JPH09201854A - スクリュインプランジャ式射出装置とそれを用いた射出成形方法 - Google Patents

スクリュインプランジャ式射出装置とそれを用いた射出成形方法

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JPH09201854A
JPH09201854A JP8302993A JP30299396A JPH09201854A JP H09201854 A JPH09201854 A JP H09201854A JP 8302993 A JP8302993 A JP 8302993A JP 30299396 A JP30299396 A JP 30299396A JP H09201854 A JPH09201854 A JP H09201854A
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injection cylinder
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良光 田端
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茂美 櫛田
Shinichi Nakamura
伸一 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型製品と小型製品の何れの成形において
も、有利に用いられるスクリュインプランジャ式射出装
置を提供すること。 【解決手段】 射出シリンダ14内で射出プランジャ1
2とスクリュ10を前進させることにより、射出プラン
ジャ12の先端側に形成された貯留部に導かれた溶融樹
脂を射出せしめるプランジャ式の射出作動と、射出プラ
ンジャ12の軸方向先端面を射出シリンダ14に当接固
定して貯留部を縮小せしめた状態下でスクリュ10を回
転および軸方向移動させることにより、縮小貯留部に導
かれた溶融樹脂を射出せしめるインラインスクリュ式の
射出作動とを、選択的に実施することが出来るようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、スクリュインプランジャ式射出
装置に関連する技術に関するものであり、特に、必要射
出量の多い大型製品と必要射出量の少ない小型製品の何
れをも、安定して連続成形することの出来る、新規な構
造のスクリュインプランジャ式射出装置と、それを用い
た射出成形方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、所定の金型の成形キャビティに
溶融樹脂材料を射出充填して目的とする成形品を製造す
るための射出装置の一種として、特公昭46−2909
号公報や実開昭60−171319号公報等に記載され
ているように、射出シリンダに挿入配置された筒状の射
出プランジャにスクリュを回転可能に内挿せしめて、ス
クリュの回転により所定の樹脂材料を射出プランジャ先
端側の貯留部に送り込むと共に、射出シリンダ内で射出
プランジャとスクリュを軸方向に同時に一体的に前進さ
せることにより、貯留部内の樹脂材料を射出するように
したスクリュインプランジャ式射出装置が知られてい
る。そして、このようなスクリュインプランジャ式射出
装置は、貯留部を形成する射出シリンダの内径寸法(即
ち、射出プランジャの外径寸法)が大きく設定されるこ
とにより、特に、多量の射出量が必要とされる大型製品
の射出成形用として好適に用いられている。
【0003】ところで、プランジャ式射出装置において
安定した連続成形を行うには、一般に、成形時における
射出プランジャの計量ストロークを、射出プランジャの
最大計量ストロークの10〜70%に設定する必要があ
り、計量ストロークが小さくなり過ぎると、射出量や射
出圧力の制御精度乃至は分解能力が低下して製品品質が
不安定となる一方、計量ストロークが大きくなり過ぎる
と、樹脂溶融熱量が不足気味となって製品品質が不安定
となり、安定した連続成形が困難となる。
【0004】そのために、従来の構造では、大型製品の
射出成形に用いるために射出プランジャの外径寸法を大
きく設定すると、必要射出量の少ない小型製品の成形性
能を十分に確保することが難しくなるという問題があっ
たのであり、必要射出量の多い大型製品と必要射出量の
少ない小型製品の何れの成形にも有利に用いることので
きるスクリュインプランジャ式射出装置の実現が極めて
困難だったのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、必要射出量の多い大型製品と必要射出量の
少ない小型製品の何れをも、射出量等の優れた制御性を
もって安定して連続成形することの可能な、新規な構造
のスクリュインプランジャ式射出装置と、かかるスクリ
ュインプランジャ式射出装置を用いた射出成形方法を提
供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、請
求項1に記載の発明の特徴とするところは、射出シリン
ダに挿入配置された筒状の射出プランジャにスクリュを
回転可能に内挿せしめて、該スクリュの回転により所定
の樹脂材料を射出プランジャ先端側の貯留部に送り込む
と共に、射出シリンダ内で射出プランジャおよびスクリ
ュを軸方向に前進させて貯留部内の樹脂材料を射出する
ようにしたスクリュインプランジャ式射出装置におい
て、スクリュを射出プランジャに対して軸方向に相対移
動可能とすると共に、スクリュを射出プランジャに対し
て軸方向に駆動する駆動手段を設ける一方、かかる射出
プランジャの軸方向先端面を、射出プランジャの前進端
位置で射出シリンダの内面に対して密に当接可能とし、
射出プランジャの軸方向先端面の射出シリンダ内面への
当接により貯留部を縮小せしめてスクリュの先端側に縮
小貯留部を形成することによって、該スクリュの回転に
より樹脂材料を縮小貯留部に送り込み、且つスクリュの
軸方向の前進により縮小貯留部内の樹脂材料を射出せし
めるインラインスクリュ式射出機構が構成されるように
したことにある。
【0007】このような構造とされたスクリュインプラ
ンジャ式射出装置においては、射出プランジャの先端面
を射出シリンダ内面に当接させて固定した状態下でスク
リュを回転および軸方向移動させることにより、一般的
なインラインスクリュ式の射出成形を行うことができ
る。
【0008】すなわち、本発明に係るスクリュインプラ
ンジャ式射出装置においては、射出シリンダ内で射出プ
ランジャとスクリュを前進させることにより、貯留部内
の溶融樹脂を射出せしめる従来からのプランジャ式の射
出作動と、射出プランジャを射出シリンダに当接固定せ
しめた状態下でスクリュを回転および軸方向移動させる
ことにより、縮小貯留部内の溶融樹脂を射出せしめるイ
ンラインスクリュ式の射出作動とを、選択的に実施する
ことが出来るのである。
【0009】ここにおいて、射出プランジャに内挿され
たスクリュは、その外径寸法が射出プランジャに比して
小さく設定されることから、インラインスクリュ式の射
出作動時には、射出量が少ない場合でも、スクリュにお
ける計量ストロークが容易に確保されて、良好なる制御
性と成形安定性を得ることが可能となるのであり、それ
故、プランジャ式の射出作動とインラインスクリュ式の
射出作動を選択することによって、射出量が多い大型製
品と射出量が少ない小型製品の何れをも、射出量等の優
れた制御性をもって安定して連続成形することができる
のである。
【0010】また、請求項1に記載の発明において、ス
クリュの駆動機構は何等限定されるものでないが、例え
ば、請求項2に記載の発明に従う構造が有利に採用され
る。即ち、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
発明に従う構造とされたスクリュインプランジャ式射出
装置において、前記射出プランジャの軸方向基部側に、
該射出プランジャと共に前記射出シリンダに対して移動
せしめられる移動基板が固設されていると共に、該移動
基板によって、前記スクリュを軸方向に駆動する駆動手
段が支持されていることを、特徴とする。なお、かかる
軸方向の駆動手段としては、例えば油圧シリンダ機構や
電動モータ機構などが採用され得る。
【0011】このような請求項2に記載の発明に従う構
造を採用すれば、スクリュの駆動機構が有利に実現され
るのであり、また、スクリュの軸方向の移動端を規定す
るためのストッパ機構を、かかる移動基板との間に設け
ることも可能となる。
【0012】また、請求項1に記載の発明において、射
出プランジャの駆動機構は何等限定されるものでない
が、例えば、請求項3に記載の発明に従う構造が有利に
採用される。即ち、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされたスクリュインプ
ランジャ式射出装置において、前記射出プランジャの前
記射出シリンダに対する軸方向の駆動力が、それら射出
プランジャと射出シリンダの間において該射出プランジ
ャの周囲に配設された複数個の油圧シリンダ機構によっ
て及ぼされると共に、かかる油圧シリンダ機構のピスト
ンロッドによって、前記スクリュが軸方向に案内される
ようになっていることを、特徴とする。
【0013】このような請求項3に記載の発明に従う構
造を採用すれば、射出プランジャの駆動機構が有利に実
現されると共に、射出プランジャを駆動する油圧シリン
ダ機構のピストンロッドがスクリュのガイドレールとし
て利用されて、スクリュのストローク作動時の安定性の
向上が、簡単な構造をもって達成される。
【0014】また、請求項1に記載の発明において、射
出シリンダにおける前記射出プランジャの挿入孔の断面
積:Saと、該射出プランジャにおける前記スクリュの
内挿孔の断面積:Sbの比:Sa/Sbは、装置に要求
される性能等に応じて適宜に設定される設計事項であっ
て、特に限定されるものでないが、例えば、請求項4に
記載の発明に従うことが望ましい。即ち、請求項4に記
載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明に従
う構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置にお
いて、上記Sa/Sbの値が、2≦Sa/Sb≦8であ
ることを、特徴とする。
【0015】更にまた、請求項1に記載の発明において
は、射出プランジャの先端側に形成される前記貯留部の
最大容量:Qaと、スクリュの先端側に形成される前記
縮小貯留部の最大容量:Qbの比:Qa/Qbも、装置
に要求される性能等に応じて適宜に設定される設計事項
であって、特に限定されるものでないが、例えば、請求
項5に記載の発明に従うことが望ましい。即ち、請求項
5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のス
クリュインプランジャ式射出装置において、上記Qa/
Qbの値が、3≦Qa/Qb≦10であることを、特徴
とする。
【0016】そして、このような請求項4に記載の発明
に従う断面積比(Sa/Sb)或いは請求項5に記載の
発明に従う貯留容量比(Qa/Qb)を採用すれば、プ
ランジャ式の射出作動とインラインスクリュ式の射出作
動を選択することによって、特に大きな必要射出量の幅
(範囲)に亘り、良好なる成形性を得ることが可能とな
る。即ち、2≦Sa/Sbとすることによって、比較的
小型の射出プランジャを使って大容量の溶融樹脂を貯留
し成形することが出来るという効果が一層有利に達せら
れるのであり、また3≦Qa/Qbとすることによっ
て、必要射出量(成形キャビティ容量)の対応範囲が一
層有利に確保されて、優れた経済的効果およびコストパ
フォーマンスが発揮されるのである。また一方、Sa/
Sb≦8またはQa/Qb≦10とすることによって、
樹脂材料の貯留部における貯留時間が長くなり過ぎた
り、貯留部を温調する外部ヒータから貯留樹脂中心部へ
の距離が長くなり過ぎることが防止されるのであり、そ
れによって、貯留の初めの部分と終わりの部分、或いは
中心部と外延部とにおける貯留樹脂の温度差が抑えられ
て、より安定した成形性が確保されるのである。しか
も、Sa/Sb≦8またはQa/Qb≦10とすれば、
貯留容量が多くなって貯留に要する時間が長くなり過ぎ
ることに起因するサイクルタイムの延長も防止されるこ
とから、優れた成形加工のコストパフォーマンスも確保
されることとなる。
【0017】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされたスクリ
ュインプランジャ式射出装置において、前記射出プラン
ジャの前記射出シリンダに挿入される先端側部分の外周
面に第一の螺旋溝が設けられて、該第一の螺旋溝にマイ
クロシーズヒータが配設されていることを、特徴とす
る。
【0018】このような請求項6に記載の発明に従う構
造を採用すれば、射出シリンダ内に挿入された射出プラ
ンジャがマイクロシーズヒータによって直接に加熱され
ることから、射出プランジャ内を通じて貯留部に導かれ
る樹脂材料の加熱および温度調節を、精度良く安定して
行うことが可能となるのである。また、マイクロシーズ
ヒータは、射出プランジャの外周面に設けられた螺旋溝
内に配設されることから、外周面上に突出して射出シリ
ンダへの射出プランジャの挿入性を阻害するようなこと
もなく、射出プランジャの先端部分を長い軸方向範囲に
亘って有利に且つ均一に加熱および温度調節することが
できるのである。しかも、第一の螺旋溝のピッチを、射
出プランジャの長手方向で変更することにより、射出プ
ランジャの軸方向における加熱効率の相違等を考慮し
て、加熱量を射出プランジャの軸方向で調節することも
可能となる。
【0019】なお、かくの如く、マイクロシーズヒータ
によって射出プランジャを直接加熱すると同時に、射出
シリンダの外周面にバンドヒータを装着して、射出シリ
ンダからの熱伝導によっても射出プランジャを加熱する
ようにしても良い。ここにおいて、マイクロシーズヒー
タとは、細線状の電気的発熱体であって、一般に、電気
絶縁性の粉体が充填された細径のパイプ中に発熱通電線
を配設した構造のものをいう。
【0020】また、このように射出プランジャの先端側
部分をマイクロシーズヒータで加熱する場合には、請求
項7に記載の発明が有利に採用される。即ち、請求項7
に記載の発明は、請求項6に記載の発明に従う構造とさ
れたスクリュインプランジャ式射出装置において、前記
射出プランジャにおける前記射出シリンダに挿入される
先端側部分を除く基端側部分の外周面にバンドヒータが
装着されていることを、特徴とする。このような請求項
7に記載の発明に従う構造とされたスクリュインプラン
ジャ式射出装置においては、射出プランジャを全長に亘
って有利に加熱および温度調節することが可能となる。
【0021】さらに、上述の如く、射出プランジャの先
端側部分の外周面にマイクロシーズヒータを螺旋状に巻
回装着する場合には、請求項8に記載の発明に従う構成
が有利に採用される。即ち、請求項8に記載の発明は、
請求項6又は7に記載の発明に従う構造とされたスクリ
ュインプランジャ式射出装置において、前記射出プラン
ジャの前記射出シリンダに挿入される先端側部分に保護
スリーブが外挿されて、前記マイクロシーズヒータが被
覆されていることを、特徴とする。このような請求項8
に記載の発明に従う構造とされたスクリュインプランジ
ャ式射出装置においては、マイクロシーズヒータの螺旋
溝からの外れや射出プランジャと射出シリンダの間への
樹脂漏れ等に起因するマイクロシーズヒータの損傷が防
止されて耐久性の向上が図られると共に、射出プランジ
ャの射出シリンダ内での摺動性が向上される。
【0022】また、マイクロシーズヒータは、一本以上
配設されていれば良いが、好適には、請求項9に記載の
発明に従う構成が有利に採用される。即ち、請求項9に
記載の発明は、請求項6乃至8の何れかに記載の発明に
従う構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置に
おいて、前記第一の螺旋溝が複数条設けられて、前記マ
イクロシーズヒータが複数本配設されていることを、特
徴とする。
【0023】このような請求項9に記載の発明に従っ
て、複数本のマイクロシーズヒータを配設すれば、各マ
イクロシーズヒータへの通電を制御することによって加
熱制御の自由度を大きく確保することができるのであ
り、また、複数本のうちの一部を予備とすることによ
り、マイクロシーズヒータが切断した場合等において
も、マイクロシーズヒータの交換等の特別な補修作業を
行うことなく、予備のマイクロシーズヒータに切り換え
て通電するだけで、射出成形作業を続けることも可能に
なるといった利点がある。
【0024】さらに、前述の如く、射出プランジャの先
端側部分の外周面に第一の螺旋溝を設けてマイクロシー
ズヒータを巻回装着する場合には、請求項10に記載の
発明に従う構成を採用することが、より好ましい。即
ち、請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9の何れ
かに記載の発明に従う構造とされたスクリュインプラン
ジャ式射出装置において、前記射出プランジャの前記射
出シリンダに挿入される先端部分の外周面における前記
第一の螺旋溝の間に第二の螺旋溝が設けられて、該第二
の螺旋溝にサーモカップルが配設されていることを、特
徴とする。
【0025】このような請求項10に記載の発明に従う
構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置におい
ては、マイクロシーズヒータが巻回装着された射出プラ
ンジャに対して、射出プランジャ外周面上への突出を回
避しつつ、サーモカップルを有利に装着することが出
来、射出プランジャの温度を直接に検出することが可能
となることから、その検出値に基づいてマイクロシーズ
ヒータ等による射出プランジャの温度調節を行うことに
よって、より一層高精度な温度制御が可能となるのであ
る。請求項10に記載の発明に従う構造とされたスクリ
ュインプランジャ式射出装置にあっては、マイクロシー
ズヒータが巻回装着された射出プランジャにおいて、測
温点を、射出プランジャの外周面上の任意の位置へ容易
に設定することもできる。
【0026】また、サーモカップルは、少なくとも一本
配設されていれば良いが、好適には、請求項11に記載
の発明に従う構成が有利に採用される。即ち、請求項1
1に記載の発明は、請求項10に記載の発明に従う構造
とされたスクリュインプランジャ式射出装置において、
前記第二の螺旋溝が複数条設けられて、前記サーモカッ
プルが複数本配設されていることを、特徴とする。
【0027】このような請求項11に記載の発明に従う
構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置におい
ては、複数本のサーモカップルの中の一部を予備的に使
用することにより、サーモカップルが損傷した場合等に
おいても、部品交換等の特別な修理作業を行うことな
く、予備のサーモカップルに切り換えて検温し、射出成
形を続けることができるのであり、また、複数箇所の温
度を検出することにより、射出プランジャの軸方向にお
ける温度分布を測定したり、それら複数箇所の温度の平
均値を測定したりすることも可能となる。
【0028】なお、請求項6乃至9の何れかに記載の加
熱構造や、請求項10又は11に記載の検温構造は、何
れも、特公昭46−2909号公報や実開昭60−17
1319号公報等に記載された従来構造のスクリュイン
プランジャ式射出装置に対しても、同様に適用可能であ
る。そして、そのような従来構造のスクリュインプラン
ジャ式射出装置においても、かかる加熱構造を採用すれ
ば、射出シリンダ内に挿入された射出プランジャが直接
加熱されることから、射出プランジャ内を導かれる樹脂
材料の加熱等の温度調節を高精度に安定して行うことが
可能となる等といった、前述の如き、各請求項に記載の
発明と同様な効果が有効に発揮され得る。また、かかる
検温構造を併せて採用すれば、測温点を、射出プランジ
ャの外周面上の任意の位置へ容易に設けることが出来る
等といった、前述の如き、各請求項に記載の発明と同様
な効果が有効に発揮され得る。
【0029】さらに、請求項12に記載の発明は、請求
項1乃至11の何れかに記載の発明に従う構造とされた
スクリュインプランジャ式射出装置において、前記射出
プランジャの前記射出シリンダに挿入される先端側部分
を冷却する冷却手段が設けられていることを、特徴とす
る。
【0030】すなわち、請求項1乃至11の何れかに記
載の発明に従う構造とされたスクリュインプランジャ式
射出装置においては、樹脂材料を貯留部に送り込む通路
が射出プランジャの中空孔により形成されることとなる
が、この射出プランジャは射出シリンダに挿入配置され
ているために、樹脂材料を貯留部に送り込む通路が、射
出プランジャと射出シリンダからなる二重壁構造とされ
て、かかる通路に熱がこもり易い構造となる。そのため
に、連続成形を行うと、スクリュの回転に起因する内部
発熱等によって次第に通路温度が上昇して、樹脂材料の
加熱温度が高くなり過ぎる結果、焼けやシルバー等の成
形不良や製品不良が発生するおそれがあり、特に、PV
C(塩化ビニル樹脂)の成形時には、熱分解し易いため
に、連続成形を行う際の温度管理が難しい。
【0031】ここにおいて、請求項12に記載の発明に
従う構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置で
は、樹脂材料を貯留部に送り込む通路の壁部のうち、少
なくとも二重壁構造とされる射出プンジャの先端側部分
が冷却可能とされていることから、通路温度の上昇が軽
減乃至は防止され得て、過熱による材料の熱分解等の問
題が効果的に回避されるのであり、良好なる製品を安定
して連続成形することが可能となるのである。
【0032】なお、このような射出プランジャの冷却手
段は、特公昭46−2909号公報や実開昭60−17
1319号公報等に記載された従来構造のスクリュイン
プランジャ式射出装置に対しても、同様に適用可能であ
り、それによって、二重壁構造とされた樹脂材料の通路
における温度上昇の低減乃至は防止に基づく成形性の向
上効果が有効に発揮され得る。
【0033】さらに、請求項12に記載の発明に従う構
造とされたスクリュインプランジャ式射出装置におい
て、射出プランジャの冷却手段の具体的構造は特に限定
されるものでないが、例えば請求項13に記載の発明に
従う構成が有利に採用される。即ち、請求項13に記載
の発明は、請求項12に記載の発明に従う構造とされた
スクリュインプランジャ式射出装置において、前記射出
プランジャの前記射出シリンダに挿入される先端部分を
軸方向に螺旋状に延びて形成された、冷却媒体が流通せ
しめられる冷却用通路によって、前記冷却手段が構成さ
れていることを、特徴とする。また、このような螺旋状
の冷却用通路は、例えば射出プランジャの外周面を螺旋
状に延びる第三の螺旋溝を設けると共に、射出プランジ
ャにスリーブを外挿して該第三の螺旋溝を覆蓋すること
等によって、有利に形成され得、より好ましくは、射出
プランジャの基部側から先端側に向かって略平行に延び
る二本の第三の螺旋溝を先端側端部で相互に接続するこ
とによって、一方の第三の螺旋溝の基部側端部から冷却
媒体を供給し、他方の第三の螺旋溝の基部側端部から冷
却媒体を回収するようにした螺旋状往復形態の通路形状
が有利に採用され得る。
【0034】特に、かかる請求項13に記載の発明に従
う構成は、請求項6乃至9或いは請求項10乃至11の
何れかに記載の発明に従う構成と併せて有利に採用され
得、それによって、冷却用通路を、マイクロシーズヒー
タやサーモカップルの装着性を害することなく、射出プ
ランジャに対して有利に形成することが出来る。
【0035】また、請求項14に記載の発明は、請求項
1乃至13の何れかに記載の発明に従う構造とされたス
クリュインプランジャ式射出装置において、前記射出プ
ランジャの前記射出シリンダに挿入される先端側部分を
加熱する第一のヒータ手段と、該射出シリンダの該射出
プランジャが挿入される筒体部分を加熱する第二のヒー
タ手段と、該射出プランジャの先端側部分よりも該射出
シリンダの筒体部分が低温となるように、それら第一の
ヒータ手段および第二のヒータ手段による加熱を調節す
る加熱制御手段とを、設けたことを特徴とする。
【0036】すなわち、請求項1乃至13の何れかに記
載の発明に従う構造とされたスクリュインプランジャ式
射出装置においては、プランジャ式或いはインラインス
クリュ式の射出作動によって樹脂材料の射出せしめる際
に貯留部乃至は縮小貯留部の樹脂圧力が上昇することに
よって、射出プランジャとスクリュの間や射出プランジ
ャと射出シリンダの間の隙間を通って樹脂材料が逆流す
るおそれがある。そこで、従来では、例えばスクリュに
チェックバルブやリングバルブを装着すること等によっ
て、射出プランジャとスクリュの間の隙間を通じての樹
脂材料の逆流防止が図られているが、射出プランジャと
射出シリンダの間の隙間を通じての樹脂材料の逆流防止
に関しては、未だ、有効な方策が無かったのである。
【0037】ここにおいて、請求項14に記載の発明に
従う構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置で
は、射出プランジャが射出シリンダに挿入されて二重壁
構造とされた部分において、射出プランジャよりも射出
シリンダが低温とされることにより、射出プランジャの
内部を通じて導かれる樹脂材料に対する加熱温度を充分
に確保しつつ、射出プランジャの外部に存在する隙間の
温度を下げることが出来、それによって、かかる射出プ
ランジャの外部に存在する隙間(射出プランジャと射出
シリンダの間の隙間)を通って逆流する樹脂材料温度が
低下せしめられて、該樹脂材料の粘性が高められる結
果、樹脂材料の逆流が効果的に軽減乃至は防止され得る
のであり、メンテナンス性が大幅に向上されると共に、
安定した連続成形が可能となる。
【0038】なお、特に、かかる請求項14に記載の発
明に従う構成は、請求項6乃至9或いは請求項10乃至
11または請求項12乃至13の何れかに記載の発明に
従う構成と併せて有利に採用され得、それによって、逆
流樹脂材料が、マイクロシーズヒータやサーモカップル
の装着部位や冷却用通路にまで侵入して、それらの機能
を阻害することが有利に回避され得て信頼性および耐久
性の向上が図られ得る。
【0039】また、このような第一及び第二のヒータ手
段と加熱制御手段からなる加熱制御機構は、特公昭46
−2909号公報や実開昭60−171319号公報等
に記載された従来構造のスクリュインプランジャ式射出
装置に対しても、同様に適用可能であり、それによっ
て、樹脂材料の逆流の軽減乃至は防止に基づく連続成形
性やメンテナンス性の向上等といった効果が有効に発揮
され得る。
【0040】さらに、請求項15に記載の発明は、請求
項1乃至14の何れかに記載の発明に従う構造とされた
スクリュインプランジャ式射出装置において、前記射出
プランジャおよび前記スクリュが、それらの軸方向後退
位置において、前記射出シリンダから抜き出し可能とさ
れていると共に、該射出シリンダが、該射出プランジャ
の挿入される開口側の端縁部における一軸回りの回動操
作により、所定の支持基体に対して開閉可能に支持され
ていることを、特徴とする。なお、一軸回りの回動を許
容する射出シリンダの支持構造としては、例えば蝶番構
造等が採用され得る。
【0041】このような請求項15に記載の発明に従う
構造とされたスクリュインプランジャ式射出装置におい
ては、射出シリンダからスクリュを抜き出した状態で射
出シリンダを開口させることにより、射出シリンダの内
部やスクリュ先端部を容易に掃除することができること
から、樹脂替えや樹脂焼け処理のための清掃に際しての
作業性が飛躍的に向上されるのである。具体的には、本
発明者らの実測によれば、射出プランジャ径が260mm
φで樹脂圧力750kgf/cm2 の装置の場合、射出シリン
ダを支持基体に対してM36ボルト40本により固定し
た従来構造では、射出シリンダを取り外して清掃する
際、掃除以外の射出シリンダ脱着作業に6時間程が必要
となるのに対して、蝶番構造で射出シリンダを開閉可能
とした場合には、射出シリンダ開閉作業を30分程にま
で短縮することが可能となるのである。
【0042】さらに、請求項16に記載の発明は、請求
項15に記載の発明に従う構造とされたスクリュインプ
ランジャ式射出装置において、前記支持基体に対する前
記射出シリンダの開動作を阻止せしめる解除可能な係止
機構が設けられていると共に、該係止機構により開動作
を阻止せしめた状態下で該射出シリンダを該支持基体か
ら離隔せしめる力を及ぼすことにより、それら射出シリ
ンダと支持基体の間のガタを防止するガタ吸収機構が設
けられていることを、特徴とする。
【0043】なお、係止機構は、例えば、射出シリンダ
を支持基体に対して開閉可能に支持せしめる蝶番構造に
対して射出シリンダの開口部を挟んで対向位置する部位
において、射出シリンダ側と支持基体側に設けられた挿
通孔にピンを挿通して連結すること等によって、構成さ
れる。また、ガタ吸収機構は、例えば、射出シリンダと
支持基体の間に介装されて、螺入量に応じてそれら両部
材間に離隔方向の力を及ぼすテンションボルト等によっ
て、構成される。
【0044】そして、請求項16に記載の発明に従い、
このような係止機構やガタ吸収機構を採用すれば、射出
シリンダの支持基体に対する当接面積が小さくされて射
出シリンダから支持基体への熱伝導による熱の逃げが抑
えられることから、射出シリンダを効率的に加熱するこ
とができると共に、射出シリンダの熱膨張にも有利に対
処することが可能となるのである。
【0045】また、請求項17に記載の発明は、請求項
15又は16に記載の発明に従う構造とされたスクリュ
インプランジャ式射出装置において、前記支持基体と前
記射出シリンダの間において、該射出シリンダに対して
該支持基体による鉛直上向きの支持力を及ぼすジャッキ
機構が設けられていることを、特徴とする。
【0046】請求項17に記載の発明に従い、このよう
なジャッキ機構を採用すれば、射出シリンダの自重によ
る支持基体に対する位置ずれを補正して射出プランジャ
に対して同軸的に位置決めすることが容易になる等とい
った利点がある。
【0047】さらに、請求項18に記載の発明は、請求
項15乃至17の何れかに記載の発明に従う構造とされ
たスクリュインプランジャ式射出装置において、前記射
出プランジャの軸方向先端面がテーパ面とされていると
共に、前記射出シリンダにおける開口部の周りにガイド
ローラが配設されており、該射出プランジャの該射出シ
リンダへの挿入時に、該ガイドローラによって該射出プ
ランジャのテーパ面が案内されるようになっていること
を、特徴とする。なお、ガイドローラとしては、例え
ば、カムフォロワ構造のベアリング等が好適に採用され
得、好ましくは、射出シリンダの開口部の周りに3箇所
以上配設される。
【0048】また、請求項19に記載の発明は、請求項
15乃至18の何れかに記載の発明に従う構造とされた
スクリュインプランジャ式射出装置において、前記射出
プランジャの軸方向先端面がテーパ面とされていると共
に、前記射出シリンダにおける開口側端部の内周面に摺
動ブッシュが配設されており、該射出プランジャの該射
出シリンダへの挿入時に、該摺動ブッシュによって該射
出プランジャのテーパ面が案内されるようになっている
ことを、特徴とする。なお、摺動ブッシュとしては、例
えば黄銅製等の挿入口をテーパ状に拡径した筒状体など
が採用され得る。
【0049】そして、請求項18又は19に記載の発明
に従い、ガイドローラ或いは摺動ブッシュを、択一的に
又は組み合わせて採用すれば、射出プランジャの射出シ
リンダへの挿入時に射出プランジャが射出シリンダの中
心孔上に導かれてスムーズに挿入されることから、カジ
リ等による損傷が防止されるのであり、射出プランジャ
の自重による位置ずれ等に起因する射出プランジャの射
出シリンダへの挿入性の悪化が有利に解消されることと
なる。
【0050】また、前述の如き従来からの問題を解決す
るために、請求項20に記載の発明は、請求項1に記載
のスクリュインプランジャ式射出装置を用いて所定の金
型の成形キャビティに樹脂材料を充填することにより射
出成形を行うに際して、前記成形キャビティの容量が予
め設定されたしきい値よりも大きい場合には、前記射出
シリンダ内で前記射出プランジャおよび前記スクリュを
軸方向に前進させて前記貯留部内の樹脂材料を射出せし
めることにより、プランジャ式射出機構による射出成形
を行う一方、前記成形キャビティの容量が予め設定され
たしきい値よりも小さい場合には、前記射出シリンダお
よび該射出シリンダに当接固定された前記射出プランジ
ャに対して前記スクリュを軸方向に前進させて前記縮小
貯留部内の樹脂材料を射出せしめることにより、インラ
インスクリュ式射出機構による射出成形を行う射出成形
方法を、特徴とする。
【0051】このような請求項20に記載の発明方法に
従えば、成形品の変更に伴って成形キャビティの容量が
変化した場合でも、成形時における射出プランジャ乃至
はスクリュの計量ストロークの好ましい範囲内への設定
が容易となり、射出量等の良好なる制御性と優れた製品
品質をもって、小型製品と大型製品の何れをも、安定し
て連続成形することが可能となるのである。
【0052】なお、このような本発明方法において、成
形キャビティの容量が予め設定されたしきい値よりも大
きい場合には、射出シリンダ内で射出プランジャとスク
リュを同一量だけ一体的に前進させて貯留部内の樹脂材
料を射出せしめることも可能であるが、請求項21に記
載の方法を採用することも可能である。即ち、請求項2
1に記載の発明は、請求項20に記載の発明に従う射出
成形方法において、前記成形キャビティの容量が予め設
定されたしきい値よりも大きい場合に、前記射出シリン
ダ内における前記射出プランジャの前進量よりも前記ス
クリュの前進量を大きく設定し、該スクリュを該射出プ
ランジャに対して相対的に前進させて前記貯留部内の樹
脂材料を射出せしめることを、特徴とする。
【0053】かかる請求項21に記載の発明に従い、プ
ランジャ式射出機構による射出成形を行うに際して、ス
クリュを射出プランジャに対して相対的に前進させるよ
うにすれば、射出プランジャとスクリュを一体的に前進
させる場合に比して、スクリュの射出プランジャに対す
る相対的前進量分だけ、射出容量をより大きく設定する
ことが出来ると共に、スクリュの射出プランジャに対す
る相対的前進量を調節することによって、射出容量の分
解能力が向上されるといった利点がある。
【0054】また、請求項22に記載の発明は、請求項
1に記載のスクリュインプランジャ式射出装置を用いて
所定の金型の成形キャビティに樹脂材料を充填すること
により射出成形を行うに際して、少なくとも該成形キャ
ビティへの樹脂材料の射出充填時に、前記射出プランジ
ャの前記射出シリンダに挿入される先端側部分の加熱温
度よりも、該射出シリンダの該射出プランジャが挿入さ
れる筒体部分の加熱温度が低くなるように温度調節する
射出成形方法を、特徴とする。
【0055】このような請求項22に記載の発明方法に
従えば、射出プランジャの内部を通じて導かれる樹脂材
料に対する加熱温度を充分に確保しつつ、射出プランジ
ャの外部に存在する隙間(射出プランジャと射出シリン
ダの間の隙間)を通って逆流する樹脂材料温度を低下せ
しめて、該樹脂材料の粘性を高めることにより、チェッ
クバルブ等を設けることなく、かかる隙間を通じての樹
脂材料の逆流を効果的に抑制乃至は防止することができ
るのであり、それによって、射出装置のメンテナンス性
が大幅に向上されると共に、安定した連続成形が可能と
なるのである。
【0056】なお、かかる請求項22に記載の如き、射
出プランジャと射出シリンダの温度調節は、請求項1に
記載の発明に従う構造とされたもの以外のスクリュイン
プランジャ式射出装置であって、例えば特公昭46−2
909号公報や実開昭60−171319号公報等に記
載された従来構造のスクリュインプランジャ式射出装置
を用いた射出成形に際しても、同様に適用可能であり、
それによって、樹脂材料の逆流の軽減乃至は防止に基づ
く連続成形性やメンテナンス性の向上等といった効果が
有効に達成され得る。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0058】先ず、図1〜3には、本発明の第一の実施
形態としてのスクリュインプランジャ式射出装置の具体
例が示されている。この射出装置は、スクリュ10が内
挿された筒状の射出プランジャ12を備えており、該射
出プランジャ12の先端部が、中空状の射出シリンダ1
4に対して出し入れ可能に挿入されるようになってい
る。なお、図1には、スクリュ10および射出プランジ
ャ12を、何れも、射出シリンダ14への挿入方向であ
る前進端に位置せしめた状態での水平方向の切断面によ
る縦断面図が示されており、図2及び図3には、スクリ
ュ10および射出プランジャ12を、何れも、射出シリ
ンダ14からの抜出方向である後退端に位置せしめた状
態での水平方向の切断面による縦断面図及び鉛直方向の
切断面による縦断面図がそれぞれ示されている。
【0059】より詳細には、射出シリンダ14は、円筒
状の内孔16を備えた筒体部18における軸方向先端側
(図中、左側)に、漏斗状の内孔20を備えたヘッド部
22が取り付けられた構造を有しており、ヘッド部22
の先端部に対して、ノズル24が装着されている。ま
た、これら筒体部18,ヘッド部22およびノズル24
の外周面上には、それぞれ複数本のバンドヒータ25が
装着されて温度調節されるようになっている。そして、
この射出シリンダ14は、案内ベース26によって支持
された支持基体28に取り付けられることにより、支持
基体28と共に案内ベース26上を軸方向に移動可能と
されている。
【0060】特に、本実施形態では、図1及び図2に示
されているように、射出シリンダ14の軸方向先端側
が、型締装置30の固定盤29に対して対向位置せしめ
られるように、案内ベース26が位置決めされていると
共に、案内ベース26と型締装置30の間に複数の第一
の油圧シリンダ機構31が介装されている。そして、こ
の第一の油圧シリンダ機構31によって、支持基体28
と射出シリンダ14が、案内ベース26上を、型締装置
30に対して接近/離隔方向に駆動されるようになって
おり、型締装置30側に移動されることにより図示しな
い成形型にノズルタッチせしめられるようになってい
る。
【0061】また、図1中の一部を拡大した図4に示さ
れているように、筒体部18の内孔16の基端側(図
中、右側)開口部には、摺動ブッシュ32が装着されて
いる。この摺動ブッシュ32は、黄銅等の金属製で、筒
体部18の内孔16と略同一内径の円滑な内周面を有し
ていると共に、図面には明示されていないが、その内周
面が筒体部18の基端側に向かって僅かに拡径するテー
パ状とされている。更にまた、筒体部18の基端側の端
面には、内孔16の開口部の周りに位置して、カムフォ
ロア34が配設されている。このカムフォロア34は、
筒体部18にボルト固定されたスタッドにより、円筒状
の外輪が回転可能にベアリング支持された構造を有して
おり、筒体部18の軸方向に外輪が回転する状態で、内
孔16の開口部の周りに複数個(例えば、3個)配設さ
れている。
【0062】これにより、射出プランジャ12の射出シ
リンダ14への挿入時に、射出プランジャの先端部がカ
ムフォロワ34にて案内され、更に摺動ブッシュ32の
テーパ状内孔にて案内されることによって、射出プラン
ジャ12の射出シリンダ14に対する径方向の位置ずれ
が修正されて、射出プランジャ12が射出シリンダ14
の内孔16にスムーズに導かれるようになっている。
【0063】さらに、支持基体28は、筒体部18の内
孔16に接続される、該内孔16よりも大径の挿通孔3
6を有しており、この挿通孔36を通じて、射出プラン
ジャ12が射出シリンダ14に挿入されるようになって
いる。また、支持基体28の先端部(図中、左側端部)
には、挿通孔36を上下に挟んだ両側において、軸方向
に突出する上下のリンク38,40が、固定ピン42,
44で枢着固定されており、これら上リンク38および
下リンク40の突出先端部に対して、筒体部18の基端
部が、支軸ピン46および係止ピン48によって固定さ
れている。
【0064】これにより、射出プランジャ12およびス
クリュ10を射出シリンダ14から抜き出した状態で、
図5〜7に示されているように、係止ピン48を抜き外
すことにより、射出シリンダ14を、支軸ピン46の回
りに回動させることができるのである。そして、支軸ピ
ン46回りの回動操作によって射出シリンダ14を上方
にはね上げて支持基体28上に載せることにより、筒体
部18の内孔16を外部に開口させることが出来ると共
に、かかる状態下で射出プランジャ12およびスクリュ
10を前進させて支持基体28から突出させることによ
り、これら射出プランジャ12およびスクリュ10を、
外部空間に露呈せしめることが出来るようになってい
る。なお、射出シリンダ14の支軸ピン46回りの回動
操作は、例えば、図5〜7に示されているように、射出
シリンダ14に枢着したロッド50をクレーン等でつり
上げることによって有利に為され得る。また、本実施形
態では、安全管理等の理由から、射出シリンダ14の開
閉状態を検出するリミットスイッチ52,54が、支持
基体28に装着されている。
【0065】また、筒体部18における基端部の下方に
は、ジャッキ機構としての油圧ジャッキ56が配設され
ており、支持基体28によって固定的に支持されてい
る。そして、この油圧ジャッキ56により、射出シリン
ダ14を支持基体28に対して鉛直上方に持ち上げる支
持力が及ぼされるようになっており、この支持力によっ
て、射出シリンダ14を位置決めすることが出来ると共
に、係止ピン48の着脱時に係止ピン48への作用荷重
を軽減させて着脱作業を容易とすることができる。
【0066】更にまた、支持基体28の筒体部18に対
する軸方向対向面には、挿通孔36の周りに4本以上の
調節ボルト58が螺着されており、各調節ボルト58の
ヘッド部が筒体部18の軸方向端面に当接せしめられて
いる。そして、この調節ボルト58の螺入量を調節して
ヘッド部を支持基体28上に突出させることにより、筒
体部18に対して、支持基体28から軸方向に離隔せし
める力が及ぼされるようになっている。それによって、
リンク38,40を介しての支持機構等における支持基
体28と射出シリンダ14の間のガタが吸収されて、射
出シリンダ14が支持基体28に固定されるようになっ
ていると共に、射出シリンダ14の傾斜も調節可能とさ
れている。
【0067】すなわち、本実施形態では、係止ピン48
の係止構造によって、射出シリンダ14の支持ピン46
回りの開動作を阻止する係止機構が構成されていると共
に、支持基体28と筒体部18の間に配設された調節ボ
ルト58によってガタ吸収機構が構成されているのであ
り、また、このガタ吸収機構が設けられていることによ
って、リンク38,40を介しての支持機構において、
部材の熱膨張を考慮した部材間の間隙を設定することが
可能とされているのである。
【0068】一方、射出プランジャ12は、略長手円筒
形状を有しており、軸方向先端部には、テーパ状外周面
60を有する筒状の当接ヘッド62が螺着固定されてい
る。また、射出プランジャ12の基端部には、脚部材6
4を介して、移動基板としての移動ブロック66が固着
されている。更に、射出プランジャ12の軸方向基端部
には、脚部材64を貫通して上方に開口する材料投入孔
65が設けられており、脚部材64に固設されたホッパ
67から材料投入孔65を通じて樹脂材料が射出プラン
ジャ12内に供給されるようになっている。
【0069】また、移動ブロック66は、案内ベース2
6上において、支持基体28に対して接近/離隔方向に
移動可能に配設支持されており、支持基体28と移動ブ
ロック66の間に介装された複数の第二の油圧シリンダ
機構68によって、かかる移動ブロック66が、案内ベ
ース26上を、支持基体28に対して接近/離隔方向に
駆動されるようになっている。そして、移動ブロック6
6が支持基体28に対して接近/離隔方向に駆動される
ことによって、射出プランジャ12が射出シリンダ14
の内孔16内を前進/後退移動せしめられるようになっ
ているのであり、特に、射出プランジャ12が前進端に
位置せしめられた際には、図1に示されている如く、射
出プランジャ12の先端部のテーパ状外周面60が、射
出シリンダ14(ヘッド部22)の内孔20のテーパ面
に対して密接状に当接せしめられるようになっている一
方、射出プランジャ12が後退端に位置せしめられた際
には、図2,3に示されている如く、射出プランジャ1
2が射出シリンダ14の内孔16から完全に抜き出され
るようになっている。なお、第二の油圧シリンダ機構6
8は、シリンダ部材70が支持基体28側に設けられて
おり、ピストンロッド72の突出先端部が移動ブロック
66に固着されている。
【0070】また、射出プランジャ12において、前進
時に射出シリンダ14に挿入される軸方向先端側部分8
8には、図8及び図9に示されているように、かかる先
端側部分88の軸方向全長に亘って、外周面上を半円溝
形断面をもって螺旋状に延びる第一の螺旋溝90が、互
いに平行に8本形成されている。そして、図面上に明示
はされていないが、これら第一の螺旋溝90のそれぞれ
に対して、細径のマイクロシーズヒータ92が嵌め込ま
れて装着されている。なお、本実施形態では、当初は8
本のマイクロシーズヒータ92のうち、6本だけに通電
されるようになっており、これら6本の中の何れかが断
線した場合に、他の2本に通電を切り換えて対処出来る
ようにされている。
【0071】更にまた、射出プランジャ12の先端側部
分88には、隣り合う第一の螺旋溝90,90間を平行
に螺旋状に延びる第二の螺旋溝94が、第一の螺旋溝9
0よりも僅かに小さな半円溝形断面をもって、3本形成
されている。そして、これら第二の螺旋溝94のそれぞ
れに対して、細径のサーモカップル96が嵌め込まれて
装着されている。なお、図8に示されているように、本
実施形態では、3本の螺旋溝94が、射出プランジャ1
2の先端側部分88の基端側から、互いに異なる長さで
螺旋状に形成されて、3本のサーモカップル96の測温
点が、先端側部分88の軸方向で互いに異なる位置:A
点,B点,C点に設定されており、3本のサーモカップ
ル96によってA,B,Cの3点のそれぞれの温度が検
出されるようになっている。
【0072】これにより、マイクロシーズヒータ92へ
の通電によって射出プランジャ12の先端側部分88を
加熱することが出来ると共に、サーモカップル96によ
って該先端側部分88を測温することが出来るのであ
り、それ故、サーモカップル96による測温結果に基づ
いてマイクロシーズヒータ92への通電を制御すること
により、先端側部分88の温度調節が可能とされている
のである。
【0073】また、特に本実施形態においては、射出プ
ランジャ12の先端側部分88に装着されたマイクロシ
ーズヒータ92と、射出シリンダ14の筒体部18に装
着されたバンドヒータ25に対して、給電装置95によ
りそれぞれヒータ電流が供給されるようになっていると
共に、この給電装置95によるマイクロシーズヒータ9
2とバンドヒータ25への供給電流量が、温度制御装置
97によってそれぞれ調節されるようになっている。更
に、好ましくは、射出プランジャ12の先端側部分88
だけでなく、射出シリンダ14の筒体部18にもサーモ
カップル等の検温手段が装着せしめられ、それら射出プ
ランジャ12と射出シリンダ14が、互いに異なる目標
温度となるように、温度制御装置97による温度調節が
高精度に実施可能とされる。
【0074】なお、図4に示されている如く、射出プラ
ンジャ12の先端側部分88には、マイクロシーズヒー
タ92およびサーモカップル96を装着した後、保護ス
リーブとしての金属スリーブ98が外嵌装着されてお
り、この金属スリーブ98によってマイクロシーズヒー
タ92およびサーモカップル96が被覆保護されてい
る。また、マイクロシーズヒータ92およびサーモカッ
プル96のリード線等は、例えば、先端側部分88の基
端側で射出プランジャ12の外周面に取り出されて射出
プランジャ12に沿って配設されることとなる。
【0075】また、図1〜3に示されているように、射
出プランジャ12には、先端側部分88を除く、射出シ
リンダ14に挿入されない基端側部分に対して、外周面
上にバンドヒータ100が装着されており、これらバン
ドヒータ100への通電によって、射出シリンダ14の
基端側部分を加熱温調することができるようになってい
る。
【0076】また一方、移動ブロック66の中央部分に
は、射出プランジャ12の軸方向に滑動するピストン7
4を有する第三の油圧シリンダ機構76が設けられてい
る。更に、このピストン74は中空筒体構造とされてお
り、軸方向に延びるジョイントロッド78がピストン7
4の軸方向に内挿配置され、複数個のベアリングによっ
て中心軸回りに回転可能に支持されている。そして、こ
のジョイントロッド78の軸方向一方の端部に、射出プ
ランジャ12に内挿されたスクリュ10の基端部が射出
プランジャ12から突出せしめられて同軸的に固着され
ていると共に、該ジョイントロッド78の軸方向他方の
端部に、オイルモータ80の出力軸が同軸的に固着され
ている。
【0077】そして、このオイルモータ80により、ス
クリュ10が射出プランジャ12内で中心軸回りに回転
駆動されるようになっていると共に、第三の油圧シリン
ダ機構76により、スクリュ10が射出プランジャ12
内を軸方向に相対移動せしめられるようになっている。
なお、本実施形態では、スクリュ10に対して、射出プ
ランジャ12内における溶融樹脂の逆流を防ぐリングバ
ルブ81が装着されている。
【0078】また、ピストン74の先端部分には、軸直
角方向外方に向かって広がる係合プレート82が固設さ
れており、この係合プレート82に第二の油圧シリンダ
機構68のピストンロッド72が挿通配置されているこ
とにより、該ピストンロッド72に沿って係合プレート
82がオイルモータ80のトルクを受けながら摺動し、
ピストン74およびスクリュ10が軸方向に案内される
ようになっている。更に、係合プレート82の表面に
は、スクリュ10側に向かって突出する環状突起84が
固設されており、図1に示されている如く、この環状突
起84に対して、脚部材64に突設された当接片86が
当接せしめられることにより、第三の油圧シリンダ機構
76におけるピストン74の突出端位置、換言すればス
クリュ10の射出プランジャ12に対する相対的突出端
位置が規定されるようになっている。
【0079】すなわち、上述の如き構造とされた射出装
置においては、図2に仮想線で示されているように、射
出プランジャ12を射出シリンダ14に対して所定量だ
け挿入することによって、射出シリンダ14内における
射出プランジャ12の先端側に所定容積の貯留部102
が形成されるのであり、かかる状態下にスクリュ10を
回転させることにより、材料投入孔65から射出プラン
ジャ12内に供給された樹脂材料が、加熱,溶融され、
前方に送られて貯留部102に導かれることとなる。そ
して、この貯留部102に所定量の溶融樹脂が貯留され
た後、射出プランジャ12およびスクリュ10を前進駆
動せしめることにより、これら射出プランジャ12とス
クリュ10がプランジャとして機能して、貯留部102
に貯留された溶融樹脂がノズル24を通じて射出せしめ
られて、プランジャ式射出機構による成形が行われるよ
うになっているのである。
【0080】なお、このようなプランジャ式射出機構に
よる成形を行う場合には、一般に、スクリュ10が射出
プランジャ12に対して相対的に前進端に位置せしめら
れて、スクリュ10と射出プランジャ12が軸方向に同
時に移動せしめられることとなるが、より大きな射出樹
脂量が必要とされる場合等には、スクリュ10を射出プ
ランジャ12に対して軸方向に相対的に後退位置せしめ
て貯留部102の容積を大きく確保し、射出時にスクリ
ュ10を射出プランジャ12に対して軸方向前方に相対
移動せしめるようにしても良い。
【0081】また一方、上述の如き構造とされた射出装
置においては、図1及び図4に示されているように、射
出プランジャ12を射出シリンダ14に挿入して前進端
に位置せしめることによって、射出プランジャ12の先
端部のテーパ状外周面60が射出シリンダ14の内孔2
0のテーパ面に対して密接状に当接せしめられて、射出
シリンダ14の内径が、実質的に、射出プランジャ12
の肉厚分だけ小さくされるようになっており、それによ
って、スクリュ10の先端側において、上記貯留部10
2よりも容積の小さい縮小貯留部104が形成されるよ
うになっている。そして、このように射出プランジャ1
2を前進端に位置せしめた状態下で、スクリュ10を回
転させることにより、樹脂材料が射出プランジャ12内
で加熱,溶融され、前方に送られて縮小貯留部104に
導かれるのであり、更に、縮小貯留部104に導かれた
樹脂材料の圧力でスクリュ10が所定量だけ後退せしめ
られて、縮小貯留部104に所定量の溶融樹脂が貯留さ
れた後、スクリュ10を前進駆動せしめることにより、
縮小貯留部104に貯留された溶融樹脂がスクリュ10
によって押し出され、ノズル24を通じて射出せしめら
れることによって、インラインスクリュ式射出機構によ
る成形が行われるようになっているのである。
【0082】従って、上述の如き構造とされた射出装置
においては、プランジャ式射出機構による成形と、イン
ラインスクリュ式射出機構による成形とを適宜に選択実
施することが出来るのであり、しかも、プランジャ式射
出機構における有効プランジャ径(射出プランジャ12
の外径)を、インラインスクリュ式射出機構における有
効スクリュ径(スクリュ10の外径)に比して十分に大
きく設定して、プランジャ式射出機構における射出プラ
ンジャ12の最大計量樹脂量(即ち、貯留部102の最
大容量)に比して、インラインスクリュ式射出機構にお
けるスクリュ10の最大計量樹脂量(即ち、縮小貯留部
104の最大容量)を小さく設定することが出来ること
から、成形品の大きさに応じて、プランジャ式射出機構
による成形とインラインスクリュ式射出機構による成形
を選択することにより、必要射出樹脂量の異なる小型製
品と大型製品の何れの成形に際しても、射出プランジャ
12またはスクリュ10の計量ストロークを好ましい範
囲に設定することが可能となるのである。
【0083】そして、例えば、成形時における射出プラ
ンジャ12またはスクリュ10の計量ストロークが、そ
れらの最大計量ストロークの略10〜70%となるよう
に、成形しようとする製品の大きさの範囲に応じて、プ
ランジャ式射出機構とインラインスクリュ式射出機構を
選択することが出来るように、射出プランジャ12およ
びスクリュ10の外径寸法や最大計量ストローク量を設
定することによって、それら各種の大きさの製品を、優
れた射出量や射出圧力の制御精度および製品品質の安定
性を確保しつつ、安定して連続成形することが可能とな
るのである。
【0084】また、本実施形態では、射出シリンダ14
に挿入される射出プランジャ12の先端側部分88に対
してマイクロシーズヒータ92が装着されており、射出
シリンダ14を介してだけでなく、射出プランジャ12
が直接に加熱および温度調節されるようになっているこ
とから、射出プランジャ12や貯留部102,縮小貯留
部104内の樹脂材料を高精度に温度調節することが出
来、貯留部102や縮小貯留部104に導かれた溶融樹
脂材料の流動性を高い状態で安定して保つことが出来る
ことから、比較的低い圧力で射出成形することが可能と
なるのであり、それによって、射出成形機や金型に対す
る要求強度も低く抑えられて、装置や金型の小型,軽量
化や、製作コストの低減が図られ得る。そして、例え
ば、射出圧を50〜750kg/cm2に設定することによっ
て、溶融樹脂材料の成形キャビティ内への充填性を十分
に確保しつつ、アルミニウム合金製等の低強度な金型を
使用することも可能となる。
【0085】なお、射出プランジャ12の外周面に装着
されたマイクロシーズヒータ92により、射出プランジ
ャ12内を導かれる樹脂材料の加熱および温度調節を行
うに際して、マイクロシーズヒータ92から射出プラン
ジャ12の内周面までの距離が余り小さいとヒータ92
のオン/オフ制御の影響が強くなり過ぎる一方、余り大
きいと温度調節の応答性が低下することから、射出プラ
ンジャ12の材質や樹脂材料の特性等を考慮して、マイ
クロシーズヒータ92から射出プランジャ12の内周面
までの距離を適当な値に設定することが望ましく、射出
プランジャ12の部材強度等も考慮して、例えば30〜
50mmに設定される。
【0086】また、本実施形態の射出装置においては、
射出プランジャ12に装着されたマイクロシーズヒータ
92に対する給電量と、射出シリンダ14に装着された
バンドヒータ25とに対する給電量が、温度制御装置9
7によって独立的に制御されることにより、射出プラン
ジャ12と射出シリンダ14を互いに異なる温度に調節
することが出来るようになっている。従って、射出プラ
ンジャ12の内部等での樹脂材料加熱に必要な温度を充
分に確保しつつ、射出プランジャ12よりも射出シリン
ダ14の温度を低く設定することにより、射出プランジ
ャ12と射出シリンダ14の間の隙間に入り込んだ樹脂
材料の温度を下げて流動性を低下させることにより、か
かる隙間を通じての樹脂材料の逆流を抑制乃至は防止す
ることができる。そして、それによって、樹脂材料の射
出時等における、射出プランジャ12と射出シリンダ1
4の間の隙間を通じての樹脂材料の漏れ等の不具合を有
効に防止することが出来、装置のメンテナンス性が大幅
に向上されると共に、漏れた樹脂材料による作動不良等
も有利に防止されて安定した連続成形が可能となるので
ある。
【0087】さらに、本実施形態の射出装置において
は、射出シリンダ14を支軸ピン46回りに回動せしめ
ることにより、貯留部102および縮小貯留部104を
形成する射出シリンダ14の内壁面を外部に開口させる
ことが出来ると共に、この射出シリンダ14を開口せし
めた状態下で射出プランジャ12およびスクリュ10を
前進させて外部空間に露呈せしめることが出来るように
なっていることから、劣化した樹脂が付着し易い射出シ
リンダ12の内壁面や射出プランジャ12の外周面のメ
ンテナンスを迅速、容易、且つ確実に行うことが可能と
なり、特に大型製品にありがちな少量多品種製品の生産
性向上が図られると共に、塩化ビニル樹脂等の分解し易
い樹脂での成形や樹脂色替え等も優れた作業性をもって
容易に行うことが可能となるのである。
【0088】次に、図10には、上記第一の実施形態と
してのスクリュインプランジャ式射出装置において採用
されることにより、別の実施形態としてのスクリュイン
プランジャ式射出装置を構成する射出プランジャ12の
別の具体例が示されている。
【0089】すなわち、かかる射出プランジャ12は、
前進時に射出シリンダ14に挿入される軸方向先端側部
分88において、外周面上を螺旋状に延びる6本の第一
の螺旋溝90と、3本の第二の螺旋溝94が、互いに平
行に形成されており、第一の実施形態における射出プラ
ンジャに比して、第一の螺旋溝90が2本だけ少なくさ
れている。その代わり、2本の第一の螺旋溝90が形成
されていた部分には、それぞれ、第三の螺旋溝106が
形成されている。これらの第三の螺旋溝106,106
は、第一の螺旋溝90よりも僅かに大きな半円溝形断面
を有しており、第一及び第二の螺旋溝90,94と平行
に螺旋状に形成されている。また、これらの第三の螺旋
溝106,106は、射出プランジャ12の先端側にお
いて、接続溝107によって端部間が相互に接続されて
おり、全体として連続した一本の溝構造とされている。
なお、図10において、第一の螺旋溝90,第二の螺旋
溝94に配設されたマイクロシーズヒータ92,サーモ
カップル96については、それらの図示を省略する。
【0090】そして、互いに接続された第三の螺旋溝1
06,106は、射出プランジャ12に外挿されて外嵌
装着された金属スリーブ98によって外周面開口が覆蓋
されており、それによって、外部空間に対して密閉され
て射出プランジャ12の外周部分を軸方向に螺旋状に往
復して延びる一本の冷却用通路108が形成されてい
る。また、第三の螺旋溝106,106における射出プ
ランジャ12の基端側の端部には、金属スリーブ98を
貫通して配設された管継手110,112が接続,連通
せしめられている。そして、一方の管継手110を通じ
て、図示しない空気管路を通じて導かれた冷却用エア
が、一方の第三の螺旋溝106の端部から冷却用通路1
08に供給されるようになっていると共に、冷却用通路
108を通じて射出プランジャ12の表面を螺旋状に往
復流通せしめられた後、かかる冷却用エアが、他方の第
三の螺旋溝106の端部から、他方の管継手112を通
じて、図示しない空気管路に排出されるようになってい
る。
【0091】このような構造とされた射出プランジャ1
2を採用すれば、冷却用通路108を通じて冷却用エア
が流通せしめられることにより、射出プランジャ12の
先端側部分88を冷却可能とされるのであり、冷却用エ
アの流通量乃至は供給圧力や温度等を制御することによ
って、射出プランジャ12の温度を広い範囲で調節する
ことが出来るのである。なお、冷却用エアの流通による
冷却は、第一の螺旋溝90に装着されたマイクロシーズ
ヒータ92による加熱と並行して実施することも可能で
あるが、一般には、マイクロシーズヒータ92への給電
を停止した状態下で行われる。また、冷却用エアの温度
等を適当に設定することによって、射出プランジャ12
の保温や加熱等も行うことが可能であり、更に、冷却用
エアに代えて水や油等の液体を冷却媒体として採用する
ことも可能である。なお、冷却媒体として液体を採用す
る場合には、金属スリーブ98を、軸方向に連続した単
一構造とする等して、冷却用通路108の流体密性の向
上を図ることが望ましい。
【0092】そして、上述の如き構造とされたスクリュ
インプランジャ式射出装置においては、冷却用エアによ
る射出プランジャ12の冷却が可能とされることによ
り、樹脂材料を計量,可塑化,溶融等する際のスクリュ
の回転に起因する内部発熱等による温度上昇を抑えるこ
とが出来るのであり、かかる内部発熱等による樹脂材料
の加熱温度の異常上昇を防止して、過加熱による製品不
良の発生を回避することが出来るのである。特に、PV
C等の熱分解し易い樹脂材料の成形時に有効であり、安
定した連続成形が可能となるといった利点がある。ま
た、スクリュインプランジャ式射出装置では、内部に樹
脂材料の供給通路が形成される射出プランジャ12が射
出シリンダ14に挿入されて二重壁構造とされるため
に、構造上、樹脂材料の供給通路に熱がこもり易いが、
上述の如き冷却用通路108を形成することによって、
熱のこもりを軽減乃至は解消することが可能となり、安
定した連続成形を長時間に亘って行うことが出来るので
ある。
【0093】以上、本発明の具体的な実施形態について
詳述してきたが、これらは文字通りの例示であって、本
発明は、かかる具体例にのみ限定して解釈されるもので
はない。
【0094】例えば、前記実施形態における油圧モータ
や油圧シリンダ機構に代えて、電動モータ等の駆動手段
を採用することも可能である。
【0095】また、前記実施形態では、射出シリンダ1
4が鉛直上方に回動されることによって開口せしめられ
るようになっていたが、鉛直軸回りに水平方向に射出シ
リンダを回動させて開口させることも、勿論可能であ
る。
【0096】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【0097】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至19の何れかに記載の発明に従う構造とされたス
クリュインプランジャ式射出装置においては、何れも、
プランジャ式射出機構による成形とインラインスクリュ
式射出機構による成形とを適宜に選択することが出来る
のであり、しかも、スクリュの外径寸法を射出プランジ
ャに比して十分に小さく設定出来ることから、プランジ
ャ式射出機構によって、必要射出量の多い大型製品の優
れた成形性を確保することが出来ると共に、インライン
スクリュ式の射出機構によって、必要射出量の少ない小
型製品の成形時にも、スクリュにおける計量ストローク
を確保して良好なる制御性と成形安定性を得ることがで
きるのである。
【0098】また、請求項20又は21に記載の発明方
法に従えば、プランジャ式射出機構による射出作動とイ
ンラインスクリュ式射出機構による射出作動が、成形時
における必要射出量に応じて選択的に採用されることと
なり、それによって、必要射出量が多い大型製品と必要
射出量が少ない小型製品の何れをも、射出量等の優れた
制御性をもって安定して連続成形することができるので
ある。
【0099】また、請求項22に記載の発明方法に従え
ば、スクリュインプランジャ式射出装置において、プラ
ンジャ式射出機構とインラインスクリュ式射出機構との
何れによって射出作動を行う場合であっても、射出プラ
ンジャと射出シリンダの間の隙間を通じての樹脂材料の
逆流による漏れが抑制されるのであり、それによって、
装置のメンテナンス性の向上が達成されると共に、連続
成形操作の安定化が図られ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのスクリュインプラ
ンジャ式射出装置を概略的に示す水平方向切断面による
縦断面図である。
【図2】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置の別の作動状態を概略的に示す水平方向切断面によ
る縦断面図である。
【図3】図2における鉛直方向切断面による縦断面図で
ある。
【図4】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置における一部を拡大して示す説明図である。
【図5】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置における射出シリンダの開閉操作を説明するため
の、射出シリンダの閉塞状態を示す側面図である。
【図6】射出シリンダの開閉操作を説明するための、図
5とは異なる状態を示す側面図である。
【図7】射出シリンダの開閉操作を説明するための、射
出シリンダの開口状態を示す側面図である。
【図8】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置における射出プランジャの先端側部分を拡大して示
す一部切欠側面図である。
【図9】図8におけるIX−IX断面の拡大図である。
【図10】図1に示されたスクリュインプランジャ式射
出装置に採用されることにより、別の実施形態としての
スクリュインプランジャ式射出装置を構成する射出プラ
ンジャの要部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
10 スクリュ 12 射出プランジャ 14 射出シリンダ 26 案内ベース 28 支持基体 32 摺動ブッシュ 34 カムフォロワ 46 支軸ピン 48 係止ピン 56 油圧ジャッキ 58 調節ボルト 64 脚部材 66 移動ブロック 68 第二の油圧シリンダ機構 76 第三の油圧シリンダ機構 80 オイルモータ 82 係合プレート 88 先端側部分 90 第一の螺旋溝 92 マイクロシーズヒータ 94 第二の螺旋溝 96 サーモカップル 98 金属スリーブ 102 貯留部 104 縮小貯留部 106 第三の螺旋溝 108 冷却用通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田端 良光 愛知県名古屋市港区船見町1番地の74 ア ロン化成株式会社技術研究所内 (72)発明者 櫛田 茂美 愛知県名古屋市港区船見町1番地の74 ア ロン化成株式会社技術研究所内 (72)発明者 中村 伸一 愛知県名古屋市港区船見町1番地の74 ア ロン化成株式会社技術研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出シリンダに挿入配置された筒状の射
    出プランジャにスクリュを回転可能に内挿せしめて、該
    スクリュの回転により所定の樹脂材料を射出プランジャ
    先端側の貯留部に送り込むと共に、かかる射出シリンダ
    内で該射出プランジャおよび該スクリュを軸方向に前進
    させて前記貯留部内の樹脂材料を射出するようにしたス
    クリュインプランジャ式射出装置において、 前記スクリュを前記射出プランジャに対して軸方向に相
    対移動可能とすると共に、該スクリュを該射出プランジ
    ャに対して軸方向に駆動する駆動手段を設ける一方、か
    かる射出プランジャの軸方向先端面を、該射出プランジ
    ャの前進端位置で前記射出シリンダの内面に対して密に
    当接可能とし、該射出プランジャの軸方向先端面の該射
    出シリンダ内面への当接により前記貯留部を縮小せしめ
    て前記スクリュの先端側に縮小貯留部を形成することに
    よって、該スクリュの回転により前記樹脂材料を該縮小
    貯留部に送り込み、且つ該スクリュの軸方向の前進によ
    り該縮小貯留部内の樹脂材料を射出せしめるインライン
    スクリュ式射出機構が構成されるようにしたことを特徴
    とするスクリュインプランジャ式射出装置。
  2. 【請求項2】 前記射出プランジャの軸方向基部側に、
    該射出プランジャと共に前記射出シリンダに対して移動
    せしめられる移動基板が固設されていると共に、該移動
    基板によって、前記スクリュを軸方向に駆動する駆動手
    段が支持されている請求項1に記載のスクリュインプラ
    ンジャ式射出装置。
  3. 【請求項3】 前記射出プランジャの前記射出シリンダ
    に対する軸方向の駆動力が、それら射出プランジャと射
    出シリンダの間において該射出プランジャの周囲に配設
    された複数個の油圧シリンダ機構によって及ぼされると
    共に、かかる油圧シリンダ機構のピストンロッドによっ
    て、前記スクリュが軸方向に案内されるようになってい
    る請求項1又は2の何れかに記載のスクリュインプラン
    ジャ式射出装置。
  4. 【請求項4】 前記射出シリンダにおける前記射出プラ
    ンジャの挿入孔の断面積:Saと、該射出プランジャに
    おける前記スクリュの内挿孔の断面積:Sbの比:Sa
    /Sbが、2≦Sa/Sb≦8である請求項1乃至3の
    何れかに記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  5. 【請求項5】 前記射出プランジャの先端側に形成され
    る前記貯留部の最大容量:Qaと、前記スクリュの先端
    側に形成される前記縮小貯留部の最大容量:Qbの比:
    Qa/Qbが、3≦Qa/Qb≦10である請求項1乃
    至4の何れかに記載のスクリュインプランジャ式射出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記射出プランジャの前記射出シリンダ
    に挿入される先端側部分の外周面に第一の螺旋溝が設け
    られて、該第一の螺旋溝にマイクロシーズヒータが配設
    されている請求項1乃至5の何れかに記載のスクリュイ
    ンプランジャ式射出装置。
  7. 【請求項7】 前記射出プランジャにおける前記射出シ
    リンダに挿入される先端側部分を除く基端側部分の外周
    面にバンドヒータが装着されている請求項6に記載のス
    クリュインプランジャ式射出装置。
  8. 【請求項8】 前記射出プランジャの前記射出シリンダ
    に挿入される先端側部分に保護スリーブが外挿されて、
    前記マイクロシーズヒータが被覆されている請求項6又
    は7に記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  9. 【請求項9】 前記第一の螺旋溝が複数条設けられて、
    前記マイクロシーズヒータが複数本配設されている請求
    項6乃至8の何れかに記載のスクリュインプランジャ式
    射出装置。
  10. 【請求項10】 前記射出プランジャの前記射出シリン
    ダに挿入される先端部分の外周面における前記第一の螺
    旋溝の間に第二の螺旋溝が設けられて、該第二の螺旋溝
    にサーモカップルが配設されている請求項6乃至9の何
    れかに記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  11. 【請求項11】 前記第二の螺旋溝が複数条設けられ
    て、前記サーモカップルが複数本配設されている請求項
    10に記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  12. 【請求項12】 前記射出プランジャの前記射出シリン
    ダに挿入される先端側部分を冷却する冷却手段が設けら
    れている請求項1乃至11の何れかに記載のスクリュイ
    ンプランジャ式射出装置。
  13. 【請求項13】 前記射出プランジャの前記射出シリン
    ダに挿入される先端部分を軸方向に螺旋状に延びて形成
    された、冷却媒体が流通せしめられる冷却用通路によっ
    て、前記冷却手段が構成されている請求項12に記載の
    スクリュインプランジャ式射出装置。
  14. 【請求項14】 前記射出プランジャの前記射出シリン
    ダに挿入される先端側部分を加熱する第一のヒータ手段
    と、該射出シリンダの該射出プランジャが挿入される筒
    体部分を加熱する第二のヒータ手段と、該射出プランジ
    ャの先端側部分よりも該射出シリンダの筒体部分が低温
    となるように、それら第一のヒータ手段および第二のヒ
    ータ手段による加熱を調節する加熱制御手段とを、有す
    る請求項1乃至13の何れかに記載のスクリュインプラ
    ンジャ式射出装置。
  15. 【請求項15】 前記射出プランジャおよび前記スクリ
    ュが、それらの軸方向後退位置において、前記射出シリ
    ンダから抜き出し可能とされていると共に、該射出シリ
    ンダが、該射出プランジャの挿入される開口側の端縁部
    における一軸回りの回動操作により、所定の支持基体に
    対して開閉可能に支持されている請求項1乃至14の何
    れかに記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  16. 【請求項16】 前記支持基体に対する前記射出シリン
    ダの開動作を阻止せしめる解除可能な係止機構が設けら
    れていると共に、該係止機構により開動作を阻止せしめ
    た状態下で該射出シリンダを該支持基体から離隔せしめ
    る力を及ぼすことにより、それら射出シリンダと支持基
    体の間のガタを防止するガタ吸収機構が設けられている
    請求項15に記載のスクリュインプランジャ式射出装
    置。
  17. 【請求項17】 前記支持基体と前記射出シリンダの間
    において、該射出シリンダに対して該支持基体による鉛
    直上向きの支持力を及ぼすジャッキ機構が設けられてい
    る請求項15又は16に記載のスクリュインプランジャ
    式射出装置。
  18. 【請求項18】 前記射出プランジャの軸方向先端面が
    テーパ面とされていると共に、前記射出シリンダにおけ
    る開口部の周りにガイドローラが配設されており、該射
    出プランジャの該射出シリンダへの挿入時に、該ガイド
    ローラによって該射出プランジャのテーパ面が案内され
    るようになっている請求項15乃至17の何れかに記載
    のスクリュインプランジャ式射出装置。
  19. 【請求項19】 前記射出プランジャの軸方向先端面が
    テーパ面とされていると共に、前記射出シリンダにおけ
    る開口側端部の内周面に摺動ブッシュが配設されてお
    り、該射出プランジャの該射出シリンダへの挿入時に、
    該摺動ブッシュによって該射出プランジャのテーパ面が
    案内されるようになっている請求項15乃至18の何れ
    かに記載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載のスクリュインプラン
    ジャ式射出装置を用いて所定の金型の成形キャビティに
    樹脂材料を充填することにより射出成形を行うに際し
    て、 前記成形キャビティの容量が予め設定されたしきい値よ
    りも大きい場合には、前記射出シリンダ内で前記射出プ
    ランジャおよび前記スクリュを軸方向に前進させて前記
    貯留部内の樹脂材料を射出せしめることにより、プラン
    ジャ式射出機構による射出成形を行う一方、前記成形キ
    ャビティの容量が予め設定されたしきい値よりも小さい
    場合には、前記射出シリンダおよび該射出シリンダに当
    接固定された前記射出プランジャに対して前記スクリュ
    を軸方向に前進させて前記縮小貯留部内の樹脂材料を射
    出せしめることにより、インラインスクリュ式射出機構
    による射出成形を行うことを特徴とする射出成形方法。
  21. 【請求項21】 前記成形キャビティの容量が予め設定
    されたしきい値よりも大きい場合に、前記射出シリンダ
    内における前記射出プランジャの前進量よりも前記スク
    リュの前進量を大きく設定し、該スクリュを該射出プラ
    ンジャに対して相対的に前進させて前記貯留部内の樹脂
    材料を射出せしめる請求項20に記載の射出成形方法。
  22. 【請求項22】 請求項1に記載のスクリュインプラン
    ジャ式射出装置を用いて所定の金型の成形キャビティに
    樹脂材料を充填することにより射出成形を行うに際し
    て、 少なくとも該成形キャビティへの樹脂材料の射出充填時
    に、前記射出プランジャの前記射出シリンダに挿入され
    る先端側部分の加熱温度よりも、該射出シリンダの該射
    出プランジャが挿入される筒体部分の加熱温度が低くな
    るように温度調節することを特徴とする射出成形方法。
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