JP2000208416A - 半導体薄膜結晶化方法及びレ―ザ照射装置 - Google Patents

半導体薄膜結晶化方法及びレ―ザ照射装置

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JP2000208416A
JP2000208416A JP11007341A JP734199A JP2000208416A JP 2000208416 A JP2000208416 A JP 2000208416A JP 11007341 A JP11007341 A JP 11007341A JP 734199 A JP734199 A JP 734199A JP 2000208416 A JP2000208416 A JP 2000208416A
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Japan
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thin film
semiconductor thin
substrate
irradiation
energy beam
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JP11007341A
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English (en)
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Yukiyasu Sugano
幸保 菅野
Masahiro Fujino
昌宏 藤野
Akihiko Asano
明彦 浅野
Michio Mano
三千雄 眞野
Masumitsu Ino
益充 猪野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁基板の全面に結晶性の優れた多結晶シリコ
ンからなる半導体薄膜を形成する。 【解決手段】縦方向及び横方向に広がる基板0の上に非
晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜4を形
成する成膜工程と、レーザ光50などのエネルギービー
ムを基板0に対して相対的に走査しながら半導体薄膜4
に間欠的に照射して非晶質又は比較的粒径の小さな多結
晶から比較的粒径の大きな多結晶に転換する照射工程と
を行なう。特に照射工程では、エネルギービームの照射
領域を基板0の横方向(Y方向)に平行な長尺状に整形
し、基板0の縦方向(X方向)に沿って照射領域を部分
的に重ねながら走査して、横方向には照射領域を重ねる
ことなく半導体薄膜4の全面を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザ光
を用いた半導体薄膜の結晶化方法及びレーザ照射装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型液晶表示装置の
画素のスイッチングに用いる薄膜トランジスタ、スイッ
チングトランジスタを駆動する周辺回路に形成される薄
膜トランジスタ、負荷素子型のスタティックRAMに用
いる薄膜トランジスタ等は、活性層として非晶質シリコ
ンあるいは多結晶シリコンが使われている。多結晶シリ
コンは非晶質シリコンに比べ移動度が高いので高性能な
薄膜トランジスタが得られる。しかし、多結晶シリコン
は単結晶シリコンに比べ、シリコン原子の未結合手が高
密度に存在しているので、これらの未結合手がチャネル
オフ時においてリーク電流の発生原因になっている。こ
の結果、スイッチオンの時の動作速度を低下させる原因
になっている。従って、薄膜トランジスタの特性を向上
させるには、結晶欠陥が少ない均一性に優れた多結晶シ
リコンの半導体薄膜を形成することが要求される。この
様な多結晶半導体薄膜の形成方法としては、エキシマレ
ーザ光を用いたアニール処理が提案されている。エキシ
マレーザ光は紫外波長である為、シリコンの吸収係数が
大きく、シリコン表面のみを局部的に加熱でき絶縁基板
に熱的ダメージを与えることが少ないという利点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エキシマレーザ光を発
するレーザ照射装置としては、従来レーザ光の照射面積
が200mm×0.7mm程度の線状ビームを用い、9
0%程度オーバーラップさせて重ね打ちする方法が一般
的である。又、近年、シングルショットで大面積を一括
してアニール処理することが可能な、大出力エネルギー
を持ったエキシマレーザ照射装置も開発されている。例
えば、10Jの出力を有するエキシマレーザ光源を用
い、27mm×67mmの領域を一括照射することが可
能になっている。しかし、大型モニター用途に必要とさ
れている対角寸法が20インチ程度の大画面LCDパネ
ルを作成する為には、いずれの方法でもレーザ照射の
「つなぎ」部分ができてしまう。「つなぎ」以外の部分
が最適エネルギーで照射されると、この「つなぎ」部分
では照射過多となり、半導体薄膜が逆に微結晶化して、
薄膜トランジスタの性能が劣化してしまうという問題が
ある。
【0004】図5は、ガラス基板上に成膜された非晶質
シリコンを多結晶シリコンに転換する従来のレーザ照射
処理を模式的に表わしたものである。レーザ光の断面積
より大きな絶縁基板1に成膜された半導体薄膜を照射す
る場合には、レーザ光を絶縁基板1に対して相対的に走
査する必要がある。この場合、ガラス基板面内には一回
照射される部分(a)、二回照射される部分(b)及び
四回照射される部分(c)ができ、多結晶シリコンの粒
径のばらつきが生じることになる。(c)に示す様に、
二回照射領域及び四回照射領域が所謂「つなぎ」部分で
あって、個々の結晶粒径が一回照射領域の結晶粒径と異
なってしまう。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は、上述した従来の
課題を解決し、絶縁基板の全面に結晶性の優れた多結晶
シリコンからなる半導体薄膜を形成することを目的と
し、合わせてレーザ照射装置を提供することを目的とす
る。係る目的を達成する為に以下の手を講じた。即ち、
本発明によれば、縦方向及び横方向に広がる基板の上に
非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜を形
成する成膜工程と、エネルギービームを基板に対して相
対的に走査しながら該半導体薄膜に間欠的に照射して非
晶質又は比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径の大
きな多結晶に転換する照射工程とからなる半導体薄膜結
晶化方法において、前記照射工程は、該エネルギービー
ムの照射領域を該基板の横方向に平行な長尺状に整形
し、該基板の縦方向に沿って照射領域を部分的に重ねな
がら走査して、横方向には照射領域を重ねることなく該
半導体薄膜の全面を照射することを特徴とする。好まし
くは、前記照射工程は、レーザ光源から間欠的に発する
エネルギーが5J以上のレーザ光を該エネルギービーム
として用い、その照射領域を長辺寸法が300mm以上
で短辺寸法が1mm以上の長尺状に整形する。又好まし
くは、前記照射工程は、エネルギービームの照射領域を
2回乃至10回の範囲で重ねる。
【0006】又、本発明はレーザ照射装置を含む。即
ち、縦方向及び横方向に広がる基板の上に形成された非
晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜に、レ
ーザ光を相対的に走査しながら間欠的に照射して比較的
粒径の大きな多結晶に転換するレーザ照射装置であっ
て、エネルギーが5J以上のレーザ光を間欠的に発する
レーザ光源と、該レーザ光の照射領域を該基板の横方向
に平行な長辺寸法が300mm以上で短辺寸法が1mm
以上の長尺状に整形する整形手段と、該基板の縦方向に
沿って照射領域を部分的に重ねながら走査して、横方向
には照射領域を重ねることなく該半導体薄膜の全面を照
射する走査手段とを有することを特徴とする。
【0007】又、本発明は薄膜トランジスタを包含す
る。即ち、半導体薄膜と、その一面に重ねられたゲート
絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介して半導体薄膜に重ねられ
たゲート電極とを含む積層構成を有する薄膜トランジス
タであって、前記半導体薄膜は、縦方向及び横方向に広
がる基板の上に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな
多結晶シリコンを形成した後、エネルギービームを基板
に対して相対的に走査しながら間欠的に照射して比較的
粒径の大きな多結晶シリコンに転換したものであり、該
エネルギービームの照射領域を該基板の横方向に平行な
長尺状に整形し、該基板の縦方向に沿って照射領域を部
分的に重ねながら走査して、横方向には照射領域を重ね
ることなく結晶化された半導体薄膜であることを特徴と
する。
【0008】又、本発明は表示装置を包含する。即ち、
所定の間隙を介して互いに接合した一対の基板と、該間
隙に保持された電気光学物質とを有し、一方の基板には
対向電極を形成し、他方の基板には画素電極及びこれを
駆動する薄膜トランジスタを形成し、該薄膜トランジス
タを、半導体薄膜とその一面にゲート絶縁膜を介して重
ねられたゲート電極とで形成した表示装置であって、前
記半導体薄膜は、縦方向及び横方向に広がる他方の基板
の上に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな多結晶シ
リコンを形成した後、エネルギービームを基板に対して
相対的に走査しながら間欠的に照射して比較的粒径の大
きな多結晶シリコンに転換したものであり、該エネルギ
ービームの照射領域を該基板の横方向に平行な長尺状に
整形し、該基板の縦方向に沿って照射領域を部分的に重
ねながら走査して、横方向には照射領域を重ねることな
く結晶化された半導体薄膜であることを特徴とする。
【0009】本発明に係る半導体薄膜結晶化方法及びレ
ーザ照射装置によれば、長尺状に整形されたレーザ光を
走査する方向(縦方向)には「つなぎ」が残るが、これ
と直交する横方向の「つなぎ」は完全になくすことがで
きる。縦方向(走査方向)についても、一回照射と二回
照射の間で同等の結晶性が得られれば、50%以下の
「重ね」で照射することができる。又、一回照射と二回
照射とで同等の結晶性が得られない場合には、照射領域
を50%以上重ねれば良い。例えば20%ずつずらし
て、一箇所を五回照射することにより、均質化を図るこ
とができる。本発明によれば、20インチクラス以上の
大型LCDパネルにおいても、均質で結晶粒径が150
nm±約100nm程度の多結晶シリコンからなる半導
体薄膜を形成することが可能であり、結晶粒界及び結晶
粒内の電子トラップ密度を少なくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る半導体薄
膜結晶化方法の実施形態を示す模式図である。(a)に
示す様に、まず成膜工程を行ない、縦方向(X方向)及
び横方向(Y方向)に広がる基板0の上に非晶質の半導
体薄膜4を形成する。場合によっては非晶質に代えて比
較的粒径の小さな多結晶からなる半導体薄膜4を形成し
てもよい。尚、半導体薄膜4の形成に先立って、基板0
の表面に下地膜20を形成し、基板0から半導体薄膜4
への不純物汚染などを防いでいる。次に(b)に示す様
に照射工程を行ない、レーザ光50を基板0に対して相
対的に走査しながら半導体薄膜に間欠的に照射して非晶
質又は比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径の大き
な多結晶に転換する。尚、場合によってはレーザ光50
に代えて電子ビームなど他のエネルギービームを用いて
多結晶半導体薄膜5を形成してもよい。本発明の特徴事
項として(c)に示す様に、照射工程では、レーザ光5
0の照射領域を基板0の横方向(Y方向)に平行な長尺
状に整形し、基板0の縦方向(X方向)に沿って照射領
域を部分的に重ねながら走査して、Y方向には照射領域
を重ねることなく半導体薄膜の全面を照射する。
【0011】引き続き図1を参照して本半導体薄膜結晶
化方法を詳細に説明する。(a)に示す様に、基板0の
上層に、下地膜20を形成する。基板0としては、特に
限定はないが、例えばガラス板などを用いることができ
る。下地膜20としては、特に限定はないが、例えば酸
化シリコンなどの絶縁物を用いることができる。次に、
成膜工程として、例えば化学気相成長法(CVD)によ
って、下地膜20の上に、非晶質シリコンからなる半導
体薄膜4を堆積する。この非晶質半導体薄膜4は例えば
40nmの膜厚に堆積される。非晶質半導体薄膜4は、
例えばモノシラン(SiH4 )を用いた低圧(LP)プ
ラズマCVD法により成膜され、その堆積温度条件とし
ては、例えば500℃以下に設定することが望ましい。
非晶質シリコンの成膜条件は、例えば成膜ガスSiH4
の流量が140sccm、プラズマ発生の為のRF電力
が100W、圧力が53.3Pa、成膜温度が420℃
である。この後、非晶質半導体薄膜4を基板0とともに
加熱する。この基板加熱は例えば抵抗線を用いて行な
い、基板加熱温度は例えば400℃に設定する。
【0012】次いで(b)に示す様に、非晶質シリコン
の上にエキシマレーザ光50を照射し、非晶質シリコン
の直接アニールを行ない、溶融した領域を冷却過程で再
結晶化し、多結晶半導体薄膜5を形成する。エキシマレ
ーザ光5としては、例えば波長が308nmの塩化キセ
ノン(XeCl)エキシマレーザ光を用いる。その場合
には、エキシマレーザ光50の総エネルギーが例えば1
0J以上の照射装置を使用して、エネルギー密度を例え
ば300mJ/cm2 で、パルス発振するエキシマレー
ザ光のパルス幅を例えば150nsに設定する。エキシ
マレーザ照射装置は、例えば10Jの出力を有し、35
0mm×5mmの領域を一括照射することが可能になっ
ている。この照射領域を20%ずつ(1.2mm)ずら
して照射する。こうすることにより、例えば16インチ
LCDパネル(表示部及び周辺回路部を合わせて、約3
05mm×405mmの面積)の横方向には「つなぎ」
がなく、縦方向には五回の重ね照射(マルチショット)
で結晶化のレベルが平均化された多結晶半導体薄膜5を
得ることができる。一般に、本発明では、レーザ光源か
ら間欠的に発するエネルギーが5J以上のレーザ光をエ
ネルギービームとして用い、その照射領域を長辺寸法が
300mm以上で短辺寸法が1mm以上の長尺状に整形
する。この照射工程では、エネルギービームの照射領域
を一般に二回乃至十回の範囲で重ねる。この様な条件下
で、レーザ光の照射のつなぎ部分で不均一性が生じない
結晶化が可能になる。
【0013】図2は本発明に係るレーザ照射装置の実施
例を示すブロック図である。本レーザ照射装置は、レー
ザ発振器51で発射された波長308nmのレーザ光5
0が一対のレーザ反射鏡51a,51bで増幅された
後、フライアイレンズ52を含むホモジェナイザー部5
3で長尺状に整形され且つ均一化される。この後レーザ
光50は反射鏡54で直角に反射され、処理対象となる
絶縁基板0に照射される。絶縁基板0は図示する様にX
方向及びY方向にステップ移動可能なステージ56に搭
載されており、レーザ光50のパルス照射に同期して、
所定距離X方向に移動することができる。本装置では、
ホモジェナイザー部53において、レーザ光50を長辺
寸法が300mm以上で短辺寸法が1mm以上の長尺状
に整形する。好ましくは、長辺寸法が350mm以上で
短辺寸法が5mm以上に設定する。この断面形状で総エ
ネルギーが10Jのレーザ光を照射すると、絶縁基板0
上では結晶化に十分なエネルギー密度である570mJ
/cm2 を得ることができる。尚、レーザ光50のエネ
ルギーレベルの制御はエネルギー測定プローブ55を介
して行なわれる。
【0014】図3は、本発明に係る半導体薄膜結晶化方
法を利用した薄膜トランジスタの製造方法を示す工程図
である。ここでは、ボトムゲート構造の薄膜トランジス
タの製造方法を示す。まず(a)に示すように、例えば
ガラス等からなる絶縁基板0の上に例えばAl,Ta,
Mo,W,Cr,Cuまたはこれらの合金を例えば10
0乃至200nmの厚みで形成し、パタニングしてゲー
ト電極1に加工する。
【0015】次いで(b)に示すように、ゲート電極1
の上にゲート絶縁膜を形成する。本例では、ゲート絶縁
膜はゲート窒化膜2(SiNx )/ゲート酸化膜3(S
iO 2 )の二層構造を用いた。ゲート窒化膜2は例えば
SiH4 ガスとNH3 ガスの混合物を原料気体として用
い、例えばプラズマCVD法(PCVD法)で成膜し
た。尚、プラズマCVDに変えて常圧CVD、減圧CV
Dを用いてもよい。本実施例では、ゲート窒化膜2を例
えば50nmの厚みで堆積した。ゲート窒化膜2の成膜
に連続してゲート酸化膜3を例えば約200nmの厚み
で成膜する。さらにゲート酸化膜3の上に連続的に非晶
質シリコンからなる半導体薄膜4を例えば約30乃至8
0nmの厚みで成膜した。二層構造のゲート絶縁膜と非
晶質半導体薄膜4は成膜チャンバの真空系を破らず連続
成膜した。以上の成膜でプラズマCVD法を用いた場合
には、例えば400乃至450℃の温度で窒素雰囲気中
1時間程度加熱処理を行い、非晶質半導体薄膜4に含有
されていた水素を放出する。いわゆる脱水素アニールを
行なう。次いでレーザ光50を照射し、非晶質半導体薄
膜4を結晶化する。レーザ光50としてはエキシマレー
ザビームを用いることができる。本実施例では、レーザ
光の照射領域を基板0の横方向に平行な長尺状に整形
し、基板0の縦方向に沿って照射領域を部分的に重ねな
がら走査して、横方向には照射領域を重ねることなく半
導体薄膜4の全面を照射する。好ましくは、レーザ光源
から間欠的に発するエネルギーが5J以上のレーザ光を
用い、その照射領域を長辺寸法が300mm以上で短辺
寸法が1mm以上の長尺状に整形する。又好ましくは、
照射領域を2回乃至10回の範囲で重ねる。
【0016】(c)に示すように、前工程で結晶化され
た多結晶半導体薄膜5の上に例えばプラズマCVD法で
SiO2 を例えば約100nm乃至300nmの厚みで
形成する。このSiO2 を所定の形状にパタニングして
ストッパー膜6に加工する。この場合、例えば裏面露光
技術を用いてゲート電極1と整合するようにストッパー
膜6をパタニングしている。ストッパー膜6の直下に位
置する多結晶半導体薄膜5の部分はチャネル領域Chと
して保護される。続いて、ストッパー膜6をマスクとし
て例えばイオンドーピングにより不純物(たとえばP+
イオン)を半導体薄膜5に注入し、LDD領域を形成す
る。この時のドーズ量は例えば6×10 12乃至5×10
13/cm2 である。さらにストッパー膜6及びその両側
のLDD領域を被覆するようにフォトレジストをパタニ
ング形成したあと、これをマスクとして不純物(たとえ
ばP+イオン)を高濃度で注入し、ソース領域S及びド
レイン領域Dを形成する。不純物注入には、例えばイオ
ンドーピングを用いることができる。これは質量分離を
かけることなく電界加速で不純物を注入するものであ
り、本実施例では例えば1×1015/cm2 程度のドー
ズ量で不純物を注入し、ソース領域S及びドレイン領域
Dを形成した。尚、図示しないが、Pチャネルの薄膜ト
ランジスタを形成する場合には、Nチャネル型薄膜トラ
ンジスタの領域をフォトレジストで被覆したあと、不純
物をP+イオンからB+イオンに切換え例えばドーズ量
1×1015/cm2 程度でイオンドーピングすればよ
い。このあと、多結晶半導体薄膜5に注入された不純物
を活性化する。例えば、エキシマレーザ光源を用いたレ
ーザ活性化アニールが行なわれる。即ち、エキシマレー
ザのパルスを走査しながらガラス基板0に照射して、多
結晶半導体薄膜5に注入されていた不純物を活性化す
る。
【0017】最後に(d)に示すように、例えばSiO
2 を約200nmの厚みで成膜し、層間絶縁膜7とす
る。層間絶縁膜7の形成後、例えばSiNx をプラズマ
CVD法で例えば約200乃至400nm成膜し、パシ
ベーション膜(キャップ膜)8とする。この段階で窒素
ガス又はフォーミングガス中又は真空中雰囲気下で35
0℃程度の加熱処理を1時間行い、層間絶縁膜7に含ま
れる水素原子を半導体薄膜5中に拡散させる。この後、
コンタクトホールを開口し、例えばMo,Alなどを2
00乃至400nmの厚みでスパッタした後、所定の形
状にパタニングして配線電極9に加工する。さらに、例
えばアクリル樹脂などからなる平坦化層10を1μm程
度の厚みで塗布したあと、コンタクトホールを開口す
る。平坦化層10の上に例えばITOやIXO等からな
る透明導電膜をスパッタした後、所定の形状にパタニン
グして画素電極11に加工する。
【0018】最後に、図4を参照して本発明に従って製
造した薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス
型表示装置の一例を説明する。図示するように、本表示
装置は一対の絶縁基板101,102と両者の間に保持
された電気光学物質103とを備えたパネル構造を有す
る。電気光学物質103としては、例えば液晶材料を用
いる。下側の絶縁基板101には画素アレイ部104と
駆動回路部とが集積形成されている。駆動回路部は垂直
スキャナ105と水平スキャナ106とに分かれてい
る。また、絶縁基板101の周辺部上端には外部接続用
の端子部107が形成されている。端子部107は配線
108を介して垂直スキャナ105及び水平スキャナ1
06に接続している。画素アレイ部104には行状のゲ
ート配線109と列状の信号配線110が形成されてい
る。両配線の交差部には画素電極111とこれを駆動す
る薄膜トランジスタ112が形成されている。薄膜トラ
ンジスタ112のゲート電極は対応するゲート配線10
9に接続され、ドレイン領域は対応する画素電極111
に接続され、ソース領域は対応する信号配線110に接
続している。ゲート配線109は垂直スキャナ105に
接続する一方、信号配線110は水平スキャナ106に
接続している。画素電極111をスイッチング駆動する
薄膜トランジスタ112及び垂直スキャナ105と水平
スキャナ106に含まれる薄膜トランジスタは、本発明
に従って作製されたものである。更には、垂直スキャナ
や水平スキャナに加え、ビデオドライバやタイミングジ
ェネレータも絶縁基板101内に集積形成することも可
能である。これらの薄膜トランジスタは、半導体薄膜
と、その一面に重ねられたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁
膜を介して半導体薄膜で重ねられたゲート電極とを含む
積層構造を有する。特徴事項として、半導体薄膜は、縦
方向及び横方向に広がる基板101の上に非晶質シリコ
ン又は比較的粒径の小さな多結晶シリコンを形成した
後、レーザ光などのエネルギービームを基板103に対
して相対的に走査しながら間欠的に照射して比較的粒径
の大きな多結晶シリコンに転換したものであり、レーザ
ビームの照射領域を基板103の横方向に平行な長尺状
に整形し、基板103の縦方向に沿って照射領域を部分
的に重ねながら走査して、横方向には照射領域を重ねる
ことなく結晶化されている。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レーザ照射のつなぎ部分で不均一性がない結晶化が可能
になる。この様にして得られた多結晶シリコンを薄膜ト
ランジスタの活性層として、20インチクラスの大型の
アクティブマトリクス型表示装置を作成すれば、高い均
一性を有する高性能なLCDパネルの量産化が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体薄膜結晶化方法を示す模式
図である。
【図2】本発明に係るレーザ照射装置を示すブロック図
である。
【図3】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法を示
す工程図である。
【図4】本発明に係る表示装置を示す模式的な斜視図で
ある。
【図5】ガラス基板上に成膜された非晶質シリコンを多
結晶シリコンに転換する従来のレーザ照射処理を模式的
に表わしたものである。
【符号の説明】
0・・・基板、4・・・非晶質半導体薄膜、5・・・多
結晶半導体薄膜、20・・・下地膜、50・・・レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 明彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 眞野 三千雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 猪野 益充 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F052 AA02 BA02 BA04 BB07 DA01 DA02 DB02 DB03 FA05 FA07 JA02 5F110 AA28 BB02 CC07 DD02 EE02 EE23 FF02 FF03 FF09 FF30 GG02 GG13 GG45 HJ18 HL03 HL04 HL07 HL23 HM15 NN03 NN23 NN24 NN27 NN35 NN40 PP03 PP05 PP06 PP27 PP35 QQ09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦方向及び横方向に広がる基板の上に非
    晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜を形成
    する成膜工程と、 エネルギービームを基板に対して相対的に走査しながら
    該半導体薄膜に間欠的に照射して非晶質又は比較的粒径
    の小さな多結晶から比較的粒径の大きな多結晶に転換す
    る照射工程とからなる半導体薄膜結晶化方法において、 前記照射工程は、該エネルギービームの照射領域を該基
    板の横方向に平行な長尺状に整形し、該基板の縦方向に
    沿って照射領域を部分的に重ねながら走査して、横方向
    には照射領域を重ねることなく該半導体薄膜の全面を照
    射することを特徴とする半導体薄膜結晶化方法。
  2. 【請求項2】 前記照射工程は、レーザ光源から間欠的
    に発するエネルギーが5J以上のレーザ光を該エネルギ
    ービームとして用い、その照射領域を長辺寸法が300
    mm以上で短辺寸法が1mm以上の長尺状に整形するこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体薄膜結晶化方法。
  3. 【請求項3】 前記照射工程は、エネルギービームの照
    射領域を2回乃至10回の範囲で重ねること特徴とする
    請求項1記載の半導体薄膜結晶化方法。
  4. 【請求項4】 縦方向及び横方向に広がる基板の上に形
    成された非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体
    薄膜に、レーザ光を相対的に走査しながら間欠的に照射
    して比較的粒径の大きな多結晶に転換するレーザ照射装
    置であって、 エネルギーが5J以上のレーザ光を間欠的に発するレー
    ザ光源と、 該レーザ光の照射領域を該基板の横方向に平行な長辺寸
    法が300mm以上で短辺寸法が1mm以上の長尺状に
    整形する整形手段と、 該基板の縦方向に沿って照射領域を部分的に重ねながら
    走査して、横方向には照射領域を重ねることなく該半導
    体薄膜の全面を照射する走査手段とを有することを特徴
    とするレーザ照射装置。
  5. 【請求項5】 半導体薄膜と、その一面に重ねられたゲ
    ート絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介して半導体薄膜に重ね
    られたゲート電極とを含む積層構成を有する薄膜トラン
    ジスタであって、 前記半導体薄膜は、縦方向及び横方向に広がる基板の上
    に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな多結晶シリコ
    ンを形成した後、エネルギービームを基板に対して相対
    的に走査しながら間欠的に照射して比較的粒径の大きな
    多結晶シリコンに転換したものであり、 該エネルギービームの照射領域を該基板の横方向に平行
    な長尺状に整形し、該基板の縦方向に沿って照射領域を
    部分的に重ねながら走査して、横方向には照射領域を重
    ねることなく結晶化された半導体薄膜であることを特徴
    とする薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】 所定の間隙を介して互いに接合した一対
    の基板と、該間隙に保持された電気光学物質とを有し、
    一方の基板には対向電極を形成し、他方の基板には画素
    電極及びこれを駆動する薄膜トランジスタを形成し、該
    薄膜トランジスタを、半導体薄膜とその一面にゲート絶
    縁膜を介して重ねられたゲート電極とで形成した表示装
    置であって、 前記半導体薄膜は、縦方向及び横方向に広がる他方の基
    板の上に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな多結晶
    シリコンを形成した後、エネルギービームを基板に対し
    て相対的に走査しながら間欠的に照射して比較的粒径の
    大きな多結晶シリコンに転換したものであり、 該エネルギービームの照射領域を該基板の横方向に平行
    な長尺状に整形し、該基板の縦方向に沿って照射領域を
    部分的に重ねながら走査して、横方向には照射領域を重
    ねることなく結晶化された半導体薄膜であることを特徴
    とする表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100488894B1 (ko) * 2001-02-08 2005-05-11 가부시끼가이샤 도시바 레이저 가공방법 및 그 장치
TWI467659B (zh) * 2009-03-05 2015-01-01 Japan Steel Works Ltd 結晶質膜的製造方法以及結晶質膜的製造裝置

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