JPH09207228A - 光造形装置 - Google Patents

光造形装置

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JPH09207228A
JPH09207228A JP8019551A JP1955196A JPH09207228A JP H09207228 A JPH09207228 A JP H09207228A JP 8019551 A JP8019551 A JP 8019551A JP 1955196 A JP1955196 A JP 1955196A JP H09207228 A JPH09207228 A JP H09207228A
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JP
Japan
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light
resin
laser
mask
incident
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Application number
JP8019551A
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English (en)
Inventor
Tatsumi Goto
達美 後藤
Hironori Nakamuta
浩典 中牟田
Junji Sone
順治 曽根
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光造形装置において、光硬化性樹脂による成
形品を高精度かつ高速に作成することが可能な装置を提
供すること。 【解決手段】 パルスレーザ発振器10から出射させた
パルスレーザ光をカライドスコープ12により強度分布
を均一化してマスク16に照射する。これによりスライ
スデータに対応する断面形状の光束を得、樹脂槽4に満
たされた光硬化性樹脂6に対してこの光束を一括して面
照射する。カライドスコープ12を用いて、樹脂6に照
射される光の光強度分布を均一化しているので高精度な
造形が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラピッドプロトタイ
ピング技術に係るものであり、光硬化性樹脂に紫外光や
可視光を照射することにより、多品種少量生産に適する
樹脂成形を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来金型を用いての射出成形・トランス
ファー成形などが行われているが、金型を製作すること
に手間やコストが掛かりすぎるため、近年光硬化性樹脂
を用いる光造形の手法が注目されている。従来の光造形
装置を図を用いて説明する。
【0003】図4に示す光造形装置は紫外領域の連続光
を発生するHe−Cdレーザ等のレーザ発振器1と、こ
のレーザ発振器1から出射したレーザ光を明滅させる光
変調器2と、この光変調器2により明滅されるレーザ光
を光学系に沿って反射させる反射ミラー3と、この反射
ミラー3により誘導されたレーザ光を受光し一方向に揺
動する第1のガルバノメータ駆動ミラー4と、この第1
のガルバノメータ駆動ミラー4による揺動方向に交叉す
る方向にガルバノメータ駆動され、第1のガルバノメー
タ駆動ミラー4により揺動されるレーザ光を受光し、樹
脂に向けて反射させる第2のガルバノメータ駆動ミラー
5と、光硬化性樹脂が満たされている樹脂槽6と、この
樹脂層6に浸漬されているワーク台7と、このワーク台
7を樹脂の液面8に対して精密に上下動させるエレベー
タ装置9と、樹脂液面8を平坦にならす図示せぬリコー
タと、から構成されている。またこれらの構成要素は図
示せぬ管理装置と接続され制御されている。図示せぬ管
理装置は、3次元CADやコンピュータ断層画像撮影装
置(CT)・磁気共鳴画像撮影装置(MRI)等の立体
形状を示すデータを生成する装置からなる立体データ生
成部と、これら立体データ生成部で得た立体形状を示す
データを、所定の間隔(スライスピッチ)で切断した複
数の平板状の2次元断面形状(スライスデータ)に変換
するデータ処理部と、このデータ処理部において得たス
ライスデータをもとにレーザ発振器1・光変調器2・第
1のガルバノメータ駆動ミラー4・第2のガルバノメー
タ駆動ミラー5・エレベータ装置9等を制御する統合制
御部と、から構成されている。
【0004】樹脂液面8とワーク台7上のワーク上面と
の距離は例えば0.1mm程度に保持される。一方、レ
ーザ発振器1から出射したレーザ光は第1のガルバノメ
ータ駆動ミラー4によって単一方向に揺動される。この
揺動方向に交叉する方向に第2のガルバノメータ駆動ミ
ラー5を揺動し、レーザ光を樹脂液面上で2次元方向に
走査する。レーザ光の揺動をスライスデータに基づいて
制御することにより、樹脂上に投影する像の形状を変化
させ、希望する形状に硬化させる。樹脂が硬化した後エ
レベータ装置9を駆動させワーク台7を更に0.1mm
(スライスピッチ相当)程度沈め、先に硬化させた樹脂
の表面と液面8との間に未硬化の光硬化性樹脂を満た
す。ここで、更に他のスライスデータの像を液面8に投
射することにより新たな樹脂層が形成され、これらを順
次繰り返すことによって光造形物の全体が形成されてい
く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成の従来の光造形装置では、以下に述べるような
問題点がある。従来の光造形装置においては、ビームで
樹脂表面を走査するため、光造形装置を構成する個々の
部品に対して発生する振動が硬化中の樹脂表面の面精度
に対して悪影響を及ぼすという問題がある。そのため、
成形品の高精度化が困難である。
【0006】また、従来用いられている光造形装置に備
えられるレーザ発振器は、主に連続発振するガスレーザ
である。現在レーザ発振器を光造形装置の光源とする場
合において、樹脂の硬化に適する紫外波長域を有する連
続発振可能なレーザとしては例えばイオンレーザなど数
種があるが、いずれも発振効率が低く、大出力化にも適
しない。例えば、現在最も広く用いられるArイオンレ
ーザでは、351.1nmと363.8nmの合計出力
が実用上最大1W程度である。また、光硬化性樹脂を硬
化させるに適した波長のレーザ光を連続発振するレーザ
発振器として代表的なHe−Cdレーザなどは、実用上
最大0.1W程度の出力しか得られない。一般的なエポ
キシ系の光硬化性樹脂を硬化させるに必要なエネルギ量
は例えば1c.c.当たり10J以上必要であり、上記He
−Cdレーザを用い10cm角でスライスピッチ0.1
mmの樹脂を硬化させる場合、100秒もの時間を必要
とする。実際には光学系中での光エネルギの減衰を考慮
しなければならないから、例えば1リットルの樹脂を硬
化させるためには単純に30時間以上の時間を必要とす
ることになる。
【0007】一方、仮に高出力のビームを得たとして、
このビームを従来の光学系に入射させた場合、光変調器
を構成する材料が熱に弱いことや、光硬化性樹脂液面の
全平面上で同一集光径とするための高価なビーム走査系
やF−θレンズを必要とするなどの理由により、従来の
光学系では高出力な光源を用いることが困難である。
【0008】このように、従来の装置構成では振動等の
外乱に対する信頼性が低いため高精度な成形が難しい。
また、従来の連続動作の光源では光硬化性樹脂を高速に
硬化させるための高出力な光エネルギが得られず、仮に
高出力な光源が得られたにしても、従来の光学系では高
出力の光源に対応できないため、従来の装置構成では高
速な光造形を行うことができない。本発明は高精度かつ
高速に樹脂を硬化させることが可能な光造形装置を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような技
術的課題を解決するためになされたものであり、光を発
する光源と、前記光を受光し、前記光の進行方向に垂直
な断面内の光強度分布を均一化し、この光強度分布が均
一化された前記光を出射する強度均一化手段と、光強度
分布が均一化された前記光を受光し、所定の形状の光束
にする成形手段と、前記光束が照射される光硬化性樹脂
を保持する樹脂槽と、を具備することを特徴とする光造
形装置である。この構成の装置を用いることにより薄板
状の光造形物を作成することができる。立体構造物を得
るときは更に硬化した樹脂を保持する樹脂保持手段と、
前記樹脂保持手段を樹脂液面に対して所定量変位させる
変位手段と、を具備させた装置を用いる。
【0010】本発明の光造形装置は上記のような構成に
より以下の作用を奏する。光源から出射した光が強度均
一化手段に入射し、この光の進行方向に垂直な断面内の
光強度分布が均一化され、強度均一化手段外に放射され
る。この強度分布を均一にされた光が成形手段に入射
し、被加工物のスライスデータに対応する形状の光束に
成形され、樹脂槽に満たされた光硬化性樹脂に対して照
射される。これにより光硬化性樹脂が硬化し光造形品が
作成される。立体構造物を成形するときは、先に成形し
た光造形品を樹脂保持手段によって保持し、光硬化性樹
脂の液面とこの光造形品の間隔を変位手段によって所定
量相対変位させ、再度光源から光を出射させる。
【0011】光源が出力する光の光エネルギを安定して
大きくさせる場合、パルス発振し、パルスレーザ光を出
射するパルスレーザ発振器を用いることが好ましい。第
一の断面形状の光束に続き第二・第三の断面形状の光束
を得る必要があるとき、成形手段は入射する光を遮蔽す
る遮蔽部と、入射する光を透過させる透光部とからなる
マスク、または光入射端から入射したレーザ光が出射す
る光出射端が、所定断面形状に形成されたカライドスコ
ープ、を用いるのが好ましい。形状を変換したいときは
光路中のマスクもしくはカライドスコープから他の形状
に対応するマスクもしくはカライドスコープに置換す
る。
【0012】樹脂の硬化の程度を調整するための手段と
しては、制御が容易であることや光学系への悪影響が軽
減されることなどから、パルス発振の繰り返し周波数を
変化させる周波数調整手段が設けられたレーザ発振器を
用いることが好ましい。
【0013】マスクを用いた光学系では、マスクに入射
する光エネルギをこのマスクの遮蔽部が反射や散乱によ
って消失させる。マスクに入射する光を有効に活用する
ために、強度均一化手段が、レーザ発振器から出射した
レーザ光を入射させる光入射端とこの光入射端から入射
した前記レーザ光を出射させる光出射端とを有し、内面
が前記光入射端から入射する前記レーザ光を反射させる
反射部よりなる筒状体と、前記光入射端に設けられ前記
光出射端側から前記筒状体の内面に入射した光を光出射
端側へ向けて反射する逆進光反射部と、この逆進光反射
部に設けられ前記レーザ光を前記筒状体へ入射させる光
入射孔と、を具備する強度均一化手段を用いることが好
ましい。また、このとき、マスクの開口率の差による硬
化状態の差を解消するために光出射端から出射された光
のフルエンスを測定しレーザ発振器から出射するレーザ
光のパルス数を調整するパルス数調整手段を設けること
が好ましい。
【0014】立体構造物を成形するとき、各スライスデ
ータに対応する断面形状の光束に変換するために、成形
手段を変える必要がある。そのため、レーザ発振器から
出射したレーザ光がなす光路上に設けられた所定の断面
形状の光束を発生させる成形手段を、他の断面形状の光
束を発生させる成形手段に置換する交替手段を設けるこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を実施するための装置の構
成例を図を用いて説明する。図1(A)に本発明の光造
形装置の模式図を示す。この光造形装置はパルス光を出
射するレーザ発振器10と、パルス光を集光する入射レ
ンズ11と、集光されたパルス光を受光し進行方向に垂
直な断面内の光強度分布を均一化するカライドスコープ
12と、強度分布が均一化されたパルス光をコリメート
する出射レンズ13と、コリメートされたパルス光を樹
脂に対して導光するミラー14と、導光されたパルス光
を集光する結像レンズ15と、パルス光を透過させる部
分と遮蔽する部分とからなり、入射する光が成す形状を
定めるマスク16と、光硬化性樹脂を保持する樹脂槽4
と、硬化した樹脂を保持する樹脂保持手段たるワーク台
7と、このワーク台7を液面に対して変位させる変位手
段たるエレベータ装置9と、スライスデータに対応する
光の形状を造出するいくつかのマスクが配置され、必要
に応じてマスク16を変位させて別のスライスデータに
対応するマスクを光路中に移動させる交替手段たるマス
ク交替装置17と、これらを統合し制御を行う図示せぬ
管理装置と、を具備している。
【0016】この装置の動作を説明する。パルス発振す
るレーザ発振器10から出射したパルス状のレーザ光
が、入射レンズ11とカライドスコープ12と出射レン
ズ13とからなる強度均一化手段に入射し、進行方向に
垂直な断面内の光強度が均一化されて出射する。光強度
が均一化されたレーザ光はミラー14及び結像レンズ1
5に入射し、樹脂槽4内に満たした樹脂の液面8に対し
て導光される。この導光されるレーザ光の軌跡上に、成
形手段たるマスク16を設けている。マスク16の遮光
作用及び透光作用によって、所定の断面形状たるマスク
の透光部の形状に成形された光の像が、液面8上に結像
される構成となっている。樹脂液面8とワーク台7の硬
化した樹脂を保持する面との間の距離をスライスピッチ
にあわせて0.1mm程度に保持した。樹脂が硬化した
後で変位手段たるエレベータ装置9を駆動させ、ワーク
台7を更に0.1mm程度沈める。また、図1(B)に
示すような複数のマスク16が載置された円盤状のマス
クトレイ18と、このマスクトレイの回動中心たる回転
軸19に設けられた図示せぬ電動機と、からなる交替手
段たるマスク交替装置17を駆動させることにより、マ
スク16を他の結像パターンを有するマスクと置換し
た。樹脂液面8を図示せぬリコータで平坦にならした
後、以上の動作を順次繰り返すことによって光造形物の
全体を形成した。
【0017】レーザ発振器10として、出力200W,
繰り返し周波数300Hzのエキシマレーザ発振器であ
るXeClレーザ発振器を用いた。前述したように、1
c.c.の樹脂を硬化させるためには光エネルギとして10
J程度必要である。本発明に用いたエキシマレーザ発振
器の1パルス当たりのエネルギ量は0.67J程度であ
るから光学系中でのエネルギ損失を無視すれば15回の
パルス光照射で10cm角×0.1mm 厚の樹脂を硬化させるこ
とができる。本発明の光造形装置では連続して20パル
スのパルスレーザ光を光硬化性樹脂上に照射し、1スラ
イスデータ分に相当する樹脂の硬化工程を70m 秒程度で
終了させた。
【0018】硬化させるに足るエネルギ量は、用いる樹
脂の種類・状態・量などに依存するので多少の変動があ
るが、硬化させる樹脂一層当たりのパルス数を増減させ
ることでこれに対応する。同じ出力のレーザ発振器を用
いるとき、繰り返し周波数を高くすれば、より精度良く
樹脂の硬化の状態を制御することができる。単位時間当
たりに同じ量のエネルギを被加工物に対して照射する場
合でも、繰り返し周波数が低く1パルスあたりのレーザ
光強度が高いレーザ光を用いるときは、光学系や被加工
物がレーザ光による熱で損傷する場合がある。パルスレ
ーザでは出射される各パルスのエネルギ量を制御するこ
とが困難であるため、硬化させる樹脂一層分に照射する
パルス数を加減して硬化状態の制御を行うことが有効で
ある。
【0019】マスク16はパターンジェネレータを用い
てガラス板上に造形パターンを描画して得たレチクルを
用いた。具体的には、ガラス板上にCrのメッキを施
し、レジストを塗布した後に電子ビームでこのレジスト
を希望のパターンの形状になぞる。その後エッチング等
により前記パターンに対応する部位のCrメッキを除去
する。このようにして得るレチクルは、例えばステッパ
等に用いるレチクルの製造技術と同様の技術が使用でき
る。微小部品等を多量に成形するとき、レチクルを基に
して同一形状のパターンを同一板上に複数刻したマスク
を成形して用いても良い。またマスクとしては、ガラス
基板上に写真フィルムの感光剤を塗布したものに対して
スライスデータを感光させて転写し用いることも可能で
ある。
【0020】図2に示す強度均一化手段は、レーザ発振
器から出射するレーザ光が入射する筒状体たるカライド
スコープ20の光入射端に、マスク23に対して平行な
逆進光反射部たる反射部21をカライドスコープ20の
内側に向けて設け、この反射部21にレーザ発振器から
出射するレーザ光を入射させるための光入射孔たる孔を
設けている。また、マスク23とカライドスコープ20
の光出射端との距離を1mm程度に保持している。図示
せぬレーザ発振器から出射したレーザ光は、入射レンズ
22により集光され反射部21に設けられた孔からカラ
イドスコープ20内に入射し、光出射端から断面の光強
度分布が均一化された光束となって出射する。この光束
はマスク23によってスライスパターンに対応する断面
形状の光束に成形され、第一結像レンズ24・第二結像
レンズ25により樹脂液面8に対して結像される。な
お、第一結像レンズ24および第二結像レンズ25から
なる結像光学系はそれぞれ保持具26を介して昇降装置
27に接続されており、この昇降装置27を駆動し保持
具26を変位させることによってレンズ間の距離を変化
させ結像倍率を変化させている。一方、マスク23に対
して入射したレーザ光の一部は、光路中の屈折率が変わ
る各境界面、特にマスク23を構成するガラスと遮光部
材との境界面において反射する。この反射した光は、光
出射端から光入射端へ向かって逆進する。この逆進した
光を光入射端に設けた反射部により反射させ、再び光出
射端側へ進行させる。この再進行光においても同様にマ
スク23での反射光が発生するから、1パルス入射する
毎にレーザ光がカライドスコープ内を数回往復すること
になる。この反射の繰り返しにより、透光部に比して遮
光部の占める割合が多いマスクにおいて無駄に消費され
るレーザ光エネルギを減少させることができる。従来
は、マスクの光遮蔽部に照射される光エネルギは反射・
散乱されて損失していたが、本発明のカライドスコープ
を用いることにより、レーザ発振器から出射させたレー
ザ光の加工への寄与の割合を大きく向上させることがで
きた。
【0021】成形品に対してより高い形状精度を要求す
るとき、カライドスコープ20の光出射端とマスク23
とを接触させる場合がある。このようなときにマスク2
3を交替させる必要がある場合はカライドスコープ20
に図示せぬ昇降装置を設ける。マスク23に接するカラ
イドスコープ20をこの図示せぬ昇降装置を動作させて
離間させ、マスク交替動作に移行する。マスク交替装置
は図1に示すマスク交替装置17等を用いればよい。
【0022】マスク23を透過した光は結像光学系に入
射させ、樹脂液面8に結像させた。このとき加工に用い
るスライスデータ間でマスクの遮蔽部と透過部との比率
が極端に大きく変化する場合、樹脂に照射される光束の
フルエンス([ J/m2])が大きく異なることがあ
る。例えば第一のスライスデータに対応するマスクの開
口率よりも第二のスライスデータに対応するマスクの開
口率が大きい場合、第二のマスクを透過する光束のフル
エンスは第一のマスクによるものよりも大きくなる。こ
のようにスライスデータ間の開口率の差が特に問題にな
る場合は、以下のように実施する。
【0023】パルス数調整手段はフルエンス測定部とフ
ルエンス比較部とパルス数調整部とからなる。各マスク
共に共通に加工に寄与しない点でありかつ加工時にレー
ザ光が照射されるマスクの遮蔽部の一部分(例えばマス
クの角部)に、それぞれ同じ大きさの光取出窓を設け、
この光取出窓直下にフルエンス測定部たる光強度検出
器、例えばフォトダイオード25を設ける。このフォト
ダイオード25によって1パルスあたりのフルエンスを
測定する。この実測したフルエンスと、樹脂を硬化させ
るに足るフルエンスと、をフルエンス比較部たる図示せ
ぬ演算装置により比較・演算し、現在使用中のマスクに
対応するパルス数を決定する。マスクに対応するパルス
数は、加工前に測定してこの結果を記憶装置に記憶させ
ておき、実際の加工時ではこの記憶結果に基づいて、パ
ルス数調整部たる図示せぬ管理装置によって、レーザ発
振器を自動制御する。或いは高速な演算装置を用いるこ
とにより実時間制御を行うことが可能である。加工前に
フルエンスを測定する方法を用いればマスクに光取出窓
を設ける必要がない。一方、加工中の実時間制御を行う
場合においては加工前の測定工程を設ける必要がないの
で工程を削減することが可能である。
【0024】マスクは映写機等に用いられるようなフィ
ルムをスライスデータの形状に感光させて用いることが
できる。このときマスク交替装置をフィルム巻き取り装
置或いはスライドプロジェクターと置換することによ
り、一コマ毎にスライスデータを感光させたフィルムを
用いて連続的に樹脂硬化を行うことができる。このマス
ク交替装置を図を用いて説明する。図3に示す光造形装
置の要部はレーザ発振器から出射したレーザ光を受光す
る入射レンズ40と、この入射レンズ40からの光を受
光し、この光の断面内の強度分布を均一にするカライド
スコープ41と、このカライドスコープ41の光出射端
からの出射光をコリメートするコリメートレンズ42
と、このコリメートレンズにより平行光にされた光が照
射されるフィルム30と、このフィルム30上に設けら
れたマスク部35を透過した光を受光し光硬化性樹脂の
液面8に対してスライスデータに対応する像を結像する
結像レンズ43と、光硬化性樹脂が満たされた樹脂層6
と、フィルム30をカライドスコープの光出射端に対し
て相対移動させる交替手段たるマスク交替装置とから構
成されている。マスク交替装置はフィルム30に設けた
嵌合孔部34に嵌合する突起31を設けた円柱状の回転
体からなるフィルム巻き取り装置32およびフィルム送
り装置33から構成されている。フィルム30の一端を
フィルム巻き取り装置32に、他端をフィルム送り装置
33に、それぞれ固定し、フィルム30にかける張力を
一定に保ちながらフィルム巻き取り装置32とフィルム
送り装置33とを連携動作させる。マスク部を設けた位
置がカライドスコープの光出射口に対してずれを生じた
場合、カライドスコープから出射する光束が適正にマス
ク部に対して照射されないため、成形品の形状精度が確
保できなくなる。フィルム30上に設けられたマスク部
35にはこのマスク部35をカライドスコープからの光
束が適正に照射される位置に対して正確に位置合わせす
るためにマーク36を設けている。マーク36は例えば
マスク部35の隅部の一角を用い、この隅部に対して隣
接させて例えば矩形や十字形等の形状に、例えば油性イ
ンク等の塗料を塗布或いは印刷或いは露光しておく。こ
のときフィルム30とマーク36との識別を容易にする
ためにフィルムの色に対して識別しやすい色にする。こ
のマーク36の位置をCCDカメラ37で撮像し、図示
せぬ記憶装置に記録した基準位置データと比較して位置
決めを行う。本発明の光造形装置ではCCDカメラ37
をカライドスコープに隣接させて設けているが、光路を
遮らずにマーク36を視認できる位置に設ければフィル
ム30に対する位置は問題がない。
【0025】フィルムによるマスクを作成するとき、各
マスク部間に1マスク分程度の大きさの範囲で隙間を設
けると良い。これは製作したマスク部に欠陥があると
き、マスク部に隣接する隙間の部分を加工して欠陥補正
のためのパターンを描画することができるからである。
これにより欠陥の修正のためにマスクを最初から作り直
すという手間がかからなくなる。
【0026】樹脂は硬化するときに体積の収縮を起こす
が、本発明は強度均一化手段を通して樹脂液面を一括露
光するため液面上の各部位で同一の条件で処理され、残
留歪みなどの影響が少ない高精度の成形が可能となっ
た。したがって、結像光学系を調整してマスクよりも小
さな像を樹脂液面に結像すれば、マスクパターンの高精
度な転写が可能であることを利用し、例えば超微小部品
成形(マイクロマシニング)等に適用することができ
る。
【0027】成形手段としては上記したマスクに限られ
ることがなく、例えばホログラムの手法を用いた干渉縞
によるスライスデータパターンの結像を行ってもこれに
含まれる。
【0028】本発明に利用されるレーザ発振器は前記Xe
Clレーザ発振器(発振波長λ=308nm )に限らずパルス
発振するレーザ発振器であれば使用可能である。例え
ば、KrF (λ=248nm ),ArF(λ=193nm )等エキシマ
レーザ発振器を用いるほか、非線形結晶であるBBOや
KTPを用いて高調波を発生させることにより、Nd:
YAGレーザ発振器(λ=1.06ミクロン)や半導体レー
ザ発振器等も使用することが可能となる。また、高圧水
銀ランプやエキシマランプなど紫外領域のストロボ発光
を行うランプを用いても良い。
【0029】本発明に利用される強度均一化手段として
はカライドスコープ以外にセグメントミラーやアレイレ
ンズなどを用いることができる。本発明に利用される成
形手段は前記レチクル・前記マスク・前記フィルム等の
他、光出射端がスライスデータの形状に対応する形状に
加工されたカライドスコープ等も用いることが可能であ
る。例えば、四角形の光出射端を有するカライドスコー
プと円形の光出射端を有するカライドスコープとを用意
し、これらを必要に応じて交換し、結像光学系で倍率を
変化させて樹脂に照射する像を変化させれば、特にマス
クを用いることなく単純な形状の部品等の成形が可能と
なる。これにより、光造形装置の構成が簡素化される。
【0030】
【発明の効果】本発明の光造形装置を用いる事により、
光硬化性樹脂による成形品を高速かつ高精度に作成する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の光造形装置を示す模式図、
(B)は本発明の光造形装置に用いるマスクトレイの上
面図。
【図2】 本発明の強度均一化手段の模式図。
【図3】 本発明のマスク交替装置を示す斜視図。
【図4】 従来の光造形装置を示す模式図。
【符号の説明】
1…レーザ発振器、2…光変調器、3…反射ミラー、4
…第1のガルバノメータ駆動ミラー、5…第2のガルバ
ノメータ駆動ミラー、6…樹脂槽、7…ワーク台、8…
樹脂液面、9…エレベータ装置、10…レーザ発振器、
11…入射レンズ、12…カライドスコープ、13…出
射レンズ、14…ミラー、15…結像レンズ、16…マ
スク、17…マスク交替装置、18…マスクトレイ、1
9…回転軸、20…カライドスコープ、21…反射部、
22…入射レンズ、23…マスク、24…第一結像レン
ズ、25…第二結像レンズ、26…保持具、27…昇降
装置、28…フォトダイオード、30…フィルム、31
…突起、32…フィルム巻き取り部、33…フィルム送
り部、34…嵌合孔部、35…マスク部、36…マー
ク、37…CCDカメラ、40…入射レンズ、41…カ
ライドスコープ、42…コリメータレンズ、43…結像
レンズ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を発する光源と、 前記光を受光し、前記光の進行方向に垂直な断面内の光
    強度分布を均一化し、この光強度分布が均一化された前
    記光を出射する強度均一化手段と、 光強度分布が均一化された前記光を受光し、所定の形状
    の光束にする成形手段と、 前記光束が照射される光硬化性樹脂を保持する樹脂槽
    と、を具備することを特徴とする光造形装置。
  2. 【請求項2】光硬化性樹脂に光束を照射することにより
    得る硬化樹脂を保持する樹脂保持手段と、 前記樹脂保持手段を所定量変位させる変位手段と、を具
    備することを特徴とする請求項1記載の光造形装置。
  3. 【請求項3】光源は、パルス発振しレーザ光を出射する
    レーザ発振器であることを特徴とする請求項1記載の光
    造形装置。
  4. 【請求項4】成形手段は、入射する光を遮蔽する遮蔽部
    と、入射する光を透過させる開口部と、を有するマスク
    であることを特徴とする請求項1記載の光造形装置。
  5. 【請求項5】強度均一化手段と成形手段とは、カライド
    スコープからなることを特徴とする請求項1記載の光造
    形装置。
  6. 【請求項6】レーザ発振器は、パルス発振の繰り返し周
    波数を変化させる周波数調整手段が設けられたレーザ発
    振器であることを特徴とする請求項1記載の光造形装
    置。
  7. 【請求項7】強度均一化手段が、 レーザ発振器から出射したレーザ光を入射させる光入射
    端とこの光入射端から入射した前記レーザ光を出射させ
    る光出射端とを有し、内面が前記光入射端から入射する
    前記レーザ光を反射させる反射部よりなる筒状体と、 前記光入射端に設けられ前記光出射端側から前記筒状体
    の内面に入射した光を光出射端側へ向けて反射する逆進
    光反射部と、 この逆進光反射部に設けられ前記レーザ光を前記筒状体
    へ入射させる光入射孔と、を具備する強度均一化手段で
    あることを特徴とする請求項1記載の光造形装置。
  8. 【請求項8】光出射端から出射された光のフルエンスを
    測定しレーザ発振器から出射するレーザ光のパルス数を
    調整するパルス数調整手段を具備することを特徴とする
    請求項7記載の光造形装置。
  9. 【請求項9】レーザ発振器から出射したレーザ光がなす
    光路上に設けた成形手段を置換する交替手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1記載の光造形装置。
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