JPH09206744A - 向流式イオン交換装置 - Google Patents

向流式イオン交換装置

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JPH09206744A
JPH09206744A JP8040267A JP4026796A JPH09206744A JP H09206744 A JPH09206744 A JP H09206744A JP 8040267 A JP8040267 A JP 8040267A JP 4026796 A JP4026796 A JP 4026796A JP H09206744 A JPH09206744 A JP H09206744A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のイオン交換装置を容易に改造して、再
生時間の短縮及び再生廃水量の低減ができる効率的な向
流式イオン交換装置を提供する。 【解決手段】 上、下部に各々鏡板7、14を有し、内
部にイオン交換樹脂層12を内蔵した下向流通水・上向
流再生を行う向流式イオン交換装置1において、前記下
部鏡板中心近傍に排水用集水装置9を配備し、その上方
に集配水装置2を設けると共に、該集水装置9及び2を
水より比重が大きい高比重不活性樹脂6により埋覆し、
該高比重不活性樹脂層6の上部にイオン交換樹脂層12
が配備されており、また前記上部鏡板部又は上部鏡板部
近傍に上部集配水装置3を配備し、その上方に洗浄排水
装置を兼ねる空気抜用集水装置16を設けると共に、イ
オン交換樹脂層12上方に空間部13を介して、水より
比重が小さい浮上性不活性樹脂15が前記集水装置3及
び16を埋蔵するように配備されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、向流式イオン交換
装置に係り、特に、多孔管式集水装置を用いて、純水、
軟水等を製造するイオン交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイオン交換装置における塔下部、
上部の構造例を、図2の(a)、(b)、(c)、
(d)に示す。いずれも下向流通水を行う装置である。
(a)、(b)は順流式の例で再生剤も下向流で行われ
る。(a)は、下部集水装置としてノズル付多孔板を用
いている。上部集水装置は(b)に示す多孔管式集水装
置と同じである。もちろん、上部集水装置としてノズル
付多孔板を用いた装置も多数ある。(b)は塔下部に鏡
部を埋め込み、フラットな底盤とし、その上に近接して
多孔管式下部集水装置、塔上部にも多孔管式上部集水装
置を設けている。(c)、(d)は、下向流通水、上向
流再生型の向流式の例である。いずれも、塔下部構造に
工夫をこらしている。
【0003】(c)は、塔下部の鏡部をそのまま用い、
主体となる多孔管式第一の下部集水装置と、更に、鏡部
の外側(塔外)に小さい多孔管式の第二の集水装置を設
けている。このような構造では、第一の下部集水装置と
鏡部間の図中に示す2重斜線部は、非有効樹脂となる。
また、上向流再生のため、この非有効樹脂のところに残
留する再生剤をできるだけ早く洗浄排出し易くするため
に、小さい多孔管式の第二の下部集水装置を設けてい
る。(d)は、上向流通薬時の再生剤の均一分散のた
め、支持層の層高を大きくし、かつ再生剤流入管と処理
水流出管を分けた構造としている。この支持層は、珪石
等を特殊高分子剤でコーティングし、比重を大きくした
ものである。通常、2層から構成されていることが多
い。(c)、(d)の例ともに、上向流再生時は、塔上
部から加圧水又は加圧空気を用いて、イオン交換樹脂層
が流動化しないように、すなわち、固定層として再生剤
が均一分散し、効率的に作用するようにしている。
【0004】(a)、(b)の順流式での再生効率は、
通常25%〜35%程度であり、再生剤は有効に利用さ
れていない。一方、(c)、(d)の向流式では、強酸
性陽イオン交換樹脂(以下強型カチオン樹脂と記す)、
又は強塩基性陰イオン交換樹脂(以下強型アニオン樹脂
と記す)等の単一樹脂を用いたカチオン塔、アニオン塔
の再生効率は、45%〜70%と向上する。更に、弱酸
性陽イオン交換樹脂(以下弱型カチオン樹脂と記す)、
弱塩基性陰イオン交換樹脂(以下弱型アニオン樹脂と記
す)を組合せて用いる複層床方式での再生効率は、75
%〜90%に達する。しかし、(c)、(d)の例にお
いて、弱型樹脂と強型樹脂を中間隔壁(水は通すが、樹
脂は通さない)なしで用いる複層床方式では、使用でき
る塔径が1400〜1600mmφまでである。しか
も、その再生効率も塔径が大きい程、小さくなり、実用
的には45%〜65%程度に低下してしまう。
【0005】これは、強型樹脂の再生廃液で弱型樹脂を
再生する通薬工程、押出工程時に、両者の分離界面付近
において、弱型樹脂は再生され易いため、イオン形が塩
形から再生形に直ちに変換する。この時、弱型樹脂自体
の体積が大きく収縮してしまうこと、また、分離界面が
不明確であると共に、弱型樹脂と強型樹脂がかなりの程
度混合してしまうため、分離界面付近で空隙ができてし
まい、再生剤の均一分散が不充分となること等による。
そのため、これらの問題を解決するために、(1)再生
工程の複数化、(2)再生時間の長期化、(3)弱型樹
脂と強型樹脂の混合等による維持管理の困難性等の欠点
も生じている。図2の(a)、(b)、(c)、
(d)、いずれの例においても充填されているイオン交
換樹脂の上の空間部(以下フリーボード部と記す)は、
逆洗のために、カチオン塔、アニオン塔で充填樹脂の各
々75%、100%程度必要である。すなわち、このフ
リーボード部分は有効利用されていないと言って良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
順流式、向流式の欠点を解消し、既設設備を容易に改造
でき、再生時間の短縮及び再生廃水量の低減ができる一
層効率的な下向流通水、上向流再生型の向流式のイオン
交換装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、上、下部に各々鏡板を有し、内部にイ
オン交換樹脂層を内蔵した下向流通水・上向流再生を行
う向流式イオン交換装置において、前記下部鏡板中心近
傍に排水用集水装置9を配備し、その上方に集配水装置
2を設けると共に、該集水装置9及び2を水より比重が
大きい高比重不活性樹脂6により埋覆し、該高比重不活
性樹脂6の上部にイオン交換樹脂層12が配備されてい
ることとしたものである。また、本発明では、上、下部
に各々鏡板を有し、内部にイオン交換樹脂層を内蔵した
下向流通水・上向流再生を行う向流式イオン交換装置に
おいて、前記上部鏡板部又は上部鏡板部近傍に上部集配
水装置3を配備し、その上方に洗浄排水装置を兼ねる空
気抜用集水装置16を設けると共に、イオン交換樹脂層
12上方に空間部13を介して、水より比重が小さい浮
上性不活性樹脂15が前記集水装置3及び16を埋蔵す
るように配備されていることとしたものである。
【0008】前記において、イオン交換樹脂層は、該樹
脂層上方に空間部を、1サイクル採水終了後において該
イオン交換樹脂層の高さの5〜30%(容量)有するの
が良い。また、イオン交換樹脂層は、原水水質、処理目
的に応じて、カチオン塔では弱型カチオン樹脂と強型カ
チオン樹脂とを、またアニオン塔では、弱型アニオン樹
脂と強型アニオン樹脂とを、適切に組合せた複層床型と
することが好ましい。更に、本発明の集配水管等は既知
のものが全て適用できる。例えば、図3のように鏡板に
沿って配置されても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。本発明の向流式イオン交換装置は、基本的
には図1に示す塔構造を有するものであり、図1を用い
て本発明の装置構成を説明する。図1において、イオン
交換塔1の底部鏡部7の中央付近にマンホール8を設け
る。主体となる第一下部集水装置2の主管4に枝管5を
設け、主管4が覆れる程度、すなわち主管4上面から5
0〜300mm層高まで、比重1.4以上で、かつ1〜
5mm径の球状、粒状又は円柱状の高比重不活性樹脂6
を充填する。鏡部7の中央付近に設けた450〜600
mmφのマンホール8内に小さい第二下部集水装置9を
設け、これに排水管10を接続する。マンホール部8に
は、更に不活性樹脂排出管11を設けておくと便利であ
る。
【0010】マンホール8を設けられない場合は、第二
下部集水装置9を塔下部鏡部7中央付近に鏡部の内面に
近接して設ける。鏡部に接してしまうと、塔内の樹脂抜
きを行う時に樹脂が排出しにくくなるので、5〜10m
mはすきまを設けておくのがよい。そして、高比重不活
性樹脂6の上にイオン交換樹脂12を充填する。そし
て、その上部にフリーボード13を、充填したイオン交
換樹脂12の1サイクルの採水終了時の層高の5〜30
%の割合で設ける。この割合は従来の75〜100%に
比較し大巾に小さくなっている。フリーボード13の割
合の調整は、浮上性不活性樹脂排出管17、充填イオン
交換樹脂量調整弁26、27、高比重不活性樹脂排出管
11を用いて行う。
【0011】充填する樹脂によって、樹脂自体の体積の
膨潤収縮が異なるので、フリーボード13の割合には充
分注意を払う。好ましくは、定収量運転とし、1サイク
ルの採水終了時点で、充填イオン交換樹脂の5〜10%
とするのが良い。その理由は、後述する再生工程におい
て、イオン交換帯の乱れを失くし、安定した採水、再生
を行うこと、そして、充填した樹脂の膨潤圧によって塔
内製品及び塔自体が破壊しないようにする必要から定収
量運転とし、原水水質の変動による樹脂自体の膨潤分も
吸収できるように余裕をもたせておくためである。イオ
ン形による体積変化の例を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】強型樹脂は塩形では小さく、再生形では体
積を増す。反対に弱型樹脂では、再生形で小さく塩形に
なると体積を増す。すなわち再生時、強型樹脂では再生
液による若干の収縮、また、再生されにくい性質を加味
しても、一般的に再生後は再生前の4〜10%程度は膨
潤する方向にある。しかし、弱型樹脂では、再生されや
すいため、塩形から再生形へほぼ100%近く変換する
ため、通水する原水のイオン構成によっても異なるが、
その体積は一般に再生後は再生前の約20〜30%体積
が減少してしまう。それ故、複層床方式で使用する場合
は強型樹脂単独で使用する時よりも、一層、フリーボー
ドの割合には気を付け、定期的にその割合をチェックし
ておくことが重要である。
【0014】塔上部においては、鏡部14と多孔管式上
部集水装置3の下部50〜300mmまで、比重1.0
以下の浮上性不活性樹脂15を充填する。そして、鏡部
14中心付近に洗浄排水兼空気抜用集水装置16を設け
る。また、浮上性不活性樹脂15の排出管17を設けて
おくと便利である。洗浄排水兼空気抜用集水装置16は
再生時の洗浄工程における塔上部の洗浄に効果的であ
る。塔上部の第一上部集水装置3の原水流入配管部18
は、鏡部14から、好ましくは、鏡部14の中心付近か
ら配管するのが良い。その理由は、従来の図2の
(a)、(b)、(c)のように塔壁から原水流入配管
をとると、塔内のこの配管部を覆うまで浮上性不活性樹
脂15を余分に充填する必要が生じてしまい塔内有効容
積が少なってしまうからである。
【0015】本発明で用いる高比重不活性樹脂に要求さ
れる性質は、(1)吸水率が低いこと、すなわち、再生
剤であるHCl、H2 SO4 、NaOHの樹脂内への浸
入が少なく洗浄し易いこと、(2)再生剤に対する耐薬
品性、(3)塔壁のゴムライニングを傷つけない性質、
形状を有していること、(4)そして、価格が安いこと
である。これらを満足するものとして、現在、比重1.
40程度、2〜3mmφのポリアセタール、比重1.7
0程度のポリ塩化ビニリゲン等がある。テフロン系も使
用できるが価格が高い。形状、大きさとしては、2〜5
mmφの球状が最も好ましいが、粒状、円柱状でも前記
要求される項目を満足するものであれば良い。現在最も
適しているのは、価格も安い材質としてポリ塩化ビニリ
デンのものである。この高比重不活性樹脂は粘性が高い
ため、成形工程の問題から市場にでているのは、2〜5
mmLの円柱状のものである。この2〜3mmLの円柱
状のものは、実験の結果、洗浄性もよく、ゴムライニン
グを傷めないことがわかった。ポリアセタールは若干吸
水性があり、洗浄性が劣る。
【0016】また、本発明で用いる比重1.0以下の浮
上性不活性樹脂は前記高比重不活性樹脂と同様な性質を
有すればよい。材質としてポリプロピレンにポリスチレ
ン等があり、その形状、大きさは球状、又は粒状の2〜
4mmφ程度であればよい。本発明の図1のイオン交換
装置は、前記従来のイオン交換装置を示した図2の
(a)、(b)、(c)、(d)を改造、改良すること
によっても得ることができる。先ず、図2の(a)の下
部集水装置がノズル付き多孔板の場合は、この下部構成
をそのまま利用してよく、ノズル付き多孔板の上向流通
薬時の再生剤の均一分散が達成されていれば、高比重不
活性樹脂の充填の必要性がなくなる。図2(a)の上部
集水装置は多孔管式集水装置となっているが、(1)原
水流入本管を塔壁からでなく、塔鏡部中心付近から配管
するように変更する。(2)上部集水装置の最下端(主
管下面)から50〜300mmの層高で浮上性不活性樹
脂を充填する。(3)フリーボードの割合を5〜30
%、好ましくは1サイクル終了時の充填層高の5〜10
%とする。また、水質に応じて弱型、強型樹脂の充填量
を最適になるように決める。
【0017】前記上記集水装置が、ノズル付多孔板であ
れば、(1)浮上性不活性樹脂を同様に50〜300m
m充填する。(2)前記のように適切なフリーボードと
なるように弱型、強型樹脂を充填する、等の改良を行え
ばよい。また、ノズルのスリット巾にも注意し、下部集
水装置はスリット巾0.15〜0.2mm、上部集水装
置のスリット巾は0.4〜0.6mm程度であること、
また、トータルのスリットの開口面積が適切であるこ
と、等を確認する必要がある。また、ノズルの構造にも
注意し、再生剤の残留しないよう配慮した最適なものか
どうかも確認しておくことが重要である。図2(b)で
は、塔下部の低盤部を失くし、鏡部7に新たにゴムライ
ニングし、鏡部7中央付近にできればマンホール8を設
け、前記図1で示した構成とする。
【0018】また、図2の(b)、(c)、(d)にお
いても、塔壁からの原水流入配管を、上部鏡部の中心付
近に設け、図1のように構成することにより改良するこ
とができる。図2(d)の構造の装置を、図1のように
改造した場合、600〜800mm程度の層高を有する
支持層部分及びフリーボード部分のイオン交換樹脂量が
大巾に増加するため、1サイクル当りの採水量の増加は
かなり大きくなり、一層効率的になる。次に、図1の本
発明のイオン交換装置を用いた採水後の再生運転につい
て説明する。イオン交換塔1は、原水流入管18より原
水22を導入し、第一上部集水装置3で原水22を均一
分散し、第一下部集水装置2から処理水19を得る。1
サイクルの定収量採水後、下記のように再生を行う。
【0019】(1)高流速逆洗工程 第一下部集水装置2から、カチオン塔でLV25m/h
程度以上、アニオン塔でLV15m/h程度以上で純水
を導入し、第一上部集水装置3を経由して、逆洗兼再生
廃水は排出管23から2〜3分間排出する。本工程の目
的は2つある。1つはイオン交換樹脂12を上部に持ち
上げ、浮上性不活性樹脂15に押しつけ、固定層を形成
させる。もう一つは、後述する沈静工程によって、イオ
ン交換樹脂12の表層部、上層部に前サイクルの採水時
に集積した懸濁物質、及び破細した微細樹脂を短時間で
浮上性不活性樹脂15を通り抜けさせ、第一上部集水装
置3から排出させる。この2番目の目的を達成するた
め、不活性樹脂の形状、大きさ、層高及び第一上部集水
装置3のスリット巾を適正にしておく必要がある。ま
た、本工程時、洗浄排水兼空気抜用集水装置16からも
逆洗排水を排出してもよい。
【0020】(2)通薬工程 前工程で上部に押し付けられ、固定層となったイオン交
換樹脂を、そのまま維持できる流速で再生剤21を通薬
し、逆洗兼再生廃水排出ライン23から排出する。固定
層を維持できる流速は、水温、樹脂の比重、大きさによ
っても異なるが、概略、下記のようである。 カチオン樹脂 : LV 7〜8m/h以上 アニオン樹脂 : LV 4m/h以上
【0021】(3)押出し工程 通薬工程と同様に行う。純水を用いて充填イオン交換樹
脂量の1.5〜2.0倍量通水する。通薬工程、押出し
工程を上向流再生のため、イオン交換樹脂12内で生成
するCO2 等のガス、また、弱型樹脂は再生によってほ
とんど再生形となって樹脂自体の粒径は小さくなるが、
イオン交換樹脂12の上層部に運搬され、CO2 等のガ
ス及び粒径の小さくなった弱型樹脂は、上部に運搬さ
れ、固定層内に空隙が生じることはない。CO2 等ガ
ス、一部微細樹脂及び懸濁物質は、再生廃水として逆洗
兼再生廃水排出ライン23から排出される。
【0022】(4)沈静工程 押出終了後、すべての弁を閉とし、樹脂を自由沈降させ
る。浮上性不活性樹脂に押し付けられ固定層を形成して
いた樹脂は、押出終了と同時に固定層下部から順次自由
沈降し、高比重不活性樹脂上に積層していく。こうして
新たに形成された固定層はイオン交換帯の乱れも少な
く、採水時に処理水が悪化することはない。この時、フ
リーボードの割合が大きい程イオン交換帯は乱れ易くな
るので、適正なフリーボードの割合とすることが重要で
ある。この自由沈降による沈静工程によって、イオン交
換樹脂の全層がほぐされ、また、イオン交換樹脂が固定
層下部から順次自由沈降していくため、この過程におい
てイオン交換樹脂12内に入り込んだ懸濁物質、微細樹
脂が固定層下部から上方に移送され、次回再生時の高速
逆洗によって排出されていく。同様に複層床として用い
た場合、再生後は弱型樹脂と強型樹脂で比重差が最も大
きくなった状態で、沈静工程を行うため、比重の小さい
弱型樹脂は上方に移動され易くなり、両樹脂の混合の進
行を防止できるのである。
【0023】(5)洗浄工程 従来の採水と同様に行う。この時、5〜10分間の短時
間洗浄排水兼空気抜用集水装置16及びマンホール8内
に設けた第二下部集水装置9からも洗浄排水を排出させ
ると効果的に洗浄できる。以上基本的再生工程を述べた
が、懸濁物質が多量に入った異常時においても、高速逆
洗工程と沈静工程を繰り返すことによって、懸濁物質を
排出できる。また、塔径が大きくフリーボードの割合を
大きくとり、イオン交換帯の乱れを小さくするため、自
由沈降による沈静工程(〜15分)のかわりに、加圧
水、ブロー等により強制的沈静工程をすばやく(〜1
分)行った場合は、懸濁物質、微細樹脂等の排出が充分
でなくなるため、定期的(7〜30サイクル毎)に高速
逆洗工程と自由沈降による沈静工程の繰り返しを行うこ
とによって解決できる。また、中間隔壁を設け、弱型樹
脂と強型樹脂を物理的に分けた場合は、毎サイクル弱型
樹脂のみを逆洗しても、懸濁物質微細樹脂等の△Pを上
昇させる要因となる原因を排除できる。
【0024】
【発明の効果】本発明の向流式イオン交換装置は、従来
の順流式及び向流式のイオン交換装置を改造することに
より、従来の装置の欠点を解消し、いっそう効率的なイ
オン交換装置に改良することができる。そして、本発明
の装置構造に適した再生工程を適用することによって、
安定した運転、再生を行うことができ、次のような効果
を奏する。 (1)容易な改造により、本発明の装置構成となり、安
定した運転ができる。 (2)改造により、イオン交換塔内に充填する樹脂量が
増すことにより、1サイクルの採水量が増加する。 (3)再生時間が短縮する。 (4)大巾にランニングコストが低減する。 (5)再生廃水量が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の向流式イオン交換装置の一例を示す基
本構成図。
【図2】従来の順流式(a)、(b)及び向流式
(c)、(d)のイオン交換装置を示す概略構成図。
【図3】下部集配水管の部分拡大図、(イ)側面図、
(ロ)底面図。
【符号の説明】
1:イオン交換塔、2:第一下部集水装置、3:第一上
部集水装置、4:主管、5:枝管、6:高比重不活性樹
脂、7:塔上部鏡部、8:マンホール、9:第二下部集
水装置、10:第二下部集水装置排出管、11:不活性
樹脂排出管、12:イオン交換樹脂、13:フリーボー
ド、14:塔上部鏡部、15:浮上性不活性樹脂、6:
洗浄排水兼空気抜用集水装置、17:浮上性不活性樹脂
排出管、18:原水流入管、19:処理水、20:洗浄
排水、21:再生剤、22:原水、24:逆洗排水、再
生廃水、25:底盤、26、27:イオン交換樹脂量調
整弁、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上、下部に各々鏡板を有し、内部にイオ
    ン交換樹脂層を内蔵した下向流通水・上向流再生を行う
    向流式イオン交換装置において、前記下部鏡板中心近傍
    に排水用集水装置9を配備し、その上方に集配水装置2
    を設けると共に、該集水装置9及び2を水より比重が大
    きい高比重不活性樹脂6により埋覆し、該高比重不活性
    樹脂層6の上部にイオン交換樹脂層12が配備されてい
    ることを特徴とする向流式イオン交換装置。
  2. 【請求項2】 上、下部に各々鏡板を有し、内部にイオ
    ン交換樹脂層を内蔵した下向流通水・上向流再生を行う
    向流式イオン交換装置において、前記上部鏡板部又は上
    部鏡板部近傍に上部集配水装置3を配備し、その上方に
    洗浄排水装置を兼ねる空気抜用集水装置16を設けると
    共に、イオン交換樹脂層12上方に空間部13を介し
    て、水より比重が小さい浮上性不活性樹脂15が前記集
    水装置3及び16を埋蔵するように配備されていること
    を特徴とする向流式イオン交換装置。
  3. 【請求項3】 前記イオン交換樹脂層は、該樹脂層上方
    に空間部を、1サイクル採水終了後において該イオン交
    換樹脂層の高さの5〜30%(容量)有することを特徴
    とする請求項1又は2記載の向流式イオン交換装置。
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JP2008126147A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Nomura Micro Sci Co Ltd イオン交換装置及びイオン交換方法
JP2021181046A (ja) * 2020-05-18 2021-11-25 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 イオン交換装置
CN113735220A (zh) * 2021-07-22 2021-12-03 江苏宁晖环保科技有限公司 一种市政水质污染防治处理装置

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