JPH09197170A - 光ファイバ接続器 - Google Patents

光ファイバ接続器

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JPH09197170A
JPH09197170A JP876696A JP876696A JPH09197170A JP H09197170 A JPH09197170 A JP H09197170A JP 876696 A JP876696 A JP 876696A JP 876696 A JP876696 A JP 876696A JP H09197170 A JPH09197170 A JP H09197170A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ接続器を用いた接続作業の作業性
を向上させる。 【解決手段】 光ファイバに他の光ファイバを突き合わ
せ接続する光ファイバ接続器を略半割り円柱状のベース
(2)と、該ベースとの間に前記突き合わせ接続された
光ファイバを挟持する略半割り円柱状の押さえ蓋(3)
と、これらベースと押さえ蓋との間に形成されて前記光
ファイバを突き合わせ状態に位置決めする調心部(9)
とから構成し、前記ベースおよび押さえ蓋の少なくとも
一方に、外周面の一部を面取りしてなる平面部(23・
24)を複数箇所に設け、これらの平面部を互いに異な
る形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メカニカルスプラ
イスなどの光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光
ファイバ接続器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバ接続器には、突き合わ
せられた2本の光ファイバを同一のハウジング内に固定
する構造が採用されている。前記光ファイバ接続器の位
置決め調心構造としては、(1)精密細管(以下マイク
ロキャピラリーという)内にその両端から光ファイバを
挿入して突き合わせる構造、(2)V字状の位置決め溝
において光ファイバを同士を突き合わせる構造、(3)
3本の精密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光
ファイバを担持して位置決めする構造などがある。これ
らの内、(2)の構造の従来例として、本出願人が先に
特願平7−313247号で提案したものがある。
【0003】この光ファイバ接続器は、ベースと押さえ
蓋とから構成され、ベースに設けられたV字状の溝によ
って光ファイバーを位置決めし、押さえ蓋を利用して位
置決め状態で挟持するようにした構成となっている。こ
の光ファイバ接続器にあっては、ベースと押さえ蓋との
間の合わせ目にくさび状の部材を挿入してこれらの間に
間隔をあけ、この状態で光ファイバーを挿入しあるいは
抜き出すようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記光
ファイバ接続器を使用した接続は、高所やダクト内など
のような作業環境の悪い状況で行われる場合が多いか
ら、上記光ファイバ接続器には良好な作業性が求められ
る。具体例を挙げれば下記の通りである。
【0005】a.くさび状の部材を挿入するに際して、
光ファイバ接続器を確実に所定位置に保持することがで
きること。 b.くさび状の部材を光ファイバ接続器のどの位置に挿
入すべきかを容易に認識することができること。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、接続作業に
おける作業性が良好な光ファイバ接続器を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の光ファイバ接続器は、光ファイバに他の
光ファイバを突き合わせ接続する光ファイバ接続器であ
って、略半割り円柱状のベース(2)と、該ベースとの
間に前記突き合わせ接続された光ファイバを挟持する略
半割り円柱状の押さえ蓋(3)と、これらベースと押さ
え蓋との間に形成されて前記光ファイバを突き合わせ状
態に位置決めする調心部(7)とから構成されてなり、
前記ベースおよび押さえ蓋の少なくとも一方には、外周
面の一部を面取りしてなる平面部(23・24)が複数
箇所に設けられ、これらの平面部は互いに形状が異なる
ことを特徴とする。請求項2の光ファイバ接続器は、請
求項1において、前記ベースおよび押さえ蓋は、平面状
の突き合わせ面を介して一体化され、前記平面部は、こ
の突き合わせ面の一方の縁部および他方の縁部に対応し
て、光ファイバ接続器の円周方向へほぼ半周位置をずら
して配置されたことを特徴とする。このような構成によ
り、前記平面部に対応する受け部材を準備しておけば、
この受け部材と平面部とを合わせることによって、光フ
ァイバ接続器を所定の向きに位置決めすることができ
る。請求項3の光ファイバ接続器は、請求項3におい
て、前記ベースおよび押さえ蓋は、一部が切り欠かれた
円筒状をなすC型ばね(6)内に挿入され、このC型ば
ねの切欠(6b)は、光ファイバ接続器の円周方向で前
記突き合わせ面の一方の縁部に対応する位置に配置さ
れ、前記ベースもしくは押さえ蓋の少なくとも一方と前
記C型ばねとの間には、該C型ばねを前記円周方向の所
定位置に位置決めするための嵌合部(27)が設けられ
たことを特徴とする。このような構成により、前記切欠
を嵌合部に位置合わせすることにより、C型ばねを所定
の向きで光ファイバ接続器へ取り付けることができる。
請求項4の光ファイバ接続器は、請求項1ないし3のい
ずれかにおいて、前記ベースおよび押さえ蓋の他方の縁
部には、互いに係合することによりこれらベースおよび
押さえ蓋を開閉可能に連結するヒンジ機構(20・2
1)が設けられたことを特徴とする。このような構成に
より、ベースおよび押さえ蓋を開閉可能に連結しておく
ことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1ないし図6は本発明の一実施
形態を示すものである。符号1で示すものは、本発明の
光ファイバ接続器である。この光ファイバ接続器は1
は、一体化することにより断面ほぼ楕円状(ないしは円
形状)のロッドとなる二つ割り構造のベース2および蓋
体3とから構成されていて、光ファイバ4が前記ベース
2および蓋体3の間で突き合わせ状態に保持されるよう
になっている。また前記ベース2および蓋体3は、互い
に当接面5、5を対向させた状態で、C型ばね6の弾性
力がクランプ力として作用することによって図1のよう
に一体化されている。前記ベース2の当接面5には、突
き合わせられた光ファイバ4(この箇所では被覆が除去
された裸の光ファイバ)を互いに同心状に位置合わせす
る調心部としてのV溝7が前記光ファイバ4の数に応じ
て(図示の場合は単心であるから1列であるが、例えば
4心の場合は4列が平行に)形成されている。またベー
ス2および蓋体3の当接面5の一方の縁部に沿って、こ
れらを組み立てた状態で前記当接面5の間に楔状の開口
部材6aを挿入して押し広げようとする場合の案内手段
としての開口溝8が形成されている。
【0008】図3は本発明の分解斜視図である。符号9
が調心部であって、この調心部9に前記V溝7が設けら
れている。なお、V溝に代えて例えばU字状の溝として
もよいのはもちろんである。ベース2の突き合わせ面5
の長手方向両端部には、突き合わせ面5においてV溝7
より窪んだ導入溝10が形成されており、この導入溝1
0は、一端がベース2の長手方向端面11に開口して開
口端部12とされ、他端が調心部9に臨んで前記V溝7
に連通している。また、各導入溝10の調心部9側の端
部には、図2および図3に示すように、開口端部12側
から挿入された裸の光ファイバ4をV溝7に導くテーパ
部13が形成されている。
【0009】前記押さえ蓋3は、中央押さえ蓋3aと、
この両側に設けられた端部押さえ蓋3bとから構成され
ている。これら各部の押さえ蓋3a、3bにおける、開
口溝8が設けられた側と反対側の縁部には、それぞれ凸
部20が形成されている。一方、前記ベース2における
前記開口溝8が設けられた側と反対側の縁部には、凸部
21が三対設けられている。各対の凸部21の間には、
前記凸部20の幅よりわずかに小さい間隔が設けられて
いて、わずかに弾性変形した状態で前記凸部20を挟持
することができるようになっている。また、一対目、二
対目、三対目の凸部21の相互間には、前記中央押さえ
蓋3a、端部押さえ蓋3bをそれぞれベース2上の所定
位置に位置決めし得るような間隔が設けられている。こ
の結果、前記中央押さえ蓋3a、端部押さえ蓋3bは、
前記凸部21間で凸部20が回動することにより、これ
を蝶番として個々に開閉動作することができる。なお、
前記各蓋体3a、3bにおける前記凸部20の両側に
は、それぞれ凹部22が設けられていて前記凸部21が
収容されるようになっている。
【0010】前記ベース2と押さえ蓋3とからなる光フ
ァイバ接続器1は、全体として円柱状をなし、その両端
は、面取りされて平面部2c、2d、および、3c、3
dとなっている。前記平面部2cと3c、および、2d
と3dは、それぞれ一体となって一つの平面を形成して
いる。平面部2cと3cとからなる平面23と、平面部
2dと3dとからなる平面24とは、光ファイバ接続器
1の周方向へ約半周にわたって位置をずらして設けられ
ている。すなわち、平面部2c、3cは前記突き合わせ
面5の一方の縁部側に設けられ、平面部2d、3dは前
記突き合わせ面の他方の縁部側に設けられている。
【0011】前記光ファイバ接続器1における光ファイ
バ4の接続は、前述のように開口溝8にくさび状の開口
部材6aを挿入してベース2と押さえ蓋3との間に間隔
をあけた状態で行われる。前記平面23、24は、この
接続作業において光ファイバ接続器1を保持するための
溝状の治具受け面25、26に挿入して使用される。す
なわち前記平面23、24は、前記受け面25、26に
対応して互いに異なる形状とされている。図示の実施形
態では、平面23、24は、その幅寸法L1、L2 を異
ならせることによって、それぞれ、特定の受け面25、
26のみに挿入することができるようになっている。こ
の結果、光ファイバ接続器1は、開口溝8を所定の方向
(開口部材6aの挿入方向に向き合った方向)に位置決
めされて前記受け面25、26に保持されるようになっ
ている。
【0012】さらに、前記平面24が設けられた側のベ
ース2および押さえ蓋3には、嵌合突起2e、3eが設
けられている。一方、前記C型ばね6における割りの部
分から周方向へほぼ半周ずれた位置には、切欠6bが設
けられている。前記突起2e、3eは、ベース2と押さ
え蓋3とを一体化した状態で一体に連なって突起27を
形成し、この突起27は、前記C型ばね6によってベー
ス2と押さえ蓋3とを一体化したした状態で前記切欠6
b内に挿入されるようになっている。このように、突起
27が切欠6bに挿入されることにより、前記C型ばね
6は、その割りの部分が開口溝8と位置合わせされた状
態でベース2と押さえ蓋3とを一体に保持することがで
き、したがって、開口部8がC型ばね6によって覆われ
て作業に支障を来すことが回避される。
【0013】さらに、前記押さえ蓋3における端部押さ
え蓋3bの端部には、厚さ方向に貫通する切欠28が設
けられている。この切欠28により、ベース2における
導入溝10の部分を容易に目視することができるように
なっている。また端部押さえ蓋3における切欠28を臨
む端面は、図2に示すようになだらかに湾曲した曲面部
29となっており、光ファイバ4を上方からも前記溝1
0へ導くことができるようになっている。
【0014】上記構成の光ファイバ接続器1を用いた光
ファイバの接続は次のような手順により行われる。 i. 受け面25、26にそれぞれ平面23、24を嵌め
込むと、光ファイバ接続器1は、開口溝8を前方(作業
者が存在する側)に向けた状態で接続器支持治具(図示
略)に取り付けられる。この状態、開口溝8へ開口部材
6aを挿入し、ベース2と蓋体3との間に、当接面5が
互いに僅かに離れる程度の隙間を設ける。この作業にお
いて、平面23、24は、受け面25、26のいずれか
一方のみにしか嵌め込むことができないから、平面2
3、24をそれぞれ受け部材25、25に対応させるこ
とにより、確実に開口溝8を所定の向きに取り付けるこ
とができる。 ii. 先端から所定範囲に亙って被覆を除去してなる光
ファイバ4を導入溝10の端部から光ファイバ接続器1
の中央側へ向けて挿入する。このとき、端部蓋体3bに
は切欠28が設けられているので、導入溝10への光フ
ァイバの挿入状態を直接目視しながら作業性よく作業を
行うことができる。 iii.挿入された光ファイバ4は、さらに、傾斜部13に
よって案内されながらV溝7へ導かれ、このV溝7内で
所定高さに位置決めされる。 iv. 両方から挿入された光ファイバ4が突き合わせら
れら、開口部材6aを引き抜き、開口溝8を閉じると、
C型ばね6によってベース2と蓋体3とが一体に保持さ
れ、これらの間に光ファイバ4が位置決めされる。
【0015】本実施形態の光ファイバ接続器1は、上記
のように光ファイバ4の被覆部分をベース2および蓋体
3によって挟持することができるから、裸の光ファイバ
に何等力が作用することがなく、しかも、光ファイバに
何等損傷を与えることなく繰り返し接続を行うことがで
きる。
【0016】なお、上記実施形態では単心の光ファイバ
ケーブルを接続するための接続器を説明したが、心線数
は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば4心
の光ファイバにも応用し得るのはもちろんである。すな
わち、心線数に対応した数のV溝を設ければよい。そし
て、このような多心の光ファイバケーブルの接続に利用
した場合にも同様の効果を得ることができるのはもちろ
んである。
【0017】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ベースと押さえ蓋とによって光ファイバを挟持
する方式の光ファイバ接続器において、これらの端部
に、互いに形状の異なる平面部を設けるようにしたか
ら、これに対応する受け部材に平面部を挿入することに
よって容易に光ファイバ接続器を所定の向きとすること
ができ、作業において、光ファイバ接続器を取り付ける
べき向きの誤りを防止することができる。また、C型ば
ねの切欠を嵌合部に位置合わせすることにより、組立に
際してC型ばねを光ファイバ接続器へ所定の向きで取り
付けることができるから、くさび状の開口部材を挿入す
べき割れ目の部分がC型ばねによって覆われることがな
い。さらに、ベースと押さえ蓋とが互いに回動自在に連
結されているから、ベースと押さえ蓋とを互いに連結し
た状態で、しかも、互いに位置決めした状態で持ち運ぶ
ことができ、必要に応じて容易に組み立てることができ
る。したがって、本発明の光ファイバ接続器によれば、
一般に高所作業となる光ファイバの接続作業の作業性を
向上させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の斜視図である。
【図2】一実施形態の縦断面図である。
【図3】一実施形態の分解斜視図である。
【図4】一実施形態の横断面図である。
【図5】一実施形態の端部の平面部24側から見た拡大
側面図である。
【図6】一実施形態の端部の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ接続器 2 ベース 2c 平面部 2d 平面部 3 押さえ蓋 3a 中央押さえ蓋 3b 端部押さえ蓋 3c 平面部 3d 平面部 4 光ファイバ 5 突き合わせ面 6 C型ばね 6a 開口溝 6b 切欠 7 V溝 8 開口溝 9 調心部 10 導入溝 20 凸部 21 凸部 23 平面 24 平面 25 受け面 26 受け面 27 突起 28 切欠

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバに他の光ファイバを突き合わ
    せ接続する光ファイバ接続器であって、 略半割り円柱状のベース(2)と、 該ベースとの間に前記突き合わせ接続された光ファイバ
    を挟持する略半割り円柱状の押さえ蓋(3)と、 これらベースと押さえ蓋との間に形成されて前記光ファ
    イバを突き合わせ状態に位置決めする調心部(9)と、
    から構成されてなり、 前記ベースおよび押さえ蓋の少なくとも一方には、外周
    面の一部を面取りしてなる平面部(23・24)が複数
    箇所に設けられ、これらの平面部は互いに形状が異なる
    ことを特徴とする光ファイバ接続器。
  2. 【請求項2】 前記ベースおよび押さえ蓋は、平面状の
    突き合わせ面を介して一体化され、前記平面部は、この
    突き合わせ面の一方の縁部および他方の縁部に対応し
    て、光ファイバ接続器の円周方向へほぼ半周位置をずら
    して配置されたことを特徴とする請求項1に記載の光フ
    ァイバ接続器。
  3. 【請求項3】 前記ベースおよび押さえ蓋は、一部が切
    り欠かれた円筒状をなすC型ばね(6)内に挿入され、
    このC型ばねの切欠(6b)は、光ファイバ接続器の円
    周方向で前記突き合わせ面の一方の縁部に対応する位置
    に配置され、 前記ベースもしくは押さえ蓋の少なくとも一方と前記C
    型ばねとの間には、該C型ばねを前記円周方向の所定位
    置に位置決めするための嵌合部(27)が設けられたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ接続器。
  4. 【請求項4】 前記ベースおよび押さえ蓋の他方の縁部
    には、互いに係合することによりこれらベースおよび押
    さえ蓋を開閉可能に連結するヒンジ機構(20・21)
    が設けられたことを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか一に記載の光ファイバ接続器。
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