JPH09201933A - 感熱製版装置 - Google Patents

感熱製版装置

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JPH09201933A
JPH09201933A JP2751797A JP2751797A JPH09201933A JP H09201933 A JPH09201933 A JP H09201933A JP 2751797 A JP2751797 A JP 2751797A JP 2751797 A JP2751797 A JP 2751797A JP H09201933 A JPH09201933 A JP H09201933A
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JP
Japan
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heat
control mode
thermal head
sensitive
heating
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Application number
JP2751797A
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English (en)
Inventor
Takashi Okumura
隆司 奥村
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔版印刷用原板による滲みのない捺印品質
と、感熱記録シート200による白抜けのない印刷品質
を同時に得ることができる感熱製版装置を提供するこ
と。 【解決手段】 シート判別スイッチ48は、孔版印刷用
原板が製版装置内に挿入されたか、感熱記録シート20
0が挿入されたかを判別し、孔版印刷用原板が検知され
た場合には第1モードを選択して孔版印刷用原板の感熱
性孔版原紙に対応した最適な像が形成されるようにサー
マルヘッド32と搬送,ヘッド押付モータ94とを駆動
して鏡像を形成し、感熱記録シート200が検知された
場合には、第2モードを選択して感熱記録シート200
に対応した最適な像が形成されるようにサーマルヘッド
32と搬送,ヘッド押付モータ94とを駆動して入力さ
れた像の末尾のドットデータから印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを含浸した
含浸体を感熱性孔版原紙で覆った孔版印刷用原板の、前
記感熱性孔版原紙を加熱穿孔するための加熱装置と、そ
の孔版印刷用原板と加熱装置とを相対移動させる搬送装
置とを備え、被転写紙に転写するための文字やマークな
どの像を感熱性孔版原紙に形成する感熱製版装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の装置として、インクを含浸
した含浸体を感熱性孔版原紙で覆った孔版印刷用原板を
感熱製版装置内に挿入してモータとサーマルヘッドで前
記感熱性孔版原紙を搬送、製版(加熱穿孔)して鏡像を
形成するとともに、この孔版印刷用原板をスタンプブロ
ックに取付けて印刷紙上に捺印して含浸体内のインクを
感熱性孔版原紙の穿孔部分から滲み出させて正像を形成
した際の捺印像を確認するために前記モータとサーマル
ヘッドで感熱記録シートに正像を形成するようにした感
熱製版装置を、出願人は開発し出願中である(特願平4
−135163号:平成4年5月27日出願)。
【0003】かかる感熱記録シートは上記以外に、表題
として製版済み孔版印刷用原板の裏面に貼付けたり、ラ
ベルとしてファイルの見出しに使用したりして用途が広
がってきている。よって以前にもまして感熱記録シート
の印刷品質も重要視されるようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、孔版印刷用
原板の感熱性孔版原紙をサーマルヘッドにより鏡像パタ
ーンで加熱穿孔した後に、感熱性孔版原紙を下にした状
態で孔版印刷用原板をスタンプブロックに取付けて印刷
紙上に捺印した時、感熱性孔版原紙の穿孔から含浸体に
含浸されたインクが印刷紙上に噴出してインクが広がる
(滲みる)ことが判明している。このため、感熱性孔版
原紙の穿孔サイズは小さく設定すると捺印品質が良くな
るのである。つまり、サーマルヘッドへの通電電力を小
さく設定して発熱量を小さくして穿孔サイズを小さくす
ればよいのである。
【0005】しかしながら、この装置で感熱記録シート
に正像を形成したとき、捺印像の線や塗りつぶし領域を
示す部分が白く抜けてしまい(白抜けと称する)、印刷
品質が良くないことが判明した。
【0006】これは、捺印品質を向上させるためにサー
マルヘッドへの通電電力を小さく設定しているため、サ
ーマルヘッドの発熱素子から感熱記録シートへの熱伝達
量が大きくならず、感熱記録シートが充分に発色する前
に感熱記録シートが送られてしまうためである。
【0007】一方、感熱記録シートの発色を充分にさせ
るためにサーマルヘッドへの通電電力を大きく設定する
と、孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙に形成される穿孔
が大きくなってしまい、その結果、捺印時のインクの滲
みが大きくなって捺印品質が低下してしまうのである。
【0008】このため、捺印品質と印刷品質の両方を向
上させることが難しいことが判明したのである。
【0009】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、孔版印刷用原板によ
る滲みのない捺印品質と感熱記録シートへの白抜けのな
い印刷品質を同時に得ることが出来る感熱製版装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の感熱製版装置は、インクを含浸した含浸体
を感熱性孔版原紙で覆った孔版印刷用原板の、前記感熱
性孔版原紙を加熱穿孔するための加熱装置と、その孔版
印刷用原板と加熱装置とを相対移動させる搬送装置とを
備え、前記感熱性孔版原紙を製版するようにした感熱製
版装置において、前記感熱製版装置内に前記孔版印刷用
原板がセットされたか、感熱記録シートがセットされた
かを判別するための判別手段と、その判別手段の判別結
果に基づき、前記孔版印刷用原板を製版するための前記
加熱装置及び/または搬送装置制御用の第1の制御モー
ドと、前記感熱記録シートを感熱記録するための前記加
熱装置及び/または搬送装置制御用の第2の制御モード
とを切り換える制御手段とを備えている。
【0011】この構成において、感熱製版装置はインク
を含浸した含浸体を感熱性孔版原紙で覆った孔版印刷用
原板の、前記感熱性孔版原紙を加熱穿孔するための加熱
装置と、その孔版印刷用原板と加熱装置とを相対移動さ
せる搬送装置とを備えており、判別手段が感熱製版装置
内に前記孔版印刷用原板がセットされたか、感熱記録シ
ートがセットされたかを判別し、制御手段が前記判別手
段の判別結果に基づき、孔版印刷用原板を製版するため
の加熱装置及び/または搬送装置制御用の第1の制御モ
ードと、前記感熱記録シートを感熱記録するための前記
加熱装置及び/または搬送装置制御用の第2の制御モー
ドとを切り換える。つまり、孔版印刷用原板と感熱記録
シートの双方に対して専用の制御モードを備え、それを
前記判別手段の判別結果に基づいて切り換えるのであ
る。
【0012】尚、前記制御手段は、前記加熱装置の加熱
量を前記第2の制御モードの場合よりも第1の制御モー
ドの場合を小さく設定しすることにより、孔版印刷用原
板の感熱性孔版原紙に対する穿孔を小さくし、感熱記録
シートを充分に発色させることができる。
【0013】また、前記加熱装置は前記搬送装置の搬送
方向に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子
を備え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマル
ヘッドとして構成し、前記制御手段は、サーマルヘッド
の発熱素子と孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙との間の
サーマルヘッドの発熱毎の相対移動距離を、前記第1の
制御モードの場合よりも第2の制御モードの場合の方を
小さく設定することにより、孔版印刷用原板の感熱性孔
版原紙に対する穿孔を小さくし、感熱記録シートを充分
に発色させることができる。
【0014】また、前記加熱装置は前記搬送装置の搬送
方向に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子
を備え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマル
ヘッドとして構成し、前記制御手段は、サーマルヘッド
の発熱サイクルを、前記第1の制御モードの場合よりも
第2の制御モードの場合の方を小さく設定することによ
り孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙に対する穿孔を小さ
くし、感熱記録シートを充分に発色させることができ
る。
【0015】また、前記加熱装置は前記搬送装置の搬送
方向に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子
を備え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマル
ヘッドとして構成し、前記制御手段は、前記サーマルヘ
ッドの発熱量を前記第2の制御モードの場合よりも第1
の制御モードの場合を小さく設定し、且つサーマルヘッ
ドの発熱素子と孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙との間
のサーマルヘッドの発熱毎の相対移動距離を、前記第1
の制御モードの場合よりも第2の制御モードの場合の方
を小さく設定することにより、孔版印刷用原板の感熱性
孔版原紙に対する穿孔を小さくして最適な大きさとし、
感熱記録シートに最適な加熱量を与えて白抜けのない充
分な発色を行うことができる。
【0016】また、前記加熱装置は前記搬送装置の搬送
方向に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子
を備え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマル
ヘッドとして構成し、前記制御手段は、前記サーマルヘ
ッドの発熱量を前記第2の制御モードの場合よりも第1
の制御モードの場合を小さく設定し、且つサーマルヘッ
ドの発熱サイクルを、前記第1の制御モードの場合より
も第2の制御モードの場合の方を小さく設定することに
より、孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙に対する穿孔を
小さくして最適な大きさとし、感熱記録シートに最適な
加熱量を与えて白抜けのない充分な発色を行うことがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の1
実施例について説明する。
【0018】本実施例の感熱製版装置は図1に示すよう
に、製版装置12と、スタンプブロック140からなっ
ている。製版装置12は、カバー14の上面に文字また
はファンクション入力をするためのキーボード16、そ
のキーボード16からの入力にしたがって文字などを表
示する液晶ディスプレイ18、電源のオンまたはオフを
指示するためのオンオフキー20、および製版を指示す
るための製版キー22が備わっている。カバー14の後
部上面には、スタンプブロック140を配置するスタン
プ収納部26が設けてある。さらに、その右側には薄い
感熱記録シート200を印刷後に排出する排出案内トレ
イ30が設けられ、その排出案内トレイ30は装置内部
の製版機構部に排出口28を介してつながっている。カ
バー14の側面には孔版印刷用原板120および感熱記
録シート200を製版および印刷する際に装着するため
の挿入口24が設けてある。なお、感熱記録シート20
0は、従来、一般のサーマルヘッド32での印刷に使用
される感熱紙を孔版印刷用原板120のサイズに合わせ
てカットしたものである。
【0019】孔版印刷用原板120は、図2に示すよう
に、感熱性孔版原紙122と、セパレータ124と、イ
ンクが含浸した多孔性支持体である多孔性物質126
と、その多孔性物質126を取り囲むように開口部12
7が貫通形成された枠体128と、インク不透過性の基
材であるフィルム130とから構成されている。前記多
孔性物質126には、不織布、和紙、布、紙、あるいは
連続多孔性ゴムである発泡NBR等が用いられている。
【0020】前記枠体128には、中央部に多孔性物質
126の大きさに応じた開口部127と、セパレータ1
24の抜き取り用の角穴129が貫通形成されている。
そして、枠体128の上面には感熱性孔版原紙122を
接着するための接着剤132が四辺に塗布されている。
【0021】前記フィルム130の上面には接着剤13
4が塗布されており、このフィルム130は前記枠体1
28の下面に接着されるとともに、この枠体128の開
口部127に収容された状態で前記多孔性物質126が
フィルム130に接着されている。
【0022】前記セパレータ124は一端側が前記多孔
性物質126の上面に配置されており(開口部127を
覆うように配置されている)、そのセパレータ124を
挟むように感熱性孔版原紙122が枠体128の上面に
接着されている。このセパレータ124の他端側は枠体
128に設けられた角穴129を通され、更に枠体12
8とフィルム130の間を通され、孔版印刷用原板12
0の外部に突出されている。
【0023】このように構成された孔版印刷用原板12
0には、サーマルヘッド32等の加熱装置により感熱性
孔版原紙122の熱可塑性フイルムを加熱溶融すること
により穿孔画像が形成される。このようにして製版され
た孔版印刷用原板120を、感熱性孔版原紙122を下
にして図3のスタンプブロック140に装着した後、セ
パレータ124を抜き取る。スタンプブロック140
は、把手部142とクッション層144、粘着剤層14
6とから構成されている。そして、孔版印刷用原板12
0が装着された状態でスタンプブロック140を印刷用
紙に対して押圧することにより多孔性物質126が圧縮
され含浸されたインクが印面(感熱性孔版原紙122)
の穿孔部分より滲み出て印刷用紙上にインクを転写す
る。
【0024】図4において、挿入口24の内側には、孔
版印刷用原板120および感熱記録シート200のいず
れかが挿入されたときにそれを検知する挿入検出スイッ
チ50が取付けられている。この挿入検出スイッチ50
の下方には、サーマルヘッド32(本発明の加熱装置)
を支持する放熱板と一体になった支持板36が軸361
の周りを揺動可能に支持されており、この支持板36は
搬送,ヘッド押付モータ94にワンウェイクラッチ機構
を介して作動連結されており、搬送,ヘッド押付モータ
(ステップモータ)94の正回転により揺動される。つ
まり、搬送,ヘッド押付モータ94が所定量回転する
と、支持板36は上方に回動して実線の状態となる。こ
の状態からヘッド押付モータ94が更に所定量回転する
と、支持板36は下方に回動して図中実線の状態から破
線の状態となり更に下方に回動される。
【0025】この支持板に36に取着されたサーマルヘ
ッド32に対向して装置内にはプラテン34が回転可能
に支持されており、このサーマルヘッド32とプラテン
34により孔版印刷用原板120および感熱記録シート
200が挟持される。即ち、前記感熱記録シート200
が挟持されたときには前記支持板36は図4の実線の状
態となり、孔版印刷用原板120が挟持されたときには
前記支持板36は図4の破線の状態となるのである。こ
のプラテン34は前記搬送,ヘッド押付モータ94の逆
回転により図中矢印方向に回転される。尚、前記サーマ
ルヘッド32は、前記プラテン34の回転軸線に対して
平行に延びるように多数の発熱素子が配列された周知の
ものであり、発熱素子ごとに発熱/非発熱が制御可能な
ものである。
【0026】前記支持板36の先端には、アーム40が
枢着され、このアーム40の先端には押上げローラ38
が回転自在に支持されている。前記プラテン34と連動
回転するシート送りローラ42は、前記プラテン34の
用紙送り出し側においてプラテン34の回転軸線と平行
に延びるように支持されている。アーム40はバネによ
り押上げローラ38を上方に移動させる方向に付勢され
ており、押上げローラ38は前記支持板36が実線の状
態に回動されたときに前記シート送りローラ42に付勢
される。このシート送りローラ42の用紙送り出し側に
は感熱記録シート200を反転させて前記排出口28に
案内する用紙ガイド281が設けられている。
【0027】支持板36の基部近傍には、シート判別ス
イッチ48(判別手段)が設けられ、このシート判別ス
イッチ48は、薄い感熱記録シート200が挿入口24
から挿入されたときに支持板36は上方に揺動して実線
で示す状態となるのでオンするが、孔版印刷用原板12
0が挿入口24から挿入されたときには、支持板36は
図の破線位置をとり上方に揺動しないのでオフしたまま
である。
【0028】シート送りローラ42の図左側には前記プ
ラテン34と連動回転して孔版印刷用原板120を送り
出すための送りローラ44が設けられている。孔版印刷
用原板120はこの送りローラ44と前記押上げローラ
38とにより挟持されてスタンプ収納部26の底部に送
り出される。
【0029】スタンプ収納部26の底部には、前記プラ
テン34と連動回転する送りローラ46a,46bが設
けられており、前記送りローラ44と前記押上げローラ
38とによりスタンプ収納部26に送り出された孔版印
刷用原板120を載置してこれを壁部261に押し当て
て位置決めを行う。
【0030】図5は孔版印刷用原板120の製版状態を
示している。装置に挿入された孔版印刷用原板120は
図中矢印Bの位置において搬送路上に出没するストッパ
ーによって停止装着される。このときサーマルヘッド3
2は図中破線で示す位置で待機状態にあり、このときシ
ート判別スイッチ48はオフしている。装着状態から製
版キー22が押下されると支持板36が前記搬送,ヘッ
ド押付モータ94の正転駆動力によって回転しサーマル
ヘッド32が実線の位置へ持ち上げられる。この状態で
は孔版印刷用原板120はプラテン34とサーマルヘッ
ド32に挟まれている。しかし、シート判別スイッチ4
8はオフのままである。このときシート判別スイッチ4
8のオフによって前記搬送,ヘッド押付モータ94とサ
ーマルヘッド32を後述する第1の制御モードに従って
駆動する。
【0031】サーマルヘッド32のプラテン34への押
し付け動作終了後、前記ストッパーが搬送路上から待避
し、プラテン34と送りローラ44は、前記搬送,ヘッ
ド押付モータ94の逆転駆動力によって送り方向へ回転
を開始する。送りローラ44は回転時の送り速度がプラ
テン34よりも若干速く、摩擦力はプラテン34より弱
く設定されており、孔版印刷用原板120が送りローラ
44とプラテン34の間でたるまず、プラテン34の送
り速度にならうようになっている。サーマルヘッド32
には、プラテン34の回転の1ステップ毎(搬送,ヘッ
ド押付モータ94の回転の1ステップ毎)にキー入力に
よって編集された第1の制御モードの製版データが、1
ライン毎のドット情報として送りられてきてサーマルヘ
ッド32の発熱素子が選択的に発熱して孔版印刷用原板
120を熱穿孔して製版を行なう。
【0032】製版終了後もプラテン34および送りロー
ラ44は、孔版印刷用原板120を送り続け最終的に送
りローラ46a,46bによってスタンプブロック14
0の下へ送り出す。その後、送り動作を終了してサーマ
ルヘッド32は点線の位置へ戻されて動作が完了する。
【0033】図6は感熱記録シート200の記録状態を
示している。まず、装置に挿入された感熱記録シート2
00は図中矢印Bの位置において搬送路上に出没するス
トッパーによって停止装着される。このときサーマルヘ
ッド32は図中点線で示す位置で待機状態でありシート
判別スイッチ48はオフしている。装着状態から製版キ
ー22が押下されると支持板36が前記搬送,ヘッド押
付モータ94の正転駆動力によって回転しサーマルヘッ
ド32が実線の位置へ持ち上げられる。この状態ではシ
ート判別スイッチ48はオンし、さらに押上げローラ3
8はシート送りローラ42と接している。このときシー
ト判別スイッチ48のオンによって後述する第2の制御
モードに従って前記搬送,ヘッド押付モータ94とサー
マルヘッド32とを駆動する。
【0034】サーマルヘッド32のプラテン34への押
し付け動作終了後、前記ストッパーが搬送路上から待避
し、前記プラテン34とシート送りローラ42は前記搬
送,ヘッド押付モータ94の逆転駆動力によって送り方
向へ回転を開始する。シート送りローラ42は回転時の
送り速度がプラテン34よりも若干速く、摩擦力はプラ
テン34より弱く設定されており感熱記録シート200
がシート送りローラ42とプラテン34の間でたるま
ず、プラテン34の送り速度にならうようになってい
る。サーマルヘッド32には、プラテン34の回転の1
ステップ毎(搬送,ヘッド押付モータ94の回転の1ス
テップ毎)にキー入力によって編集された第2モードの
印刷データが、1ライン毎のドット情報として送られて
きてサーマルヘッド32の発熱素子が選択的に発熱して
感熱記録シート200を発色させ印刷を行なう。印刷終
了後もプラテン34およびシート送りローラ42は感熱
記録シート200を送り続け、排出案内トレイ30へ送
り出す。その後、送り動作を終了してサーマルヘッド3
2は点線の位置へ戻されて動作が完了する。
【0035】次に本発明の搬送装置を構成する前記搬
送,ヘッド押付モータ94と、本発明の加熱装置を構成
するサーマルヘッド32とを駆動制御する第1の制御モ
ードと第2の制御モードについて説明する。
【0036】図7はサーマルヘッド32が被加熱素材5
6に当接した状態で被加熱素材56が矢印の方向へ相対
移動するところを示している。ここで被加熱素材56は
本実施例では、孔版印刷用原板120または感熱記録シ
ート200である。被加熱素材56が矢印方向へステッ
プ的に順次送られるが、各ステップで編集された所望の
製版または印刷に対応したドットデータがサーマルヘッ
ド32の発熱素子の並びへ送られる。データが確定した
後、特定時間の間データに対応した発熱素子が駆動され
ることで被加熱素材56の所望の位置に熱が印加され
る。各送りステップで前記の動作が繰り返されて最終的
に製版または印刷が完了する。
【0037】第1の制御モードで製版したパターンの一
例が図8(a)に示してある。この図8(a)は図7の
被加熱素材56(孔版印刷用原板120)をサーマルヘ
ッド32の接触する下面側から見た状態を正面として表
したものであって、正面からみると鏡像になってる。こ
れは捺印面となるパターンであるため、このパターンに
したがって穿孔された穴からインクが印刷用紙に転写さ
れて正像の印刷が得られることを意味している。
【0038】第2の制御モードで感熱記録シート200
を記録したパターンの一例が図8(b)に示してある。
第2のモードの印刷は正像ではあるが印刷範囲の末尾か
ら印刷されている。これは図9に示すように、排出口2
8から排出された印刷済みの感熱記録シート200が排
出案内トレイ30上でそのまま正像となるものである。
【0039】また、本実施例においては、入力機器をキ
ーボードとしたが、図示しない受信端子にパーソナルコ
ンピュータなどから文字やマークのデータを入力し、先
述の手順にて製版する感熱製版装置も可能である。
【0040】次に、第1モードで製版した時の穿孔の状
態(図10(b))、捺印した時のインクの滲みの状態
(図10(c))と、第2モードで印刷した時の発色の
状態(図10(d))とについて説明する。
【0041】本実施例で使用したサーマルヘッドの発熱
素子のサイズは、図10(a)に示すように主走査方向
(サーマルヘッドの発熱素子の並びの方向)Aは75μ
m、副走査方向(プラテンによる送り方向)Bは95μ
mである。前記搬送,ヘッド押付モータ(ステップモー
タ)94が1−2相駆動されると、2−2相駆動と比べ
て1ステップ当りの回転角度が半分になるため、図10
(a)に示すように2−2相駆動時の搬送ピッチPbが
141μmであるとすると、1−2相駆動時の搬送ピッ
チPcは70.5μmになる。
【0042】ここで、第1の制御モードで孔版印刷用原
板120を製版処理すると、前記搬送,ヘッド押付モー
タ94は2−2相駆動に設定され、図10(b)に示す
ように1ステップ当りPb搬送され、その1ステップの
搬送毎に感熱性孔版原紙122は穿孔される。この時、
印加条件を25W/mm2・65mj/mm2に設定し、
感熱性孔版原紙122に、厚さ1.5μm、融解点19
9℃のPET材質の熱可塑性フィルムと、厚さ41μ
m、目付け量10.8g/m2のPETとマニラ麻の混
抄品を接着して構成された薄膜を使用して穿孔すると、
主走査方向の穿孔サイズCは75μm程度、副走査方向
の穿孔サイズDも75μm程度となる。よって主走査方
向の穿孔率は1.0(75/75)程度となり、副走査
方向の穿孔率は0.8(75/95)程度となる。
【0043】ここで多孔性物質126に、粘度1500
0CPS(B型粘度計)、溶剤は植物性ひまし油が主成
分である顔料系油性インクを連続多孔性ゴムである発泡
NBRに含浸されたインク含浸体を使用して捺印する
と、滲み面積は4.5倍程度になるため、主走査方向及
び副走査方向の滲み率は2.1(√4.5)程度とな
る。
【0044】よって、最終的な捺印品質の尺度となる主
走査方向及び副走査方向の捺印長さE、Fは共に160
μm(75×√4.5)程度となる。主走査方向及び副
走査方向のピッチPa(141μm)、Pb(141μ
m)に対して共に160μmとなり、図10(c)に示
す如く、各ドットの捺印領域は主走査方向及び副走査方
向に一定距離毎にオーバラップ部分G(20μm)のみ
を有することになり、滲み過ぎる事の無い、美しい捺印
品質を得ることが出来る。
【0045】次に、第2の制御モードで感熱記録シート
200を印刷処理すると、前記搬送,ヘッド押付モータ
94は1−2相駆動に設定され、図10(d)に示すよ
うに1ステップ当りPc搬送され、感熱記録シート20
0は発色する。この時、印加条件を25W/mm2・1
05mj/mm2に設定し、感熱記録シート200に、
米坪73g/m2、紙厚83μm、光沢10%、白色度
84%、平滑度800msec、発色特性は一般感熱紙
並のものを使用して印刷すると、主走査方向の発色サイ
ズHは155μm程度、副走査方向の発色サイズIは8
5μm程度となる。よって主走査方向の発色率は2.1
(155/75)程度、副走査方向の発色率は0.9
(85/95)程度となる。主走査方向及び副走査方向
のピッチPa(141μm)、Pb(70.5μm)に
対して各々155μm、85μmとなり、図10(d)
に示す如く、各ドットの捺印領域は主走査方向及び副走
査方向に一定距離毎のオーバラップ部分J(15μm)
を必ず有することになり、白抜けの無い、美しい印刷品
質を得ることが出来る。
【0046】次に、図11に示すブロック図に基づい
て、本実施例の感熱製版装置の制御回路について説明す
る。
【0047】キーボード16は、マイクロコンピュータ
(以下、マイコンと称す)60の入出力インターフェー
ス62に接続されている。さらに、検出回路88には被
加熱素材56の挿入を検出する挿入検出スイッチ50お
よび被加熱素材56が孔版印刷用原板120か感熱記録
シート200かを判別するシート判別スイッチ48が接
続されており、この検出回路88はマイコン60の入力
インターフェース78に接続されている。入出力インタ
ーフェース62および入力インターフェース78は、バ
スライン98を介してCPU86、ROM64、RAM
70、孔版印刷用原板120の製版および感熱記録シー
ト200の印刷用の製版・印刷用CG−ROM82、液
晶ディプレイ18の表示用CG−ROM84、出力イン
ターフェース80に接続されている。
【0048】ROM64は、本製版装置12の全体の動
作を制御するプログラムを記憶しているプログラムメモ
リ66および仮名・漢字変換などに用いられる辞書メモ
リ68を備えている。RAM70は、キーボード16か
ら入力されるデータを記憶する入力バッファ72、孔版
印刷用原板120を製版、または感熱記録シート200
に印刷するためのデータを記憶する編集バッファ74、
シフトレジスタ76に加えて必要なカウンタやレジスタ
を備えている。
【0049】製版・印刷用CG−ROM82は、キーボ
ードから入力される全てのキャラクタのコードデータの
示す文字や記号等を感熱記録シート200にドットマト
リックス方式で印刷するためのドットパターンを、コー
ドデータに対応させてそれぞれ記憶したものである。
尚、本実施例においては、感熱記録シート200に印刷
するためのドットパターンを正像として扱うものとす
る。
【0050】また、表示用CG−ROM84は、キャラ
クタを液晶ディスプレイ18に表示するための表示用ド
ットパターンを、キャラクタ毎に前記コードデータに対
応させてそれぞれ記憶したものである。
【0051】出力インターフェース80には、サーマル
ヘッド駆動回路90、モータ駆動回路92、およびディ
スプレイ駆動回路96が接続され、それぞれにサーマル
ヘッド32、搬送,ヘッド押付モータ94、および液晶
ディスプレイ18が接続されている。
【0052】次に、本実施例の感熱製版装置の制御方法
におけるメインプログラムの流れを図12を用いて説明
する。
【0053】オンオフキー20を操作して電源を投入す
ると、CPU86はCPU86周辺の初期状態を設定す
る(ステップS101,以後単にS101と示す:他の
ステップも同じ)。
【0054】次に、S102でキーボード16のキース
キャンを行い、入力があるとそのキーがキャラクタかど
うかをS103で判断する。キャラクタ入力であれば
(S103:Y)、CPU86はデータ入力処理を行い
(S104)、さらに液晶ディスプレイ18に入力され
たキャラクタの表示を行なって(S105)、前記キー
スキャンルーチンS102へ戻る。もし、S103でキ
ャラクタ入力でなければ製版キー22を押下したかどう
かを判断する(S106)。製版キー22が押下されて
いなければ(S106:N)、他の処理を行なってS1
02へ戻る(S107)。
【0055】ここで、作業者は孔版印刷用原板120ま
たは感熱記録シート200を前記挿入口24に挿入す
る。この時、挿入口24の内部であって用紙搬送路上に
は、図5,図6に示された矢印Bの位置にストッパーが
突出しているので、孔版印刷用原板120または感熱記
録シート200はこのストッパーに当接してそれ以上は
内部に挿入されることはない。
【0056】そして、製版キー22が押下されたならば
(S106:Y)、挿入検出スイッチ50がオンしてい
るかどうかを判断する(S108)。もしオンしていな
ければ(S108:N)、孔版印刷用原板120また
は、感熱記録シート200を装着するように液晶ディス
プレイ18に表示を出してS102に戻る(S10
9)。
【0057】一方、挿入検出スイッチ50がオンしてい
れば(S108:Y)、CPU86は前記搬送,ヘッド
押付モータ(ステップモータ)94を所定量正回転させ
て停止する。この時、支持板36が上方に回動されてサ
ーマルヘッド32が孔版印刷用原板120若しくは感熱
記録シート200を前記プラテン34に付勢した状態と
なる(S110)。そしてシート判別スイッチ48がオ
ンしているかどうかを判別する(S111)。前記挿入
口24に感熱記録シート200が挿入されているときは
(S111:Y)、ステップS119へ移行して第2の
制御モードになり、挿入口24に孔版印刷用原板120
が挿入されているときは(S111:N)、ステップS
112へ移行して第1の制御モードになる。
【0058】第1の制御モードになると、CPU86は
前記搬送,ヘッド押付モータ94の駆動方式を2−2相
励磁駆動にセットし(S112)、穿孔用の鏡像データ
を編集する(S113)。この編集ルーチンでは、キー
ボード16から入力された文字や記号等のコードデータ
が入力順に記憶された入力バッファ72から、CPU8
6はコードデータを入力順に従って読み出す。読み出さ
れたコードデータの示すキャラクタのドットパターン
(感熱記録シート用)を前記製版・印刷用CG−ROM
82から読み出し、それを反転させてRAM70の編集
バッファ74に穿孔用ドットパターンデータとして順次
記憶させる。つまり、編集バッファ74には入力順にキ
ャラクタがそれぞれ左右反転された鏡像の状態で記憶さ
れていくのである。
【0059】次に、CPU86は編集バッファ74に記
憶された穿孔用ドットパターンの製版ライン数を演算
し、それを記憶する(S114)。この製版ラインは、
前記サーマルヘッド32の前記主走査方向(図10
(a))に沿って配列された発熱素子に対応するもので
あって、1回の発熱素子群への通電により形成される1
列の穿孔群を意味する。
【0060】次に、CPU86は前記ストッパーを用紙
搬送路から離脱させるとともに、前記編集バッファ74
から穿孔用ドットパターンを製版ライン毎に読み出し
て、それを1製版ライン分の発熱素子制御データとして
前記ヘッド駆動回路90に出力する。ヘッド駆動回路9
0は、発熱素子制御データに従ってサーマルヘッド32
の発熱素子を選択的に通電するのである。この製版1ラ
インの通電制御は、25W/mm2・65mj/mm2の
条件で所定時間行なわれ、その後前記搬送,ヘッド押付
モータ94を2−2相励磁で1ステップ逆転駆動させる
(S115)。
【0061】この後、前記製版ライン数を1減少させ
(S116)、その値が0になったか否かを判別する
(S117)。0でないときは(S117:N)、前記
ステップS115の処理に戻る。このため、製版ライン
の1ライン毎にサーマルヘッド32の発熱素子への通電
と、搬送,ヘッド押付モータ94の2−2相励磁方式に
よる1ステップの駆動とがそれぞれ行なわれる。
【0062】最後の製版ラインの製版が終了すると、前
記ステップS117の判別がYESとなり、CPU86
は孔版印刷用原板120を前記スタンプ収納部26の底
部で且つ前記スタンプブロック140の真下に送り出す
ように前記搬送,ヘッド押付モータ94を逆転駆動し
(S118)、前記ステップS102の処理に戻る。こ
れにより、前記孔版印刷用原板120の製版が終了し、
孔版印刷用原板120はインク不透過性のフィルム13
0を上に、感熱性孔版原紙122を下にした状態で前記
スタンプブロック140の真下に配置されるため、その
粘着剤層146にインク不透過性のフィルム130介し
て孔版印刷用原板120を接着させることができる。こ
こで、粘着剤層146の粘着力は、孔版印刷用原板12
0を繰り返し脱着可能な値に設定されている。
【0063】これに対し、前記ステップS111の判別
がYESとなると、CPU86は第2の制御モードに入
る。
【0064】この第2の制御モードにおいては、まず、
前記搬送,ヘッド押付モータ94の駆動方式を1−2相
励磁駆動方式に設定し(S119)、モータの次の逆転
方向のステップの2相励磁を行う相のコイル(例えば4
相モータならばAB相,BC相,CD相,DA相の何れ
かの相のコイル)を通電し、1相駆動なのか2相駆動で
あるかを示す駆動状態フラグメモリに2相駆動であるこ
とを記憶させる(S120)。この後、感熱記録シート
用に印刷用の正像データを末尾から編集する(S12
1)。この編集ルーチンでは、キーボード16から入力
された文字や記号等のコードデータが入力順に記憶され
た入力バッファ72から、CPU86はコードデータを
逆順に読み出す。読み出されたコードデータの示すキャ
ラクタのドットパターン(感熱記録シート用)を前記製
版・印刷用CG−ROM82から読み出し、それをRA
M70の編集バッファ74に印刷用ドットパターンデー
タとして順次記憶させるのである。
【0065】次に、CPU86は編集バッファ74に記
憶された印刷用ドットパターンの印刷ライン数を演算
し、それを記憶する(S122)。この印刷ラインは、
前記サーマルヘッド32の前記主走査方向(図10
(a))に沿って配列された発熱素子に対応するもので
あって、1回の発熱素子群への通電により感熱記録シー
トに形成される1列の発色ドット群を意味する。
【0066】次に、CPU86は前記ストッパーを用紙
搬送路から離脱させるとともに、前記編集バッファ74
から印刷用ドットパターンを印刷ライン毎に最初のライ
ンから読み出して、それを1印刷ライン分の発熱素子制
御データとして前記ヘッド駆動回路90に出力する。ヘ
ッド駆動回路90は、発熱素子制御データに従ってサー
マルヘッド32の発熱素子を選択的に通電するのであ
る。この印刷1ラインの通電制御は、25W/mm2・
105mj/mm2の条件で所定時間行なわれる(S1
23)。
【0067】次に、CPU86は前記駆動状態フラグメ
モリの記憶内容を読み出して前記搬送,ヘッド押付モー
タ94が1相駆動であったのか2相駆動であったのかを
判別する(S124)。最初は、前記ステップS120
にて2相駆動が行なわれているため、ステップS124
はYESとなり、次の1相駆動を引続き逆転方向に行な
うための励磁相のコイルに所定時間通電制御し(S12
5)、前記ステップS123の処理に戻る。この1相駆
動とは、前記ステップS120にて励磁された励磁相が
例えば、4相ステップモータのAB相の場合にはB相を
励磁し、BC相の場合にはC相を励磁し、CD相の場合
にはD相を励磁し、DA相の場合にはA相を励磁するも
のである。尚、この時、前記駆動状態フラグメモリには
1相駆動を示すデータが更新記憶される。このステップ
S123では、直前の2相駆動時の前記発熱素子制御デ
ータが変化していないので、同一の発熱素子が通電され
ることになる。
【0068】次に、CPU86は再び前記ステップS1
24の判別ルーチンにて前記駆動状態フラグメモリの記
憶内容を読み出し、前記搬送,ヘッド押付モータ94が
1相駆動であったのか2相駆動であったのかを判別する
(S124)。2回目は1相駆動であるのでステップS
124はNOとなり、前記ステップS122で求めた印
刷ライン数を1減少させる(S126)。
【0069】その後、CPU86は前記搬送,ヘッド押
付モータ94を引続き逆転方向に1ステップ駆動させ
る。この場合は、直前の励磁状態が1相励磁状態である
ため、2相励磁のためのコイルに所定時間通電を行う。
例えば、4相ステップモータのA相の場合にはAB相を
励磁し、B相の場合にはBC相を励磁し、C相の場合に
はCD相を励磁し、D相の場合にはDA相を励磁するも
のである。この励磁と共に、前記駆動状態フラグメモリ
には2相駆動を示すデータが更新記憶される。
【0070】そして、前記ステップS126で求めた印
刷ライン数が0であるか否かを判別し(S128)、0
でないならば前記ステップS123の処理に戻る。この
ため、前記編集バッファ74から次の印刷ラインの印刷
用ドットパターンを読み出して1印刷ライン分の発熱素
子制御データとして前記ヘッド駆動回路90に出力し、
1ラインの印刷を行い、その後、ステップS125にて
次の1相を励磁し、再び、同じ発熱素子制御データを使
用して印刷を行うという動作を印刷ライン数が0になる
まで繰り返す。
【0071】印刷ライン数が0になると(S128:
Y)、CPU86は前記搬送,ヘッド押付モータ94の
駆動方法を2−2相励磁に切り換え(S129)、感熱
記録シート送り出し処理を行う。つまり、前記搬送,ヘ
ッド押付モータ94を逆転方向に所定回転量回転させて
印刷済みの感熱記録シート(前記入力バッファ72に記
憶されたキャラクタが逆順に正像の状態で印刷されてい
る。)が上下反転され、前記排出案内トレイ30に印刷
面を上にして排出される。この時、感熱記録シート20
0は図9に示すように作業者が入力バッファ72に記憶
させたキャラクタが入力された順番通りに並んだ状態と
なり、容易に確認可能である。
【0072】また、印刷は送りが孔版印刷用原板120
の場合2−2相励磁式であるに対し、感熱記録シート2
00の場合は1−2相励磁式であるので送りピッチが2
倍細かくなり、一方、サーマルヘッドの発熱素子への通
電量が孔版印刷用原板120の場合は25W/mm2・
65mj/mm2であるに対し、感熱記録シート200
の場合は25W/mm2・105mj/mm2であるので
発熱量は感熱記録シート200への印加量の方が大き
い。このため、孔版印刷用原板120の感熱性孔版原紙
122はインクの滲みに対応して穿孔が小さく形成さ
れ、感熱記録シート200は白抜けのない美しい発色と
なるのである。
【0073】本実施例においては、製版装置に挿入され
た被処理体が孔版印刷用原板なのか、或は感熱記録シー
トなのかを判別し、その結果に基づいて第1の制御モー
ドと第2の制御モードとを切り換えるため、作業者がい
ちいちモード切換を行う必要がなく、つねに被処理体の
種別に応じた処理が行われるのである。
【0074】次に、第2の実施例について説明する。前
記第1の実施例の場合は、感熱記録シートを送る前記搬
送,ヘッド押付モータ94の駆動方法を変更していた
が、この実施例の場合は、孔版印刷用原板と感熱記録シ
ートとの場合とで搬送,ヘッド押付モータ94の駆動方
法を変更せず、換わりに、サーマルヘッドの発熱素子へ
の通電を変更するものである。孔版印刷用原板の場合は
1ステップの送り中に1回の通電とし、感熱記録シート
の場合には1ステップの送り中に2回の通電が行われ
る。それを、図13のフローチャートを参照して説明す
る。尚、図中、図12の処理ステップと同一のステップ
には同じステップ番号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0075】作業者は所望のキャラクタを入力してその
コードデータを入力バッファ72に順次記憶させ、孔版
印刷用原板120を装置にセットして製版キー22を押
すと、ステップS111の判別がNOとなり、前記第1
の実施例と同様に製版処理が行われる。この時の前記搬
送,ヘッド押付モータ94の駆動方法は、2−2相励磁
方式(1−2相励磁方式でもよい)が設定されており、
サーマルヘッドの発熱素子への通電量は25W/mm2
・65mj/mm2の条件が設定されている。
【0076】孔版印刷用原板120の製版後、作業者は
感熱記録シート200を装置にセットして製版キー22
を押すと、ステップS111の判別がYESとなり、第
2の制御モードとなる。
【0077】即ち、CPU86は感熱記録シート用に印
刷用の正像データを末尾から編集する(S140)。こ
の編集ルーチンでは、キーボード16から入力された文
字や記号等のコードデータが入力順に記憶された入力バ
ッファ72から、CPU86はコードデータを逆順に読
み出す。読み出されたコードデータの示すキャラクタの
ドットパターン(感熱記録シート用)を前記製版・印刷
用CG−ROM82から読み出し、それをRAM70の
編集バッファ74に印刷用ドットパターンデータとして
順次記憶させるのである。
【0078】この後、CPU86は編集バッファ74に
記憶された印刷用ドットパターンの印刷ライン数を演算
し、それを記憶する(S141)。この印刷ラインは、
前記サーマルヘッド32の前記主走査方向(図10
(a))に沿って配列された発熱素子に対応するもので
あって、1回の発熱素子群への通電により感熱記録シー
トに形成される1列の発色ドット群を意味する。
【0079】次に、CPU86はストッパーを用紙搬送
路から離脱させるとともに、前記搬送,ヘッド押付モー
タ94を1ステップ逆転させる指令をモータ駆動回路9
2に出力すると共に(S142)、所定のタイミング時
間T1の経過を待ち(S143)、その時間T1の経過
後に1ライン印刷処理を行う(S144)。このステッ
プでは、CPU86は前記編集バッファ74から印刷用
ドットパターンを印刷ライン毎に最初のラインから読み
出して、それを1印刷ライン分の発熱素子制御データと
して前記ヘッド駆動回路90に出力する。ヘッド駆動回
路90は、発熱素子制御データに従ってサーマルヘッド
32の発熱素子を選択的に通電するのである。この印刷
1ラインの通電制御は、25W/mm2・105mj/
mm2の条件で所定時間行なわれる。
【0080】その後に、CPU86は所定のタイミング
時間T2の経過を待ち(S145)、その時間T2の経
過後に再び1ライン印刷処理を行う(S146)。この
時、前記ステップS144の通電制御時の発熱素子制御
データを使用して1ラインの印刷処理が行われる。ここ
で、前記タイミング時間T1,T2は搬送,ヘッド押付
モータ94を1ステップ逆転する指令信号をモータ駆動
回路92に出力し、モータがその駆動を終了するまでの
時間内において、つまり、モータの1ステップ回転中に
おいて、感熱記録シートに等間隔に2回の印刷処理が行
われるように設定されている。
【0081】その後、CPU86は前記印刷ライン数を
1減少させ(S147)、その値が0になったか否かを
判別し(S148)、0でない場合には前記ステップS
142の処理に戻る。このためモータの1ステップ毎に
同じ発熱素子制御データを用いて2回ずつ印刷処理が行
われていき、最後の印刷ラインについて2回の印刷処理
が行われると、前記ステップS148がYESとなり、
感熱記録シート200の送り出し処理を行う(S14
9)。つまり、前記搬送,ヘッド押付モータ94を逆転
方向に所定回転量回転させて印刷済みの感熱記録シート
(前記入力バッファ72に記憶されたキャラクタが逆順
に正像の状態で印刷されている。)が上下反転され、前
記排出案内トレイ30に印刷面を上にして排出される。
この時、感熱記録シート200は、図9に示すように、
作業者が入力バッファ72に記憶させたキャラクタが入
力された順番通りに並んだ状態となり、容易に確認可能
である。
【0082】本発明は、前述の実施例にのみ限定される
ものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種
々の変形が可能である。
【0083】例えば、用紙送りのモータによる被搬送体
(感熱記録シートと孔版印刷用原板)の1印刷ライン分
の送り量を一定にすると共に、孔版印刷用原板のための
第1の制御モードでのサーマルヘッドの発熱素子の発熱
量よりも、感熱記録シートのための第2の制御モードで
の発熱量を大きく設定することも可能である。
【0084】また、サーマルヘッドの発熱素子の発熱量
を一定にすると共に、孔版印刷用原板のための第1の制
御モードでの用紙送りモータ(前記搬送,ヘッド押付モ
ータ94)による1印刷ライン分の送り量よりも、感熱
記録シートのための第2の制御モードでの送り量を小さ
く設定することも可能である。つまり、サーマルヘッド
の発熱毎の用紙送り量を孔版印刷用原板の場合よりも感
熱記録シートの場合の方を小さく設定してもよい。
【0085】また、サーマルヘッドの発熱素子の発熱量
を一定にすると共に、用紙送りモータ(前記搬送,ヘッ
ド押付モータ94)による送り量も一定にし、モータに
よる用紙送りの1定量あたりのサーマルヘッドの発熱サ
イクルを孔版印刷用原板の場合よりも感熱記録シートの
場合の方を小さく設定してもよい。例えば、用紙送りの
1定量あたりのサーマルヘッドの発熱を孔版印刷用原板
の場合には1回とし、感熱記録シートの場合には2回以
上になるように設定してもよいのである。
【0086】また、前記実施例の場合は前記搬送,ヘッ
ド押付モータ94によりサーマルヘッドに対して孔版印
刷用原板と感熱記録シートとを移動させることにより穿
孔と印刷とを行っていたが、孔版印刷用原板と感熱記録
シートとを移動させずにサーマルヘッドを移動させるこ
とも可能である。つまり、本発明における搬送装置は加
熱装置(一例としてサーマルヘッド)と孔版印刷用原板
(感熱記録シート)との間に相対移動を発生するもの全
てを含むのである。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、感熱製版
装置にセットされた被処理体が孔版印刷用原板である場
合には第1の制御モードでそれに最適な制御を行ってイ
ンクの滲みのない捺印像が形成可能となると共に、感熱
製版装置にセットされた被処理体が感熱記録シートであ
る場合には第2の制御モードでそれに最適な制御を行っ
て感熱記録シートへの白抜けのない印刷品質を同時にう
ることができる。また、第1の制御モードと第2の制御
モードとが自動切り替えされるため、作業者は孔版印刷
用原板若しくは感熱記録シートを装置にセットするだけ
でよいので、作業性がよいという実用上大変優れた利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例の感熱製版装置の
外観を示す斜視図である。
【図2】孔版印刷用原板の分解斜視図である。
【図3】スタンプブロックの側面図である。
【図4】感熱製版装置の製版機構部の断面を模式的に示
す説明図である。
【図5】孔版印刷用原板の製版時の説明図である。
【図6】感熱記録シートの印刷時の説明図である。
【図7】サーマルヘッドが被加熱素材に当接した状態を
示す説明図である。
【図8】(a)は第1の制御モードで製版した時の出力
を示す説明図である。(b)は第2の制御モードで印刷
した時の出力を示す説明図である。
【図9】第2のモードで印刷した感熱記録シートの実際
の出力状態を示す図である。
【図10】(a)はサーマルヘッドの発熱素子の配置及
び搬送,ヘッド押付モータ94により用紙が送られたと
きの発熱素子の送り方向への相対移動位置を示す説明図
である。(b)は第1の制御モードで孔版印刷用原板を
製版した時の穿孔を示す説明図である。(c)は第1の
制御モードで穿孔された孔版印刷用原板を使用して捺印
した時のインクの滲み具合いを示す説明図である。
(d)は第2の制御モードで感熱記録シートを印刷した
時の発色具合いを示す説明図である。
【図11】感熱製版装置の電子制御部のブロック図であ
る。
【図12】第1の実施例のメインプログラムの流れを示
すフローチャート図である。
【図13】第2の実施例のメインプログラムの流れを示
すフローチャート図である。
【符号の説明】 12 感熱製版装置 22 製版キー 28 排出口 30 排出案内トレイ 32 サーマルヘッド 34 プラテン 42 シート送りローラ 44 送りローラ 48 シート判別スイッチ 60 マイクロコンピュータ 94 搬送,ヘッド押付モータ 120 孔版印刷用原板 140 スタンプブロック 200 感熱記録シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを含浸した含浸体を感熱性孔版原
    紙で覆った孔版印刷用原板の、前記感熱性孔版原紙を加
    熱穿孔するための加熱装置と、その孔版印刷用原板と加
    熱装置とを相対移動させる搬送装置とを備え、前記感熱
    性孔版原紙を製版するようにした感熱製版装置におい
    て、 前記感熱製版装置内に前記孔版印刷用原板がセットされ
    たか、感熱記録シートがセットされたかを判別するため
    の判別手段と、 その判別手段の判別結果に基づき、前記孔版印刷用原板
    を製版するための前記加熱装置及び/または搬送装置制
    御用の第1の制御モードと、前記感熱記録シートを感熱
    記録するための前記加熱装置及び/または搬送装置制御
    用の第2の制御モードとを切り換える制御手段とを備え
    たことを特徴とする感熱製版装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱装置は前記搬送装置の搬送方向
    に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子を備
    え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマルヘッ
    ドであり、前記制御手段は、サーマルヘッドの発熱量を
    前記第2の制御モードの場合よりも第1の制御モードの
    場合を小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載
    の感熱製版装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱装置は前記搬送装置の搬送方向
    に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子を備
    え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマルヘッ
    ドであり、前記制御手段は、サーマルヘッドの発熱素子
    と孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙との間のサーマルヘ
    ッドの発熱毎の相対移動距離を、前記第1の制御モード
    の場合よりも第2の制御モードの場合の方を小さく設定
    することを特徴とする請求項1に記載の感熱製版装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱装置は前記搬送装置の搬送方向
    に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子を備
    え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマルヘッ
    ドであり、前記制御手段は、サーマルヘッドの発熱サイ
    クルを、前記第1の制御モードの場合よりも第2の制御
    モードの場合の方を小さく設定することを特徴とする請
    求項1に記載の感熱製版装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱装置は前記搬送装置の搬送方向
    に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子を備
    え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマルヘッ
    ドであり、前記制御手段は、前記サーマルヘッドの発熱
    量を前記第2の制御モードの場合よりも第1の制御モー
    ドの場合を小さく設定し、且つサーマルヘッドの発熱素
    子と孔版印刷用原板の感熱性孔版原紙との間のサーマル
    ヘッドの発熱毎の相対移動距離を、前記第1の制御モー
    ドの場合よりも第2の制御モードの場合の方を小さく設
    定することを特徴とする請求項1に記載の感熱製版装
    置。
  6. 【請求項6】 前記加熱装置は前記搬送装置の搬送方向
    に対し略直交する方向に1列に並ぶ多数の発熱素子を備
    え、1列の発熱パターンを順次変更可能なサーマルヘッ
    ドであり、前記制御手段は、前記サーマルヘッドの発熱
    量を前記第2の制御モードの場合よりも第1の制御モー
    ドの場合を小さく設定し、且つサーマルヘッドの発熱サ
    イクルを、前記第1の制御モードの場合よりも第2の制
    御モードの場合の方を小さく設定することを特徴とする
    請求項1に記載の感熱製版装置。
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