JPH09202474A - シート材給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート材給送装置及び画像形成装置

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JPH09202474A
JPH09202474A JP8012939A JP1293996A JPH09202474A JP H09202474 A JPH09202474 A JP H09202474A JP 8012939 A JP8012939 A JP 8012939A JP 1293996 A JP1293996 A JP 1293996A JP H09202474 A JPH09202474 A JP H09202474A
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JP
Japan
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sheet material
separation pad
material feeding
sheet
feeding device
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JP8012939A
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Yukihiro Miura
幸宏 三浦
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OHP等のシート材でも確実に分離給送で
き、さらに、普通紙などのシート材の分離給送性能を低
下させることのない分離パッドを有するシート材給送装
置を提供する。 【解決手段】 分離パッド44のシート材Sと摺接する
面に切り込みCを形成して表面を複数に分割し、さらに
切り込みCにより分割された部分の変形を阻害しないた
めの隙間60を設ける。この分割された各部が密着性の
高いシート材の搬送時には倒れるように変形して、分離
パッド44の表面とシート材Sとの間に隙間が形成され
て摩擦力を小さくし、密着性が低いシート材の搬送時に
は分割された各部が倒れないため隙間が形成されず従来
と同じように充分な摩擦力が得られ確実にシート材を分
離することができる。分離パッド44の分割された各部
分は隙間60にパッドホルダ45に阻害されることなく
変形できるため、切り込みCの機能を確実に発揮するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に原稿や記録紙など
のシート材を供給するためのシート材給送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば画像形成装置においてシー
ト材を供給するときの重送を防止するためにシート材給
送装置にシート材分離用の摩擦部材が用いられているも
のがあり、この摩擦部材としては例えばゴム製の戻しロ
ーラや分離パッド等がある。図11に摩擦部材として分
離パッドを用いた分離機構の一例を示す。この図におい
て、100は分離パッド、101は分離パッド100に
圧接する送りローラであり、送りローラ101で送り出
されるシート材Sを分離パッド100との間で一枚ずつ
分離する。
【0003】この種の摩擦部材におけるシート材が摺接
する表面は成形のままであったり、研磨処理をしていた
り、またはコルク等の混ぜ物を入れてシート材の分離の
ためにより最適な状態にしている。
【0004】しかし、近年では複写機の手差し給紙部な
どでは普通紙のほかに、厚紙、薄紙、OHPシート材
(フィルム)、特殊紙等様々な材質のシート材が供給さ
れて分離、搬送しなければならない状況になってきてい
る。そのため、分離部の摩擦部材の表面の加工や仕上げ
などでは種々のシート材に充分に対応させることが難し
くなってきている。
【0005】特に、OHPシート材では摩擦部材に密着
しやすいため送りローラの搬送力が足らず送り不良を起
こしやすい。そこで、OHPに合わせて摩擦部材の表面
の密着性を低くすると普通紙の分離において分離不良を
起こして重送等を発生してしまう。
【0006】また、フルカラー複写機等において両面複
写を行う場合には、定着器からシート材を分離するため
の離型材が付着しているシート材を再供給しようとする
と通常のゴム材ではスリップを起こしてしまうため、摩
擦部材の材質がシリコーンオイルを吸収して搬送性を確
保するためにシリコーン系のゴムに限られてしまう。そ
のため、さらに摩擦部材の表面の加工や仕上げを難しく
している。さらに、摩擦部材にシリコーン系のゴムを使
用すると、OHPシート材等では摩擦部材に一層密着し
やすくなり送りローラの搬送力が足らず頻繁に搬送不良
を起こすおそれがある。
【0007】そこで、従来では、摩擦部材の表面を送り
ローラでならしたり、シート材を適時摩擦部材と送りロ
ーラとの間に通して摩擦部材の表面をシート材により研
磨したりしてシート材の分離不良や搬送不良の発生を防
止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来行
われている摩擦部材の表面を送りローラでならすように
したものでは非常に時間がかかってしまったり、搬送及
び分離の性能が若干低下するという問題があった。さら
に、ならした後に長時間放置すると表面をならした効果
が薄れてしまう場合もあるという問題があった。
【0009】また、OHPシート材の摩擦部材との密着
を防ぐためには摩擦部材とシート材との接触面積を小さ
くすればよいが、接触面積を小さくすると逆に重送が発
生し易くなるという問題が生じる。また、密着を防ぐ手
段として摩擦部材と送りローラとの圧接力(分離圧)を
小さくすることも考えられるが、これも重送発生の頻度
を増加させるという問題が生じる。
【0010】つまり、重送を防ぐために分離性能を良く
しようとすればするほどOHPシート材と摩擦部材との
密着性が増大し、送りローラによる搬送力がOHPシー
ト材と摩擦部材との密着力を下回ってしまい搬送不良を
発生させてしまう。このように、分離性能の向上とシー
ト材の搬送性能とはなかなか両立しない状況にある。
【0011】また、摩擦部材の材質及び表面性を適宜調
整することによって上記問題を対策する方法もあるが、
シート材の種類が増大すると摩擦部材の材質等も限られ
てしまい調整が非常に困難となったり、調整の幅が狭く
量産性を悪化させてコスト高等を招くおそれがある。
【0012】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、種々の性質の異なる
シート材でも確実に分離が行えるシート材給送装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート材を送
る給送回転手段と、前記給送回転手段と協働してシート
材を一枚ずつ分離するためにシート材の送り方向の移動
を阻止する摩擦部材と、前記摩擦部材を支持する支持部
材と、を有し、前記摩擦部材のシート材と接触する面に
切り込みを設けると共に、シート材を給送しているとき
の前記切り込みにより分割されたそれぞれの部分の変形
が阻害されないように前記摩擦部材を前記支持部材に取
り付けたことを特徴とする。
【0014】本発明は、前記摩擦部材と前記支持部材と
の間に、シート材を給送しているときの摩擦部材の前記
切り込みにより分割された部分の変形を阻害しないため
の隙間を設けたことを特徴とする。
【0015】本発明は、前記摩擦部材は前記給送回転手
段に圧接してシート材の送り方向の移動を阻止するため
の分離パッドであり、該分離パッドにシート材給送方向
と交差する方向の前記切り込みを複数設け、分離パッド
と前記支持部材とのシート材給送方向における下流側に
前記隙間を設けて、該隙間によって分離パッドの分割さ
れた部分の変形の阻害を防止することを特徴とする。
【0016】本発明は、前記支持部材に形成した凹部に
前記分離パッドを嵌合して固定し、前記凹部のシート材
給送方向の下流側に形成した段部によって前記隙間を構
成したことを特徴とする。
【0017】本発明は、前記隙間の深さを前記分離パッ
ドに設けた切り込みの深さより深く設定したことを特徴
とする。
【0018】本発明は、前記分離パッドに設けた切り込
みをシート材の給送方向に進むにつれて徐々に深くなる
ように設定したことを特徴とする。
【0019】本発明は、前記分離パッドに設けた切り込
みの切り込み角度をシートの材給送方向に進むにつれて
徐々に変化させるように設定したことを特徴とする。
【0020】本発明は、前記分離パッドに設けた切り込
みの間隔をシート材の給送方向に進むにつれて徐々に狭
くなるように設定したことを特徴とする。
【0021】本発明は、前記切り込みを前記回転給送手
段と前記摩擦部材との圧接部分よりもシート材給送方向
で下流側のみに設けたことを特徴とする。
【0022】本発明は、シート材を送る給送回転手段
と、前記給送回転手段と協働してシート材を一枚ずつ分
離するための分離パッドと、を有し、前記分離パッドの
シート材と接触する面に表面側が開いたV字状の切り込
みを設けることにより、シート材を給送しているときの
前記切り込みにより分割されたそれぞれの部分の変形が
阻害されないようにしたことを特徴とする。
【0023】本発明は、前記V字状の切り込みをシート
材給送方向に複数設け、該切り込みの表面側の幅をシー
ト材の給送方向に進むにつれて大きくなるように設定し
たことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0025】図9には本発明実施例のカラー画像形成装
置の概略断面図を示す。
【0026】本例は、上部にデジタルカラー画像リーダ
部、下部にデジタルカラー画像プリンタ部を有する。
【0027】リーダ部において、原稿30を原稿台ガラ
ス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査するこ
とにより、原稿30からの反射光像を、レンズ33によ
りフルカラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像信
号を得る。カラー色分解画像信号は、(図示しない)増
幅回路を経て、(図示しない)ビデオ処理ユニットにて
処理を施され、プリンタ部に送出される。
【0028】プリンタ部において、像担持体である感光
ドラム1は矢印方向に回転自在に担持され、感光ドラム
1の周りに前露光ランプ11、コロナ帯電器2、レーザ
露光光学系3、電位センサ12、色の異なる4個の現像
器4y,4c,4m,4Bk、ドラム上光量検知手段1
3、転写装置5、クリーニング器6を配置する。
【0029】レーザ露光光学系3において、リーダ部か
らの画像信号は、レーザ出力部(不図示)にて光信号に
変換され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー3aで
反射され、レンズ3b及びミラー3cを通って、感光ド
ラム1の面に投影される。
【0030】プリンタ部画像形成時には、感光ドラム1
を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後
の感光ドラム1を帯電器2により一様に帯電させて、各
分解色ごとに光像Eを照射し、潜像を形成する。
【0031】次に、所定の現像器を動作させて、感光ド
ラム1上の潜像を現像し、感光ドラム1上に樹脂を基体
としたトナー画像を形成する。現像器は、偏心カム24
y,24c,24m,24Bkの動作により、各分解色
に応じて択一的に感光ドラムに接近するようにしてい
る。
【0032】さらに、感光ドラム1上のトナー画像を、
シートカセット7より搬送系及び転写装置5を介して感
光ドラム1と対向した位置に供給されたシートに転写す
る。転写装置5は、本例では転写ドラム5a、転写帯電
器5b、シートを静電吸着させるための吸着帯電器5c
と対向する吸着ローラ5g、内側帯電器5d、外側帯電
器5eとを有し、回転駆動させるように軸支された転写
ドラム5aの周面開口域には誘電体からなる担持シート
5fを円筒状に一体的に張設している。担持シート5f
はポリカーボネートフィルム等の誘電体シートを使用し
ている。
【0033】ドラム状とされる転写装置、つまり転写ド
ラム5aを回転させるに従って感光ドラム上のトナー像
は転写帯電器5bにより担持シート5fに担持されたシ
ート上に転写する。
【0034】このように担持シート5fに吸着搬送され
るシートには所望数の色画像が転写され、フルカラー画
像を形成する。
【0035】フルカラー画像形成の場合、このようにし
て4色のトナー像の転写を終了するとシートを転写ドラ
ム5aから分離爪8a,分離押し上げコロ8b及び分離
帯電器5hの作用によって分離し、熱ローラ定着器9を
介してトレイ10に排紙する。
【0036】他方、転写後感光ドラム1は、表面の残留
トナーをクリーニング器6で清掃した後再度画像形成工
程に供する。
【0037】シートの両面に画像を形成する場合には、
定着器9を排出後、すぐに搬送パス切替ガイド19を駆
動し、搬送縦パス20を経て、反転パス21aにいった
ん導いた後、反転ローラ21bの逆転により、送り込ま
れた際の後端を先頭にして送り込まれた方向と反対向き
に退出させ、中間トレイ22に収納する。その後再び上
述した画像形成工程によってもう一方の面に画像を形成
する。
【0038】また、転写ドラム5aの担持シート5f上
の粉体の飛散付着、シート上のオイルの付着等を防止す
るために、ファーブラシ14と担持シート5fを介して
該ブラシ14に対向するバックアップブラシ15や、オ
イル除去ローラ16と担持シート5fを介して該ローラ
16に対向するバックアップブラシ17の作用により清
掃を行なう。このような清掃は画像形成前もしくは後に
行ない、また、ジャム(紙づまり)発生時には随時行な
う。
【0039】また、本例においては、所望のタイミング
で偏心カム25を動作させ、転写ドラム5fと一体化し
ているカムフォロワ5iを作動させることにより、担持
シート5aと感光ドラム1とのギャップを任意に設定可
能な構成としている。例えば、スタンバイ中または電源
オフ時には、転写ドラムと感光ドラムの間隔を離す。
【0040】このカラー画像形成装置の側面には、薄
紙、厚紙、OHPシート材等の種々の種類のシート材を
送り出せるようなシート材給送装置(マルチ給紙部)4
0が配置されている。このシート材給送装置40の全体
構成を図10に示して説明する。
【0041】シート材Sは昇降可能に設けられた中板4
1に積載されており、中板41はばね42により上方へ
付勢されている。中板41の下流側先端上部には給送回
転体である送りローラ43が配置されており、該送りロ
ーラ43は中板41に積載されているシート材Sの上面
先端に当接してシート材Sを送り出す。なお、中板41
は図示しない昇降機構により昇降が適宜制御され、シー
ト材Sを送り出すときに上昇してシート材Sの上面を送
りローラ43に圧接させる。
【0042】送りローラ43にはシート材Sの重送を防
止するための摩擦部材(以下分離パッドという)44が
圧接しており、送りローラ43により送り出されたシー
ト材Sが複数枚ある場合にはこの分離パッド44により
一枚ずつ分離して下流側に送り出される。分離パッド4
4はパッドホルダ45により揺動自在に支持されており
加圧ばね46により送りローラ43側に所定の分離圧で
付勢されている。この分離圧及び分離パッド44と送り
ローラ43との接触面積(分離ニップ幅)は分離搬送す
るシート材Sの材質や条件によって適宜設定されてい
る。
【0043】ここで、本発明の第1の実施例の分離パッ
ド44の詳細を図1に基づいて説明する。
【0044】図1において、分離パッド44の送りロー
ラ43が対向する面(シート材Sが摺接する面)にはシ
ート材Sの送り方向に対して交差する方向に切り込みC
が複数形成されている。
【0045】この切り込みCを有する構成では、各切り
込みCにより分離パッド44が複数に分割される。そし
て、普通紙のような分離パッド44の表面に対して密着
性の低いシート材S1 を分離する場合には、図1(a)
に示すように、分離パッド44は複数に分割されている
が表面のずれ量が少ないため一体として表面全体がシー
ト材に摺接して従来の分離パッドと同じような分離作用
が生じる。
【0046】これに対して、OHPシート材などの密着
性が高いシート材S2 では、図1(b)に示すように、
分離パッド44の表面のずれ量が多いため分割されたそ
れぞれの部分が倒れるように変形する。そのため、シー
ト材S2 と分離パッド44の間に微小な隙間ができ、シ
ート材S2 と分離パッド44の表面との接触面積が減少
する。これにより、分離パッド44の表面全域でシート
材と接触している場合に比べてシート材との摩擦力を低
くすることができる。
【0047】このように、例えば普通紙などの場合には
従来と同じように分離パッド44の表面全域がシート材
に接触して充分な摩擦力を持たせて確実な分離作用を生
じさせる。また、OHPなどのシート材では分離パッド
44の表面との接触面積を少なくしシート材との摩擦力
を小さくして送りローラ43に加わる戻し方向の負荷が
小さくなるようにする。これによって、送りローラ43
の搬送力が分離パッド44の戻し力に負けてシート材を
送り出せなくなるということを防止する。このようにし
て、種々の密着性の異なるシート材でも安定したシート
材の分離搬送を行うことができる。
【0048】また、分割された分離パッド44では表面
でのシート材Sとの密着性に応じて倒れ量が異なり、密
着性が高いほど倒れ量が大きくなりシート材Sとの接触
面積が小さくなる。したがって、密着性が大きなシート
材ほど分離パッド44との接触面積が小さくなりシート
材に加わる摩擦力も小さくなる。このようにシート材S
の密着性が大きくなると逆に摩擦力が小さくなるためシ
ート材の密着性に応じて最適な分離力が得られる。
【0049】分離パッド44とパッドホルダ45とのシ
ート材給送方向下流側には隙間60が形成されている。
この隙間60を設けた理由を次に説明する。
【0050】まず、シートを分離する際に分離パッド4
4の分割されたそれぞれの部分が倒れるが、その倒れを
阻害しないために設けられている。すなわち、隙間60
を設けないでパッドホルダ45により分離パッド44の
分割された部分の倒れを抑えてしまうと切り込みCを設
けた効果が充分に機能しないため、これを防止してい
る。
【0051】また、装置を高温、高湿の環境下で使用し
た場合には、熱による膨張、若しくは水分(湿気)によ
る膨潤が分離パッド44の分割されたそれぞれの部分に
生じる。このとき、パッドホルダ45との間に隙間60
を設けていないと、分割されたそれぞれの部分は膨張ま
たは膨潤した分だけパッドホルダ45から反力を受けて
互いに加圧状態となり倒れずらくなって、切り込みCを
設けた効果が充分に機能しなかったり、さらに、長時間
加圧状態が続くと切り込みCの間が密着してしまい切り
込みの効果が全く期待できなくなるため、これを防止し
ている。
【0052】このように、分離パッド44とパッドホル
ダ45とのシート材給送方向下流側に隙間60を形成す
ることによって、シート材を分離する際に切り込みCに
より分割されたそれぞれの部分が充分に倒れることがで
き、また、高温、高湿の環境下での使用でも分割された
それぞれの部分が密着されることがなく確実な分離機能
を発揮できる。
【0053】ただし、分離パッド44にはシート材給送
方向に強い力が加わるため、分離パッド44とパッドホ
ルダ45との接着力が弱いとずれてしまうおそれがあ
る。そこで、図2に示すように、パッドホルダ45の分
離パッド44が取り付けられる凹部のシート材給送方向
下流側に段部45aを形成し、凹部に分離パッド44を
嵌め合わせて固定し、分離パッド44の変形する部分に
対応させて段部45aにより隙間60を形成すると、分
離パッド44がずれることなくパッドホルダ45に強固
に固定することができる。なお、この隙間60の深さ
(分離パッド44の表面からの距離)Lは切り込みCの
深さlよりも深く設定しておく必要があり、このように
深さを設定しておくことにより確実に切り込みCにより
分割された部分の変形の阻害を防止することができる。
【0054】本発明の第2の実施例を図3に基づいて説
明する。なお、シート材給送装置の基本構成は第1の実
施例と同じであり、分離パッドの構成が異なるため、こ
の分離パッドの構成のみ説明する。
【0055】図3(a)に示すように、第1の実施例の
分離パッド44に形成した切り込みCは、シート材の給
送方向に対して垂直に等間隔で同じ深さに形成している
が、第2の実施例では、切り込みCをシート材の給送方
向に対して下流側に進むにつれて徐々に深くなるように
形成している。なお、分離パッド44とパッドホルダ4
5の接続は図2と同じ構造である。
【0056】このように、切り込みCの深さを下流側に
なるにつれて徐々に深くすることにより、分割されたそ
れぞれの部分が下流側になるにつれて撓み易くなり、図
3(b)に示すように、下流側の分割された部分の撓み
が大きくなって隣り合う部分が接触することがなくな
る。すなわち、シート材S2 を分離しているときに分離
パッド44の分割されたそれぞれの部分が完全に分かれ
てしまうことにより、互いに撓みを阻害することがなく
なり、安定してシート材の分離給送が行える。
【0057】次に、本発明の第3の実施例を図4に基づ
いて説明する。なお、この実施例においても分離パッド
の構成についてのみ説明する。
【0058】この実施例では、図4(a)に示すよう
に、分離パッド44の切り込みCの切り込み方向をシー
ト材の給送方向下流に進むにつれて徐々に傾斜させてい
る。これにより、図4(b)に示すように、シート材S
2 を分離給送する際に分離パッド44の分割されたそれ
ぞれの部分が完全に分かれてしまい第2の実施例と同様
の作用が生じる。
【0059】次に、本発明の第4の実施例を図に基づい
て説明する。この実施例においても分離パッドの構成に
ついてのみ説明する。
【0060】この実施例では、図5(a)に示すよう
に、分離パッド44の切り込みCをシート材の給送方向
下流に進むにつれて間隔を徐々に狭くして形成したもの
である。これにより、図5(b)に示すように、シート
材S2 を分離給送する際に分離パッド44の分割された
それぞれの部分が完全に分かれてしまい第2の実施例と
同様の作用が生じる。
【0061】次に、本発明の第5の実施例を図6に基づ
いて説明する。この実施例においても分離パッドの構成
についてのみ説明する。
【0062】一般に、シート材の給送時には実際にシー
ト材と密着する分離パッド44の表面範囲は限られてい
る。つまり、給送ローラ43と分離パッド44のニップ
部Nあるいはそれよりも僅かに広い部分である。そこ
で、本実施例では、そのニップ部Nよりシート材給送方
向の上流側には切り込みを設けないようにした。これに
より、封筒や葉書等の厚手のシート材のようにニップ部
Nに入り込みにくいシート材の搬送性を向上させること
ができる。なお、シート材給送方向下流側に形成する切
り込みCとしては、前記第2〜第4の実施例で説明した
構成の切り込みであってもよい。
【0063】次に、本発明の第6の実施例を図7に基づ
いて説明する。この実施例においても分離パッドの構成
についてのみ説明する。
【0064】この実施例では、図7(a)に示すよう
に、分離パッド44に形成した切り込みCを、表面部の
幅Wが0.4mm以下となるようにして断面がV字形状
となるように形成している。これにより、図7(b)に
示すように、シート材S2 を分離給送する際に分離パッ
ド44の分割されたそれぞれの部分が完全に分かれてし
まい第2の実施例と同様の作用が生じる。
【0065】次に、本発明の第7の実施例を図8に基づ
いて説明する。この実施例においても分離パッドの構成
についてのみ説明する。
【0066】第5の実施例では、断面V字形状の切り込
みCの表面での開き幅を全て同じに設定しているが、本
実施例では、図8(a)に示すように、この切り込みC
の表面での開き幅をシート材の給送方向下流側になるに
つれて徐々に大きくなるようにしている。これにより、
図8(b)に示すように、シート材S2 を分離給送する
際に分離パッド44の分割されたそれぞれの部分が完全
に分かれてしまい第2の実施例と同様の作用が生じる。
【0067】以上の各実施例において、マルチ給紙部で
普通紙を送り出す場合には送りローラ43、分離パッド
44等は普通のゴム材でもよいが、カラー画像形成装置
において一度カラー画像を複写した後にマルチ給紙部か
ら再度供給して両面等の複写を行う場合には、送りロー
ラ43、分離パッド44をシリコーンゴムで形成してお
くほうがよい。この場合、シリコーンゴムで形成した分
離パッド44は通常のゴム材よりもシート材Sとの密着
性が高くなるので、切り込みCを形成した分離パッド4
4はより効果的である。
【0068】なお、上記各実施例において分離パッド4
4に切り込みCを形成する方法として表面を複数に切る
方法でもよいが、複数の小さなゴム板を隙間なく合わせ
て固定して形成する方法でもよい。どちらも同じ効果が
得られる。
【0069】また、分離パッド44の切り込まれた部分
にシリコンパウダーやグラファイトの微粉を入れること
により、切り込み部分での密着を防止して確実な分離が
行えるようにしてもよい。このように微粉を入れた場
合、環境変化や経時変化等による切り込み部分の密着を
防止して分離性能を維持できるという利点もある。
【0070】上記実施例ではカラー画像形成装置に本発
明を実施した例を示しているが、本発明は、これに限定
されるものではなく、他の形態の画像形成装置である例
えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に原稿や記録
紙などのシート材を供給するためのシート材給送装置に
適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
シート材の重送を防止するための分離手段に設けた摩擦
部材に切り込みを形成し、切り込みにより分割されたそ
れぞれの部分の変形が阻害されないように摩擦部材を支
持部材に取り付けたことにより、密着性の高いシート材
に対しては摩擦部材の分割された部分が確実に変形する
ことによってシート材との摩擦力を小さくして確実な分
離を行わせ、密着性の低いシート材に対しては従来と同
じように充分な摩擦力で確実な分離を行わせるようにし
たため、異なる種々の材質のシート材に対しても安定し
てシート材の分離給送を行うことができる。したがっ
て、信頼性の高いシート材給送装置を提供することがで
きる。
【0072】このように、本発明では、従来の摩擦部材
に対してシート材の摺接する表面に切り込みを形成する
だけで、信頼性が高く且つ安価なシート材給送装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドのシート材給送時の状態を示す断面
【図2】本発明の第1の実施例のシート材給送装置に用
いられている分離パッドの変形例を示す断面図
【図3】本発明の第2の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図4】本発明の第3の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図5】本発明の第4の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図6】本発明の第5の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図7】本発明の第6の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図8】本発明の第7の実施例のシート材給送装置に用
いられる分離パッドの断面図
【図9】本発明のシート材給送装置を備えた画像形成装
置の一例を示す断面図
【図10】本発明の実施例のシート材給送装置の全体構
成を示す図
【図11】従来のシート材分離の状態を示す図
【符号の説明】
43 送りローラ(給送回転体) 44 分離パッド(摩擦部材) 45 パッドホルダ(支持部材) 45a 段部 60 隙間 C 切り込み

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を送る給送回転手段と、 前記給送回転手段と協働してシート材を一枚ずつ分離す
    るための摩擦部材と、 前記摩擦部材を支持する支持部材と、を有し、 前記摩擦部材のシート材と接触する面に切り込みを設け
    ると共に、シート材を給送しているときの前記切り込み
    により分割されたそれぞれの部分の変形が阻害されない
    ように前記摩擦部材を前記支持部材に取り付けたことを
    特徴とするシート材給送装置。
  2. 【請求項2】 前記摩擦部材と前記支持部材との間に、
    シート材を給送しているときの摩擦部材の前記切り込み
    により分割された部分の変形を阻害しないための隙間を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載のシート材給送
    装置。
  3. 【請求項3】 前記摩擦部材は前記給送回転手段に圧接
    してシート材の送り方向の移動を阻止するための分離パ
    ッドであり、該分離パッドにシート材給送方向と交差す
    る方向の前記切り込みを複数設け、分離パッドと前記支
    持部材とのシート材給送方向における下流側に前記隙間
    を設けて、該隙間によって分離パッドの分割された部分
    の変形の阻害を防止することを特徴とする請求項2に記
    載のシート材給送装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材に形成した凹部に前記分離
    パッドを嵌合して固定し、前記凹部のシート材給送方向
    の下流側に形成した段部によって前記隙間を構成したこ
    とを特徴とする請求項3に記載のシート材給送装置。
  5. 【請求項5】 前記隙間の深さを前記分離パッドに設け
    た切り込みの深さより深く設定したことを特徴とする請
    求項3又は4に記載のシート材給送装置。
  6. 【請求項6】 前記分離パッドに設けた切り込みをシー
    ト材の給送方向に進むにつれて徐々に深くなるように設
    定したことを特徴とする請求項3に記載のシート材給送
    装置。
  7. 【請求項7】 前記分離パッドに設けた切り込みの切り
    込み角度をシートの材給送方向に進むにつれて徐々に変
    化させるように設定したことを特徴とする請求項3に記
    載のシート材給送装置。
  8. 【請求項8】 前記分離パッドに設けた切り込みの間隔
    をシート材の給送方向に進むにつれて徐々に狭くなるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項3に記載のシート
    材給送装置。
  9. 【請求項9】 前記切り込みを前記回転給送手段と前記
    摩擦部材との圧接部分よりもシート材給送方向で下流側
    のみに設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    か1項に記載のシート材給送装置。
  10. 【請求項10】 シート材を送る給送回転手段と、 前記給送回転手段と協働してシート材を一枚ずつ分離す
    るための分離パッドと、を有し、 前記分離パッドのシート材と接触する面に表面側が開い
    たV字状の切り込みを設けることにより、シート材を給
    送しているときの前記切り込みにより分割されたそれぞ
    れの部分の変形が阻害されないようにしたことを特徴と
    するシート材給送装置。
  11. 【請求項11】 前記V字状の切り込みをシート材給送
    方向に複数設け、該切り込みの表面側の幅をシート材の
    給送方向に進むにつれて大きくなるように設定したこと
    を特徴とする請求項10に記載のシート材給送装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
    載のシート材給送装置と、該シート材給送装置により送
    り出されたシート材に画像を形成する画像形成手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
JP8012939A 1996-01-29 1996-01-29 シート材給送装置及び画像形成装置 Withdrawn JPH09202474A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2650243A2 (en) 2012-04-12 2013-10-16 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Sheet separation pad and image forming apparatus

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EP2650243A2 (en) 2012-04-12 2013-10-16 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Sheet separation pad and image forming apparatus

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