JP2000208769A - 薄膜半導体装置の製造方法及びレ―ザ照射装置 - Google Patents

薄膜半導体装置の製造方法及びレ―ザ照射装置

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JP2000208769A
JP2000208769A JP11002385A JP238599A JP2000208769A JP 2000208769 A JP2000208769 A JP 2000208769A JP 11002385 A JP11002385 A JP 11002385A JP 238599 A JP238599 A JP 238599A JP 2000208769 A JP2000208769 A JP 2000208769A
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thin film
substrate
particle size
irradiation
semiconductor
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JP11002385A
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Yukiyasu Sugano
幸保 菅野
Masahiro Fujino
昌宏 藤野
Michio Mano
三千雄 眞野
Akihiko Asano
明彦 浅野
Masumitsu Ino
益充 猪野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基板に結晶性の優れた多結晶シリコンか
らなる半導体薄膜を形成し、薄膜半導体装置を高性能化
する。 【解決手段】 薄膜半導体装置100を製造する為、成
膜工程を行ない、絶縁基板0の上に非晶質又は比較的粒
径の小さな多結晶の半導体薄膜を形成する。次に、照射
工程を行ない、レーザ光50を半導体薄膜に照射して非
晶質又は比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径の大
きな多結晶に転換する。この後形成 工程を行ない、多
結晶化された半導体薄膜を活性層として所定の領域に薄
膜トランジスタを集積形成する。ここでは、画素アレイ
部104、垂直スキャナ105、水平スキャナ106a
乃至106cなどの領域に薄膜トランジスタを集積形成
している。照射工程では、レーザ光50の断面形状SC
T2を照射対象となる領域RGNに合わせて可変絞り5
7により可変調節し、領域RGNを少なくとも一回一括
照射して、薄膜トランジスタの特性の均一化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜半導体装置の
製造方法及びレーザ照射装置に関する。レーザ照射装置
は薄膜半導体装置の製造方法において、エキシマレーザ
光を用いて半導体薄膜を結晶化する為に使われる。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型液晶表示装置の
画素のスイッチングに用いる薄膜トランジスタ、スイッ
チングトランジスタを駆動する周辺回路に形成される薄
膜トランジスタ、負荷素子型のスタティックRAMに用
いる薄膜トランジスタ等は、活性層として非晶質シリコ
ンあるいは多結晶シリコンが使われている。多結晶シリ
コンは非晶質シリコンに比べ移動度が高いので高性能な
薄膜トランジスタが得られる。しかし、多結晶シリコン
は単結晶シリコンに比べ、シリコン原子の未結合手が高
密度に存在しているので、これらの未結合手がチャネル
オフ時においてリーク電流の発生原因になっている。こ
の結果、スイッチオンの時の動作速度を低下させる原因
になっている。従って、薄膜トランジスタの特性を向上
させるには、結晶欠陥が少ない均一性に優れた多結晶シ
リコンの半導体薄膜を形成することが要求される。この
様な多結晶半導体薄膜の形成方法としては、エキシマレ
ーザ光を用いたアニール処理が提案されている。エキシ
マレーザ光は紫外波長である為、シリコンの吸収係数が
大きく、シリコン表面のみを局部的に加熱でき絶縁基板
に熱的ダメージを与えることが少ないという利点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エキシマレーザ光を発
するレーザ照射装置としては、従来レーザ光の照射面積
が200mm×0.7mm程度の線状ビームを用い、9
0%程度オーバーラップさせて重ね打ちする方法が一般
的である。又、近年、シングルショットで大面積を一括
してアニール処理することが可能な、大出力エネルギー
を持ったエキシマレーザ照射装置も開発されている。例
えば、10Jの出力を有するエキシマレーザ光源を用
い、27mm×67mmの領域を一括照射することが可
能になっている。しかし、大型モニター用途に必要とさ
れている対角寸法が20インチ程度の大画面LCDパネ
ルを作成する為には、いずれの方法でもレーザ照射の
「つなぎ」部分ができてしまう。「つなぎ」以外の部分
が最適エネルギーで照射されると、この「つなぎ」部分
では照射過多となり、半導体薄膜が逆に微結晶化して、
薄膜トランジスタの性能が劣化してしまうという問題が
ある。
【0004】図12は、ガラス基板上に成膜された非晶
質シリコンを多結晶シリコンに転換する従来のレーザ照
射処理を模式的に表わしたものである。レーザ光の断面
積より大きな絶縁基板0に成膜された半導体薄膜を照射
する場合には、レーザ光を絶縁基板0に対して相対的に
走査する必要がある。この場合、ガラス基板面内には一
回照射される部分(a)、二回照射される部分(b)及
び四回照射される部分(c)ができ、多結晶シリコンの
粒径のばらつきが生じることになる。(c)に示す様
に、二回照射領域及び四回照射領域が所謂「つなぎ」部
分であって、個々の結晶粒径が一回照射領域の結晶粒径
と異なってしまう。
【0005】比較的出力の小さなレーザ照射装置は、レ
ーザ光の総出力エネルギーが例えば0.5J程度であ
る。この小出力のレーザ照射装置を用いて大型基板に形
成された半導体薄膜の結晶化を行なおうとすると、図1
3に示す様な方法を採用せざるを得ない。この方法で
は、レーザ光50を例えば200mm×0.6mm程度
の線状ビームに形成することにより、単位面積当たりの
エネルギー密度を300mJ/cm2 程度とし、このビ
ームを短軸方向(X方向)に95%程度の重なりで走査
させることにより、基板0の全面に形成された半導体薄
膜の結晶化を行なっている。しかし、この方法では、レ
ーザ照射装置の出力安定性が悪く、現状では±10%程
度変動する。レーザ出力が突発的に強くなった部分や弱
くなった部分で結晶状態の不均一性が生じ、その部分に
回路が集積形成されると動作不良の原因となっていた。
【0006】最近は、高出力のレーザ照射装置を用いて
ある程度の領域(例えば3cm×5cm程度)を一度に
一括して結晶化する方法が注目されており、例えば特開
平7−235490号公報などに開示されている。非常
に高出力のレーザ照射装置があれば、基板の全面に形成
された半導体薄膜を一括で結晶化することが可能であ
る。しかし、現実的には総出力エネルギーが10Jを超
えるレーザ照射装置の開発は困難である。従って、大型
基板(例えば30cm×30cm以上)の全面に形成さ
れた半導体薄膜を一度に一括して結晶化することは不可
能であった。この為、図12に示した様に、ある程度の
領域(3cm×5cm程度)に分けて結晶化を行なう
為、レーザ照射領域のつながり部分で不均一性が発生し
やすいという問題があった。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、上述した従来の
課題を解決し、絶縁基板に結晶性の優れた多結晶シリコ
ンからなる半導体薄膜を形成することを目的とし、合わ
せてこれを可能とするレーザ照射装置を提供することを
目的とする。係る目的を達成する為に以下の手段を講じ
た。本発明には第一側面と第二側面がある。第一側面で
は、基板の上に非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の
半導体薄膜を形成する成膜工程と、エネルギービームを
該半導体薄膜に照射して非晶質又は比較的粒径の小さな
多結晶から比較的粒径の大きな多結晶に転換する照射工
程と、多結晶に転換された該半導体薄膜を活性層として
所定の領域に薄膜トランジスタを集積形成する形成工程
とからなる薄膜半導体装置の製造方法において、前記照
射工程は、該エネルギービームの断面形状を該領域に合
わせて可変調節し該領域を少なくとも一回一括照射で結
晶化することにより薄膜トランジスタの特性の均一化を
図ることを特徴とする。例えば、前記形成工程は、薄膜
トランジスタを集積形成して画素アレイとスキャナ回路
を備えた表示パネル用の薄膜半導体装置を作成し、前記
照射工程は、スキャナ回路が集積形成されるべき領域を
一括照射することを特徴とする。又、前記照射工程は、
該一括照射により該領域に含まれる薄膜トランジスタの
閾値特性の均一化を図ること特徴とする。この場合、前
記形成工程は、オペアンプ回路、アナログ/デジタル変
換回路、デジタル/アナログ変換回路、レベルシフタ回
路、メモリ回路、及びマイクロプロセッサ回路から選択
された少なくとも一つの回路を該領域に形成すること特
徴とする。本発明の第一側面は、更に、基板の上に形成
された非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄
膜に、レーザ光を照射して比較的粒径の大きな多結晶に
転換するレーザ照射装置を包含する。本レーザ照射装置
は所定の断面形状のレーザ光を発するレーザ光源と、該
レーザ光の断面形状を所定の領域に合わせて可変整形す
る整形手段と、該整形されたレーザ光を半導体薄膜に照
射して該領域内を均一に結晶化する照射手段とを有する
ことを特徴とする。又、処理のための情報を持ち得る基
板の上に形成された非晶質又は比較的粒径の小さな多結
晶の半導体薄膜に、レーザ光を照射して比較的粒径の大
きな多結晶に転換するレーザ照射装置において、該情報
を読み取って、レーザ光の断面形状、照射位置、エネル
ギー量、エネルギー分布、及び移動方向の内少なくとも
一つの条件を調節可能であることを特徴とする。例え
ば、基板の表面に描かれたパタンを認識して該情報を読
み取ることを特徴とする。或いは、基板に書き込まれた
コードを検出して該情報を読み取ることを特徴とする。
【0008】本発明の第二側面は、複数の区画が規定さ
れた基板の上に非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の
半導体薄膜を形成する成膜工程と、エネルギービームを
基板に対して相対的に移動しながら該半導体薄膜に間欠
的に照射して非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶から
比較的粒径の大きな多結晶に転換する照射工程と、該多
結晶に転換された半導体薄膜を活性層にして薄膜トラン
ジスタを集積形成し区画毎に薄膜半導体装置を作成する
する形成工程とからなる薄膜半導体装置の製造方法にお
いて、前記照射工程は、エネルギービームの断面形状を
区画に合わせて可変調節して一つ又は二つ以上の区画を
単位として一括照射することを特徴とする。又、所定の
区画が規定された基板の上に形成された非晶質又は比較
的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜に、レーザ光を相対
的に移動しながら間欠的に照射して比較的粒径の大きな
多結晶に転換するレーザ照射装置であって、レーザ光を
間欠的に発するレーザ光源と、該レーザ光の断面形状を
区画に合わせて拡大又は縮小する光学系と、区画以外の
部分をレーザ光から遮蔽する遮蔽手段とを有し、一つ又
は二つ以上の区画を単位として一括照射することを特徴
とする。好ましくは、該基板をレーザ光に対して相対的
に移動し全ての区画にレーザ光を照射可能にする移動手
段を備えたことを特徴とする。更に、基板に設けた位置
合わせ用のマークを光学的に読み取る検出手段と、読み
取ったマークに応じて移動手段を制御する制御手段とを
備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の第一側面によれば、所定面積以上
の領域を一括で結晶化可能な出力を有するレーザ照射装
置を用い、素子特性に均一性が要求される領域(回路領
域など)に対応する様に、レーザ光の断面形状を可変調
節できる様にしている。レーザ光の断面形状は各種薄膜
半導体装置の製品毎に対応して最適な形状に可変設定で
きる。この様なレーザ照射装置を用いて半導体薄膜の結
晶化を行なうことで、所定の領域に均一な多結晶を形成
でき、これに薄膜トランジスタを集積形成することで素
子特性を揃えることができ、所定の領域に高性能な回路
を安定的に作り込むことが可能になる。又、本発明の第
二側面によれば、薄膜半導体装置が作り込まれる区画毎
にレーザ光を一括照射して結晶化を行なうので、区画内
にはレーザ光の「つなぎ」が事実上ほとんど存在しなく
なり、均質化を図ることができる。これにより、20イ
ンチクラス以上のアクティブマトリクス型表示装置にお
いても、均質で結晶粒径が1500nm(ばらつきが±
約100nm)に達し、結晶粒界及び結晶粒内に電子ト
ラップ密度の少ない多結晶半導体薄膜を形成することが
可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る薄膜半導
体装置の製造方法及びこれに用いるレーザ照射装置を示
す模式図である。(a)はレーザ照射装置を示してお
り、(b)は薄膜半導体装置を表わしている。本レーザ
照射装置はレーザ発振器51を備え、所定の断面形状S
CT1を有するレーザ光50を間欠的に出射する。レー
ザ光50はホモジェナイザー部53によりエネルギー分
布が均一化された後、可変絞り57により断面形状がS
CT2の様に調節可能である。この可変絞り57は機械
式のシャッタを用いてもよく、あるいは光学式のライト
バルブを用いてもよい。光学式のライトバルブの場合レ
ーザ光50の断面形状SCT2ばかりでなくエネルギー
分布も調節可能である。レーザ光50は可変絞り57を
通過した後反射鏡54で光路が直角に折り曲げられ、処
理対象となる基板0の所定の領域RGNを一括照射す
る。この一括照射は最低一回行ない、場合によっては同
一箇所に複数回繰り返すこともある。
【0011】(b)に示す様に、薄膜半導体装置100
は完成した状態では、絶縁基板0の上に画素アレイ部1
04と垂直スキャナ105と水平スキャナ106a乃至
106cを有している。従って、本実施形態の場合薄膜
半導体装置100はアクティブマトリクス型表示装置の
駆動基板に用いられる。但し、本発明はこれに限られる
ものではなく、一般的に所定の領域に薄膜トランジスタ
を集積形成して回路を作り込んだデバイスを薄膜半導体
装置100と呼んでいる。
【0012】(a)に示したレーザ照射装置などを用い
て(b)に示した薄膜半導体装置100を製造する為、
以下の工程を行なう。まず、成膜工程を行ない、絶縁基
板0の上に非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導
体薄膜を形成する。次に、照射工程を行ない、レーザ光
50を半導体薄膜に照射して非晶質又は比較的粒径の小
さな多結晶から比較的粒径の大きな多結晶に転換する。
本実施形態ではエネルギービームとしてレーザ光50を
用いているが、これに代えて電子線ビームなどを用いる
ことも可能である。この後形成工程を行ない、多結晶化
された半導体薄膜を活性層として所定の領域に薄膜トラ
ンジスタを集積形成する。ここでは、画素アレイ部10
4、垂直スキャナ105、水平スキャナ106a乃至1
06cなどの領域に薄膜トランジスタを集積形成してい
る。特徴事項として、照射工程では、レーザ光50の断
面形状SCT2を照射対象となる領域RGNに合わせて
可変絞り57により可変調節し、領域RGNを少なくと
も一回一括照射して、薄膜トランジスタの特性の均一化
を図る。図示の状態では、丁度垂直スキャナ105が集
積形成される領域RGNに応じた断面形状SCT2に調
節されたレーザ光50を照射している。これにより、領
域RGN内の半導体薄膜は均一に多結晶化され、これを
活性層として薄膜トランジスタを集積形成することで、
素子特性を揃えることが可能となり、高性能な垂直スキ
ャナ105が形成できる。水平スキャナ106a,10
6b,106cについても同様である。本実施形態では
水平スキャナは三分割されており、各部分に対して別々
に合わせ込まれた断面形状を有するレーザ光50を照射
していく。但し、本発明はこれに限られるものではな
く、水平スキャナが一本で構成されている場合には、こ
の領域に合わせてレーザ光50の断面形状を調節し、一
括照射する。所定の領域を一括照射することで例えば該
当領域に作り込まれる薄膜トランジスタの閾値特性を均
一化できる。これにより、絶縁基板0上に従来困難とさ
れていた、オペアンプ回路、アナログ/デジタル変換回
路、デジタル/アナログ変換回路、レベルシフタ回路、
メモリ回路及びマイクロプロセッサ回路などを集積形成
することが可能になる。
【0013】図2は、図1に示したレーザ照射装置の使
用状態を表わしており、ここではレーザ光50の元々の
断面形状SCT1を可変絞り57でSCT2の様に調節
し、ちょうど図1の(b)に示した水平スキャナ106
aに合わせた領域RGNに重なる様にしている。残る水
平スキャナ106b,106cの領域にも同様な一括照
射を行なうことができる。以上の様に、本発明に係るレ
ーザ照射装置は、基板0の上に形成された非晶質又は比
較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜に、レーザ光50
を照射して比較的粒径の大きな多結晶に転換する為に使
われる。レーザ照射装置は所定の断面形状SCT1のレ
ーザ光50を発するレーザ光源(レーザ発振器51)
と、レーザ光50の断面形状SCT1を所定の領域RG
Nに合わせて可変形成する整形手段(可変絞り57)
と、断面形状SCT2に整形されたレーザ光50を半導
体薄膜に照射して領域RGN内の非晶質あるいは比較的
粒径の小さな多結晶を比較的粒径の大きな多結晶に均一
に転換する照射手段(反射鏡54など)で構成されてい
る。
【0014】実際の多結晶シリコン薄膜トランジスタを
集積形成したアクティブマトリクス型の表示装置では、
現実的に高度な均一性が要求される領域は、図1の
(b)に示した様に、画素アレイ部104周辺の駆動回
路部(垂直スキャナ105や水平スキャナ106a乃至
106c)である。そこで、レーザ光50の断面形状を
駆動回路部分の形状に合わせて整形し、その部分を一括
で結晶化することにより、総出力エネルギーが小さなレ
ーザ照射装置でも均一性の高いデバイスの製造を可能に
する。例えば、総出力エネルギーが10Jのレーザ照射
装置の場合、垂直スキャナ105の均一性が要求される
領域(20cm×1cm)では、図1の(a)の様にレ
ーザ光50の断面形状を制御し、水平スキャナ106a
乃至106cの均一性が要求される領域(2cm×10
cm)では、図2の様にレーザ光50の断面形状を整形
することが望ましい。尚、画素アレイ部104など高度
な均一性が要求されない領域では、図13に示した様
な、従来の20cm×0.06cmのライン状レーザビ
ームを走査する方法とすればよい。
【0015】図3は、比較的大きな絶縁基板0に四個の
薄膜半導体装置100を集積形成した例を表わしてい
る。この例は、大型基板を用いた四個取りである。一般
に、高度な均一性が要求される領域は、図3に示す様
に、製品サイズや仕様によって異なる為、それぞれの製
品に合わせて、レーザ光の断面形状を可変調節すること
が望ましい。
【0016】製品サイズや仕様によって異なるレーザ光
の断面形状に制御する為、レーザ照射装置に情報コード
130を読み取る機構を付けることが望ましい。この情
報コード130は予め絶縁基板0の一部に書き込まれて
いる。場合によっては、情報コード130を読み取る代
わりに、絶縁基板0内のパタンを認識する為の機構を備
えてもよい。本発明に係るレーザ照射装置は、処理の為
の情報を持ち得る基板0の上に形成された非晶質又は比
較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜に、レーザ光を照
射して比較的粒径の大きな多結晶に転換する。この際、
情報を読み取ってレーザ光の断面形状、照射位置、エネ
ルギー量、エネルギー分布及び移動方向の内少なくとも
一つの条件を調節可能である。具体的には、基板0に書
き込まれた情報コード130を検出して上述した処理情
報を読み取る。あるいは、基板0の表面に描かれたパタ
ンを認識して処理情報を読み取ってもよい。このパタン
は、具体的には垂直スキャナ105、水平スキャナ10
6、画素アレイ部104の形状などである。
【0017】図5は、本発明に係るレーザ照射装置を利
用した薄膜トランジスタの製造方法を示す工程図であ
る。ここでは、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタの
製造方法を示す。まず(a)に示すように、例えばガラ
ス等からなる絶縁基板0の上に例えばAl,Ta,M
o,W,Cr,Cuまたはこれらの合金を例えば100
乃至200nmの厚みで形成し、パタニングしてゲート
電極1に加工する。
【0018】次いで(b)に示すように、ゲート電極1
の上にゲート絶縁膜を形成する。本例では、ゲート絶縁
膜はゲート窒化膜2(SiNx )/ゲート酸化膜3(S
iO 2 )の二層構造を用いた。ゲート窒化膜2は例えば
SiH4 ガスとNH3 ガスの混合物を原料気体として用
い、例えばプラズマCVD法(PCVD法)で成膜し
た。尚、プラズマCVDに変えて常圧CVD、減圧CV
Dを用いてもよい。本実施例では、ゲート窒化膜2を例
えば50nmの厚みで堆積した。ゲート窒化膜2の成膜
に連続してゲート酸化膜3を例えば約200nmの厚み
で成膜する。さらにゲート酸化膜3の上に連続的に非晶
質シリコンからなる半導体薄膜4を例えば約30乃至8
0nmの厚みで成膜した。二層構造のゲート絶縁膜と非
晶質半導体薄膜4は成膜チャンバの真空系を破らず連続
成膜した。以上の成膜でプラズマCVD法を用いた場合
には、例えば400乃至450℃の温度で窒素雰囲気中
1時間程度加熱処理を行い、非晶質半導体薄膜4に含有
されていた水素を放出する。いわゆる脱水素アニールを
行なう。次いでレーザ光50を照射し、非晶質半導体薄
膜4を結晶化する。レーザ光50としてはエキシマレー
ザビームを用いることができる。本発明の第一側面に従
って、レーザ光50の断面形状を所定の回路領域に合わ
せて可変調節し当該領域を少なくとも一回一括照射で結
晶化することにより薄膜トランジスタの特性の均一化を
図る。
【0019】(c)に示すように、前工程で結晶化され
た多結晶半導体薄膜5の上に例えばプラズマCVD法で
SiO2 を例えば約100nm乃至300nmの厚みで
形成する。このSiO2 を所定の形状にパタニングして
ストッパー膜6に加工する。この場合、例えば裏面露光
技術を用いてゲート電極1と整合するようにストッパー
膜6をパタニングしている。ストッパー膜6の直下に位
置する多結晶半導体薄膜5の部分はチャネル領域Chと
して保護される。続いて、ストッパー膜6をマスクとし
て例えばイオンドーピングにより不純物(たとえばP+
イオン)を半導体薄膜5に注入し、LDD領域を形成す
る。この時のドーズ量は例えば6×10 12乃至5×10
13/cm2 である。さらにストッパー膜6及びその両側
のLDD領域を被覆するようにフォトレジストをパタニ
ング形成したあと、これをマスクとして不純物(たとえ
ばP+イオン)を高濃度で注入し、ソース領域S及びド
レイン領域Dを形成する。不純物注入には、例えばイオ
ンドーピングを用いることができる。これは質量分離を
かけることなく電界加速で不純物を注入するものであ
り、本実施例では例えば1×1015/cm2 程度のドー
ズ量で不純物を注入し、ソース領域S及びドレイン領域
Dを形成した。尚、図示しないが、Pチャネルの薄膜ト
ランジスタを形成する場合には、Nチャネル型薄膜トラ
ンジスタの領域をフォトレジストで被覆したあと、不純
物をP+イオンからB+イオンに切換え例えばドーズ量
1×1015/cm2 程度でイオンドーピングすればよ
い。このあと、多結晶半導体薄膜5に注入された不純物
を活性化する。例えば、エキシマレーザ光源を用いたレ
ーザ活性化アニールが行なわれる。即ち、エキシマレー
ザのパルスを走査しながらガラス基板0に照射して、多
結晶半導体薄膜5に注入されていた不純物を活性化す
る。
【0020】最後に(d)に示すように、例えばSiO
2 を約200nmの厚みで成膜し、層間絶縁膜7とす
る。層間絶縁膜7の形成後、例えばSiNx をプラズマ
CVD法で例えば約200乃至400nm成膜し、パシ
ベーション膜(キャップ膜)8とする。この段階で窒素
ガス又はフォーミングガス中又は真空中雰囲気下で35
0℃程度の加熱処理を1時間行い、層間絶縁膜7に含ま
れる水素原子を半導体薄膜5中に拡散させる。この後、
コンタクトホールを開口し、例えばMo,Alなどを2
00乃至400nmの厚みでスパッタした後、所定の形
状にパタニングして配線電極9に加工する。さらに、例
えばアクリル樹脂などからなる平坦化層10を1μm程
度の厚みで塗布したあと、コンタクトホールを開口す
る。平坦化層10の上に例えばITOやIXO等からな
る透明導電膜をスパッタした後、所定の形状にパタニン
グして画素電極11に加工する。
【0021】次に、図6を参照して、本発明に従って製
造した薄膜半導体装置を駆動基板に用いたアクティブマ
トリクス型表示装置の一例を説明する。図示するよう
に、本表示装置は一対の絶縁基板101,102と両者
の間に保持された電気光学物質103とを備えたパネル
構造を有する。電気光学物質103としては、例えば液
晶材料を用いる。下側の絶縁基板101には画素アレイ
部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆動回
路部は垂直スキャナ105と水平スキャナ106とに分
かれている。また、絶縁基板101の周辺部上端には外
部接続用の端子部107が形成されている。端子部10
7は配線108を介して垂直スキャナ105及び水平ス
キャナ106に接続している。画素アレイ部104には
行状のゲート配線109と列状の信号配線110が形成
されている。両配線の交差部には画素電極111とこれ
を駆動する薄膜トランジスタ112が形成されている。
薄膜トランジスタ112のゲート電極は対応するゲート
配線109に接続され、ドレイン領域は対応する画素電
極111に接続され、ソース領域は対応する信号配線1
10に接続している。ゲート配線109は垂直スキャナ
105に接続する一方、信号配線110は水平スキャナ
106に接続している。垂直スキャナ105の領域は、
予めレーザ光の一括照射により均一化された多結晶半導
体薄膜に集積形成された薄膜トランジスタを包含してい
る。水平スキャナ106も同様である。
【0022】図7は、本発明の第二側面に係るレーザ照
射装置の基本的な構成を示すブロック図である。本レー
ザ照射装置は、レーザ発振器51で発射された波長30
8nmのレーザ光50が一対のレーザ反射鏡51a,5
1bで増幅された後、フライアイレンズ52を含むホモ
ジェナイザー部53で整形され且つ均一化される。この
後レーザ光50は反射鏡54で直角に反射され、処理対
象となる絶縁基板0に照射される。絶縁基板0は図示す
る様にX方向及びY方向にステップ移動可能なステージ
56に搭載されており、レーザ光50のパルス照射に同
期して、所定距離移動することができる。尚、レーザ光
50のエネルギーレベルの制御はエネルギー測定プロー
ブ55を介して行なわれる。
【0023】図8は、図7に示したレーザ照射装置で特
に図示しなかった、本発明の特徴部分を表わしたブロッ
ク図である。特に、反射鏡54以降の構成を示してい
る。図示する様に、反射鏡54で直角に折り曲げられた
レーザ光50は光学系58によりその断面形状が自在に
拡大もしくは縮小可能である。更に、処理対象となる基
板0の直上に設けた遮光板(ブレード)59によって、
矩形の照射領域を1μm以下の精度で形成することが可
能である。尚、拡大/縮小の為の光学系58は反射鏡5
4の前段に設置しても原理的な問題はない。又、別途設
けた基板0上のマークMRKを高精度に読み取る為、検
出器63が配置されており、ステージ56に搭載された
絶縁基板0の位置を1μm以下の精度で測定する。尚、
マークMRKにはハーフミラー62を介して照明光源6
1から発する照明光が照射されている。検出器63によ
って得られた絶縁基板0の位置データをステージ制御系
64にフィードバックすることにより、絶縁基板0に形
成された半導体薄膜4の照射領域を高精度に位置決めす
ることが可能である。
【0024】図9は、図7及び図8に示したレーザ照射
装置の使用方法を示す模式的な平面図である。この例で
は、絶縁基板0の上に四個の薄膜半導体装置100が作
成される。まず成膜工程を行ない、複数の区画UNT
(この例では四個)が規定された基板0の上に非晶質又
は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜を形成する。
次に、照射工程を行ない、レーザ光を基板0に対して相
対的に移動しながら半導体薄膜に間欠的に照射して非晶
質又は比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径の大き
な多結晶に転換する。この後、多結晶化された半導体薄
膜を活性層にして薄膜トランジスタを集積形成し、区画
UNT毎に薄膜半導体装置100を作成する。本例で
は、各薄膜半導体装置は画素アレイ部104と垂直スキ
ャナ105と水平スキャナ106を含んでいる。特徴事
項として、照射工程では、レーザ光の断面形状を区画U
NTに合わせて可変調節し、一つ又は二以上の区画UN
Tを単位として一括照射する。
【0025】図10は、本発明に係るレーザ照射装置の
他の使用方法を示す模式図である。図9の例では一個の
区画毎にレーザ光を照射している。これに対し図10の
例では四個の区画をまとめて一括照射している。この様
に、本発明のレーザ照射装置を使用することによって、
薄膜半導体装置単位あるいはサイズが小さい場合には複
数の薄膜半導体装置単位で精密なレーザ照射領域を設定
することが可能となり、均一性に優れた結晶化が実現で
きる。又、照射エネルギーの問題で全面一括アニールが
不可能なサイズの大型パネルの様に、やむを得ず分割シ
ョットが必要な場合でも、高精度位置合わせを駆使する
ことによって実質上つなぎ目のない結晶化アニールを実
現できる。
【0026】再び図7及び図8を参照して、本発明に係
るレーザ照射装置の構成を明らかにする。本レーザ照射
装置は、予め所定の区画が規定された基板0の上に形成
された非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄
膜4に、レーザ光50を相対的に移動しながら間欠的に
照射して比較的粒径の大きな多結晶に転換する。本レー
ザ照射装置はレーザ光50を間欠的に発するレーザ光源
(レーザ発振器51)と、レーザ光50の断面形状を区
画UNTに合わせて拡大又は縮小する光学系58と、対
象となる区画UNT以外の部分をレーザ光50から遮蔽
する遮蔽手段(遮光板59)とを有しており、一つ又は
二以上の区画を単位として一括照射する。本レーザ照射
装置は基板0をレーザ光50に対して相対的に移動し全
ての区画UNTにレーザ光50を逐次照射可能にする移
動手段(ステージ56とその駆動系65)を備えてい
る。更に、基板0に設けた位置合わせ用のマークMRK
を光学的に読み取る検出手段(検出器63)と、読み取
ったマークに応じて移動手段を制御する制御手段(ステ
ージ制御系64)を備えている。
【0027】最後に図11を参照して、図7及び図8に
示したレーザ照射装置を用いた半導体薄膜の結晶化方法
の具体例を説明する。(a)に示す様に、まず成膜工程
を行ない、所定の区画が規定された基板0の上に非晶質
の半導体薄膜4を形成する。場合によっては非晶質に代
えて比較的粒径の小さな多結晶からなる半導体薄膜4を
形成してもよい。尚、半導体薄膜4の形成に先立って、
基板0の表面に下地膜20を形成し、基板0から半導体
薄膜4への不純物汚染などを防いでいる。次に(b)に
示す様に照射工程を行ない、レーザ光50を基板0に対
して相対的に移動しながら半導体薄膜に間欠的に照射し
て非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径
の大きな多結晶に転換する。尚、場合によってはレーザ
光50に代えて電子ビームなど他のエネルギービームを
用いて多結晶半導体薄膜5を形成してもよい。本発明の
特徴事項として、照射工程では、レーザ光50の断面形
状を区画に合わせて可変調節し、区画を単位として一括
照射を行なっている。
【0028】引き続き図11を参照して半導体薄膜の結
晶化方法を詳細に説明する。(a)に示す様に、基板0
の上層に、下地膜20を形成する。基板0としては、特
に限定はないが、例えばガラス板などを用いることがで
きる。下地膜20としては、特に限定はないが、例えば
酸化シリコンなどの絶縁物を用いることができる。次
に、成膜工程として、例えば化学気相成長法(CVD)
によって、下地膜20の上に、非晶質シリコンからなる
半導体薄膜4を堆積する。この非晶質半導体薄膜4は例
えば40nmの膜厚に堆積される。非晶質半導体薄膜4
は、例えばモノシラン(SiH4 )を用いた低圧(L
P)プラズマCVD法により成膜され、その堆積温度条
件としては、例えば500℃以下に設定することが望ま
しい。非晶質シリコンの成膜条件は、例えば成膜ガスS
iH4 の流量が140sccm、プラズマ発生の為のR
F電力が100W、圧力が53.3Pa、成膜温度が4
20℃である。この後、非晶質半導体薄膜4を基板0と
ともに加熱する。この基板加熱は例えば抵抗線を用いて
行ない、基板加熱温度は例えば400℃に設定する。
【0029】次いで(b)に示す様に、非晶質シリコン
の上にエキシマレーザ光50を照射し、非晶質シリコン
の直接アニールを行ない、溶融した領域を冷却過程で再
結晶化し、多結晶半導体薄膜5を形成する。エキシマレ
ーザ光50としては、例えば波長が308nmの塩化キ
セノン(XeCl)エキシマレーザ光を用いる。その場
合には、エキシマレーザ光50の総エネルギーが例えば
10J以上の照射装置を使用して、エネルギー密度を例
えば300mJ/cm2 で、パルス発振するエキシマレ
ーザ光のパルス幅を例えば150nsに設定する。エキ
シマレーザ照射装置は、例えば10Jの出力を有し、例
えば60mm×50mmの領域を一括照射することが可
能になっている。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第一側面
によれば、レーザ照射装置から出力されるレーザ光の断
面形状を所定の領域に合わせて可変調節し、当該領域を
一括照射して薄膜トランジスタの特性の均一化を図る。
この様に、レーザ光の出力を集中利用することで、比較
的低出力のレーザ照射装置を用いても、素子特性の均一
性を向上することが可能となり、歩留り向上、高信頼性
及び低価格化が実現できる。レーザ照射装置自体も安価
なものを使用することが可能となり、初期投資が抑えら
れる。照射対象となる領域に合わせてレーザ光の断面形
状を可変調節することで、多様且つ多品種の製品に対し
て容易に対応することが可能となり、高品質の製品を供
給することができる。加えて、レーザ照射装置本体に基
板の情報を読み取る機構を付けることで、作業ミスをな
くすことが可能となり、歩留り向上につながる。又、本
発明の第二側面によれば、レーザ光の断面形状を薄膜半
導体装置の区画(デバイスサイズ)に合わせて可変調節
し、一つ又は二以上の区画を単位として一括照射する。
これにより、レーザ照射のつなぎ部分で不均一性がない
結晶化が可能になる。この様にして得られた多結晶シリ
コンを薄膜トランジスタの活性層として、20インチク
ラスの大型のアクティブマトリクス型表示装置を作成す
れば、高い均一性を有する高性能なLCDパネルの量産
化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ照射装置及び薄膜半導体装
置を示す模式図である。
【図2】本発明に係るレーザ照射装置を示す模式図であ
る。
【図3】本発明に係るレーザ照射装置の使用方法を示す
説明図である。
【図4】本発明に係るレーザ照射装置の使用方法を示す
説明図である。
【図5】本発明に係る薄膜半導体装置の製造方法を示す
工程図である。
【図6】本発明に係る表示装置を示す斜視図である。
【図7】本発明に係るレーザ照射装置を示すブロック図
である。
【図8】本発明に係るレーザ照射装置を示す詳細ブロッ
ク図である。
【図9】本発明に係るレーザ照射装置の使用方法を示す
模式図である。
【図10】本発明に係るレーザ照射装置の使用方法を示
す模式図である。
【図11】本発明に係るレーザ照射装置を用いた結晶化
方法を示す工程図である。
【図12】従来のレーザ照射方法の一例を示す模式図で
ある。
【図13】従来のレーザ照射方法の他の例を示す模式図
である。
【符号の説明】
0・・・基板、4・・・非晶質半導体薄膜、5・・・多
結晶半導体薄膜、50・・・レーザ光、51・・・レー
ザ発振器、57・・・可変絞り、58・・・光学系、5
9・・・遮光版、100・・・薄膜半導体装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 眞野 三千雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 浅野 明彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 猪野 益充 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F052 AA01 BA02 BB07 CA07 DA02 DB03 EA01 JA02 JB04 5F110 AA06 AA16 AA28 BB02 BB07 CC08 DD02 EE02 EE03 EE04 EE06 EE23 FF02 FF03 FF09 FF25 FF29 FF30 FF32 GG02 GG13 GG45 HJ14 HL03 HL04 HL07 HL23 HM15 NN03 NN04 NN05 NN12 NN15 NN23 NN24 NN27 NN35 NN40 PP03 PP35 QQ09 QQ11 QQ19 QQ23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に非晶質又は比較的粒径の小さ
    な多結晶の半導体薄膜を形成する成膜工程と、 エネルギービームを該半導体薄膜に照射して非晶質又は
    比較的粒径の小さな多結晶から比較的粒径の大きな多結
    晶に転換する照射工程と 多結晶に転換された該半導体薄膜を活性層として所定の
    領域に薄膜トランジスタを集積形成する形成工程とから
    なる薄膜半導体装置の製造方法において、 前記照射工程は、該エネルギービームの断面形状を該領
    域に合わせて可変調節し該領域を少なくとも一回一括照
    射で結晶化することにより薄膜トランジスタの特性の均
    一化を図ることを特徴とする薄膜半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記形成工程は、薄膜トランジスタを集
    積形成して画素アレイとスキャナ回路を備えた表示パネ
    ル用の薄膜半導体装置を作成し、前記照射工程は、スキ
    ャナ回路が集積形成されるべき領域を一括照射すること
    を特徴とする請求項1記載の薄膜半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記照射工程は、該一括照射により該領
    域に含まれる薄膜トランジスタの閾値特性の均一化を図
    ること特徴とする請求項1記載の薄膜半導体装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記形成工程は、オペアンプ回路、アナ
    ログ/デジタル変換回路、デジタル/アナログ変換回路、
    レベルシフタ回路、メモリ回路、及びマイクロプロセッ
    サ回路から選択された少なくとも一つの回路を該領域に
    形成すること特徴とする請求項3記載の薄膜半導体装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板の上に形成された非晶質又は比較的
    粒径の小さな多結晶の半導体薄膜に、レーザ光を照射し
    て比較的粒径の大きな多結晶に転換するレーザ照射装置
    であって、 所定の断面形状のレーザ光を発するレーザ光源と、 該レーザ光の断面形状を所定の領域に合わせて可変整形
    する整形手段と、 該整形されたレーザ光を半導体薄膜に照射して該領域内
    を均一に結晶化する照射手段とを有することを特徴とす
    るレーザ照射装置。
  6. 【請求項6】 処理のための情報を持ち得る基板の上に
    形成された非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導
    体薄膜に、レーザ光を照射して比較的粒径の大きな多結
    晶に転換するレーザ照射装置であって、 該情報を読み取って、レーザ光の断面形状、照射位置、
    エネルギー量、エネルギー分布、及び移動方向の内少な
    くとも一つの条件を調節可能であることを特徴とするレ
    ーザ照射装置。
  7. 【請求項7】 基板の表面に描かれたパタンを認識して
    該情報を読み取ることを特徴とする請求項6記載のレー
    ザ照射装置。
  8. 【請求項8】 基板に書き込まれたコードを検出して該
    情報を読み取ることを特徴とする請求項6記載のレーザ
    照射装置。
  9. 【請求項9】 半導体薄膜と、その一面に重ねられたゲ
    ート絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介して半導体薄膜に重ね
    られたゲート電極とを含む積層構成を有する薄膜トラン
    ジスタを集積形成した薄膜半導体装置であって、 前記半導体薄膜は、基板の上に非晶質シリコン又は比較
    的粒径の小さな多結晶シリコンを形成した後、エネルギ
    ービームを基板に照射して比較的粒径の大きな多結晶シ
    リコンに転換したものであり、 多結晶シリコンに転換された該半導体薄膜を活性層とし
    て所定の領域に薄膜トランジスタを集積形成し、 該エネルギービームの断面形状を該領域に合わせて可変
    調節し該領域を少なくとも一回一括照射することで薄膜
    トランジスタの特性の均一化を図ることを特徴とする薄
    膜半導体装置。
  10. 【請求項10】 所定の間隙を介して互いに接合した一
    対の基板と、該間隙に保持された電気光学物質とを有
    し、一方の基板には対向電極を形成し、他方の基板には
    画素電極及びこれを駆動する薄膜トランジスタを形成
    し、該薄膜トランジスタを、半導体薄膜とその一面にゲ
    ート絶縁膜を介して重ねられたゲート電極とで形成した
    表示装置であって、 前記半導体薄膜は、該他方の基板の上に非晶質シリコン
    又は比較的粒径の小さな多結晶シリコンを形成した後、
    エネルギービームを該他方の基板に照射して比較的粒径
    の大きな多結晶シリコンに転換したものであり、 多結晶シリコンに転換された該半導体薄膜を活性層とし
    て所定の領域に薄膜トランジスタを集積形成し、 該エネルギービームの断面形状を該領域に合わせて可変
    調節し該領域を少なくとも一回一括照射して薄膜トラン
    ジスタの特性の均一化を図ることを特徴とする表示装
    置。
  11. 【請求項11】 複数の区画が規定された基板の上に非
    晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体薄膜を形成
    する成膜工程と、 エネルギービームを基板に対して相対的に移動しながら
    該半導体薄膜に間欠的に照射して非晶質又は比較的粒径
    の小さな多結晶から比較的粒径の大きな多結晶に転換す
    る照射工程と、 該多結晶に転換された半導体薄膜を活性層にして薄膜ト
    ランジスタを集積形成し区画毎に薄膜半導体装置を作成
    するする形成工程とからなる薄膜半導体装置の製造方法
    において、 前記照射工程は、エネルギービームの断面形状を区画に
    合わせて可変調節して一つ又は二つ以上の区画を単位と
    して一括照射することを特徴とする薄膜半導体装置の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 所定の区画が規定された基板の上に形
    成された非晶質又は比較的粒径の小さな多結晶の半導体
    薄膜に、レーザ光を相対的に移動しながら間欠的に照射
    して比較的粒径の大きな多結晶に転換するレーザ照射装
    置であって、 レーザ光を間欠的に発するレーザ光源と、 該レーザ光の断面形状を区画に合わせて拡大又は縮小す
    る光学系と、 区画以外の部分をレーザ光から遮蔽する遮蔽手段とを有
    し一つ又は二つ以上の区画を単位として一括照射するこ
    とを特徴とするレーザ照射装置。
  13. 【請求項13】 該基板をレーザ光に対して相対的に移
    動し全ての区画にレーザ光を照射可能にする移動手段を
    備えたことを特徴とする請求項12記載のレーザ照射装
    置。
  14. 【請求項14】 基板に設けた位置合わせ用のマークを
    光学的に読み取る検出手段と、読み取ったマークに応じ
    て移動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴と
    する請求項13記載のレーザ照射装置。
  15. 【請求項15】 半導体薄膜と、その一面に重ねられた
    ゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介して半導体薄膜に重
    ねられたゲート電極とを含む積層構成を有する薄膜トラ
    ンジスタを集積形成した薄膜半導体装置であって、 前記半導体薄膜は、予め複数の区画が規定された基板の
    上に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな多結晶シリ
    コンを形成した後、エネルギービームを基板に対して相
    対的に移動しながら間欠的に照射して比較的粒径の大き
    な多結晶シリコンに転換したものであり、 該エネルギービームの断面形状を区画に合わせて可変調
    節し一つ又は二つ以上の区画を単位として一括照射した
    後、 一括照射された各区画に薄膜トランジスタを集積形成し
    て一つの区画に作られることを特徴とする薄膜半導体装
    置。
  16. 【請求項16】 所定の間隙を介して互いに接合した一
    対の基板と、該間隙に保持された電気光学物質とを有
    し、一方の基板には対向電極を形成し、他方の基板には
    画素電極及びこれを駆動する薄膜トランジスタを形成
    し、該薄膜トランジスタを、半導体薄膜とその一面にゲ
    ート絶縁膜を介して重ねられたゲート電極とで形成した
    表示装置であって、 前記半導体薄膜は、予め複数の区画が規定された他方の
    基板の上に非晶質シリコン又は比較的粒径の小さな多結
    晶シリコンを形成した後、エネルギービームを該他方の
    基板に対して相対的に移動しながら間欠的に照射して比
    較的粒径の大きな多結晶シリコンに転換したものであ
    り、 該エネルギービームの断面形状を区画に合わせて可変調
    節し一つ又は二つ以上の区画を単位として一括照射した
    後、 一括照射された各区画に薄膜トランジスタを集積形成し
    て一つの区画に作られることを特徴とする表示装置。
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