JPH0919977A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH0919977A
JPH0919977A JP17086295A JP17086295A JPH0919977A JP H0919977 A JPH0919977 A JP H0919977A JP 17086295 A JP17086295 A JP 17086295A JP 17086295 A JP17086295 A JP 17086295A JP H0919977 A JPH0919977 A JP H0919977A
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JP
Japan
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foam
laminated
resin
thin film
pressure
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Application number
JP17086295A
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English (en)
Inventor
Takashi Oguchi
貴士 小口
Hiroshi Abe
弘 阿部
Hitoshi Shirato
斉 白土
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取扱性に優れ、狭い空間でも簡単に充填するこ
とができ、しかも、形状回復時間がコントロールでき、
シール材、断熱材、緩衝材などいろいろな方面に有効に
使用することができる積層体を提供することを目的とし
ている。 【解決手段】気泡を収縮させた状態に保持された形状回
復性を有する独立気泡樹脂発泡体の表面の少なくとも一
部に、スプリング式硬さ試験A形での20℃における硬
度が30〜110の範囲にある高分子材料薄膜を積層し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、特開昭50−37863号公
報や62−189236号公報に開示されている合成ゴ
ム発泡体のような連続気泡タイプの合成樹脂発泡体や、
特開平6−336245号公報に開示されているポリス
チレン発泡体、特公平6−43512号公報に開示され
ているポリプロピレン系樹脂発泡体、特公平6−435
13号公報に開示されているポリエチレン系樹脂発泡体
などのようないろいろな独立気泡タイプの合成樹脂発泡
体は、従来より断熱性や緩衝性等の機能に優れており、
住宅,建築,土木,車輛,家電,文具,雑貨,衣料など
いろいろな分野で断熱材,緩衝材,シール材等として使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の独立気
泡タイプの合成樹脂発泡体は、場合によっては、以下の
ような問題が発生する恐れがあった。 狭い空間に押し込むように充填しようとした場合、
無理に押し込むと発泡体が切れてばらばらになり充填材
としての役目を果たさなくなり、作業性が非常に悪い。
【0004】 チップ状に成形して箱等の容器に充填
し、箱内の内容物を保護しようとした場合、初期に完全
に隙間なく充填させるのが難しいため、箱の輸送中に振
動によって発泡体の再充填化が起こり、隙間が生じて箱
内の内容物を充分に保護しきれず内容物に傷が付いたり
内容物が壊れたりする。 パネルの中空部に液体で注入し、その後発泡させる
注入発泡法(日刊工業新聞社 昭和48年刊 プラスチ
ックフォームハンドブックP.200参照)を用いれ
ば、狭い空間でも問題なく発泡体を充填できるのである
が、液体であるため取扱性に問題があるとともに、注入
口と連続する隙間以外に発泡体を形成させることが難し
いと言う問題もある。
【0005】一方、特開昭50−37863号公報や6
2−189236号公報に開示されている連続気泡タイ
プの発泡体の場合、連続気泡内にアスファルトなどが充
填されているため、圧縮して隙間などに充填しようとす
ると、アスファルトなどが表面に滲みでてくるため、施
工性が悪い。そこで、本発明の発明者らは、形状回復性
を有する独立気泡発泡体を、弾性限界内で気泡の収縮状
態に保持しておき、建材と建材との隙間など所望の設置
場所にその状態で挿入し、独立気泡発泡体の形状回復に
よってシール性、断熱性、緩衝性等の機能を確保しよう
とした。
【0006】すなわち、この方法によれば、予め独立気
泡発泡体が、弾性限界内で気泡の収縮状態に保持されて
いるので、嵩が低く、狭い設置場所にも簡単にセットで
き、作業性がよい。しかも、その後形状回復して設置場
所に密に充填されたようになり、シール性、断熱性、緩
衝性等の機能が発揮される。しかしながら、上記方法で
は、形状回復時間のコントロールが難しかったり、使用
場所によってはシール性が確保できない場合もあると言
う問題がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みて、取扱
性に優れ、狭い空間でも簡単に充填することができ、し
かも、形状回復時間がコントロールでき、シール材、断
熱材、緩衝材などいろいろな方面に有効に使用すること
ができる積層体を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1の発明にかかる積層体(以
下、「請求項1の積層体」と記す)は、気泡を収縮させ
た状態に保持された形状回復性を有する独立気泡樹脂発
泡体の表面の少なくとも一部に、スプリング式硬さ試験
A形での20℃における硬度が30〜110の範囲にあ
る高分子材料薄膜が積層されている構成とした。
【0009】本発明の請求項2の発明にかかる積層体
(以下、「請求項2の積層体」と記す)は、気泡を収縮
させた状態に保持された形状回復性を有する独立気泡樹
脂発泡体の表面の少なくとも一部に、通気孔を有する無
機物が積層されている構成とした。本発明の請求項3の
発明にかかる積層体(以下、「請求項3の積層体」と記
す)は、気泡を収縮させた状態に保持された形状回復性
を有する独立気泡樹脂発泡体の表面の少なくとも一部
に、通気孔を有する粘着剤層が積層されている構成とし
た。
【0010】上記請求項1〜請求項3の積層体の構成に
おいて、形状回復性を有する独立気泡樹脂発泡体とは、
以下の〜のものを言う。 炭酸ガスや液化ガス等のガス透過係数が空気より大
きく、常温でガスもしくは常温で液化するガスを発泡ガ
スとして用いたものであって、気泡内のガス置換により
自然収縮を起こし、収縮後樹脂の弾性回復力により気泡
の内外圧力と釣り合いながら徐々にもとの厚さに回復し
てゆくもの。
【0011】 の発泡ガス以外のガスを発泡ガスと
して用いたものであって、弾性領域内の圧縮歪みを与え
た場合、発泡体を構成する独立気泡の内圧が上昇し、直
後に外力を取り除けば発泡体は瞬時に元の形状に回復す
るが、所定時間以上その歪みを保持させれば、樹脂のガ
ス透過性により気泡内のガスが気泡膜から徐々にぬけて
ゆき内圧と外圧とが釣り合い、外力を取り除いても瞬間
的な形状回復は起こらず、その歪みが樹脂の弾性領域内
であれば、圧縮を解除すると樹脂の弾性回復力により気
泡の内外圧力と釣り合いながら徐々にもとの厚さに回復
してゆく性質を持つもの。
【0012】 の発泡ガス以外のガスを発泡ガスと
して用いたものであって、減圧下で発泡することにより
気泡中のガス圧力は大気圧以下となった状態で冷却固定
した後大気中に取り出した時、発泡体が大気圧により一
旦圧縮され、樹脂の弾性回復力により気泡の内外圧力と
釣り合いながら徐々にもとの厚さに回復してゆくもの。
なお、上記の独立気泡発泡体を圧縮する場合、圧縮時
の温度は、独立気泡発泡体を構成する樹脂の軟化点(非
晶性樹脂につていはガラス転移点、結晶性樹脂について
は融点を軟化点とする)以下である。すなわち、軟化点
以上の温度で圧縮を行った場合、抜重後の発泡体の形状
回復能がなくなる恐れがある。
【0013】独立気泡樹脂発泡体の独立気泡率は、圧縮
発泡体自体の必要とする回復量により決まり、おおよそ
5%以上であれば使用することが可能であるが、特に好
ましい範囲は60%〜100%である。独立気泡樹脂発
泡体を構成する樹脂としては、特に限定されないが、圧
縮永久歪み(JISK6767に準拠)が20%以下の
もの、特に10%以下のものが形状回復性に優れ好まし
い。
【0014】このような樹脂としては、以下のような熱
可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂が挙げれる。 〔熱可塑性樹脂〕ポリエチレン,ポリプロピレン,エチ
レン−プロピレン共重合体,エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体,エチレン−酢酸ピニル共重合体等のオレ
フィン系樹脂、ポリメチルアクリレート,ポリメチルメ
タクレート,エチレン−エチルアクリレート共重合体等
のアクリル系樹脂、ブタジエン−スチレン,アクリロニ
トリル−スチレン,スチレン,スチレン−ブタジエン−
スチレン,スチレン−イソブレン−スチレン,スチレン
−アクリル酸等のスチレン系樹脂、アクリロニトリル−
ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニル−エチレン等の塩化ビ
ニル系樹脂、ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデン
等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナイロン,6・6−ナイ
ロン,12−ナイロン等のアミド樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート,ポリブチレンテレフタレート等の飽和エ
ステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、
シリコーン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリエーテルイミド、各種エラストマ
ーやこれらの架橋体。
【0015】〔熱硬化性樹脂〕エポキシ系樹脂、フェノ
ール系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、イミド
系樹脂、ユリア系樹脂、シリコーン系樹脂、不飽和ポリ
エステル系樹脂の硬化物等。なお、これらの樹脂は単独
で用いても2種以上併用しても良い。
【0016】また、上記樹脂の中でも、特に形状回復性
に優れるものとして、オレフィン樹脂、スチレン系樹
脂、アミド系樹脂、アクリル共重合体、軟質ポリウレタ
ン、軟質塩化ビニル樹脂、ポリアセタール、シリコーン
樹脂、各種エラストマーが特に挙げられる。発泡方法
は、プラスチックフォームハンドブックに記載されてい
る方法を含め公知の方法が挙げられ、いずれの方法を用
いても構わない。
【0017】また、上記発泡体には、充填剤、補強繊
維、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤等を必
要に応じて混合されていても構わない。充填剤として
は、たとえば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、二酸化ケ
イ素、酸化チタン、ガラス粉、ガラスビーズ等が挙げら
れる。
【0018】補強繊維としては、たとえば、ガラス繊
維、単層繊維等が挙げられる。着色剤としては、たとえ
ば、酸化チタン等の顔料が挙げられる。酸化防止剤とし
ては、一般に用いれるものであれば、特に限定されず、
たとえば、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)〕メタ
ン、チオジプロピオン酸ジラウリル、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェ
ニル)ブタン等が挙げられる。
【0019】難燃剤としては、ヘキサブロモフェニルエ
ーテル,デカブロモジフェニルエーテル等の臭素系難燃
剤、ポリリン酸アンモニウム、トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート等の含リン酸系難燃剤、メ
ラミン誘導体、無機系難燃剤等の1種又は2種以上の混
合物が挙げられる。発泡体の形状は、特に限定されない
が、シート状、ロッド状、チューブ状、或いは、これら
の積層物が挙げられる。
【0020】また、上記請求項1の積層体の構成におい
て、薄膜を形成する高分子材料としては、JIS K
6301に規定されたスプリング式硬さ試験A形による
測定で20℃における硬度が30〜110の範囲にある
ものであれば、特に限定されないが、たとえば、塩化ビ
ニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリ
エステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、
天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等が挙げられ
る。
【0021】高分子材料薄膜の厚みは、シール性および
ガス透過率によりその適性範囲が決められ、シール性か
らはシールする部分の表面凹凸に追従するよう、たとえ
ば、表面凹凸の差の1/2から5倍になるように厚みを
設計することが好ましく、ガス透過によって形状回復が
図られるので、形状回復に必要な時間によって最適な厚
みに設定される。なお、高分子材料の種類によってもガ
ス透過率が異なるため、実際の最適な厚みについては積
層体を作成し、検討するのが好ましいが、概ね30μm
から3mmの範囲が好ましい。すなわち、30μmを下
回ると凹凸表面への追従性が悪くシール性に劣り、3m
mを越えると、ガス透過性が悪く回復までに相当の時間
がかかる恐れがある。高分子材料薄膜の積層面積は、積
層体の用途によって特に限定されないが、たとえば、図
1に示すように、ロッド状の積層体1の場合、ロッド状
の発泡体2の表面の約半分程度を高分子材料薄膜3で被
覆した状態のものが好ましい。
【0022】発泡体表面への高分子材料薄膜の積層方法
は、特に限定されないが、発泡体を製造した直後に行う
方法と、発泡体を収縮させた後に行う方法とが挙げられ
る。前者の方法は、発泡体と薄膜となる高分子材料シー
トとを熱融着により積層する場合に使用され、後者の方
法は接着剤を介して接着して積層する場合によく用いら
れるが、熱融着により積層することが好ましい。
【0023】なお、熱融着は、たとえば、発泡体および
高分子材料薄膜となる高分子材料シートとを重ね合わせ
高周波加熱等によって両者又は少なくとも一方の界面を
加熱した状態で圧力を加えることによって得ることがで
きる。また、熱融着温度としては、発泡体が収縮した状
態で融着させる場合、発泡体の表面だけが軟化点以上に
なるのが好ましく、製造直後の収縮していない状態にお
いては発泡体全体が融点以上でも構わない。
【0024】一方、請求項2の積層体の構成において、
無機物としては、所望のガス透過率を有する通気孔を備
えたものであれば特に限定されないが、たとえば、金属
メッシュ、通気孔が穿設された金属箔、紙、織布などが
挙げられる。無機物の発泡体への積層方法は、接着剤を
介して接合一体化する方法や、金属系の無機物の場合で
あれば、無機物を発泡体の融点以上に加熱して発泡体に
熱融着する方法等が挙げられる。
【0025】なお、熱融着により積層する場合は、発泡
体を収縮させる前の状態で行うほうが好ましい。すなわ
ち、発泡体が収縮した状態で行うと発泡体の表面のみ軟
化点以上にするのが難しいためである。通気孔の密度
は、必要とする回復時間に応じて設計することができる
が、予備実験を行って確認することが好ましい。因に、
孔密度が0.01〜1個/cm2 となると回復速度は孔の
ない材料を積層した場合にくらべ1〜30倍に変化す
る。
【0026】他方、請求項3の積層体の構成において、
通気孔を有する粘着剤層を形成する粘着剤としては、特
に限定されないが、たとえば、アクリル系粘着剤、ウレ
タン系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤
等が挙げられる。粘着剤層の厚みは、積層体が被着され
る部分の表面粗さによって決定されるが、概ね30μm
〜300μm程度が好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】上記請求項1の積層体の最良の実
施の形態は、低密度ポリエチレンを炭酸ガスで発泡した
発泡体にオレフィン系エラストマーを熱融着したもので
あり、発泡体が自然収縮、大気圧あるいは機械的な加圧
によって圧縮されているため、狭い設置場所でもスムー
ズに挿入できる。そして、発泡体を形成している樹脂の
弾性復元力によって除々に発泡体が元の形状に回復し、
所望の設置場所に密に充填される。しかも、発泡体の表
面に高分子材料薄膜が積層されており、この高分子材料
薄膜によって形状回復時に隔壁を通して独立気泡内に入
り込む空気の量が調整され、形状回復時間がコントロー
ルされる。また、高分子材料薄膜が形状回復によって設
置場所の壁面に沿うように密着する。
【0028】請求項2の積層体の最良の実施の形態は、
低密度ポリエチレンを炭酸ガスで発泡した発泡体に金属
メッシュを積層したものであり、発泡体が自然収縮、大
気圧あるいは機械的な加圧によって圧縮されているた
め、狭い設置場所でもスムーズに挿入できる。そして、
発泡体を形成している樹脂の弾性復元力によって除々に
発泡体が元の形状に回復し、所望の設置場所に密に充填
される。しかも、発泡体の表面に通気孔を有する無機物
が積層されており、この無機物によって形状回復時に隔
壁を通して独立気泡内に入り込む空気の量が調整され、
形状回復時間がコントロールされる。
【0029】請求項3の積層体最良の実施の形態は、ア
ジドカルバミドを含む低密度ポリエチレンを発泡させた
発泡体にポリウレタン−塩化ビニル共重合樹脂を粘着剤
として積層したものであり、発泡体が自然収縮、大気圧
あるいは機械的な加圧によって圧縮されているため、狭
い設置場所でもスムーズに挿入できる。そして、発泡体
を形成している樹脂の弾性復元力によって除々に発泡体
が元の形状に回復し、所望の設置場所に密に充填され
る。しかも、発泡体の表面に通気孔を有する粘着剤層が
積層されており、この粘着剤層によって形状回復時に隔
壁を通して独立気泡内に入り込む空気の量が調整され、
形状回復時間がコントロールされる。また、粘着剤層が
設置場所の壁面に積層体を粘着固定できる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を、その実施例を参照しつつ
詳しく説明する。 (実施例1)低密度ポリエチレン(三菱油化社製ZC3
0)を炭酸ガス発泡した発泡体(発泡倍率20倍、50
0mm×500mm、厚さ10mm、独立気泡率85
%)にオレフィン系エラストマー(三井石油化学社製、
グドマーS500、500mm×500mm、厚さ1.
0mm、硬度50(JIS K 6301)、ガス透過
量2.5×10-10 cm3 (500×500mm2 、1.0
mm厚み当たりのガス透過量))を130℃で両面融着
し、積層体を得た。
【0031】7時間後、積層体は、ガス透過により3m
m×460mm×460mmまで自然収縮し、30日後
にほぼ8mm×490mm×490mmまで回復した。
図2に示すように、この積層体4を、4枚の金属製板
(表面粗さが中心線平均粗さ0.4)5で4方向から囲
み、7mm×480mm×480mmまで収縮された状
態で挿入し、図2に示すように、一方から標準大気圧相
当の圧力をかけた時に透過する空気の流量を流量計6に
よって測定したところ、流量が0cm3 /cm 2 /sであっ
た。
【0032】(実施例2)発泡剤としてのアジドカルバ
ミド(大塚化学社製ユニフォームSOL)を含む低密度
ポリエチレン(三菱油化社製ZC30)を電子線照射で
架橋したシートを加熱発泡したシート状発泡体(発泡倍
率30倍、480mm×480mm、厚さ10mm、独
立気泡率83%)にスチレン系エラストマー(旭化成工
業社製、タフテックS2274、480mm×480m
m、厚さ1.0mm、硬度70(JIS K 630
1)、ガス透過量2.5×10-10 cm3 (480×48
0mm2、1.0mm厚み当たりのガス透過量))を130
℃で両面融着し、積層体を成形した。その後、この積層
体をプレス機を用いて厚さ方向に1/10に圧縮し、4
日間保持した。
【0033】フレス機から取り出された積層体の厚さは
4mmであったが、30日間放置すると厚さが8mmま
で回復した。この積層体および図2に示す装置を用い
て、実施例1と同様に積層体の一方から標準大気圧相当
の圧力をかけた時に透過する空気の流量を流量計6によ
って測定したところ、流量が0cm3 /cm2 /sであっ
た。
【0034】(実施例3)低密度ポリエチレン(三菱油
化社製ZC30)を炭酸ガス発泡した発泡体(発泡倍率
20倍、400mm×400mm、厚さ10mm、独立
気泡率85%)に金属メッシュ(ニチダイ社製ポアフ
ロ、標準格子孔径5μm×4枚、480mm×480m
m、ガス透過量167cm 3/cm2 /s(標準大気圧
下))を150℃に加熱した状態で重ね合わせ前記発泡
体を溶融積層することによって積層体を得た。2時間
後、積層体はガス透過によって3/10まで自然収縮し
た。その後30日で厚さがほぼ6mmまで回復した。回
復後の積層体について0.01kgf/cm2の圧力をかけた
際の空気の流量を、実施例1と同様にして測定を行った
ところ流量が0cm3 /cm2 /sであった。
【0035】(実施例4)発泡剤としてのアジドカルバ
ミド(大塚化学社製ユニフォームSOL)を含む低密度
ポリエチレン(三菱油化社製ZC30)を電子線照射で
架橋したシートを加熱発泡(日刊工業新聞社 昭和48
年刊 プラスチックフォームハンドブックP.118〜
121に記載の方法、加熱温度180℃)したシート状
発泡体(発泡倍率30倍、300mm×300mm、厚
さ10mm、独立気泡率83%)に、アルミ箔(住軽ア
ルミ箔社製、300mm×300mm、厚さ15μm)
に針で0.5mmの孔を0.1個/cm2 の密度で開けガ
ス透過量を0.2cm 3/cm2/s(標準大気圧下)とし
たものを積層した。
【0036】そして、この積層体をプレス機を用いた1
/10に圧縮し、4日間保持した後、プレス機から取り
出したところ厚さが4mmであったが、30日後の回復
厚さは7mmであった。また、回復後の積層体について
0.01kgf/cm2 の圧力をかけた際の空気の流量を、実
施例1と同様にして測定を行ったところ流量が0cm3
cm2 /sであった。
【0037】(実施例5)発泡剤としてのアジドカルバ
ミド(大塚化学社製ユニフォームSOL)を含むポリウ
レタン−塩化ビニル共重合樹脂(日本ポリウレタン工業
社製、DOMINAS K−900A)をシート状に成
形し、減圧下(0.3気圧)で加熱発泡(加熱温度18
0℃)した発泡体(発泡倍率20倍、300mm×30
0mm、厚さ20mm、独立気泡率50%)を大気中に
取り出した。圧力差で積層体は収縮し、約6mm×27
0mm×270mmとなった。この収縮状態で2−エチ
ルヘキシルアクリレートとアクリル酸と2−ヒドロキシ
エチルメタクリレートとメチルメタクリレートとイソシ
アネートとからなる孔あき粘着剤(ガス透過量100cm
3 /cm2 /s(標準大気圧下)、厚さ30μm)を積層
し、パーチクルボード(松下木材社製、ナショナルホル
ツ、厚さ3mm)に貼り着けた。
【0038】30日後、パーチクルボードに貼り着いた
状態で15mmまで厚さが回復した。回復後パーチクル
ボードから積層体を剥がし、0.01kgf/cm2 の圧力を
かけた際の空気の流量を、実施例1と同様にして測定を
行ったところ流量が0cm3 /cm2 /sであった。
【0039】(比較例1)実施例2で用いた発泡体の表
面に何も積層しなかったところ、30分で3mm×42
0mm×420mmまで自然収縮し、30日後に8mm
×490mm×490mmまで回復した。この発泡体お
よび図2に示す装置を用いて実施例1と同様に発泡体の
一方から標準大気圧相当の圧力をかけた時に透過する空
気の流量を流量計6によって測定したところ、流量が0
cm 3 /cm2 /sであった。
【0040】(比較例2)定型形発泡体(ポリスチレ
ン、発泡倍率30倍、20mm×20mm、厚さ10m
m、独立気泡立83%)を空間に埋めた場合について、
空気透過量の測定を実施例1と同様にし行ったところ、
空気流量は、1.5×104 cm 3/cm2 /sであった。
【0041】(比較例3)実施例4で用いた発泡体の表
面に何も積層せずに、実施例4と同様にしてプレス機で
1/10に圧縮し、4日間保持した。プレス機からこの
発泡体を取り出したところ、4mmの厚さであっかが、
30日後、9mmまで厚さが回復した。回復後の発泡体
を0.01kgf/cm2 の圧力をかけた際の空気の流量を、
実施例1と同様にして測定を行ったところ流量が0cm3
/cm2 /sであった。
【0042】(比較例4)クロロパラフィンを30%含
浸処理した軟質ウレタン発泡体(イノアックコーポレー
ション社製連続気泡発泡体、モルトプレンSC、8mm
×300mm×300mm)を3/10に圧縮したとこ
ろ、常温中で2日で厚さが8mmに回復した。回復後の
発泡体を0.01kgf/cm2 の圧力をかけた際の空気の流
量を、実施例1と同様にして測定を行ったところ流量が
7.0×10-4cm3 /cm2 /sであった。
【0043】上記実施例1〜5から本発明の積層体は、
シール性に優れ、しかも、比較例1,3の発泡体に比べ
その形状回復時間が遅くすることができ、長期の保存等
が可能となり、使用用途が広がるとともに、施工性等も
向上することがよくわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項3の積層体
は、以上のように施工時には収縮しているので、狭い隙
間にでも容易に施工でき施工性に優れ、施工後空気を気
泡内に取り込み膨張するので、隙間に密に充填されるよ
うになる。したがって、気密性、断熱性、シール性に優
れ、パイプ用断熱材、建材用断熱材、包装用緩衝材、車
輛等の内装用緩衝材、建物用シール材、目地材等の多方
面に有効に適用できる。しかも、形状回復時間がコント
ロールでき、長期の保存等が可能となり、使用用途が広
がるとともに、施工性等も向上する。
【0045】特に、請求項1の積層体においては、高分
子材料薄膜が設置場所の凹凸面に沿うように変形するた
め、よりシール性が向上する。また、請求項3の積層体
においては、粘着剤層によって設置場所の壁面に形状回
復して設置場所に充填されるまで、積層体が所定位置に
しっかりと固定されるため、施工精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる積層体の1実施例をあらわす断
面図である。
【図2】シール性を測定方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 積層体 2 発泡体 3 高分子材料薄膜 4 積層体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気泡を収縮させた状態に保持された形状回
    復性を有する独立気泡樹脂発泡体の表面の少なくとも一
    部に、スプリング式硬さ試験A形での20℃における硬
    度が30〜110の範囲にある高分子材料薄膜が積層さ
    れていることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】気泡を収縮させた状態に保持された形状回
    復性を有する独立気泡樹脂発泡体の表面の少なくとも一
    部に、通気孔を有する無機物が積層されていることを特
    徴とする積層体。
  3. 【請求項3】気泡を収縮させた状態に保持された形状回
    復性を有する独立気泡樹脂発泡体の表面の少なくとも一
    部に、通気孔を有する粘着剤層が積層されていることを
    特徴とする積層体。
JP17086295A 1995-07-06 1995-07-06 積層体 Pending JPH0919977A (ja)

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