JPH09195657A

JPH09195657A - 掘削装置

Info

Publication number: JPH09195657A
Application number: JP689996A
Authority: JP
Inventors: Yoshiyuki Yoshikawa; 芳幸吉川
Original assignee: KINUTA YOKO KK
Current assignee: KINUTA YOKO KK
Priority date: 1996-01-18
Filing date: 1996-01-18
Publication date: 1997-07-29
Anticipated expiration: 2016-01-18
Also published as: JP3037609B2

Abstract

(57)【要約】【課題】建柱車やバックホータイプクレーン車のよ
うに比較的小型のクレーン等を利用して簡便に硬質地盤
の掘削を行うことができ、またグラウトの注入作業を迅
速容易に行える掘削装置を提供すること。【解決手段】この掘削装置は、昇降可能に支持される
回転駆動装置１と、エア導入路及びグラウト導入路を有
し、回転駆動装置１に連動連結される回転軸体２と、回
転軸体２に一体回転可能に垂下連結され、内部にエア供
給路及びグラウト供給路を併設した回転ケーシング３
と、回転ケーシング３内の下部に一体回転可能に設けら
れ、エア供給路から供給されるエアによって駆動される
ダウンザホールハンマー４と、回転軸体２に設けられ、
そのエア導入路及びグラウト導入路にエア及びグラウト
を供給するためのスイベル機構５と、からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ダウンザホールハ
ンマーを有し、主に平坦地で岩盤や岩石等の多い硬質地
盤での基礎杭の造成作業に使用される掘削装置に関する
もので、特に、建柱車やバックホータイプクレーン車の
ように比較的小型のクレーン等を利用して簡便に上記の
ような硬質地盤を掘削できる掘削装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】基礎杭の造成にあたって、岩盤や岩石等
の多い硬質地盤を掘削する場合には、一般にダウンザホ
ールハンマーが使用される。このダウンザホールハンマ
ーは、ハンマーロッドに内蔵されたピストンをエアによ
って上下動させ、このピストンの下動時にハンマーロッ
ド先端の掘削ビットを打撃し、この打撃力と回転力によ
って岩盤等を破砕しつつ地盤を掘削するもので、オーガ
マシン等の回転駆動装置によってハンマーロッドを連動
連結するようにしている。

【０００３】このダウンザホールハンマーを使用した掘
削装置による基礎杭の造成施工に際しては、クローラク
レーンによってリーダを設置し、このリーダにオーガマ
シンを昇降可能に装備し、このオーガマシンにダウンザ
ホールハンマーを垂下連結し、このハンマーには上端部
にエアスイベルを設けている。しかして、オーガマシン
の駆動によりダウンザホールハンマーを回転させなが
ら、地盤を掘削し、所定深さまで掘削した後、オーガマ
シンを介してダウンザホールハンマーを引き上げ、その
掘孔内にＨ形鋼等の杭を立て込み、その後掘孔内にグラ
ウト供給ホースを底部まで挿入し、このホースを通じて
掘孔内に根固め用のセメントミルク等のグラウトを注入
するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の基
礎杭造成用掘削装置では、ダウンザホールハンマーをリ
ーダに支持されるオーガマシンによって回転駆動させる
ようにしていることから、必ずリーダが必要となり、こ
のため装置が大掛かりなものとなる上に、リーダの搬入
搬出及び現場での移動に非常な困難を来している。また
従来の掘削装置では、オーガマシン側にグラウト供給手
段が設けられていない場合が多く、しかして掘削を終え
た掘孔内にグラウトを注入するのに、掘削終了後にダウ
ンザホールハンマーを引き上げて、この引き上げ作業と
別途にグラウト供給ホースによるグラウト注入を手作業
により行っており、このため施工能率が非常に悪かっ
た。

【０００５】本発明は、上記の課題に鑑み、建柱車やバ
ックホータイプクレーン車のように比較的小型のクレー
ン等を利用して簡便に硬質地盤の掘削を行うことがで
き、またグラウトの注入作業を、従来のように手作業に
よらず自動的に、しかもダウンザホールハンマーを引き
上げることなく行えるようにした掘削装置を提供するも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明は、
クレーンブーム等の支持体に昇降可能に、且つ該支持体
に回転反力が受支されるように支持される回転駆動装置
１と、エア導入路７及びグラウト導入路８を有し、回転
駆動装置１の回転駆動軸６に連結される回転軸体２と、
回転軸体２の下部に一体回転可能に垂下連結され、内部
に、前記エア導入路７及びグラウト導入路８に連通連結
されるエア供給路及びグラウト供給路を全長に亘って並
設した回転ケーシング３と、回転ケーシング３内の下部
に一体回転可能に設けられ、エア供給路から供給される
エアによって駆動されるダウンザホールハンマー４と、
回転軸体２に設けられ、そのエア導入路７及びグラウト
導入路８にエア及びグラウトを供給するためのスイベル
機構５と、からなるものである。

【０００７】この掘削装置の使用においては、クレーン
ブームＭ等の支持体に回転駆動装置１を支持した状態
で、この回転駆動装置１を下降しつつ、この回転駆動装
置１を作動させて回転ケーシング３を回転させ且つダウ
ンザホールハンマー４を作動させながら、この回転ケー
シング３の回転作用と、ダウンザホールハンマー４の打
撃作用とによって、地盤を掘削する。この場合、回転駆
動装置１は、上記支持体によって回転反力が受支される
から、それ自体回転することがない。ダウンザホールハ
ンマー４を作動させるエアは、スイベル機構５を介して
回転軸体２のエア導入路７に導入され、このエア導入路
７から回転ケーシング３内のエア供給管２２，２３を通
って、ダウンザホールハンマー４に供給される。

【０００８】所定深度まで掘削したならば、エアの供給
を停止してダウンザホールハンマー４の作動を停止させ
た後、セメントミルク等のグラウトを、スイベル機構５
を介して回転軸体２のグラウト導入路８に導入し、この
グラウト導入路８から回転ケーシング３内のグラウト供
給管２７，３５を通じてその先端から掘削孔内に注入す
る。しかして、回転ケーシング３を掘孔から引き上げた
後、グラウトが注入された掘削孔内にＨ型鋼等の杭を建
て込んで、基礎杭を造成する。

【０００９】従って、この掘削装置によると、回転駆動
装置１を昇降可能に且つその回転反力を受支し得るよう
に取り付けることができるものがあれば、リーダがなく
ても掘削を行うことが可能となる。また、所要深さまで
掘削を終えた掘削孔へのセメントミルク等のグラウトの
注入にあたって、回転ケーシング３を地上に引き上げて
しまうことなく、回転軸体２内のグラウト導入路８から
回転ケーシング３内のグラウト供給管２７，３５を通じ
てグラウトを直接掘削孔に注入することができる。

【００１０】請求項２に係る発明は、請求項１に記載の
掘削装置において、エア供給路は回転ケーシング３の中
心軸線に沿って配設されたエア供給管２２，３０からな
り、グラウト供給路は回転ケーシング３の内壁に沿って
配設されたグラウト供給管２７，３５からなるものであ
る。

【００１１】請求項３に係る発明は、請求項１または２
に記載の掘削装置において、回転軸体２と回転ケーシン
グ３とは互いに切り離し可能に連結されている。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は、本発明に係る掘削装置の
全体を概略的に示しており、この図において１は、バッ
クホータイプのクレーン車ＫのブームＭの先端に取り付
けられた回転駆動装置で、ブームＭの伸縮揺動によって
昇降可能となっている。２は、回転駆動装置１の回転駆
動軸６に連動連結された回転軸体、３は、回転軸体２の
下部に垂下連結された回転ケーシング、４は、回転ケー
シング３内の下部にこれと一体回転可能に設けられたダ
ウンザホールハンマー、５はエア及びグラウト用のスイ
ベル機構である（図２参照）。回転駆動装置１は、油圧
モーターまたは電動モーター等からなるものである。

【００１３】図２に示すように、回転軸体２内には、エ
ア導入路７とグラウト導入路８とがそれぞれ並設されて
いる。エア導入路７及びグラウト導入路８の上端部は、
それぞれ回転軸体２の側壁部に開口し、これら両開口端
部７ａ，８ａは、スイベル機構５を介してそれぞれエア
導入管９，１０に連通連結されている。エア導入路７の
下端は、回転軸体２の下端部に形成された断面六角形の
嵌合穴部１１側に開口し、またグラウト導入路８の下端
には屈曲状の接続管１２が接続されている。尚、エア導
入管９には、エアコンプレッサ（図示せず）に延出され
たエアホース９ａが接続され、グラウト導入管１０に
は、グラウト圧送ポンプ（図示せず）に延出されたグラ
ウトホース１０ａが接続されている。

【００１４】スイベル機構５は、回転軸体２に対し軸受
１３及び所要のシール部材を介して相対回転可能で且つ
上下相対移動不能に外嵌された筒状体１４を有し、この
筒状体１４の内周面に、前記エア導入路７の上端開口部
７ａと連通する環状通路１５、及びグラウト導入路８の
上端開口部８ａと連通する環状通路１６が形成されてお
り、一方の環状通路１５にエアを導入するエア導入管９
が、また他方の環状通路１６にグラウトを導入するグラ
ウト導入管１０が、それぞれ筒状体１４に取付けられて
いる。

【００１５】図２に示すように、回転軸体２の上端に
は、例えば角柱状の連結軸部１７が上向きに一体に突設
され、この連結軸部１７は、回転駆動装置１の回転駆動
軸６に形成された角穴１８に嵌合されるようになってい
る。しかして、図示のように回転軸体２の連結軸部１７
を回転駆動軸６の角穴１８に嵌合させた状態で両者に例
えばボルト１９を貫通させ、ナット２０で締結すること
により、回転駆動装置１の回転駆動軸６と回転軸体２と
が一体回転可能に連結される。この回転駆動装置１は、
図１に示すようにブームＭの先端に枢軸２１によって枢
着されており、このブームＭによって回転反力が受支さ
れる。また、図２に示すように、スイベル機構５は、例
えば回転駆動装置１の基台１ａとエア導入管９とを連結
するワイヤーＳ（ストッパー）によって、回転軸体２の
回転に伴う筒状体１４の回転を阻止されるようになって
いる。

【００１６】前記回転ケーシング３は、図２及び図３に
示すように、互いに切離し可能に連結された複数本の円
筒状ケーシング、例えば上下２段のケーシング３ａ，３
ｂからなる。上段側ケーシング３ａ内にはその中心軸線
に沿ってエア供給路としてのエア供給管２２が挿入さ
れ、このエア供給管２２の上端は、当該ケーシング３ａ
の上端に取付部材２３を介して固定された断面六角形の
中空状連結軸部２４に連結され、このエア供給管２２の
下端は、当該ケーシング３ａの下端に取付部材２５を介
して固定された中空状連結軸部２６の断面六角形状嵌合
穴部２６ａに連結されている。また、この上段側ケーシ
ング３ａ内にはその内側面に寄った位置に、グラウト供
給路としてのグラウト供給管２７が挿入され、このグラ
ウト供給管２７の上下両端は前記取付部材２３，２５に
それぞれ連結されている。

【００１７】上段側ケーシング３ａの連結軸部２４は、
回転軸体２の嵌合穴部１１に嵌合されて、挿脱可能な一
対の固定ピン２８により切離し可能に連結され、それに
よりエア供給管２２と回転軸体２内のエア導入路７とが
連通連結される。また、回転軸体２内のグラウト導入路
８に接続された屈曲状接続管１２の下端部は、上段側ケ
ーシング３ａの取付部材２３において前記グラウト供給
管２７と切り離し可能に連通連結され、それによって回
転軸体２のグラウト導入路８と上段側ケーシング３ａの
グラウト供給管２７とが連通状態となる。

【００１８】下段側ケーシング３ｂも前記上端側ケーシ
ング３ａと全く同様であって、図３に示すように、ケー
シング３ｂの中心軸線に沿ってエア供給管３０が挿入さ
れ、このエア供給管３０の上端は、当該ケーシング３ｂ
上端に取付部材３１を介して固定された断面六角形の中
空状連結軸部３２に連結され、このエア供給管３０の下
端は、当該ケーシング３ｂの下端側に取付部材３３を介
して固定された中空状連結軸部３４の断面六角形状嵌合
穴部３４ａに連結されている。また、このケーシング３
ｂ内の内側面沿いにグラウト供給管３５が挿入され、こ
のグラウト供給管３５の上端は前記取付部材３１に連結
され、その下端は当該ケーシング３ｂに設けられた窓３
６を通して外側に開口し、その開口部には逆止弁３７が
設けられている。この逆止弁３７は、例えば一対の半円
形状ゴム板からなるもので、グラウト供給時に両ゴム板
がその弾性に抗して外側へ開くようになっている。

【００１９】また図３に示すように、下段側ケーシング
３ｂの上端側連結軸部３２が、上段側ケーシング３ａに
おける下端側連結軸部２６の嵌合穴部２６ａに嵌合され
て、挿脱可能な一対の固定ピン３８により切離し可能に
連結され、それによって上下両ケーシング３ａ，３ｂ内
のエア供給管２２，３０（エア供給路）が互いに連通連
結されると共に、グラウト供給管２７，３５（グラウト
供給路）が互いに連通連結される。

【００２０】また、前記下段側ケーシング３ｂにおける
下端側連結軸部３４の嵌合穴部３４ａには、中空状に形
成されたハンマー連結ロッド３９の断面六角形状連結軸
部４０が嵌合されて、挿脱可能な一対の固定ピン４１に
より切離し可能に連結され、このハンマー連結ロッド３
９の下端部に形成されたテーパねじ穴４２に、前記ダウ
ンザホールハンマー４上端部のテーパねじ部４３が螺合
されて連結されている。このダウンザホールハンマー４
は周知のものであるため図示は省略するが、ハンマー本
体４ａ内部にシリンダが設けあって、このシリンダ内を
摺動するハンマーピストンが、圧縮されたエアの供給に
よって往復運動を行い、このハンマーピストンがハンマ
ー本体４ａの下部に突出する掘削ビット４４を打撃する
ようになっている。尚、エアは、図３に示すように下段
側ケーシング３ｂからハンマー連結ロッド３９の中空部
を通って当該ハンマー４の上端部より供給される。ま
た、このダウンザホールハンマー４は回転ケーシング３
と一体であって、回転ケーシング３の回転に伴って回転
することになる。また、各ケーシング３ａ，３ｂの外周
面には、幅の狭い細長帯状の突条部４５が周方向に一定
間隔（例えば６０度の間隔）をおいて当該ケーシングの
全長に亘って条設されている。

【００２１】上述したような構成よりなる掘削装置を使
用して、地盤を掘削し基礎杭を造成するには、先ず、図
１に示される状態から、クレーンＫのブームＭを伸縮揺
動操作して回転駆動装置１を下降しつつ、この回転駆動
装置１を作動させて回転ケーシング３を回転させ且つダ
ウンザホールハンマー４を作動させて掘削ビット４７を
打撃しながら、この回転ケーシング３の回転作用と、ダ
ウンザホールハンマー４の打撃作用とによって、地盤を
掘削する。ダウンザホールハンマー４を作動させるエア
は、エア導入管９からスイベル機構５を介して回転軸体
２のエア導入路７に導入され、このエア導入路７からの
エアは、回転ケーシング３内のエア供給管２２，２３を
通って、ダウンザホールハンマー４に供給される。

【００２２】所定深度まで掘削したならば、エアの供給
を停止してダウンザホールハンマー４の作動を停止させ
た後、地上のグラウト圧送ポンプを起動させて、セメン
トミルク等のグラウトを、グラウトホース１０ａ及びグ
ラウト導入管１０からスイベル機構５を介して回転軸体
２のグラウト導入路８に導入し、このグラウト導入路８
から屈曲状接続管１２を通じて上段側ケーシング３ａ内
のグラウト供給管２７へ、更に下段側ケーシング３ｂ内
のグラウト供給管３５へ送給し、その先端から掘削孔内
に注入させる。

【００２３】上記のようにして掘削孔内にグラウトを注
入しつつ、ブームＭの上昇操作により回転駆動装置１を
上昇させ、且つこの回転駆動装置１を作動させて回転ケ
ーシング３を回転させながら、回転軸体２を介して回転
ケーシング３を引き上げてゆく。しかして、回転ケーシ
ング３を地上に引き上げ終わる頃には、掘削孔内には所
要量のグラウトが充填されていることになる。こうして
回転ケーシング３を掘削孔から引き上げた後、グラウト
が注入充填された掘削孔内にＨ型鋼等の鉄筋、その他所
要の杭を建て込んで、基礎杭を造成する。

【００２４】以上説明したように、この発明の掘削装置
によれば、バックホータイプクレーンＫのブームＭに昇
降可能に取り付けられた回転駆動装置１と、この回転駆
動装置１の回転駆動軸６に連結される回転軸体２と、こ
の回転軸体２の下部に垂下連結された回転ケーシング２
と、回転ケーシング内の下部に一体回転可能に設けたダ
ウンザホールハンマー４と、回転軸体２のエア導入路７
及びグラウト導入路８にエア及びグラウトを供給するた
めのスイベル機構５とを備え、クレーンＫのブームＭに
取り付けられた回転駆動装置６によって回転ケーシング
２を回転軸体２を介して回転させるようにするから、リ
ーダがなくても掘削を行うことが可能となり、従って作
業が非常に簡単容易となる上、必要且つ十分な深さまで
掘削することができる。しかも、ダウンザホールハンマ
ー４へのエアの供給は、回転軸体２のエア導入路７から
回転ケーシング３内のエア供給管２２、３０（エア供給
路）を通じて行うことができる。

【００２５】また、所要深さまで掘削を終えた掘削孔へ
のセメントミルク等のグラウトの注入にあたって、回転
ケーシング３を地上に引き上げてしまわなくても、その
ままの状態でしかも回転ケーシング３を引抜きながら回
転軸体２内のグラウト導入路８から回転ケーシング３内
のグラウト供給管２７，３５を通じてグラウトを直接掘
削孔に注入することができるため、掘孔終了後直ちにグ
ラウトの注入作業を開始することができる。即ち、従来
の掘削装置では、所定深さまで掘削を終えた後、回転ケ
ーシングを引き上げ、グラウト圧送ポンプに接続された
グラウト供給ホースを手作業により掘削孔内にその底部
まで挿入して、グラウトの注入を行っていたが、この発
明に係る掘削装置によれば、上記のような掘孔内へのグ
ラウト供給ホースの挿入する作業、及び同ホースの引き
上げ作業が一切不要となり、グラウトの注入作業を容易
且つ迅速に行うことができる。

【００２６】また、エア供給路は回転ケーシング３の中
心軸線に沿って配管されたエア供給管２２，３０からな
り、またグラウト供給路は回転ケーシング３の内壁に沿
って配管されたグラウト供給管２７，３５からなるた
め、回転ケーシング３内へのエア供給路及びグラウト供
給路の配設が簡単且つ容易となり、またダウンザホール
ハンマー４へのエア供給路の接続が容易となる。また、
回転軸体２と回転ケーシング３とが切り離し可能に連結
されているため、回転軸体２及び回転ケーシング３の取
扱いや、その搬入搬出が容易になると共に、エア導入路
７、グラウト導入路８、エア供給管２２，３０、グラウ
ト供給管２７，３５の洗浄作業が容易となる。

【００２７】この実施の形態では、図３に示すように、
下段側ケーシング３ｂ内に配設したグラウト供給管３５
の先端を、ケーシング３ｂを貫通してその外側に開口さ
せて、ケーシング３ｂの外側へグラウトを吐出させるよ
うにしているが、このグラウト供給管３５の先端は、こ
のようにケーシング３ｂの途中部分から外に開口させる
ことなく、このケーシング３ｂ内においてそのまま下向
きに開口させて、このグラウト供給管３５からのグラウ
トをダウンザホールハンマー４とケーシング３ｂとの隙
間を通してその下端から掘削孔に注入するようにしても
よい。また、上下２段のケーシング３ａ，３ｂからなる
回転ケーシング３について説明したが、３段以上の複数
段のケーシングによって回転ケーシングを構成すること
ができ、従って地盤の掘孔長さに応じ所要本数のケーシ
ングを互いに継ぎ足して使用すればよい。

【００２８】

【発明の効果】請求項１に係る発明によれば、クレーン
ブーム等の支持体に昇降可能に且つ該支持体に回転反力
が受支されるように支持される回転駆動装置と、この回
転駆動装置の回転駆動軸に連結される回転軸体と、この
回転軸体の下部に垂下連結された回転ケーシングと、回
転ケーシング内の下部に一体回転可能に設けたダウンザ
ホールハンマーと、回転軸体のエア導入路及びグラウト
導入路にエア及びグラウトを供給するためのスイベル機
構とを備え、クレーンブーム等に取り付けられた回転駆
動装置によって回転ケーシングを回転軸体を介して回転
させるようにするから、リーダがなくても掘削を行うこ
とが可能となり、従って作業が非常に簡単容易となる
上、必要且つ十分な深さまで掘削することができる。し
かも、ダウンザホールハンマーへのエアの供給は、回転
軸体のエア導入路から回転ケーシング内のエア供給路を
通じて確実に行うことができる。

【００２９】また、掘削を終えた掘孔へのグラウトの注
入にあたって、回転ケーシングを地上に引き上げること
なく、回転軸体内のグラウト導入路から回転ケーシング
内のグラウト供給管を通じてグラウトを掘孔に注入する
ことができるため、掘孔終了後直ちにグラウトの注入作
業を開始することができる。従って、従来の掘削装置の
ように、掘孔内へのグラウト供給ホースの挿入する作
業、及び同ホースの引き上げ作業が一切不要となり、グ
ラウトの注入作業を容易且つ迅速に行うことができ、施
工能率の向上を期することができる。

【００３０】請求項２に係る発明によれば、エア供給路
が回転ケーシングの中心軸線に沿って配設されたエア供
給管からなり、グラウト供給路が回転ケーシングの内壁
に沿って配設されたグラウト供給管からなるため、回転
ケーシング内へのエア供給路及びグラウト供給路の配管
が簡単且つ容易となり、またダウンザホールハンマーへ
のエア供給路の接続が容易となる。

【００３１】請求項３に係る発明によれば、回転軸体と
回転ケーシングとが切り離し可能に連結されているた
め、回転軸体及び回転ケーシングの取扱いや、その搬入
搬出が容易になると共に、エア導入路、グラウト導入
路、エア供給管、グラウト供給管の洗浄が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る掘削装置の全体を示す側面図で
ある。

【図２】図１の掘削装置おける回転ケーシングの上端
側部分を示す拡大詳細断面図である。

【図３】図１の掘削装置おける回転ケーシングの中間
部分及び下端側部分を示す拡大詳細断面図である。

【符号の説明】

ＫクレーンＭブーム１回転駆動装置２回転軸体３回転ケーシング４ダウンザホールハンマー５スイベル機構６回転駆動装置の回転駆動軸７エア導入路８グラウト導入路９エア導入管１０グラウト導入管２２エア供給管２７グラウト供給管３０エア供給管３５グラウト供給管４４ダウンザホールハンマーの掘削ビット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】クレーンブーム等の支持体に昇降可能
に、且つ該支持体に回転反力が受支されるように支持さ
れる回転駆動装置と、エア導入路及びグラウト導入路を
有し、回転駆動装置の回転駆動軸に連結される回転軸体
と、回転軸体の下部に一体回転可能に垂下連結され、内
部に、前記エア導入路及びグラウト導入路に連通連結さ
れるエア供給路及びグラウト供給路を全長に亘って並設
した回転ケーシングと、回転ケーシング内の下部に一体
回転可能に設けられ、エア供給路から供給されるエアに
よって駆動されるダウンザホールハンマーと、回転軸体
に設けられ、そのエア導入路及びグラウト導入路にエア
及びグラウトを供給するためのスイベル機構と、からな
る掘削装置。
【請求項２】エア供給路は回転ケーシングの中心軸線
に沿って配設されたエア供給管からなり、グラウト供給
路は回転ケーシングの内壁に沿って配設されたグラウト
供給管からなる請求項１に記載の掘削装置。
【請求項３】回転軸体と回転ケーシングとは互いに切
り離し可能に連結される請求項１または２に記載の掘削
装置。