JPH09195286A - 基礎構造物 - Google Patents
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- JPH09195286A JPH09195286A JP659096A JP659096A JPH09195286A JP H09195286 A JPH09195286 A JP H09195286A JP 659096 A JP659096 A JP 659096A JP 659096 A JP659096 A JP 659096A JP H09195286 A JPH09195286 A JP H09195286A
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Abstract
合部が分裂することがないうえ、フーチングにひび割れ
等が発生しにくく、従来工法に比べて施工が容易な基礎
構造物を提供する。 【解決手段】 基礎構造物1は建造物や構築物の基礎構
造物であって、地盤A中に埋設支持した既製杭5の杭頭
部周囲に、該杭径よりやや大きい口径で、かつ該杭径と
ほぼ同じ高さを有する両面リブ付き鋼管6を配置し、杭
5の杭内および杭5の杭頭部と両面リブ付き鋼管6との
間内にコンクリート11を打設するとともに、両面リブ
付き鋼管6の周囲に所定形状のコンクリート11を打設
することにより、フーチング2と杭5を一体に接合した
ものである。
Description
住宅などの建造物や、高速道路橋や鉄道橋の橋脚などの
構築物の基礎部分を構成する基礎構造物に関し、詳しく
は既製杭とフーチング(基礎版とも称される)との接合
構造を改善した基礎構造物に関する。
の弱い部分に、例えばPHC(高強度プレストレスコン
クリート)杭、PC(プレストレスコンクリート)杭、
RC(鉄筋コンクリート)杭などの既製の中空杭を埋設
支持した後、この杭上に杭と一体的に鉄筋コンクリート
製のフーチングを形設した構造からなる。従来、図8に
示すように、既製杭25の杭内に円筒状のかご筋26を
配置してコンクリート27を打設し、杭25の杭内のか
ご筋26の主筋28を上方に延ばしてフーチング22内
に埋設した構造(以下、Aタイプという)の基礎構造物
21が一般的である。
空杭25の杭内にかご筋26を配置してコンクリート2
7を打設し、この中空杭25の杭内のかご筋26の主筋
28を上方に延ばしてフーチング22内に埋設した構造
(以下、Bタイプという)がある。
の杭頭部周囲に、円筒状のかご筋26’を配置してコン
クリート27を打設し、この中空杭25の杭頭部のかご
筋26’の主筋28’を上方に延ばしてフーチング22
内に埋設した構造(以下、Cタイプという)がある。
の従来の基礎構造物を施工する手順を示す縦断面図で、
この基礎構造物21は上記した従来のCタイプに近いも
のである。すなわち、 四本の杭25を地盤中に埋設して支持したのち、杭
頭部が突出するように栗石Cを敷いて捨てコンクリート
をフーチング22の底面位置に打設する。そして、フー
チング22の杭頭埋設部22aにおいて、杭25の周囲
に補強筋31を縦横および斜めに交差させて配筋する
(図14(a))。
を打設する。同時に、杭25の内部(杭頭部内部)にも
コンクリート27’を打設する(図14(b))。
の配筋部22bにおいて主筋28やフーチングかご筋
(かご筋)28a、柱を形成する柱筋29、基礎梁23
を形成する梁筋30などをそれぞれ配筋する(図14
(c))。
基礎梁23などを型枠で取り囲んで、基礎梁23の上端
までコンクリート27を打設する(図14(d))。
た従来の基礎構造物21では、1995年1月17日に
発生した阪神淡路大地震によって、フーチング22にひ
び割れが生じたり、杭25頭部とフーチング22の接合
部に亀裂が生じたりすることが確認された。とくにフー
チング22のひび割れは、フーチング22上に立設され
る柱24やフーチング22に一体的に接合される基礎梁
23などに被害を与えることになるので、少なくともフ
ーチング22のひび割れ発生を防止する必要がある。
1について、本発明者は地震による被害状況を試験によ
り再確認した。すなわち、上記したAタイプ〜Cタイプ
の基礎構造物21につき、以下のような試験装置51に
より水平方向力を与えて、とくに中空杭25とフーチン
グ22との接合部の強度試験を行った。この試験は地震
発生時における横揺れに対する強度試験である。試験装
置51は、図15に示すように、上記基礎構造物21を
上下逆向きにしてフーチング22を、水平な反力床52
上に左右3本ずつのPC鋼棒(外径50mm)53を介
して締め付けて固定する。反力床52上に鉛直に立設し
た反力壁54に対し、押し引き両用の油圧ジャッキ55
の一端をピン支持し、中空杭25の基端部の外周に加圧
バンド56を介して前記油圧ジャッキ55の他端を連結
し、押付け力と引張り力とを中空杭25の基端部に与え
ることができるようにしている。この油圧ジャッキ55
による押付け力と引張り力が、地震の横揺れ力に相当す
る。加力点の位置はフーチング22の底面から上方に2
mの高さである。
の荷重(軸力ともいう)を与えられるようにするため、
反力壁54に対向して一対の支柱57を立設し、支柱5
7の上部間に支持フレーム58を架設し、この支持フレ
ーム58と反力壁54との間に横方向の支持フレーム5
9を架設する。支持フレーム59の下面のほぼ中央部か
ら油圧ジャッキ60を下向けに吊設し、油圧ジャッキ6
0の下端を球座61を介して基礎構造物21の中空杭2
5の先端に当接させている。このように球座61を介設
したのは、軸力を中空杭25の加力点の変位に追従でき
るようにするためである。
5に対して水平方向の押付け力と引張り力を作用させた
ときに、中空杭25が直角方向に変位するのを防止する
ために、支柱57の高さ方向のほぼ中間位置に桁部材6
2を架設し、この桁部材62と反力壁54との間に一対
のH型鋼63を中空杭25を挟むように平行に架設し
た。また、H型鋼63の中空杭25との接触部にはテフ
ロン加工を施した。
51の各寸法は、図15に示すとおりである。試験は、
鉛直方向の軸力を作用させない状態と、鉛直方向の油圧
ジャッキ60により70tfの軸力を基礎構造物21に
作用させた状態で、油圧ジャッキ55により最大の押付
け力と引張り力を軸力0tfの場合は17.5tf、軸
力70tfの場合は25.0tfを、中空杭25の先端
部(加力点)にそれぞれ繰り返し作用させた。このとき
の荷重速度は5tf/分で、荷重が最大に達した後は、
安全が確認できる範囲で変形を増大させた。
(b)に示すように、フーチング22から中空杭25の頭
部が抜け出して傾いた。杭の表面にはひび割れが見られ
ないが、図9(a)に示すようにフーチング22の底面に
放射状に伸びる深いひび割れが生じ、フーチング22の
側面に生じたひび割れとつながった。
測定不可、杭破壊荷重;測定不可 軸力0tfの場合も、軸力70tfの場合と同様の傾向
があるが、ひび割れの程度は小さい。
定不可、杭破壊荷重;測定不可 (2) Bタイプ基礎構造物:軸力70tfの場合、図11
(b)に示すように、中空杭25の表面に多数の曲げひび
割れが生じ、杭25の頭部の圧縮側が広範囲に圧壊して
いる。図11(a)・(b)に示すように、フーチング22
の杭頭埋設部22aとその上方の本体部(配筋部)22
bとの境界付近から、上方および側面に続くひび割れが
発生している。
4.1tf、杭破壊荷重;26.4tf 軸力0tfの場合も、軸力70tfの場合と同様の傾向
があるが、ひび割れの程度は小さい。
2.2tf、杭破壊荷重;18.3tf (3) Cタイプ基礎構造物:軸力70tfの場合、図13
(b)に示すように、中空杭25の表面に多数の曲げひび
割れが生じ、杭25の頭部の圧縮側が広範囲に圧壊して
いる。図13(a)・(b)に示すように、フーチング22
の杭頭埋設部22aとその上方の本体部22bとの境界
付近から、上方および側面に続くひび割れが発生してい
る。
4.4tf、杭破壊荷重;25.0tf 軸力0tfの場合も、軸力70tfの場合と同様の傾向
があるが、ひび割れの程度は小さい。
1.5tf、杭破壊荷重;17.2tf 上記の試験結果は上記の地震による被害の状況と一致し
ており、従来の基礎構造物が改良の余地があることが再
確認された。
で、大地震に対しても既製杭とフーチングとの接合部が
分裂することがないうえ、フーチングにひび割れ等が発
生しにくく、フーチング上に設けられた建造物や構築物
に被害が生じにくく、また従来工法に比べて施工が容易
であり、さらに既製杭の頭部側を切断(Cut−off)して
使用する場合の、プレストレス(緊締状態)の減少した
杭頭部を十分に補強できる基礎構造物を提供することを
目的としている。
めにこの発明の基礎構造物は、a) 建造物や構築物の基
礎構造物であって、地盤中に埋設支持した既製杭の杭頭
部周囲に、該杭径より大きい口径で、かつ該杭径とほぼ
同じ高さを有する両面リブ付き鋼管を配置し、b)前記杭
頭部の杭内および杭と両面リブ付き鋼管との間内にコン
クリートを打設するとともに、前記両面リブ付き鋼管の
周囲に所定形状のコンクリートを打設することにより、
フーチングと前記杭を一体に接合したもの−である。
地震発生時の横揺れによって水平方向の加力が作用した
際に、杭頭部と鋼管内周面との間の軸方向(水平加力に
対し直角方向)のずれ(相対移動)、および鋼管外周面
とフーチングとの間の軸方向(水平加力に対し直角方
向)のずれ(相対移動)が、それぞれ鋼管の周面に刻設
されたリブ(通常は螺旋状)によって阻止される。つま
り、鋼管の内周面のリブを介して杭頭部との間のコンク
リート、既製杭の順に周面摩擦力として水平荷重が伝達
されるとともに、鋼管の外周面のリブを介してフーチン
グのコンクリートに周面摩擦力として水平荷重が伝達さ
れる。同時に、既製杭頭部とフーチングとの間には、コ
ンクリート・鋼管・コンクリートが介在し、杭頭部とフ
ーチングとが鋼管およびコンクリートを介して一体化さ
れているため、杭およびフーチングに水平方向の地盤反
力が直接に作用する。
り、内面リブ付き鋼管を用いた場合に比べ次のような作
用上の差異が生じる。つまり、上記種類の基礎構造物で
は、地震が発生した際に杭に水平力が作用すると、杭頭
部に曲げ応力が作用する。このとき、杭が水平耐力を十
分に発揮するためには、杭頭部に生じた曲げ応力をフー
チングに十分に伝達する必要がある。そのためには、杭
の周囲に作用する支圧力と付着力の耐力が十分に大きく
なければならない。内面リブ付き鋼管の場合、リブなし
鋼管に比べて鋼管内側のコンクリートとの一体化の度合
いは高いが、鋼管の外側のコンクリートとの一体化の度
合いはリブなし鋼管とほぼ同じである。これに対し、両
面リブ付き鋼管では、鋼管の内側のコンクリートとの一
体化の度合いが高いだけでなく、鋼管の外側のコンクリ
ートとの一体化の度合いも高いから、杭の外側の支圧力
と付着力および鋼管の外側の主に付着力の耐力が大きく
なる。杭から鋼管内側のコンクリートを介して鋼管に伝
わった曲げ応力は、鋼管と鋼管外側のコンクリートとの
間に発生する支圧力と付着力によってフーチングに伝達
されるから、内面リブ付き鋼管に比べて杭に作用した曲
げ応力をフーチングに十分に伝達できることになって、
地震に対する耐強度が極めて高い。
状態(付着性)が強固で、杭頭部がフーチングから抜け
出すことがなく、また両者の接合部に応力が集中しにく
いから、フーチングにひび割れが発生することがない。
また、基本的には既製杭と両面リブ付きの鋼管とを使用
するので、構成部材が少なく構造が簡単であるから、施
工が容易で作業日数も削減される。
き鋼管の外周面先端部に、前記杭径よりやや長い定寸の
定着筋を円周方向に間隔をあけて固着し、前記フーチン
グ内に埋設することができる。
項1のそれに比べて鋼管の外周面先端部に固着される複
数の定着筋が余分に必要になるが、それらの定着筋がフ
ーチングの杭頭部上方に埋設支持されることにより、鋼
管とフーチングとの接合が一層強力になる。
物の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は
基礎構造物の第1実施例を示す縦断面図で、中心線を挟
んで左右で断面位置が異なる。図1(b)は図1(a)のa
−a線断面図、図2(a)は図1(a)のb−b線断面図、
図2(b)は図1(a)のc−c線断面図である。図3(a)
〜図3(c)はそれぞれ図1(a)の基礎構造物の施工手
順を順に示す、図1(a)に対応する断面図である。
ような立方体状のフーチング2が所定の間隔をあけて複
数配置され、隣接するフーチング2は基礎梁3を介して
結合されている。各フーチング2の中央部上に、本例で
はマンション等の建造物の柱4が一体に立設されてい
る。地盤A中には、本例では一つのフーチング2に対
し、四本の既製杭(ここではPHC杭)5がフーチング
2の上方より見て正方形の隅角部に対応するように等間
隔に、打設等により埋設支持されている。PHC杭5は
鉄筋コンクリート製の円筒状の中空杭で、下端が開放あ
るいは閉塞され、上端が開口している。
ブ付き鋼管6が配置されている。これらの鋼管6は杭5
の外径よりも大きな口径を有し、杭5の外径とほぼ同じ
高さの円筒体からなり、内外の両周面には一定間隔で多
数の螺旋状リブ6aが突設されている。また、鋼管6の
外周面先端部には、鋼管6の高さよりもやや長い寸法か
らなる多数の定着筋7が円周方向に等間隔に配置され、
上方に突出するように溶接により固着されている。
れ一体に接合された杭頭接合部(杭頭埋設部)2aと、
その上方で多数の主筋8とはかま筋8aが縦横に交差し
て籠状に配置された配筋部2bとから構成されている。
図2のように、杭頭接合部2aでは、杭5の杭頭部に図
1に示す定着筋7が溶接された両面リブ付き鋼管6が配
置された簡単な構造からなる。また柱4には柱筋10
が、基礎梁3には梁筋12が、それぞれ図1のように配
筋部2b内から柱4あるいは基礎梁3に沿って配置され
ている。そしてフーチング2、柱4および基礎梁3が、
それぞれ型枠を用いてコンクリート11を打設すること
により形成され、一体的に結合される。また同時に、杭
5の内部にもコンクリート11’が打設される。
が構成されるが、その施工手順は、図3に示すように、 四本の杭5を杭頭部が突出するように地盤中に埋設
して支持したのち、フーチング2の底面位置に栗石Cを
敷いて捨てコンクリートを打設する。そして、外周面先
端部に多数の定着筋7を上向きに溶接した両面リブ付き
鋼管6を、栗石および捨てコンクリートC上の、各杭5
の杭頭部周囲に配置する(図3(a))。
8a、柱を形成する柱筋10、基礎梁3を形成する梁筋
12などをそれぞれ配筋する(図3(b))。
取り囲んで、基礎梁3の上端までコンクリート11を打
設する。このとき各杭5の頭部内にもコンクリート1
1’を打設する(図3(c))。
る。
示すもので、図4(a)は図4(b)のb−b線断面図、図
4(b)は縦断面図である。本例の基礎構造物1’では、
立方体状の基礎板2に対し一本のPHC杭5の杭頭部が
埋設して接合されている点が、上記実施例の基礎構造物
1と相違するが、その他の点は共通している。本例の場
合、PHC杭5の外径は500mmで、杭5の肉厚は8
0mmである。両面リブ付き鋼管6の外径は650mm
で、その高さは500mmであり、鋼管6の上端より突
出する定着筋7の長さは600mmである。また、フー
チング2の幅および奥行きはそれぞれ1200mmで、
高さは1100mm、杭頭接合部2aの高さは500m
m、配筋部2bの高さは600mmである。そして、フ
ーチング2にはその両側に基礎梁3が一体に結合されて
いる。
1’について、上記した試験装置51(図15参照)に
より試験を行ったが、その結果は次のとおりであった。
すなわち、上記の基礎構造物1’を上下逆にして反力床
52上に鋼棒53で固定し、鉛直方向荷重を油圧ジャッ
キ60により70tf与えた場合と、鉛直方向荷重を与
えない場合とで試験を行った。試験は、ほぼ2.5tf
ピッチで軸力70tfの場合には最大25.0tfの荷
重まで、また軸力0tfの場合には最大17.5tfの
荷重まで押付け力と引張り力とを油圧ジャッキ55によ
り繰り返し与えた。
5の表面に多数の曲げひび割れが生じ、杭5の頭部の圧
縮側が広範囲に圧壊している。しかし、図5(a)・(b)
に示すように、フーチング2の上面、側面および底面の
いずれの面にもほび割れは生じていない。
4.2tf、杭破壊荷重;24.8tf (ただし、上記の各荷重は杭5の肉厚が83.0mmの
場合の測定値である)軸力0tfの場合も、軸力70t
fの場合と同様の傾向があるが、ひび割れの程度は小さ
い。
2.2tf、杭破壊荷重;17.3tf (ただし、上記の各荷重は杭5の肉厚が85.8mmの
場合の測定値である)従来との比較 (1) 図5に示すように、PHC杭5にひび割れや一部圧
壊が生じたが、フーチング2と杭5との接合状態は変化
なく、またフーチング2にはひび割れが一切発生してい
ないことから、本例の基礎構造物1’上に立設される建
造物や構築物はかなり大きな地震による横揺れを受けて
も、影響がないと推測される。
団における基礎構造物21の施工手順と比べて、同基礎
構造物21では杭頭埋設部22aにおいても縦横および
斜めに補強用の鉄筋を配筋したうえで、コンクリート2
7を打設したのちに、その上方の配筋部22bに主筋や
かご筋を配筋して基礎梁23の上端までコンクリート2
7を打設するから、本例の場合には杭頭埋設部22aに
補強筋を配筋すること、および杭頭埋設部22aにいっ
たんコンクリート27を打設することが不要になり、こ
れらの作業分だけ施工が簡単になり、施工期間が短縮さ
れる。
示すもので、図6(a)は図6(b)のb−b線断面図、図
6(b)は縦断面図である。本例の基礎構造物1”は、P
HC杭5の杭頭部の周囲に配置される両面リブ付き鋼管
6が、定着筋7を備えていない点が、上記第2実施例の
基礎構造物1’と相違するが、その他の点は共通してい
る。本例の場合も、PHC杭5の外径は500mm、杭
5の肉厚は80mmで、両面リブ付き鋼管6の外径は6
50mm、その高さは500mmである。また、フーチ
ング2の幅および奥行きはそれぞれ1200mmで、高
さは1100mm、杭頭接合部2aの高さは500m
m、配筋部2bの高さは600mmであることも共通し
ている。
1”についても、上記した試験装置51(図15参照)
により同様に試験を行ったが、その結果は次のとおりで
あった。すなわち、上記の基礎構造物1”を上下逆にし
て反力床52上に鋼棒53で固定し、鉛直方向荷重を油
圧ジャッキ60により70tf与えた場合と、鉛直方向
荷重を与えない場合とで試験を行った。試験は、ほぼ
2.5tfピッチで、軸力70tfの場合には最大2
5.0tfの荷重まで、また軸力0tfの場合には最大
17.5tfの荷重まで、押付け力と引張り力とを油圧
ジャッキ55により繰り返し与えた。
5の表面に多数の曲げひび割れが生じ、杭5の頭部の圧
縮側が広範囲に圧壊している。しかし、図7(a)・(b)
に示すように、フーチング2の上面、側面および底面の
いずれの面にもほび割れは生じていない。したがって、
上記第2実施例の基礎構造物1’と共通している。
4.6tf、杭破壊荷重;26.2tf (ただし、上記の各荷重は杭5の肉厚が106.5mm
の場合の測定値である)軸力0tfの場合も、軸力70
tfの場合と同様の傾向があるが、ひび割れの程度は小
さい。
2.2tf、杭破壊荷重;17.5tf (ただし、上記の各荷重は杭5の肉厚が102mmの場
合の測定値である)従来との比較 (1) 図7に示すように、PHC杭5にひび割れや一部圧
壊が生じたが、フーチング2と杭5との接合状態は変化
なく、またフーチング2にはひび割れが一切発生してい
ないことから、上記基礎構造物1’と同様に本例の基礎
構造物1”上に立設される建造物や構築物はかなり大き
な地震による横揺れを受けても、影響がないと推測され
る。
団における基礎構造物21の施工手順と比べて、同基礎
構造物21では杭頭埋設部22aにおいても縦横に補強
用の鉄筋を配筋したうえで、いったんコンクリート27
を打設したのちに、その上方の配筋部22bに主筋やか
ご筋を配筋して基礎梁の上端までコンクリート27を打
設するから、本例の場合には杭頭埋設部22aに補強筋
を配筋すること、および杭頭埋設部22aにいったんコ
ンクリート27を打設することが不要になり、これらの
作業分だけ施工が簡単になり、施工期間が短縮される。
礎構造物の性能を比較した表を下記に示す。ただし、本
発明の実施例および従来のAタイプ〜Cタイプの基礎構
造物は杭が破壊したために、最大荷重を杭の耐力で決定
したことによりほぼ同じ値になった。また杭の肉厚が下
記のように多少異なっているので、測定値に多少のばら
つきが生じた。
この発明の基礎構造物には、次のような優れた効果があ
る。 (1) フーチングに対する杭頭部の接合が強固で、地震に
よる横揺れで杭頭部がフーチングから抜け出すことがな
く、また両者の接合箇所に応力が集中しにくいから、フ
ーチングにひび割れが発生することがない。したがっ
て、基礎構造物上に立設される建造物や高速道路の橋脚
が地震により倒壊することが防止される。また、フーチ
ングの既製杭の杭頭部の周囲に両面リブ付きの鋼管を配
置する程度で、構成部材が少なく構造が簡単であるか
ら、施工が容易で施工期間が大幅に短縮できる。
項1のそれに比べて鋼管の外周面先端部に固着される複
数の定着筋が余分に必要になるが、それらの定着筋がフ
ーチングの杭頭部上方に埋設支持されることにより、杭
から両面リブ付き鋼管に伝達された水平力がより確実に
フーチングのコンクリート部分に伝わることになり、両
面リブ付き鋼管だけで杭頭部を補強する請求項1に比べ
て、両面リブ付き鋼管とフーチングとの接合が一層強力
になり、補強作用が向上する。
示す縦断面図で、中心線を挟んで左右で断面位置が異な
る。図1(b)は図1(a)のa−a線断面図である。
(b)は図1(a)のc−c線断面図である。
礎構造物の施工手順を順に示すもので、図1(a)に対応
する断面図である。
で、図4(a)は図4(b)のb−b線断面図、図4(b)は
縦断面図である。
図5(a)は図4(a)の基礎構造物の底面図、図5(b)は
図4(a)の基礎構造物の側面図である。
で、図6(a)は図6(b)のb−b線断面図、図6(b)は
縦断面図である。
図7(a)は図6(a)の基礎構造物の底面図、図7(b)は
図6(a)の基礎構造物の側面図である。
図8(a)は縦断面図、図8(b)は図8(a)のb−b線断
面図である。
図9(a)は図8(a)の基礎構造物の底面図、図9(b)は
図8(a)の基礎構造物の側面図である。
で、図10(a)は縦断面図、図10(b)は図10(a)の
b−b線断面図である。
で、図11(a)は図10(a)の基礎構造物の底面図、図
11(b)は図10(a)の基礎構造物の側面図である。
で、図12(a)は縦断面図、図12(b)は図12(a)の
b−b線断面図である。
で、図13(a)は図12(a)の基礎構造物の底面図、図
13(b)は図12(a)の基礎構造物の側面図である。
団用建造物の従来の基礎構造物を施工する手順を示す縦
断面図である。
すもので、図15(a)は平面図、図15(b)は正面図で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 建造物や構築物の基礎構造物であって、
地盤中に埋設支持した既製杭の杭頭部周囲に、該杭径よ
り大きい口径で、かつ該杭径とほぼ同じ高さを有する両
面リブ付き鋼管を配置し、 前記杭頭部の杭内および杭と両面リブ付き鋼管との間内
にコンクリートを打設するとともに、前記両面リブ付き
鋼管の周囲に所定形状のコンクリートを打設することに
より、フーチングと前記杭を一体に接合したことを特徴
とする基礎構造物。 - 【請求項2】 前記両面リブ付き鋼管の外周面先端部
に、前記杭径よりやや長い定寸の定着筋を円周方向に間
隔をあけて固着し、前記フーチング内に埋設した請求項
1記載の基礎構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08006590A JP3093625B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 基礎構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020020184A (ja) * | 2018-08-01 | 2020-02-06 | 三谷セキサン株式会社 | 既製杭の杭頭と基礎フーチングとの連結構造 |
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JP2020020184A (ja) * | 2018-08-01 | 2020-02-06 | 三谷セキサン株式会社 | 既製杭の杭頭と基礎フーチングとの連結構造 |
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