JPH09199729A - 半導体膜の結晶化方法、アクティブマトリクス基板及び液晶表示装置 - Google Patents

半導体膜の結晶化方法、アクティブマトリクス基板及び液晶表示装置

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JPH09199729A
JPH09199729A JP436096A JP436096A JPH09199729A JP H09199729 A JPH09199729 A JP H09199729A JP 436096 A JP436096 A JP 436096A JP 436096 A JP436096 A JP 436096A JP H09199729 A JPH09199729 A JP H09199729A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶化度合いの低い半導体膜にレーザアニー
ルを行うことによって、結晶化度合いの高い半導体膜を
得ることができる半導体膜の結晶化方法およびアクティ
ブマトリクス基板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 アモルファスのシリコン膜30(半導体
膜)に対して、初めからいきなり高いエネルギー密度の
レーザ光を照射するのではなく、低いエネルギー密度の
レーザ光の照射を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶質の半導体膜
をアニールしてその結晶化を図るための半導体膜の結晶
化方法、およびこの結晶化方法を用いたアクティブマト
リクスの製造方法、この製造方法によって製造されたア
クティブマトリクス基板、およびこの基板を用いた液晶
表示装置に関するものである。更に詳しくは、レーザア
ニールを利用した半導体膜の結晶化技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置のアクティブマトリクス基
板では、基板にガラス基板を用いることができるよう低
温プロセスによって薄膜トランジスタ(以下、TFTと
いう。)を製造することが望まれている。ここで、TF
Tのチャネル領域等を形成するのに必要なシリコン膜の
うち、アモルファスシリコン膜については低温プロセス
によって成膜できるものの、TFTの移動度が低いとい
う欠点がある。
【0003】そこで、図14(A)に示すように、基板
20上の面方向で直交する方向をX方向およびY方向と
したときに、レーザ光LA′の照射領域がX方向に長い
ラインビームを基板20上のアモルファスのシリコン膜
30に照射しながら、レーザ光LA′の照射領域をY方
向に移動させることにより、アモルファスのシリコン膜
30をレーザアニールし、溶融結晶化する方法が検討さ
れている。ここで、レーザ光LA′の照射領域では、Y
方向における強度プロファイルが、図14(B)に示す
ように、ほぼ矩形状であり、ラインビームが照射される
領域では、照射されたレーザ光の強度が広い範囲で均一
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
レーザアニールのように、Y方向における強度プロファ
イルがパルス状のラインビームを照射する方法では、シ
リコン膜30の結晶化度合いが低いという問題点があ
る。かかる問題点を解消すべく、その理由を本願発明者
が種々検討した結果、従来のレーザアニールにおいて結
晶化の度合いが低い理由は、初めからいきなり高いエネ
ルギー密度のレーザ照射を行うためであることが分かっ
た。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
半導体膜に対して低いエネルギー密度から徐々に高いエ
ネルギー密度のレーザ光が照射されるようなレーザアニ
ールを行うことによって、結晶化度合いを向上すること
ができる半導体膜の結晶化方法、それを用いたアクティ
ブマトリクス基板の製造方法、この製造方法により製造
したアクティブマトリクス基板、およびこの基板を用い
た液晶表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る半導体膜の結晶化方法では、基板上の
半導体膜に対して照射されるレーザ光のエネルギー密度
を低い状態、高い状態、および低い状態に変化させてレ
ーザアニールを行うことにより、前記半導体膜を溶融結
晶化させることを特徴とする。
【0007】このように構成すると、半導体膜に対して
低いエネルギー密度から徐々に高いエネルギー密度のレ
ーザ光が照射されるようなレーザアニールを行うことに
なるので、半導体膜の結晶化度合いを向上することがで
きる。
【0008】このようなレーザアニールにおいて、レー
ザ光としては、強度プロファイルにおいてピーク領域が
狭くてその両側になだらかなすそ野部分を有するレーザ
ビームを用い、該レーザビームを照射しながら、該レー
ザ光の照射領域と前記基板とを相対的に移動させること
により、前記半導体膜に対して照射されるレーザ光のエ
ネルギー密度は、低い状態、高い状態、および低い状態
に変化する。
【0009】本発明の別の形態に係る半導体膜の結晶化
方法では、基板上の面方向で互いに直交する方向をX方
向およびY方向としたときに、前記基板上に形成した非
晶質の半導体膜に対し、レーザ光の照射領域がX方向に
長くて、Y方向における強度プロファイルにおいてピー
ク領域が狭くてその両側になだらかなすそ野部分を有す
るラインビームを照射しながら、該レーザ光の照射領域
と前記基板とをY方向に相対的に移動させることによ
り、前記半導体膜を溶融結晶化させることを特徴とす
る。
【0010】このように構成すると、Y方向にガウス分
布に近い強度プロファイルをもつレーザ光を照射しなが
ら、その照射領域と基板とをY方向に相対的に移動させ
ると、半導体膜に照射されるレーザ光のエネルギー密度
は、パルス毎に徐々に上昇するため、レーザアニール後
の半導体膜は、結晶化度合いが高い。
【0011】本発明では、前記レーザ光の照射領域と前
記基板との相対的な移動速度を変化させることにより、
前記基板に向けて前記レーザ光を選択的に照射すること
が好ましい。
【0012】このように構成すると、必要な領域に対し
てレーザ光を選択的に照射することなり、無駄な領域に
レーザ光を照射している時間を削減できる。それ故、ス
ループットが向上する。
【0013】また、前記レーザ光が前記半導体膜の所定
領域を照射するときには、前記レーザ光の照射領域と前
記基板との相対的な移動速度を低くすることによって、
該所定領域の半導体膜に対しては、他の領域の半導体膜
に比較して集中的に前記レーザ光を照射することが好ま
しい。
【0014】このように構成すると、たとえば、アクテ
ィブマトリクス基板上において駆動回路を構成するため
のTFTについては、レーザアニールを集中的に受けた
結晶化度の高い半導体膜から形成することができる。
【0015】本発明に係る半導体膜の結晶化方法は、そ
れによって得た結晶性の半導体膜からTFTを形成する
液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板の製造に適
している。
【0016】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施例
を説明する。
【0017】[実施例1] (アクティブマトリクス基板の構成)図1(A)は、液
晶表示装置のアクティブマトリクス基板の構成を模式的
に示す説明図である。
【0018】この図において、液晶表示装置1は、その
アクティブマトリクス基板2上に、データ線3および走
査線4で区画形成された画素領域5を有し、そこには、
画素用のTFT10を介して画像信号が入力される液晶
セルの液晶容量6が構成されている。以下の説明では、
アクティブマトリクス基板2上で互いに直交する方向を
X方向およびY方向とし、そのうち、x方向に走査線4
が延び、y方向にデータ線3が延びているものとする。
なお、本発明におけるX方向とは、ここでいうx方向
(走査線4が延びている方向)に限定されるものでな
く、本発明におけるY方向とは、ここでいうy方向(デ
ータ線3が延びている方向)に限定されるものでない。
本発明におけるX方向がデータ線3が延びている方向を
意味し、本発明におけるY方向が走査線4が延びている
方向を意味することもある。
【0019】データ線3に対しては、シフトレジスタ7
1、レベルシフタ72、ビデオライン73、アナログス
イッチ74を備えるデータドライバ部7が構成され、走
査線4に対しては、シフトレジスタ81およびレベルシ
フタ82を備える走査ドライバ部8が構成されている。
なお、画素領域5には、前段の走査線4との間に保持容
量51が形成されることもある。
【0020】データ線3、走査線4、画素領域5、およ
びTFT10からなるアクティブマトリクス部9では、
TFT10がX方向およびY方向に整列しているが、デ
ータドライバ部7では、図1(B)に2段のインバータ
を示すように、N型のTFTn1、n2と、P型のTF
Tp1、p2とによって構成されたCMOS回路などが
高密度に形成されることから、そこに形成されるTFT
n1、n2やP型のTFTp1、p2は、X方向および
Y方向に整列しているとは限らない。但し、アクティブ
マトリクス部9のTFT10と、データドライバ部7の
TFTn1、n2やP型のTFTp1、p2とは、基本
的な構造が同じであり、同じ工程中で製造される。
【0021】アクティブマトリクス基板2としては、ア
クティブマトリクス部9だけが基板上に構成されたも
の、アクティブマトリクス部9と同じ基板上にデータド
ライバ部7が構成されたもの、アクティブマトリクス部
9と同じ基板上に走査ドライバ部8が構成されたもの、
アクティブマトリクス部9と同じ基板上にデータドライ
バ部7および走査ドライバ部8の双方が構成されたもの
がある。また、ドライバ内蔵型のアクティブマトリクス
基板2であっても、データドライバ部7に含まれるシフ
トレジスタ71、レベルシフタ72、ビデオライン7
3、アナログスイッチ74等の全てがアクティブマトリ
クス基板2上に構成された完全ドライバ内蔵タイプと、
それらの一部がアクティブマトリクス基板2上に構成さ
れた部分ドライバ内蔵タイプとがあるが、以下の説明で
は、アクティブマトリクス部9に対してY方向の側にデ
ータドライバ部7が構成されたアクティブマトリクス基
板2を例に説明する。なお、図1(A)では、アクティ
ブマトリクス部9に対するY方向のうち、一方の側にの
みデータドライバ部7が図示されているが、アクティブ
マトリクス部9に対するY方向の両方の側にデータドラ
イバ部7が構成されることが多い。そこで、以下の説明
では、アクティブマトリクス部9に対するY方向の両側
にデータドライバ部7が構成されているものとして説明
する。
【0022】図2は、アクティブマトリクス基板の画素
領域の1つを拡大して示す平面図、図3(A)は、図2
のI−I′線における断面図、図3(B)は、図2のII
−II′線における断面図である。なお、データドライバ
部におけるTFTも基本的には同一の構造を有するの
で、その図示を省略する。
【0023】これらの図において、いずれの画素領域5
でも、TFT10は、基板20上において、データ線3
に対して層間絶縁膜16のコンタクトホール17を介し
て電気的接続するソース領域11、画素電極19に対し
て層間絶縁膜16のコンタクトホール18を介して電気
的接続するドレイン領域12、ドレイン領域12とソー
ス領域11との間にチャネルを形成するためのチャネル
領域13、およびチャネル領域13に対してゲート絶縁
膜14を介して対峙するゲート電極15から構成されて
いる。このゲート電極15は、走査線4の一部として構
成されている。なお、基板20の表面側には、シリコン
酸化膜からなる下地保護膜21が形成されている。
【0024】TFT10は、各画素領域5の間で同一の
位置に形成されている場合、隣接する画素領域5の間で
対称の位置に形成されている場合等々があるが、X方向
およびY方向のうちの一方向では、TFT10が整列し
ている場合が多い。かかる整列されている構造を利用し
て、本例では、以下の製造方法を用いている。
【0025】(TFTの製造方法)図面を参照して、本
発明の実施例1に係るTFTの製造方法を説明する。
【0026】本例では、基板として、235mm角の無
アルカリガラス板を用いて以下の各工程を行なう。
【0027】図4は、図2のI−I′線における断面に
対応するTFTの工程断面図、図5は、図2のII−II′
線における断面に対応するTFTの工程断面図である。
なお、データドライバ部におけるTFTも基本的には同
じ工程中で製造されるので、その説明を省略する。
【0028】(下地保護膜形成工程)図4(A)、図5
(A)において、まず、ECR−PECVD法により2
50℃〜300℃の温度条件下で、基板20の表面に下
地保護膜21となる膜厚が2000オングストロームの
シリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜は、APC
VD法でも形成でき、この場合には、基板20の温度を
250℃から450℃までの範囲に設定した状態で、モ
ノシラン(SiH4 )及び酸素を原料ガスとしてシリコ
ン酸化膜を形成する。
【0029】(半導体膜堆積工程)次に、下地保護膜2
1の表面に真性のシリコン膜30(半導体膜)を600
オングストローム程度堆積する。本例では、高真空型L
PCVD装置を用いて、原料ガスであるジシラン(Si
26 )を200SCCM流しながら、425℃の堆積
温度でアモルファスのシリコン膜30を堆積する。この
高真空型LPCVD装置では、反応室の内部に基板を配
置し、反応室内の温度を、まず250℃に保持する。こ
の状態で、ターボ分子ポンプの運転を開始し、定常回転
に達した後、反応室内の温度を約1時間かけて、250
℃から425℃の堆積温度にまで昇温する。この昇温を
開始してから最初の10分間は、反応室にガスを全く導
入せず、真空中で昇温を行ない、しかる後、純度が9
9.9999%以上の窒素ガスを300SCCM流し続
ける。堆積温度に到達した後、原料ガスであるジシラン
(Si26 )を200SCCM流すとともに、純度が
99.9999%以上の希釈用ヘリウム(He)を10
00SCCM流す。
【0030】なお、シリコン膜30の形成にあたって
は、PECVD法やスパッタ法を用いてもよく、これら
の方法によれば、その成膜温度を室温から350℃まで
の範囲に設定することができる。
【0031】(アニール工程)次に、図4(B)、図5
(B)、(C)に示すように、アモルファスのシリコン
膜30にレーザ光LAを照射してシリコン膜30を多結
晶シリコンに改質する。本例では、キセノン・クロライ
ド(XeCl)のエキシマ・レーザ(波長が308n
m)を照射する。この工程において、レーザ照射は、基
板20を室温(25℃)とし、真空雰囲気中または不活
性ガス雰囲気中で行なう。
【0032】この状態で、基板20をY方向のうち、矢
印Y1の方向に移動させれば、図5(C)に示すよう
に、レーザ光LAの照射領域は、矢印Y2の方向に移動
することなる。
【0033】このアニール工程を行う前の状態(図4
(A)、図5(A)に示す状態)は、図6に示すよう
に、基板20の全面に下地保護膜21およびシリコン膜
30が形成された状態にあるが、シリコン膜30のう
ち、アクティブマトリクス部9においてTFT10のソ
ース領域11、ドレイン領域12、およびチャネル領域
13となるべき部分は、図6に点線L1で示す部分だけ
であり、データドライバ部7においてTFT10のソー
ス領域11、ドレイン領域12、およびチャネル領域1
3となるべき部分は、図6に点線L2で示す部分だけで
ある。
【0034】そこで、本例では、アクティブマトリクス
部9については、シリコン膜30のY方向のうち、TF
T10の形成予定領域A1に相当する領域に対して選択
的にレーザ光LAを照射し、TFT10の形成予定領域
A1の間の領域B1には、レーザ光LAを積極的には照
射しない。
【0035】また、基板20上におけるアクティブマト
リクス部9のY方向の側には、同じくTFT10を備え
るデータドライバ部7が構成されることになっている
が、データドライバ部7では、狭い領域内に多数のTF
T10を配置するという観点から、アクティブマトリク
ス部9と相違して、TFT10の形成予定領域は、点線
L2で示すように、X方向において、通常、単純な直線
配列のみではない。従って、データドライバ部7に対し
ては、TFT10の形成予定領域に対して選択的にレー
ザ光LAを照射することができないので、データドライ
バ部7の全領域A2に対してレーザ光LAを照射する。
なお、アクティブマトリクス部9とデータドライバ部7
との間の領域B2にも、レーザ光LAを積極的には照射
しない。
【0036】本例では、図7に示すように、レーザ光L
Aの照射領域L0がX方向に長く、かつ、Y方向のレー
ザ光LAの強度プロファイルにおける半値幅がY方向に
おける画素ピッチPYよりも狭いラインビーム(たとえ
ば、レーザパルスの繰り返し周波数が200Hzのライ
ンビーム)をシリコン膜30に照射する。すなわち、シ
リコン膜30上におけるラインビームの照射領域L0に
おいて、そのY方向における位置を横軸とし、レーザ光
LAの強度を縦軸として、Y方向のレーザ光LAの強度
プロファイルを図8(A)に示したとき、半値幅WH
(ピーク値Hに対して1/2の強度に相当する領域にお
ける幅)がY方向における画素ピッチPYよりも狭いラ
インビームを用いている。ここで、レーザ結晶化シリコ
ン膜の結晶性の空間分布は、このラインビームのレーザ
光強度と重ね率とに依存する。仮に、レーザ光の半値幅
WHが画素ピッチPYより大きいと、結晶性の周期は、
画素ピッチPYより必ず大きな周期になる。これに対し
て、画素ピッチPYよりも半値幅WHの狭いビームを用
いることによって、画素ピッチPYと同等の周期で結晶
性分布を制御することができ、TFTのばらつきを抑え
ることができる。
【0037】しかも、図8(A)からわかるように、レ
ーザ光LAの強度プロファイルは、ガウス分布を示し、
ピーク領域Pが狭くてその両側になだらかなすそ野部分
QL、QEを有する。
【0038】本願発明者の実験結果によれば、よりよい
ポリシリコン膜を得るためには、低いエネルギー密度の
レーザ光の照射から、徐々にエネルギー密度の高いエネ
ルギー照射へとステップを踏む必要がある。すなわち、
シリコン膜上のある一点において、複数回のレーザ光照
射が必要であり、しかも、エネルギー密度が徐々に上昇
するような方法が必要とされる。この方法によって、水
素を多く含んだシリコン膜でも問題なく結晶化が可能と
なり、かつ、結晶性の高いシリコン膜が得られる。この
ようなレーザアニールをラインビームを用いて効率的に
行うには、ラインビームの強度プロファイルが、図8
(A)、(B)に示すガウス分布に近いものがふさわし
い。このラインビームをY方向に適当なピッチで基板2
0に対して移動させることによって、面内のいずれの点
においても、照射されるレーザ光のエネルギー密度は、
レーザ発振のパルス毎に徐々に上昇するようなアニール
方法が可能となる。たとえば、図8(A)、(B)にお
いて、半値幅WHが150nmであるとき、仮にレーザ
ビームに対して基板20を相対的にレーザ光照射の1パ
ルス毎に15μmずつ移動させたとする。これによっ
て、シリコン膜30には、1か所あたり、10回のパル
ス(レーザ光のうち、エネルギー密度がH/2以上の部
分)が照射されることになる。勿論、基板20の相対的
な送り速度を変えることによって、1か所にレーザ光が
照射される回数は、自由に変えることができるので、こ
れによって最適な条件を設定することができる。
【0039】このようなレーザ光LAを用いてシリコン
膜30をアニールするにあたって、本例では、図9
(A)に示すように、レーザ光LAの照射領域L0の位
置を固定しておき、基板20をステージ40によってY
方向(矢印Y1の方向)に向けて移動させることによっ
てシリコン膜30の溶融結晶化を連続的に行う。ここ
で、レーザ光LAの照射領域L0では、そのY方向の強
度プロファイルにおいて、半値幅WHが画素ピッチPY
よりも狭いので、レーザ光LAがTFT10の形成予定
領域A1を照射している間、レーザアニール処理を行う
必要のない領域B1には、実質的にはレーザ光LAが照
射されない。
【0040】これに対し、図9(B)に示すように、レ
ーザ光LAがデータドライバ部7の形成予定領域A2を
照射するときには、ステージ40を低速で移動させ、レ
ーザ光LAがデータドライバ部7とTFT10の形成予
定領域との間の領域B2を照射するときには、ステージ
40を高速で移動させる。そして、レーザ光LAがTF
T10の形成予定領域A1を照射するときには、ステー
ジ40を低速で移動させ、レーザ光LAがTFT10の
形成予定領域A1の間の領域B1を照射するときには、
ステージ40を高速で移動させる。その結果、アモルフ
ァスのシリコン膜30のうち、レーザ光LAが長い時間
にわたって照射された領域のシリコン膜30のみが選択
的に溶融結晶化し、多結晶のシリコン膜となる。
【0041】特に、データドライバ部7においては、よ
り動作速度の速いTFT10が求められることから、ラ
インビームがデータドライバ部7の形成予定領域A2を
照射するときには、図9(B)に示すように、ステージ
40をできるだけ低速で移動させるか、ラインビームが
データドライバ部7の形成予定領域A2を照射する回数
を増やす。
【0042】本実施例において、TFT形成予定領域
(A1、A2)を選択的にレーザ照射、結晶化させる場
合を示したが、アモルファスのシリコン膜30全面をレ
ーザ結晶化しても、シリコン膜30の結晶化について同
様な効果を得ることができることは勿論である。
【0043】(シリコン膜のパターニング工程)次に、
図4(C)、図5(D)に示すように、アニール工程を
行なったシリコン膜30を、フォトリソグラフィ技術を
用いてパターニングを行い、島状のシリコン膜31とす
る。ここで、シリコン膜30に対して行ったレーザアニ
ール処理のアニールパターンと、このパターニング工程
で用いるマスクパターンとのアライメントは、レーザア
ニール処理後のシリコン膜30の色相がレーザビームの
照射度合いによって異なることを利用して行う。すなわ
ち、レーザビームが照射されずアモルファスのままのシ
リコン膜30は、赤色であり、レーザビームが照射され
て多結晶化したシリコン膜30は、黄色である。このた
め、赤色の領域と黄色の領域との境界部分を基準にし
て、シリコン膜30に対するアニールパターンと、この
パターニングのためのマスクパターンとのアライメント
を行う。
【0044】(ゲート絶縁膜の形成工程)次に、図4
(D)、図5(E)に示すように、ECR−PECVD
法により250℃〜300℃の温度条件下で、シリコン
膜31に対して1200オングストロームのシリコン酸
化膜からなるゲート酸化膜14を形成する。
【0045】(ゲート電極形成工程)次に、ゲート酸化
膜14の表面側に膜厚が6000オングストロームのタ
ンタル薄膜をスパッタ法により形成した後、それをフォ
トリソグラフィ技術を用いてパターニングし、ゲート電
極15を形成する。本例では、タンタル薄膜を形成する
際に、基板温度を180℃に設定し、スパッタガスとし
て窒素ガスを6.7%含むアルゴンガスを用いる。この
ように形成したタンタル薄膜は、結晶構造がα構造であ
り、その比抵抗が40μΩcmである。なお、タンタル
薄膜は、CVD法等によっても形成できる。
【0046】(不純物導入工程)次に、バケット型質量
非分離型のイオン注入装置(イオンドーピング装置)を
用いて、ゲート電極15をマスクとしてシリコン膜31
に不純物イオンを打ち込む。その結果、ゲート電極15
に対してセルフアライン的にソース領域11およびドレ
イン領域12が形成される。このとき、シリコン膜31
のうち、不純物イオンが打ち込まれなかった部分がチャ
ネル領域13となる。本例では、原料ガスとして、濃度
が5%になるように水素ガスで希釈したホスフィン(P
3 )を用い、加速電圧は、100keVである。イオ
ンの全ドーズ量は、1×1016cm-2である。
【0047】なお、Pチャネル型のTFTを形成する場
合には、原料ガスとして水素ガスで濃度が5%となるよ
うに希釈したジボラン(B26 )を用いる。
【0048】(層間絶縁膜の形成工程)次に、図4
(E)、図5(F)に示すように、PECVD法により
250℃〜300℃の温度条件下で、層間絶縁膜16と
しての膜厚が5000オングストロームのシリコン酸化
膜を形成する。このときの原料ガスは、TEOS(Si
−(O−CH2 −CH34 )と酸素とである。基板温
度は、250℃〜300℃である。
【0049】(活性化工程)次に、酸素雰囲気下で30
0℃、1時間の熱処理を行ない、注入したリンイオンの
活性化と、層間絶縁膜16の改質とを行なう。
【0050】(配線工程)次に、層間絶縁膜16にコン
タクトホール17、18を形成する。しかる後に、コン
タクトホール17、18を介して、ソース電極(データ
線3)をソース領域11に電気的に接続し、ドレイン電
極(画素電極19)をドレイン領域12に電気的に接続
し、TFT10を形成する。
【0051】(実施例1の主な効果)以上説明したよう
に、本例のアクティブマトリクス基板の製造方法では、
アニール工程において、X方向に並ぶ画素用のTFT1
0の形成予定領域A1に対して、レーザ光LAの照射領
域がX方向に長く、かつ、Y方向のレーザ光LAの強度
プロファイルにおける半値幅がY方向における画素ピッ
チよりも狭いラインビームを照射する。従って、レーザ
アニールによって、シリコン膜30の結晶化を図ること
ができる。しかも、本例では、Y方向における強度プロ
ファイルがガウス分布を示すレーザ光LAと、基板20
(ガラス基板)との相対的な移動速度の最適化を行うこ
とによって、結晶性のより高いポリシリコン膜を得るこ
とができる。
【0052】また、本例では、基板20の全面に形成し
たシリコン膜30のうち、TFT10を製造するのに必
要な部分のみにレーザ光LAを集中して照射するので、
スループットを向上することができる。
【0053】さらに、本例では、図9(A)、(B)に
示したように、基板20と、ラインビームとをY方向に
相対移動させながらシリコン膜30の溶融結晶化を連続
的に行うときに、ラインビームがTFT10またはデー
タドライバ部7の形成予定領域A1、A2を照射すると
きには、ステージ40を低速で移動させ、ラインビーム
がその他の領域を照射するときには、ステージ40を高
速で移動させる。従って、無駄な領域に対するアニール
時間を削ることができるので、スループットが向上す
る。
【0054】この場合に、アクティブマトリクス部9で
は、TFT10がX方向に直線的に並んでいるのに対
し、データドライバ部7では、TFT10は、直線的に
並んでいない。それでも、本例では、データドライバ部
7に相当する全域にアニール処理を行うため、十分に結
晶化したシリコン膜30からデータドライバ部7のTF
T10を製造できるので、データドライバ部7のTFT
10も移動度が高い。
【0055】さらに、TFT10のチャネル領域13
は、チャネル長の方向がX方向となるように設定され、
ラインビームの照射領域における長手方向と一致してい
る。このため、チャネル領域13では、ソース領域11
からドレイン領域12に至る間にアニール不足の部分が
発生しにくい。それ故、TFT10の電気的特性が安定
している。また、レーザアニール処理の後にパターニン
グ工程を行うときに、パターニング工程では、チャネル
長方向におけるアライメント精度を緩くしても、TFT
10の電気的特性がばらつかず安定しているという利点
もある。
【0056】さらに、レーザアニール処理の後にパター
ニング工程を行うので、レーザ光LAは、下地保護膜2
1に直接照射されない。従って、下地保護膜21が損傷
することを防止することができる。ここで、レーザアニ
ール後のシリコン膜30の色相がレーザビームの照射度
合いによって異なるため、その色相の違いによって、ア
ニールパターンを判別できる。それ故、レーザアニール
処理のアニールパターンと、パターニング工程で用いる
マスクパターンとのアライメントを行うのに支障がな
い。また、このようにしてアライメントを行うと、実際
のアニールパターン通りにパターニングを行うことにな
るので、位置合わせ精度が高い。
【0057】[実施例2]本例に係るTFTも、実施例
1と同様、図1(A)に示す液晶表示装置のアクティブ
マトリクス基板において、画素用およびドライバ用のT
FT10として用いられ、その構造は、図2、図3
(A)、(B)に示すとおりである。従って、対応する
部分については同じ符合を付して、それらの構造につい
ての説明を省略し、TFT10の製造方法についての
み、図10および図11を参照して説明する。
【0058】図10は、図2のI−I′線における断面
に対応するTFTの工程断面図、図11は、そのII−I
I′線における断面に対応するTFTの工程断面図であ
る。なお、データドライバ部におけるTFTも基本的に
は同一の構造を有するので、その図示を省略する。
【0059】本例でも、実施例1と同様、アクティブマ
トリクス基板2上において、データ線3および走査線4
で区画形成された画素領域5には、画素用のTFT10
が形成され、これらのTFT10は、アクティブマトリ
クス部9でX方向に一直線上に位置している。また、実
施例1と同様、アクティブマトリクス部9に対してY方
向の両方の側にデータドライバ部7が構成されている。
【0060】このようなアクティブマトリクス基板2の
TFT10を製造するのに、本例では、アモルファスの
シリコン膜をパターニングした後にアニール工程を行う
点が実施例1と相違する。
【0061】(下地保護膜形成工程)図10(A)、図
11(A)において、まず、ECR−PECVD法によ
り250℃〜300℃の温度条件下で、基板20の表面
に下地保護膜21となる膜厚が2000オングストロー
ムのシリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜は、A
PCVD法でも形成でき、この場合には、基板20の温
度を250℃から450℃までの範囲に設定した状態
で、モノシラン(SiH4 )及び酸素を原料ガスとして
シリコン酸化膜を形成する。
【0062】(半導体膜堆積工程)次に、下地保護膜2
1の表面に真性のシリコン膜30(半導体膜)を600
オングストローム程度堆積する。本例では、高真空型L
PCVD装置を用いて、原料ガスであるジシラン(Si
26 )を200SCCM流しながら、425℃の堆積
温度でアモルファスのシリコン膜30を堆積する。この
高真空型LPCVD装置では、反応室の内部に基板を配
置し、反応室内の温度を、まず250℃に保持する。こ
の状態で、ターボ分子ポンプの運転を開始し、定常回転
に達した後、反応室内の温度を約1時間かけて、250
℃から425℃の堆積温度にまで昇温する。この昇温を
開始してから最初の10分間は、反応室にガスを全く導
入せず、真空中で昇温を行ない、しかる後、純度が9
9.9999%以上の窒素ガスを300SCCM流し続
ける。堆積温度に到達した後、原料ガスであるジシラン
(Si26 )を200SCCM流すとともに、純度が
99.9999%以上の希釈用ヘリウム(He)を10
00SCCM流す。
【0063】なお、シリコン膜30の形成にあたって
は、PECVD法やスパッタ法を用いてもよく、これら
の方法によれば、その成膜温度を室温から350℃まで
の範囲に設定することができる。
【0064】(シリコン膜のパターニング工程)次に、
図10(B)、図11(B)に示すように、シリコン膜
30をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニング
し、島状のシリコン膜31とする。
【0065】(アニール工程)次に、図10(C)、図
11(C)、(D)に示すように、アモルファスのシリ
コン膜30にレーザ光LAを照射してシリコン膜30を
多結晶シリコンに改質する。本例では、キセノン・クロ
ライド(XeCl)のエキシマ・レーザ(波長が308
nm)を照射する(レーザアニール処理/アニール工
程)。この工程において、レーザ照射は、基板20を室
温(25℃)とし、真空雰囲気中または不活性ガス雰囲
気中で行なう。
【0066】この状態で、基板20をY方向のうち、矢
印Y1の方向に移動させれば、図11(D)に示すよう
に、レーザ光LAの照射領域は、矢印Y2の方向に移動
することなる。
【0067】このアニール工程を行う際には、図12に
示すように、基板20の全面に下地保護膜21が形成さ
れ、この下地保護膜21の表面には、パターニングされ
たシリコン膜31が形成されている状態にある。そこ
で、本例では、TFT10を形成するためにシリコン膜
31が残っている部分(アクティブマトリクス部9にお
いてシリコン膜31が残っている領域A11、およびデ
ータドライバ部7においてシリコン膜31が残っている
部分A12)のみに対しレーザ光LAを照射し、その他
の部分B11、B12には、レーザ光LAを積極的には
照射しない。
【0068】ここで、アクティブマトリクス部9におい
てTFT10を形成するためのシリコン膜31は、X方
向においてTFT10が一直線上に配列されているが、
データドライバ部7では、狭い領域内に多数のTFT1
0を配置するという観点から、アクティブマトリクス部
9と相違して、シリコン膜31は、X方向に一直線に配
列されていない。従って、データドライバ部7に対して
は、シリコン膜31に対して選択的にレーザ光LAを照
射することができないので、データドライバ部7に対し
ては、その全領域A12に対してレーザ光LAを照射す
る。
【0069】また、本例でも、図12に示すように、レ
ーザ光LAの照射領域L0がX方向に長く、かつ、Y方
向のレーザ光LAの強度プロファイルにおける半値幅が
Y方向における画素ピッチPYよりも狭いラインビーム
をシリコン膜31に照射する。すなわち、シリコン膜3
1上におけるラインビームの照射領域L0において、そ
のY方向における位置を横軸とし、レーザ光LAの強度
を縦軸として、Y方向のレーザ光LAの強度プロファイ
ルを図8(A)に示したとき、半値幅WH(ピーク値H
に対して1/2の強度に相当する領域における幅)がY
方向における画素ピッチPYよりも狭いラインビームを
用いている。
【0070】しかも、図8(A)からわかるように、レ
ーザ光LAの強度プロファイルは、ガウス分布を示し、
ピーク領域Pが狭くてその両側になだらかなすそ野部分
QL、QEを有する。
【0071】本願発明者の実験結果によれば、よりよい
ポリシリコン膜を得るためには、低いエネルギー密度の
レーザ光の照射から、徐々にエネルギー密度の高いエネ
ルギー照射へとステップを踏む必要がある。すなわち、
シリコン膜上のある一点において、複数回のレーザ光照
射が必要であり、しかも、エネルギー密度が徐々に上昇
するような方法が必要とされる。この方法によって、水
素を多く含んだシリコン膜でも問題なく結晶化が可能と
なり、かつ、結晶性の高いシリコン膜が得られる。この
ようなレーザアニールをラインビームを用いて効率的に
行うには、ラインビームの強度プロファイルが、図8
(A)、(B)に示すガウス分布に近いものがふさわし
い。このラインビームをY方向に適当なピッチで基板2
0に対して移動させることによって、面内のいずれの点
においても、照射されるレーザ光のエネルギー密度は、
レーザ発振のパルス毎に徐々に上昇するようなアニール
方法が可能となる。たとえば、図8(A)、(B)の半
値幅WHが150nmであるとき、仮にレーザビームに
対して基板20を相対的にレーザ光照射の1パルス毎に
15μmずつ移動させたとする。これによって、シリコ
ン膜30には、1か所あたり、10回のパルス(レーザ
光のうち、エネルギー密度がH/2以上の部分)が照射
されることになる。勿論、基板20の相対的な送り速度
を変えることによって、1か所にレーザ光が照射される
回数は、自由に変えることができるので、これによって
最適な条件を設定することができる。
【0072】このようなレーザ光LAを用いてシリコン
膜31をアニールするにあたって、本例でも、図13
(A)に示すように、レーザ光LAの照射領域L0の位
置を固定しておき、基板20をステージ40によってY
方向(矢印Y1の方向)に向けて移動させることによっ
てシリコン膜31の溶融結晶化を連続的に行う。この場
合には、図13(B)に示すように、レーザ光LAがデ
ータドライバ部7の形成予定領域A12を照射するとき
には、ステージ40を低速で移動させ、レーザ光LAが
データドライバ部7とTFT10の形成予定領域との間
の領域B12を照射するときには、ステージ40を高速
で移動させる。そして、レーザ光LAがTFT10の形
成予定領域A11を照射するときには、ステージ40を
低速で移動させ、レーザ光LAがTFT10の形成予定
領域の間の領域B11を照射するときには、ステージ4
0を高速で移動させる。
【0073】特に、データドライバ部7においては、よ
り動作速度の速いTFT10が求められることから、ラ
インビームがデータドライバ部7の形成予定領域A12
を照射するときには、図13(B)に示すように、ステ
ージ40をできるだけ低速で移動させるか、ラインビー
ムがデータドライバ部7の形成予定領域A12を照射す
る回数を増やす。
【0074】(ゲート絶縁膜の形成工程)次に、図10
(D)、図11(E)に示すように、ECR−PECV
D法により250℃〜300℃の温度条件下で、シリコ
ン膜31に対して1200オングストロームのシリコン
酸化膜からなるゲート酸化膜14を形成する。
【0075】(ゲート電極形成工程)次に、ゲート酸化
膜14の表面側に膜厚が6000オングストロームのタ
ンタル薄膜をスパッタ法により形成した後、それをフォ
トリソグラフィ技術を用いてパターニングし、ゲート電
極15を形成する。本例では、タンタル薄膜を形成する
際に、基板温度を180℃に設定し、スパッタガスとし
て窒素ガスを6.7%含むアルゴンガスを用いる。この
ように形成したタンタル薄膜は、結晶構造がα構造であ
り、その比抵抗が40μΩcmである。なお、タンタル
薄膜は、CVD法等によっても形成できる。
【0076】(不純物導入工程)次に、バケット型質量
非分離型のイオン注入装置(イオンドーピング装置)を
用いて、ゲート電極15をマスクとしてシリコン膜31
に不純物イオンを打ち込む。その結果、ゲート電極15
に対してセルフアライン的にソース領域11およびドレ
イン領域12が形成される。このとき、シリコン膜31
のうち、不純物イオンが打ち込まれなかった部分がチャ
ネル領域13となる。本例では、原料ガスとして、濃度
が5%になるように水素ガスで希釈したホスフィン(P
3 )を用い、加速電圧は、100keVである。イオ
ンの全ドーズ量は、1×1016cm-2である。
【0077】なお、Pチャネル型のTFTを形成する場
合には、原料ガスとして水素ガスで濃度が5%となるよ
うに希釈したジボラン(B26 )を用いる。
【0078】(層間絶縁膜の形成工程)次に、図10
(E)、図11(F)に示すように、PECVD法によ
り250℃〜300℃の温度条件下で、層間絶縁膜16
としての膜厚が5000オングストロームのシリコン酸
化膜を形成する。このときの原料ガスは、TEOS(S
i−(O−CH2 −CH34 )と酸素とである。基板
温度は、250℃〜300℃である。
【0079】(活性化工程)次に、酸素雰囲気下で30
0℃、1時間の熱処理を行ない、注入したリンイオンの
活性化と、層間絶縁膜16の改質とを行なう。
【0080】(配線工程)次に、層間絶縁膜16にコン
タクトホール17、18を形成する。しかる後に、コン
タクトホール17、18を介して、ソース電極(データ
線3)をソース領域11に電気的に接続し、ドレイン電
極(画素電極19)をドレイン領域12に電気的に接続
し、TFT10を形成する。
【0081】(実施例2の主な効果)このように、本例
のアクティブマトリクス基板の製造方法では、アニール
工程において、X方向に並ぶ画素用のTFT10の形成
予定領域A11に対して、レーザ光LAの照射領域がX
方向に長く、かつ、Y方向のレーザ光LAの強度プロフ
ァイルにおける半値幅がY方向における画素ピッチより
も狭いラインビームを照射する。従って、レーザアニー
ルによって、シリコン膜31の結晶化を図ることができ
る。しかも、本例では、Y方向における強度プロファイ
ルがガウス分布を示すレーザ光LAと、基板20(ガラ
ス基板)との相対的な移動速度の最適化を行うことによ
って、結晶性のより高いポリシリコン膜を得ることがで
きる。
【0082】さらに、本例では、シリコン膜31が残っ
ている部分にだけレーザ光LAを集中して照射している
ので、スループットを向上することができる。
【0083】また、本例では、図13(A)、(B)に
示したように、基板20とラインビームをY方向に相対
移動させながらシリコン膜31の溶融結晶化を連続的に
行うときに、ラインビームがTFT10またはデータド
ライバ部7の形成予定領域A11、A12を照射すると
きにステージ40を低速で移動させ、ラインビームがそ
の他の領域を照射するときには、ステージ40を高速で
移動させる。従って、無駄な領域に対するアニール時間
を削ることができるので、スループットが向上する。
【0084】この場合に、アクティブマトリクス部9で
は、TFT10がX方向に直線的に並んでいるのに対
し、データドライバ部7では、TFT10は、直線的に
並んでいない。それでも、本例では、データドライバ部
7に相当する全域にアニール処理を行うため、多結晶化
したシリコン膜31からデータドライバ部7のTFT1
0を製造できるので、データドライバ部7のTFT10
も移動度が高い。
【0085】また、TFT10のチャネル領域13は、
チャネル長の方向がX方向となるように設定され、ライ
ンビームの照射領域における長手方向と一致している。
このため、チャネル領域13では、ソース領域11から
ドレイン領域12に至る間に、アニール不足の部分が発
生しにくい。それ故、TFT10の電気的特性が安定し
ている。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体膜の結晶化方法では、レーザ光の照射領域がX方向に
長く、かつ、Y方向におけるレーザ光の強度プロファイ
ルがガウス分布などを示し、ピーク領域Pが狭くてその
両側になだらかなすそ野部分をもつことに特徴を有す
る。従って、本発明によれば、Y方向にガウス分布に近
い強度プロファイルをもつレーザ光を照射しながら、そ
の照射領域と基板とをY方向に相対的に移動させると、
半導体膜に照射されるレーザ光のエネルギー密度は、パ
ルス毎に徐々に上昇するため、レーザアニール後の半導
体膜は、結晶化度合いが高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施例に係る液晶表示装置
のアクティブマトリクス基板を模式的に示す説明図、
(B)は、その駆動回路に用いたCMOS回路の説明図
である。
【図2】アクティブマトリクス基板上の画素領域を拡大
して示す平面図である。
【図3】(A)は、図2のI−I′線における断面図、
(B)は、図2のII−II′線における断面図である。
【図4】本発明の実施例1において、図2のI−I′線
における断面に対応するTFTの工程断面図である。
【図5】本発明の実施例1において、図2のII−II′線
における断面に対応するTFTの工程断面図である。
【図6】本発明の実施例1において、シリコン膜のう
ち、レーザアニールする必要がある部分を模式的に示す
説明図である。
【図7】本発明の実施例1において、アニール工程でレ
ーザ光を照射する状態を模式的に示す説明図である。
【図8】(A)、(B)は、本発明の実施例1におい
て、アニール工程で用いたレーザ光のY方向における強
度プロファイルを示すグラフである。
【図9】(A)は、本発明の実施例1において、アニー
ル工程でレーザ光が選択的に照射される様子を模式的に
示す説明図、(B)は、そのときの基板の移動速度を示
す説明図である。
【図10】本発明の実施例2において、図2のI−I′
線における断面に対応するTFTの工程断面図である。
【図11】本発明の実施例2において、図2のII−II′
線における断面に対応するTFTの工程断面図である。
【図12】本発明の実施例2において、アニール工程で
レーザ光を照射する状態を模式的に示す説明図である。
【図13】(A)は、本発明の実施例2において、アニ
ール工程でレーザ光が選択的に照射される様子を模式的
に示す説明図、(B)は、そのときの基板の移動速度を
示す説明図である。
【図14】(A)は、従来のアニール工程でレーザ光が
照射される様子を模式的に示す説明図、(B)は、その
ときのレーザ光のY方向における強度プロファイルを示
すグラフである。
【符号の説明】
1・・・液晶表示装置 2・・・アクティブマトリクス基板 3・・・データ線 4・・・走査線 5・・・画素領域 6・・・液晶容量 9・・・アクティブマトリクス部 10・・・TFT 11・・・ソース領域 12・・・ドレイン領域 13・・・チャネル形成領域 14・・・ゲート絶縁膜 15・・・ゲート電極 30・・・シリコン膜(半導体膜) 31・・・島状のシリコン膜(半導体膜) LA・・・レーザ光

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の半導体膜に対して照射されるレ
    ーザ光のエネルギー密度を低い状態、高い状態、および
    低い状態に変化させてレーザアニールを行うことによ
    り、前記半導体膜を溶融結晶化させることを特徴とする
    半導体膜の結晶化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記レーザ光とし
    て、強度プロファイルにおいてピーク領域が狭くてその
    両側になだらかなすそ野部分を有するレーザビームを照
    射しながら、該レーザ光の照射領域と前記基板とを相対
    的に移動させることにより、前記半導体膜に対して照射
    されるレーザ光のエネルギー密度は、低い状態、高い状
    態、および低い状態に変化することを特徴とする半導体
    膜の結晶化方法。
  3. 【請求項3】 基板上の面方向で互いに直交する方向を
    X方向およびY方向としたときに、前記基板上に形成し
    た非晶質の半導体膜に対し、レーザ光の照射領域がX方
    向に長くて、Y方向における強度プロファイルにおいて
    ピーク領域が狭くてその両側になだらかなすそ野部分を
    有するラインビームを照射しながら、該レーザ光の照射
    領域と前記基板とをY方向に相対的に移動させることに
    より、前記半導体膜を溶融結晶化させることを特徴とす
    る半導体膜の結晶化方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記レーザ
    光の照射領域と前記基板との相対的な移動速度を変化さ
    せることにより、前記基板に向けて前記レーザ光を選択
    的に照射することを特徴とする半導体膜の結晶化方法。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかの項におい
    て、前記レーザ光が前記半導体膜の所定領域を照射する
    ときには、前記レーザ光の照射領域と前記基板との相対
    的な移動速度を低くすることによって、該所定領域の半
    導体膜に対しては、他の領域の半導体膜に比較して集中
    的に前記レーザ光を照射することを特徴とする半導体膜
    の結晶化方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの項に規定
    する半導体膜の結晶化方法によって得た結晶性の半導体
    膜から薄膜トランジスタを形成することを特徴とするア
    クティブマトリクス基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に規定する製造方法によって製
    造されたことを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  8. 【請求項8】 請求項7に規定するアクティブマトリク
    ス基板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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