JPH09202358A - 気泡性緩衝シート - Google Patents

気泡性緩衝シート

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JPH09202358A
JPH09202358A JP8011982A JP1198296A JPH09202358A JP H09202358 A JPH09202358 A JP H09202358A JP 8011982 A JP8011982 A JP 8011982A JP 1198296 A JP1198296 A JP 1198296A JP H09202358 A JPH09202358 A JP H09202358A
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真澄 林
Katsumi Kimura
勝美 木村
Toshiaki Shimada
俊昭 島田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 多数のエンボスを形成したプラスチックフィ
ルム(1)と、平面状のプラスチックフィルム(2)と
が積層されてなる独立気泡を有する気泡性緩衝シートに
おいて、当該プラスチックフィルム(1)及び/又は
(2)が、特定の特性を有するポリエチレン(A)と低
密度ポリエチレン(B)からなることを特徴とする気泡
性緩衝シート。 【効果】 本発明の気泡性緩衝シートは、機械的特性に
優れており、物品の包装材料に好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、独立気泡を有するプラ
スチック製の気泡性緩衝シートに関する。気泡性緩衝シ
ートは、物品を包装するために好適に用いられ、物品を
衝撃から保護したり、物品を保温若しくは断熱したりす
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製の気泡性緩衝シートの材
質としては、種々の熱可塑性樹脂のうち、中でも、低密
度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)など
のポリオレフィン類が一般的に用いられている。
【0003】プラスチック製の気泡性緩衝シートは、例
えば、特公昭37-13782号公報、特公昭38-330号公報など
に記載された公知の方法、即ち、多数のエンボスを形成
したプラスチック製のエンボスフィルムと、当該エンボ
スフィルムに貼り合わせられているプラスチック製のベ
ースフィルムとを積層する方法で製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造方法では、
エンボスロールへの巻付きや気泡形状の変形を防止する
ために、形成された溶融状の気泡性気泡性緩衝シートを
スムーズにエンボスロールから剥離させることが重要で
ある。この対策の一つには溶融樹脂温度を低温にする方
法があるが、低温成形では溶融した薄膜状フィルムの延
伸性低下により樹脂切れを起こしたり、溶融薄膜状フィ
ルム同士の熱融着が不完全となり、気泡性気泡性緩衝シ
ートの気泡側面より空気が漏れ気泡性緩衝シートとして
の機能が損なわれたり、更にはエンボスロールキャビテ
ィー内への樹脂延伸不足による気泡形状不良という問題
が発生する。従って、溶融樹脂温度の低温化には限度が
ある。
【0005】このため、溶融状の気泡性緩衝シートをで
きるだけ早く冷却、固化させるために風冷、水冷の装置
を設置したり、剥離性向上のためエンボスロールの材質
を変更したり、冷却時間を稼ぐためエンボスロールの径
を大きくしたりする等、機械的な改善方法を講じられて
いるが、この改善方法にても限界はあるし、又、設備投
資が必要である。従って、低温成形でもかかる問題の生
じない満足できる気泡性緩衝シートが得られる新規な樹
脂材料が望まれている。
【0006】また、プラスチックフィルムとしては、従
来より、LDPE、LLDPE、HDPE等の単独樹
脂、あるいは、これら樹脂の混合物を用いたり、中間層
に特殊機能性樹脂を組み合せ、両側もしくは片側にLD
PE、LLDPE、HDPE等の単独樹脂、あるいは、
これら樹脂の混合物を積層したものが使用されている。
しかし、耐衝撃性、引張強度、引裂強度等の機械的強度
の更に優れた樹脂、また、溶融樹脂を延伸しながら行う
成形方法においては、縦と横の機械的強度の異方性から
の、縦方向の強度に比べ横方向の強度のバランスのとれ
るような樹脂への要望がある。
【0007】また、Tダイを用いた成形法では、Tダイ
より押し出された溶融薄膜フィルムがエンボスロール又
は圧着ロールを接するまでに大きく収縮する、つまりネ
ックインが大きいために所望の製品巾を製造するにはT
ダイから樹脂吐出巾を広げる必要があった。また、ネッ
クインが大きいため溶融薄膜フィルムの両端の肉厚が厚
くなるため、トリミングの巾を通常より大きくする必要
があった。そのため生産性が低下するという問題点があ
り、ネックインの改良への要望があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数のエンボ
スを形成したプラスチックフィルム(1)と、平面状の
プラスチックフィルム(2)とが積層されてなる独立気
泡を有する気泡性緩衝シートにおいて、当該プラスチッ
クフィルム(1)及び/又は(2)が、下記の特性を有
するポリエチレン(A)90〜10重量%と低密度ポリエチ
レン(B)10〜90重量%を含有する組成物からなること
を特徴とする気泡性緩衝シートに関する。 ポリエチレン(A): (A-1)密度(d(g/cm3 ))= 0.880〜 0.960 (A-2) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR2.16) = 0.01 〜200(g /10分) (A-3) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR21.6)と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
レート(MFR2.16)との比 (MFR21.6)/(MFR2.16)=10
〜20 (A-4)分子量分布(Mw /Mn )= 2.0〜4.0
【0009】また、本発明に適用する当該ポリエチレン
(A)は、上記の特性に更に下記の性能をも有するポリ
エチレンであることが好ましい。 (A-5)50℃n-ヘキサン溶出分(W(wt% )):W< exp
(99−108 ×d )
【0010】また、本発明に適用する当該ポリエチレン
(A)がシングルサイト触媒の存在下にエチレンの重
合、またはエチレンとα−オレフィンとの共重合によっ
て得られたポリエチレンであることを特徴とする気泡性
緩衝シートに関する。
【0011】また、本発明に適用する当該低密度ポリエ
チレン(B)が下記の特性と有するポリエチレンである
ことが好ましい。 (B-1) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR2.16) = 0.05 〜50(g/10分) (B-2) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR21.6)と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
レート(MFR2.16)との比 (MFR21.6)/(MFR2.16)≧30
【発明の実施の形態】本発明の気泡性緩衝シートとは、
独立した気泡を多数有する気泡性気泡性緩衝シートであ
り、例えば、プラスチックフィルムの全面に多数の凸状
突起を形成したエンボスフィルムを、平面状プラスチッ
クフィルムと貼り合わせ、エンボスフィルムの凸状突起
内部に気泡を形成したものとか、この気泡性緩衝シート
の凸状突起の頂面に第二の平面状フィルムを貼り合わせ
た三層構造でもよく、又、べースフィルムとしてプラス
チックフィルムの替わりに、クラフト紙などプラスチッ
クフィルム以外のものを使用してもよく、気泡性緩衝シ
ートの少なくとも一方に当該ポリエチレンを使用したこ
とを特徴とするもので、特に気泡性緩衝シートの構成を
限定したものでない。
【0012】エンボスの形状は、主として円柱である
が、三角柱、角柱、五角柱や六角柱等の多角柱、円錐、
三角錐、角錐、五角錐や六角錐等の多角錐、円錐台、三
角錐台、角錐台、五角錐台、六角錐台等の多角錐台、半
球、卵型、回転楕円体等とすることができる。また、こ
れらの形状を複数組み合わせてもよい。
【0013】エンボスの高さは、1〜20mm、底面積
0.1〜15cm2 の範囲であることが好ましい。また、
エンボスは、0.5〜20mmの範囲の間隔で、エンボス
フィルムの全面に配列されていることが好ましい。
【0014】プラスチックフィルムは、プラスチック製
の材質からなるフィルムである。フィルム厚さは、用い
る材質により適宜選ぶことができるが、通常は35〜1
00μm、特に50〜70μmの範囲が好ましい。
【0015】本発明においては、プラスチックフィルム
は、ポリエチレン(A)と低密度ポリエチレン(B)を
含有する組成物からなることを特徴とする。ポリエチレ
ン(A)の含有量は、90〜10重量%、好ましくは80〜20
重量%、より好ましくは60〜30重量%である。ポリエチ
レン(B)の含有量は、10〜90重量%、好ましくは20〜
80重量%、より好ましくは40〜70重量%である。
【0016】上記の含有量の範囲である組成物を用いる
ことにより下記の効果がある。すなわち、ポリエチレン
(A)が上記の範囲を越すと従来のポリエチレン組成物
に比べてネックインが大きくなる。一方、ポリエチレン
(A)が上記の範囲より小さいとポリエチレン(A)の
成形性の特長である延伸性が低下し、Tダイより押出さ
れた溶融薄膜状フィルムが引張速度に耐えきれず、樹脂
切れが発生し連続的に安定した製品が得られないし、ポ
リエチレン(A)の有する機械的強度、中でも、引張強
度及び衝撃強度が従来の樹脂組成物より低下してしまう
場合がある。従って、ポリエチレン(A)の特性が上記
の範囲にあれば、低温成形での樹脂切れがなく、シール
性の優れた性質と、衝撃強度、引張強度、引裂強度など
の機械的特性に優れ、しかもそれらの強度の縦と横のバ
ランスに優れた特性を保持しながら、Tダイ成形時のネ
ックインが改良される効果を有している。
【0017】ポリエチレン(A)はシングルサイト触媒
の存在下にエチレンの重合またはエチレンとα−オレフ
ィンとの共重合によって得られる。
【0018】α−オレフィンとしては、プロピレン、ブ
テン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、4-メチルペンテン-
1、オクテン-1などが挙げられる。
【0019】エチレンとα−オレフィンとの共重合体中
のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位は、通
常、30wt% 以下含まれている。α−オレフィンは、エチ
レン−α−オレフィン共重合体中に単独であっても、二
種以上含まれていてもよい。
【0020】本発明で用いられるシングルサイト系触媒
としては、周期律表第IV又は V族遷移金属のメタロセン
化合物と、有機アルミニウム化合物及び/又はイオン性
化合物の組合せが用いられる。
【0021】周期律表第IV又は V族遷移金属としては、
チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(H
f)、バナジウム(V )などが好ましい。
【0022】そのメタロセン化合物とは、少なくとも一
個のシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニ
ル基(例えば、メチル、ジメチル、ペンタメチルなどの
アルキル置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、
フルオレニル基)を配位子とするもの、あるいはそれら
のシクロペンタジエニル基がヒドロカルビル基(例え
ば、アルキレン基、置換アルキレン基)、ヒドロカルビ
ル珪素(例えば、シラニレン基、置換シラニレン基、シ
ラアルキレン基、置換シラアルキレン)などによって架
橋されたもの、さらにシクロペンタジエニル基が酸素、
窒素、燐原子に架橋されたもの(例えば、オキサシラニ
レン基、置換オキサシラニレン基、オキサシラアルキレ
ン基、置換オキサシラアルキレン基、アミノシリル基、
モノ置換アミノシリル基、ホスフィノシリル基、モノ置
換ホスフィノシリル基)を配位子とする、いわゆる公知
のメタロセン化合物をいずれも使用できる。
【0023】それらの具体例としては、特開昭58-19309
号公報、同60-35006号公報、同61-130314 号公報、同61
-264010 号公報、同61-296008 号公報、同63-222177 号
公報、同63-251405 号公報、特開平1-66214 号公報、同
1-74202 号公報、同1-275609号公報、同1-301704号公
報、同1-319489号公報、同2-41303 号公報、同2-131488
号公報、同3-12406 号公報、同3-139504号公報、同3-17
9006号公報、同3-185005号公報、同3-188092号公報、同
3-197514号公報、同3-207703号公報、同5-209013号公
報、特表平1-501950号公報、同1-502036号公報、及び同
5-505593号公報に記載されたものを挙げることができ
る。
【0024】本発明においては、上記以外のシングルサ
イト系触媒として、特開昭61-130314 号公報、同61-264
010 号公報、同63-142004 号公報、特開平1-129004号公
報、同1-301704号公報、同2-75605 号公報、同3-12406
号公報、同3-12407 号公報、同4-227708号公報、同4-26
8308号公報、同4-300887号公報、同6-25343 号公報など
に記載されているようなメタロセン化合物を挙げること
ができる。
【0025】これらのメタロセン化合物は、それ自体が
C2対称要素を有する錯体を形成できる架橋型、及び/又
は多置換配位子を有する。その具体例としては、ジメチ
ルシリル(2,4- ジメチルシクロペンタジエニル)(3',5'-
ジメチルシクロペンタジエニル) ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリル(2,4- ジメチルシクロペンタジエ
ニル)(3',5'-ジメチルシクロペンタジエニル) ハフニウ
ムジクロライドなどのケイ素架橋型メタロセン化合
物、、エチレンビスインデニルジルコニウムジクロライ
ド、エチレンビスインデニルハフニウムジクロライド、
エチレンビス( メチルインデニル) ジルコニウムジクロ
ライド、エチレンビス( メチルインデニル)ハフニウム
ジクロライドなどのインデニル系架橋型メタロセン化合
物を挙げることができる。
【0026】本発明でメタロセン化合物との組合せで用
いられる有機アルミニウム化合物としては、一般式、(-
Al(R)O-)n で示される直鎖状、あるいは環状重合体(R
は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子
及び/ 又はRO基で置換されたものも含む。n は重合度で
あり、 5以上、好ましくは10以上である)であり、具体
例としてR がそれぞれメチル、エチル、イソブチル基で
ある、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソ
ブチルエチルアルモキサンなどが挙げられる。
【0027】さらに、その他の有機アルミニウム化合物
としては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロ
ゲノアルミニウム、セスキアルキルハロゲノアルミニウ
ム、アルケニルアルミニウム、ジアルキルハイドロアル
ミニウム、セスキアルキルハイドロアルミニウムなどが
挙げられる。
【0028】その具体例としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルア
ルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライ
ドなどのジアルキルハロゲノアルミニウム、セスキメチ
ルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウム
クロライドなどのセスキアルキルハロゲノアルミニウ
ム、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイド
ライドを挙げることができる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は、前記の有機アルミニウムオキシ化合物と併
用することができる。
【0029】イオン性化合物としては、一般式、C+
- で示され、C+ は有機化合物、有機金属化合物、ある
いは無機化合物の酸化性のカチオン、又はルイス塩基と
プロトンからなるブレンステッド酸であり、メタロセン
配位子のアニオンと反応してメタロセンのカチオンを生
成することができる。
【0030】A- は嵩高く、非配位性のアニオンであ
り、メタロセンに配位せずにメタロセンカチオンを安定
化することができるものである。それらの具体例として
は、特開平4-253711号公報、同4-305585号公報、特公表
平5-507756号公報、同5-502906号公報に記載されたよう
なものを用いることができる。
【0031】特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートアニオンとトリフェニルカルボニウムカチ
オンあるいはジアルキルアニリニウムカチオンとのイオ
ン化合物が好ましい。これらのイオン化合物は、前記の
有機アルミニウム化合物と併用することができる。
【0032】シングルサイト系触媒を用いて行うエチレ
ンとα−オレフィンの共重合方法としては、良く知られ
た各種の方法を採用でき、不活性ガス中での流動床式気
相重合あるいは攪拌式気相重合、不活性溶媒中でのスラ
リー重合、モノマーを溶媒とするバルク重合などが挙げ
られる。
【0033】重合温度は、通常、10〜150 ℃、好ましく
は20〜90℃であり、重合時間は、通常0.1 〜10時間であ
る。
【0034】本発明のシングルサイト系重合触媒とし
て、メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物を用い
る場合、有機アルミニウム化合物のアルミニウム(Al)
原子とメタロセン化合物の遷移金属原子のモル比(Al/遷
移金属原子モル比) として、通常、10〜100,000 、好ま
しくは10〜1,000 である。
【0035】本発明のシングルサイト系重合触媒として
有機アルミニウム化合物に代えて、イオン性化合物を単
独で又は有機アルミニウム化合物と混合して用いてもよ
い。イオン性化合物/遷移金属原子モル比は、通常、
0.1〜50、好ましくは 0.5〜5である。
【0036】本発明におけるポリエチレン(B)として
は、高圧法ポリエチレン、チーグラー系触媒で製造した
線状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。
【0037】高圧法ポリエチレンとしては、エチレンの
単独重合体の他、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の他
のモノマーとの共重合体を用いることができる。
【0038】線状低密度ポリエチレンとしては、チーグ
ラー系又はクロム系の触媒の存在下に、中低圧の圧力
で、エチレンとα−オレフィンとを溶液重合、気相重合
あるいはスラリー重合などの公知の方法で共重合させ
た、比較的分子量分布の広いエチレン−α−オレフィン
共重合体である。
【0039】共重合のコモノマーとしては、プロピレ
ン、ブテン-1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、オク
テン-1などの炭素数3以上のα−オレフィンが挙げられ
る。線状低密度ポリエチレンのα−オレフィンから誘導
される繰り返し単位は、 0.1〜10mole% であることが好
ましい。
【0040】また、本発明のポリエチレン(B)として
は、下記の特性を有するポリエチレンであることが好ま
しい。 (B-1) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR2.16) = 0.05 〜50(g/10分) (B-2) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR21.6)と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
レート(MFR2.16)との比 (MFR21.6)/(MFR2.16)≧30 (B-3) 190℃におけるメルトテンション MT190≧ -8 lo
g(MFR2.16) + 5
【0041】本発明におけるポリエチレン(A)とポリ
エチレン(B)とからなるポリエチレン組成物は、用途
に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機・有
機充填剤、顔料、帯電防止剤などを添加することができ
る。
【0042】本発明の気泡性緩衝シートは、Tダイより
押し出した溶融薄膜状フィルムをエンボスロールに接触
後、直ちにエンボスロールキャビティー内に吸引し、そ
の状態の上にTダイより押し出した別の溶融した薄膜状
フィルム(ベースフィルム)を圧着させて溶融状の気泡
性積層体を得、その後急冷、固化させた後エンボスロー
ルより強制的に剥離して得ることができる。
【0043】図1に示す気泡性緩衝シートの製造方法の
好ましい態様としては、(1)プラスチック製フィルム
上にエンボス21を形成して、エンボスフィルム22を
製造する工程、及び、(2)エンボス21の形成後、直
ちにエンボスフィルム22上に、ベースフィルム24
を、圧着しつつ熱融着して気泡部3を形成する工程によ
り製造される。
【0044】エンボスロール109では、エンボス形成
前に加熱溶融したフィルム22’を真空ポンプにより4
0〜100hPaの真空度で吸引することにより、エン
ボス21をフィルム22’上に多数形成し、溶融状態の
エンボスフィルム22とする。このエンボスフィルム2
2に加熱溶融したベースフィルム24を、圧着ロール1
21により圧着しつつ、エンボスロール109上で熱融
着して気泡部3を形成する。次いで、冷却ロール111
により、エンボスロール109に圧着しつつ冷却して、
気泡性緩衝シート1を形成する。
【0045】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明する。実施例および比較例における特性は以下
の方法によって測定した。 引張強度:JIS K7127に準拠して行った。 引裂強度:JIS P8116に準拠して行った。 衝撃強度:JIS K7214に準拠して行った。
【0046】成形性の評価:目視検査による ネックイン・・Tダイのダイリップの所における溶融薄
膜状フィルムの巾をa cm とし、圧着ロールに接した
時、又はエンボスロールに接した時の溶融薄膜状フィル
ムの巾をb cm として、下記の式にて求めた。 ネックイン(%)=(a−b)÷a×100 樹脂切れ・・○樹脂切れなし △時々樹脂切れ発生 ×
連続的に樹脂切れ発生 融着性・・・○完全融着 △一部融着不良 ×
全面的に融着不良 気泡形状性・○完全形状 △一部気泡変形 ×
全面的に気泡変形
【0047】(実施例1)エンボスフィルム及びベース
フィルムのプラスチックとして、下記の特性を有するシ
ングルサイト系触媒により製造したポリエチレン(A)
60重量%、及び、高圧法低密度ポリエチレン(B)40重
量%とからなる組成物を用いた。 ポリエチレン(A): 密度(d): 0.918(g/cm3) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)
=4.0(g/10分) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート(MFR
21.6) と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
ト(MFR2.16) との比 (MFR21.6) /(MFR2.16)=17 分子量分布(Mw /Mn )=2.8 50℃ n- ヘキサン溶出分 W=0.34(wt% ) 0.34 < exp(99−108 ×d )=0.86 ポリエチレン(B): 密度 d=0.918(g/cm3) 190 ℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート MFR
2.16 =3.0(g/10分) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート(MFR
21.6) と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
ト(MFR2.16) との比 (MFR21.6) /(MFR2.16)=46 190℃におけるメルトテンション MT190=5.6 5.6 > -8 log(MFR2.16) + 5=1.2
【0048】二台のTダイ成形機を用い、一方のダイか
ら溶融薄膜状のエンボス成形前のフィルム22’を他方
のダイから同状態のベースフィルム24を吐出させ、図
2で示した製造方法にて気泡性緩衝シートを製造した。
フィルム22’及びフィルム24の溶融薄膜状フィルム
の成形Tダイのクリアランスは、各々、0.75m 、0.5mと
して、Tダイ吐出樹脂温度はフィルム22、24’とも
215℃とした。又、フィルム22がTダイ先端からエン
ボスロール109に接するまでの距離は 90mm、フィル
ム24がTダイ先端からフィルム22’に接するまでの
距離は 110mmであった。この二つの溶融薄膜状フィルム
24’と22を30℃のエンボスロール109と30℃の圧
着ロール121で圧着させながら 6M/min の成形速度で
120g/m2の気泡性緩衝シートを得た。この時の成形性に
ついて、表2に示した。また、気泡性緩衝シートの特性
を表3に示した。
【0049】(実施例2〜6)ポリエチレン(A)とポ
リエチレン(B)の組成割合を表1とした組成物を用い
た以外は、実施例1と同様の成形方法及び条件により、
気泡性緩衝シートを得た。この時の成形性を表2に示し
た。また、気泡性緩衝シートの特性を表3に示した。
【0050】(比較例1)ポリエチレン(A)のみを用
いた以外は、実施例1と同様の成形方法及び条件によ
り、気泡性緩衝シートを得た。この時の成形性を表2に
示した。また、気泡性緩衝シートの特性を表3に示し
た。
【0051】(比較例2)エンボスフィルム及びベース
フィルムのプラスチックの材質として、高圧法低密度ポ
リエチレン(B)85重量%とチーグラー系触媒で製造し
た高密度ポリエチレン(C)15重量%との組成物を用い
た。
【0052】組成物の各ポリエチレン成分の特性は以下
の通りである。 (B)高圧法低密度ポリエチレン 密度 d=0.918(g/cm3) 190 ℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート MFR
2.16 =3.0(g/10分) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート(MFR
21.6) と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
ト(MFR2.16) との比 (MFR21.6) /(MFR2.16)=46 190℃におけるメルトテンション MT190=5.6 5.6 > -8 log(MFR2.16) + 5=1.2 (C)チーグラー系触媒で製造した高密度ポリエチレン 密度 d= 0.962(g/cm3) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート MFR
2.16=5.0(g/10分) 実施例と同様の成形方法及び条件により、気泡性緩衝シ
ートを得た。この時の成形性を表1に示した。また、気
泡性緩衝シートの特性を表2に示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明の気泡性緩衝シートは、機械的特
性に優れており、物品の包装材料に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気泡性緩衝シートの構造の一実施態様
の説明図である。
【図2】本発明の気泡性緩衝シートの製造方法の一実施
態様の説明図である。
【符号の説明】
1 気泡性緩衝シート 21 エンボス 22 エンボスフィルム 24 ベースフィルム 22’ エンボスフィルム形成前のフィルム 109 エンボスロール 111 冷却ロール 121 圧着ロール 122 駆動ロール 123 冷却ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のエンボスを形成したプラスチック
    フィルム(1)と、平面状のプラスチックフィルム
    (2)とが積層されてなる独立気泡を有する気泡性緩衝
    シートにおいて、当該プラスチックフィルム(1)及び
    /又は(2)が、下記の特性を有するポリエチレン
    (A)90〜10重量%と低密度ポリエチレン(B)10〜90
    重量%を含有する組成物からなることを特徴とする気泡
    性緩衝シート。ポリエチレン(A): (A-1)密度(d(g/cm3 ))= 0.880〜 0.960 (A-2) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
    (MFR2.16) = 0.01 〜200(g /10分) (A-3) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート
    (MFR21.6)と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
    レート(MFR2.16)との比 (MFR21.6)/(MFR2.16)=10
    〜20 (A-4)分子量分布(Mw /Mn )= 2.0〜4.0
  2. 【請求項2】 当該ポリエチレン(A)が更に下記の特
    性を有することを特徴とする請求項1に記載の気泡性緩
    衝シート。 (A-5)50℃n-ヘキサン溶出分(W(wt% )):W< exp
    (99−108 ×d )
  3. 【請求項3】 多数のエンボスを形成したプラスチック
    フィルム(1)と、平面状のプラスチックフィルム
    (2)とが積層されてなる独立気泡を有する気泡性緩衝
    シートにおいて、当該プラスチックフィルム(1)及び
    /又は(2)が、下記の特性を有するポリエチレン
    (A)90〜10重量%と低密度ポリエチレン(B)10〜90
    重量%を含有する組成物からなり、当該当該ポリエチレ
    ン(A)がシングルサイト触媒の存在下にエチレンの重
    合、またはエチレンとα−オレフィンとの共重合によっ
    て得られたポリエチレンであることを特徴とする気泡性
    緩衝シート。
  4. 【請求項4】 当該低密度ポリエチレン(B)が下記の
    特性と有することを特徴とする請求項1、2又は3に記
    載の気泡性緩衝シート。 (B-1) 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
    (MFR2.16) = 0.05 〜50(g/10分) (B-2) 190℃、21.6kg荷重におけるメルトフローレート
    (MFR21.6)と 190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
    レート(MFR2.16)との比 (MFR21.6)/(MFR2.16)≧30
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000272036A (ja) * 1999-03-26 2000-10-03 Ube Ind Ltd 難燃性気泡性緩衝シート
JP2005169635A (ja) * 2003-12-08 2005-06-30 Shin Nippon Kasei Kk ハニカム状パネル材
JP2009269657A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Kansai Izumi Kk 気泡緩衝シート

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