JPH09194669A - 炭酸カルシウムスラリーの製造方法 - Google Patents
炭酸カルシウムスラリーの製造方法Info
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- JPH09194669A JPH09194669A JP8030065A JP3006596A JPH09194669A JP H09194669 A JPH09194669 A JP H09194669A JP 8030065 A JP8030065 A JP 8030065A JP 3006596 A JP3006596 A JP 3006596A JP H09194669 A JPH09194669 A JP H09194669A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固形分濃度が高くても低粘度で、取り扱いの
容易な炭酸カルシウムスラリーの製造方法の提供。 【解決手段】 全構成単量体単位の合計量を基準にし
て、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50〜100
重量%含有する水溶性重合体(A)を分散剤として含む
炭酸カルシウムスラリーに、さらに全構成単量体単位の
合計量を基準にして、マレイン酸塩および/またはイタ
コン酸塩に基づく繰り返し単位を60〜90重量%含有
する水溶性重合体(B)を加えることを特徴とする、低
粘度な炭酸カルシウムスラリーの製造方法。
容易な炭酸カルシウムスラリーの製造方法の提供。 【解決手段】 全構成単量体単位の合計量を基準にし
て、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50〜100
重量%含有する水溶性重合体(A)を分散剤として含む
炭酸カルシウムスラリーに、さらに全構成単量体単位の
合計量を基準にして、マレイン酸塩および/またはイタ
コン酸塩に基づく繰り返し単位を60〜90重量%含有
する水溶性重合体(B)を加えることを特徴とする、低
粘度な炭酸カルシウムスラリーの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固形分濃度が高くても
低粘度で、取り扱いの容易な炭酸カルシウムスラリーの
製造方法に関するものである。
低粘度で、取り扱いの容易な炭酸カルシウムスラリーの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸カルシウムは、製紙およびゴム工業
分野を初めとして、プラスチック、塗料、建材および農
業等において広く使用されている。それらの用途のう
ち、製紙や塗料の分野では、取り扱いが容易な点で炭酸
カルシウムの水スラリーの利用が増大している。炭酸カ
ルシウムスラリーは、輸送効率や利用効率の点から出来
る限り高濃度であることが望ましいが、あまり高濃度に
すると粘度が高くなり、取り扱いが困難となるという問
題があった。
分野を初めとして、プラスチック、塗料、建材および農
業等において広く使用されている。それらの用途のう
ち、製紙や塗料の分野では、取り扱いが容易な点で炭酸
カルシウムの水スラリーの利用が増大している。炭酸カ
ルシウムスラリーは、輸送効率や利用効率の点から出来
る限り高濃度であることが望ましいが、あまり高濃度に
すると粘度が高くなり、取り扱いが困難となるという問
題があった。
【0003】上記問題の解決のために、従来ポリアクリ
ル酸ナトリウムおよびアクリル酸を主体とする各種共重
合体のナトリウム塩、すなわちアクリル酸とマレイン
酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸またはスチレンスルホン酸等との共重合体のナトリウ
ム塩が分散剤として使用されていた。しかしながら、上
記重合体が添加された炭酸カルシウムスラリーでは、な
お粘度が高く問題があった。
ル酸ナトリウムおよびアクリル酸を主体とする各種共重
合体のナトリウム塩、すなわちアクリル酸とマレイン
酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸またはスチレンスルホン酸等との共重合体のナトリウ
ム塩が分散剤として使用されていた。しかしながら、上
記重合体が添加された炭酸カルシウムスラリーでは、な
お粘度が高く問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高い
固形分濃度であっても、低粘度な炭酸カルシウムスラリ
ーの製法の提供である。
固形分濃度であっても、低粘度な炭酸カルシウムスラリ
ーの製法の提供である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、個々には炭酸カル
シウム用の分散剤として知られている2種類の特定の水
溶性重合体を下記の方法で併用することにより、従来の
分散剤では到達が困難であった低粘度の炭酸カルシウム
スラリーが得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明は、全構成単量体単位の合計量を
基準にして、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50
〜100重量%含有する水溶性重合体(A)を分散剤と
して含む炭酸カルシウムスラリーに、さらに全構成単量
体単位の合計量を基準にして、マレイン酸塩および/ま
たはイタコン酸塩に基づく繰り返し単位を60〜90重
量%含有する水溶性重合体(B)を加えることを特徴と
する、低粘度な炭酸カルシウムスラリーの製造方法であ
る。以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
を解決するために鋭意検討した結果、個々には炭酸カル
シウム用の分散剤として知られている2種類の特定の水
溶性重合体を下記の方法で併用することにより、従来の
分散剤では到達が困難であった低粘度の炭酸カルシウム
スラリーが得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明は、全構成単量体単位の合計量を
基準にして、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50
〜100重量%含有する水溶性重合体(A)を分散剤と
して含む炭酸カルシウムスラリーに、さらに全構成単量
体単位の合計量を基準にして、マレイン酸塩および/ま
たはイタコン酸塩に基づく繰り返し単位を60〜90重
量%含有する水溶性重合体(B)を加えることを特徴と
する、低粘度な炭酸カルシウムスラリーの製造方法であ
る。以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における水溶性重合体
(A)は、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50〜
100重量%含有するアクリル酸の単独重合体または共
重合体の塩であり、その重量平均分子量は1000〜2
0000が好ましい。なお、本発明における重量平均分
子量は、ポリアクリル酸ナトリウムを基準物質とする水
系ゲルパーミエーションクロマトグラフイーによるもの
である。
(A)は、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50〜
100重量%含有するアクリル酸の単独重合体または共
重合体の塩であり、その重量平均分子量は1000〜2
0000が好ましい。なお、本発明における重量平均分
子量は、ポリアクリル酸ナトリウムを基準物質とする水
系ゲルパーミエーションクロマトグラフイーによるもの
である。
【0007】アクリル酸塩に基づく繰り返し単位ととも
に、水溶性重合体(A)を形成する単量体単位(以下共
重合単位という)としては、マレイン酸、イタコン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、
アクリルアミドまたはポリアルキレングリコールモノ
(メタ)アクリル酸エステル等に基づく単位が挙げら
れ、かかる共重合単位は2種以上併用しても良い。重合
体における塩を形成する塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよびアルカ
ノールアミン、エチレンジアミン等のアミンが挙げられ
る。好ましい水溶性重合体(A)は、ポリアクリル酸ナ
トリウムおよびアクリル酸/マレイン酸共重合体(マレ
イン酸単位の含有割合30〜50重量%)のナトリウム
塩である。水溶性重合体(A)における共重合単位の割
合が、50重量%を超えると得られる炭酸カルシウムス
ラリーの粘度が高い。
に、水溶性重合体(A)を形成する単量体単位(以下共
重合単位という)としては、マレイン酸、イタコン酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、
アクリルアミドまたはポリアルキレングリコールモノ
(メタ)アクリル酸エステル等に基づく単位が挙げら
れ、かかる共重合単位は2種以上併用しても良い。重合
体における塩を形成する塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよびアルカ
ノールアミン、エチレンジアミン等のアミンが挙げられ
る。好ましい水溶性重合体(A)は、ポリアクリル酸ナ
トリウムおよびアクリル酸/マレイン酸共重合体(マレ
イン酸単位の含有割合30〜50重量%)のナトリウム
塩である。水溶性重合体(A)における共重合単位の割
合が、50重量%を超えると得られる炭酸カルシウムス
ラリーの粘度が高い。
【0008】本発明においては、上記水溶性重合体
(A)によって水中に炭酸カルシウム粉末を分散させた
炭酸カルシウムスラリー(以下一次スラリーという)
に、後記の水溶性重合体(B)をさらに配合する。一次
スラリーの製造方法としては、乾式で粉砕された炭酸カ
ルシウムを水溶性重合体(A)の存在下に水中に分散さ
せる方法、化学反応によって合成された微細な軽質炭酸
カルシウムを水溶性重合体(A)を含む水中に直接分散
させる方法、あるいは水溶性重合体(A)を含む水中で
炭酸カルシウムを湿式粉砕する方法等が採用できる。炭
酸カルシウムの種類は、特に限定されることなく、重質
炭酸カルシウムおよび軽質炭酸カルシウム等が使用で
き、炭酸カルシウムの好ましい粒径は、重質炭酸カルシ
ウムでは0.3〜1.5μm程度であり、また軽質炭酸
カルシウムでは0.1〜0.5μm程度である。
(A)によって水中に炭酸カルシウム粉末を分散させた
炭酸カルシウムスラリー(以下一次スラリーという)
に、後記の水溶性重合体(B)をさらに配合する。一次
スラリーの製造方法としては、乾式で粉砕された炭酸カ
ルシウムを水溶性重合体(A)の存在下に水中に分散さ
せる方法、化学反応によって合成された微細な軽質炭酸
カルシウムを水溶性重合体(A)を含む水中に直接分散
させる方法、あるいは水溶性重合体(A)を含む水中で
炭酸カルシウムを湿式粉砕する方法等が採用できる。炭
酸カルシウムの種類は、特に限定されることなく、重質
炭酸カルシウムおよび軽質炭酸カルシウム等が使用で
き、炭酸カルシウムの好ましい粒径は、重質炭酸カルシ
ウムでは0.3〜1.5μm程度であり、また軽質炭酸
カルシウムでは0.1〜0.5μm程度である。
【0009】スラリーにおける炭酸カルシウムと水の割
合は、炭酸カルシウム100重量部あたり、水30〜7
0重量部が適当である。水溶性重合体(A)について
は、分散剤としての一般的な使われ方が適用される。す
なわち、一次スラリーの粘度が極小になる量の水溶性重
合体(A)が使用される。かかる使用量は、炭酸カルシ
ウムの種類によって異なり実験によって確認されるが、
通常炭酸カルシウム100重量部あたり、0.05〜
1.5重量部であり、例えば以下のようである。
合は、炭酸カルシウム100重量部あたり、水30〜7
0重量部が適当である。水溶性重合体(A)について
は、分散剤としての一般的な使われ方が適用される。す
なわち、一次スラリーの粘度が極小になる量の水溶性重
合体(A)が使用される。かかる使用量は、炭酸カルシ
ウムの種類によって異なり実験によって確認されるが、
通常炭酸カルシウム100重量部あたり、0.05〜
1.5重量部であり、例えば以下のようである。
【0010】<例1> 重質炭酸カルシウム(湿式粉砕);100重量部 水;30〜40重量部 水溶性重合体(A);0.4〜1.0重量部 <例2> 粒径0.1〜0.5μmの軽質炭酸カルシウム;100
重量部 水;40〜70重量部 水溶性重合体(A);0.6〜1.2重量部
重量部 水;40〜70重量部 水溶性重合体(A);0.6〜1.2重量部
【0011】上記一次スラリーに添加する水溶性重合体
(B)は、前記のとおり、全構成単位の合計量を基準に
して、マレイン酸塩および/またはイタコン酸塩に基づ
く繰り返し単位(以下これらの単位を2価カルボン酸塩
単位と総称する)を60〜90重量%含有する水溶性重
合体であり、その重量平均分子量は1000〜2000
0が好ましい。水溶性重合体(B)における塩を形成す
る陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ン、リチウムイオン、アンモニウムイオンまたはアミン
に基づく陽イオン等が挙げられ、本発明において好まし
い陽イオンは、ナトリウムイオンである。共重合体にお
ける2価カルボン酸塩単位の含有割合が、60重量%未
満であると一次スラリーの粘度をさらに低下させること
ができず、一方90重量%を越えると重合自体が困難と
なり、所望の分子量の重合体が得られ難い。
(B)は、前記のとおり、全構成単位の合計量を基準に
して、マレイン酸塩および/またはイタコン酸塩に基づ
く繰り返し単位(以下これらの単位を2価カルボン酸塩
単位と総称する)を60〜90重量%含有する水溶性重
合体であり、その重量平均分子量は1000〜2000
0が好ましい。水溶性重合体(B)における塩を形成す
る陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ン、リチウムイオン、アンモニウムイオンまたはアミン
に基づく陽イオン等が挙げられ、本発明において好まし
い陽イオンは、ナトリウムイオンである。共重合体にお
ける2価カルボン酸塩単位の含有割合が、60重量%未
満であると一次スラリーの粘度をさらに低下させること
ができず、一方90重量%を越えると重合自体が困難と
なり、所望の分子量の重合体が得られ難い。
【0012】上記2価カルボン酸塩単位と共に、水溶性
重合体(B)を形成する共重合単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸およびフマル酸等のα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸ならびにその塩;2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸
およびアリルスルホン酸等のα,β−エチレン性不飽和
スルホン酸ならびにその塩;(メタ)アクリル酸アルキ
ル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、スチ
レンおよび酢酸ビニル等が挙げられる。好ましい共重合
単量体は、(メタ)アクリル酸および2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそれらのナト
リウム塩である。
重合体(B)を形成する共重合単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸およびフマル酸等のα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸ならびにその塩;2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸
およびアリルスルホン酸等のα,β−エチレン性不飽和
スルホン酸ならびにその塩;(メタ)アクリル酸アルキ
ル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、スチ
レンおよび酢酸ビニル等が挙げられる。好ましい共重合
単量体は、(メタ)アクリル酸および2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそれらのナト
リウム塩である。
【0013】水溶性重合体(B)は、通常水またはアル
コール系の溶媒中で、マレイン酸および/またはイタコ
ン酸と(メタ)アクリル酸等の共重合単量体をラジカル
重合させて得られる重合体を、塩基で中和することによ
り製造される。一次スラリーに水溶性重合体(B)を加
える操作としては、水溶性重合体(B)の水溶液を直接
一次スラリー中に添加する方法が簡便である。水溶性重
合体(B)の好適な添加量は、一次スラリーにおける炭
酸カルシウムの種類、粒径およびスラリー濃度等の因子
によって異なり、それは、水溶性重合体(A)の使用量
を決めたと同様な方法、すなわち得られるスラリーの粘
度を極小にする量を実験的に求めるという方法で決定さ
れる。通常該添加量は、炭酸カルシウム100重量部あ
たり、0.1〜0.3重量部である。
コール系の溶媒中で、マレイン酸および/またはイタコ
ン酸と(メタ)アクリル酸等の共重合単量体をラジカル
重合させて得られる重合体を、塩基で中和することによ
り製造される。一次スラリーに水溶性重合体(B)を加
える操作としては、水溶性重合体(B)の水溶液を直接
一次スラリー中に添加する方法が簡便である。水溶性重
合体(B)の好適な添加量は、一次スラリーにおける炭
酸カルシウムの種類、粒径およびスラリー濃度等の因子
によって異なり、それは、水溶性重合体(A)の使用量
を決めたと同様な方法、すなわち得られるスラリーの粘
度を極小にする量を実験的に求めるという方法で決定さ
れる。通常該添加量は、炭酸カルシウム100重量部あ
たり、0.1〜0.3重量部である。
【0014】以下に実施例および比較例を挙げ、本発明
をさらに具体的に説明する。なお、以下において、重量
%は単に%と表記する。
をさらに具体的に説明する。なお、以下において、重量
%は単に%と表記する。
【参考例1】市販の乾式粉砕炭酸カルシウム(平均粒径
1.1μm)1000gに対し、ポリアクリル酸ナトリ
ウム(重量平均分子量6000)の40%水溶液を2.
5g〔炭酸カルシウムに対する比率(固形分比)0.1
%〕および水331.8gを加え、オートホモミキサー
(特殊機化工業社製)により、4000rpmで10分
間攪拌して炭酸カルシウム濃度75%のスラリーを得
た。得られたスラリーの粘度(B型粘度計によって測
定)は、620cpsであった。
1.1μm)1000gに対し、ポリアクリル酸ナトリ
ウム(重量平均分子量6000)の40%水溶液を2.
5g〔炭酸カルシウムに対する比率(固形分比)0.1
%〕および水331.8gを加え、オートホモミキサー
(特殊機化工業社製)により、4000rpmで10分
間攪拌して炭酸カルシウム濃度75%のスラリーを得
た。得られたスラリーの粘度(B型粘度計によって測
定)は、620cpsであった。
【0015】
【実施例1〜8】上記参考例1で得られた炭酸カルシウ
ムスラリーに、表1に示した単量体組成および重量平均
分子量の重合体を、炭酸カルシウムに対し固形分比で
0.05%添加して、オートホモミキサーにより、20
00rpmで5分間攪拌した。得られた炭酸カルシウム
スラリーの粘度(B型粘度計によって測定)は、表2の
とおりであり、いずれも参考例1で示された初期粘度6
20cpsを下回っている。
ムスラリーに、表1に示した単量体組成および重量平均
分子量の重合体を、炭酸カルシウムに対し固形分比で
0.05%添加して、オートホモミキサーにより、20
00rpmで5分間攪拌した。得られた炭酸カルシウム
スラリーの粘度(B型粘度計によって測定)は、表2の
とおりであり、いずれも参考例1で示された初期粘度6
20cpsを下回っている。
【0016】
【表1】
【0017】表1中で使用されている以下の略号は、そ
れぞれ次の化合物を表す。 MLA;マレイン酸 ITA;イタコン酸 AA;アクリル酸 AMPS;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸 NaSS;スチレンスルホン酸ナトリウム HEMA;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル AMD;アクリルアミド
れぞれ次の化合物を表す。 MLA;マレイン酸 ITA;イタコン酸 AA;アクリル酸 AMPS;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸 NaSS;スチレンスルホン酸ナトリウム HEMA;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル AMD;アクリルアミド
【0018】
【参考例2】平均粒径7.4μmの炭酸カルシウム18
00gに、水618.9gおよび参考例1で用いたもの
と同一のポリアクリル酸ナトリウム水溶液22.5g
〔炭酸カルシウムに対する比率(固形分比)0.5%〕
を加えて、サンドミル(アイメックス社製)にて湿式粉
砕を行い、平均粒径1.2μmの炭酸カルシウムからな
る固形分濃度74%のスラリーを調製した。得られたス
ラリーの粘度は410cpsであった。
00gに、水618.9gおよび参考例1で用いたもの
と同一のポリアクリル酸ナトリウム水溶液22.5g
〔炭酸カルシウムに対する比率(固形分比)0.5%〕
を加えて、サンドミル(アイメックス社製)にて湿式粉
砕を行い、平均粒径1.2μmの炭酸カルシウムからな
る固形分濃度74%のスラリーを調製した。得られたス
ラリーの粘度は410cpsであった。
【0019】
【実施例9〜16】上記参考例2で得られた炭酸カルシ
ウムスラリーに、表1に記載の重合体を、炭酸カルシウ
ムに対し固形分比で0.1%添加して、オートホモミキ
サーにより、2000rpmで5分間攪拌した。得られ
た炭酸カルシウムスラリーの粘度は、表2のとおりであ
り、いずれも参考例2で示された初期粘度410cps
を下回っている。
ウムスラリーに、表1に記載の重合体を、炭酸カルシウ
ムに対し固形分比で0.1%添加して、オートホモミキ
サーにより、2000rpmで5分間攪拌した。得られ
た炭酸カルシウムスラリーの粘度は、表2のとおりであ
り、いずれも参考例2で示された初期粘度410cps
を下回っている。
【0020】
【表2】
【0021】
【比較例1】実施例1と同様な方法により、参考例1で
得られた炭酸カルシウムスラリーに、重量平均分子量が
9500のアクリル酸/マレイン酸共重合体(アクリル
酸/マレイン酸=55%:45%)のナトリウム塩を、
炭酸カルシウムに対し固形分比で0.05%添加した。
得られた炭酸カルシウムスラリーの粘度は602cps だ
った。
得られた炭酸カルシウムスラリーに、重量平均分子量が
9500のアクリル酸/マレイン酸共重合体(アクリル
酸/マレイン酸=55%:45%)のナトリウム塩を、
炭酸カルシウムに対し固形分比で0.05%添加した。
得られた炭酸カルシウムスラリーの粘度は602cps だ
った。
【0022】
【比較例2】実施例9と同様な方法により、参考例2で
得られた炭酸カルシウムスラリーに、重量平均分子量が
10000のアクリル酸/マレイン酸/AMPS共重合体
(アクリル酸/マレイン酸/AMPS=50%:20%:3
0%)のナトリウム塩を、炭酸カルシウムに対し固形分
比で0.1%添加した。得られた炭酸カルシウムスラリ
ーの粘度は443cps だった。
得られた炭酸カルシウムスラリーに、重量平均分子量が
10000のアクリル酸/マレイン酸/AMPS共重合体
(アクリル酸/マレイン酸/AMPS=50%:20%:3
0%)のナトリウム塩を、炭酸カルシウムに対し固形分
比で0.1%添加した。得られた炭酸カルシウムスラリ
ーの粘度は443cps だった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、従来の分散剤では得ら
れなかった低粘度の炭酸カルシウムスラリーを容易に得
ることができる。
れなかった低粘度の炭酸カルシウムスラリーを容易に得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 35/00 C08L 35/00 (72)発明者 岡田 稔 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 全構成単量体単位の合計量を基準にし
て、アクリル酸塩に基づく繰り返し単位を50〜100
重量%含有する水溶性重合体(A)を分散剤として含む
炭酸カルシウムスラリーに、さらに全構成単量体単位の
合計量を基準にして、マレイン酸塩および/またはイタ
コン酸塩に基づく繰り返し単位を60〜90重量%含有
する水溶性重合体(B)を加えることを特徴とする、低
粘度な炭酸カルシウムスラリーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8030065A JPH09194669A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 炭酸カルシウムスラリーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8030065A JPH09194669A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 炭酸カルシウムスラリーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09194669A true JPH09194669A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=12293421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8030065A Pending JPH09194669A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 炭酸カルシウムスラリーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09194669A (ja) |
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-
1996
- 1996-01-24 JP JP8030065A patent/JPH09194669A/ja active Pending
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WO2016129431A1 (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 日本スピンドル製造株式会社 | 被処理物質の分散方法並びに分散装置並びにそれによって生成される被処理物質及び分散媒が混合した液体の生成方法 |
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