JPH09197798A - 一成分非磁性トナー現像装置 - Google Patents

一成分非磁性トナー現像装置

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JPH09197798A
JPH09197798A JP585096A JP585096A JPH09197798A JP H09197798 A JPH09197798 A JP H09197798A JP 585096 A JP585096 A JP 585096A JP 585096 A JP585096 A JP 585096A JP H09197798 A JPH09197798 A JP H09197798A
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宏一 常見
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三長 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現像ローラ上に所定量のトナーを付着させ、
常時一定の画像濃度を維持することが出来、またトナー
かぶりの少ない、良質な画像を得ることが出来る一成分
非磁性現像装置の提供。 【解決手段】 潜像保持体12に対向して配置された現像
ローラ1と、現像ローラ上にトナーを供給するトナー供
給ローラ9と、トナー層形成部材10とを備え、薄層化さ
れたトナーによって、潜像保持体12の潜像を現像する一
成分非磁性トナー現像装置において、前記トナー供給ロ
ーラ9上端が現像ローラ1上端よりも下方に位置し、ト
ナー供給ローラ9および現像ローラ1が同方向に回転す
るとともに、トナー層形成部材10と現像ローラ1上との
接触点をa、トナー供給ローラ9と現像ローラ1との接
触点をbとしたときの円弧abが、現像ローラ1周長の
1/8〜 1/3を満たし、かつトナー供給ローラ9に対し
て、トナー供給補助部材16を対向して配置させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜像を可視化する
現像装置に係り、さらに詳しくは、現像ローラ上に形成
された一成分非磁性トナー層を潜像に接触、供給して現
像を行う現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電記録装置において、
現像ローラ上に形成された非磁性トナーの薄層を潜像保
持体に形成された潜像に接触、供給し、前記潜像の現像
(可視像化)を行う現像手段では、現像ローラ表面に常
に一定量のトナー層を坦持、形成させることが重要なポ
イントとなる。すなわち、磁性トナーを磁気作用によっ
て現像ローラ表面に坦持させて現像を行う手段に比べ
て、非磁性トナーは磁気力のような遠隔作用を確実に作
用をさせることができないため、現像ローラ表面に常時
一定量のトナーを坦持させることが困難である。ここ
で、現像ローラ表面に常時一定量のトナーを坦持させ、
潜像保持体の潜像に接触、供給できないことは、前記潜
像の現像によって、現像ローラ表面のトナー層が消費さ
れたとき、速やかな所要トナーの供給、回復が困難なこ
とを意味する。換言すると、現像ローラ表面に速やかに
トナー薄層の坦持,形成を回復し、常に一定量のトナー
薄層を潜像に供給する能力(トナー搬送性)が劣ること
を示し、このようなトナー搬送性の良否は、現像された
トナー像の品質に影響する。
【0003】従来このような問題に対して、トナーの自
重で逐次トナーが搬送、供給(消費)されるような現像
装置の構成にしているが、結果的には、トナーかぶりの
原因となることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記トナーかぶりは、
現像した画質に悪影響を及ぼすだけでなく、トナー消費
量も増加し、ランニングコストの上昇につながるため、
現像装置の構造面からの回避,改善策が要望される。そ
こで、現像ローラに対してトナー供給ローラの位置を下
方に設置し、未帯電もしくは弱帯電のトナーが、重力の
影響のみで搬送,供給されることを防ぐ手段が考えられ
る。前記両ローラの位置関係を配慮した手段は、トナー
かぶりを低減する方法として効果的であるが、逆に、ト
ナー搬送性が悪化し易いという問題がある。
【0005】本発明は、上記の問題に対処してなされた
もので、現像ローラ上に所定量のトナーを付着させ、常
時一定の画像濃度を維持することができ、またトナーか
ぶりの少ない良質な画像を得ることができる現像装置の
提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、潜像
保持体に対向して配置された現像ローラと、この現像ロ
ーラに対向して配置され現像ローラ上にトナーを供給す
るトナー供給ローラと、このトナー供給ローラで供給さ
れたトナーを現像ローラ上に薄層に形成するトナー層形
成部材とを備え、前記薄層化されたトナーによって、潜
像保持体の潜像を現像する一成分非磁性トナー現像装置
において、前記トナー供給ローラ上端が現像ローラ上端
よりも下方に位置し、トナー供給ローラおよび現像ロー
ラは同方向に回転するとともに、前記トナー層形成部材
と現像ローラ上との接触点をa、トナー供給ローラと現
像ローラ上との接触点をbとしたときの円弧abが前記
現像ローラ周長の 1/8〜 1/3で、かつ前記トナー供給ロ
ーラに対向してトナー供給補助部材を配置させたことを
特徴とする一成分非磁性トナー現像装置である。
【0007】前記トナー供給ローラは、トナーの摩擦帯
電を補助すると同時にトナーを現像ローラ上に搬送する
役割を果たさなければならないので、現像ローラと同方
向に回転する必要がある。また、トナーが重力の影響の
みで搬送、供給されることに起因するトナーかぶりの発
生を防ぐため、トナー供給ローラ上端を現像ローラ上端
よりも下方に位置させる必要がある。ただし、現像ロー
ラ上のトナー層形成部材との接触点が、供給ローラとの
接触点に近付きすぎた場合、現像ローラとトナー供給ロ
ーラとの間で発生するトナー流がきれいに循環できなく
なる恐れがある。また、現像装置でトナーと現像ローラ
表面の接触面積が小さくなるため、帯電不良が発生しや
すい。
【0008】逆に、前記現像ローラ上のトナー層形成部
材との接触点が、トナー供給ローラとの接触点から遠す
ぎる場合、現像ローラとトナー供給ローラとの間で発生
するトナー流がトナー層形成部材から離れた位置で循環
するので、帯電したトナーが効率よく搬送されにくくな
る。したがって、トナー層形成部材と現像ローラ上との
接触点をa、現像ローラとトナー供給ローラとの接触点
をbとしたときの円弧abが、現像ローラ周長の 1/8〜
1/3を満たすことが必要となる。
【0009】さらに、上記のように設定しても、長期間
に亘って画像出力を続けると、外添剤(シリカなどの無
機粉体)の埋没、脱落によってトナーが劣化し、帯電能
が低下するのでトナー搬送量が低下し易くなる。このよ
うに、トナーの帯電能が低下した場合でも、トナー搬送
量を低下させずに所要の搬送機能を確保するためには、
トナー供給ローラ近傍におけるトナーの流れが、円滑か
つ活発になるような工夫が必要である。そこで、トナー
供給ローラに、トナー供給補助部材を対向して(もしく
は接触ないし近接)配置させることによりトナー流に変
化を与え、トナーをトナー供給ローラ近傍で円滑に循環
した良好な帯電状態のトナーを現像ローラに供給するこ
とが非常に効果的である。
【0010】請求項2の発明は、潜像保持体に対向して
配置された現像ローラと、この現像ローラに対向して配
置され現像ローラ上にトナーを供給するトナー供給ロー
ラと、このトナー供給ローラで供給されたトナーを現像
ローラ上に薄層に形成するトナー層形成部材とを備え、
前記薄層化されたトナーによって、前記潜像保持体の潜
像を現像する一成分非磁性トナー現像装置において、前
記トナー供給ローラ上端が現像ローラ上端よりも下方に
位置し、トナー供給ローラおよび現像ローラは同方向に
回転するとともに、前記トナー供給ローラに対向して表
面抵抗が1012Ω/口以下であるトナー供給補助部材を配
置させたことを特徴とする一成分非磁性トナー現像装置
である。
【0011】トナー供給ローラ上で過剰に帯電し、静電
凝集を起こしてしまっているトナーは、現像されづらい
ために、筋状のトナー固着を発生し易く、トナー供給ロ
ーラの目詰まりの原因にもなる。そこで、前記トナー供
給ローラに、導電性を有するトナー供給補助部材を対向
して(もしくは接触ないし近接)配置させることによっ
て、前記静電凝集したトナーから過剰の帯電した電荷
を、トナー供給補助部材を介して逃がし、静電凝集が緩
和され、適切な帯電量に整えられたトナーで逐次現像さ
れ得るため、新たにトナーを帯電し、現像するといった
サイクルが円滑になる。その結果、トナー固着やトナー
供給ローラの目詰まりも発生せず、長期間に亘ってかぶ
りのない高濃度の画像を得ることができる。
【0012】このような作用,効果を得るためには、ト
ナー供給補助部材の表面抵抗が1012Ω/口以下である必
要があることが分かった。なお、表面抵抗の測定は、10
6 Ω/口以上の場合,三菱油化(株)製ハイレスタ、10
6 Ω/口以下の場合,同社製ロレスタAPを用いて行っ
た。また、トナー供給補助部材が導電性の場合、トナー
供給ローラに対し、トナーを供給する方向,はぎ取る方
向のいずれにもバイアスを印加することができる。つま
り、トナーの特性に合わせてバイアス条件を最適化でき
ることを意味する。トナー供給ローラに対する電位差が
± 800Vまでは印加することができ、好ましくは± 200
Vの範囲で使用すると画質への影響も少ない。
【0013】上記請求項1および請求項2記載の現像装
置においては、以下のような構成を採ることが好まし
い。先ず、前記トナー供給補助部材が金属であることが
好ましい。すなわち、トナー供給補助部材を金属製とし
た場合、上述した帯電付与効果と静電凝集を抑える効果
がさらに大きくなることが分かったからである。
【0014】また、トナー供給ローラが JIS-K6401で、
硬度80 Kgf以下の発泡性軟質フォームで構成されている
場合は、トナー供給ローラ表面の表面積が大きくなり、
トナーの摩擦帯電、搬送に有利となる。ただし、その硬
度が硬すぎると、駆動トルクの増大につながるため、好
ましくは JIS-K6401で、硬度80 Kgf以下がよい。
【0015】さらにまた、前記トナー供給補助部材とト
ナー供給ローラとの接触または最近接位置において、ト
ナー供給補助部材の形状が曲率半径 1mm以上の円弧の一
部もしくは平面とすることである。すなわち、曲率半径
1mm未満の鋭利な部分が接触した場合は勿論のこと、近
接した場合でもトナー供給ローラ上もしくはトナー供給
ローラ近傍のトナー流が必要以上に乱され、トナー供給
ローラ上もしくはトナー供給ローラ近傍のトナーをはぎ
取る方向に機能してしまう。こうしたトナーのはぎ取り
機能は、駆動トルク増加につながるだけでなく、トナー
搬送性を悪化させてしまう恐れがある。したがって、ト
ナー供給補助部材とトナー供給ローラの接触または最近
接位置でのトナー供給補助部材の形状が曲率半径 1mm以
上の円弧の一部もしくは平面であることが望ましい。
【0016】請求項3の発明は、前記トナー供給補助部
材と前記トナー供給ローラとの接触深さlが-0.5mm≦l
≦ 0.5mmであることを特徴とする請求項1または2記載
の一成分非磁性トナー現像装置である。
【0017】ここで、接触深さがマイナスとなる場合
は、トナー供給補助部材とトナー供給ローラとが接触し
ていないときにおける両者の最近接距離を示すものとす
る。また、接触深さがプラスの場合は、両者が食い込む
ような形で接触した形態を指し、トナー供給ローラの半
径とトナー供給ローラの中心とから両者の接触点までの
距離の差をもって接触深さとする。
【0018】上記のように定義した場合、-0.5mm<lに
なると、トナー供給補助部材とトナー供給ローラが離れ
すぎているため、トナー供給ローラの外周で回転するト
ナー流がトナー供給補助部材に接触できないため、トナ
ー流に変化を与える効果、帯電付与,静電凝集の低減の
効果が少なくなる。逆に、 0.5mm>lとなると、トナー
供給補助部材とトナー供給ローラが強く接触し過ぎてい
るため、駆動トルクの増加は避けられず、また、トナー
に過負荷がかかるので、トナーの劣化を早めてしまう場
合がある。したがって、トナー供給補助部材とトナー供
給ローラとの接触深さ1は-0.5mm≦l≦ 0.5mmであるこ
とが望ましく、さらに好ましくは、-0.2mm≦l≦ 0.2mm
がよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図1,図2および図3を参照
して実施例を説明する。
【0020】実施例1 図1は本発明に係る現像装置の構成例を示す要部断面図
である。図1において、1は現像ローラ(たとえば直径
18mmの現像ローラ)で、金属シャフト2の外周に弾性体
層3および導電体層4を同心円的に設けた構成を成して
おり、図中反時計方向に周速 V1 (mm/sec)で回転す
る。なお、この現像ローラ1の表面導電体層4と金属シ
ャフト2とは導通状態にあり、金属シャフト2には保護
抵抗5を介して現像バイアス電源6が接続されている。
【0021】−方、前記現像ローラ1面には、トナー容
器7内部に収容,装着された回転式撹拌装置(回転式撹
拌子)8およびトナー供給ローラ(たとえば直径12mmの
トナー供給ローラ)9によってトナーが供給され、トナ
ー層形成部材10の規制作用によって均一な厚さのトナー
薄層11が形成される。かくして、現像ローラ1面に形成
されたトナー層11は、潜像保持体(たとえば直径30mmの
感光ドラム)12に接触し、感光ドラム12面の潜像の現像
が行われる。さらに、図1において、13は転写装置、14
はクリ−ニング手段、15は帯電手段を示す。
【0022】本実施例では、感光ドラム12面の未露光部
電位 V0 が+550V、露光後の電位 VR が+120Vの潜像に
反転現像法によって非磁性トナーを付着させる場合につ
いて例示する。すなわち,背景電位,画像部電位は
V0 , VR に対応する。現像ローラ1の導電体層4に
は、現像バイアスVbが印加されている。具体的には、現
像バイアス電圧Vb=250V、現像ローラ1の表面速度 V1
= 180mm/sec、感光ドラム12の表面速度 V2 =90mm/se
c、感光ドラム12と現像ローラ1の接触幅を 1〜 3mmと
した。なお、前記非磁性トナーは、ポリエステル系樹
脂、顔料、帯電制御剤、ワックスおよび疎水性シリカな
どからなる安息角が20〜40°の正帯電型の一成分非磁性
トナーである。
【0023】上記構成の現像装置において、トナー層規
制部材10として板ばねの先端にシリコーンゴムのチップ
を具備したものを用い、現像ローラ1上の、トナー層形
成部材10との接触点をa、トナー供給ローラ9との接触
点をbとしたときの円弧abが,現像ローラ1周長の 1
/6となるように配置した。また,トナー供給ローラ9
は,発泡ウレタンの軟質フォームで構成され、JIS-K640
1 において硬度40 KGFのものを用いた。トナー供給補助
部材16としては、燐青銅板をトナー供給ローラ9との接
触深さが 0.1mmとなるように配置し、この燐青銅板16の
バイアスはフローティングとした。
【0024】この現像装置に、正帯電型のマゼンタトナ
ーを投入し、常温常湿下で印字率 5%の画像を 5万枚出
力したところ、べた画像濃度は初期値I.D.= 1.5(RD 9
18反射型濃度計,マクベス社製による測定)を維持し、
べた画像の追従性も終始良好であった。また感光ドラム
12上のかぶりも終始 1%以下であった。前記現像終了後
に、トナー供給ローラ9を調べたところ、トナーの静電
凝集もなく、目詰まりも発生していなかった。
【0025】実施例2 トナー供給補助部材16として燐青銅板の代わりに、表面
抵抗106 Ω/口の導電性材料(カーボン分散系ポリウレ
タン)を用いた以外は,実施例1と同様な条件で実験し
たところ、べた画像濃度は初期値(I.D.= 1.5)を維持
し、べた画像の追従性も終始良好であった。また感光ド
ラム12上のかぶりも終始 1%以下であった。
【0026】実施例3 トナー供給ローラ9にバイアス350Vを印加し、トナー供
給補助部材16の燐青銅板をトナー供給ローラ9と同電位
とした以外は実施例1と同様な条件で実験したところ、
べた画像濃度は初期値(I.D.= 1.5)を維持し、べた画
像の追従性も終始良好であった。また感光ドラム12上の
かぶりも終始 1%以下であった。前記現像終了後に、供
給ローラを調べたところ、トナーの静電凝集もなく、目
詰まりも発生していなかった。
【0027】実施例4 トナー供給ローラにバイアス350Vを印加し、トナー供給
補助部材16の燐青銅板に450V印加した以外は実施例1と
同様な条件で実験したところ、べた画像濃度は初期値
(I.D.= 1.5)を維持し、べた画像の追従性も終始良好
であった。また感光ドラム12上のかぶりも終始 1%以下
であった。前記現像終了後に、供給ローラを調べたとこ
ろ、トナーの静電凝集もなく、目詰まりも発生していな
かった。
【0028】実施例5 トナー供給ローラ9にバイアス350Vを印加し、トナー供
給補助部材16の燐青銅板に250V印加した以外は実施例1
と同様な条件で実験したところ、べた画像濃度は初期値
(I.D.= 1.5)を維持し、べた画像の追従性も終始良好
であった。また感光ドラム12上のかぶりも終始 1%以
下であった。前記現像終了後に、供給ローラを調べたと
ころ、トナーの静電凝集もなく、目詰まりも発生してい
なかった。 実施例6 図2に主要部を断面的に示したような形式で、図1に図
示した場合に比べて、若干変形したトナー供給補助部材
(ステンレス製)16′を設置した以外は、実施例1の場
合と同様に現像装置を構成し、また、同様の条件で実験
したところ、べた画像濃度は初期値(I.D.= 1.5)を維
持し、べた画像の追従性も終始良好であった。また感光
ドラム12上のかぶりも終始 1%以下であった。前記現像
終了後に、トナー供給ローラ9を調べたところ、トナー
の静電凝集もなく、目詰まりも発生していなかった。
【0029】実施例7 図3に主要部を断面的に示したような形式で、ローラ型
のトナー供給補助部材(燐青銅製)16″を設置した以外
は実施例1の場合と同様に現像装置を構成し、また、同
様の条件で実験したところ、べた画像濃度は初期値(I.
D.= 1.5)を維持し、べた画像の追従性も終始良好であ
った。また感光ドラム12上のかぶりも終始 1%以下であ
った。前記現像終了後に、供給ローラを調べたところ、
トナーの静電凝集もなく、目詰まりも発生していなかっ
た。
【0030】比較例1 トナー供給補助部材16を設置しない以外は、実施例1の
場合と同様に構成された現像装置を用意し、また、実施
例1の場合と同様の条件で現像したところ、画像濃度の
初期値はI.D.= 1.0と実施例の場合に比べて低下した。
さらに、 2千枚程度の印字でべた画像の追従性が低下
し、 5万枚出力後には画像の後端がかすれてしまった
(I.D.= 0.5)。また感光ドラム12上のかぶりは初期値
は 3%、 5万枚出力後には10%以上となった。前記現像
終了後に、トナー供給ローラ9を調べたところ、トナー
の静電凝集に起因する筋状の固着があり、目詰まりを起
こしていた。
【0031】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの
変形を採ることができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、トナー供給ロ
ーラ上端を現像ローラ上端よりも下方に位置させ、トナ
ーの自重による帯電不足などを回避するだけでなく、ト
ナ一供給補助部材を現像ローラに接触ないし近接配置さ
せ、かつ現像ローラに対するトナー層形成部材の接触
点、現像ローラに対するトナ一供給補助部材の接触点な
どを一定に設定している。この現像ローラ面に対するト
ナー供給機構の構成によって、トナー流に適度の変化を
与え、トナー供給ローラ上で何度も回転し、現像ローラ
およびトナー層形成部材によってストレスを受けること
もなくなり、かぶりなど起こさずに高品質の画像を得る
ことができる。
【0033】請求項2の発明によれば、トナー供給ロー
ラ上端を現像ローラ上端よりも下方に位置させ、トナー
の自重による帯電不足などを回避するだけでなく、表面
抵抗が1012Ω/口以下であるトナー供給補助部材をトナ
ー供給ローラに接触ないし近接配置させた構成を採って
いる。このように導電性を有するトナー供給補助部材を
接触ないし近接配置させることによって、トナー供給ロ
ーラ上で過剰に帯電して発生し易い静電凝集が用意に防
止・緩和され、適切な帯電量に整えられたトナーで逐次
現像され得るため、新たなトナー帯電,現像のサイクル
が円滑になる。したがって、トナー固着やトナー供給ロ
ーラの目詰まりも発生せず、長期間に亘って、かぶりの
ない高濃度の画像を得ることができる。
【0034】また、上記請求項1および請求項2の発明
において、トナー供給補助部材を金属製としたときに
は、帯電付与効果および静電凝集が適正に抑えられるた
めに、トナー供給ローラを JIS-K6401で硬度80 Kgf以下
の発泡性軟質フォームで構成したときには、表面積が増
えるのでトナーの摩擦帯電,搬送が有利に行われるため
に、あるいは、トナー供給補助部材の形状を曲率半径 1
mm以上の円弧の一部もしくは平面としたときには、トナ
ー供給ローラ上のトナーのはぎ取りおよび駆動トルクの
増加が容易に防止され、良好なトナー搬送性が確保され
るために、上記作用,効果がさらに助長される。
【0035】請求項3の発明によれば、トナー供給補助
部材とトナー供給ローラとの接触深さ1を-0.5mm≦l≦
0.5mmと設定したことにより、トナー供給ローラの外周
で回転するトナー流に変化が容易に与えられるため、帯
電付与や静電凝集の防止が効果的に行われ、上記請求項
1,2の発明の作用,効果がさらに助長される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の第1の構成例を示す要
部断面図。
【図2】本発明に係る現像装置の第2の構成例を示す要
部断面図。
【図3】本発明に係る現像装置の第3の構成例を示す要
部断面図。
【符号の説明】
1……現像ローラ 2……金属シャフト 3……弾性体層 4……導電体層 5……保護抵抗 6……現像バイアス電源 7……トナー容器 8……回転式撹拌子 9……トナー供給ローラ 10……トナー層規制部材 11……トナー薄層 12……潜像保持体(感光ドラム) 13……転写装置 14……クリーナ 15……帯電器 16,16′,16″……トナー供給補助部材
フロントページの続き (72)発明者 細矢 雅弘 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像保持体に対向して配置された現像ロ
    ーラと、この現像ローラに対向して配置され現像ローラ
    上にトナーを供給するトナー供給ローラと、このトナー
    供給ローラで供給されたトナーを現像ローラ上に薄層に
    形成するトナー層形成部材とを備え、前記薄層化された
    トナーによって、前記潜像保持体の潜像を現像する一成
    分非磁性トナー現像装置において、 前記トナー供給ローラ上端が現像ローラ上端よりも下方
    に位置し、トナー供給ローラおよび現像ローラは同方向
    に回転するとともに、前記トナー層形成部材と現像ロー
    ラ上との接触点をa、トナー供給ローラと現像ローラ上
    との接触点をbとしたときの円弧abが前記現像ローラ
    周長の 1/8〜 1/3で、かつ前記トナー供給ローラに対向
    してトナー供給補助部材を配置させたことを特徴とする
    一成分非磁性トナー現像装置。
  2. 【請求項2】 潜像保持体に対向して配置された現像ロ
    ーラと、この現像ローラに対向して配置され現像ローラ
    上にトナーを供給するトナー供給ローラと、このトナー
    供給ローラで供給されたトナーを現像ローラ上に薄層に
    形成するトナー層形成部材とを備え、前記薄層化された
    トナーによって、前記潜像保持体の潜像を現像する一成
    分非磁性トナー現像装置において、 前記トナー供給ローラ上端が現像ローラ上端よりも下方
    に位置し、トナー供給ローラおよび現像ローラは同方向
    に回転するとともに、前記トナー供給ローラに対向して
    表面抵抗が1012Ω/口以下であるトナー供給補助部材を
    配置させたことを特徴とする一成分非磁性トナー現像装
    置。
  3. 【請求項3】 トナー供給補助部材と前記トナー供給ロ
    ーラとの接触深さlが-0.5mm≦l≦ 0.5mmであることを
    特徴とする請求項1または2記載の一成分非磁性トナー
    現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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