JPH09193952A - 入れ物の蓋及びその製造方法 - Google Patents

入れ物の蓋及びその製造方法

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JPH09193952A
JPH09193952A JP8006248A JP624896A JPH09193952A JP H09193952 A JPH09193952 A JP H09193952A JP 8006248 A JP8006248 A JP 8006248A JP 624896 A JP624896 A JP 624896A JP H09193952 A JPH09193952 A JP H09193952A
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JP
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lid
mold
decorative film
molding
container
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JP8006248A
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Motohiro Kojima
基裕 小嶋
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Kojima Industries Corp
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Kojima Press Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋の表面の装飾フィルムが経時的に割れたり
白化しないようにして蓋の美観を長期に渡って保持でき
るようにする。 【解決手段】 本発明に係る入れ物の蓋10は、湾曲部
を有する一対のガイドレールに倣って両端縁が摺動する
ことにより開口部の開閉を行う構造の入れ物の蓋におい
て、その両端部が前記ガイドレールに係合する複数のロ
ッド12と、一方の面に複数のロッド12が張り付けら
れている弾力性のある緩衝シート14と、緩衝シート1
4の他方の面に張り付けられている装飾フィルム16と
を有している。即ち、前記蓋10を構成するロッド12
と装飾フィルム16との間に緩衝シート14が挟まれて
いるため、その蓋10が湾曲しても緩衝シート14の働
きにより、装飾フィルム16が局部的に折れ曲がるよう
なことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湾曲部を有するガ
イドレールに倣って両端縁が摺動することにより開口部
の開閉を行う構造の入れ物の蓋及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来の技術が実開昭55
−160939号に記載されている。この技術は、自動
車の車室内収納箱に関するものであり、図10に示され
るように、その車室内収納箱1の蓋2が複数の細長部材
2aをインテグラルヒンジ2hで連結することにより成
形されている。このため、前記蓋2はインテグラルヒン
ジ2hの働きにより長手方法に湾曲が可能であり、その
蓋2の幅方向両端縁をガイドレール(図示されていな
い)に倣って摺動させることにより、開閉スペースを取
らずに収納箱1の開口を開け閉めできる。ここで、前記
蓋2、即ち、細長部材2aとインテグラルヒンジ2hと
は加熱流動化した樹脂を金型のキャビティ内に射出する
ことにより成形される。また、自動車の車室内の高級感
を得るために、樹脂製の蓋2の表面に木目等の装飾を施
そうとすれば、一般的に、次の方法が考えられる。即
ち、木目等の装飾フィルムFを前記金型の製品成形面に
面接触させた状態でその金型内に加熱流動化した樹脂を
射出する方法である。これによって、図11(A)に示
されるように、前記蓋2の表面に木目等の装飾フィルム
Fを接着できるようになる。なお、前記装飾フィルムF
にはポリ塩化ビニル等のフィルムの表面に木目等の模様
を印刷したものが好適に使用され、印刷面の上にはクリ
アー層(透明層)が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記蓋
2は複数の細長部材2aがインテグラルヒンジ2hによ
って連結される構造のため、その蓋2を湾曲させる場合
には、図11(B)に示されるように、前記インテグラ
ルヒンジ2hの部分で折れ曲がることになる。このた
め、上記した方法により蓋2に装飾フィルムFを接着し
たとしてもその装飾フィルムFはインテグラルヒンジ2
hの部分で折れ曲がることになり、この部分Xで経時的
に割れや白化等の損傷が生じ易くなる。本発明の技術的
課題は、蓋が湾曲する際に局部的な折れ曲がりが生じな
いようにして、装飾フィルムが経時的に割れたり白化し
たりしないようにし、蓋の品質を向上させようとするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有する入れ物の蓋及びその製造方法によって解決
される。即ち、請求項1に記載の発明は、湾曲部を有す
る一対のガイドレールに倣って両端縁が摺動することに
より開口部の開閉を行う構造の入れ物の蓋において、そ
の両端部が前記ガイドレールに係合する複数のロッド
と、一方の面に複数の前記ロッドが接着されている弾力
性のある緩衝シートと、前記緩衝シートの他方の面に接
着されている装飾フィルムと、を有している。即ち、前
記蓋を構成するロッドと装飾フィルムとの間に緩衝シー
トが挟まれているため、その蓋が湾曲しても緩衝シート
の働きにより装飾フィルムが全体的に曲がるようにな
り、局部的に折れ曲がるようなことはない。このため、
前記装飾フィルムが経時的に割れたり白化したりするこ
とがなく、蓋の意匠面の美観を長期に渡って保持できる
ようになる。
【0005】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載された入れ物の蓋の製造方法において、緩衝シー
トと装飾フィルムとを積層し、その積層した緩衝シート
と装飾フィルムとを成形型のキャビティにセットし、そ
の成形型のキャビティ内に成形材料を射出すること特徴
とする。このように、積層した緩衝シートと装飾フィル
ムとを成形型にインサートした状態で前記ロッドを射出
成形するため、複数のロッドを成形するのと同時にそれ
らのロッドを緩衝シートに接着することができる。この
ため、複数のロッドを緩衝シートに接着する手間が省
け、コスト低減を図ることができる。また、装飾フィル
ムが成形型の製品成形面に面接触しているため、ロッド
を射出成形する際に凹凸が発生することがなく、蓋の意
匠面の美観が損なわれることがない。
【0006】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載された入れ物の蓋の製造方法において、第一の型
と第二の型とを使用して複数のロッドを射出成形し、そ
の成形された複数のロッドが張り付いている第一の型
と、装飾フィルムが製品成形面に張り付けられている第
三の型とを型締めし、前記第一の型と第三の型とにより
画成される空間に成形材料を射出することを特徴とす
る。即ち、装飾フィルムと緩衝シートとの接着、及び緩
衝シートと複数のロッドとの接着を同時に行えるため、
さらにコストの低減を図ることができる。また、装飾フ
ィルムは第三の型の製品成形面に面接触しているため、
緩衝シートを射出成形する際に凹凸が発生することはな
い。
【0007】
【発明の実施の形態】
〔第一の実施の形態〕以下、図1〜図7に基づいて本発
明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋及びその製造方
法の説明を行う。ここで、図1は本実施の形態に係る入
れ物の蓋の要部断面図であり、図2は蓋を閉じた状態を
表す斜視図、図3は図2のIII-III 矢視図、図4は蓋を
開けた状態を表す斜視図、図5は図4のV-V 矢視図であ
る。また、図6、図7は本実施の形態に係る入れ物の蓋
の製造方法を表す模式図である。本実施の形態に係る入
れ物の蓋10は、自動車の室内収納箱20(以下、コン
ソールボックス20という)に使用されるスライド式の
蓋であり、その幅方向の両端縁が一対のガイドレール2
2(図3〜図5参照)の溝部22mに倣って摺動できる
ようになっている。
【0008】前記ガイドレール22は、図3、図5に示
されるように、前記コンソールボックス20の開口部2
1に沿って敷設されており、さらに、その先端部分が開
口部21の位置からそのコンソールボックス20の底部
23に至るまで所定の曲率で湾曲している。また、前記
ガイドレール22は断面略コ字型をしており、それぞれ
のガイドレール22が溝部22mを対向させた状態で平
行に前記コンソールボックス20の幅方向両側に固定さ
れている。一方、前記入れ物の蓋10(以下、蓋10と
いう)は後記する構造により長手方向に湾曲できるよう
になっており、表面に固定された把手13を持ってその
蓋10をガイドレール22の溝部22mに倣って摺動さ
せることにより、図2〜図5に示されるように、前記コ
ンソールボックス20の開口部21を開閉することがで
きる。
【0009】前記蓋10は、図1に示されるように、そ
の蓋10の骨材として働く複数のロッド12と、それら
のロッド12に接着された弾力性のある緩衝シート14
と、その緩衝シート14の表面(ロッド12の接着面と
反対側の面)に接着された装飾フィルム16とから構成
されている。前記ロッド12は樹脂により成形された棒
状部材であり、それらのロッド12が一定の間隔をおい
て平行に蓋10の長手方向に並べられている。そして、
このように並べられた複数のロッド12に前記緩衝シー
ト14の裏面が接着されている。この構造により、前記
蓋10は長手方向に湾曲可能で、幅方向に湾曲不能とな
り、前記ロッド12の両端部が前記ガイドレール22に
係合されることにより、前述のように、その蓋10はガ
イドレール22の溝部22mに倣って摺動できるように
なる。
【0010】ここで、前記ロッド12を成形するための
樹脂としてはガラス入りポリプロピレンが好適に使用さ
れる。また、前記ロッド12に接着された緩衝シート1
4としては厚さ約 1mmの不織布が使用され、さらに、装
飾フィルム16としては木目模様が印刷された厚さ約0.
4mm のポリ塩化ビニルフィルムが使用される。なお、前
記装飾フィルム16は前記印刷面の上に鉛筆硬度H 〜2H
のクリア層(透明層)が形成されており、見栄えの向上
を図っている。
【0011】図6は、前記蓋10のロッド12を成形す
るための射出成形機の金型部を表す模式図である。前記
射出成形機は第一金型32と第二金型34とを備えてお
り、前記第一金型32に緩衝シート14と装飾フィルム
16とがセットされる成形凹部32hが形成されてい
る。ここで、前記成形凹部32hは底面と内壁面とが製
品成形面となっており、前記装飾フィルム16はその成
形凹部32hの底面に張り付けられる。なお、前記成形
凹部32hの深さは積層された緩衝シート14と装飾フ
ィルム16との厚みよりも寸法Tだけ小さく設定されて
いる。また、前記第二金型34には、前記ロッド12を
成形するためのキャビティ34kが第一金型32の成形
凹部32hと対向する位置に所定数量だけ成形されてい
る。即ち、第一金型32と第二金型34とが本発明の成
形型に相当する。
【0012】次に、前記蓋10の製造方法について説明
する。先ず、緩衝シート14と装飾フィルム16とが接
着剤で貼り合わされて積層される。次に、所定の形状に
切断された緩衝シート14と装飾フィルム16とが、図
6に示されるように、その装飾フィルム16が成形凹部
32hの底面に面接触するように射出成形機の第一金型
32にセットされる。
【0013】積層された緩衝シート14と装飾フィルム
16とが第一金型32にセットされると、図7に示され
るように、第一金型32と第二金型34とが型締めされ
る。このとき、前記緩衝シート14は第一金型32の見
切り面32fから寸法Tだけはみ出しているため、型締
めされた状態で第二金型34の見切り面34fによって
寸法Tだけ圧縮される。しかしながら、前記緩衝シート
14が主として圧縮されるため、装飾フィルム16に押
し跡等が付くことはない。そして、型締めが完了した段
階で、前記第一金型32のキャビティ34kと第二金型
34にセットされた緩衝シート14とによって画成され
る空間に加熱軟化されたガラス入りポリプロピレン(以
下、樹脂という)が高圧で射出される。ここで、前記緩
衝シート14は第二金型34の見切り面34fによって
寸法Tだけ圧縮されるため、その緩衝シート14と第二
金型34の見切り面34fとの間には射出された樹脂が
浸入しなくなり、バリ等が発生することはない。
【0014】このようにして前記金型32,34内に射
出された樹脂は固化する過程で緩衝シート14に接着さ
れる。そして、前記樹脂が完全に固化した段階で前記金
型32,34が型開きされ、複数のロッド12とそれら
のロッド12に接着された緩衝シート14及び装飾フィ
ルム16がその金型32,34から取り出されて、前記
蓋10が完成する。このように、本実施の形態に係る蓋
10では、前記ロッド12と装飾フィルム16との間に
緩衝シート14が挟まれているため、前記蓋10が長手
方向に湾曲しても緩衝シート14の働きにより、装飾フ
ィルム16が全体的に曲がり局部的に折れ曲がることは
ない。このため、前記装飾フィルム16が経時的に割れ
たり白化したりすることがなく、蓋10の意匠面の美観
を長期に渡って保持することができるようになる。ま
た、前記装飾フィルム16が局部的に折れ曲がることが
ないために、前記蓋10がスムーズに湾曲し開閉操作が
軽やかになる。
【0015】さらに、積層した緩衝シート14と装飾フ
ィルム16とを金型32、34にインサートした状態で
前記ロッド12を射出成形するため、複数のロッド12
を成形するのと同時にそれらのロッド12を緩衝シート
14に接着できるようになる。このため、複数のロッド
12を緩衝シート14に接着する手間が省け、コスト低
減を図ることができる。また、装飾フィルム16が第一
金型32の製品成形面に面接触している状態でロッド1
2の射出成形が行われるため、装飾フィルム16に凹凸
が発生することがなく、美観が損なわれない。なお、本
実施の形態においては、前記ロッド12を成形するため
の樹脂としてはガラス入りポリプロピレンを使用した
が、これに限られるわけではなく他の樹脂でも可能であ
る。また、緩衝シート14として不織布を使用したが、
これに限られるわけではなくフェルトやエラストマー、
ゴム、ウレタン、発泡体等でも可能である。さらに、装
飾フィルム16には木目調の他に使用目的に合わせて種
々の模様を印刷することができる。
【0016】〔第二の実施の形態〕次に、図8、図9に
基づいて本発明の第二の実施の形態に係る入れ物の蓋の
製造方法について説明する。なお、本実施の形態に係る
製造方法によって製造される入れ物の蓋は第一の実施の
形態に係る入れ物の蓋10と同じ構造である。図8は、
本実施の形態に係る製造方法を実施するために使用され
る射出成形機50の金型部を表す模式図である。前記金
型部は、前記ロッド12を成形するためのロッド成形金
型52と緩衝シート14を成形するためのシート成形金
型54とから構成されている。そして、そのロッド成形
金型52の片側を構成する図中右側の金型と、シート成
形金型54の片側を構成する図中左側の金型とが等しい
形状に製作されている。以下、その等しい形状に製作さ
れた二台の金型を第一金型53と呼ぶ。
【0017】前記第一金型53には前記ロッド12を成
形するためのキャビティ53kが所定位置に予め決めら
れた数だけ形成されており、二台の第一金型53が背中
合わせの状態で回転機構51に装着されている。そし
て、前記回転機構51が動作して二台の第一金型53が
中心線Cの回りを 180°回動すると、ロッド成形金型5
2の片側を構成していた第一金型53がシート成形金型
54の片側を構成するようになり、逆に、シート成形金
型54の片側を構成していた第一金型53がロッド成形
金型52の片側を構成するようになる。
【0018】前記ロッド成形金型52は前記第一金型5
3と第二金型52sとから構成されている。前記第二金
型52sは第一金型53のキャビティ53kの開口部を
閉じる金型であり、それらのキャビティ53kと対向す
る位置に平らな成形面52fが形成されている。そし
て、前記ロッド成形金型52、即ち、第一金型53と第
二金型52sとが型締めされることにより、そのロッド
成形金型52の内部にはキャビティ53kと成形面52
fとによってロッド12が成形される空間が画成され
る。
【0019】また、前記シート成形金型54は前記第一
金型53と第三金型54sとから構成されている。前記
第三金型54sは、ロッド12を成形した後の第一金型
53と協働して緩衝シート14を成形するための金型で
あり、第一金型53のキャビティ53kと対向する位置
に装飾フィルム16をセットできる成形凹部54hが形
成されている。前記成形凹部54hは底面と内壁面とが
製品成形面となっており、前記装飾フィルム16はその
成形凹部54hの底面に張り付けられる。このため、図
9(B)に示されるように、成形されたロッド12が張
り付いた第一金型53と装飾フィルム16がセットされ
た第三金型54sとが型締めされると、シート成形金型
54の内部には緩衝シート14が成形される空間が画成
される。
【0020】即ち、第一金型53が本発明の第一の型に
相当し、第二金型52sが本発明の第二の型に相当す
る。また、第三金型54sが本発明の第三の型に相当す
る。なお、図中56はロッド12を成形するための樹脂
を射出するための第一射出装置であり、図中57は緩衝
シート14を成形するための樹脂を射出するための第二
射出装置である。ここで、前記ロッド12の材料として
はガラス入りABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン)、又は、ガラス入りAS樹脂(アクリロ
ニトリル−スチレン)が使用される。また、緩衝シート
14の材料としてはスチレン系エラストマーが使用され
る。さらに、装飾フィルム16の材料としてはクリア層
にアクリル樹脂、印刷層にABS樹脂が使用される。
【0021】次に、前記蓋10の製造方法について説明
する。先ず、前記射出成形機50のロッド成形金型52
が型締めされてキャビティ53kと成形面52fとによ
って画成される空間に第一射出装置56からガラス入り
ABS樹脂が射出される。そして、この状態で所定の時
間が経過して前記ロッド成形金型52によってロッド1
2が成形されると、そのロッド成形金型52及びシート
成形金型54が型開きされて回転機構51が駆動され
る。そして、前記ロッド成形金型52及びシート成形金
型54を構成する二台の第一金型53が180 °回動する
ことにより、図9(A)に示されるように、ロッド12
が張り付いた第一金型53が第三金型54sに対向する
位置に位置決めされる。また、他方の第一金型53が第
二金型52sに対向する位置に位置決めされる。次に、
前記装飾フィルム16の表面が成形凹部54hの底面に
面接触するように、その装飾フィルム16が前記第三金
型54sにセットされる。
【0022】そして、前記装飾フィルム16がセットさ
れると、前記ロッド成形金型52及びシート成形金型5
4が型締めされる。図9(B)は、シート成形金型54
が型締めされた状態の縦断面図を表している。このよう
にして前記ロッド成形金型52及びシート成形金型54
が型締めされると、そのロッド成形金型52には、前述
のように、第一射出装置56かガラス入りABS樹脂が
射出され、シート成形金型54には第二射出装置57か
らスチレン系エラストマーが射出される。そして、この
状態で所定の時間が経過してガラス入りABS樹脂及び
スチレン系エラストマーが固化した段階で型開きが行わ
れ、シート成形金型54から互いに接着されたロッド1
2と緩衝シート14及び装飾フィルム16が取り出され
る。
【0023】一方、ロッド成形金型52で成形されたロ
ッド12は、前述のように、第一金型53に張り付いた
状態で回転機構51により、シート成形金型54の位置
まで回動させられる。そして、次の装飾フィルム16が
前記第三金型54sにセットされる。以下、上記した手
順が繰り返し実行されることにより、蓋10が製作され
る。このように、本実施の形態に係る蓋10の製造方法
によると、装飾フィルム16と緩衝シート14との接
着、及び緩衝シート14と複数のロッド12との接着を
同時に行えるためにコストの低減を図ることができる。
また、装飾フィルム16は第三金型54sの製品成形面
に張り付けられているため、緩衝シート14を射出成形
する際に凹凸が発生することはない。
【0024】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この本発明の実施の形態には請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような各種の技術的事項を有す
るものであることを付記しておく。 (1)請求項1に記載された入れ物の蓋において、各ロ
ッドは、互いに一定距離だけ離された状態で緩衝シート
に接着されていることを特徴とする入れ物の蓋。このた
め、緩衝シートや装飾フィルムの湾曲が緩やかになる。 (2)請求項2に記載された入れ物の蓋の製造方法にお
いて、積層された緩衝シートと装飾フィルムとが成形型
にセットされた状態で、前記緩衝シートはロッドに接着
される部分以外がその成形型の見切り面によって一定の
力で押圧されていることを特徴とする入れ物の蓋の製造
方法。このため、成形材料が成形型の見切り面と緩衝シ
ートとの間に浸入しなくなりバリの発生が防止できる。
また、積層された緩衝シートと装飾フィルムとが成形型
の見切り面に押圧される際に、前記緩衝シートが主に押
し縮められるため装飾フィルムに押し跡が残ることはな
い。
【0025】
【発明の効果】本発明のよると、蓋を構成するロッドと
装飾フィルムとの間に緩衝シートが挟まれているため、
その蓋が湾曲しても装飾フィルムが局部的に折れ曲がる
ようなことはない。このため、前記装飾フィルムが経時
的に割れたり白化したりすることがなく、蓋の意匠面の
美観を長期に渡って保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋の
要部断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋の
閉状態を表す斜視図である。
【図3】図2のIII-III 矢視図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋の
開状態を表す斜視図である。
【図5】図4のV-V 矢視図である。
【図6】本発明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋の
製造方法を表す模式図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態に係る入れ物の蓋の
製造方法を表す模式図である。
【図8】本発明の第二の実施の形態に係る入れ物の蓋の
製造方法を実施するために使用される射出成形機の金型
部を表す模式図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態に係る入れ物の蓋の
製造方法を表す模式図である。
【図10】従来の入れ物の蓋を表す縦断面図である。
【図11】従来の入れ物の蓋に装飾フィルムを張り付け
た状態を表す断面図である。
【符号の説明】
10 入れ物の蓋 12 ロッド 14 緩衝シート 16 装飾フィルム 20 コンソールボックス 21 開口部 22 ガイドレール 32 第一金型(成形型) 34 第二金型(成形型) 52s 第二金型(第二の型) 53 第一金型(第一の型) 54s 第三金型(第三の型)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲部を有する一対のガイドレールに倣
    って両端縁が摺動することにより開口部の開閉を行う構
    造の入れ物の蓋において、 その両端部が前記ガイドレールに係合する複数のロッド
    と、 一方の面に複数の前記ロッドが接着されている弾力性の
    ある緩衝シートと、 前記緩衝シートの他方の面に接着されている装飾フィル
    ムと、を有することを特徴とする入れ物の蓋。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された入れ物の蓋の製造
    方法において、 緩衝シートと装飾フィルムとを積層し、 その積層した緩衝シートと装飾フィルムとを成形型のキ
    ャビティにセットし、 その成形型のキャビティ内に成形材料を射出すること特
    徴とする入れ物の蓋の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された入れ物の蓋の製造
    方法において、 第一の型と第二の型とを使用して複数のロッドを射出成
    形し、 その成形された複数のロッドが張り付いている第一の型
    と、装飾フィルムが製品成形面に張り付けられている第
    三の型とを型締めし、 前記第一の型と第三の型とにより画成される空間に成形
    材料を射出することを特徴とする入れ物の蓋の製造方
    法。
JP8006248A 1996-01-18 1996-01-18 入れ物の蓋及びその製造方法 Pending JPH09193952A (ja)

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