JPH09203363A - 燃料噴射弁の氷結防止装置 - Google Patents

燃料噴射弁の氷結防止装置

Info

Publication number
JPH09203363A
JPH09203363A JP8010908A JP1090896A JPH09203363A JP H09203363 A JPH09203363 A JP H09203363A JP 8010908 A JP8010908 A JP 8010908A JP 1090896 A JP1090896 A JP 1090896A JP H09203363 A JPH09203363 A JP H09203363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
injection valve
fuel injection
valve
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8010908A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Sakuma
徹 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP8010908A priority Critical patent/JPH09203363A/ja
Publication of JPH09203363A publication Critical patent/JPH09203363A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射弁の噴孔部に燃料を確実に付着させ、
機関停止中に噴孔部が氷結することを防止する。 【解決手段】機関が始動されると(S1)、そのときの
水温を外気温に相当するものとして読み込み(S2)、
かかる始動時水温が低いときには、氷結の可能性がある
ものと判断する(S3)。そして、機関運転中に水温の
最大値を求めておき(S5〜S7)、機関が停止される
と(S7)、まず、燃料配管内の燃料を燃料タンクに戻
す経路を開閉する電磁開閉弁を所定時間だけ開いて、燃
圧を強制的に低下させる(S8〜S11)。その後、前記
運転中の最大水温に応じた時間だけ燃料噴射弁を開弁駆
動して(S12〜S16)、低燃圧下で燃料噴射弁から燃料
を滲み出させて、噴孔部に燃料を付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射弁の氷結防
止装置に関し、詳しくは、機関停止中に燃料噴射弁の噴
孔部が氷結することを防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用内燃機関の燃料噴射弁では、極低
外気温下において、噴孔部に付着した水分が機関の停止
中に氷結し、始動不良を発生させる惧れがある。そこ
で、本出願人は、特願平7−181877号において、
極低外気温下であって噴孔部における氷結の惧れがある
ときに、機関停止後に燃料噴射弁を開弁駆動して噴孔部
に燃料を付着させ、かかる付着燃料によって水分の付着
を防止し、氷結の発生を未然に防止する装置を提案し
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料噴射弁
の噴孔部に燃料を付着させるためには、燃料が勢い良く
噴射されずに、噴孔部から滲み出るようにする必要があ
り、このためには、開弁駆動時間を微小に設定する必要
がある。しかしながら、機関停止直後においては、燃圧
が比較的高い状態に保持されているから、燃料噴射弁の
ばらつきや燃圧のばらつき等によって、燃料を滲み出さ
せて噴孔部に付着させることができない場合が生じる惧
れがあった。
【0004】即ち、燃圧が比較的高い条件下で、燃料を
噴射させずに滲み出させるためには、高精度な開弁制御
が必要になるが、前記ばらつき要因によって、燃料が勢
い良く噴射されてしまい噴孔部に燃料が付着しなかった
り、また、燃料が勢い良く噴射されないが滲み出ること
もない状態になったりすることがあった。更に、燃圧が
比較的高い条件下で、噴射を避けて燃料を滲み出させる
場合には、1回の開弁駆動で得られる付着量が少ない。
このため、燃料噴射弁の温度が高いときには、付着した
燃料が直ぐに蒸発し、微小開弁駆動を繰り返しても付着
した燃料が次々に蒸発して、噴孔部に燃料を付着させる
ことができない惧れがあり、噴射弁の温度低下を待って
再度の開弁駆動を行わせるなどの処置が必要となって制
御が煩雑になってしまうという問題があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、燃料噴射弁の噴孔部に対する燃料の付着をより確
実かつ容易に行えるようにして、氷結防止効果をより安
定的に得られるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明は、内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁の氷結防
止装置であって、図1に示すように構成される。図1に
おいて、燃圧低下手段は、前記燃料噴射弁における燃圧
を強制的に低下させる手段である。
【0007】そして、燃料付着手段は、機関停止中に、
前記燃圧低下手段によって燃圧を強制的に低下させた状
態で、前記燃料噴射弁を所定時間だけ開弁駆動して、前
記燃料噴射弁の噴孔部に燃料を付着させる。燃圧が比較
高い状態であると、燃料を噴射させずに滲み出せるに
は、高精度な開弁制御が必要となって、安定的に燃料を
付着させることが困難であり、また、燃料を滲み出させ
ることができても付着量が比較的少ない。そこで、燃料
を付着させるために機関停止中に燃料噴射弁を開弁駆動
するときには、燃圧を強制的に低下させ、開弁駆動時間
を微小時間に精度良く制御しなくても、燃料が滲み出る
ようにするものである。
【0008】請求項2記載の発明では、前記燃圧低下手
段が、前記燃料噴射弁に燃料を供給する燃料配管内の燃
料を燃料タンク内に戻すリターン経路を選択的に解放す
ることによって、前記燃料配管内の燃料圧力を強制的に
低下させる構成とした。かかる構成によると、機関停止
時に燃料配管内に閉じ込められた燃料を、燃料タンク側
にリリーフすることで、燃圧を低下させる。
【0009】請求項3記載の発明では、前記燃圧低下手
段が、前記リターン経路の解放時間を制御することによ
って、前記燃料配管内の燃料圧力を所定値にまで低下さ
せる構成とした。かかる構成によると、リターン経路の
解放開始からの時間経過と共に徐々に燃圧が低下するか
ら、解放時間からそのときの燃圧を略推定することがで
き、以て、燃圧を直接に検出することなく、要求される
燃圧にまで簡便に低下させることが可能となる。
【0010】一方、請求項4記載の発明は、内燃機関に
燃料を供給する燃料噴射弁の氷結防止装置であって、図
2に示すように構成される。図2において、電圧低下手
段は、前記燃料噴射弁の開弁駆動電圧を強制的に低下さ
せる手段である。そして、燃料付着手段は、機関停止中
に、前記電圧低下手段によって開弁駆動電圧を強制的に
低下させた状態で、前記燃料噴射弁を所定時間だけ開弁
駆動して、前記燃料噴射弁の噴孔部に燃料を付着させ
る。
【0011】開弁駆動電圧を低下させると、弁体のリフ
ト量が減少し、以て、燃料が通過する開口面積を減じる
ことができるから、開弁駆動時間を短くしなくても、燃
料を噴射させずに滲み出させることが可能となるもので
ある。請求項5記載の発明では、前記電圧低下手段が、
駆動電圧低下用の抵抗を介した電源電圧の供給と、前記
抵抗を迂回した電源電圧の供給とを切り換えることで、
前記燃料噴射弁の開弁駆動電圧を選択的に低下させる構
成とした。
【0012】かかる構成によると、抵抗を介して電源電
圧が供給される回路と、前記抵抗を迂回して電源電圧が
供給される回路とを切換えることで、前記抵抗による電
圧降下分だけ駆動電圧を低下させることが可能となる。
請求項6記載の発明では、前記燃料付着手段が、機関温
度が高いときほど前記燃料噴射弁を開弁駆動する時間を
長くする構成とした。
【0013】かかる構成によると、機関温度が高く燃料
噴射弁に付着した燃料が蒸発し易いときには、開弁駆動
時間を長くして噴孔部に対して付着させる燃料量をより
多くし、ある程度の蒸発があっても噴孔部に燃料が付着
した状態を保持できるようにする。請求項7記載の発明
では、機関停止中における前記燃料噴射弁の噴孔部に対
する氷結発生の有無を予測する氷結予測手段と、該氷結
予測手段で氷結の発生が予測されるときにのみ、前記燃
料付着手段を動作させる付着制御選択手段と、を設ける
構成とした。
【0014】かかる構成によると、氷結が発生しないと
予測される場合には、燃料噴射弁の噴孔部に燃料を付着
させるための、燃圧低下制御又は開弁駆動電圧低下制御
を伴う開弁制御は無用であるので実行させず、氷結が発
生すると予測される場合にのみ行わせる。請求項8記載
の発明では、前記氷結予測手段が、機関始動時の冷却水
温度に基づいて氷結発生の有無を予測する構成とした。
【0015】かかる構成によると、始動時の冷却水温度
は、略外気温度に相当するから、外気温度に基づいて氷
結が発生するか否かを予測できることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図3は、第1の実施形態における内燃機関の燃料
供給系を示す図である。この図3において、燃料タンク
1に内設された燃料ポンプ2から圧送される燃料は、燃
料フィルター3が介装される燃料のフィード配管4を介
して各燃料噴射弁5に供給される。
【0017】前記燃料噴射弁5の下流側には、プレッシ
ャレギュレータ6が設けられており、図示しない機関の
吸気管から導かれる吸入負圧と燃圧との差圧が一定にな
るように、燃料を燃料タンク1に戻すリターン配管7を
開閉する。即ち、前記差圧が基準値よりも大きい場合に
は、前記リターン配管7を介して燃料を燃料タンク1に
戻すことで燃圧の低下を図り、前記差圧が基準値よりも
小さい場合には、前記リターン配管7を閉じる。
【0018】ここで、前記フィード配管4とリターン配
管7との連通するバイパス配管8が設けられており、こ
のバイパス配管8には常閉型の電磁開閉弁9が介装され
ている。前記燃料噴射弁5は、ソレノイドに通電されて
開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であ
って、コントロールユニット10からの噴射パルス信号に
応じて通電されて開弁し、前記プレッシャレギュレータ
6による燃圧調整機能によって、開弁時間に比例する量
の燃料を、機関の吸気ポート部に噴射供給する。
【0019】前記コントロールユニット10は、CPU,
ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイ
スを含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、図
示しないエアフローメータやクランク角センサ等からの
信号、水温センサから冷却水温度信号(以下、水温信号
という)、イグニッションスイッチの信号などが入力さ
れる。
【0020】そして、コントロールユニット10は、前記
各種の信号に基づいて噴射パルス幅を演算し、該パルス
幅の噴射パルス信号を前記燃料噴射弁5に出力すること
で、燃料噴射弁5による燃料噴射量を制御し、以て、機
関吸入混合気の空燃比を制御する。また、前記コントロ
ールユニット10は、前記燃料噴射弁10の氷結を防止すべ
く、図4のフローチャートに示すようにして、機関停止
後に前記燃料噴射弁5を開弁駆動する。
【0021】図4のフローチャートにおいて、機関が始
動されると(S1)、まず、そのときの水温を読み込む
(S2)。水温は機関の停止中に外気温度に略等しくな
ると想定されるから、前記S2で読み込んだ始動時の水
温は外気温度を示すものと見做すことができる。尚、吸
気温度センサ等によって外気温度を直接検出させても良
い。
【0022】次に、前記S2で読み込んだ水温が所定値
以下であるか否かを判別する(S3)。そして、外気温
度に相当する前記始動時水温が所定値を越えている場合
には、機関停止後に燃料噴射弁5が氷結することがない
ものと判断し、通常制御に移行する(S4)。前記S4
における通常制御とは、機関停止中における燃料噴射弁
5の氷結を防止するための処理(後述する燃圧低下制御
及び開弁制御)を実行しないことを意味する。
【0023】一方、外気温度に相当する前記始動時水温
が所定値以下である場合には、かかる温度環境の下で機
関が停止されると、機関停止中に燃料噴射弁5の氷結が
発生する惧れがあるものと判断して、S5以降へ進む。
上記S1〜S4の部分が氷結予測手段及び付着制御選択
手段に相当する。S5では、再度水温を読み込み、S6
では、前記始動時に読み込んだ水温を初期値とする最大
水温の記憶値と、最新に読み込んだ水温とを比較して、
最新値が記憶値を上回る場合には、最新に検出された水
温を最大水温として更新記憶させる。
【0024】S7では、イグニッションスイッチがON
→OFF操作されて、機関が停止されたか否かを判別す
る。そして、機関が停止されるまでは、S5へ戻り、最
大水温の更新を行わせる。従って、最大水温は、機関運
転中における水温の最大値となる。S7でイグニッショ
ンスイッチがON→OFF操作されたこと(機関が停止
されたこと)が検出されると、S8へ進み、前記電磁開
閉弁9を開制御する。
【0025】前記電磁開閉弁9を開制御すると、前記フ
ィード配管4とリターン配管7とがバイパス配管8を介
して連通され、機関停止時に燃料ポンプ2とプレッシャ
レギュレータ6との間のフィード配管4内に閉じ込めら
れた高圧燃料が、前記バイパス配管8及びリターン配管
7(リターン経路)を介して燃料タンク1にリリーフさ
れることになり、前記フィード配管4内における燃圧が
低下する。
【0026】即ち、前記電磁開閉弁9の開閉制御によっ
て前記バイパス配管8及びリターン配管7からなるリタ
ーン経路を選択的に解放することで、燃圧を強制的に低
下させることができる構成としてあり、前記バイパス配
管8と前記電磁開閉弁9とによって、燃圧低下手段が構
成される。前記電磁開閉弁9を開制御すると、前記バイ
パス配管8及びリターン配管7を介して燃料タンク1に
リリーフされる燃料量の増大、換言すれば、電磁開閉弁
9を開制御してからの経過時間に伴って燃圧が低下する
ことになるので(図5参照)、目標の燃圧にまで低下し
たか否かを、ここでは、前記経過時間(リターン経路の
解放時間)に基づいて推定するものとする。
【0027】そのため、S9では、電磁開閉弁9を開制
御してからの時間を計測するためのタイマー1をカウン
トアップさせる。そして、S10では、前記タイマー1で
計測される時間が所定値以上になったか否かを判別し、
所定値になるまではS7へ戻り、イグニッションスイッ
チのOFFを確認した上で、電磁開閉弁9を開状態に保
持させる。
【0028】前記タイマー1で計測される時間が所定値
以上になった場合には、燃圧が略目標値(例えば大気圧
よりも僅かに大きな圧力)にまで低下したものと判断
し、S11へ進む。S11では、前記電磁開閉弁9を閉制御
して、燃圧を強制的に低下させるための燃料のリリーフ
を停止させる。
【0029】尚、燃圧センサを設け、該燃圧センサで検
出される燃圧が目標の燃圧にまで低下したか否かに基づ
いて、前記電磁開閉弁9を開閉制御させても良い。S12
では、前記最大水温に基づいて、燃料噴射弁の開弁駆動
時間を設定する。ここで、水温は機関温度を代表するも
のであり、かつ、前記最大水温は、機関運転中の最大値
であり、前記最大水温が高いときほど燃料噴射弁5の温
度が高いものと推定できる。
【0030】一方、前記S12で設定される開弁駆動時間
に基づく機関停止中の燃料噴射弁5の開弁制御は、燃料
噴射弁5の噴孔部に燃料を付着させるためのものであ
り、燃料噴射弁5の温度が高いとそれだけ付着させた燃
料が蒸発し易いことになるから、燃料噴射弁5の温度が
高いときほど蒸発分を見込んで多めに燃料を付着させる
ことが望まれる。
【0031】そこで、前記S12では、前記最大水温が高
いときほど、開弁駆動時間を長く設定する(図6参
照)。尚、前記最大水温の代わりに、機関停止時の水温
や、機関の運転時間などに基づいて開弁駆動時間を設定
させる構成であっても良い。S13では、各燃料噴射弁5
を開駆動し、S14では、かかる開弁駆動時間を計測する
ためのタイマー2をカウントアップさせる。
【0032】S15では、前記タイマー2で計測される時
間が、前記S12で設定した開弁駆動時間以上になったか
否かを判別する。そして、前記タイマー2で計測される
時間が、前記S12で設定した開弁駆動時間以上になるま
では、S13へ戻り、燃料噴射弁5を開弁状態に保持す
る。前記開弁駆動時間だけ燃料噴射弁5を開弁駆動する
と、S16で燃料噴射弁5を閉制御し、S17では、コント
ロールユニット10が電源を自己遮断して、制御を終了す
る。尚、前記S8〜S16の部分が、燃料付着手段に相当
する。
【0033】前記S12〜S16の処理による燃料噴射弁5
の開制御は、前記電磁開閉弁9の開制御によって燃圧を
強制的に低下させた状態で行われることになり、燃圧が
充分に低い状態では、燃料噴射弁5を比較的長い時間開
制御しても、燃料が噴射されずに滲み出るようになる。
このため、前記S12〜S16の処理によって燃料噴射弁5
が開制御されると、燃料が燃料噴射弁5の噴孔部から滲
み出て噴孔部に付着することになる。
【0034】前記電磁開閉弁9によって燃圧を低下させ
ることなく、燃料噴射弁5を開駆動する場合には、燃圧
が比較的高いから、燃料を噴射させずに滲み出させて噴
孔部に付着させるためには、微小時間だけ燃料噴射弁5
を開駆動する必要がある。しかしながら、開駆動時間が
最適値から僅かにずれただけでも、燃料が噴射されてし
まったり、噴射はされないが滲み出ることもないという
ことになってしまう惧れがあり、また、適当な開弁制御
によって燃料を滲み出させることができたとしても、得
られる付着量は微量であり、燃料噴射弁5が高温である
とすぐに蒸発してしまう惧れがある。
【0035】これに対し、上記のように燃圧を充分に低
下させてから開弁駆動する構成であれば、開弁駆動時間
を長くしても燃料が噴射されることがなく、燃料が滲み
でることになるから、必要な付着量(滲み量)に見合う
時間だけ開弁させれば良いことになる(図7参照)。図
8は、第2の実施形態における燃料噴射弁の駆動回路を
示す。
【0036】図8において、燃料噴射弁5には、イグニ
ッションスイッチを介して電源電圧(バッテリ電圧)が
供給されるが、電源電圧を抵抗Rを介して供給する回路
と、前記抵抗Rを迂回して供給する回路とが、コントロ
ールユニット10によって制御されるスイッチング手段21
によって切換えられるようになっており、かかる構成が
電圧低下手段に相当する。
【0037】即ち、抵抗Rを介して電源電圧を供給する
場合には、前記抵抗Rにおける電圧降下分だけ、抵抗R
を介さずに電源電圧を供給する場合に比して燃料噴射弁
5の開弁駆動電圧が低下することになる。尚、燃料噴射
弁5の通電制御は、燃料噴射弁5のソレノイドとアース
との間に介装された図示しないトランジスタのON・O
FF制御によってなされる。
【0038】第2の実施形態では、前記燃料噴射弁5の
駆動回路を用いて、図9のフローチャートに示すように
して、燃料噴射弁5の氷結を防止するための燃料付着制
御を実行する。図9のフローチャートにおいて、S21〜
S27の部分、即ち、始動時水温から氷結が発生するか否
かを推定し、氷結発生の可能性があるときに運転中に最
大水温を求める処理は、前記図4のフローチャートにお
けるS1〜S7と全く同様に行われる。
【0039】そして、S27で機関が停止されたことがイ
グニッションスイッチ操作に基づいて判別されると、S
28で、燃料噴射弁5の駆動回路を、抵抗Rを介して電源
電圧が供給されるようにスイッチング手段21を用いて切
換える。機関運転中は、抵抗Rを迂回して電源電圧が供
給されるようにするが、機関停止時に、燃料噴射弁5の
噴孔部に燃料を付着させるために開弁駆動するときに
は、抵抗Rを介して電源電圧を供給することで、開弁駆
動電圧を強制的に低下させるようにする。
【0040】開弁駆動電圧を低下させれば、開弁トルク
が低下して、図10に示すように、弁体のリフト量が低下
する。そこで、燃料噴射弁5を開弁駆動しても、弁体の
リフト量が僅かで燃料が噴射されずに滲み出るような駆
動電圧にまで前記抵抗Rによって低下させることができ
るようにし、燃料噴射弁5の開弁駆動時間を微小に制御
しなくても、燃料が噴射されずに滲み出るようにする。
【0041】駆動回路を切換えて電源電圧を強制的に低
下した後は、S29〜S34において、前記最大水温に応じ
た開弁駆動時間(図6参照)だけ燃料噴射弁5を開駆動
した後、コントロールユニット10が電源を自己遮断し
て、制御を終了するが、このS29〜S34の部分は、前記
図4のフローチャートにおけるS12〜S17の部分と全く
同様であるので説明を省略する。
【0042】尚、前記S28〜S34の部分が、燃料付着手
段に相当する。上記第2の実施形態によると、第1の実
施形態と同様に、燃料噴射弁5に対して、要求量の燃料
を確実に付着させることが可能であると共に、第1の実
施形態に比してシステムの変更部分を少なくでき、より
安価に実現できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によると、機関停止中に燃料噴射弁の噴孔部に燃料を
付着させるべく燃料噴射弁を開弁駆動するときに、燃圧
を強制的に低下させるようにしたので、燃料を噴射させ
ずに滲み出させることが容易に行え、燃料噴射弁の噴孔
部に確実に燃料を付着させて、機関停止中の氷結を確実
に防止できるという効果がある。
【0044】請求項2記載の発明によると、燃料のリリ
ーフによって簡便に燃圧を低下させることできるという
効果がある。請求項3記載の発明によると、燃圧を直接
検出することなく、燃圧を目標値にまで簡便に低下させ
ることができるという効果がある。請求項4記載の発明
によると、機関停止中に燃料噴射弁の噴孔部に燃料を付
着させるべく燃料噴射弁を開弁駆動するときに、開弁駆
動電圧を強制的に低下させるようにしたので、燃料を噴
射させずに滲み出させることが容易に行え、燃料噴射弁
の噴孔部に確実に燃料を付着させて、機関停止中の氷結
を確実に防止できるという効果がある。
【0045】請求項5記載の発明によると、電源電圧の
供給回路の切換えによって、燃料噴射弁の開弁駆動電圧
を簡便に低下させることができるという効果がある。請
求項6記載の発明によると、機関温度が高く燃料噴射弁
に付着した燃料が蒸発し易い状態であっても、燃料噴射
弁の噴孔部に確実に燃料を付着させることができるとい
う効果がある。
【0046】請求項7記載の発明によると、氷結が発生
すると予測される場合にのみ、燃圧低下制御又は開弁駆
動電圧低下制御を伴う開弁制御を実行させることができ
るという効果がある。請求項8記載の発明によると、外
気温度に基づく氷結予測を簡便に行わせることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明にかかる装置の構成ブロック
図。
【図2】請求項4の発明にかかる装置の構成ブロック
図。
【図3】第1の実施形態における機関の燃料供給系を示
す構成図。
【図4】第1の実施形態における燃料付着制御を示すフ
ローチャート。
【図5】燃料のリリーフ時間と燃圧変化との相関を示す
線図。
【図6】機関運転中の最大水温と燃料噴射弁の開弁駆動
時間との相関を示す線図。
【図7】燃料噴射弁の開弁時間と燃料の滲み量との相関
を示す線図。
【図8】第2の実施形態における燃料噴射弁の駆動回路
を示す構成図。
【図9】第2の実施形態における燃料付着制御を示すフ
ローチャート。
【図10】燃料噴射弁の開弁駆動電圧と弁体のリフト量と
の相関を示す線図。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 燃料ポンプ 3 燃料フィルター 4 フィード配管 5 燃料噴射弁 6 プレッシャレギュレータ 7 リターン配管 8 バイパス配管 9 電磁開閉弁 10 コントロールユニット 21 スイッチング手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 69/46 F02M 69/00 380F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁の氷
    結防止装置であって、 前記燃料噴射弁における燃圧を強制的に低下させる燃圧
    低下手段と、 機関停止中に、前記燃圧低下手段によって燃圧を強制的
    に低下させた状態で、前記燃料噴射弁を所定時間だけ開
    弁駆動して、前記燃料噴射弁の噴孔部に燃料を付着させ
    る燃料付着手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする燃料噴射弁の氷結
    防止装置。
  2. 【請求項2】前記燃圧低下手段が、前記燃料噴射弁に燃
    料を供給する燃料配管内の燃料を燃料タンク内に戻すリ
    ターン経路を選択的に解放することによって、前記燃料
    配管内の燃料圧力を強制的に低下させることを特徴とす
    る請求項1記載の燃料噴射弁の氷結防止装置。
  3. 【請求項3】前記燃圧低下手段が、前記リターン経路の
    解放時間を制御することによって、前記燃料配管内の燃
    料圧力を所定値にまで低下させることを特徴とする請求
    項2記載の燃料噴射弁の氷結防止装置。
  4. 【請求項4】内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁の氷
    結防止装置であって、 前記燃料噴射弁の開弁駆動電圧を強制的に低下させる電
    圧低下手段と、 機関停止中に、前記電圧低下手段によって開弁駆動電圧
    を強制的に低下させた状態で、前記燃料噴射弁を所定時
    間だけ開弁駆動して、前記燃料噴射弁の噴孔部に燃料を
    付着させる燃料付着手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする燃料噴射弁の氷結
    防止装置。
  5. 【請求項5】前記電圧低下手段が、駆動電圧低下用の抵
    抗を介した電源電圧の供給と、前記抵抗を迂回した電源
    電圧の供給とを切り換えることで、前記燃料噴射弁の開
    弁駆動電圧を選択的に低下させることを特徴とする請求
    項4記載の燃料噴射弁の氷結防止装置。
  6. 【請求項6】前記燃料付着手段が、機関温度が高いとき
    ほど前記燃料噴射弁を開弁駆動する時間を長くすること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料
    噴射弁の氷結防止装置。
  7. 【請求項7】機関停止中における前記燃料噴射弁の噴孔
    部に対する氷結発生の有無を予測する氷結予測手段と、 該氷結予測手段で氷結の発生が予測されるときにのみ、
    前記燃料付着手段を動作させる付着制御選択手段と、 を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つ
    に記載の燃料噴射弁の氷結防止装置。
  8. 【請求項8】前記氷結予測手段が、機関始動時の冷却水
    温度に基づいて氷結発生の有無を予測することを特徴と
    する請求項7記載の燃料噴射弁の氷結防止装置。
JP8010908A 1996-01-25 1996-01-25 燃料噴射弁の氷結防止装置 Pending JPH09203363A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8010908A JPH09203363A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 燃料噴射弁の氷結防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8010908A JPH09203363A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 燃料噴射弁の氷結防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09203363A true JPH09203363A (ja) 1997-08-05

Family

ID=11763395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8010908A Pending JPH09203363A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 燃料噴射弁の氷結防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09203363A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291904A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Hitachi Ltd エンジンの燃料供給装置
JP2013189873A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
WO2013186898A1 (ja) * 2012-06-14 2013-12-19 トヨタ自動車株式会社 燃料噴射装置
EP2029882A4 (en) * 2006-06-01 2018-04-04 Siemens Automotive Systems Co., Ltd. Method and apparatus for supplying fuel of lpg car having lpi system

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291904A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Hitachi Ltd エンジンの燃料供給装置
JP4657140B2 (ja) * 2006-04-24 2011-03-23 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジンの燃料供給装置
EP2029882A4 (en) * 2006-06-01 2018-04-04 Siemens Automotive Systems Co., Ltd. Method and apparatus for supplying fuel of lpg car having lpi system
JP2013189873A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
WO2013186898A1 (ja) * 2012-06-14 2013-12-19 トヨタ自動車株式会社 燃料噴射装置
US9528459B2 (en) 2012-06-14 2016-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel injection device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1903210B1 (en) Diagnosis device for electromagnetic relief valve in fuel delivery device
US20070251502A1 (en) Fuel supply apparatus for engine and control method of same apparatus
US6959697B2 (en) Fuel supply system for internal combustion engine
JPH1073047A (ja) 水温センサの故障診断装置
JPH109033A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP2003222045A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
EP1308616A2 (en) Fuel injection system with fuel pressure sensor
EP0478544B1 (en) Automatic starting fluid injection apparatus
US7222611B2 (en) Fuel supply apparatus and fuel pressure regulating method for internal combustion engine
JP2003129869A (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
US7007645B2 (en) Method and apparatus for controlling CVVT of an engine
JP2001164952A (ja) エンジンの電磁動弁制御装置
JPH09203363A (ja) 燃料噴射弁の氷結防止装置
US8407984B2 (en) Vehicle mounted engine control apparatus
JP2006258075A (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
US20020007669A1 (en) Abnormality testing apparatus for engine system
KR100748653B1 (ko) 엘피아이 차량의 시동 제어장치 및 방법
JP2003039988A (ja) エンジン自動停止始動装置
JPH0932616A (ja) 燃料噴射弁の氷結防止装置
EP0778464A1 (en) A heater controller for an air-fuel ratio sensor
JP2006291860A (ja) エンジンの燃料供給装置
JPH09317540A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US11035275B2 (en) Heater control device and heater control method
JPH1018884A (ja) 直接噴射式内燃機関の燃料供給装置
JP4941269B2 (ja) エンジンの油圧制御装置