JPH09203568A - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JPH09203568A
JPH09203568A JP1138596A JP1138596A JPH09203568A JP H09203568 A JPH09203568 A JP H09203568A JP 1138596 A JP1138596 A JP 1138596A JP 1138596 A JP1138596 A JP 1138596A JP H09203568 A JPH09203568 A JP H09203568A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で抽気効率を向上させる。 【解決手段】 抽気装置16内のエゼクタ17には、吸
収器2から再生器3に送出される吸収液5の一部が導か
れる。吸収液ポンプ6から送出される吸収液5は、送出
管路7の途中で分岐し、配管路20を介して蒸発器1内
に設けられる伝熱管18で冷却される。伝熱管18は、
蒸発器1の液面19よりも下方に配置されているので、
1.5℃程度の冷却を、冷却効率を低下させずに行うこ
とができる。エゼクタ17に噴射する吸収液5が冷却さ
れるので、抽気効率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収冷凍機、特に
エゼクタを含む抽気装置を備える吸収冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、吸収式温水機などの吸収冷凍
機には抽気装置が設けられ、たとえば吸収液の一部をエ
ゼクタで噴射して負圧を発生し、不凝縮ガスを収集して
いる。吸収冷凍機における抽気装置に関する先行技術
は、たとえば特開平2−275262や特開平3−11
7861に開示されている。特開平2−275262に
は、不凝縮ガスである水素ガスや窒素ガスの濃度を検出
し、不凝縮ガスの侵入位置などを探求することを可能に
する先行技術が開示されている。特開平3−11786
1には、抽出した水素ガスをパラジウム管で排出するた
めの構成が開示されている。
【0003】吸収冷凍機においては、蒸発器と吸収器と
が連通し、冷媒が蒸発器で蒸発するときの蒸気圧は低い
圧力となっているので、蒸発器や吸収器には外部から空
気が侵入する可能性がある。吸収液として臭化リチウム
水溶液などを用いるため、機器が腐食しやすく、腐食の
進行によって水素ガスが発生する。水素ガスの発生は、
たとえば、腐食によって溶け出した鉄と水と液中の溶存
酸素もしくは空気の漏れによる酸素との反応による。水
素ガスなどの不凝縮ガスが発生すると、蒸発器における
冷媒の蒸気圧を上昇させて冷却能力を低下させてしまう
ことなど、吸収冷凍機の各過程でその影響を受ける。不
凝縮ガスを抜出すための抽気装置においては、吸収器か
ら再生器へ送出する吸収液の一部を分岐させ、エゼクタ
に噴射する際に、噴射する吸収液の温度を下げると抽気
効率が向上することが知られている。このため、吸収液
をエゼクタに導く配管路に熱交換器を取付け、冷水や冷
却水で冷却する構成が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】抽気効率を向上させる
ために、エゼクタで噴射する吸収液の冷却に外部のクー
リングタワーなどと循環する冷却水を用いる構成では、
冷却水の温度が定格状態で32℃以上となる。熱交換に
よる冷却では、通常35℃〜39℃程度である吸収液の
温度を32℃の冷却水でたとえば1.5℃程度下げるに
しても、熱交換器が大きくなるので困難である。また冷
却水の配管路の途中に熱交換器を設けてエゼクタに噴射
する吸収液を冷却する必要があるので、かなり大掛かり
な配管を施さなければならない。すなわち、冷却水を利
用する場合は、かなり大掛かりな配管を施す必要があ
り、しかも目的の温度まで下げることは困難である。
【0005】本発明の目的は、新たに熱交換器を設ける
ことなくエゼクタに噴射する吸収液の温度を下げること
ができ、簡単な構成で抽気効率を向上させることができ
る吸収冷凍機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸収液(5)
の一部をエゼクタ(17)に導いて噴射し、不凝縮ガス
を収集するための抽気装置(16)を備える吸収冷凍機
において、蒸発器(1)中に、エゼクタ(17)に導く
吸収液(5)を流す伝熱管(18)を有することを特徴
とする吸収冷凍機である。 本発明に従えば、蒸発器(1)内に伝熱管(18)を設
け、吸収器(2)から再生器(3)へ送出される吸収液
(5)の一部を流して抽気装置(16)のエゼクタ(1
7)に導くので、エゼクタ(17)から噴射される吸収
液(5)は蒸発器(1)内で冷却され抽気効率を向上さ
せることができる。蒸発器(1)内に伝熱管(18)を
設けるだけで吸収液(5)を冷却することができるの
で、冷却水を吸収液(5)の温度低下のために利用する
必要はなく、簡単な構成で抽気効率を向上させることが
できる。
【0007】また本発明の前記伝熱管(18)は、蒸発
器(1)の液面(19)よりも下方に配置されることを
特徴とする。 本発明に従えば、エゼクタ(17)に噴射する吸収液
(5)の冷却のための伝熱管(18)は、蒸発器(1)
の液面(19)よりも下方に配置される。蒸発器(1)
内には、冷媒液が噴射され、冷却管の周囲で蒸発する際
に蒸発熱を奪って冷却管を冷却する。蒸発器(1)の下
方には、蒸発しないで滴下した冷媒液が貯留される。吸
収液を冷却するための伝熱管(18)は液面(19)よ
りも下方に配置されるので、蒸発器(1)における蒸発
が行われなかった冷媒液によって冷却され、伝熱管(1
8)の冷却のための蒸発器(1)の効率低下を抑えるこ
とができる。
【0008】また本発明は、吸収器(2)から再生器
(3)への吸収液(5)の送出管路(7)から分岐し、
吸収液(5)をエゼクタ(17)に導く配管路(20)
に設けられる可変絞り手段(21)と、再生器(3)へ
の送出管路(7)に、エゼクタ(17)へ吸収液(5)
を導く配管路(20)の分岐後に設けられ、再生器
(3)へ流れる吸収液(5)の流量を制御するために開
度が調整される制御弁手段(27)と、再生器(3)へ
流れる吸収液(5)の流量を監視し、流量が予め設定さ
れる基準値以下になると可変絞り手段(21)を絞るよ
うに制御する流量制御手段(22)とを含むことを特徴
とする。 本発明に従えば、吸収液(5)をエゼクタ(17)に導
く配管路(20)に設けられる可変絞り手段(21)
を、再生器(3)へ流れる吸収液(5)の流量が予め設
定される基準値以下になるときに、流量制御手段(2
2)によって絞るように制御する。たとえば、冷凍負荷
が急に軽減されると、加熱量が減少し、再生器(3)で
の蒸気発生量が減少し、再生器(3)(二重効用のとき
は高温再生器(30))の圧力が下がることによって、
吸収液(5)が一時的に再生器(3)に多量に流れる。
または、再生器(3)での液量の減少が少なくなる。こ
れらの場合に、再生器(3)内の吸収液の液面が上限に
近づき、制御弁手段(27)の開度が全閉に近い状態に
なるので、再生器(3)に吸収液(5)が流れなくな
る。このような場合、吸収液ポンプ(6)を止めてもよ
いけれども、運転を続けてエゼクタ(17)を機能させ
る方が望ましい。しかしながら、吸収液ポンプ(6)を
運転していると、送出される吸収液(5)のほとんどが
エゼクタ(17)に流れることになる。この場合、伝熱
管(18)を通る流量が増えるため、伝熱管(18)で
の吸収液(5)の温度低下が小さくなり、設計上予定し
ている温度差が得られず、期待した抽気効率の向上が図
れなくなるので、流量制御を行う。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よる吸収冷凍機の配管構成を示す。本発明は、臭化リチ
ウム(LiBr)を吸収剤とする方式の吸収冷凍機に適
用可能である。吸収冷凍機では、蒸発器(1)、吸収器
(2)、再生器(3)および凝縮器(4)が主な構成要
素となる。吸収器(2)で冷媒である水あるいはアンモ
ニアを吸収した吸収液(5)は、吸収液ポンプ(6)か
ら送出管路(7)を経て発生器とも呼ばれる再生器
(3)に送出される。送出管路(7)の途中には熱交換
器(8)が設けられ、再生器(3)から吸収器(2)に
戻される吸収液(9)と熱交換する。吸収器(2)に戻
される吸収液(9)は、再生器(3)で加熱することに
よって冷媒を蒸発させてあり、温度が高くなっているの
で、熱交換器(8)で再生器(3)に送出する吸収液
(5)の温度を上昇させるとともに温度を低下させ、再
生器(3)に送る吸収液(5)を予熱するとともに吸収
器(2)における冷媒の吸収能力を向上させる。
【0010】再生器(3)ではバーナ(10)などの加
熱源によって吸収液(5)が加熱され、冷媒蒸気(1
1)を発生させる。発生した冷媒蒸気(11)は再生器
(3)と連通している凝縮器(4)に導かれ、水冷管
(12)の周囲で凝縮する。凝縮器(4)で凝縮された
冷媒液(13)は、蒸発器(1)に導かれる。蒸発器
(1)は吸収器(2)と連通しており、冷媒が吸収器
(2)で低い圧力で吸収液(5)に吸収されるので、蒸
発器(1)では低い圧力で冷媒が蒸発する。冷媒が蒸発
する際に必要となる蒸発熱は、冷却管(14)から供給
され、この際に冷却管(14)は冷却される。吸収冷凍
機においては、冷却管(14)と加熱源であるバーナ
(10)などから供給された熱を、水冷管(12)や水
冷管(15)によって外部へ排出する。
【0011】蒸発器(1)や吸収器(2)内は非常に低
圧力となるので、腐食の進行により発生した水素ガスな
どが集まりやすく、また、外部から空気が侵入しやす
く、このような不凝縮ガスが冷媒の蒸発を阻害し、冷媒
の蒸気圧が高くなって冷凍能力が低下する。不凝縮ガス
を抜取るための抽気装置(16)は、吸収器(2)から
再生器(3)へ送出される吸収液(5)の一部を分流さ
せて導くエゼクタ(17)を含む。エゼクタ(17)に
高速度で吸収液(5)を流すことによって、エゼクタ
(17)の周囲の圧力を下げ、この低圧力を利用して抽
気を行うことができる。エゼクタ(17)に導かれる吸
収液(5)は、蒸発器(1)内に設置される伝熱管(1
8)を流れる。伝熱管(18)は、蒸発器(1)の液面
(19)よりも下方に配置される。伝熱管(18)とし
て、通常は円形断面のものを用いるけれども、内部を流
れる吸収液(5)と外部とが物質の移動なく熱伝導が可
能であれば、任意の断面形状のものを使用することがで
きる。
【0012】吸収液(5)の送出管路(7)と伝熱管
(18)との間の配管路(20)には、可変絞り弁など
の可変絞り手段(21)が介在される。可変絞り手段
(21)は、再生器(3)に送出される吸収液(5)の
流量を監視し、吸収液(5)の流量が低下するときに可
変絞り手段(21)を絞るように、流量制御手段(2
2)によって制御される。
【0013】図2は、図1の蒸発器(1)および抽気装
置(16)に関連する構成を示す。抽気装置(16)に
は、吸収液ポンプ(6)から再生器(3)に送出される
吸収液の一部が配管路(20)から分岐し、可変絞り手
段(21)を介して蒸発器(1)内に設けられる伝熱管
(18)に導かれる。蒸発器(1)は、シェル・アンド
・チューブ形の熱交換器であり、水やブラインなどの流
体を冷却するための冷却管(14)が一定の間隔をあけ
て配置されている。蒸発器(1)の上方から冷媒液を噴
霧すると、蒸発器(1)内の圧力が低圧であるので、冷
却管(14)の周囲で冷媒液が蒸発し、蒸発潜熱によっ
て冷却管(14)内の流体を冷却する。冷媒液(13)
は必ずしも全体が蒸発するとは限らないで、一部は液体
のまま蒸発器(1)の底部に溜まる。底部に溜まった冷
媒液は、図示を省略した冷媒ポンプによって上方に戻さ
れて蒸発器(1)内に散布され、循環して使用される。
冷媒液(13)は、冷却管(14)の周囲で蒸発して蒸
発熱を奪う際に、蒸発しないで蒸発器(1)の底部に溜
まる冷媒液(13)の温度も低下させる。伝熱管(1
8)内を流れる吸収液(5)は、このようにして温度が
低下した冷媒液(13)によって1〜1.5℃程度冷却
される。
【0014】図3は、抽気装置(16)の抽気量(at
a.cm3/sec)と、吸収器(2)の出口における
吸収液の温度に対する伝熱管(18)による冷却後の液
の温度の温度差(℃)との関係を示す。温度差1.5℃
程度までは抽気量はほぼ比例して増大するけれども、温
度差が1.5℃を超えると、抽気量の増大の程度は減少
してほとんど飽和する。このように、温度差が1.5℃
を超えても、蒸発器(1)内での熱的な損失が増大する
だけで抽気量はあまり増大しないので、温度差は1.5
℃程度までに止めておくことが好ましい。図2に示すよ
うに蒸発器(1)の液面(19)より下方に伝熱管(1
8)を配置してエゼクタで噴射する吸収液(5)を冷却
すれば、1〜1.5℃程度の温度差をつける冷却を容易
に行うことができる。
【0015】図2の構成では、抽気装置(16)で不凝
縮ガスを抜取るための抽気配管(23)を、蒸発器
(1)内に設けている。蒸発器(1)内を吸収器(2)
と連通し、冷媒の蒸発圧力を非常に低い圧力に保つ必要
がある。抽気装置(16)によって吸収液(5)ととも
に吸引される不凝縮ガスは、気液分離器(24)で吸収
液(5)と分離され、抽気タンク(25)に貯留され
る。抽気タンク(25)に貯留される不凝縮ガスは、図
示を省略した真空ポンプを用いて、定期的に、または圧
力が高くなったときに、排出される。不凝縮ガスの主た
る成分である水素ガスを透過して大気中に放出するため
に、パラジウム管を併用することもできる。水素以外の
不凝縮ガス、たとえば空気は、真空ポンプによって排出
される。
【0016】吸収冷凍機においては、冷凍負荷に応じて
再生器(13)に与える熱量、たとえばバーナ(10)
の燃焼量や、蒸気加熱の場合は蒸気量を制御し、冷凍能
力の調整を行っている。したがって、冷凍負荷が急激に
減少するようなときには、再生器(3)に与える熱量を
減らすため、再生器(3)内に貯留される吸収液(9)
の液面が上昇し、再生器(3)の液面を検知するフロー
ト(26)が上限の作動位置まで達すると送出管路
(7)を介する吸収液(5)の流入が、液面に浮かべら
れるフロート(26)によって作動する開閉弁(27)
が閉じるので停止される。送出管路(7)内を流れる吸
収液(5)の流量は、流量検出器(28)によって検出
され、流量が減少すると流量制御手段(22)によって
可変絞り手段(21)が絞られ、大量の吸収液(5)が
配管路(20)を介して抽気装置(16)側に流れるこ
とを防止する。開閉弁(27)は、制御弁手段として、
全開と全閉とに限らず、途中の開度をとることができる
ようにしてもよい。
【0017】図4は、本発明の実施の他の形態として、
二重効用形の吸収冷凍機の構成を示す。図1の構成に対
応する部分には同一の参照符を付し説明を省略する。二
重効用式の吸収冷凍機では、再生器が高温再生器(3
0)と低温再生器(31)とに分かれており、バーナ
(10)によって直接加熱される高温再生器(30)か
ら発生する水蒸気によって低温再生器(31)を加熱
し、吸収器(2)に供給する吸収液(9)を再生させ
る。高温再生器(30)に吸収器(2)から送出される
吸収液(5)は、中間の濃度となり、高温熱交換器(3
2)で高温再生器(30)に供給される吸収液(5)と
熱交換して温度が下げられ、一方で高温再生器(30)
に供給する吸収液(5)の温度が上げられ、高温再生器
(30)および低温再生器(31)での効率向上を図っ
ている。さらに低温再生器(31)から吸収器(2)に
供給する吸収液(9)は、低温熱交換器(33)で吸収
器(2)から高温熱交換器(32)を介して高温再生器
(30)に送出する吸収液(5)と熱交換する。これに
よって吸収液(9)の温度は下がり、吸収液(5)の温
度は下がる。蒸発器(1)内に設けられる伝熱管(1
8)を介して抽気装置(16)内のエゼクタに導かれる
吸収液(5)は、吸収液ポンプ(6)の出側で低温熱交
換器(33)に導かれる吸収液(5)と分岐し、配管路
(20)を介して伝熱管(18)側に流れる。このよう
な二重効用の吸収冷凍機では、バーナ(10)の高熱
で、高温再生器(30)内の蒸気圧を大気圧以下、たと
えば750mmHgに留めつつ冷媒水蒸気の持つエネル
ギを有効に利用することができる。
【0018】
【実施例】図1の実施形態で、100RT(冷凍トン)
の場合、吸収液ポンプ(6)の吐出量は5.3m3/h
で、このうち抽気装置(16)へのバイパス流量は2.
1m3/hである。吸収液(5)の比熱を、40℃のと
きの平均として0.3840kcal/kg℃とし、温
度差1.5℃とすると、伝熱管(18)での交換熱量Q
は、次の第1式のように表される。
【0019】 Q = 2.1×1684.9×0.384×1.5 = 2038.1kcal/h …(1) 冷凍能力が100RTであるときは、換算すると302
400kcal/hであるので、交換熱量Qは、全体の
2038.1/302400=0.67%となる。交換
熱量Qが冷凍能力の1%にも達しないので、蒸発器
(1)での効率低下は、これによる抽気効率の向上を考
慮すると問題にならない。
【0020】図1の実施形態では、冷媒として水、吸収
剤として臭化リチウムを用い、再生器(3)での水蒸気
圧力を750mmH、水蒸気の温度を94℃とする。吸
収器(2)での水蒸気の圧力は5mmHg程度となる。
【0021】図4の実施形態では、冷媒として水、吸収
剤として臭化リチウムを用い、高温再生器(30)で発
生する水蒸気の圧力および温度を、たとえば750mm
Hgおよび155℃程度とし、低温再生器(31)で発
生する水蒸気の圧力および温度を50mmHgおよび9
5℃程度とする。このとき吸収器(2)内の水蒸気の圧
力は5〜6mmHg程度となり、温度は35℃程度とな
る。蒸発器(1)内の温度は4℃、圧力は6mmHgと
なる。凝縮器(4)内の温度は39℃、圧力は52mm
Hgとなる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、蒸発器
(1)内に伝熱管(18)を設けるだけの簡単な構成で
エゼクタ(17)に噴射する吸収液(5)の温度を下げ
て抽気装置(16)の効率を向上させることができる。
エゼクタ(17)に噴射する吸収液(5)の温度を冷却
水を用いて低下させようとするような先行技術とは異な
り、冷却水の定格温度以下にも吸収液(5)を冷却する
ことができ、熱交換器などを専用に設ける場合に比較し
て製造原価を低減させることもできる。
【0023】また本発明によれば、吸収液(5)の冷却
のための伝熱管(18)は、蒸発器(1)の液面(1
9)よりも下方に配置されるので、蒸発器(1)の冷却
能力をほとんど損なわずに吸収液(5)の温度を低下さ
せることができる。蒸発器(1)内で液面(19)より
も上方の冷媒である水が散布される空間にも伝熱管(1
8)を配設すれば、冷却効果は高い。よって、吸収液
(5)を充分に冷却してエゼクタ(17)の効果を高め
ることを優先するのであれば、散布される空間に伝熱管
(18)を配設することが好ましい。しかし、そのよう
にすると、冷水の通る配管を配設するための空間がその
分だけ少なくなるので、冷凍機としての能力が犠牲にな
る。蒸発器(1)内に貯留されている吸収液の液面(1
9)よりも下方に伝熱管(18)を配設するのであれ
ば、そのような弊害もなく、吸収液(5)を冷却するこ
とができる。
【0024】また本発明によれば、吸収液(5)が再生
器(3)側に急に流れなくなってエゼクタ(17)側に
大量に流れようとするような場合であっても、流量制御
手段(22)によってエゼクタ(17)への配管路(2
0)に設けられる可変絞り手段(21)が絞られるの
で、エゼクタ(17)から抽気装置(16)側に吸収液
(5)が過大に流れることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による吸収冷凍機の概略
的な構成を示す配管系統図である。
【図2】図1の蒸発器(1)および抽気装置(16)に
関連する構成を示す部分的な配管系統図である。
【図3】抽気に用いる吸収液(5)を冷却する効果を示
すグラフである。
【図4】本発明の実施の他の形態の概略的な構成を示す
配管系統図である。
【符号の説明】
1 蒸発器 2 吸収器 3 再生器 4 凝縮器 5,9 吸収液 6 吸収液ポンプ 7 送出管路 8 熱交換器 11 冷媒蒸気 12,15 水冷管 14 冷却管 16 抽気装置 17 エゼクタ 18 伝熱管 19 液面 20 配管路 21 可変絞り手段 22 流量制御手段 27 開閉弁 28 流量検出器 30 高温再生器 31 低温再生器 32 高温熱交換器 33 低温熱交換器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収液(5)の一部をエゼクタ(17)
    に導いて噴射し、不凝縮ガスを収集するための抽気装置
    (16)を備える吸収冷凍機において、 蒸発器(1)中に、エゼクタ(17)に導く吸収液
    (5)を流す伝熱管(18)を有することを特徴とする
    吸収冷凍機。
  2. 【請求項2】 前記伝熱管(18)は、蒸発器(1)の
    液面(19)よりも下方に配置されることを特徴とする
    請求項1記載の吸収冷凍機。
  3. 【請求項3】 吸収器(2)から再生器(3)への吸収
    液(5)の送出管路(7)から分岐し、吸収液(5)を
    エゼクタ(17)に導く配管路(20)に設けられる可
    変絞り手段(21)と、 再生器(3)への送出管路(7)に、エゼクタ(17)
    へ吸収液(5)を導く配管路(20)の分岐後に設けら
    れ、再生器(3)へ流れる吸収液(5)の流量を制御す
    るために開度が調整される制御弁手段(27)と、 再生器(3)へ流れる吸収液(5)の流量を監視し、流
    量が予め設定される基準値以下になると可変絞り手段
    (21)を絞るように制御する流量制御手段(22)と
    を含むことを特徴とする請求項1または2記載の吸収冷
    凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101037311B1 (ko) * 2011-02-16 2011-05-26 주식회사 성지공조기술 열교환기 일체형 흡수식 냉동기
JP2014173810A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Hitachi Appliances Inc 空冷吸収式冷凍機

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