JPH09194539A - 新規なアクリル系エラストマーおよびその組成物 - Google Patents
新規なアクリル系エラストマーおよびその組成物Info
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- JPH09194539A JPH09194539A JP2984296A JP2984296A JPH09194539A JP H09194539 A JPH09194539 A JP H09194539A JP 2984296 A JP2984296 A JP 2984296A JP 2984296 A JP2984296 A JP 2984296A JP H09194539 A JPH09194539 A JP H09194539A
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- acrylic elastomer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 過酸化物架橋が可能な新規なアクリル系エラ
ストマーであって、組成の調整によって耐熱性を実質的
に損なうことなく耐寒性などを調整することができ、し
かもフッ素ゴム等とブレンドした場合においても加硫成
形が可能なものを提供する。 【解決手段】 一般式 CH2=CRCOOCH2CH2CF2CF2Br (R:
H,CH3) で表わされる4-ブロモポリフルオロブチル(メ
タ)アクリレートを約0.1〜20重量%の割合で低級アルキ
ルアクリレートと共重合させた、ムーニー粘度ML1+4(10
0℃)が約10〜100ptsの新規なアクリル系エラストマー。
この共重合体中の低級アルキルアクリレートの一部はア
ルコキシアルキルアクリレートで置換されていてもよ
い。
ストマーであって、組成の調整によって耐熱性を実質的
に損なうことなく耐寒性などを調整することができ、し
かもフッ素ゴム等とブレンドした場合においても加硫成
形が可能なものを提供する。 【解決手段】 一般式 CH2=CRCOOCH2CH2CF2CF2Br (R:
H,CH3) で表わされる4-ブロモポリフルオロブチル(メ
タ)アクリレートを約0.1〜20重量%の割合で低級アルキ
ルアクリレートと共重合させた、ムーニー粘度ML1+4(10
0℃)が約10〜100ptsの新規なアクリル系エラストマー。
この共重合体中の低級アルキルアクリレートの一部はア
ルコキシアルキルアクリレートで置換されていてもよ
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアクリル系
エラストマーおよびその組成物に関する。更に詳しく
は、過酸化物架橋が可能な新規なアクリル系エラストマ
ーおよびその組成物に関する。
エラストマーおよびその組成物に関する。更に詳しく
は、過酸化物架橋が可能な新規なアクリル系エラストマ
ーおよびその組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系エラストマーは、主鎖が飽和
構造であるため、ジエン系エラストマーのようにイオウ
架橋を行うことができない、そこで、架橋点形成性単量
体として塩素、エポキシ基、カルボキシル基等を含有す
る単量体を共重合させることが行われているが、塩素系
架橋点は架橋速度および加硫物性の点ではすぐれている
ものの、成形物による金属の腐食の問題があり、エポキ
シ系架橋点では、架橋速度、加硫物性が満足されず、カ
ルボキシル系架橋点では架橋速度が遅いばかりではな
く、スコーチ性での不安があるなど、それぞれ問題点を
有している。
構造であるため、ジエン系エラストマーのようにイオウ
架橋を行うことができない、そこで、架橋点形成性単量
体として塩素、エポキシ基、カルボキシル基等を含有す
る単量体を共重合させることが行われているが、塩素系
架橋点は架橋速度および加硫物性の点ではすぐれている
ものの、成形物による金属の腐食の問題があり、エポキ
シ系架橋点では、架橋速度、加硫物性が満足されず、カ
ルボキシル系架橋点では架橋速度が遅いばかりではな
く、スコーチ性での不安があるなど、それぞれ問題点を
有している。
【0003】そこで、架橋速度、加硫物性、腐食等の問
題を解決する手段として、過酸化物架橋が検討されてい
るが、従来知られている過酸化物架橋性アクリル系エラ
ストマーにおいては、アクリル系エラストマーが本来有
するすぐれた耐熱性が損なわれるという新たな問題を生
じさせる。
題を解決する手段として、過酸化物架橋が検討されてい
るが、従来知られている過酸化物架橋性アクリル系エラ
ストマーにおいては、アクリル系エラストマーが本来有
するすぐれた耐熱性が損なわれるという新たな問題を生
じさせる。
【0004】更に、従来からアクリル系エラストマーの
主成分モノマーの一種として用いられている2-メトキシ
エチルアクリレートを実質的な架橋点とし(過酸化物に
よる側鎖エーテル結合の水素を引抜点とする)、共架橋
剤としてビスマレイミド化合物を用いて過酸化物架橋す
ることも提案されているが(特開平5-214196号公報)、こ
の方法では30〜80重量%という一定量以上の2-メトキシ
エチルアクリレートを共重合させる必要があり、組成の
調整による耐寒性や耐油性の調整ができないという問題
がある。また、この方法では、ビスマレイミド化合物を
必須の共架橋剤としており、これ以外の共架橋剤、例え
ばトリアリルイソシアヌレート等を用いた場合には、加
硫成形自体が行われない。
主成分モノマーの一種として用いられている2-メトキシ
エチルアクリレートを実質的な架橋点とし(過酸化物に
よる側鎖エーテル結合の水素を引抜点とする)、共架橋
剤としてビスマレイミド化合物を用いて過酸化物架橋す
ることも提案されているが(特開平5-214196号公報)、こ
の方法では30〜80重量%という一定量以上の2-メトキシ
エチルアクリレートを共重合させる必要があり、組成の
調整による耐寒性や耐油性の調整ができないという問題
がある。また、この方法では、ビスマレイミド化合物を
必須の共架橋剤としており、これ以外の共架橋剤、例え
ばトリアリルイソシアヌレート等を用いた場合には、加
硫成形自体が行われない。
【0005】フッ素ゴムは、卓越した耐熱性と良好な耐
燃料油性を有しているが、非常に高価であることが実用
上の難点とされている。そこで、やはり耐熱性の点です
ぐれているアクリル系エラストマーとブレンドして用い
られることが考えられるが、上記ビスマレイミド化合物
を共架橋剤とした場合には加硫成形自体が行われない。
燃料油性を有しているが、非常に高価であることが実用
上の難点とされている。そこで、やはり耐熱性の点です
ぐれているアクリル系エラストマーとブレンドして用い
られることが考えられるが、上記ビスマレイミド化合物
を共架橋剤とした場合には加硫成形自体が行われない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、過酸
化物架橋が可能な新規なアクリル系エラストマーであっ
て、組成の調整によって耐熱性を実質的に損なうことな
く耐寒性などを調整することができ、しかもフッ素ゴム
等とブレンドした場合においても加硫成形が可能なもの
を提供することにある。
化物架橋が可能な新規なアクリル系エラストマーであっ
て、組成の調整によって耐熱性を実質的に損なうことな
く耐寒性などを調整することができ、しかもフッ素ゴム
等とブレンドした場合においても加硫成形が可能なもの
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によって、一般式
CH2=CRCOO(CH2CH2)m(CF2CF2)nX (ここで、Rは水素原
子またはメチル基であり、Xは臭素原子またはヨウ素原
子であり、mおよびnはいずれも1〜10の整数である)で表
わされる4-ハロゲノポリフルオロブチル(メタ)アクリレ
ートを約0.1〜20重量%の割合で低級アルキルアクリレー
トと共重合させた、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が約10〜
100ptsの新規なアクリル系エラストマーが提案され、こ
の共重合体中の低級アルキルアクリレートの一部はアル
コキシアルキルアクリレートで置換されていてもよい。
CH2=CRCOO(CH2CH2)m(CF2CF2)nX (ここで、Rは水素原
子またはメチル基であり、Xは臭素原子またはヨウ素原
子であり、mおよびnはいずれも1〜10の整数である)で表
わされる4-ハロゲノポリフルオロブチル(メタ)アクリレ
ートを約0.1〜20重量%の割合で低級アルキルアクリレー
トと共重合させた、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が約10〜
100ptsの新規なアクリル系エラストマーが提案され、こ
の共重合体中の低級アルキルアクリレートの一部はアル
コキシアルキルアクリレートで置換されていてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】上記一般式で表わされる4-ハロゲ
ノポリフルオロブチル(メタ)アクリレートとしては、好
ましくは4-ブロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレー
トが用いられる。4-ブロモポリフルオロブチル(メタ)ア
クリレートは、新規化合物であり、例えば次のような一
連の工程を経て合成される: (1) CF2=CF2+IBr → ICF2CF2Br この反応は、オートクレーブ中にヨウ素、臭素およびフ
レオン系溶媒を順次仕込み、そこにテトラフルオロエチ
レンを分添しながら、約10〜150℃で約5〜24時間程度反
応させることによって行われる。反応混合物中には、IC
F2CF2I、BrCF2CF2Br等の副生物が当然に含まれるので、
分留によってそれらの除去が行われる。
ノポリフルオロブチル(メタ)アクリレートとしては、好
ましくは4-ブロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレー
トが用いられる。4-ブロモポリフルオロブチル(メタ)ア
クリレートは、新規化合物であり、例えば次のような一
連の工程を経て合成される: (1) CF2=CF2+IBr → ICF2CF2Br この反応は、オートクレーブ中にヨウ素、臭素およびフ
レオン系溶媒を順次仕込み、そこにテトラフルオロエチ
レンを分添しながら、約10〜150℃で約5〜24時間程度反
応させることによって行われる。反応混合物中には、IC
F2CF2I、BrCF2CF2Br等の副生物が当然に含まれるので、
分留によってそれらの除去が行われる。
【0009】
(2) ICF2CF2Br+CH2=CH2 → ICH2CH2CF2CF2Br
この反応は、有機過酸化物開始剤の存在下にエチレンを
分添しながら、約5〜200℃で約1〜10時間程度反応させ
ることによって行われる。
分添しながら、約5〜200℃で約1〜10時間程度反応させ
ることによって行われる。
【0010】(3) CH2=CRCOOK+ICH2CH2CF2CF2Br →
CH2=CRCOOCH2CH2CF2CF2Br この反応は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の重合防
止剤としてのフェノチアジン等の存在下に、第3ブタノ
ール等の溶媒中で約-20〜180℃で約1〜24時間程度反応
させることによって行われ、反応混合物から副生物(KI)
および溶媒を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにかけることにより目的物が取得される。
CH2=CRCOOCH2CH2CF2CF2Br この反応は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の重合防
止剤としてのフェノチアジン等の存在下に、第3ブタノ
ール等の溶媒中で約-20〜180℃で約1〜24時間程度反応
させることによって行われ、反応混合物から副生物(KI)
および溶媒を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにかけることにより目的物が取得される。
【0011】低級アルキルアクリレートと4-ブロモポリ
フルオロブチル(メタ)アクリレートとの共重合反応は、
通常用いられるラジカル重合開始剤、好ましくはそれの
レドックス系の存在下に、乳化重合、けん濁重合、溶液
重合、塊状重合などの任意の方法で行われ、好ましくは
乳化重合によって行われる。その重合温度は、一般に約
5〜80℃であり、好ましくは約10〜60℃である。得られ
たアクリル系エラストマーは、約10〜100pts、好ましく
は約20〜60ptsのムーニー粘度ML1+4(100℃)を有する。
フルオロブチル(メタ)アクリレートとの共重合反応は、
通常用いられるラジカル重合開始剤、好ましくはそれの
レドックス系の存在下に、乳化重合、けん濁重合、溶液
重合、塊状重合などの任意の方法で行われ、好ましくは
乳化重合によって行われる。その重合温度は、一般に約
5〜80℃であり、好ましくは約10〜60℃である。得られ
たアクリル系エラストマーは、約10〜100pts、好ましく
は約20〜60ptsのムーニー粘度ML1+4(100℃)を有する。
【0012】アクリル系エラストマーの主成分を形成す
る低級アルキルアクリレートとしては、例えばメチルア
クリレート、エチルアクリレート、n-またはイソ-プロ
ピルアクリレート、n-またはイソ-ブチルアクリレー
ト、n-アミルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、
2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレー
ト、2-シアノエチルアクリレート等の炭素数1〜8のアル
キル基(シアノ基などの置換基を有するものを含む)を有
するアルキルアクリレートが用いられ、好ましくはエチ
ルアクリレートまたはn-ブチルアクリレートが用いられ
る。
る低級アルキルアクリレートとしては、例えばメチルア
クリレート、エチルアクリレート、n-またはイソ-プロ
ピルアクリレート、n-またはイソ-ブチルアクリレー
ト、n-アミルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、
2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレー
ト、2-シアノエチルアクリレート等の炭素数1〜8のアル
キル基(シアノ基などの置換基を有するものを含む)を有
するアルキルアクリレートが用いられ、好ましくはエチ
ルアクリレートまたはn-ブチルアクリレートが用いられ
る。
【0013】これらの低級アルキルアクリレートと4-ブ
ロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレートとが共重合
される場合には、前者が約80〜99.9重量%、好ましくは
約90〜99重量%、また後者が約20〜0.1重量%、好ましく
は約10〜1重量%の割合で共重合される。この共重合反応
の重合率は約90%以上になるので、各単量体の仕込み重
量比がほぼ生成共重合体の組成重量比となる。後者の共
重合割合がこれより少ないと、本発明の所期の目的を達
成させることができず、一方これより多い割合で共重合
させると、伸びの値が著しく低下するようになる。
ロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレートとが共重合
される場合には、前者が約80〜99.9重量%、好ましくは
約90〜99重量%、また後者が約20〜0.1重量%、好ましく
は約10〜1重量%の割合で共重合される。この共重合反応
の重合率は約90%以上になるので、各単量体の仕込み重
量比がほぼ生成共重合体の組成重量比となる。後者の共
重合割合がこれより少ないと、本発明の所期の目的を達
成させることができず、一方これより多い割合で共重合
させると、伸びの値が著しく低下するようになる。
【0014】このように約80〜99.9重量%の割合で共重
合される低級アルキルアクリレートの一部、具体的には
得られる共重合体中の約70重量%以下、好ましくは約10
〜60重量%を占めるような割合で、アルコキシアルキル
アクリレートで置換することができる。このようなアル
コキシアルキルアクリレートによる置換は、低級アルキ
ルアクリレートと比較的広い割合の範囲で行うことがで
きるので、所望の耐寒性や耐油性を得るための組成の調
整における設計の自由度を増加させる。
合される低級アルキルアクリレートの一部、具体的には
得られる共重合体中の約70重量%以下、好ましくは約10
〜60重量%を占めるような割合で、アルコキシアルキル
アクリレートで置換することができる。このようなアル
コキシアルキルアクリレートによる置換は、低級アルキ
ルアクリレートと比較的広い割合の範囲で行うことがで
きるので、所望の耐寒性や耐油性を得るための組成の調
整における設計の自由度を増加させる。
【0015】また、アルコキシアルキルアクリレートと
しては、例えばメトキシメチルアクリレート、エトキシ
メチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、
2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアク
リレート等の炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有す
るアルコキシアルキルアクリレートが用いられ、好まし
くは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチル
アクリレートが用いられる。
しては、例えばメトキシメチルアクリレート、エトキシ
メチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、
2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアク
リレート等の炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有す
るアルコキシアルキルアクリレートが用いられ、好まし
くは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチル
アクリレートが用いられる。
【0016】低級アルキルアクリレートは、その一部、
具体的には約30重量%程度迄を他の共重合性単量体と置
換し、共重合させてもよい。かかる共重合性単量体とし
ては、例えばエチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチ
レン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル、アルキルメタクリレート、ヒドロキシアル
キルアクリレート、アルコキシアルキルメタクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、フルフリルアクリレート、ラクトン開環物付加側鎖
を有する(メタ)アクリレート(特開平3-160008号公報、
同6-145257号公報参照)等が挙げられる。
具体的には約30重量%程度迄を他の共重合性単量体と置
換し、共重合させてもよい。かかる共重合性単量体とし
ては、例えばエチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチ
レン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル、アルキルメタクリレート、ヒドロキシアル
キルアクリレート、アルコキシアルキルメタクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、フルフリルアクリレート、ラクトン開環物付加側鎖
を有する(メタ)アクリレート(特開平3-160008号公報、
同6-145257号公報参照)等が挙げられる。
【0017】低級アルキルアクリレートは、更にその一
部、具体的には約10重量%程度迄をジエン系単量体と置
換し、共重合させてもよい。かかるジエン系単量体とし
ては、例えばジビニルベンゼン、ピペリレン、イソプレ
ン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、クロロプレ
ン、ブタジエン、メチルブタジエン、シクロペンタジエ
ン、メチルペンタジエン、エチレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート等が挙げられる。
部、具体的には約10重量%程度迄をジエン系単量体と置
換し、共重合させてもよい。かかるジエン系単量体とし
ては、例えばジビニルベンゼン、ピペリレン、イソプレ
ン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、クロロプレ
ン、ブタジエン、メチルブタジエン、シクロペンタジエ
ン、メチルペンタジエン、エチレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート等が挙げられる。
【0018】これらの各単量体を共重合して得られる、
低級アルキルアクリレートを主成分とし、これに4-ブロ
モポリフルオロブチル(メタ)アクリレートを共重合させ
たアクリル系エラストマーは、有機過酸化物および3官
能性不飽和化合物の存在下において架橋される。
低級アルキルアクリレートを主成分とし、これに4-ブロ
モポリフルオロブチル(メタ)アクリレートを共重合させ
たアクリル系エラストマーは、有機過酸化物および3官
能性不飽和化合物の存在下において架橋される。
【0019】有機過酸化物としては、例えばジ第3ブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,1-
(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサ
ンが挙げられ、好ましくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、1,1-(第3ブチルパーオキシ)
-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが用いられる。これ
らの有機過酸化物は、アクリル系エラストマー100重量
部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の
割合で用いられる。
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,1-
(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサ
ンが挙げられ、好ましくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、1,1-(第3ブチルパーオキシ)
-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが用いられる。これ
らの有機過酸化物は、アクリル系エラストマー100重量
部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の
割合で用いられる。
【0020】また、3官能性不飽和化合物としては、例
えばトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリアリルトリメリテート等が挙げられ、好ましく
はトリアリルイソシアヌレートが用いられる。これらの
3官能性不飽和化合物は、アクリル系エラストマー100
重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量
部の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと、
十分な加硫速度および加硫物性が得られなくなり、一方
これより多い割合で用いられると、伸びの値が著しく低
下するようになる。
えばトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリアリルトリメリテート等が挙げられ、好ましく
はトリアリルイソシアヌレートが用いられる。これらの
3官能性不飽和化合物は、アクリル系エラストマー100
重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量
部の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと、
十分な加硫速度および加硫物性が得られなくなり、一方
これより多い割合で用いられると、伸びの値が著しく低
下するようになる。
【0021】アクリル系エラストマー、有機過酸化物お
よび3官能性不飽和化合物よりなるアクリル系エラスト
マー組成物の調製は、必要に応じて2価金属の酸化物ま
たは水酸化物よりなる受酸剤、加硫戻りを調整するため
のフェノール類、チオール類またはスルフィン類、カー
ボンブラックによって代表される補強剤または充填剤、
ステアリン酸等の滑剤、可塑剤などを更に適宜添加した
後、オープンロールミキサ、バンバリーミキサ、ニーダ
等を用いて混練することによって行われ、それの架橋は
約150〜220℃で約1〜30分間行われるプレス加硫(一次加
硫)および約150〜220℃で約2〜70時間行われるギャーオ
ーブン加硫(二次加硫)によって行われる。
よび3官能性不飽和化合物よりなるアクリル系エラスト
マー組成物の調製は、必要に応じて2価金属の酸化物ま
たは水酸化物よりなる受酸剤、加硫戻りを調整するため
のフェノール類、チオール類またはスルフィン類、カー
ボンブラックによって代表される補強剤または充填剤、
ステアリン酸等の滑剤、可塑剤などを更に適宜添加した
後、オープンロールミキサ、バンバリーミキサ、ニーダ
等を用いて混練することによって行われ、それの架橋は
約150〜220℃で約1〜30分間行われるプレス加硫(一次加
硫)および約150〜220℃で約2〜70時間行われるギャーオ
ーブン加硫(二次加硫)によって行われる。
【0022】このようにして本発明に係るアクリル系エ
ラストマーは、それ単独で架橋され、加硫成形されるば
かりではなく、有機過酸化物によって架橋し得る特定の
含フッ素エラストマー(フッ素ゴム)やジエン系エラスト
マーとブレンドした状態でも共架橋され、加硫成形され
る。
ラストマーは、それ単独で架橋され、加硫成形されるば
かりではなく、有機過酸化物によって架橋し得る特定の
含フッ素エラストマー(フッ素ゴム)やジエン系エラスト
マーとブレンドした状態でも共架橋され、加硫成形され
る。
【0023】有機過酸化物によって架橋される含フッ素
エラストマーは、分子中にヨウ素および/または臭素を
含有する含フッ素エラストマーであって、このような含
フッ素エラストマーは、含フッ素オレフィンを単独重合
または共重合させるに際し、各種の含ヨウ素臭素化合
物、含ヨウ素化合物または含臭素化合物を共存させるこ
とによって容易に得ることができ、それらの詳細は例え
ば本出願人による発明を掲載した特開平7-292198号公報
に記載されている。これらの過酸化物架橋性含フッ素エ
ラストマーとアクリル系エラストマーとは、共に約5〜9
5重量%、好ましくは約20〜80重量%の割合でブレンドし
て用いることができる。
エラストマーは、分子中にヨウ素および/または臭素を
含有する含フッ素エラストマーであって、このような含
フッ素エラストマーは、含フッ素オレフィンを単独重合
または共重合させるに際し、各種の含ヨウ素臭素化合
物、含ヨウ素化合物または含臭素化合物を共存させるこ
とによって容易に得ることができ、それらの詳細は例え
ば本出願人による発明を掲載した特開平7-292198号公報
に記載されている。これらの過酸化物架橋性含フッ素エ
ラストマーとアクリル系エラストマーとは、共に約5〜9
5重量%、好ましくは約20〜80重量%の割合でブレンドし
て用いることができる。
【0024】また、有機過酸化物によって架橋されるジ
エン系エラストマーとしては、水素添加NBR、NB
R、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエン系共重合ゴ
ム)等が用いられ、好ましくは水素添加NBRが用いら
れる。これらの過酸化物架橋性ジエン系エラストマー
は、アクリル系エラストマーとのブレンド物中約0.1〜5
0重量%、好ましくは約0.5〜50重量%の割合で用いられ
る。
エン系エラストマーとしては、水素添加NBR、NB
R、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエン系共重合ゴ
ム)等が用いられ、好ましくは水素添加NBRが用いら
れる。これらの過酸化物架橋性ジエン系エラストマー
は、アクリル系エラストマーとのブレンド物中約0.1〜5
0重量%、好ましくは約0.5〜50重量%の割合で用いられ
る。
【0025】これらの各ブレンド物の架橋は、アクリル
系エラストマー単独の場合と同様に行われるが、過酸化
物架橋性ジエン系エラストマーの場合には、3官能性不
飽和化合物を用いることなく、有機過酸化物のみによる
架橋が可能である。
系エラストマー単独の場合と同様に行われるが、過酸化
物架橋性ジエン系エラストマーの場合には、3官能性不
飽和化合物を用いることなく、有機過酸化物のみによる
架橋が可能である。
【0026】
【発明の効果】低級アルキルアクリレートを主成分とす
るアクリル系エラストマー中に、4-ブロモポリフルオロ
ブチル(メタ)アクリレートを少量共重合させることによ
り、アルコキシアルキルアクリレート等の他の共単量体
との組成を広範囲に調整することによって、アクリル系
エラストマーが本来有するすぐれた耐熱性を実質的に損
なうことなく耐寒性を任意に調整したものを得ることが
できる。
るアクリル系エラストマー中に、4-ブロモポリフルオロ
ブチル(メタ)アクリレートを少量共重合させることによ
り、アルコキシアルキルアクリレート等の他の共単量体
との組成を広範囲に調整することによって、アクリル系
エラストマーが本来有するすぐれた耐熱性を実質的に損
なうことなく耐寒性を任意に調整したものを得ることが
できる。
【0027】更に、アクリル系エラストマーは、含フッ
素エラストマーやジエン系エラストマーとブレンドした
状態においても加硫成形を可能とさせる。
素エラストマーやジエン系エラストマーとブレンドした
状態においても加硫成形を可能とさせる。
【0028】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0029】参考例
撹拌機および減圧装置を備えた容量500mlのオートクレ
ーブ中にヨウ素127gを仕込み、減圧にした後、臭素80g
およびR113(ClF2CCCl2F)140gを順次オートクレーブ中に
吸入させ、50℃で3時間撹拌した後、80℃迄昇温させ
た。この時点で、テトラフルオロエチレンの圧入を開始
し、約5時間かけて110gを分添した。分添終了後、更に8
0℃での撹拌を12時間継続し、その後室温迄冷却して、
残圧をパージした。オートクレーブから内容物を取り出
し、1M硫酸ナトリウム水溶液で洗浄、次いで水洗および
モレキュラシーブでの乾燥を行い、純度約40%の粗製物4
06gを得た。この粗製物を蒸留し、沸点78℃のICF2CF2Br
(純度99.5%)を150g得た。
ーブ中にヨウ素127gを仕込み、減圧にした後、臭素80g
およびR113(ClF2CCCl2F)140gを順次オートクレーブ中に
吸入させ、50℃で3時間撹拌した後、80℃迄昇温させ
た。この時点で、テトラフルオロエチレンの圧入を開始
し、約5時間かけて110gを分添した。分添終了後、更に8
0℃での撹拌を12時間継続し、その後室温迄冷却して、
残圧をパージした。オートクレーブから内容物を取り出
し、1M硫酸ナトリウム水溶液で洗浄、次いで水洗および
モレキュラシーブでの乾燥を行い、純度約40%の粗製物4
06gを得た。この粗製物を蒸留し、沸点78℃のICF2CF2Br
(純度99.5%)を150g得た。
【0030】上記と同様のオートクレーブ中に、ICF2CF
2Br 920gを仕込み、減圧にした後、撹拌しながら130℃
迄昇温させ、エチレンを10kg/cm2Gになる迄圧入する。
その後、ジ第3ブチルパーオキサイド0.22gを仕込んで重
合反応を開始させ、更に4時間かけてエチレンを100g仕
込んで反応させた後室温迄冷却し、オートクレーブから
取り出した内容物を水洗、モレキュラシーブでの乾燥を
行った後蒸留して、沸点60〜65℃/60mmHgのICH2CH2CF2
CF2Br(純度99.5%)を830g得た。
2Br 920gを仕込み、減圧にした後、撹拌しながら130℃
迄昇温させ、エチレンを10kg/cm2Gになる迄圧入する。
その後、ジ第3ブチルパーオキサイド0.22gを仕込んで重
合反応を開始させ、更に4時間かけてエチレンを100g仕
込んで反応させた後室温迄冷却し、オートクレーブから
取り出した内容物を水洗、モレキュラシーブでの乾燥を
行った後蒸留して、沸点60〜65℃/60mmHgのICH2CH2CF2
CF2Br(純度99.5%)を830g得た。
【0031】撹拌機および減圧装置を備えた容量1200ml
のオートクレーブ中に、十分に脱水した第3ブタノール2
00g、ICH2CH2CF2CF2Br 402g、アクリル酸カリウム110g
およびフェノチアジン0.5gを仕込み、撹拌しながら160
℃迄昇温させ、この温度で20時間反応させた。その後、
室温迄冷却させたオートクレーブから内容物を取り出
し、副生したヨウ化カリウムをロ別した後、溶媒を減圧
下で留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:n-ヘキサン/酢酸エチル=容積比10/1)にかけ
て目的物フラクションを分取し、展開溶媒を減圧下で留
去して、目的物たるCH2=CHCOOCH2CH2CF2CF2Br(BTF
BA;純度99.5%)を265g得た。
のオートクレーブ中に、十分に脱水した第3ブタノール2
00g、ICH2CH2CF2CF2Br 402g、アクリル酸カリウム110g
およびフェノチアジン0.5gを仕込み、撹拌しながら160
℃迄昇温させ、この温度で20時間反応させた。その後、
室温迄冷却させたオートクレーブから内容物を取り出
し、副生したヨウ化カリウムをロ別した後、溶媒を減圧
下で留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:n-ヘキサン/酢酸エチル=容積比10/1)にかけ
て目的物フラクションを分取し、展開溶媒を減圧下で留
去して、目的物たるCH2=CHCOOCH2CH2CF2CF2Br(BTF
BA;純度99.5%)を265g得た。
【0032】実施例1
撹拌機、窒素導入管および減圧装置を備えた容量3Lの
セパラブルフラスコに、 エチルアクリレート 495g(99重量%) BTFBA 5g(1重量%) ラウリル硫酸ナトリウム 27.5g 水 750g を仕込み、脱気および窒素置換をくり返して系内の酸素
を十分に除去した後、 ナトリウムハイドロサルファイト 0.05g ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.01g 第3ブチルハイドロパーオキサイド 0.025g よりなる重合開始剤混合物を加え、室温下で重合反応を
開始させた。その後、重合転化率が90%になる迄50℃で
の反応を6時間継続し、得られた水性ラテックスを塩
析、水洗、乾燥して、ムーニー粘度ML1+4(100℃)45pts
のエチルアクリレート-BTFBA共重合体(アクリル系
エラストマーA;酸素フラスコ燃焼電位差非水滴定法に
よるBrの分析結果からBTFBAの共重合割合0.6重量%
を算出)を475g(重合率93%)得た。
セパラブルフラスコに、 エチルアクリレート 495g(99重量%) BTFBA 5g(1重量%) ラウリル硫酸ナトリウム 27.5g 水 750g を仕込み、脱気および窒素置換をくり返して系内の酸素
を十分に除去した後、 ナトリウムハイドロサルファイト 0.05g ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.01g 第3ブチルハイドロパーオキサイド 0.025g よりなる重合開始剤混合物を加え、室温下で重合反応を
開始させた。その後、重合転化率が90%になる迄50℃で
の反応を6時間継続し、得られた水性ラテックスを塩
析、水洗、乾燥して、ムーニー粘度ML1+4(100℃)45pts
のエチルアクリレート-BTFBA共重合体(アクリル系
エラストマーA;酸素フラスコ燃焼電位差非水滴定法に
よるBrの分析結果からBTFBAの共重合割合0.6重量%
を算出)を475g(重合率93%)得た。
【0033】実施例2
エチルアクリレート 90g(18重量%)
n-ブチルアクリレート 200g(40重量%)
2-メトキシエチルアクリレート 200g(40重量%)
を単量体として用い、またBTFBA量を10g(2重量%)
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)38ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマーB;
BTFBAの共重合割合1.1重量%)を465g(重合率93%)得
た。
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)38ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマーB;
BTFBAの共重合割合1.1重量%)を465g(重合率93%)得
た。
【0034】実施例3
エチルアクリレート 200g(40重量%)
n-ブチルアクリレート 180g(36重量%)
2-メトキシエチルアクリレート 100g(20重量%)
を単量体として用い、またBTFBA量を20g(4重量%)
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)40ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマーC;
BTFBAの共重合割合1.8重量%)を460g(重合率92%)得
た。
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)40ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマーC;
BTFBAの共重合割合1.8重量%)を460g(重合率92%)得
た。
【0035】実施例4
エチルアクリレート 290g(58重量%)
n-ブチルアクリレート 100g(20重量%)
4-アセトキシブチルアクリレート 100g(20重量%)
を単量体として用い、またBTFBA量を10g(2重量%)
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)28ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-4-アセトキシブチルアクリ
レート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマー
D;BTFBAの共重合割合1.4重量%)を470g(重合率94
%)得た。
に変更した以外は、実施例1と同様の重合反応が行わ
れ、ムーニー粘度ML1+4(100℃)28ptsのエチルアクリレ
ート-n-ブチルアクリレート-4-アセトキシブチルアクリ
レート-BTFBA共重合体(アクリル系エラストマー
D;BTFBAの共重合割合1.4重量%)を470g(重合率94
%)得た。
【0036】比較例1
n-ブチルアクリレート 250g(50重量%)
2-メトキシエチルアクリレート 250g(50重量%)
を単量体として用い、BTFBAを用いずに、実施例1
と同様の重合反応を行い、ムーニー粘度ML1+4(100℃)24
ptsのn-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート共重合体(アクリル系エラストマーE)を490g(重合
率98%)得た。
と同様の重合反応を行い、ムーニー粘度ML1+4(100℃)24
ptsのn-ブチルアクリレート-2-メトキシエチルアクリレ
ート共重合体(アクリル系エラストマーE)を490g(重合
率98%)得た。
【0037】比較例2
エチルアクリレート 197.5g(39.5重量%)
n-ブチルアクリレート 195g(39重量%)
2-メトキシエチルアクリレート 100g(20重量%)
アクリロニトリル 5g(1重量%)
アリルメタクリレート 2.5g(0.5重量%)
を単量体として用い、BTFBAを用いずに、実施例1
と同様の重合反応を行い、ムーニー粘度ML1+4(100℃)48
ptsのエチルアクリレート-n-ブチルアクリレート-2-メ
トキシエチルアクリレート-アクリロニトリル-アリルメ
タクリレート共重合体(アクリル系エラストマーF)を46
0g(重合率92%)得た。
と同様の重合反応を行い、ムーニー粘度ML1+4(100℃)48
ptsのエチルアクリレート-n-ブチルアクリレート-2-メ
トキシエチルアクリレート-アクリロニトリル-アリルメ
タクリレート共重合体(アクリル系エラストマーF)を46
0g(重合率92%)得た。
【0038】実施例5〜7、比較例3〜4
アクリル系エラストマーA 100重量部(実施例5)
〃 C 100 〃 (実施例6)
〃 D 100 〃 (実施例7)
〃 E 100 〃 (比較例3)
〃 F 100 〃 (比較例4)
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
FEFカーボンブラック 50 〃
トリアリルイソシアヌレート(60%) 5 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分をオープンロールミキサを用いて混練し、
混練物を170℃、15分間の一次加硫(プレス加硫)および1
75℃、4時間の二次加硫(オーブン加硫)の条件下で加硫
した。
混練物を170℃、15分間の一次加硫(プレス加硫)および1
75℃、4時間の二次加硫(オーブン加硫)の条件下で加硫
した。
【0039】得られた加硫物(ただし、比較例3では加
硫が行われなかった)について、次の各項目の測定が行
われた。 加硫物性:JIS K-6301準拠 耐熱性:150℃の空気中で70時間加熱した後の硬さ変化
を測定 耐寒性(TR-10):ASTM D-1329準拠
硫が行われなかった)について、次の各項目の測定が行
われた。 加硫物性:JIS K-6301準拠 耐熱性:150℃の空気中で70時間加熱した後の硬さ変化
を測定 耐寒性(TR-10):ASTM D-1329準拠
【0040】実施例8
アクリル系エラストマーB 100重量部
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
FEFカーボンブラック 50 〃
トリアリルイソシアヌレート(60%) 7 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分を用いての混練、加硫および加硫物につい
て測定が上記と同様にして行われた。
て測定が上記と同様にして行われた。
【0041】実施例9
アクリル系エラストマーC 100重量部
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
FEFカーボンブラック 50 〃
トリアリルイソシアヌレート(60%) 5 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分を用いての混練、加硫および加硫物につい
て測定が前記と同様にして行われた。
て測定が前記と同様にして行われた。
【0042】実施例10
アクリル系エラストマーA 60重量部
水添NBR(日本ゼオン製品ゼットポール2010) 40 〃
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
FEFカーボンブラック 40 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分を用いての混練、加硫および加硫物につい
て測定が前記と同様にして行われた。
て測定が前記と同様にして行われた。
【0043】実施例11
アクリル系エラストマーA 60重量部
フッ素ゴム(デュポン社製品バイトンGF) 40 〃
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
MTカーボンブラック 30 〃
トリアリルイソシアヌレート(60%) 5 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分を用いての混練、加硫および加硫物につい
て測定が前記と同様にして行われた。
て測定が前記と同様にして行われた。
【0044】比較例5
アクリル系エラストマーE 100重量部
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
FEFカーボンブラック 50 〃
N,N´-m-フェニレンビスマレイミド 2 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分を用いての混練、加硫および加硫物につい
て測定が前記と同様にして行われた。
て測定が前記と同様にして行われた。
【0045】比較例6
アクリル系エラストマーF 60重量部
フッ素ゴム(デュポン社製品バイトンGF) 40 〃
ステアリン酸 1 〃
4,4´-ビス(α,α-ジメチルベンジル) 2 〃
ジフェニルアミン
MTカーボンブラック 30 〃
酸化鉛(リサージ) 10 〃
N,N´-m-フェニレンビスマレイミド 3 〃
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5- 3.5 〃
トリメチルシクロヘキサン(40%)
以上の各成分をオープンロールミキサを用いて混練し、
混練物を180℃、8分間の条件下でプレス加硫したが、成
形不能であった。
混練物を180℃、8分間の条件下でプレス加硫したが、成
形不能であった。
【0046】比較例7
実施例5において、トリアリルイソシアヌレートが用い
られず、またN,N´-m-フェニレンジマレイミドが4重量
部用いられた。
られず、またN,N´-m-フェニレンジマレイミドが4重量
部用いられた。
【0047】以上の実施例5〜11および比較例4〜
5、比較例7における測定結果は、次の表に示される。 表 加 硫 物 性 耐熱性 耐寒性 例 硬さ(JIS A) 引張強さ(MPa) 伸び(%) 硬さ変化(pts) TR-10(℃) 実施例5 75 12.8 200 +4 -13 〃 6 68 10.7 160 +3 -27 〃 7 65 10.7 170 +4 -25 〃 8 70 13.8 180 +3 -30 〃 9 78 10.2 140 +2 -28 〃 10 68 12.2 250 +8 -17 〃 11 62 11.2 260 +5 -10 比較例4 66 9.4 170 +10 -28 〃 5 68 12.2 160 +8 -35 〃 7 65 5.1 700 +8
5、比較例7における測定結果は、次の表に示される。 表 加 硫 物 性 耐熱性 耐寒性 例 硬さ(JIS A) 引張強さ(MPa) 伸び(%) 硬さ変化(pts) TR-10(℃) 実施例5 75 12.8 200 +4 -13 〃 6 68 10.7 160 +3 -27 〃 7 65 10.7 170 +4 -25 〃 8 70 13.8 180 +3 -30 〃 9 78 10.2 140 +2 -28 〃 10 68 12.2 250 +8 -17 〃 11 62 11.2 260 +5 -10 比較例4 66 9.4 170 +10 -28 〃 5 68 12.2 160 +8 -35 〃 7 65 5.1 700 +8
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明によって、一般
式CH2=CRCOO(CH2CH2) 2 (CF2CF
2) 2Br(ここで、Rは水素原子またはメチル基であ
る)で表わされる4−ブロモポリフルオロブチル(メ
タ)アクリレートを約0.1〜20重量%の割合で低級
アルキルアクリレートと共重合させた、ムーニー粘度M
L1+4(100℃)が約10〜100ptsの新規な
アクリル系エラストマーが提案され、この共重合体中の
低級アルキルアクリレートの一部はアルコキシアルキル
アクリレートで置換されていてもよい。
式CH2=CRCOO(CH2CH2) 2 (CF2CF
2) 2Br(ここで、Rは水素原子またはメチル基であ
る)で表わされる4−ブロモポリフルオロブチル(メ
タ)アクリレートを約0.1〜20重量%の割合で低級
アルキルアクリレートと共重合させた、ムーニー粘度M
L1+4(100℃)が約10〜100ptsの新規な
アクリル系エラストマーが提案され、この共重合体中の
低級アルキルアクリレートの一部はアルコキシアルキル
アクリレートで置換されていてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明の実施の形態】 上記一般式で表わされる4−ブ
ロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレートは新規化
合物であり、例えば次のような一連の工程を経て合成さ
れる: (1)CF2=CF2+IBr ―→ ICF2CF2
Br この反応は、オートクレーブ中にヨウ素、臭素およびフ
レオン系溶媒を順次仕込み、そこにテトラフルオロエチ
レンを分添しながら、約10〜150℃で約5〜24時
間程度反応させることによって行われる。反応混合物中
には、ICF2CF2I、BrCF2CF2Br等の副
生物が当然に含まれるので、分留によってそれらの除去
が行われる。
ロモポリフルオロブチル(メタ)アクリレートは新規化
合物であり、例えば次のような一連の工程を経て合成さ
れる: (1)CF2=CF2+IBr ―→ ICF2CF2
Br この反応は、オートクレーブ中にヨウ素、臭素およびフ
レオン系溶媒を順次仕込み、そこにテトラフルオロエチ
レンを分添しながら、約10〜150℃で約5〜24時
間程度反応させることによって行われる。反応混合物中
には、ICF2CF2I、BrCF2CF2Br等の副
生物が当然に含まれるので、分留によってそれらの除去
が行われる。
Claims (7)
- 【請求項1】 一般式 CH2=CRCOO(CH2CH2)m(CF2CF2)nX
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは臭素
原子またはヨウ素原子であり、mおよびnはいずれも1〜1
0の整数である)で表わされる4-ハロゲノポリフルオロブ
チル(メタ)アクリレートを約0.1〜20重量%の割合で低級
アルキルアクリレートと共重合させた、ムーニー粘度ML
1+4(100℃)が約10〜100ptsの新規なアクリル系エラスト
マー。 - 【請求項2】 低級アルキルアクリレートの一部がアル
コキシアルキルアクリレートで置換されて共重合された
請求項1記載の新規なアクリル系エラストマー。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のアクリル系エラ
ストマーに有機過酸化物および3官能性不飽和化合物を
添加してなるアクリル系エラストマー組成物。 - 【請求項4】 請求項1または2記載のアクリル系エラ
ストマーおよび含フッ素エラストマーよりなるブレンド
ゴム。 - 【請求項5】 請求項4記載のブレンドゴムに有機過酸
化物および3官能性不飽和化合物を添加してなるブレン
ドゴム組成物。 - 【請求項6】 請求項1または2記載のアクリル系エラ
ストマーおよびジエン系エラストマーよりなるブレンド
ゴム。 - 【請求項7】 請求項6記載のブレンドゴムに有機過酸
化物を添加してなるブレンドゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2984296A JPH09194539A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 新規なアクリル系エラストマーおよびその組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2984296A JPH09194539A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 新規なアクリル系エラストマーおよびその組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09194539A true JPH09194539A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=12287267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2984296A Pending JPH09194539A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 新規なアクリル系エラストマーおよびその組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09194539A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0947757A2 (en) | 1998-03-31 | 1999-10-06 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Heat-resistant hose |
JP2015140433A (ja) * | 2014-01-30 | 2015-08-03 | 電気化学工業株式会社 | アクリルエラストマー、アクリルエラストマー組成物および積層体 |
CN109181318A (zh) * | 2018-09-27 | 2019-01-11 | 国网河南省电力公司方城县供电公司 | 一种耐磨橡胶材料及其制备方法 |
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1996
- 1996-01-24 JP JP2984296A patent/JPH09194539A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0947757A2 (en) | 1998-03-31 | 1999-10-06 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Heat-resistant hose |
US6161592A (en) * | 1998-03-31 | 2000-12-19 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Heat-resistant hose |
JP2015140433A (ja) * | 2014-01-30 | 2015-08-03 | 電気化学工業株式会社 | アクリルエラストマー、アクリルエラストマー組成物および積層体 |
CN109181318A (zh) * | 2018-09-27 | 2019-01-11 | 国网河南省电力公司方城县供电公司 | 一种耐磨橡胶材料及其制备方法 |
CN109181318B (zh) * | 2018-09-27 | 2021-07-23 | 国网河南省电力公司方城县供电公司 | 一种耐磨橡胶材料及其制备方法 |
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