JPH09207035A - インレイの取出方法及びその装置 - Google Patents

インレイの取出方法及びその装置

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JPH09207035A
JPH09207035A JP3752796A JP3752796A JPH09207035A JP H09207035 A JPH09207035 A JP H09207035A JP 3752796 A JP3752796 A JP 3752796A JP 3752796 A JP3752796 A JP 3752796A JP H09207035 A JPH09207035 A JP H09207035A
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JP3752796A
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Noriyuki Ikeuchi
則行 池内
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Kitano Engineering Co Ltd
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Kitano Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクを効率良く、しかも的確にパッケ
ージングし得るためのインレイ取出装置を提供する。 【解決手段】 ディスクケースにインレイを供給するた
めにインレイのホッパ11からインレイ4を取り出す装
置であって、多数のインレイ4を密着させて前下がりと
なるように列状に支持収納する手段と、列状に支持収納
された最前列の前記インレイ表面適所に吸着する手段
と、前記吸着手段を所定軌道に沿って移動させ、最前列
のインレイ4から順次取り出させるようにした駆動手段
13とを備え、前記吸着手段が前記インレイ4に吸着し
ながら回転するようになっていることを特徴とするイン
レイの取出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、特に
コンパクトディスク(CD)等の記憶ディスクを、所定
のケースに、各付属品を含めて組付けるためのパッケー
ジングに関し、更に詳しくは、付属品のうちインレイを
組み付ける際に行われるインレイの取出方法及びその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ又はビデオの情報記録媒体と
して用いられる光ディスクは通常、その製造後パッケー
ジング工程で所定のケース内にパッケージングされる。
このようにパッケージングしたものが最終製品となり、
この状態で出荷或いは保管される。光ディスクは、使用
時にはケースから取り出して、プレーヤシステム側に装
着され、使用した後、再びケース内に収納される。
【0003】図21は、パッケージングされた最終製品
である光ディスク、例えばコンパクトディスク(CD)
のコンパクトディスク・パッケージ例を示している。図
において、ディスクケース1は、ケース本体(ボトムと
称する)2とこのケース本体2に開閉可能に支持された
リッド3から成っている。ケース本体2の内底面には、
例えば紙等により作られたインレイ4が密着するように
装着され、またリッド3には、例えば紙等により作られ
たブックレット5が差し込まれる。ケース本体2には更
にトレイ6が装着され、このトレイ6上にCD7が載置
されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】CD7をパッケージン
グするためには複数の部品を所定の順序で組付けるが、
従来ではこの組付工程を手作業、或いはその一部を自動
化して行っていた。プラスチック製(ディスクケース1
もしくはトレイ6等)或いは紙製(インレイ4もしくは
ブックレット5)の複数の部品は、それぞれ異なる形状
等を有している上、しかも精度の高い組付けがなされな
ければならない。
【0005】そして、この細かく複雑な組付作業にはか
なりの工数が必要となり、またこれを容易に自動化する
ことが困難であった。特に、コンパクトディスク・パッ
ケージを構成すべくディスクケース1にインレイ4を供
給する際、予めインレイ4をストック状態から1枚ずつ
分離して所定位置に次の工程に備えるべく準備しておく
作業には、手数がかかり容易に行うことができなかっ
た。本発明はかかる実情に鑑み、この種の光ディスクを
効率良く、しかも的確にパッケージングし得るためのイ
ンレイの取出方法及びその装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等
は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねて結果、
各付属部品の形状等の特徴を活かして、順次組付けるこ
とでパッケージングの完全自動化を図り得ること、更
に、ストックされた状態のインレイを吸着して引き出せ
ば個々に分離できることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成させたものである。
【0007】即ち本発明は、(1)、ディスクケースに
インレイを供給するためにインレイのホッパからインレ
イを取り出す方法であって、多数のインレイを密着させ
て僅かに前下がりとなるように列状に支持収納するする
工程と、列状に支持収納された最前列の前記インレイ表
面適所を吸引して、そのインレイを列から取り出す工程
と、前記列から取り出したインレイを吸引保持して所定
軌道に沿って移動させる工程と、吸引保持した前記イン
レイを前記軌道終端にて所定位置にに静置する工程と、
を備えたことを特徴とするインレイの取出方法に存す
る。
【0008】そして、(2)、前記インレイを列から取
り出す際、上方に引き上げながら前方に回転するように
取り出し、その回転を続けながら所定軌道に沿って移動
させるようにした(1)のインレイの取出方法に存す
る。
【0009】そしてまた、(3)、最前列付近の複数の
インレイを相互に分離する工程を、更に含んでいる
(1)又は(2)のインレイの取出方法に存する。
【0010】そしてまた、(4)、ディスクケースにイ
ンレイを供給するためにインレイホッパからインレイを
取り出す装置であって、多数のインレイを密着させて前
下がりとなるように列状に支持収納する手段と、列状に
支持収納された最前列の前記インレイ表面適所に吸着す
る手段と、前記吸着手段を所定軌道に沿って移動させ、
最前列のインレイから順次取り出させるようにした駆動
手段と、を備え、前記吸着手段が前記インレイに吸着し
ながら回転するようになっているインレイの取出装置に
存する。
【0011】そしてまた、(5)、前記吸着手段は負圧
吸引可能な吸着パッドを備え、該吸着パッドが所定のタ
イミングで前記インレイ表面に吸着する(4)のインレ
イの取出装置に存する。
【0012】そしてまた、(6)、列状に支持収納され
た最前列の前記インレイ上縁部に摺接し得るインレイ分
離手段を備えている(4)又は(5)のインレイの取出
装置に存する。
【0013】そしてまた、(7)、列状に支持収納され
ている最前列の前記インレイ周縁部に対してエアを噴射
し得るエアブローを、更に備えている(4)又は(6)
のインレイの取出装置に存する。
【0014】本発明に係るCDパッケージング方法にお
いて、ディスクケースを構成するケース本体及びリッド
にそれぞれインレイ及びブックレットが添着又は挿着さ
れる。ケース本体には更にトレイが装着されると共に該
トレイ上にディスクが載置され、これによりコンパクト
ディスク・パッケージを構成する。
【0015】また、本発明に係るCDパッケージング装
置において、ディスクケースを順次所定ピッチで間欠送
りする搬送コンベアの搬送方向に沿って、複数の工程部
署が設定されている。搬送コンベア上に載置したディス
クケースに対して、各工程部署にてインレイ、トレイ、
ブックレット及びディスクがそれぞれ供給され、これら
の構成部品を順次、自動的に組付けることによりディス
クをパッケージングする。
【0016】そして特に、本発明はインレイ供給工程に
適用され、つまりディスクケースにインレイを供給する
ためにインレイのホッパからインレイを取り出すように
したものである。即ち先ず、多数のインレイを密着させ
て僅かに前下がりとなるように列状に支持収納し、この
収納された最前列のインレイ表面適所を吸着手段によっ
て吸引する。そして、吸着手段を駆動手段によって駆動
することにより、該インレイは列から取り出される。更
に、そのインレイを吸引保持しながら所定軌道に沿って
移動させ、その軌道終端にて所定位置に静置する。この
ようにインレイを供給する際、予め1枚ずつ分離して所
定位置に準備しておくことで、適正且つ的確にディスク
ケースに装着することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明によ
るインレイの取出方法及びその装置の好適な実施形態を
説明する。本発明の実施形態において、既に説明したよ
うに(図21参照)ケース本体2とリッド3とから成る
ディスクケース1に、トレイ6を介してCD7がパッケ
ージングされるものとする。
【0018】ここで先ず、図1及び図2は、本発明が組
み込まれたパッケージング装置100の全体概略構成を
示している。なお、図1及び図2は、それぞれに示した
※印ラインに沿って結合されるものとする。このパッケ
ージング装置100は、水平配置されたステージ101
上に装置長手方向Lに沿って、CD7をパッケージング
するための後述する複数の工程部署(A)〜(H)を備
えている。そして、各工程部署毎にそれぞれの工程を行
うための組付ユニットを有し、所定のシーケンスに従っ
て各組付ユニットを作動制御するようになっている。
【0019】ここに、パッケージング装置100におけ
る工程部署の構成及び内容は、次の通りである。 第1工程部署(A);ケース移載支持工程 第2工程部署(B);リッド展開工程 第3工程部署(C);インレイ添着工程 第4工程部署(D);トレイ装着工程 第5工程部署(E);ブックレット挿着工程 第6工程部署(F);ディスク供給工程 第7工程部署(G);リッド閉合工程 第8工程部署(H);排出工程
【0020】図3〜図5は、パッケージング装置100
全体の概略構成を示している。パッケージング装置10
0のステージ101は、基台102上に水平に支持され
ており、第1〜第8工程部署(A)〜(H)の組付ユニ
ットを長手方向Lに沿って順次搭載する。基台102に
おいて、ステージ101の下側に駆動部110が組込ま
れている。この駆動部110は、図3及び図4に示され
るように駆動モータ111により減速機112を介して
回転駆動される主軸113を有している。この主軸11
3は、装置100の長手方向Lに沿って配置されてお
り、各工程部署(A)〜(H)に対応する組付ユニット
を駆動させるための複数のカムもしくはカム板114が
取り付けられている。
【0021】パッケージング装置100のステージ10
1上にはまた、ワーク(ディスクケース1)を各工程部
署(A)〜(H)に沿って移動させるための搬送部12
0が設けられている。この搬送部120は、所定ピッチ
で間欠駆動される搬送コンベア121を有している。搬
送コンベア121は、図4及び図5に示されるようにス
テージ101上で装置100の長手方向Lに沿って水平
配置されており、該搬送コンベア121上に載置したワ
ークを装置の長手方向Lに沿って搬送するようになって
いる。そして、以下に述べるように搬送コンベア121
の進行方向と伴に、CD7をパッケージングするための
各工程が行われる。
【0022】次に、パッケージング装置100における
CD7をパッケージングするための工程を各工程部署
(A)〜(H)に沿って順に説明する。図6は、パッケ
ージング装置100における各工程部署(A)〜(H)
とそれぞれの工程内容を模式的に示している。この図示
例のように各工程部署でCD7をパッケージングするた
めの工程が行われる。以下に図6を参照しながら、工程
順に説明する。
【0023】先ず、第1工程部署(A)〔ケース移載支
持工程〕では、ディスクケース1を搬送部120の搬送
コンベア121に供給して、所定の位置及び向きに移載
支持する。そしてこの移載支持されたディスクケース1
が、順次所定ピッチで間欠送りされ始める。第1工程部
署(A)では、供給して移載支持される際にその予備工
程として、リッド3を閉じさせた多数のディスクケース
1を積層し、その状態から該ディスクケース1を順次所
定の向きで水平に送り出す給送工程が採用される。
【0024】ディスクケース1は、供給されて搬送コン
ベア121上に移載支持される際、その向きが90°回
転され、即ちケース本体2及びリッド3の結合部(ヒン
ジ部3a)が搬送コンベア121の一方の搬送ベルト1
21a側に配置されるように移載される。搬送コンベア
121に供給されたディスクケース1は、水平に所定の
位置に支持され、ガタつかないように位置規制される。
ディスクケース1は、このように第1工程部署(A)に
おいてリッド3が閉じた状態のままで、次の第2工程部
署(B)へ搬送される。
【0025】次に、第2工程部署(B)〔リッド展開工
程〕では、搬送コンベア121上のディスクケース1の
リッド3が、図7に示されるようにケース本体2から開
けられ、それらがほぼ水平に支持される。ここで、搬送
コンベア121の一方の搬送ベルト121aを挟んで、
他方の搬送ベルト121bとは反対側に延設された支持
ベルト122を有している(図5及び図6参照)。この
支持ベルト122は、ケース本体2から開いたリッド3
を支持するものであり、搬送コンベア121と平行に且
つこれと同期して縦走駆動される。
【0026】第2工程部署(B)においては、搬送ベル
ト121a,121b上に水平に支持されているディス
クケース1の上方から、所定の吸着パッドが近づき、リ
ッド3に密着して該リッド3の表面に吸着する。そし
て、リッド3に吸着した吸着パッドを所定の軌道に沿っ
てディスクケース1から離れるように回動させることに
より、リッド3がケース本体2から開く。
【0027】その後、吸着パッドがリッド3から離脱す
ることにより、ディスクケース1のケース本体2及びこ
のケース本体2から開いたリッド3は、搬送コンベア1
21及び支持ベルト122上にほぼ水平に面一化した状
態で展開して支持される。第2工程部署(B)において
リッド3が展開した状態で、次の第3工程部署(C)へ
搬送される。
【0028】次に、第3工程部署(C)〔インレイ添着
工程〕では、図8に示されるようにリッド3が開いたケ
ース本体2に対して上方からインレイ4が供給添着され
るものである。ここで、インレイ4は、図19に示した
ようにケース本体2の内底面にぴったりと収容されるよ
うに寸法設定されている。またインレイ4の両側部4
a,4bは、ケース本体2の側壁に対応して折曲形成さ
れている。この第3工程部署においては、先ずインレイ
が折曲されていない状態(平坦な1枚の紙)でホッパー
から取り出され所定位置(載置部)に静置される(前半
工程)。次にこの所定の位置(載置部)に静置された状
態から取り出した後、両側部4a,4bを折曲形成して
からケース本体2に添着される(後半工程)。
【0029】第3工程部署(C)において、インレイ4
が添着されたディスクケース1は、次の第4工程部署
(D)へ搬送される。
【0030】次に、第4工程部署(D)〔トレイ装着工
程〕では、図9に示されるようにケース本体2に対して
上方からトレイ6を供給し、ケース本体2内に装着する
ものである。第4工程部署(D)では、その供給される
際に、その予備工程として、多数のトレイ6を積層し、
その状態から該トレイ6を順次所定の向きで水平に送り
出す給送工程が採用される。給送工程にてトレイ6は、
図6に示すように曲がった端部6a(ディスクケース1
におけるヒンジ部3aの対応部分)を前にして、搬送コ
ンベア121と平行に送り出され搬送コンベア121上
に給送される際、その向きが90°回転される。
【0031】第4工程部署(D)においては、トレイ6
を搬送コンベア121側に供給する際、トレイ6を吸着
パッドによって吸着支持しながら、搬送コンベア121
上で待機しているケース本体2の上方まで移動させる。
そして、図9のようにトレイ6をケース本体2の上方か
ら下降させ、該ケース本体2内に装着される。
【0032】次に、第5工程部署(E)〔ブックレット
装着工程〕では、図10に示されるようにブックレット
5が、リッド3に対して上方から供給されて装着され
る。第5工程部署(E)におけるブックレット供給部に
は、多数のブックレット5を収容するホッパが、搬送コ
ンベア121に隣接配置されている。そして、このホッ
パから取り出したブックレット5を次々と供給する。
【0033】ここで、ブックレット5は図10に示され
るように、背部5aにて綴じ込まれており、見開きの複
数頁を綴じたものとする。各ブックレット5は、背部5
aを下にしてホッパに収容されている。ホッパから取り
出されたブックレット5を、更に搬送コンベア11側に
供給する際、所定のチャックによってブックレット5の
両側部を把持しながら、搬送コンベア121上で待機し
ているリッド3の上方至近位置まで移動させる。
【0034】リッド3の内側壁からは、図10に示され
るように所定の高さ位置に4つの突片3bが形成されて
いる。ブックレット5は、各突片3bの下側に差し込ま
れることになる。またこの場合、ブックレット5の背部
5aが、リッド3のヒンジ部3aに対応する向きで差し
込まれる。
【0035】次に、第6工程部署(F)〔デイスク供給
工程〕では、図11に示されるようにケース本体2に装
着されたトレイ6に対してCD7が供給され、所定位置
に固定される。CD7は、ディスク供給部からトレイ6
に移載される。この場合、CD7の中心穴7a(図11
参照)の周辺部適所を吸着パッドによって吸着する。こ
の吸着パッドによってCD7を吸着支持しながら、搬送
コンベア121上で待機しているケース本体2のトレイ
6の上方まで移動させる。CD7は、図11のように中
心穴7aをトレイ6の保持部6cに合わせて、載置部6
b上に載置される。第6工程部署(F)において、CD
7が供給されたディスクケース1は、次の第7工程部署
(G)へ搬送される。
【0036】次に、第7工程部署(G)〔リッド閉合工
程〕では、ディスクケース1のケース本体2に対して、
図12のように開いていたリッド3が閉じられる。第7
工程部署(G)において、ケース本体2は、搬送コンベ
ア121上にほぼ水平に支持されている。リッド3の下
側で支点のまわりに回動可能に支持された回転ローラを
回動させることにより、リッド3をケース本体2に閉め
させ、図13のようにリッド3がケース本体2に完全に
閉合する。
【0037】最後の第8工程部署(H)〔排出工程〕で
は、最終製品としてCD7をパッケージングしたディス
クケース1の良品、不良品の選別を行うと共に、ディス
クケース1をパッケージング装置100から排出する。
【0038】上記のようにパッケージング装置100に
おいて、ディスクケース1を搬送する搬送コンベア12
1に沿って設定した複数の工程部署(A)〜(H)に
て、インレイ4、トレイ6、ブックレット5或いはD7
が順次自動的に組付けられる。各工程部署において、装
置100は的確に作動して各構成部品を適正に組付けこ
とができ、CD7がパッケージングされた最終製品を良
く得ることができる。
【0039】さて、本発明方法及び装置は、上述したC
D7のパッケージング工程及びパッケージング装置10
0において、特に第3工程部署(C)、即ちインレイ添
着工程に適用されるものであり、しかもその前半に適用
される。
【0040】図14〜図19は、この実施形態における
インレイ取出装置10の構成例を示している。このイン
レイ取出装置10は、リッド3が開かれたケース本体2
にインレイ4を供給する際、後述するようにホッパから
インレイ4を順次取り出すようにしたものである。その
基本構成は、多数のインレイ4を密着させて僅かに前下
がりとなるように列状に支持収納する手段としてのホッ
パ11と、列状に支持収納された最前列のインレイ4の
表面適所に吸着する手段としての吸着パッド12と、吸
着手段12を所定軌道に沿って移動させ、最前列のイン
レイ4から順次取り出させるようにした駆動手段13
と、を備えている。吸着パッド12は、負圧吸引方式が
好適であり、図示されていない負圧発生源と接続されて
いる。
【0041】図14において、パッケージング装置10
0のステージ101の所定位置にスタンド14が立設し
ている。このスタンド14は、ブラケット15を介して
ホッパ11を支持する。ホッパ11は、図示のように前
方にある角度傾斜しており、多数のインレイ4を密着さ
せて列状に支持収納する(この場合、インレイにおいて
表面が白地で裏面が絵、写真、文字等が印刷された面と
なる)。なお、図14において搬送コンベア121は、
ホッパ11の斜め左下方に位置し、紙面に垂直方向に延
設されている。
【0042】図15に示したようにホッパ11のベース
プレート16は、装置の長手方向Lに直交して配置され
ている。ベースプレート16上には、図16及び図17
に示したようにインレイ4をガイドするための複数のガ
イドバー17が延設されている。即ち、ベースプレート
16に沿って延設されたガイドバー17a,17bによ
り、それぞれインレイ4の両側縁部及び下縁部をガイド
し(図17)、これによりホッパ11にてインレイ4を
列状に支持収納するようになっている。
【0043】ベースプレート16の長手方向の前端部
(前下がり側)には、図16に示したように、ホッパ1
1に列状に支持収納されている最前列のインレイ4の各
角部を押さえる4つの分離板18が設けられている(な
お、図16においては右側は二点鎖線で示した)。つま
りインレイ4の上側角部を押さえる一対の分離板18a
と下側角部を押さえる一対の分離板18bが配置される
(図14をも参照のこと)。また、ベースプレート16
の後部には、ホッパ11に列状に支持収納されているイ
ンレイ4を前方に付勢する仕切板19が設けられてい
る。
【0044】インレイ取出装置10はまた、列状に支持
収納された最前列のインレイ4の上縁部に摺接し得るイ
ンレイ分離手段20を備えている。このインレイ分離手
段20は、シリコンゴム等の材料により形成された小片
板で、図14(及び図18)に示されるようにインレイ
4の支持収納された方向に対して僅かに傾斜して配置さ
れる。インレイ分離手段20が最前列、或いは2番目、
3番目のインレイ4と摩擦接触することで、重なってい
たインレイ4が相互に分離される。これにより吸着パッ
ド12によって最前列のインレイ4を取り出し易くす
る。
【0045】更に、列状に支持収納されている最前列付
近のインレイ4の周縁部(好適には上縁部)に対してエ
アを噴射し得るエアブローを備えている。このエアブロ
ーもまた、インレイ分離手段として機能する。例えば、
図16に示したように最前列付近のインレイ4の上縁中
央部の至近位置に配置されるように、エアノズルNを設
ける。このエアノズルNからインレイ4の周縁部にエア
を吹き付けることで、密着しているインレイ4同士の間
に微小隙間を形成し、インレイ4を相互に分離すること
ができる。
【0046】次に、図18及び図19は、駆動手段13
まわりの構成例を示している。パッケージング装置10
0のステージ101の所定位置(ホッパ11の前方)に
て一対のブラケット21が立設している。このブラケッ
ト21は、回転軸22を水平に支持する。この回転軸2
2に固着したアーム23の端部には、吸着パッド12を
取り付けるための支軸24が回転自在に支持されてい
る。この例では支軸24は別のアーム32を介して、イ
ンレイ4の幅方向に列設された3つの吸着パッド12を
支持している。吸着パッド12は、図では便宜的に、イ
ンレイ4の白地の面のほぼ中央部に吸着するように示さ
れているが、好ましくは下から2/3の位置付近を吸着
した方がより効果的である。また、各吸着パッド12
は、エアチューブ25a,25b及び支軸24内に形成
されたエア通路26を介して、図示しない負圧発生源と
接続されている。
【0047】一方のブラケット21には、回転軸22と
同軸にプーリ27が固定されている(図19)。また、
支軸24にはプーリ28が固定されており、これら2つ
のプーリ27,28は、タイミングベルト29によって
結合されている。回転軸22の端部に固着したレバー3
0は、エアシリンダ31のピストンロッド31aと結合
している。ピストンロッド31aを進退させると(図1
8、矢印I)、回転軸22が回転して、支軸24が図1
8の二点鎖線で示した軌跡24aに沿って回動する。ま
たこのとき、吸着パッド12は支軸24のまわりに回動
する。
【0048】上記構成のインレイ取出装置10におい
て、第2工程部署(B)〔リッド展開工程〕でケース本
体2からリッド3が開けられたディスクケース1が搬送
コンベア121によって、この第3工程部署(C)へ搬
送されてくる。ケース本体2は搬送コンベア121上で
水平に位置決め支持される。インレイ取出装置10はケ
ース本体2に対して、ホッパ11から取り出したインレ
イ4を順次供給する。次に、インレイ取出装置10の作
動を図20を参照しながら説明する。
【0049】第3工程部著(C)において、ホッパ11
に多数のインレイ4が列状に支持収納されている。先
ず、エアシリンダ31のピストンロッド31aを伸長さ
せると、吸着パッド12が、ホッパ11に列状に支持収
納されている最前列のインレイ4の正面まで移動される
(18図)。この最前列のインレイ4は、分離板18
(18a,18b)によって押さえられている。そし
て、吸着パッド12が負圧吸引することで、最前列のイ
ンレイ4の表面に吸着する。なお、このときエアノズル
34から最前列及びその付近の複数のインレイ4に対し
てエアブローが行われる。各インレイ間に空気が入りイ
ンレイが分離し易くなる。
【0050】吸着パッド12の吸着後、エアシリンダ3
1のピストンロッド31aを引っ込めると、アーム23
及び別のアーム32は、図中それぞれ矢印J,Kのよう
に互いに逆に方向に回動する。これにより最前列のイン
レイ4は、上方に引き上げられながら前方に回転するよ
うに動き、分離板18を支障なく乗り越して列から取り
出される。列から取り出されたインレイ4は、吸着パッ
ド12によって吸引保持されながら図20のように回転
し所定軌道に沿って移動する。回転軸22のプーリ27
と支持24のプーリ28とをタイミングベルト29によ
って連結することにより、吸着パッド12を支持24の
まわりに回転させつつ、図示のような軌道で移動させる
ことができる。
【0051】かくして、吸着パッド12に吸着されたイ
ンレイ4は、所定の載置部33まで運ばれその上に静置
される。尚、インレイ4は、この載置部33に静置され
た状態では、上面が白地で下面が印刷された面となり、
次ぎのインレイ添着工程に備える。そして、載置部33
上のインレイ4は、これをディスクケース1に装着する
手段(図示せず)によってケース本体2内に供給添着さ
れる。添着された状態において、ケース本体2の外面か
らインレイ4の印刷された面を見ることができる。尚、
ディスクケース1に装着する手段は、先述したように、
第3工程部署の後半部に位置するもので、インレイの両
側部4a、4bを折曲形成してからケース本体2に添着
する工程で使用されるものである。以下同様に、ホッパ
11に列状に支持収納されているインレイ4を順次取り
出し、次々とケース本体2に供給する動作が繰り辺され
る。
【0052】ところで、インレイはホッパ11に収納さ
れている時は、個々に付着し易い状態にある。インレイ
4はホッパ11の列から取り出す際、インレイ分離手段
20がインレイ4と摩擦接触することで、後ろに連続し
て重なっているインレイから独立分離させることができ
る。これにより、吸着パッド12によって、分離した最
前列のインレイ4だけを取り出すことが可能となる。従
って、2枚取り等の不都合はなくなり、単一のインレイ
4を的確に次々取り出すことが可能となる。また、エア
ノズル34によって形成されるエアブローによれば、列
状に支持収納されている最前列付近のインレイ4に対し
てエアを噴射することで、個々のインレイ4が分離され
同様な効果が得られる。
【0053】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から
逸脱しない範囲で、他の色々な変形例が可能であること
は言うまでもない。例えば、インレイ取出装置10にお
いて3つの吸着パッド12によって、インレイ4に吸着
保保持する例を説明したが、吸着パッド12の数は自由
である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種の製品のパッケージングするために複数の工程部署
を設定し、特にインレイ供給工程において予めインレイ
をホッパから適正且つ的確に取り出すことができる。こ
のインレイ供給工程を完全自動化で行うことにより、効
率的且つ的確にインレイを供給することができる。これ
により人手による組付工数を大幅に減少すると共に、誤
組付等を防止して優れた品質を保証することができる等
の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッケージング装置の全体構成を
示す平面図である。
【図2】本発明に係るパッケージング装置の全体構成を
示す平面図である。
【図3】本発明に係るパッケージング装置における駆動
部及び搬送部まわりの構成を示す側面図である。
【図4】本発明に係るパッケージング装置における駆動
部及び搬送部まわりの構成を示す正面図である。
【図5】本発明に係るパッケージング装置における搬送
部まわりの構成を示す平面図である。
【図6】本発明に係るパッケージング装置における各工
程部署の工程内容を模式的に示す図である。
【図7】本発明に係るパッケージング装置における第2
工程部署の作用を説明する図である。
【図8】本発明に係るパッケージング装置における第3
工程部署の作用を説明する図である。
【図9】本発明に係るパッケージング装置における第4
工程部署の作用を説明する図である。
【図10】本発明に係るパッケージング装置における第
5工程部署の作用を説明する図である。
【図11】本発明に係るパッケージング装置における第
6工程部署の作用を説明する図である。
【図12】本発明に係るパッケージング装置における第
7工程部署の作用を説明する図である。
【図13】本発明に係るパッケージング装置における第
7工程部署の作用を説明する図である。
【図14】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置の実施形態の全体構成図であ
る。
【図15】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置に係るホッパの上面図である。
【図16】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置に係るホッパの正面図である。
【図17】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置に係るホッパの後方正面図であ
る。
【図18】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置に係る駆動手段の側面図であ
る。
【図19】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置に係る駆動手段の正面図であ
る。
【図20】本発明によるコンパクトディスク・パッケー
ジ用インレイの取出装置の作動例を説明する図である。
【図21】パッケージングされた最終製品としてのコン
パクトディスクの構成例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1…ディスクケース 2…ケース本体 3…リッド 4…インレイ 5…ブックレット 6…トレイ 7…CD 10…インレイ取出装置 11…ホッパ 12…吸着パッド 13…駆動手段 16…ベースプレート 17…ガイドバー 18…分離板 19…仕切板 20…インレイ分離手段 22…回転軸 23…アーム 24…支軸 27,28…プーリ 29…タイミングベルト 31…エアシリンダ 34…エアノズル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクケースにインレイを供給するた
    めにインレイのホッパからインレイを取り出す方法であ
    って、 多数のインレイを密着させて僅かに前下がりとなるよう
    に列状に支持収納するする工程と、 列状に支持収納された最前列の前記インレイ表面適所を
    吸引して、そのインレイを列から取り出す工程と、 前記列から取り出したインレイを吸引保持して所定軌道
    に沿って移動させる工程と、 吸引保持した前記インレイを前記軌道終端にて所定位置
    に静置する工程と、を備えたことを特徴とするインレイ
    の取出方法。
  2. 【請求項2】 前記インレイを列から取り出す際、上方
    に引き上げながら前方に回転するように取り出し、その
    回転を続けながら所定軌道に沿って移動させるようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載のインレイの取出方
    法。
  3. 【請求項3】 最前列付近の複数のインレイを相互に分
    離する工程を、更に含んでいることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のインレイの取出方法。
  4. 【請求項4】 ディスクケースにインレイを供給するた
    めにインレイホッパからインレイを取り出す装置であっ
    て、 多数のインレイを密着させて前下がりとなるように列状
    に支持収納する手段と、列状に支持収納された最前列の
    前記インレイ表面適所に吸着する手段と、 前記吸着手段を所定軌道に沿って移動させ、最前列のイ
    ンレイから順次取り出させるようにした駆動手段と、 を備え、前記吸着手段が前記インレイに吸着しながら回
    転するようになっていることを特徴とするインレイの取
    出装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着手段は負圧吸引可能な吸着パッ
    ドを備え、該吸着パッドが所定のタイミングで前記イン
    レイ表面に吸着することを特徴とする請求項4に記載の
    インレイの取出装置。
  6. 【請求項6】 列状に支持収納された最前列の前記イン
    レイ上縁部に摺接し得るインレイ分離手段を備えている
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のインレイの取
    出装置。
  7. 【請求項7】 列状に支持収納されている最前列の前記
    インレイ周縁部に対してエアを噴射し得るエアブロー
    を、更に備えていることを特徴とする請求項4又は6い
    ずれかに記載のインレイの取出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105537968A (zh) * 2016-03-07 2016-05-04 向泽亮 一种inlay全自动生产方法

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