び弁2
2と連結する絞り弁21、及びコンプレッサ10の温
度、出口圧力及び入口圧力を検出し三方弁18、三方弁
19、絞り弁21及び弁22を制御するコントローラ1
7を有している。
【0035】以上のように、本発明に係る自動車用空気
調和装置は、従来のものと比較し主要な装備に関して
は、温水放熱器として使用される熱交換器を1基のみを
新たに必要とするだけであり、構造が単純であり、生産
性に優れている。
【0036】なお、膨張弁13の開度は、エバポレータ
6の出口冷媒温度により決定される。
【0037】一方、冷却水回路は、図に示すように、走
行駆動源であるエンジンの熱を熱源として冷却水を昇温
させるウォータジャケット14、該ウォータジャケット
14で昇温した冷却水を分割し循環させる図示していな
いウォータポンプ、供給された冷却水と系外空気の間で
熱交換し該冷却水を冷却するラジエータ15、供給され
た冷却水と空気調和用空気の間で熱交換し該空気調和用
空気を昇温させるヒータコア7、及び冷却水と冷媒の間
で熱交換を行う温水放熱器16を有している。
【0038】なお、実施例で使用している三方弁は、同
時に制御自在の複数の開閉弁を組み合わせることにより
代用することも可能である。
【0039】次に、図2を使用し、暖房運転時の冷媒及
び冷却水の流れを説明する。
【0040】始動時は、図2(a)の実線で示すよう
に、コンプレッサ10から三方弁18、温水放熱器1
6、三方弁19、キッドタンク12、弁22及び三方弁
20を連通しコンプレッサ10に戻る冷媒回路と、ヒー
タコア7からウォータジャケット14及び温水放熱器1
6を連通しヒータコア7に戻る冷却水回路とが形成され
ている。また、エバポレータ6を経由する冷媒回路は、
三方弁20により閉鎖されている。
【0041】コンプレッサ10が駆動されると、始動時
の温度に対応し回路内に満たされている冷媒の飽和蒸気
が、圧縮され昇圧昇温する。この高圧高温の冷媒ガス
は、リキッドタンク12の液相側に供給されると該リキ
ッドタンク12に貯留されている液体冷媒を加熱し蒸発
させるので、急激に回路内の冷媒ガス量が増大する。
【0042】そして、例えば、10秒前後経過し冷媒回
路内の冷媒が所定圧力に到達したことを、コンプレッサ
10の吸引ラインに取り付けたセンサーS2を介してコ
ントローラ17が検出すると、図2(b)の実線で示す
ように、三方弁19及び弁22を切り替えて、絞り弁2
1及び三方弁19を経由する冷媒循環ラインを形成し、
リキッドタンク12への冷媒の循環を停止する。
【0043】つまり、コンプレッサ10が運転されると
温水放熱器16を通過する冷媒ガスが短期間で増加し、
温水放熱器16を介しての熱交換を促進し冷却水を迅速
に昇温させる結果、ヒータコア7での熱交換を促し空気
調和用空気を加熱し、車室内を急激に暖房する。
【0044】一方、十分な冷媒が得られたことが検出さ
れると、リキッドタンク12が冷媒循環回路から切り離
されるため、該リキッドタンクを介しての放熱損失を最
低限に押さえることができる。
【0045】なお、冷媒ガス量は、温水放熱器16の性
能を十分に発揮させる冷媒循環量を考慮し決定されてい
る。
【0046】さらに、冷媒循環回路の冷媒ガス圧が上昇
し、所定の圧力値を越えたことを、コンプレッサ10の
吐出ラインに取り付けたセンサーS1を介してコントロ
ーラ17が検出すると、図2(c)の実線で示すよう
に、三方弁18が切り替えられ、コンプレッサ10で圧
縮された冷媒をコンデンサ11に流し、冷媒循環回路の
圧力を低下させる。
【0047】この際、全量をコンデンサ11側に送り出
す必要はなく、温水放熱器16とコンデンサ11の両方
に冷媒が流れるようにしてもかまわない。
【0048】そして、コントローラ17は、コンプレッ
サ10の吸入ラインの冷媒圧力が所定の下限圧力値より
降下したことを、コンプレッサ10の吸入ラインに取り
付けたセンサーS2を介して検出すると、始動時と同様
に、図2(a)の実線で示すように作動し、冷媒循環量
を調整することとなる。
【0049】なお、コントローラ17は、冷却水回路の
冷却水温度が熱交換の効率が低下する温度、例えば、8
0℃以上に達したことを冷却水回路に設置されているセ
ンサーS3で検出した場合、コンプレッサ10を停止さ
せることが望ましい。
【0050】また、コントローラ17は、コンプレッサ
10の吐出ラインに取り付けたセンサーS1を介し、コ
ンプレッサ10の冷媒の出口圧力が、例えば、20kg
/cm2に達したこと、あるいは、吐出温度が130℃
に達したことを検出した場合、コンプレッサ10の保護
のため、コンプレッサ10を停止させることが望まし
い。
【0051】なお、制御手段は、コンプレッサ入口圧力
および温度に基づいて、冷媒が過熱領域、好ましくは制
御性と制御精度の観点から飽和線と飽和線プラス50℃
の線とで囲まれる領域に維持されるように制御するのが
望ましい。
【0052】例えば、制御手段は、コンプレッサの吸入
ラインに取り付けたセンサーS2により検出されるコン
プレッサ入口の圧力及び温度に基づいて、冷媒を過熱領
域で維持されるように制御する。つまり、図3に示すよ
うに、コンプレッサ入口での冷媒の飽和線である上限管
理線SiHと、飽和線プラス50℃で示される下限管理
線SiLで挟まれた過熱領域で制御する。つまり、コン
プレッサ入口圧力Piおよび温度Tiが上限管理線Si
H以下の凝縮域に達した場合に、過剰な冷媒をコンデン
サに放出し、下限管理線SiLに達した場合に、コンデ
ンサラインに貯留されている冷媒を吸入し補給する。
【0053】なお、冷媒放出及び冷媒吸引の操作は、制
御性と制御精度の観点から、図4に示すように2〜3℃
のヒステリシスを有することが望ましい。
【0054】また、暖房運転を継続している場合、時間
の経過に伴い、冷媒循環回路に設けられている弁、例え
ば、三方弁20等を経由し発生する冷媒の微少漏れが累
積し、冷媒循環回路の冷媒の絶対量が不足し、暖房性能
の低下が発生する可能性を有している。
【0055】そのため、コンプレッサ入口の圧力が一定
圧力(Pmin)以下になった場合、第3ライン切換手
段により、エバポレータを経由しリキッドタンクからコ
ンプレッサに至る冷媒回路を形成し、該冷媒回路に漏洩
している冷媒を、コンプレッサ、熱交換手段及びリキッ
ドタンクを経由しコンプレッサに戻る冷媒回路に導入す
ることが望ましい。
【0056】これは、空気調和装置の運転モードを暖房
運転から冷房運転に変更することにより実質的に行うこ
とができる。
【0057】次に、具体的な操作フローについて、図5
を使用し説明する。
【0058】最初に、コンプレッサが動作した状態でコ
ンプレッサの出口圧力(Po)および温度(To)が所
定の最大値(Pmax、Tmax)、例えば、20kg
/cm2、130℃以下になるように冷媒量を調整し、
コンプレッサを稼働させ、次ステップ(S20)に進む
(S10)。
【0059】次に、コンプレッサの入口圧力(Pi)
が、冷媒回路で必要とされる最低限の冷媒が示す圧力
(Pmin)、例えば、3kg/cm2以上の場合は次
ステップ(S30)に進み、他の場合はS21に進む
(S20)。S21では、運転モードを冷房運転とし、
エバポレータライン等に漏洩している冷媒を冷媒回路に
導入し、十分な冷媒量を確保し終了する。
【0060】次に、コンプレッサの入口圧力(Pi)
が、管理領域の下限値(SiL)、例えば、飽和線以上
の場合は次ステップ(S40)に進み、他の場合はS3
1に進む(S30)。S31では、コンデンサラインに
過剰な冷媒を放出し、次ステップ(S32)に進み、S
21と同様の操作を行い十分な量の冷媒量が残留してい
ることを確認し、そして、例えば、管理領域の下限値
(SiL)プラス3℃、つまり、飽和線プラス3℃以上
の場合は終了し、他の場合はS31に戻り処理を繰り返
す(S33)。
【0061】次に、コンプレッサの入口圧力(Pi)
が、管理領域の上限値(SiH)、例えば、飽和線プラ
ス50℃以下の場合は終了し、他の場合はS41に進む
(S40)。S41では、コンデンサラインから不足し
ている冷媒を導入し、次ステップ(S42)に進み、S
21と同様の操作を行い、冷媒量が過剰になっていない
ことを確認し、そして、例えば、管理領域の上限値(S
iH)マイナス3℃、つまり、飽和線プラス47℃以上
の場合は終了し、他の場合はS41に戻り処理を繰り返
す(S43)。
【0062】次に、S10、S32、S42で行う動作
条件確認ステップを、図6を使用し説明する。
【0063】最初に、コンプレッサの出口圧力(Po)
および温度(To)が、所定の最大値(Pmax、Tm
ax)、例えば、20kg/cm2、130℃以下の場
合は終了し、他の場合は、次ステップ(S2)に進む
(S1)。
【0064】次に、コンプレッサを停止し、次ステップ
(S3)に進む(S2)。
【0065】そして、コンデンサーを経由しリキッドタ
ンクに過剰な冷媒を放出し、次ステップ(S4)に進む
(S3)。
【0066】次に、コンプレッサの出口圧力(Po)お
よび温度(To)が、所定の最大値(Pmax、Tma
x)より若干低い所定の条件、例えば、18kg/cm
2、120℃以下の場合は次ステップ(S5)に進み、
他の場合は、S2に戻り処理を繰り返す(S4)。
【0067】次に、コンプレッサを再起動させ終了する
(S5)。
【0068】また、所定の時間が経過した場合、エバポ
レータを経由しリキッドタンクからコンプレッサに至る
冷媒回路を形成し、該冷媒回路に漏洩している冷媒を、
コンプレッサ、熱交換手段及びリキッドタンクを経由し
コンプレッサに戻る冷媒回路に導入するようにしても同
様な効果を得ることできる。
【0069】具体的な操作は、図5のS10に示してい
るコンプレッサ入口の圧力が一定圧力(Pmin)以下
にあるかを確認するステップの代わりに、暖房運転の継
続時間が一定時間を越えているかのを確認するステップ
を組み込むことにより得ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、空気
調和用空気の加熱に使用する冷却水と熱交換をする冷媒
の循環量を調整し、空気調和用空気の加熱に使用する冷
却水の昇温を促進できる結果、自動車室内を急速に暖房
することが可能になる一方、リキッドタンクを経由せず
に冷媒を循環させることができるため、リキッドタンク
での放熱損失を抑制することができ、かつ構造が単純で
生産性に優れている。
【0071】また、コンプレッサの作動圧力および温度
を所定の範囲に収めることができるので耐久性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車用空気調和装置の一実施
例を示す回路図である。
【図2】 図1の冷媒の流れを説明する回路図である。
【図3】 冷媒の制御条件の一実施例を示すグラフであ
る。
【図4】 冷媒の制御条件の別の実施例を示すグラフで
ある。
【図5】 冷媒の制御条件の他の実施例を示すフローチ
ャートである。
【図6】 図1のフローチャートに示す動作条件確認ス
テップの詳細フローチャートである。
【図7】 本発明に係る自動車用空気調和装置の一構成
を示す概略断面図である。
【図8】 従来の自動車用空気調和装置を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
6…エバポレータ、 7…ヒータコア、10…
コンプレッサ、 11…コンデンサ、12…リキ
ッドタンク、 13…膨張弁、16…温水放熱器、
17…コントローラ、18、19、20…三
方弁、 21…絞り弁、22…弁。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒を圧縮するコンプレッサ、圧縮された
    前記冷媒を凝縮するコンデンサ、凝縮された前記冷媒を
    貯留するリキッドタンク及び、貯留された前記冷媒を蒸
    発させ調和用空気を冷却あるいは除湿するエバポレータ
    を連通し形成した冷媒循環回路及び、 冷却水でエンジンを冷却するウォータジャケット及び、
    該ウォータジャケットに対し並列に設けられ昇温した前
    記冷却水を冷却するラジエータ及び昇温した前記冷却水
    で冷却あるいは除湿された前記空気調和用空気を昇温さ
    せるヒータコアを連通し形成した冷却水循環回路を有す
    る自動車用空気調和装置において、 前記冷却水と前記冷媒の間で熱交換をする熱交換手段、 前記コンプレッサで圧縮された前記冷媒を、前記コンデ
    ンサと前記熱交換手段のいずれか一方または双方に導入
    し得る第1ライン切換手段、 前記コンプレッサの出口圧力、入口圧力あるいは温度を
    検出する検出手段、 前記熱交換手段で熱交換された前記冷媒を、前記リキッ
    ドタンクあるいは前記コンプレッサに導入し得る第2ラ
    イン切換手段、 前記リキッドタンクに貯留されている冷媒を前記冷媒循
    環回路に導入し得る第3ライン切換手段、 前記エバポレータを経由し前記リキッドタンクから前記
    コンプレッサに至る冷媒回路を開閉し得る第4ライン切
    換手段、及び、 前記検出手段により検出された前記コンプレッサの出口
    圧力、入口圧力あるいは温度に基づいて、前記ライン切
    換手段を制御し得る制御手段を設け、 暖房運転の際は、前記第4ライン切換手段により前記エ
    バポレータを経由し前記リキッドタンクから前記コンプ
    レッサに至る冷媒回路を閉鎖し、前記熱交換手段を経由
    し前記コンプレッサに戻る冷媒回路を形成し、該冷媒回
    路を循環している冷媒量が過剰な場合は、前記第1ライ
    ン切換手段及び前記コンデンサを経由し前記リキッドタ
    ンクに過剰な冷媒を放出し、循環している冷媒量が不足
    している場合は、第2ライン切換手段と前記リキッドタ
    ンクと第3ライン切換手段とを経由し前記リキッドタン
    クに貯留されている冷媒を該冷媒回路に放出し該冷媒回
    路を循環する冷媒量を調整することを特徴とする自動車
    用空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、前記コンプレッサ入口の
    圧力および温度に基づいて、冷媒を過熱領域で維持され
    るように前記ライン切換手段を制御することを特徴とす
    る請求項1に記載の自動車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記過熱領域は、飽和線と飽和線プラス5
    0℃の線とで囲まれる領域であることを特徴とする請求
    項2に記載の自動車用空気調和装置。
  4. 【請求項4】前記過熱領域は、ヒステリシスを有し制御
    されることを特徴とする請求項2および3に記載の自動
    車用空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記ヒステリシスは、2〜3℃であること
    を特徴とする請求項4に記載の自動車用空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記コンプレッサ入口の圧力が一定圧力以
    下になった場合は、前記第3ライン切換手段により、前
    記エバポレータを経由し前記リキッドタンクから前記コ
    ンプレッサに至る冷媒回路を形成し、該冷媒回路に漏洩
    している冷媒を、前記コンプレッサ、前記熱交換手段及
    び前記リキッドタンクを経由し前記コンプレッサに戻る
    冷媒回路に導入することを特徴とする請求項1乃至5に
    記載の自動車用空気調和装置。
  7. 【請求項7】所定の時間が経過した場合は、前記第3ラ
    イン切換手段により、前記エバポレータを経由し前記リ
    キッドタンクから前記コンプレッサに至る冷媒回路を形
    成し、該冷媒回路に漏洩している冷媒を、前記コンプレ
    ッサ、前記熱交換手段及び前記リキッドタンクを経由し
    前記コンプレッサに戻る冷媒回路に導入することを特徴
    とする請求項1乃至5に記載の自動車用空気調和装置。
JP18258794A 1994-08-03 1994-08-03 自動車用空気調和装置 Pending JPH0840050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18258794A JPH0840050A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 自動車用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18258794A JPH0840050A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 自動車用空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0840050A true JPH0840050A (ja) 1996-02-13

Family

ID=16120901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18258794A Pending JPH0840050A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 自動車用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0840050A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069733A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Valeo Thermal Systems Japan Corp 車両用空調装置を利用した発熱体冷却システム
CN103158488A (zh) * 2011-12-19 2013-06-19 杭州三花研究院有限公司 一种汽车空调系统
CN103158487A (zh) * 2011-12-19 2013-06-19 杭州三花研究院有限公司 一种汽车空调系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069733A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Valeo Thermal Systems Japan Corp 車両用空調装置を利用した発熱体冷却システム
CN103158488A (zh) * 2011-12-19 2013-06-19 杭州三花研究院有限公司 一种汽车空调系统
CN103158487A (zh) * 2011-12-19 2013-06-19 杭州三花研究院有限公司 一种汽车空调系统
CN103158487B (zh) * 2011-12-19 2016-05-04 杭州三花研究院有限公司 一种汽车空调系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10946719B2 (en) Vehicle air-conditioning device
JP3290031B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP4232463B2 (ja) 空調装置
US7266967B2 (en) Air conditioner for automotive vehicle
US6715540B2 (en) Air-conditioning apparatus for vehicle
JP5831322B2 (ja) 車両用空調システム
JP2007278624A (ja) ヒートポンプサイクル
CN111032386B (zh) 车用空调装置
US20190077223A1 (en) Vehicle Air Conditioning Device
JP2001260640A (ja) 車両用暖房装置
JP2010159008A (ja) 車両用空調装置
US20190077222A1 (en) Vehicle Air Conditioner
JP5533516B2 (ja) 車両用空調装置
JP2010159006A (ja) 車両用空調装置
JPH0840050A (ja) 自動車用空気調和装置
JP3941638B2 (ja) 車両用空調装置
WO2017163687A1 (ja) 車両用空調装置および空調制御方法
JP2588077Y2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPH06262936A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2023000180A (ja) 車両用空調装置
JP2011219048A (ja) 車両用空調装置
JP2021154849A (ja) 車両用空調装置
JPH0840051A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2011230659A (ja) 車両用空調システム及びその制御方法
JPH07132728A (ja) 自動車用空気調和装置