JPH09205330A - センサ用出力増幅回路 - Google Patents

センサ用出力増幅回路

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JPH09205330A
JPH09205330A JP8011667A JP1166796A JPH09205330A JP H09205330 A JPH09205330 A JP H09205330A JP 8011667 A JP8011667 A JP 8011667A JP 1166796 A JP1166796 A JP 1166796A JP H09205330 A JPH09205330 A JP H09205330A
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JP
Japan
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sensor
voltage
output
current
section
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Application number
JP8011667A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ibara
伸行 茨
Fumihiro Kasano
文宏 笠野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数特性に影響せずに差動増幅部の増幅ゲ
インを調整できるようにする。 【解決手段】 センサの検知信号に基づいて互いに逆に
増減する第1及び第2センサ電圧V1,V2 をそれぞれ出力
する第1及び第2センサ部1,2 と、調整可能な増幅ゲイ
ンでもって電圧差V1-V2 を増幅して増幅出力電圧Voutを
出力する差動増幅部3 と、ローパス特性を持つよう増幅
出力電圧Voutを帰還した帰還出力による電流I1でもって
第1センサ部1 を駆動して第1センサ電圧V1を出力させ
る第1電流源部6 と、第2センサ部2 を定電流I0で駆動
して第2センサ電圧V2を出力させる第2電流源部4 と、
増幅出力電圧Voutに所定のオフセット電圧Voffを加算す
る定電圧源部5 と、を備えた構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサ等のセ
ンサの検知信号を増幅して所定の電気信号を出力するセ
ンサ用出力増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセンサ用出力増幅回路と
して、図3に示した構成のものが存在する。このもの
は、センサの検知信号に基づいて互いに逆に増減する第
1及び第2センサ電圧V1,V2 をそれぞれ出力する第1及
び第2センサ部1,2 と、調整可能な増幅ゲインGでもっ
て第1センサ電圧V1から第2センサ電圧V2を引いた電圧
差V1−V2を増幅して増幅出力電圧Voutを出力する差動増
幅部3 と、第1及び第2センサ部1,2 を定電流I0で駆動
して第1及び第2センサ電圧V1,V2 を出力させる定電流
源部4 と、増幅出力電圧Voutに所定のオフセット電圧Vo
ffを加算する定電圧源部5 と、を備えてなっている。
【0003】詳しくは、第1及び第2センサ部1,2 は、
ピエゾ抵抗つまり圧力により抵抗値が変化するよう圧力
センサに設けられた同じ抵抗値を有する4個の抵抗Ra,R
b,Rc,Rd でもって形成したブリッジ回路におけるそれぞ
れ2個の抵抗Ra,Rb 及び抵抗Rc,Rd からなり、その抵抗
Ra,Rb の接続点及び抵抗Rc,Rd の接続点から第1センサ
電圧V1及び第2センサ電圧V2がそれぞれ出力される。
【0004】定電流源部4 は、オペアンプOP1 を使用し
て構成され、そのオペアンプOP1 は非反転入力端子(+)
に定電圧Vrefが入力され、出力端子が第1及び第2セン
サ部1,2 のブリッジ回路を介して反転入力端子(-) に負
帰還接続され、その反転入力端子(-) には抵抗R1が接続
されている。
【0005】従って、ブリッジ回路には定電流I0=Vref/
R1が流れる。この場合、圧力センサに圧力が加わってい
ない時にはブリッジ回路の平衡が保たれて第1センサ電
圧V1及び第2センサ電圧V2が等しいが、圧力が加わって
いる時には4個の抵抗Ra,Rb,Rc,Rd が圧力値に相応して
変化してブリッジ回路の平衡が失われて第1センサ電圧
V1が増加側及び第2センサ電圧V2が減少側へと、互いに
逆に増減する。
【0006】差動増幅部3 は、オペアンプOP2 とオペア
ンプOP3 と抵抗R2,R3,R4,R5,R6とを使用して図示のよう
に構成され、そのオペアンプOP2 及びオペアンプOP3
非反転入力端子(+) には第1センサ電圧V1及び第2セン
サ電圧V2がそれぞれ入力され、オペアンプOP2 の出力端
子から増幅出力電圧Voutが出力される。
【0007】定電圧源部5 は、オペアンプOP4 を使用し
て構成され、そのオペアンプOP4 は非反転入力端子(+)
にオフセット電圧Voffが入力され、出力端子が反転入力
端子(-) に負帰還接続され、その反転入力端子(-) が抵
抗R6に接続されており、これにより、オフセット電圧Vo
ffが増幅出力電圧Voutに加算されることになる。
【0008】このようにオフセット電圧Voffを増幅出力
電圧Voutに加算するのは、第1及び第2センサ部1,2 の
ブリッジ回路を形成する4個の抵抗Ra,Rb,Rc,Rd がばら
ついて同じ抵抗値にならなかった場合、圧力センサに圧
力が加わっていない時でもブリッジ回路の平衡が失われ
て第1センサ電圧V1から第2センサ電圧V2を引いた電圧
差V1−V2が負の値となる可能性があり、そのような場
合、実際には圧力が加わっているのに電圧差V1−V2が正
の値となるまで増幅出力電圧Voutが出力されない状態に
なって、正確な圧力値を検知できないからであって、予
め4個の抵抗のばらつきを考慮したオフセット電圧Voff
を加算して増幅出力電圧Voutを正の側にシフトしておく
ためである。
【0009】上記センサ用出力増幅回路は、R2=R3、R4
=R6とすると、 Vout=(V1−V2)(1+2R4/R5+R4/R2) +Voff [式(1)] 差動増幅部3 の増幅ゲインG=1+2R4/R5+R4/R2 [式(2)] が成立する。
【0010】ところで、圧力センサに加わる圧力の検知
信号は、圧力の加わる時間幅の大小によって決まってく
る周波数成分の内、所定の周波数帯域だけを出力する必
要性の生じることがあり、さらには高周波ノイズ対策も
含めて、高周波数帯域を不必要な帯域として取り除くた
めに、低周波数帯域だけを出力として通過させる低周波
通過特性つまりローパス特性を持たせる場合、R4=R6
あるから、図4に示すように、差動増幅部3 の抵抗R4
び抵抗R6にコンデンサC1をそれぞれ並列接続される。
【0011】すなわち、式(1) のR4に代わってR4及びC1
の並列インピーダンスZ4を用いて、 Vout=(V1−V2)(1+2Z4/R5+Z4/R2) +Voff [式(3)] が成立し、そのときのカットオフ周波数をf1とすると、 f1=1/2πC1R4 [式(4)] となる。
【0012】また、逆に、低周波数帯域を不必要な帯域
として取り除くために、高周波数帯域だけを出力として
通過させる高周波通過特性つまりハイパス特性を持たせ
る場合、R2=R3であるから、図5に示すように、差動増
幅部3 の抵抗R2及び抵抗R3にコンデンサC2をそれぞれ直
列接続される。
【0013】すなわち、式(1) のR2に代わってR2及びC2
の直列インピーダンスZ2を用いて、 Vout=(V1−V2)(1+2R4/R5+R4/Z2) +Voff [式(5)] が成立し、そのときのカットオフ周波数をf2とすると、 f2=1/2πC2R2 [式(6)] となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記した図4及び図5
に示す従来のセンサ用出力増幅回路にあっては、必要に
応じてローパス特性又はハイパス特性という所定の周波
数帯域だけを増幅出力電圧Voutとして出力する周波数特
性を持たせることができる。
【0015】また、第1及び第2センサ部1,2 のブリッ
ジ回路を形成する4個の抵抗Ra,Rb,Rc,Rd のばらつきを
考慮して、増幅出力電圧Voutは所定のオフセット電圧Vo
ffを加算して正の側にシフトされているから、実際に圧
力が加わったときには必ず電圧差V1−V2もその圧力に対
応した正の値として増幅出力電圧Voutが出力されるよう
になる。
【0016】ところで、同じ種類のセンサでも、一定の
圧力が加わったときの増幅出力電圧Voutの大きさは、各
部材の寸法や特性値のばらつき等によりセンサごとに異
なるため、一定の増幅出力電圧Voutを得るためには、差
動増幅部3 の増幅ゲインGの値を調整する必要がある。
【0017】その場合、式(2) より、増幅ゲインG=1
+2R4/R5+R4/R2であって、かつR2=R3、R4=R6であ
るから、増幅ゲインGを増やす場合は、R4及びR6を大き
くするか、R5を小さくするか、R2及びR3を小さくするか
のいずれかになり、逆に増幅ゲインGを減らす場合は、
R4及びR6を小さくするか、R5を大きくするか、R2及びR3
を大きくするかのいずれかになる。
【0018】しかしながら、近年、圧力センサの出力増
幅回路等の信号処理回路には、スクリーン印刷した厚膜
抵抗を焼成する際の高耐熱性の条件を満たすために、セ
ラミック製のプリント基板が用いられることが主流とな
り、上記増幅ゲインGの調整は、プリント基板上で測定
した各センサの増幅出力電圧Voutが適切な値となるよ
う、厚膜抵抗の一部をレーザにより切除する、いわゆる
トリミングでもって行われる。このとき、厚膜抵抗は一
部を切除されて抵抗値を増やす方向にしか調整できない
ため、上述したように、増幅ゲインGを増やしたい場合
はR4及びR6をトリミングする必要があり、逆に増幅ゲイ
ンGを減らしたい場合は、R2及びR3をトリミングする必
要がある。
【0019】ところが、図4に示すように増幅出力電圧
Voutにローパス特性を持たせた場合は、そのカットオフ
周波数f1は、式(4) より、抵抗R4,R6 及びコンデンサC1
の組合わせで決定されるから、増幅ゲインGを増やした
い場合にトリミングによりR4及びR6の値が変化すると、
カットオフ周波数f1までもが変わってしまう。また、図
5に示すように増幅出力電圧Voutにハイパス特性を持た
せた場合は、そのカットオフ周波数f2は、式(6) より、
抵抗R2,R3 及びコンデンサC2の組合わせで決定されるか
ら、増幅ゲインGを減らしたい場合にトリミングにより
R2及びR3の値が変化すると、カットオフ周波数f2までも
が変わってしまう。
【0020】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、周波数特性に影響せずに
差動増幅部の増幅ゲインを調整できるセンサ用出力増幅
回路を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、請求項1記載のものは、センサの検知信号に基
づいて互いに逆に増減する第1及び第2センサ電圧をそ
れぞれ出力する第1及び第2センサ部と、調整可能な増
幅ゲインでもって第1センサ電圧から第2センサ電圧を
引いた電圧差を増幅して増幅出力電圧を出力する差動増
幅部と、低周波通過特性を持つよう増幅出力電圧を帰還
した帰還出力による電流でもって第1センサ部を駆動し
て第1センサ電圧を出力させる第1電流源部と、第2セ
ンサ部を定電流で駆動して第2センサ電圧を出力させる
第2電流源部と、増幅出力電圧に所定のオフセット電圧
を加算する定電圧源部と、を備えた構成にしてある。
【0022】請求項2記載のものは、センサの検知信号
に基づいて互いに逆に増減する第1及び第2センサ電圧
をそれぞれ出力する第1及び第2センサ部と、調整可能
な増幅ゲインでもって第1センサ電圧から第2センサ電
圧を引いた電圧差を増幅して増幅出力電圧を出力する差
動増幅部と、高周波通過特性を持つよう増幅出力電圧を
帰還した帰還出力による電流でもって第1センサ部を駆
動して第1センサ電圧を出力させるとともに増幅出力電
圧に所定のオフセット電圧を加算された第1電流源部
と、第2センサ部を定電流で駆動して第2センサ電圧を
出力させる第2電流源部と、を備えた構成にしてある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態を図1に基
づいて以下に説明する。なお、従来例と実質的に同じ機
能を有する部材には同じ符号を付してある。
【0024】このセンサ用出力増幅回路は、第1及び第
2センサ部1,2 、差動増幅部3 、第2電流源部4 (従来
例における定電流源部)、定電圧源部5 、第1電流源部
6 からなっている。
【0025】第1及び第2センサ部1,2 は、ピエゾ抵抗
つまり圧力により抵抗値が変化するよう圧力センサに設
けられた同じ抵抗値を有する4個の抵抗Ra,Rb,Rc,Rd で
もって形成したブリッジ回路におけるそれぞれ2個の抵
抗Ra,Rb 及び抵抗Rc,Rd からなり、第1センサ部1 の抵
抗Raは後述する第1電流源部6 のオペアンプ5 の出力端
子に、第2センサ部2 の抵抗Rcは後述する第2電流源部
4 のオペアンプ1 の出力端子にそれぞれ接続して、第1
センサ部1 には電流I1が、第2センサ部2 には後述する
ように定電流I0がそれぞれ流れることによって、第1セ
ンサ部1 の抵抗Ra,Rb の接続点から第1センサ電圧V
1が、第2センサ部2 の抵抗Rc,Rd の接続点から第2セ
ンサ電圧V2がそれぞれ出力される。
【0026】この場合、圧力センサに圧力が加わってい
ない時にはブリッジ回路の平衡が保たれて第1センサ電
圧V1及び第2センサ電圧V2が等しいが、圧力が加わって
いる時には4個の抵抗Ra,Rb,Rc,Rd が圧力値に相応して
変化してブリッジ回路の平衡が失われて第1センサ電圧
V1が増加側及び第2センサ電圧V2が減少側へと、互いに
逆に増減する。
【0027】第2電流源部4 は、オペアンプOP1 を使用
して構成され、そのオペアンプOP1は非反転入力端子(+)
に定電圧Vrefが入力され、出力端子が第2センサ部2
の2個の抵抗Rc,Rd を介して反転入力端子(-) に負帰還
接続され、その反転入力端子(-) には抵抗R1が接続され
ており、反転入力端子(-) は非反転入力端子(+) と同電
圧つまり定電圧Vrefとなって第2センサ部2 の2個の抵
抗Rc,Rd には定電流I0=Vref/R1が流れる。
【0028】差動増幅部3 は、オペアンプOP2 及びオペ
アンプOP3 を使用して構成されており、オペアンプOP2
の反転入力端子(-) とオペアンプOP3 の出力端子との間
に抵抗R2が接続され、オペアンプOP2 及びオペアンプOP
3 の出力端子がそれぞれ抵抗R4及び抵抗R3を介して反転
入力端子(-) に負帰還接続され、オペアンプOP2 及びオ
ペアンプOP3 の両反転入力端子(-) 間に抵抗R5が接続さ
れ、オペアンプOP3 の反転入力端子(-) が後述するよう
にオフセット電圧Voffを加算する定電圧源部5のオペア
ンプOP4 に抵抗R6で接続され、そしてオペアンプOP2
びオペアンプOP 3 の非反転入力端子(+) にそれぞれ上記
の第1センサ電圧V1及び第2センサ電圧V2を入力して、
オペアンプOP2 の出力端子から増幅出力電圧Voutが出力
されるようになっている。
【0029】上記のように構成された差動増幅部3 は、
R2=R3、R4=R6とすると、 Vout=(V1−V2)(1+2R4/R5+R4/R2) +Voff [式(1)] 増幅ゲインG=1+2R4/R5+R4/R2 [式(2)] が成立する。
【0030】ここで、オフセット電圧Voffは、従来例で
も述べたように、予め4個のブリッジ回路抵抗Ra,Rb,R
c,Rd のばらつきを考慮して増幅出力電圧Voutを正の側
にシフトしておくために加算した電圧であり、圧力セン
サに圧力が加わると、ブリッジ回路の平衡が失われて第
1センサ電圧V1が増加側及び第2センサ電圧V2が減少側
へと増減することによって発生する電圧差V1−V2を差動
増幅部3 が式(2) の増幅ゲインGでもって増幅し、オフ
セット電圧Voffを加算した式(1) による増幅出力電圧Vo
utが、オペアンプOP2 の出力端子から出力されることに
なる。
【0031】また、差動増幅部3 の増幅ゲインGの値
は、やはり従来例でも述べたように、セラミック製のプ
リント基板にスクリーン印刷して焼成した厚膜抵抗の一
部をレーザにより切除する、いわゆるトリミングでもっ
て調整する必要があり、その場合、厚膜抵抗は一部を切
除されて抵抗値を増やす方向にしか調整できないため、
式(2) 及びR2=R3、R4=R6であるから、増幅ゲインGを
増やしたい場合はR4及びR6をトリミングする必要があ
り、逆に増幅ゲインGを減らしたい場合は、R2及びR3
トリミングする必要がある。
【0032】定電圧源部5 は、オペアンプOP4 を使用し
て構成され、そのオペアンプOP4 は非反転入力端子(+)
にオフセット電圧Voffが入力され、出力端子が反転入力
端子(-) に負帰還接続され、その反転入力端子(-) が抵
抗R6に接続されている。
【0033】第1電流源部6 は、オペアンプOP5 を使用
して構成され、その出力端子が第1センサ部1 の抵抗Ra
に接続され、非反転入力端子(+) が第2センサ部2 の抵
抗Rcつまり第2電流源部4 のオペアンプOP1 の出力端子
に接続され、出力端子が抵抗R7を介して反転入力端子
(-) に負帰還接続され、その反転入力端子(-) がコンデ
ンサC3を介して差動増幅部3 のオペアンプOP2 の出力端
子に接続されている。
【0034】ところで、圧力センサに加わる圧力の検知
信号は、圧力の加わる時間幅の大小によって決まってく
る周波数成分の内、所定の周波数帯域だけを出力する必
要性の生じることがあり、さらには高周波ノイズ対策も
含めて、高周波数帯域を不必要な帯域として取り除くた
めに、低周波数帯域だけを出力として通過させる低周波
通過特性つまりローパス特性を持たせる必要がある。
【0035】上記した本センサ用出力増幅回路は、この
ローパス特性を持つようになり、そのカットオフ周波数
をf3とすると、 f3=1/2πC3R7 [式(7)] となる。
【0036】すなわち、第1電流源部6 のオペアンプOP
5 の増幅ゲインG5は、 G5=2πfC3R7 [式(8)] であるから、増幅出力電圧Voutが低周波数帯域の周波数
成分つまりカットオフ周波数f3よりも十分低い周波数f
で変化した場合、式(8) より増幅ゲインG5が略ゼロとな
り、その結果、オペアンプOP5 の出力端子電圧Vop5が非
反転入力端子(+)を接続している第2電流源部4 のオペ
アンプOP1 の出力端子電圧Vop1と略等しくなるために、
第1センサ部1 の抵抗Ra,Rb に流れる電流I1は、オペア
ンプOP1 の出力端子に接続してある第2センサ部1 の抵
抗Rc,Rd に流れる定電流I0と略等しくなる。
【0037】従って、圧力センサに圧力が加わったとき
に増幅出力電圧Voutが持つ低周波数帯域の周波数成分
は、第1センサ部1 及び第2センサ部2 により発生した
電圧差V1−V2を差動増幅部3 が式(2) により増幅して、
そのまま増幅出力電圧Voutとして出力されるものとな
る。
【0038】これに対し、増幅出力電圧Voutが高周波数
帯域の周波数成分つまりカットオフ周波数f3よりも十分
高い周波数f で変化した場合、式(8) より増幅ゲインG5
が略無限大となり、その結果、第1センサ部1 の抵抗R
a,Rb に流れる電流I1は、増幅出力電圧Voutの変化を抑
えるような電流となる。
【0039】従って、圧力センサに圧力が加わったとき
に増幅出力電圧Voutが持つ高周波数帯域の周波数成分
は、増幅出力電圧Voutとして出力されないものとなる。
【0040】以上により、本センサ用出力増幅回路はロ
ーパス特性を持つものとなり、そのカットオフ周波数f3
は、式(7) に示す通り、抵抗R7及びコンデンサC3によっ
て決定され、この抵抗R7及びコンデンサC3は、上述した
ように、増幅ゲインGを増減するときにトリミングされ
る抵抗R2,R3,R4,R6 とは関係ないものである。
【0041】かかるセンサ用出力増幅回路にあっては、
上述したように、差動増幅部3 は、センサの検知信号に
より互いに逆に増減する第1センサ電圧V1から第2セン
サ電圧V2を引いた電圧差V1−V2が入力されて増幅出力電
圧Voutを出力するが、その増幅ゲインGが基板上の厚膜
抵抗の抵抗値をトリミングにより増加して調整されるけ
れども、第2センサ部2 を駆動して上記第2センサ電圧
V2を出力する第2電流源部4 の電流I0が定電流であり、
かつ第1センサ部1 を駆動して上記第1センサ電圧V1
出力する電流I1が、カットオフ周波数f3のローパス特性
を持つよう、第1電流源部6 のオペアンプOP5 とトリミ
ングに無関係の抵抗R7及びコンデンサC3とでもって、増
幅出力電圧Voutを帰還した帰還出力によるものであるか
ら、ローパス特性に影響せずに差動増幅部3 の増幅ゲイ
ンGをトリミングにより調整できる。
【0042】次に、本発明の第2実施形態を図2に基づ
いて以下に説明する。なお、第1実施形態と実質的に同
じ機能を有する部材には同じ符号を付して、第1実施形
態と相違するところを述べる。すなわち、第1実施形態
の第1電流源部6 に代えて、下記の第1電流源部7 を設
けるとともに、定電圧源部5 を取り除いてある。
【0043】第1電流源部7 は、オペアンプOP6 を使用
して構成され、その出力端子が第1センサ部1 の抵抗Ra
に接続され、非反転入力端子(+) にオフセット電圧Voff
が入力され、出力端子がコンデンサC4を介して反転入力
端子(-) に負帰還接続され、その反転入力端子(-) が抵
抗R8を介して差動増幅部3 のオペアンプOP2 の出力端子
に接続されている。
【0044】上記した本センサ用出力増幅回路は、ハイ
パス特性を持つようになり、そのカットオフ周波数をf4
とすると、 f4=1/2πC4R8 [式(9)] となる。
【0045】すなわち、第1電流源部7 のオペアンプOP
6 の増幅ゲインG6は、 G6=1/2πfC4R8 [式(10)] であるから、増幅出力電圧Voutが高周波数帯域の周波数
成分つまりカットオフ周波数f4よりも十分高い周波数f
でオフセット電圧Voffから変化した場合、式(10)より増
幅ゲインG6が略ゼロとなって、その結果、オペアンプOP
6 の出力端子電圧Vop6が非反転入力端子(+) に入力して
いるオフセット電圧Voffと略等しくなるために、第1セ
ンサ部1 の抵抗Ra,Rb に流れる電流I2は、増幅出力電圧
Voutがオフセット電圧Voffから変化する前と略等しくな
る。
【0046】従って、圧力センサに圧力が加わったとき
に増幅出力電圧Voutが持つ高周波数帯域の周波数成分
は、第1センサ部1 及び第2センサ部2 により発生した
電圧差V1−V2を差動増幅部3 が式(2) により増幅して、
そのまま増幅出力電圧Voutとして出力されるものとな
る。
【0047】これに対して、増幅出力電圧Voutが低周波
数帯域の周波数成分つまりカットオフ周波数f4よりも十
分低い周波数f でオフセット電圧Voffから変化した場
合、式(10)より増幅ゲインG6が略無限大となって、その
結果、第1センサ部1 の抵抗Ra,Rb に流れる電流I2は、
増幅出力電圧Voutの変化を抑えるような電流となる。
【0048】従って、圧力センサに圧力が加わったとき
に増幅出力電圧Voutが持つ低周波数帯域の周波数成分
は、増幅出力電圧Voutとして出力されずに、増幅出力電
圧Voutはオフセット電圧Voffを保ち続ける。
【0049】以上により、本センサ用出力増幅回路は高
周波通過特性つまりハイパス特性を持つものとなり、そ
のカットオフ周波数f4は、式(9) に示す通り、抵抗R8
びコンデンサC4によって決定され、この抵抗R8及びコン
デンサC4は、増幅ゲインGを増減するときに第1実施形
態と同様にトリミングされる抵抗R2,R3,R4,R6 とは関係
ないものである。
【0050】かかるセンサ用出力増幅回路にあっては、
第1実施形態と同様に、差動増幅部3 の増幅ゲインGが
基板上の厚膜抵抗の抵抗値をトリミングにより増加して
調整されるけれども、第2センサ部2 を駆動して第2セ
ンサ電圧V2を出力する第2電流源部4 の電流I0が定電流
であり、かつ第1センサ部1 を駆動して第1センサ電圧
V1を出力する電流I2が、カットオフ周波数f4のハイパス
特性を持つよう、第1電流源部7 のオペアンプOP6 とト
リミングに無関係の抵抗R8及びコンデンサC4とで、増幅
出力電圧Voutを帰還した帰還出力によるものであるか
ら、ハイパス特性に影響せずに差動増幅部3 の増幅ゲイ
ンGをトリミングにより調整できる。
【0051】また、増幅出力電圧Voutに所定のオフセッ
ト電圧Voffを加算するのに、増幅出力電圧Voutにハイパ
ス特性を持たせる第1電流源部7 自体で行っているの
で、第1実施形態のように、新たな定電圧源部5 を設け
る必要がない。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載のものは、差動増幅部は、
センサの検知信号により互いに逆に増減する第1センサ
電圧から第2センサ電圧を引いた電圧差が入力されて増
幅出力電圧を出力するが、その増幅ゲインが、例えば基
板上の厚膜抵抗のようにいわゆるトリミングにより抵抗
値を増加して調整されるものの場合であっても、第2セ
ンサ部を駆動して上記第2センサ電圧を出力する第2電
流源部の電流が、定電流であり、かつ、第1センサ部を
駆動して上記第1センサ電圧を出力する第1電流源部の
電流が、低周波通過特性を持つよう増幅出力電圧を帰還
した帰還出力によるものであるから、低周波通過特性に
影響せずに差動増幅部の増幅ゲインをトリミング等によ
り調整できる。
【0053】請求項2記載のものは、請求項1記載のも
のと同様に、請求項1記載のものの場合における低周波
通過特性に代わって、高周波通過特性に影響せずに差動
増幅部の増幅ゲインをトリミング等により調整できると
ともに、増幅出力電圧に所定のオフセット電圧を加算す
るのに、増幅出力電圧に高周波通過特性を持たせる第1
電流源部自体で行っているので、新たな定電圧源部を設
ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図3】周波数特性を有しない従来例を示す回路図であ
る。
【図4】低周波通過特性を有する従来例を示す回路図で
ある。
【図5】高周波通過特性を有する従来例を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
1 第1センサ部 V1 第1センサ電圧 2 第2センサ部 V2 第2センサ電圧 3 差動増幅部 Vout 増幅出力電圧 G 増幅ゲイン 4 第2電流源部 I0 定電流 5 定電圧源部 Voff オフセット電圧 6 低周波通過特性を持つ第1電流源部 I1 低周波通過特性の場合の帰還出力による電流 7 高周波通過特性を持つ第1電流源部 I2 高周波通過特性の場合の帰還出力による電流

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサの検知信号に基づいて互いに逆に
    増減する第1及び第2センサ電圧をそれぞれ出力する第
    1及び第2センサ部と、調整可能な増幅ゲインでもって
    第1センサ電圧から第2センサ電圧を引いた電圧差を増
    幅して増幅出力電圧を出力する差動増幅部と、低周波通
    過特性を持つよう増幅出力電圧を帰還した帰還出力によ
    る電流でもって第1センサ部を駆動して第1センサ電圧
    を出力させる第1電流源部と、第2センサ部を定電流で
    駆動して第2センサ電圧を出力させる第2電流源部と、
    増幅出力電圧に所定のオフセット電圧を加算する定電圧
    源部と、を備えてなることを特徴とするセンサ用出力増
    幅回路。
  2. 【請求項2】 センサの検知信号に基づいて互いに逆に
    増減する第1及び第2センサ電圧をそれぞれ出力する第
    1及び第2センサ部と、調整可能な増幅ゲインでもって
    第1センサ電圧から第2センサ電圧を引いた電圧差を増
    幅して増幅出力電圧を出力する差動増幅部と、高周波通
    過特性を持つよう増幅出力電圧を帰還した帰還出力によ
    る電流でもって第1センサ部を駆動して第1センサ電圧
    を出力させるとともに増幅出力電圧に所定のオフセット
    電圧を加算された第1電流源部と、第2センサ部を定電
    流で駆動して第2センサ電圧を出力させる第2電流源部
    と、を備えてなることを特徴とするセンサ用出力増幅回
    路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102622023A (zh) * 2011-01-26 2012-08-01 北京友信宏科电子科技有限公司 电流反馈型传感器单电源解决方案
KR20140102603A (ko) * 2013-02-14 2014-08-22 세이코 인스트루 가부시키가이샤 센서 회로

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CN102622023B (zh) * 2011-01-26 2016-07-06 北京友信宏科电子科技有限公司 电流反馈型传感器单电源系统
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