JPH09207159A - Rimポリウレタン成形方法 - Google Patents

Rimポリウレタン成形方法

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JPH09207159A
JPH09207159A JP4540796A JP4540796A JPH09207159A JP H09207159 A JPH09207159 A JP H09207159A JP 4540796 A JP4540796 A JP 4540796A JP 4540796 A JP4540796 A JP 4540796A JP H09207159 A JPH09207159 A JP H09207159A
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JP
Japan
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vent hole
polyurethane
mold
cavity
molding
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JP4540796A
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Toshihiko Asatani
俊彦 浅谷
Katsumi Jo
克美 城
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Priority to DE69624453T priority patent/DE69624453T2/de
Priority to EP01129731A priority patent/EP1190840A1/en
Priority to EP01129732A priority patent/EP1190841A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベント孔の無いベントレス型によるRIMポ
リウレタン成形を可能にし、型にベント孔を設けた場合
に必要な諸作業を不要にして、工数の減少、成形サイク
ルの改善、成形品の外観や触感の向上等を図る。 【解決手段】 中空部36とベント孔35とを備えた芯
金31のリング部34を成形用金型1のキャビティ4に
セットし、最終材料充満部9にベント孔35を位置させ
る。キャビティ4を減圧するとともにベント孔35から
中空部36を減圧し、ゲート6から減圧下のキャビティ
4にポリウレタン材料を注入して発泡させ、ステアリン
グホイールのポリウレタン被覆をRIM成形する。最終
材料充満部9にまで流動したポリウレタン材料の流動先
端部を、ベント孔35から芯金31の中空部36に流入
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯金を内蔵したポ
リウレタン成形品をRIM成形(反応射出成形)する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先に本願出願人は、図15及び図16に
示すようなRIMポリウレタン成形方法を提案した(特
開平6−143340号公報)。概略は次の通りであ
る。 成形用金型100の上型102と下型103とを開
き、リング状のキャビティ104にステアリングホイー
ルの芯金110をセットする。上型102と下型103
とを閉じ、サポートピン105により芯金110を押さ
えて正規位置に支持する。 真空ポンプ106により真空箱108内を減圧する
とともに、ベント孔107及びPL面102a,103
a間の隙間からキャビティ104を減圧する。
【0003】 減圧下のキャビティ104に表面部用
ポリウレタン材料U1 を少量注入する。注入された表面
部用ポリウレタン材料U1 は、それまでの加圧状態から
の急激な圧力低下により、キャビティ104に飛散して
キャビティ104面の略全面に薄膜状に付着し、ステア
リングホイールのポリウレタン被覆111の表面部11
2が形成される。 減圧下のキャビティ104に内部用ポリウレタン材
料U2 を注入する。注入された内部用ポリウレタン材料
U2 は発泡し、キャビティ104に二方向に分かれて流
動・充満し、反応硬化してポリウレタン被覆111の内
部113が形成される。内部用ポリウレタン材料U2 の
流動先端部は表面部用ポリウレタン材料U1 とともにベ
ント孔107から型外へ少し吹き出して硬化し、吹き出
し部114が形成される(図15の状態)。
【0004】 図16に示すように、上型102と下
型103とを開き、芯金110が内蔵されたポリウレタ
ン被覆111を取り出す。このとき、吹き出し部114
とベント孔残留部115との間がちぎれるので、吹き出
し部114を上型102から取り出す。ポリウレタン被
覆111にはベント孔107から抜けたベント孔残留部
115が付いてくるため、これを図17に示すように手
作業で切除する。
【0005】この成形方法によれば、上記ポリウレタン
被覆111のような二色成形品を、容易にRIMポリウ
レタン成形することができるとともに、過剰・過大の気
泡(エアやCO2 等の反応ガスである)を含んだ内部用
ポリウレタン材料U2 の流動先端部(不要部分)をベン
ト孔107から抜くので、外観不良を防止することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の成形
方法にも、次のような問題が残っていた。 (1)上型102に設けたベント孔107から型外へポ
リウレタン材料の流動先端部を出しているので、成形1
回毎に、ベント孔107にベント孔残留部115を抜け
やすくするための離型剤を塗布したり、上型102から
吹き出し部114を取り出したり、ポリウレタン被覆1
11からベント孔残留部115を手作業で切除したりす
る作業が必要であり、工数の増加及び成形サイクルの悪
化の原因となっていた。特に、ベント孔残留部115を
過不足なく奇麗に切除するには熟練が必要であり、ま
た、いかに奇麗に切除しても切除跡116は残るため、
外観や触感が低下していた。
【0007】(2) 上記のような二色成形を行なう場
合、表面部用ポリウレタン材料U1 は、上記の工程で
キャビティ104面に付着して粘度が多少増加したとし
ても、流動性や成形性を有している状態であるから、上
記の工程における内部用ポリウレタン材料U1 の流動
により、キャビティ104面から少しずつ連れ流され
る。連れ流された表面部用ポリウレタン材料U1 は、図
18に示すように、二方向に分かれて流動する内部用ポ
リウレタン材料U2 の流動先端部に押しやられ、ベント
孔107のある最終材料充満部117で融合する。この
融合した表面部用ポリウレタン材料U1 がベント孔10
7から十分に抜けないで最終材料充満部117に溜まっ
た場合、最終材料充満部117と他の部分とでヒケの違
いによる外径の不均一や手触り感の相違等が生じるおそ
れがあった。また、この場合、過剰・過大の気泡を含ん
だ内部用ポリウレタン材料U2 の流動先端部もベント孔
107から十分に抜けないので、ピンホール等が発生し
外観不良となるおそれがあった。これらの問題を防ぐに
は、吹き出し部114の吹出重量を15〜30g程度に
する必要があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、ベント孔の無い
ベントレス型によるRIMポリウレタン成形を可能に
し、型にベント孔を設けた場合に必要な諸作業(ベント
孔への離型剤の塗布、吹き出し部の取り出し、ベント孔
残留部の切除等)を不要にして、工数の減少、成形サイ
クルの改善、成形品の外観や触感の向上等を図ることが
できるRIMポリウレタン成形方法を提供することにあ
る。
【0009】なお、実開昭52−169233号公報及
び実開昭52−169234号公報には、芯金の中空部
に被覆材料の一部が入り込んだステアリングホイールが
開示されているが、これは被覆を芯金に対して回らない
ように係止する技術であり、また常圧成形である。ま
た、実開昭59−172067号公報には、芯金の中空
部に被覆材料が充填されたステアリングホイールが開示
されているが、これは芯金を補強する技術であり、また
常圧成形である。従って、いずれの公報も本発明とは全
く異なる技術思想である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のRIMポリウレタン成形方法では、中空部
と該中空部を開口する少なくとも一つのベント孔とを備
えた芯金を型のキャビティにセットし、該キャビティの
最終材料充満部に前記ベント孔を位置させ、前記キャビ
ティを減圧するとともに前記ベント孔から芯金の中空部
を減圧し、前記型のゲートから減圧下のキャビティにポ
リウレタン材料を注入し、該ポリウレタン材料を発泡さ
せて流動させることにより成形品をRIM成形し、前記
最終材料充満部にまで流動したポリウレタン材料の流動
先端部を前記ベント孔から芯金の中空部に流入させるこ
とを特徴としている。
【0011】ここで、ベント孔の開口面積は、過大であ
ると芯金の強度が低下し、過小であると十分な量のポリ
ウレタン材料を中空部に流動させられなくなるので、こ
れらの条件を満たすような最適範囲から選ばれる。但
し、この最適範囲は、成形品や芯金の寸法・形状、減圧
の程度、ポリウレタン材料の性質等によって異なる概念
である。
【0012】前記型に芯金を支持する少なくとも一つの
サポートピンを設け、該サポートピンで支持される芯金
の部位に前記ベント孔とは別の吸引孔を開け、該吸引孔
と連通し得る連通路を前記サポートピンに形成し、前記
ベント孔から芯金の中空部を減圧するときに前記吸引孔
及び連通路からも芯金の中空部を減圧することが好まし
い。
【0013】本発明は、特定の成形品の成形に限定され
るものではないが、特にステアリングホイールの成形に
適している。この場合、芯金はボス部から延びるスポー
ク部の端部に中空パイプ状のリング部を結合したもので
あり、該リング部に前記ベント孔を開ける。特に、リン
グ部のうちスポーク部の端部付近にベント孔を開けるこ
とが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をステアリングホイ
ールのポリウレタン被覆のRIMポリウレタン成形に具
体化した実施形態例について、図面に基づいて説明す
る。
【0015】まず、図1〜図10は第一実施形態を示し
ている。本実施形態で使用するステアリングホイールの
芯金31は、中心の円筒ブロック状のボス部32と、該
ボス部32から放射状に延びる2本の板状又は棒状のス
ポーク部33と、該スポーク部33の端部に結合された
中空パイプ状のリング部34とからなる。これら各部の
形状や本数は適宜決定・変更できる。リング部34のう
ち、後述するキャビティ4へのセット時にゲート6から
180度離れる部位に一つのベント孔35を開ける。こ
のベント孔35の直径、形状、数等は適宜決定・変更で
きる。
【0016】本実施形態で使用する成形装置は、図1〜
図7に示すように、成形用金型1、真空箱11、材料射
出機構21等から構成されている。成形用金型1は上型
2と下型3とに分割形成されている。上型2と下型3の
PL面2a,3aには、型閉じ時にリング状のキャビテ
ィ4を形成するキャビティ面5と、キャビティ4へのゲ
ート6とが形成されている。また、型閉じ時のPL面2
a,3a間には、キャビティ4の全周にわたり0.03
〜0.06mmの隙間が金型の加工精度の関係から不可
避的に(又は意図的に)生じるが、該隙間はエアベント
ランドとして減圧及びガス抜きの作用を奏する。しか
し、上型2にも下型3にも、材料が吹き出すようなベン
ト孔は設けられていない。上型2と下型3の中心部に
は、芯金31のボス部32を収めて保持するための凹所
7及び台座8が設けられている。
【0017】真空箱11は上箱12と下箱13とに分割
形成され、上箱12内には上型2が取付けられ、下箱1
3内には下型3が取付けられている。上箱12及び下箱
13は図示しない型締装置に取付けられており、本実施
形態では下箱13が昇降することにより、上箱12及び
下箱13の開閉と、上型2及び下型3の開閉とが同時に
行われるようになっている。上箱12の分割面に形成さ
れた溝にはOリング14が取付けられ、真空箱11を閉
じたとき、Oリング14は下箱13の分割面に当接して
上箱12と下箱13との間をシールする。下箱13には
吸引プラグ15が取付けられ、この吸引プラグ15には
吸引ホース16及びバルブ17を介して真空ポンプ18
が接続されている。
【0018】材料射出機構21は、ポリオール成分、イ
ソシアネート成分及び第三成分を混合できる三成分ミキ
シングヘッド22や、各成分のタンク(図示略)等を備
えている。本実施形態における第三成分は、顔料をポリ
オール成分に分散させてなる着色材料であり、必要時に
のみ混合できるようになっている。三成分ミキシングヘ
ッド22の先端の射出ノズル23は、下箱13に形成さ
れた貫通孔19を貫通して下型3のゲート6に接続され
ている。
【0019】さて、上記芯金31及び成形装置を使用し
て行う第一実施形態のポリウレタン被覆のRIMポリウ
レタン成形方法は、次の工程よりなる。 成形用金型1の上型2と下型3とを型開きし、キャ
ビティ面5に離型剤を塗布する。
【0020】 図1に示すように、下型3に芯金31
をセットし、特にキャビティ面5上にリング部34を配
し、ゲート6から180度離れたキャビティ4の最終材
料充満部9にベント孔35を位置させる。図2に示すよ
うに、上型2と下型3とを型閉じしてキャビティ4を形
成すると同時に、上箱12と下箱13とを閉じて真空箱
11を密閉状態とする。 真空ポンプ18により真空箱11内を適当な真空度
まで減圧し、PL面2a,3a間に生じた僅かな隙間か
らキャビティ4を減圧するとともに、ベント孔35から
リング部34の中空部36を減圧する。この真空度は適
宜決定・変更できる。
【0021】 表面材料注入工程; 三成分ミキシン
グヘッド22により、ポリオール成分、イソシアネート
成分及び着色材料を混合して表面部用ポリウレタン材料
U1 を作成する。本実施形態では、同材料U1 に発泡剤
を実質的に添加しない。図3に示すように、キャビティ
4の減圧を引続いて行いながら、同材料U1 をゲート6
からキャビティ4に注入する。注入された表面部用ポリ
ウレタン材料U1 は、それまでの加圧状態からの急激な
圧力低下で同材料U1 中の吸蔵ガスが突沸することによ
り、キャビティ4に飛散してキャビティ面5の略全面に
薄膜状に付着し、ポリウレタン被覆37の表面部38を
形成する。この吸蔵ガスは、ポリウレタン材料にもとも
と含まれていた微量の各種ガスや、循環中のポリウレタ
ン材料に自然に巻き込まれたり溶解したりした少量の空
気のように、消極的かつ不可避的に含まれていたガスで
ある。また、同材料U1 は、図4に示すように、リング
部34の外面の略全面にも付着し、さらにベント孔35
から減圧状態の中空部36にも少量入り込んで内面に付
着する。
【0022】なお、後述する表面部用ポリウレタン材料
U1 の連れ流されを防止・軽減するには、第三成分にウ
レタン反応促進触媒を加えるなどして、ウレタン反応速
度の高い材料とすればよい。また、表面部38の耐光性
を高めるには、表面部用ポリウレタン材料U1 を耐光性
の高い無黄変材料とすればよい。
【0023】 内部材料注入工程; 三成分ミキシン
グヘッド22により、着色材料の吐出を止め、ポリオー
ル成分及びイソシアネート成分を混合して内部用ポリウ
レタン材料U2 を作成する。本実施形態では、同材料U
2 にも発泡剤を実質的に添加しない。図5に示すよう
に、キャビティ4の減圧を引続いて行いながら、同材料
U2 を表面材料注入工程と同一のゲート6から(他の位
置に設けた別ゲートからでもよい)キャビティ4に注入
する。注入された内部用ポリウレタン材料U2 は発泡
し、キャビティ4に二方向に分かれて流動・充満する。
詳しくは、同材料U2 のうちキャビティ面5から離れた
部分には、同材料U2 中の吸蔵ガス(表面部用ポリウレ
タン材料U1 中の吸蔵ガスと同じ)が減圧雰囲気下で突
沸することにより、高発泡のコア部が形成される。ま
た、同材料U2 のうちキャビティ面5に近い部分には、
減圧雰囲気下での脱ガス作用により、低発泡の緻密な自
己スキン層が形成される。このようにして、コア部と自
己スキン層とからなる内部39が形成される(図6、図
7及び図10参照)。
【0024】前工程でキャビティ面5に付着した表面部
用ポリウレタン材料U1 は、本工程での内部用ポリウレ
タン材料U2 の流動により少しずつ連れ流される。連れ
流された表面部用ポリウレタン材料U1 は、図6及び図
7に示すように、二方向に分かれて流動する内部用ポリ
ウレタン材料U2 の流動先端部に押しやられ、キャビテ
ィ4の最終材料充満部9で融合するが、さらにベント孔
35から中空部36に流入する。また、過剰・過大の気
泡を含んだ内部用ポリウレタン材料U2 の流動先端部も
ベント孔35から中空部36に流入する。
【0025】このときの中空部36は減圧されているた
め、圧力差によりポリウレタン材料U1 ,U2 を吸引し
て流入を促進するとともに、該流入が進んでも内圧が高
まりにくい。従って、多量のポリウレタン材料U1 ,U
2 を中空部36に流入させることができ、表面部用ポリ
ウレタン材料U1 の融合部やピンホール等の原因となる
内部用ポリウレタン材料U2 の流動先端部を、完全に中
空部36に流入させて最終材料充満部9に溜まらないよ
うにできる。これより、最終材料充満部9と他の部分と
のヒケや硬さが等しくなり、外径や手触り感が均一とな
る。また、ピンホール等が発生せず、外観不良を防止で
きる。但し、ポリウレタン材料U2 が中空部36の大部
分に流入すると(図9参照)、中空部36の内圧が高ま
るため、それ以上の流入は抑制される。
【0026】 脱型工程; 内部用ポリウレタン材料
U2 がキュアされるのを待って、図8に示すように、上
型2と下型3とを型開きすると同時に、上箱12と下箱
13とを開き、図9に示すように、ポリウレタン被覆3
7付きのステアリングホイール30を取り出す。ポリウ
レタン被覆37にはゲート残留部10が付いてくるた
め、該ゲート残留部10を切除する。ポリウレタン被覆
37とゲート残留部10とは細長く結合しているので、
容易に切除できる。
【0027】以上のように構成された本実施形態の成形
方法によれば、ベント孔の無い成形用金型1(ベントレ
ス型)によるRIMポリウレタン成形が可能になり、型
にベント孔を設けた場合に必要な諸作業(ベント孔への
離型剤の塗布、吹き出し部の取り出し、ベント孔残留部
の切除等)が不要になるので、工数の減少、成形サイク
ルの改善、成形品の外観や触感の向上等を図ることがで
きる。
【0028】その他にも、本実施形態は、表面部用ポリ
ウレタン材料U1 にのみ着色材料を加え、内部用ポリウ
レタン材料U2 には着色材料を加えない二色成形なの
で、次のような効果も得られる。 (1) 成形前にキャビティ面5に着色材料を塗布する工程
を省略できる。 (2) 着色材料の使用量を必要最少限に節約でき、コスト
を削減できる。 (3) 着色材料に含まれる顔料粒子は材料射出機構21に
おける通過部位を磨耗させ、磨耗した部品は交換が必要
になる。しかし、上記のように着色材料の使用量を必要
最少限にできるので、前記磨耗が減少し、材料射出機構
21のメンテナンス及び部品交換のサイクルが延び、そ
のための工数及び費用も低減できる。
【0029】次に、図11〜図14は第二実施形態を示
している。本実施形態は、ベント孔35の位置と、サポ
ートピンからもリング部34の中空部36を減圧するよ
うにした点において第一実施形態と相違するものであ
る。
【0030】本実施形態で使用する芯金31はT字配置
の3本のスポーク部33を備えたもので、リング部34
のうち図11で左側のスポーク部33の端部付近に一つ
のベント孔35を開ける。また、リング部34のうち下
記のサポートピン27で支持される部位であって且つ図
11で右側のスポーク部33の端部付近に、ベント孔3
5とは別の一つの吸引孔40を開ける。リング部34の
うちスポーク部33の端部付近は、該スポーク部33の
接合による支持によって強化されている部分なので、ベ
ント孔35及び吸引孔40を開けても、それによるリン
グ部34の強度低下の影響が出にくいという効果があ
る。このベント孔35及び吸引孔40の直径、形状、数
等は適宜決定・変更できる。
【0031】本実施形態で使用する上型2には、芯金3
1を支持するためのサポートピン機構が設けられてい
る。サポートピン機構は、上型2の上部に形成された雌
ねじ穴24と、雌ねじ穴24からキャビティ面5へと貫
設されたピン穴25と、雌ねじ穴24に位置調節可能に
螺合された調節雄ねじ26と、調節雄ねじ26からピン
穴25を通ってキャビティ4内へ延びるサポートピン2
7とからなる。サポートピン27及び調節雄ねじ26の
軸心には連通路28が下端から上端まで貫設され、従っ
て連通路28の上端は真空箱11内に連通している。
【0032】本実施形態のRIMポリウレタン成形方法
は、次の工程よりなる。 第一実施形態のと同様に、上型2と下型3とを型
開きし、キャビティ面5に離型剤を塗布する。
【0033】 第一実施形態のと同様に、図11に
示すように、下型3に芯金31をセットし、キャビティ
4の最終材料充満部9にベント孔35を位置させる。図
12に示すように、上型2と下型3とを型閉じすると同
時に、上箱12と下箱13とを閉じる。このとき、図1
3に(a)から(b)への変化で示すように、サポート
ピン27の下端が吸引孔40に挿入され、吸引孔40と
連通路28とが連通するとともに、サポートピン27の
下端付近の段部29が吸引孔40の周縁を押さえ、リン
グ部34をキャビティ4の断面中心に正しく支持する。 第一実施形態のと同様に、真空ポンプ18により
真空箱11内を適当な真空度まで減圧し、PL面2a,
3a間に生じた僅かな隙間からキャビティ4を減圧する
とともに、ベント孔35からリング部34の中空部36
を減圧し、同時に吸引孔40及び連通路28からも中空
部36を減圧する(図13(b))。
【0034】 第一実施形態のと同様に、キャビテ
ィ4の減圧を引続いて行いながら、表面部用ポリウレタ
ン材料U1 をキャビティ4に注入し、同材料U1 をキャ
ビティ面5の略全面に薄膜状に付着させ、ポリウレタン
被覆37の表面部38を形成する(図3を援用)。同材
料U1 はリング部34の外面の略全面にも、減圧状態の
中空部36の内面の一部にも付着する。
【0035】 第一実施形態のと同様に、キャビテ
ィ4の減圧を引続いて行いながら、内部用ポリウレタン
材料U2 をキャビティ4に注入し、同材料U2 を発泡・
流動させてコア部と自己スキン層とからなる内部39を
形成する(図5を援用)。第一実施形態と同様に、ポリ
ウレタン材料U1 ,U2 はベント孔35から減圧下の中
空部36に流入するため、第一実施形態と同様の効果が
得られる。さらに、本実施形態の中空部36は、ポリウ
レタン材料U1 ,U2 の流入中も吸引孔40及び連通路
28から減圧され続けるので、内圧が高まらない。従っ
て、第一実施形態より多量のポリウレタン材料U1 ,U
2 を中空部36に流入させることができる。図14は、
中空部36の全長に内部用ポリウレタン材料U2 が充満
した状態を示している。
【0036】 第一実施形態のと同様に、上型2と
下型3とを型開きして、図14に示すようなポリウレタ
ン被覆37付きのステアリングホイール30を取り出
し、ゲート残留部10を切除する。
【0037】
【実施例】表1に示す実施例1,2,3,4及び比較例
1,2のステアリングホイールのポリウレタン被覆の成
形を行い、リング部内へのポリウレタン材料の流入重量
及び流入長を調べた。実施例1,2は、キャビティは減
圧するがサポートピンからの中空部の減圧は行なわない
第一実施形態に相当し、リング部のベント孔の直径が互
いに異なる。実施例3,4は、キャビティの減圧に加え
サポートピンからの中空部の減圧も行なう第二実施形態
に相当し、やはりリング部のベント孔の直径が互いに異
なる。比較例1,2は、第一実施形態の成形装置を使用
して常圧下で成形したものであり、やはりリング部のベ
ント孔の直径が互いに異なる。いずれの例においても使
用したリング部の寸法は、中空部の断面中心で測った直
径が約350mm、同じく中空部の断面中心で測った全
長が約1100mm、断面内径が10mmである。
【0038】
【表1】
【0039】常圧下で成形した比較例1,2では、リン
グ部内に常圧の空気が存在するため、いずれもリング部
内へのポリウレタン材料の流入重量及び流入長が極めて
少なかった。従って、「表面部用ポリウレタン材料の融
合部や過剰・過大の気泡を含んだ内部用ポリウレタン材
料の流動先端部を中空部に流入させる」という本発明の
狙いを達成することができず、ポリウレタン被覆にピン
ホール等が発生して外観不良となった。
【0040】これに対し、キャビティを減圧した実施例
1では、リング部内へのポリウレタン材料の流入重量が
29gもあり、外観不良等の無いポリウレタン被覆を成
形できた。また、実施例2では、ベント孔直径が2.5
mmと小さいことで、リング部内へのポリウレタン材料
の流入重量が10gと減少したが、外観不良等の無いポ
リウレタン被覆を成形できた。但し、前記[従来の技
術]において、吹き出し部114の吹出重量を15〜3
0g程度にしていたことから、第一実施形態ではこれ以
上ベント孔を小さくすることは好ましくないといえる。
【0041】次に、キャビティを減圧するとともにサポ
ートピンから中空部を減圧した実施例3では、リング部
内の全長にポリウレタン材料が充満し、当然、外観不良
等の無いポリウレタン被覆を成形できた。また、同じく
実施例4では、ベント孔直径が2.5mmと小さいにも
拘らず、リング部内へのポリウレタン材料の流入重量が
18gもあり、外観不良等の無いポリウレタン被覆を成
形できた。
【0042】本発明者らはこれらの検討により、このス
テアリングホイールのポリウレタン被覆を、第一実施形
態で成形する場合、ベント孔の開口面積は4.8〜5
0.0mm2 が好ましく、7.0〜35.0mm2 がさ
らに好ましいことを見出した。また、同じく第二実施形
態で成形する場合、ベント孔の開口面積は3.0〜5
0.0mm2 が好ましく、6.0〜30.0mm2 がさ
らに好ましいことを見出した。これらのベント孔の開口
面積は、前記実施形態のように一つのベント孔で達成す
ることもできるし、二つ以上のベント孔の開口面積の和
で達成することもできる。
【0043】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない
範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)表面材料注入工程と内部材料注入工程とに分ける
のではなく、単一の注入工程で行なうRIMポリウレタ
ン成形に具体化すること。 (2)ポリウレタン材料に少量の発泡剤(例えば水)を
加えること。 (3)ステアリングホイールのポリウレタン被覆以外に
も、例えば、ステアリングホイールのパッド、コンソー
ルボックスやグローブボックスの蓋、アームレスト、エ
アスポイラー等の芯金を内蔵した各種成形品のRIMポ
リウレタン成形に適用すること。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のRIMポリ
ウレタン成形方法によれば、ベント孔の無いベントレス
型によるRIMポリウレタン成形が可能になり、型にベ
ント孔を設けた場合に必要な諸作業(ベント孔への離型
剤の塗布、吹き出し部の取り出し、ベント孔残留部の切
除等)を不要にでき、工数の減少、成形サイクルの改
善、成形品の外観や触感の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態において、下
型にステアリングホイールの芯金をセットするときの平
面図である。
【図2】同下型と上型とを型閉じしたときの断面図であ
る。
【図3】同じくポリウレタン被覆の表面部を成形する工
程の断面図である。
【図4】同工程における芯金のベント孔付近を示す断面
図である。
【図5】同じくポリウレタン被覆の内部を成形する工程
の断面図である。
【図6】同工程における芯金のベント孔付近を示す断面
図である。
【図7】同工程における芯金のベント孔付近を続いて示
す断面図である。
【図8】同じく脱型工程の断面図である。
【図9】同脱型工程の平面図である。
【図10】同成形によるポリウレタン被覆の断面図であ
る。
【図11】第二実施形態において、下型にステアリング
ホイールの芯金をセットするときの平面図である。
【図12】同下型と上型とを型閉じしたときの断面図で
ある。
【図13】同型閉じ時のサポートピン先端と芯金の吸引
孔付近を示す断面図である。
【図14】同成形によるポリウレタン被覆を一部破断し
て示す平面図である。
【図15】従来におけるステアリングホイールのポリウ
レタン被覆の成形方法を示す断面図である。
【図16】同じく脱型工程の断面図である。
【図17】同じくポリウレタン被覆からベント孔残留部
を切除するときの部分斜視図である。
【図18】同成形における金型のベント孔付近を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 成形用金型 2 上型 2a PL面 3 下型 3a PL面 4 キャビティ 5 キャビティ面 6 ゲート 9 最終材料充満部 11 真空箱 12 上箱 13 下箱 18 真空ポンプ 21 材料射出機構 27 サポートピン 28 連通路 30 ステアリングホイール 31 芯金 32 ボス部 33 スポーク部 34 リング部 35 ベント孔 36 中空部 37 ポリウレタン被覆 38 表面部 39 内部 40 吸引孔 U1 表面部用ポリウレタン材料 U2 内部用ポリウレタン材料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部と該中空部を開口する少なくとも
    一つのベント孔とを備えた芯金を型のキャビティにセッ
    トし、該キャビティの最終材料充満部に前記ベント孔を
    位置させ、前記キャビティを減圧するとともに前記ベン
    ト孔から芯金の中空部を減圧し、前記型のゲートから減
    圧下のキャビティにポリウレタン材料を注入し、該ポリ
    ウレタン材料を発泡させて流動させることにより成形品
    をRIM成形し、前記最終材料充満部にまで流動したポ
    リウレタン材料の流動先端部を前記ベント孔から芯金の
    中空部に流入させることを特徴とするRIMポリウレタ
    ン成形方法。
  2. 【請求項2】 前記型に芯金を支持する少なくとも一つ
    のサポートピンを設け、該サポートピンで支持される芯
    金の部位に前記ベント孔とは別の吸引孔を開け、該吸引
    孔と連通し得る連通路を前記サポートピンに形成し、前
    記ベント孔から芯金の中空部を減圧するときに前記吸引
    孔及び連通路からも芯金の中空部を減圧することを特徴
    とする請求項1記載のRIMポリウレタン成形方法。
  3. 【請求項3】 前記成形品はステアリングホイールであ
    り、前記芯金はボス部から延びるスポーク部の端部に中
    空パイプ状のリング部を結合したものであり、該リング
    部に前記ベント孔を開けたことを特徴とする請求項1又
    は2記載のRIMポリウレタン成形方法。
  4. 【請求項4】 前記リング部のうち前記スポーク部の端
    部付近に前記ベント孔を開けたことを特徴とする請求項
    3記載のRIMポリウレタン成形方法。
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US08/762,963 US6156257A (en) 1995-12-28 1996-12-10 Reactive injection molding process for manufacturing a two-colored molded polyurethane products
EP96120382A EP0781643B1 (en) 1995-12-28 1996-12-18 Reactive injection molding process for manufacturing a two-colored molded product of polyurethanes
DE69624453T DE69624453T2 (de) 1995-12-28 1996-12-18 Reaktionsspritzgiessverfahren zur Herstellung von zweifarbigen Polyurethanformteilen
EP01129731A EP1190840A1 (en) 1995-12-28 1996-12-18 Reactive injection molding process for manufacturing a two-colored molded product of polyurethanes
EP01129732A EP1190841A1 (en) 1995-12-28 1996-12-18 Reactive injection molding process for manufacturing a two-colored molded product of polyurethanes

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110027184A (zh) * 2019-05-13 2019-07-19 常州金纬片板设备制造有限公司 Pp建筑模板一模三出中空成形模具
CN112476907A (zh) * 2020-12-01 2021-03-12 宁波均胜群英汽车饰件有限公司 一种真木饰件聚氨酯浇注两步成型模具

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