JPH0920566A - 焼成用治具 - Google Patents

焼成用治具

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JPH0920566A
JPH0920566A JP7196169A JP19616995A JPH0920566A JP H0920566 A JPH0920566 A JP H0920566A JP 7196169 A JP7196169 A JP 7196169A JP 19616995 A JP19616995 A JP 19616995A JP H0920566 A JPH0920566 A JP H0920566A
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JP
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jig
tip
firing
crest
baking
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JP7196169A
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Yoshihisa Kawamura
良久 河村
Katsuyoshi Ina
克芳 伊奈
Toshimasa Mano
稔正 真野
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直線上に山部と谷部を複数本有するいわゆる波
形焼成用治具において、山部及び谷部の傾斜角度を大き
くし、その搭載効率を上げ、又、山部先端の成形時の欠
け及び焼成体の密度低下のない多孔質焼成用治具を提供
する。 【解決手段】直線上に山部と谷部が複数本形成された焼
成用治具であって、山部及び谷部の傾斜角度が45〜7
5度であり、且つ、山部先端がR1.0以上の丸みであ
ることを特徴とする多孔質焼成用治具、及び、直線上に
山部と谷部が複数本形成された焼成用治具であって、山
部及び谷部の傾斜角度が45〜75度であり、且つ、山
部先端に幅1.0mm以上の平坦面を有することを特徴
とする多孔質焼成用治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棒状のセラミック
ス体の焼成に使用される直線上に山部と谷部が複数本形
成された多孔質焼成用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】棒状(筒状を含む)のセラミックス体の
焼成は、棒状セラミックスグリーン体の成形時に起因す
る粗密、焼成炉内の温度分布、及び重力によって焼成時
に変形を来しやすい。そこで一般的に、これら棒状物
は、炉内で吊り下げることにより焼成されてきた。しか
しながら、炉内で吊るす方法は、その作業性、窯詰め効
率及び歩留まりにおいて他の焼成方法に比べ芳しくな
い。
【0003】これらの問題点を克服するため、直線上に
山部と谷部を複数本形成した、棒状セラミックス体焼成
専用の焼成用治具(以下、波形焼成用治具と記載する)
が使用されるようになってきた。この波形焼成用治具
は、溝(谷部)に棒状のセラミックス体を載せ、焼成時
の変形を矯正しようとするものである。又、波形焼成用
治具は、被焼成物である棒状セラミックスの搭載効率及
び焼成時の変形矯正の点から山部及び谷部の傾斜角度
(傾斜面と水平面との角度)は大きい方が好ましいとさ
れている。
【0004】波形焼成用治具の製造は、一般的に鋳込み
法によって行われているが、その量産性及び寸法安定性
の点からプレス成型法(特に一軸プレス成型法)によっ
ても製造されるようになった。
【0005】一軸プレス成型法は、一般的には下型と上
型の間にセラミックス原料粉末を充填し、上下方向から
500〜2000kg/cm2 の圧力を印加し、成形す
る方法である。しかしながら、凸凹の激しい成形体を一
軸プレス成型法で製造する場合、成形体で凸の部分、型
から見れば凹の部分はセラミックス原料粉末の圧力伝達
が難しく、その結果、成形体の凸の部分が欠けやすく、
又、その部分は他の部分に比べ低密度であり、強度も低
い。この現象は、波形焼成用治具についてもそのまま当
てはまる。つまり、波形焼成用治具の山部は前述の凸の
部分に相当し、成形時に欠けやすく、又、焼成体におい
てもその部分の密度は小さく、強度も低い。従って、従
来の波形焼成用治具は、山部及び谷部の傾斜角度を緩や
かにし、成型時の山部先端の成形性を維持し、山部先端
の密度低下を防いできた。そのため被焼成物である棒状
セラミックスの搭載効率は悪く、又、被焼成物の焼成に
伴う変形に対する矯正が十分ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記問題
点に鑑み鋭意研究を続けた結果、本発明を完成させたも
のであって、その目的とするところは、直線上に山部と
谷部を複数本有するいわゆる波形焼成用治具において、
山部及び谷部の傾斜角度を大きくし、その搭載効率を上
げ、又、山部先端の成形時の欠け及び焼成体の密度低下
のない焼成用治具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、直線上に山
部と谷部が複数本形成された焼成用治具であって、山部
及び谷部の傾斜角度が45〜75度であり、且つ、山部
先端がR1.0以上の丸みであることを特徴とする多孔
質焼成用治具、及び、直線上に山部と谷部が複数本形成
された焼成用治具であって、山部及び谷部の傾斜角度が
45〜75度であり、且つ、山部先端に幅1.0mm以
上の平坦面を有することを特徴とする多孔質焼成用治具
によって達成される。
【0008】すなわち、本発明者らは、上記の目的を達
成する為、山部先端をR1.0以上の丸みを形成するこ
と及び山部先端に幅1.0mm以上の平坦面を形成する
ことにより、山部先端の成形時の欠け及び焼成体の密度
低下を防いだ。又、本発明の焼成用治具は、一軸プレス
成型法によって成形される。
【0009】本発明の第1の発明は、山部先端をR1.
0以上、好ましくはR1.2以上のの丸みを形成したこ
とにあり、第2の発明は、山部先端に幅1.0mm以
上、好ましくは幅1.2mm以上の平坦面を形成したこ
とにある。尚、本発明において、R1.0とは、山部先
端が半径1.0mmの丸みをもって形成されることを意
味する。山部先端に、R1.0以上の丸み若しくは幅
1.0mm以上の平坦面を形成することにより、一軸プ
レス成型にて焼成用治具を成形する場合、山部先端の圧
力伝達が容易となり、その結果、山部先端部の成形時の
欠け及び焼成体の密度低下を防ぐことができる。山部先
端の丸みがR1.0未満の場合、若しくは先端に形成す
る平坦面の幅が1.0mm未満の場合、山部先端の圧力
伝達は不十分となり、成形時(特に脱型時)に欠けが発
生しやすくなり、又、その焼成体の山部先端の密度は小
さくなり好ましくない。
【0010】本発明における山部及び谷部の傾斜角度S
とは、傾斜面と水平面との角度を指す。その傾斜角度
は、45〜75度、好ましくは50〜70度の範囲内で
ある。尚、傾斜角度Sと山部先端角度Tとは式(1)に
示す関係がある。尚、これら関係の模式図を図1に記し
た。 T=180−2×S ・・・・・・・(1)
【0011】傾斜角度が45度に満たない場合、換言す
れば山部先端角度が90度を越える場合(鈍角の場
合)、山部先端にR1.0以上の丸みを形成しなくて
も、又、山部先端に幅1.0mm以上の平坦面を形成し
なくても山部先端は成形できる。つまり、傾斜角度が小
さくなればなるほどプレス成形時の山部先端の圧力伝達
は容易となり、欠けの発生は抑えられ、焼成体の密度低
下は招来しない。しかしながら、その場合、被焼成物で
ある棒状セラミックスの搭載効率及び焼成時の変形の矯
正は不十分となり好ましくない。
【0012】一方、傾斜角度が75度を越える場合、換
言すれば山部先端の角度が30度未満の場合、山部先端
にR1.0以上の丸みを形成しても、或いは、山部先端
に幅1.0mm以上の平坦面を形成しても、成形体の山
部先端のみならず、山部全体が脆くなり、波形焼成用治
具の製造は困難となり好ましくない。
【0013】本発明の焼成用治具は多孔質体、好ましく
は、気孔率が30〜80%の球状連通気孔を有する多孔
質体である。多孔質とすることによって被焼成物である
棒状セラミックスの脱脂、作業性、熱効率、耐熱スポー
リング性を著しく改善できる。気孔率が30%未満の場
合、その重量が大きくなるため、作業性及び熱効率の点
からも不利となり好ましくない。一方、気孔率が80%
を越えると、焼成用治具自体の絶対強度が低下し、好ま
しくない。又、連通気孔でない場合、ガスの流れが制限
されるため、棒状セラミックスの脱脂が不利となり、更
に、基材の耐熱スポーリング性が低下し好ましくない。
又、球状気孔としない場合、機械的強度は低くなる傾向
があり、好ましくない。
【0014】本発明の多孔質焼成用治具の細孔径は、1
0〜150μmの範囲内であるのが好ましい。細孔径の
大きさは、山部の丸み若しくは山部先端の平坦面の形成
に支障を来さない範囲内で自由に選択できる。細孔径が
150μmを越える場合、山部先端の丸み形成、若しく
は平坦面の形成が困難となり好ましくない。又、細孔径
10μm未満の場合、球状且つ連通の気孔の形成は困難
であり好ましくない。
【0015】本発明の焼成用治具は、500kg/cm
2 以下の成形圧力で成形でき、且つ、離型性に優れた原
料を用いてプレス成形されるのが好ましい。この500
kg/cm2 以下の成形圧力とは通常実施される成形圧
力より低い値であるが、その低い圧力下においても成形
できる原料であれば、圧力伝達が難しい山部においても
良好に成形できる。又、離型性に優れた原料を用いれ
ば、特に離型し辛い山部の離型を容易にする。尚、本発
明における500kg/cm2 以下の成形圧力で成形で
きる原料とは、凹凸のない平板状の成形体が500kg
/cm2 以下の成形圧力で成形できる原料であることを
意味する。
【0016】500kg/cm2 以下の成形圧力にて成
形でき、且つ、離型性に優れる原料は、内部潤滑剤を通
常より多めに配合し、結合剤を通常より少なめに配合
し、内部離型剤を少量添加すること等によって得られ
る。内部潤滑剤としては、例えば、水、或いは、アルコ
ール、グリセリン、エチレングリコール等の可溶性油、
ステアリン酸エマルジョン、ワックスエマルジョン等の
パラフィン、微結晶ワックスを乳化剤で処理したもの等
が挙げられる。結合剤としては、例えば、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセル
ロース、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコール等が挙げられる。内部離型剤として
は、ワックス、パラフィン系溶剤、灯油、軽油等が挙げ
られる。
【0017】本発明の焼成用治具の材質は、アルミナ、
ジルコニア、部分安定化ジルコニア、安定化ジルコニ
ア、ジルコン、シリカ、マグネシア、カルシア、ムライ
ト、スピネル、コージライト、チタン酸バリウム、チタ
ン酸カルシウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛な
どの酸化物およびこれらの混合物、窒化珪素、炭化珪
素、窒化硼素、窒化アルミニウム、硼化ジルコニウムお
よびサイアロン等の非酸化物およびこれらの混合物があ
げられるが、これらに限定されるものではない。尚、セ
ラミックス粉末の一次粒子径は、焼成用治具製造時の焼
結性を考慮して5μm以下、好ましくは1μm以下であ
る。
【0018】本発明の焼成用治具の製造は、例えば、セ
ラミックス顆粒、気孔形成用の樹脂ビーズ、潤滑剤、結
合剤、離型剤を混合し、その混合物を波形焼成用治具成
型用の一軸プレス成型型枠内に充填し、100〜200
0kg/cm2 の圧力でプレス成型し、その後樹脂ビー
ズを脱脂し、その後焼成を経て、製造するのが好まし
い。尚、潤滑剤及び結合剤をセラミックス顆粒製造時に
添加することもできる。
【0019】セラミックス顆粒を用いて製造する場合、
セラミックス顆粒は、セラミックス粉末を噴霧乾燥機、
転動造粒機、流動層造粒機、高速撹拌式造粒機、押出造
粒機等の公知の造粒機を用いることにより得られるが、
顆粒の生産性、流れ性の観点から噴霧乾燥機を用いて製
造するのが好ましい。セラミックス顆粒に添加できる結
合剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロー
ス、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリカル
ボン酸塩等の有機結合剤や水ガラス、シリカゾル、アル
ミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等の無機結合
剤が挙げられ、潤滑剤としては、ワックスエマルジョ
ン、鉱物油エマルジョン、グリセリン、エチレングリコ
ール等が挙げられる。又、ポリアクリル酸アンモニウム
等の解膠剤等の添加物を適宜添加することもできる。
又、顆粒の形状は特に規定しないが、樹脂ビーズとの形
状差をより少なくする為球状あるいはその類似形状であ
ることが好ましい。
【0020】本発明において、多孔質焼成用治具の気孔
は、球状の樹脂ビーズを用いて形成するのが好ましい。
球状の樹脂ビーズを使用して気孔を形成する場合、気孔
率及び気孔径の制御が容易であり、更に原料セラミック
ス粉体との混合が容易であるという利点がある。使用さ
れる球状の樹脂ビーズとしては、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プロピレ
ン、塩化ビニル等の重合体を挙げることができ、又、粒
子の形状は緻密質粒子であっても多孔質状の、例えば中
空状の粒子であっても良いが、その形状は球状であるこ
とが好ましい。
【0021】本発明の焼成用治具は、型枠内に上記原料
を充填し、次いで一軸プレス成型することによって形成
することができる。型枠には、成形時の離型性を考慮
し、離型材を塗布するのが好ましい。又、圧力は、10
0〜2000kg/cm2 の成形圧力で実施できる。
【0022】成形した後、樹脂バインダー、気孔形成用
樹脂ビーズの脱脂、及び焼成工程を経て、焼成用治具は
完成される。特に脱脂は、樹脂の分解ガスを効果的に除
去するためガス炉を使用するのが好ましい。又、脱脂
は、樹脂の分解温度で長時間保持し、徐々に分解するの
が好ましい。
【0023】本発明の焼成用治具は、被焼成物の組成に
応じ、必要ならば、被焼成物との反応をより完全に防止
するために、その表面に酸化ジルコニウム、酸化アルミ
ニウム、酸化マグネシウム等のセラミックス質のコーテ
ィング層を適宜に設けることが出来る。コーティング層
は通常、焼成用治具の表面にセラミックススラリーをス
プレー法、刷毛塗り法、ローラー塗り法、浸漬法等の方
法で塗布した後、再焼成(焼付け)する事により形成さ
れる。コーティング用セラミックスの粒度や再焼成温度
及び時間を適宜選定する事により、コーティング層の緻
密性は制御される。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の焼成用治具は、
一軸プレス成型法にて波形焼成用治具を作製する際、山
部先端部の圧力伝達を容易にし、成形時の山部先端の欠
け及び強度低下を極力抑えた多孔質焼成用治具を提供で
きた。又、その多孔質焼成用治具は、山部と谷部の傾斜
角度が45〜75度と大きく、被焼成物である棒状セラ
ミックスの搭載効率に優れる。次に、実施例について比
較例と併せて説明する。
【0025】
【実施例】実施例1 平均粒子径100μmのポリメタクリ酸メチルビーズ3
9重量部と噴霧乾燥機により製造された純度95%、平
均粒子径80μmのアルミナ質スプレー顆粒60重量
部、グリセリン0.5重量部及び灯油0.5重量部を混
合し、多孔質セラミックス体製造用の原料を調製した。
尚、この原料を用いて150×150×10mmの平板
は500kg/cm2 の成形圧力で成形でき、離型性も
良好であった。次いで図2に示すような150×150
×10mmの板状で、60度の傾斜角度を持ち、表1に
示す各種形状の山部を形成できる波形焼成用治具成型用
の型枠を準備した。次いで各種型枠に上記混合原料を充
填し、1000kg/cm2の圧力で一軸プレス成型し
た。尚、溝(谷部)は21本、山部は20本ある。次い
で、空気中400℃で10時間脱脂処理し、その後15
50℃で2時間焼成した。
【0026】成型性(成形時の山部の欠けの発生)を以
下に示す基準で評価した。 成型性の評価 ◎ :脱型時及び作業時何れにおいても山部で欠けは発
生しなかった。 ○ :脱型時に欠けは発生しなかったが、作業時に小さ
な衝撃で欠けた。 △ :脱型時に1〜5本の山部に欠けがあった。 × :脱型時に6〜20本の山部に欠けが発生した。
【0027】更に、焼成した焼成用治具の山部を先端か
ら3mmの高さで切り出し、先端部の嵩密度をアルキメ
デス法を用いて測定した。尚、比較のため、山部以外の
部分についても試験片を切り出し嵩密度を測定した。以
上の結果を表1に示す。
【表1】 ※印は比較例
【0028】表1の結果から、山部先端は、R1.0以
上の丸み、若しくは幅1mm以上の平坦面の形成するこ
とが必要である。尚、この焼成用治具は、気孔率55
%、細孔径30μmの球状連通気孔を有する多孔質体で
あった。
【0029】実施例2 平均粒子径120μmのスチレンビーズ29重量部と噴
霧乾燥機にて製造された純度98%、平均粒子径100
μmのアルミナ質スプレー顆粒70重量部、水0.7重
量部及び流動パラフィン0.3重量部を混合した原料を
調製した。次いで実施例1と同様な大きさで、山部先端
にR1.2の丸み若しくは幅1.2mmの平坦面が形成
でき、傾斜角度を表2に示す各種角度で形成できる波形
焼成用治具成型用の型枠を準備した。次いで各種型枠に
上記混合原料を充填し、800kg/cm2 の圧力で一
軸プレス成型した。次いで、空気中400℃で10時間
脱脂処理し、その後1600℃で2時間焼成した。
【0030】成型性及び焼成体の嵩密度を実施例1と同
様に評価した。更に、作製した焼成用治具を用いて、直
径3mm、長さ100mmで、樹脂結合剤を5重量%含
有する棒状セラミックスのグリーン体を溝に搭載し、焼
成を試みた。その際の棒状セラミックス体の矯正具合を
以下に示す基準に従って評価した。以上の結果及び形成
できた溝の数を表2に示す。
【0031】棒状セラミックス体矯正の評価 ◎ :直線精度0.1%以下で焼成できた。 ○ :直線精度0.1〜0.5%の範囲内で焼成でき
た。 △ :直線精度0.5〜1.0%の範囲内で焼成でき
た。 × :直線精度1%以上であった。
【表2】 ※印は比較例
【0032】表2の結果から、傾斜角度は45〜75
度、好ましくは50〜70度の範囲内である。尚、被焼
成物の表面に亀裂はなく、順調に脱脂できた。
【0033】実施例3 平均粒子径100μmのスチレンビーズと噴霧乾燥機に
て製造した純度95%、平均粒子径80μmのアルミナ
質スプレー顆粒、潤滑剤(水及びグリセリンの50:5
0混合物)及び離型剤(灯油)を表3に示す各種割合で
混合し、各種気孔率のセラミックス体製造用の原料を調
製した。次いで実施例1と同様な大きさで、傾斜角度6
0度で、山部先端にR1.2mmの平坦部が形成できる
波形焼成用治具成型用の型枠を準備した。次いで型枠に
上記各種混合原料を充填し、900kg/cm2 の圧力
で一軸プレス成型した。次いで、空気中400℃で15
時間脱脂処理し、その後1600℃で2時間焼成した。
【0034】成形性を実施例1と同様に評価した。更
に、焼成した焼成用治具から山部及び谷部を含んだ長さ
50mm、幅15mmの試験体切り出し、アルキメデス
法を用いて気孔率を測定した。
【表3】
【0035】その結果、No15(気孔率25%)の焼
成用治具においては、脱脂時に発生したと思われる小さ
な亀裂が存在していた。
【0036】実施例4 表4に示す各種平均粒子径を有するポリメタクリ酸メチ
ルビーズ25重量%と、噴霧乾燥機により製造した平均
粒子径130μmの6モルのカルシウムを固溶させたジ
ルコニア質のスプレー顆粒75重量%、の割合で混合
し、各種気孔径の多孔質体が製造できる原料を調製し
た。次いで実施例1と同様な大きさで、傾斜角度55度
で、山部先端にR1.3の丸みが形成できる波形焼成用
治具成型用の型枠を準備した。次いで型枠に上記各種混
合原料を充填し、1000kg/cm2 のプレス圧で一
軸プレス成型した。次いで、空気中400℃で15時間
脱脂処理し、その後1500℃で1時間焼成した。成型
性及び焼成体の気孔率を実施例3と同様に評価した。
又、細孔径を水銀圧入法により測定した。
【表4】 更に実施例2と同様に棒状セラミックスの矯正具合を評
価した。その結果、何れの焼成用治具を用いても棒状セ
ラミックスの矯正は良好であった。但し、No19の焼
成用治具は、気孔が連通でないためか、棒状セラミック
ス体の脱脂時に発生したと思われる微細な亀裂があっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における山部及び谷部の傾斜角度Sと山
部先端角度Tとの説明図。
【符号の説明】
S・・山部及び谷部の傾斜角度S T・・山部先端角度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線上に山部と谷部が複数本形成された
    焼成用治具であって、山部及び谷部の傾斜角度が45〜
    75度であり、且つ、山部先端がR1.0以上の丸みで
    あることを特徴とする多孔質焼成用治具。
  2. 【請求項2】 直線上に山部と谷部が複数本形成された
    焼成用治具であって、山部及び谷部の傾斜角度が45〜
    75度であり、且つ、山部先端に幅1.0mm以上の平
    坦面を有することを特徴とする多孔質焼成用治具。
JP7196169A 1995-07-06 1995-07-06 焼成用治具 Pending JPH0920566A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015008503A1 (ja) * 2013-07-16 2015-01-22 三井金属鉱業株式会社 焼成治具

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