JPH09202448A - 電気集塵装置の灰輸送制御方法及び灰輸送制御装置 - Google Patents

電気集塵装置の灰輸送制御方法及び灰輸送制御装置

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JPH09202448A
JPH09202448A JP1089396A JP1089396A JPH09202448A JP H09202448 A JPH09202448 A JP H09202448A JP 1089396 A JP1089396 A JP 1089396A JP 1089396 A JP1089396 A JP 1089396A JP H09202448 A JPH09202448 A JP H09202448A
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Morio Yamada
森夫 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】灰輸送装置によって消費されるエネルギーを少
なくし、排ガス処理装置のランニングコストを低くする
ことができるようにする。 【解決手段】ホッパ部からの灰を輸送する空気の流量を
検出し、検出された空気の流量及び設定風速に基づい
て、灰輸送装置31の風速を制御する。そして、ボイラ
11に供給される石炭の炭種に対応させて前記設定風速
を設定する。この場合、石炭の炭種に対応させて前記設
定風速を低くすると、灰輸送装置31の風速を低くする
ことができる。したがって、灰輸送装置31によって消
費されるエネルギーを少なくし、排ガス処理装置の配管
等の摩耗を少なくし、ランニングコストを低くすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気集塵(じん)
装置の灰輸送制御方法及び灰輸送制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、石炭焚(だ)きのボイラから排出
された排ガス(以下「被処理ガス」という。)中には、
ダスト、窒素酸化物(NOx )、硫黄(いおう)酸化物
(SO X )等が含有されている。そこで、前記被処理ガ
スを排ガス処理装置によって処理することが必要にな
る。そして、前記被処理ガス中のダストは電気集塵装置
によって、窒素酸化物は脱硝装置によって、硫黄酸化物
は脱硫装置によってそれぞれ除去される。
【0003】図2は従来のボイラ及び排ガス処理装置の
ブロック図である。図において、11は石炭焚きのボイ
ラであり、該ボイラ11によって石炭が燃焼させられ、
蒸気を発生させる。前記ボイラ11から排出された被処
理ガスには、ダスト、窒素酸化物、硫黄酸化物等が含有
される。そこで、前記被処理ガスは最初に脱硝装置13
に送られ、該脱硝装置13において窒素酸化物が除去さ
れる。次に、窒素酸化物が除去された被処理ガスは空気
予熱器15に送られる。該空気予熱器15においては、
被処理ガスが前記ボイラ11の燃焼用空気によって冷却
され、該燃焼用空気が被処理ガスによって加熱されて予
熱され、ボイラ11に供給される。
【0004】次に、冷却された被処理ガスは電気集塵装
置18に送られ、該電気集塵装置18において被処理ガ
スからダストが除去される。その後、被処理ガスは脱硫
装置20に送られ、該脱硫装置20において硫黄酸化物
が除去される。そして、前記脱硫装置20から排出され
た被処理ガスは、煙突24から排出される。ところで、
前記電気集塵装置18は、被処理ガスを通過させ、被処
理ガスからダストを集塵する図示しない本体部、及び該
本体部の下方において本体部に固定された図示しないホ
ッパ部を有する。そして、前記本体部においては、被処
理ガスが入口煙道を通り、図示しない整流板によって流
速分布が均一化された後、図示しない放電極と集塵極と
の間に形成された電場に導入されるようになっている。
このとき、被処理ガス中のダストは前記電場の電気力に
よって集塵極に集塵される。そして、集塵極に集塵され
たダストは、図示しない槌(つい)打ハンマの衝撃力に
よって集塵極の表面から剥(はく)離させられて灰とし
て落下し、前記ホッパ部に捕集される。
【0005】また、ホッパ部に捕集された灰は、ホッパ
部に接続された灰輸送装置によって、輸送ライン内の空
気の流れに乗せて輸送され、図示しないサイクロンに送
られる。該サイクロンにおいては、灰と空気とが遠心力
によって分離させられ、灰は図示しない貯蔵サイロに蓄
えられ、空気はバグフィルタを介して電気集塵装置18
の入口煙道に排出される。
【0006】なお、前記輸送ライン内に空気の流れを発
生させるために、図示しないブロアが配設され、該ブロ
アを図示しないモータによって作動させるようにしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電気集塵装置の灰輸送装置においては、輸送ライン
内の空気の流量が常に一定にされるので、消費されるエ
ネルギーが大きく、排ガス処理装置のランニングコスト
がその分高くなってしまい、また、流速が高めに設定さ
れている場合は、配管の摩耗も多くなる。
【0008】本発明は、前記従来の電気集塵装置の灰輸
送装置の問題点を解決して、ボイラの燃料として多品種
の石炭を使用した場合に、灰輸送装置によって消費され
るエネルギーを少なくし、排ガス処理装置のランニング
コストを低くするとともに、灰輸送管の寿命を長くする
ことができる電気集塵装置の灰輸送制御方法及び灰輸送
制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
気集塵装置の灰輸送制御方法においては、ホッパ部から
の灰を輸送する空気の流量を検出し、検出された空気の
流量及び設定風速に基づいて、灰輸送装置の風速を制御
する。そして、ボイラに供給される石炭の炭種に対応さ
せて前記設定風速を設定する。
【0010】本発明の他の電気集塵装置の灰輸送制御方
法においては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排
出される排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定され
る。本発明の更に他の電気集塵装置の灰輸送制御方法に
おいては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排出さ
れる排ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対
応させて設定される。
【0011】本発明の電気集塵装置の灰輸送制御装置に
おいては、ホッパ部からの灰を輸送する空気の流量を検
出する流量センサと、灰輸送装置の風速を変更する風速
変更手段と、制御装置とを有する。該制御装置は、検出
された空気の流量及び設定風速に基づいて、風速を調整
する風速調整手段と、ボイラに供給される石炭の炭種に
対応させて前記設定風速を設定する風速設定手段とを備
える。
【0012】本発明の他の電気集塵装置の灰輸送制御装
置においては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排
出される排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定され
る。本発明の更に他の電気集塵装置の灰輸送制御装置に
おいては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排出さ
れる排ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対
応させて設定される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態におけるボイラ及び排ガス処理装置の
ブロック図、図3は本発明の第1の実施の形態における
電気集塵装置の灰輸送制御装置の概略図、図4は本発明
の第1の実施の形態における設定風速テーブルを示す図
である。
【0014】図において、11は石炭焚きのボイラであ
り、該ボイラ11によって石炭が燃焼させられ、蒸気を
発生させる。前記ボイラ11から排出された被処理ガス
には、ダスト、窒素酸化物、硫黄酸化物等が含有されて
いる。そこで、前記被処理ガスは最初に脱硝装置13に
送られ、該脱硝装置13において窒素酸化物が除去され
る。次に、窒素酸化物が除去された被処理ガスは空気予
熱器15に送られる。該空気予熱器15においては、被
処理ガスが前記ボイラ11の燃焼用空気によって冷却さ
れ、該燃焼用空気が前記被処理ガスによって加熱されて
予熱され、ボイラ11に供給される。
【0015】次に、冷却された被処理ガスは低々温式の
電気集塵装置18に送られ、該電気集塵装置18におい
て被処理ガスからダストが除去される。その後、被処理
ガスは脱硫装置20に送られ、該脱硫装置20において
硫黄酸化物が除去される。そして、該脱硫装置20から
排出された被処理ガスは、煙突24から排出される。な
お、前記電気集塵装置18として低々温式のものが使用
されると、電気集塵装置18内の温度は約90〔℃〕に
維持される。
【0016】ところで、前記電気集塵装置18は、被処
理ガスを通過させ、該被処理ガスからダストを集塵する
本体部16、及び該本体部16の下方において本体部1
6に固定されたホッパ部17を有する。そして、前記本
体部16においては、被処理ガスが図示しない入口煙道
を通り、図示しない整流板によって流速分布が均一化さ
れた後、図示しない放電極と集塵極との間に形成された
電場に導入されるようになっている。このとき、被処理
ガス中のダストは前記電場の電気力によって集塵極に集
塵される。そして、集塵極に集塵されたダストは、図示
しない槌打ハンマの衝撃力によって集塵極の表面から剥
離させられて落下し、前記ホッパ部17に捕集される。
【0017】また、ホッパ部17に捕集された灰は、ホ
ッパ部17に接続された灰輸送装置31によって、輸送
ラインL1内の空気の流れに乗せて輸送され、サイクロ
ン41に送られる。該サイクロン41においては、灰と
空気とが遠心力によって分離させられ、灰は貯蔵サイロ
42に蓄えられ、空気はバグフィルタ43及び吸引パイ
プL2を介して電気集塵装置18の入口煙道に放出され
る。
【0018】また、前記吸引パイプL2にブロア44が
配設され、該ブロア44を作動させることによって輸送
ラインL1内に空気の流れが発生させられる。そして、
前記ブロア44にモータ46が連結され、該モータ46
の回転数を風速変更手段としてのインバータ47によっ
て変化させ、風速を変更することができるようになって
いる。
【0019】さらに、前記吸引パイプL2に流量センサ
35が配設され、該流量センサ35によって吸引パイプ
L2内の空気の流量が検出される。そして、前記インバ
ータ47と制御装置としてのCPU32とがI/O制御
装置51によって接続される。また、52はメモリ、5
3は入力装置である。したがって、CPU32は、前記
流量センサ35によって吸引パイプL2内の空気の流量
が検出されると、検出された空気の流量に基づいてイン
バータ47を作動させ、ブロア44に印加される電圧を
調整し、ブロア44の回転数をPID制御する。このよ
うにして、灰輸送装置31の風速を制御することができ
る。
【0020】ところで、前記ボイラ11においては、燃
料として多品種の石炭を使用することがあり、ボイラ1
1は炭種長期計画に従って運転される。そして、炭種を
切り換える際には、一つの炭種の石炭ではなく二つの炭
種の石炭によってボイラ11を運転するようにしてい
る。そのために、前記メモリ52に炭種長期計画が格納
される。
【0021】この場合、石炭中の硫黄成分の量は炭種に
よって異なるので、多品種の石炭を切り換えて使用する
と、ボイラ11から排出される被処理ガス中の硫黄酸化
物、例えば、SO3 の濃度が図4に示すように変動す
る。そして、電気集塵装置18の内の温度が低い場合、
SO3 は被処理ガス中のダストに硫酸として吸着しやす
く、しかも、SO3 の濃度が高くなるとダストの表面に
多くの硫酸が吸着し、ダストの付着力が高くなり、輸送
ラインL1の内壁と灰との間の摩擦係数が大きくなる。
【0022】なお、SO3 の濃度が3〔ppm〕より低
い場合は、低々温式の電気集塵装置18であっても、低
温式の電気集塵装置18であっても、高温式の電気集塵
装置18であっても輸送ラインL1の内壁と灰との間の
摩擦係数はそれほど大きくならないが、SO3 の濃度が
3〔ppm〕以上になると、低温式の電気集塵装置18
及び高温式の電気集塵装置18の場合より、低々温式の
電気集塵装置18の場合の方が輸送ラインL1の内壁と
灰との間の摩擦係数が大きくなる。
【0023】この場合、該摩擦係数は風速の関数として
表すことができるので、風速を高くすることによって摩
擦係数を小さくすることができる。そこで、硫黄成分の
量が多く、例えば、電気集塵装置18の入口におけるS
3 の濃度が設定値(3〔ppm〕)以上になる炭種の
石炭を使用する間は、摩擦係数が大きくなるので、モー
タ46の設定風速を、摩擦係数が小さくなる値、例え
ば、10〜12〔m/s〕にする。なお、この場合、設
定風速を12〔m/s〕にすると、消費されるエネルギ
ーが多くなりすぎるので、10〔m/s〕程度にするの
が好ましい。
【0024】一方、硫黄成分の量が少なく、例えば、電
気集塵装置18の入口におけるSO 3 の濃度が設定値
(3〔ppm〕)より低くなる炭種の石炭を使用する間
は、摩擦係数が大きくなることがないので、モータ46
の設定風速を、通常の風速、例えば、7〜9〔m/s〕
にする。なお、この場合、設定風速を7〔m/s〕にす
ると、輸送ラインL1が閉塞(そく)される恐れがある
ので、9〔m/s〕程度にするのが好ましい。
【0025】このように、灰輸送装置31によって消費
されるエネルギーを少なくし、排ガス処理装置の配管等
の摩耗を少なくし、ランニングコストを低くすることが
できる。また、ボイラ11から排出される被処理ガス中
のダストにはCaOが含有されるが、該CaOは、次式
のように硫酸と反応してCaSO4 になるので、ダスト
中にCaOの成分量が多い場合には、前記SO3 の濃度
が低くなる。
【0026】CaO+H2 SO4 →CaSO4 +H2 O そして、多品種の石炭を切り換えて使用した場合には、
被処理ガス中のダストに含有されるCaOの成分量が図
4に示すように変動する。したがって、前記SO3 の濃
度も変動する。そこで、被処理ガス中のダストに含有さ
れるCaOの成分量が設定値より低く、例えば、電気集
塵装置18の入口におけるSO3 の濃度が設定値(3
〔ppm〕)以上になる炭種の石炭を使用する間は、摩
擦係数が大きくなるので、モータ46の設定風速を、摩
擦係数が小さくなる値、例えば、10〜12〔m/s〕
にする。なお、この場合、設定風速を12〔m/s〕に
すると、消費されるエネルギーが多くなりすぎるので、
10〔m/s〕程度にするのが好ましい。
【0027】一方、被処理ガス中のダストに含有される
CaOの成分量が設定値以上であり、例えば、電気集塵
装置18の入口におけるSO3 の濃度が設定値(3〔p
pm〕)より低くなる炭種の石炭を使用する間は、摩擦
係数が大きくなることがないので、モータ46の設定風
速を、通常の風速、例えば、7〜9〔m/s〕にする。
なお、この場合、設定風速を7〔m/s〕にすると、輸
送ラインL1が閉塞する恐れがあるので、9〔m/s〕
程度にするのが好ましい。
【0028】このように、灰輸送装置31によって消費
されるエネルギーを少なくし、前記排ガス処理装置の配
管等の摩耗を少なくし、ランニングコストを低くするこ
とができる。なお、前記メモリ52には、図4の設定風
速テーブルが格納される。該設定風速テーブルには、炭
種A〜Eに対応させて、SO3 の濃度及び設定風速があ
らかじめセットされる。したがって、前記CPU32の
風速設定手段56は、前記メモリ52から炭種長期計画
を読み出すとともに、メモリ52内の前記設定風速テー
ブルを参照し、炭種A〜Eに対応する設定風速を読み出
して設定する。そして、前記CPU32の風速調整手段
57は、前記設定風速に対応させて前記インバータ47
によって発生させられる電圧を変えて、モータ46の風
速を調整する。
【0029】なお、本実施の形態においては、前記CP
U32の風速設定手段56は、前記メモリ52から炭種
長期計画を読み出すとともに、メモリ52内の前記設定
風速テーブルを参照し、炭種A〜Eに対応する設定風速
を読み出して設定するようになっているが、実際のSO
3 の濃度及びCaOの成分量を図示しないセンサによっ
てそれぞれ検出し、検出されたSO3 の濃度及びCaO
の成分量に対応する設定風速を読み出して設定すること
もできる。
【0030】ところで、第1の炭種の石炭と第2の炭種
の石炭とを切り換えて使用する場合、第1の炭種の石炭
をボイラ11に供給する量を少しずつ減少させながら、
第2の炭種の石炭をボイラ11に供給する量を少しずつ
増加させるようにしている。図5は本発明の第1の実施
の形態における石炭の切換えタイムチャートである。
【0031】例えば、炭種Bの石炭から炭種Cの石炭に
切り換える場合、タイミングt1において石炭の切換え
を開始し、タイミングt2において石炭の切換えを終了
する。したがって、タイミングt1からタイミングt2
までの間に、ボイラ11に供給する炭種Bの石炭の量を
少しずつ減少させながら、ボイラ11に供給する炭種C
の石炭の量を少しずつ増加させる。
【0032】また、同様に、炭種Cの石炭から炭種Bの
石炭に切り換える場合、タイミングt3において石炭の
切換えを開始し、タイミングt4において石炭の切換え
を終了する。したがって、タイミングt3からタイミン
グt4までの間に、ボイラ11に供給する炭種Cの石炭
の量を少しずつ減少させながら、ボイラ11に供給する
炭種Bの石炭の量を少しずつ増加させる。
【0033】そして、炭種Bの石炭から炭種Cの石炭に
切り換える場合、被処理ガス中のSO3 の濃度が石炭の
切換えに伴って低くなるので、石炭の切換えが終了され
るタイミングt2において前記設定風速が変更される。
一方、炭種Cの石炭から炭種Bの石炭に切り換える場
合、被処理ガス中のSO 3 の濃度が石炭の切換えに伴っ
て高くなるので、石炭の切換えが終了されるタイミング
t4において前記設定風速が変更される。
【0034】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図6は本発明の第2の実施の形態における電
気集塵装置の灰輸送制御装置の概念図である。なお、第
1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同
じ符号を付与することによってその説明を省略する。こ
の場合、吸引パイプL2に流量調整弁61を配設し、該
流量調整弁61を調整することによって風速を変更する
ことができるようになっている。そのために、流量調整
弁61に風速変更手段としての流量コントローラ64が
接続され、該流量コントローラ64はCPU32からの
信号によって作動させられるようになっている。
【0035】そして、前記吸引パイプL2に流量センサ
35が配設され、該流量センサ35によって吸引パイプ
L2内の空気の流量が検出される。したがって、CPU
32は、前記流量センサ35によって吸引パイプL2内
の空気の流量が検出されると、検出された空気の流量に
基づいて流量コントローラ64を作動させ、流量調整弁
61の開度をPID制御する。このようにして、灰輸送
装置31(図1)の風速を制御することができる。
【0036】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電気集塵装置の灰輸送制御方法においては、ホッ
パ部からの灰を輸送する空気の流量を検出し、検出され
た空気の流量及び設定風速に基づいて、灰輸送装置の風
速を制御する。そして、ボイラに供給される石炭の炭種
に対応させて前記設定風速を設定する。
【0038】この場合、石炭の炭種に対応させて前記設
定風速を低くすると、灰輸送装置の風速を低くすること
ができる。したがって、灰輸送装置によって消費される
エネルギーを少なくし、排ガス処理装置の配管等の摩耗
を少なくし、ランニングコストを低くすることができ
る。本発明の他の電気集塵装置の灰輸送制御方法におい
ては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排出される
排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定される。
【0039】この場合、ボイラから排出される排ガス中
のSO3 の濃度が低いと、輸送ラインにおける摩擦係数
が小さくなるので、前記設定風速を低くすることができ
る。本発明の更に他の電気集塵装置の灰輸送制御方法に
おいては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排出さ
れる排ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対
応させて設定される。
【0040】この場合、ボイラから排出される排ガス中
のダストに含有されるCaOの成分量が高いと、SO3
の濃度がその分低くなる。したがって、前記設定風速を
低くすることができる。本発明の電気集塵装置の灰輸送
制御装置においては、ホッパ部からの灰を輸送する空気
の流量を検出する流量センサと、灰輸送装置の風速を変
更する風速変更手段と、制御装置とを有する。
【0041】該制御装置は、検出された空気の流量及び
設定風速に基づいて、風速を調整する風速調整手段と、
ボイラに供給される石炭の炭種に対応させて前記設定風
速を設定する風速設定手段とを備える。この場合、風速
設定手段によって石炭の炭種に対応させて前記設定風速
を低くすると、灰輸送装置の風速を低くすることができ
る。したがって、灰輸送装置によって消費されるエネル
ギーを少なくし、排ガス処理装置の配管等の摩耗を少な
くし、ランニングコストを低くすることができる。
【0042】本発明の他の電気集塵装置の灰輸送制御装
置においては、さらに、前記設定風速は、ボイラから排
出される排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定され
る。この場合、ボイラから排出される排ガス中のSO3
の濃度が低いと、輸送ラインにおける摩擦係数が小さく
なるので、前記設定風速を低くすることができる。本発
明の更に他の電気集塵装置の灰輸送制御装置において
は、さらに、前記設定風速は、ボイラから排出される排
ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対応させ
て設定される。
【0043】この場合、ボイラから排出される排ガス中
のダストに含有されるCaOの成分量が高いと、SO3
の濃度がその分低くなる。したがって、前記設定風速を
低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるボイラ及び
排ガス処理装置のブロック図である。
【図2】従来のボイラ及び排ガス処理装置のブロック図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電気集塵装
置の灰輸送制御装置の概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における設定風速テ
ーブルを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における石炭の切換
えタイムチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態における電気集塵装
置の灰輸送制御装置の概念図である。
【符号の説明】
11 ボイラ 17 ホッパ部 18 電気集塵装置 31 灰輸送装置 32 CPU 35 流量センサ 47 インバータ 56 風速設定手段 57 風速調整手段 64 流量コントローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ホッパ部からの灰を輸送する空気
    の流量を検出し、(b)検出された空気の流量及び設定
    風速に基づいて、灰輸送装置の風速を制御するととも
    に、(c)ボイラに供給される石炭の炭種に対応させて
    前記設定風速を設定することを特徴とする電気集塵装置
    の灰輸送制御方法。
  2. 【請求項2】 前記設定風速は、ボイラから排出される
    排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定される請求項
    1に記載の電気集塵装置の灰輸送制御方法。
  3. 【請求項3】 前記設定風速は、ボイラから排出される
    排ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対応さ
    せて設定される請求項1に記載の電気集塵装置の灰輸送
    制御方法。
  4. 【請求項4】 (a)ホッパ部からの灰を輸送する空気
    の流量を検出する流量センサと、(b)灰輸送装置の風
    速を変更する風速変更手段と、(c)制御装置とを有す
    るとともに、(d)該制御装置は、検出された空気の流
    量及び設定風速に基づいて、風速を調整する風速調整手
    段と、ボイラに供給される石炭の炭種に対応させて前記
    設定風速を設定する風速設定手段とを備えることを特徴
    とする電気集塵装置の灰輸送制御装置。
  5. 【請求項5】 前記設定風速は、ボイラから排出される
    排ガス中のSO3 の濃度に対応させて設定される請求項
    4に記載の電気集塵装置の灰輸送制御装置。
  6. 【請求項6】 前記設定風速は、ボイラから排出される
    排ガス中のダストに含有されるCaOの成分量に対応さ
    せて設定される請求項4に記載の電気集塵装置の灰輸送
    制御装置。
JP8010893A 1996-01-25 1996-01-25 電気集塵装置の灰輸送制御方法及び灰輸送制御装置 Expired - Lifetime JP3029565B2 (ja)

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