JPH09198053A - 消音装置 - Google Patents

消音装置

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JPH09198053A
JPH09198053A JP8006502A JP650296A JPH09198053A JP H09198053 A JPH09198053 A JP H09198053A JP 8006502 A JP8006502 A JP 8006502A JP 650296 A JP650296 A JP 650296A JP H09198053 A JPH09198053 A JP H09198053A
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JP
Japan
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sound
frequency
speaker
microphone
interference
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Application number
JP8006502A
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English (en)
Inventor
Norio Sasajima
規雄 笹嶋
Tetsuya Yoshimura
徹也 吉村
Yoshihiro Nakase
善博 中瀬
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】適応制御時に所望の周波数成分において速い消
音収束性を得ることができる消音装置を提供する。 【解決手段】DSPは、低周波と高周波の正弦波を発生
し、この各正弦波をそれぞれFIRフィルタ21,31
に通すとともにその出力を加算した後にスピーカ4から
干渉音を発生させ、さらに、この干渉音と騒音との干渉
後の音を単一のエラーセンシングマイク5にて検出し、
検出された音を基にした適応制御によりFIRフィルタ
21,31のフィルタ係数を制御する。低周波用の制御
回路33と、エラーセンシングマイク5によるエラー音
検出系との間に、マイク信号補正部40が設けられ、検
出された音に対しスピーカ4から発する干渉音の内の高
周波成分を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、消音装置に係
り、詳しくは騒音に対し逆相の干渉音を送出することに
より消音を行うアクティブサイレンサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルフィルタに対しLMS
(最小平均自乗法)アルゴリズムを用いた適応制御を行
って複数の周波数成分を同時に低減させる技術がある。
この一例を、自動車エンジンの消音システムに具体化し
た場合について図4を用いて説明する。車両に搭載した
エンジンの回転を検出する回転センサ50からの信号に
よりエンジン回転数のn倍(例えばn=2)の周波数の
サイン波およびm倍(例えばm=4)の周波数のサイン
波を生成し、これをFIRフィルタに通過させ、さら
に、フィルタ出力SLi,SHiを加算し、車室内のスピー
カ51から干渉音を発生させエンジンからの騒音と干渉
させる。一方、車室内のエラーセンシングマイク52に
より、干渉音と騒音との干渉後の音を検出し、LMS演
算を行いFIRフィルタのフィルタ係数を制御する。
【0003】このように、単一周波数に対しFIRフィ
ルタにてフィードフォワード制御を行い消音を行うシス
テムを低周波消音系と高周波消音系で並列に組み合わ
せ、個々のサイン波形生成部より個別の周波数の信号を
発生させることにより、複数の周波数の同時低減が可能
となる。つまり、低周波消音系と高周波消音系での共通
のエラーセンシングマイクの信号を基に個別のLMS演
算回路により独立にフィルタの最適化を行い最適化した
結果を合成してスピーカ51より干渉音を出力する。
【0004】このシステムは、エンジン回転数のように
路面状態により変化する騒音に対し追従性に優れたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このシステムは任意の
周波数成分を選択・消音できることにより、汎用性の高
いシステムであるが、特に周波数の低い領域において他
の周波数成分の影響を受け、単独の場合に比べて収束が
悪化してしまう。つまり、低周波消音系のみの単独に作
動した場合に比べ低周波でのLMS演算の収束に時間が
かかってしまう。
【0006】そこで、この発明の目的は、適応制御時に
所望の周波数成分において速い消音収束性を得ることが
できる消音装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、各デジタルフィルタに対応して設けた適応制御のた
めの制御回路の内の所定の制御回路と、エラーセンシン
グマイクによるエラー音検出系との間に、検出された音
に対しスピーカから発する干渉音の内の当該デジタルフ
ィルタによる周波数よりも高い周波数成分を除去する高
周波成分除去手段を設けたことを特徴としている。これ
により、エラーセンシングマイクにより検出された音に
対しスピーカから発する干渉音の内の高周波成分が除去
され、この信号により、制御回路が適応制御を行いデジ
タルフィルタのフィルタ係数またはタップ長の内の少な
くともいずれか一方を制御する。
【0008】よって、高周波成分が無い状態の信号を用
いて低周波での適応制御が行われ、収束性が向上する。
このようにして、適応制御時に所望の周波数成分におい
て速い消音収束性を得ることができることとなる。
【0009】請求項2のようにすると、高周波成分除去
手段が、エラーセンシングマイクによる今回サンプリン
グ値から、高周波側のデジタルフィルタにおける前回サ
ンプリングに対する出力値を減算する。その結果、検出
音に対しスピーカから発する干渉音の内の高周波成分が
除去される。
【0010】請求項3のようにすると、内燃機関の燃焼
により派生する機関騒音(いわゆるエンジン騒音)に対
し、生成した正弦波に基づいて消音が行われる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。本実施の形態においては、自動車
エンジンの消音装置に具体化している。
【0012】図1には全体構成図を示し、低周波と高周
波の2つの周波数の異なる音を同時に低減するシステム
を構成している。自動車1の前側には、4サイクル4気
筒ガソリンエンジン(内燃機関)2が搭載されており、
エンジン回転センサ3によりエンジン2の回転に伴う正
弦波信号が出力される。又、エンジン2の駆動により車
室内にエンジン騒音が伝播してくる。車室内においてス
ピーカ4が配置され、同スピーカ4からエンジン騒音を
干渉効果にてキャンセルするための干渉音が発せられ
る。さらに、車室内においてエラーセンシングマイク5
が配置され、同マイク5によりスピーカ4による干渉音
と騒音との干渉後の音が検出される。
【0013】車両には消音用コントローラ6が搭載され
ている。消音用コントローラ6はDSP(デジタルシグ
ナルプロセッサ)7とROM8とパルス整形回路9とマ
イクアンプ10とA/D変換器11とD/A変換器12
とパワーアンプ13とからなる。DSP7にはパルス整
形回路9を介してエンジン回転センサ3が接続され、パ
ルス整形回路9によりエンジン回転センサ3からの正弦
波が波形整形されパルス信号となってDSP7に入力さ
れる。DSP7は、前述のパルス信号の入力タイミング
の検出と、DSP7内部のフリーランニングカウンタの
作動により、エンジン回転周波数の逓倍周波数となる複
数の正弦波を内部生成する構成となっている。このよう
にDSP7は騒音のピーク周波数と同一周波数である複
数の周波数の正弦波を生成することができる。
【0014】又、DSP7にはD/A変換器12および
パワーアンプ13を介してスピーカ4が接続され、DS
P7の出力するデジタル信号がD/A変換器12により
アナログ信号に変換されるとともにパワーアンプ13に
より増幅されてスピーカ4から干渉音として出力できる
ようになっている。さらに、DSP7にはA/D変換器
11およびマイクアンプ10を介してエラーセンシング
マイク5が接続され、エラーセンシングマイク5の出力
がマイクアンプ10により増幅され、さらに、A/D変
換器11によりデジタル信号に変換されてDSP7に取
り込むことができるようになっている。
【0015】ROM8にはDSP7による高速デジタル
演算を行わせるためのアルゴリズム(処理手順)が格納
されており、消音用コントローラ6の始動時にこのアル
ゴリズムはDSP7内の図示しないRAMに転送され、
DSP7内で所望の消音処理が行われる。
【0016】図2は、コントローラ6が実行するアルゴ
リズムを機能的にブロック化した構成図である。図2に
おいて、低周波演算部と高周波演算部とを備えている。
低周波演算部はエンジン回転数Neに対し2倍の周波数
のキャンセル信号を生成するものであり、高周波演算部
はエンジン回転数Neに対し4倍の周波数のキャンセル
信号を生成するものである。
【0017】高周波演算部において、正弦波発生手段と
してのサイン波形生成部20と、FIRフィルタ(デジ
タルフィルタ)21と、スピーカ・マイク間伝達関数生
成部(C・FIRフィルタ)22と、適応制御手段とし
ての制御回路23を備えている。パルス整形回路9の出
力はサイン波形生成部20にてエンジン回転数Neの4
倍の周波数のサイン波が生成され、その出力はFIRフ
ィルタ21にて位相と振幅が調整される。つまり、FI
Rフィルタ21は、サイン波形生成部20の出力信号に
対し増幅および位相を調整して、消したい音に対し同一
振幅・逆位相の音声信号となるように変換する。
【0018】FIRフィルタ21の出力は、加算器3
9、D/A変換器12、パワーアンプ13を介してスピ
ーカ4より車室内に音波として出力される。又、サイン
波形生成部20の出力はスピーカ・マイク間伝達関数生
成部22を経由してスピーカ・マイク間の伝達特性が付
与される。一方、A/D変換器11からの信号は制御回
路23に送られ、制御回路23においてスピーカ・マイ
ク間伝達関数生成部22からの信号とともにLMS演算
(適応演算)が行われ、FIRフィルタ21のフィルタ
係数として最適値を設定する。
【0019】低周波演算部において、正弦波発生手段と
してのサイン波形生成部30と、FIRフィルタ(デジ
タルフィルタ)31と、スピーカ・マイク間伝達関数生
成部(C・FIRフィルタ)32と、適応制御手段とし
ての制御回路33を有する。パルス整形回路9の出力は
サイン波形生成部30にてエンジン回転数Neの2倍の
周波数のサイン波が生成され、その出力はFIRフィル
タ31にて位相と振幅が調整される。つまり、FIRフ
ィルタ31は、サイン波形生成部30の出力信号に対し
増幅および位相を調整して、消したい音に対し同一振幅
・逆位相の音声信号となるように変換する。
【0020】FIRフィルタ31の出力は、加算器3
9、D/A変換器12、パワーアンプ13を介してスピ
ーカ4より車室内に音波として出力される。又、サイン
波形生成部30の出力はスピーカ・マイク間伝達関数生
成部32を経由してスピーカ・マイク間の伝達特性が付
与される。一方、A/D変換器11からの信号は制御回
路33に送られ、制御回路33においてスピーカ・マイ
ク間伝達関数生成部32からの信号とともにLMS演算
(適応演算)が行われ、FIRフィルタ31のフィルタ
係数として最適値を設定する。
【0021】FIRフィルタ21とFIRフィルタ31
の各出力は加算器39にて加算され、D/A変換器12
に出力される。このように、サイン波形生成部20,3
0から出力された信号はFIRフィルタ21,31を通
し、さらに、加算器39、D/A変換器12、パワーア
ンプ13を介してスピーカ4から出力される。
【0022】さらに、本実施の形態においては高周波成
分除去手段としてのマイク信号補正部40が具備されて
いる。マイク信号補正部40は、遅延器41とスピーカ
・マイク間伝達関数生成部(C・FIRフィルタ)42
と加算器43とからなる。低周波演算部におけるA/D
変換器11と制御回路33との間には加算器43が挿入
されている。又、FIRフィルタ21の出力側は、遅延
器41と伝達関数生成部42の直列回路を介して加算器
43に接続されている。このように、低周波用の制御回
路33と、エラーセンシングマイク5によるエラー音検
出系との間に、マイク信号補正部40が設けられてい
る。このマイク信号補正部40により、検出された音に
対しスピーカ4から発する干渉音の内の高周波成分が除
去される。
【0023】ここで、スピーカ・マイク間伝達関数生成
部(C・FIRフィルタ)22,32,42について詳
述すると、生成部22,32はサイン波形生成部20,
30の出力に対し予めスピーカ4とエラーセンシングマ
イク5との空間伝達特性を付与してから制御回路23,
33に送るものである。又、スピーカ・マイク間伝達関
数生成部42については、生成部22,32とは異なり
スピーカ4より出てエラーセンシングマイク5に至るで
あろう音声信号を予測して出力させるものである。
【0024】図3は、消音のためのアルゴリズムをフロ
ーチャートにて示すものである。この処理は3KHz
(1/3000秒毎)で起動するものであり、このタイミング
にてデータサンプリングとデータホールドが行われる。
ただし、同フローチャートにおいては図2の機能ブロッ
クのうち主たる処理のみを示すものである。
【0025】DSP7はステップ100でエラーセンシ
ングマイク5の出力値をサンプリングして抽出値Eiを
得る。そして、DSP7はステップ101でエンジン回
転数センサ3からのエンジン回転信号からエンジン回転
数の2倍の周波数のサイン波を生成するとともに(図2
のサイン波形生成部30)、エンジン回転数の4倍の周
波数のサイン波を生成する(図2のサイン波形生成部2
0)。
【0026】さらに、DSP7はステップ102,10
3において高周波処理を実行する。つまり、ステップ1
02で今回のサンプリング値Eiを用いて適応演算を行
いFIRフィルタ21のフィルタ係数を決定する(図2
の制御回路23)。より具体的には、LMS(最小平均
自乗法)によりフィルタ係数を決定する。そして、ステ
ップ103でたたみ込み演算を行いフィルタ出力SHiを
算出する(図2のFIRフィルタ21の処理)。
【0027】引き続き、DSP7はステップ104でフ
ィルタ出力SHiをストアする(図2の遅延器41)。そ
して、DSP7はステップ105で前回のフィルタ出力
SH i-1 と伝達関数生成処理により生成した伝達関数C
とを用いて次式によりマイク出力を補正する。 Eai=Ei −C・SH i-1 このステップ105の処理が図2の伝達関数生成部42
および加算器43に対応する。このように、図2のマイ
ク信号補正部40においては、エラーセンシングマイク
5による今回サンプリング値Ei から、高周波用のFI
Rフィルタ21における前回サンプリングに対する出力
値SHii-1 を減算することにより、検出された音に対し
スピーカ4から発する干渉音の内の高周波成分を除去す
る。
【0028】次に、DSP7はステップ106,107
において低周波処理を実行する。つまり、ステップ10
6で今回のサンプリング値Eaiを用いて適応演算を行い
FIRフィルタ31のフィルタ係数を決定する(図2の
制御回路33)。より具体的には、LMS(最小平均自
乗法)によりフィルタ係数を決定する。そして、ステッ
プ107でたたみ込み演算を行いフィルタ出力SLiを算
出する(図2のFIRフィルタ31の処理)。
【0029】そして、DSP7はステップ108で高周
波処理系によるフィルタ出力SHiと低周波処理系による
フィルタ出力SLiを加算する(図2の加算器39)。D
SP7はステップ109で加算値Si(=SHi+SLi)
をD/A変換器12に出力する。
【0030】以後、これをサンプリングタイミング毎に
繰り返す。これにより、スピーカ4から干渉音が発せら
れエンジン騒音の干渉による消音動作が行われる。つま
り、エラーセンシングマイク5の出力と、スピーカ・マ
イク間伝達関数生成部(C・FIRフィルタ)22,3
2の出力信号を基に、制御回路(LMS演算回路)2
3,33はエラーセンシングマイク5の騒音を最小化す
るようにFIRフィルタ21,31のフィルタ係数を決
定する。そして、サイン波形生成部20,30の出力は
更新されたFIRフィルタ21,31を経て加算部3
9、D/A変換器12、パワーアンプ13を介してスピ
ーカ4から音波として出力される。この出力はスピーカ
4とマイク5の間で騒音との干渉を生じ、干渉後の音波
が再びマイク5により検出される。この一連の流れによ
りスピーカ〜マイク間で消音処理が施される。
【0031】この際、エンジン2の運転状態の変化があ
ってもLMS(最小平均自乗法)によりフィルタ係数が
変更されるので追従性に優れている。さらに、マイク信
号補正部40により、低周波域において高周波の影響を
受けようとするが、エラーセンシングマイク5により検
出された音に対しスピーカ4から発する干渉音の内の高
周波成分を除去する処理を施しているので、LMS演算
の収束が遅れるのを回避することができる。つまり、低
周波の制御回路33(LMS演算回路)におけるエラー
センシングマイク5の入力部にマイク信号補正部40を
設け、エラーセンシングマイク5の出力があたかも低周
波の作用だけで変化したと見なせるようにして低周波の
演算収束性を確保している。よって、適応制御時に所望
の周波数成分において速い消音収束性を得ることができ
る。
【0032】より詳しく説明すると、ある時点でエンジ
ン騒音をWとすると、エラーセンシングマイク5が検出
するエラー音Eは E=W+C(S)=W+C(SL +SH ) となる。
【0033】ここで、Cはスピーカ〜マイク間の伝達関
数を示す。マイク信号補正部40はエラー音EからSH
の影響を排除するように、即ち、エンジン騒音EからC
(SH )を減ずるように作用する。この結果、エラーセ
ンシングマイク5によるエラー音Eの内の制御回路33
に至るエラー音EL は、 EL =E−C(SH )=W+C(SL +SH )−C(S
H ) となる。
【0034】ここで、SL ,SH 及びCは全て線形と見
なせるため最終的にエラー音Eは E=W+C(SL ) となり、低周波においてはLMS演算を行う際には他の
周波数成分のスピーカ出力によらず、あたかも低周波消
音系単体で作用するように機能する。
【0035】この結果、低周波消音系でのLMS演算の
収束性が向上し、ひいては複合システム全体のレスポン
スが向上する。ここで、スピーカ〜マイク間の伝達特性
はC・FIRフィルタにより明らかになっているためエ
ラーセンシングマイク5の出力Eから、C(SH )を減
ずる演算によりエラーセンシングマイク5の出力を前述
の目的のように数値変換することがができる。
【0036】このように本実施の形態においては、下記
(イ),(ロ)の特徴を有する。 (イ) 低周波用のFIRフィルタ(デジタルフィル
タ)31を適応制御する制御回路33と、エラーセンシ
ングマイク5によるエラー音検出系との間に、検出され
た音に対しスピーカ4から発する干渉音の内の高周波成
分を除去するマイク信号補正部40(高周波成分除去手
段)を設けた。これにより、エラーセンシングマイク5
により検出された音に対しスピーカ4から発する干渉音
の内の高周波成分が除去され、この信号により、低周波
用の制御回路33が適応制御を行い低周波用のFIRフ
ィルタ(デジタルフィルタ)31のフィルタ係数を制御
する。よって、高周波成分が無い状態の信号を用いて低
周波での適応制御が行われ、収束性が向上する。つま
り、LMS演算の収束時間が遅れるのを回避することが
でき、適応制御時に所望の周波数成分において速い消音
収束性を得ることができることとなる。 (ロ) 特に、マイク信号補正部40(高周波成分除去
手段)は、遅延部41と伝達関数生成部42と加算器4
3にて構成し、エラーセンシングマイク5による今回サ
ンプリング値から、高周波用のFIRフィルタ(デジタ
ルフィルタ)21における前回サンプリングに対する出
力値を減算するようにしたので、実用性に優れている。
【0037】他の例を以下に示す。上述した例では、低
周波と高周波の2つの消音系が並列に形成され、共通の
エラーセンシングマイク5の信号を基にLMS演算回路
により独立にフィルタの最適化を行い最適化した結果を
合成してスピーカ4より干渉音を出力するシステムとし
たが、低周波数、高周波数、中間周波数の3つの消音系
としたり、あるいは、三種類以上としてもよい。低周波
数、高周波数、中間周波数の3つの消音系とした場合に
おいて、(イ)低周波用のデジタルフィルタを適応制御
する制御回路と、エラーセンシングマイクによるエラー
音検出系との間に、検出された音に対しスピーカから発
する干渉音の内の中間周波および高周波成分を除去する
高周波成分除去手段を設ける。あるいは、(ロ)中間周
波用のデジタルフィルタを適応制御する制御回路と、エ
ラーセンシングマイクによるエラー音検出系との間に、
検出された音に対しスピーカから発する干渉音の内の高
周波成分を除去する高周波成分除去手段を設ける。ある
いは、前記(イ)および(ロ)の両方を実施する。
【0038】このように、m個の周波数成分系を並列に
接続した場合、つまり、内燃機関の回転周波数Neに対
し、n1 倍の周波数となる正弦波系(周波数;n1 ・N
e)、n2 (>n1 )倍の周波数となる正弦波系(周波
数;n2 ・Ne)、n3 (>n2 )倍の周波数となる正
弦波系(周波数;n3 ・Ne)、…、nm (>nm-1
倍の周波数となる正弦波系(周波数;nm ・Ne)とし
た場合において、n1・Ne系においては制御回路とエ
ラー音検出系との間に、検出された音に対しスピーカか
ら発する干渉音の内の{n2 ・Ne,n3 ・Ne,…,
m ・Ne}周波成分を除去する高周波成分除去手段を
設ける。n2 ・Ne系においては制御回路とエラー音検
出系との間に、検出された音に対しスピーカから発する
干渉音の内の{n3 ・Ne,…,nm ・Ne}周波成分
を除去する高周波成分除去手段を設ける。n3 ・Ne系
においては制御回路とエラー音検出系との間に、検出さ
れた音に対しスピーカから発する干渉音の内の{n4
Ne,…,nm ・Ne}周波成分を除去する高周波成分
除去手段を設ける。このように本発明は、各デジタルフ
ィルタに対応して設けた適応制御のための制御回路の内
の所定の制御回路と、エラーセンシングマイクによるエ
ラー音検出系との間に、検出された音に対しスピーカか
ら発する干渉音の内の当該デジタルフィルタによる周波
数よりも高い周波数成分を除去する手段を設けることに
より、演算収束性の向上を可能とする。
【0039】さらに、上述した例ではエラーセンシング
マイク5により検出された音からフィルタ31のフィル
タ係数を制御したが、タップ長を制御してもよい。ある
いは、フィルタ係数とタップ長の両方を制御してもよ
い。
【0040】さらには、上述した例ではデジタル演算部
の構成方法としてDSPを用いたが、マイコンやパソコ
ンを用いたり、汎用の乗算器を用いてもよい。又、この
発明は自動車エンジンの消音システムに限ることなく、
他の消音装置に具体化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における消音装置の全体構成図。
【図2】 消音装置のシステム構成図。
【図3】 消音装置の処理を説明するためのフローチャ
ート。
【図4】 従来の消音装置のシステム構成図。
【符号の説明】 2…内燃機関としてのガソリンエンジン、4…スピー
カ、5…エラーセンシングマイク、20…サイン波形生
成部、21…FIRフィルタ(デジタルフィルタ)、2
3…制御回路、30…サイン波形生成部、31…FIR
フィルタ(デジタルフィルタ)、33…制御回路、39
…加算器、40…高周波成分除去手段としてのマイク信
号補正部、41…遅延器、42…伝達関数生成部、43
…加算器。
フロントページの続き (72)発明者 中瀬 善博 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音のピーク周波数と同一周波数である
    複数の周波数の正弦波を生成し、この各正弦波をそれぞ
    れデジタルフィルタに通すとともにその出力を加算した
    後にスピーカから干渉音を発生させ、さらに、この干渉
    音と騒音との干渉後の音を単一のエラーセンシングマイ
    クにて検出し、検出された音を基にした適応制御により
    前記各デジタルフィルタのフィルタ係数またはタップ長
    の内の少なくともいずれか一方を制御するようにした消
    音装置において、 前記各デジタルフィルタに対応して設けた適応制御のた
    めの制御回路の内の所定の制御回路と、前記エラーセン
    シングマイクによるエラー音検出系との間に、検出され
    た音に対し前記スピーカから発する干渉音の内の当該デ
    ジタルフィルタによる周波数よりも高い周波数成分を除
    去する高周波成分除去手段を設けたことを特徴とする消
    音装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波成分除去手段は、前記エラー
    センシングマイクによる今回サンプリング値から、高周
    波側のデジタルフィルタにおける前回サンプリングに対
    する出力値を減算するものである請求項1に記載の消音
    装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の回転周波数に対し、逓倍周波
    数となる前記複数の周波数の正弦波を生成する請求項1
    に記載の消音装置。
JP8006502A 1996-01-18 1996-01-18 消音装置 Pending JPH09198053A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008139367A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Honda Motor Co Ltd 能動型振動騒音制御装置
JP2009519165A (ja) * 2005-12-15 2009-05-14 ミューラー ベーベーエム ゲーエムベーハー 騒音に能動的に影響を与える方法およびシステムならびに自動車におけるその使用方法
JP2010012813A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Honda Motor Co Ltd 能動型振動騒音制御装置
JP2018081247A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 公立大学法人広島市立大学 騒音制御装置、騒音制御方法及び動力機械

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