JPH09193157A - 合成樹脂材の粒状化処理設備 - Google Patents

合成樹脂材の粒状化処理設備

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JPH09193157A
JPH09193157A JP2052096A JP2052096A JPH09193157A JP H09193157 A JPH09193157 A JP H09193157A JP 2052096 A JP2052096 A JP 2052096A JP 2052096 A JP2052096 A JP 2052096A JP H09193157 A JPH09193157 A JP H09193157A
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resin material
granular
synthetic resins
crushing
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JP2052096A
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English (en)
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Hiromi Nakamura
博巳 中村
Iwao Okochi
巌 大河内
Masuhiro Fujii
益弘 藤井
Tsuneo Nagaoka
恒夫 永岡
Minoru Asanuma
稔 浅沼
Tetsuo Akashi
哲夫 明石
Kenichi Tezuka
賢一 手塚
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N K K PLANT KENSETSU KK
NKK Plant Engineering Corp
JFE Engineering Corp
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N K K PLANT KENSETSU KK
NKK Plant Engineering Corp
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物たるプラスチック等の合成樹脂類を、
その形態や性状に拘りなくリサイクル用の素材や燃料等
に適した粒状物に加工処理すること 【解決手段】 フィルム状合成樹脂材を主体とする合成
樹脂類(A)を受け入れ、これを粒状物に加工処理する加
工処理ラインXと、それ以外の合成樹脂類(B)を受け入
れ、これを粒状物に加工処理する加工処理ラインYと、
加工処理ラインX,Yで得られた粒状合成樹脂材が装入
される貯留サイロとからなり、加工処理ラインXは合成
樹脂類(A)を減容固化された粒状合成樹脂材に加工する
ための粒状固化装置及び該装置で加工処理された粒状合
成樹脂材を篩い分けする篩分け装置等を有し、加工処理
ラインYは合成樹脂類(B)を破砕するための数次の破砕
装置及び合成樹脂類(B)から土砂等の異物を除去するた
めの風力選別機等を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック等の
合成樹脂類をリサイクル用の素材や燃料等に適した粒状
物に加工処理するための設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプ
ラスチック等の合成樹脂類が急増しており、その処理が
大きな問題となっている。なかでも高分子系の炭化水素
化合物であるプラスチックは燃焼時に発生する熱量が高
く、焼却処理した場合に焼却炉を傷めるために大量処理
が困難であり、その多くがごみ埋立地等に投棄されてい
るのが現状である。しかし、プラスチック等の投棄は環
境対策上好ましくなく、その大量処理方法の開発が切望
されている。
【0003】このような背景の下、プラスチック等の合
成樹脂類を高炉の補助燃料として用いる方法が、欧州特
許公開公報第0622465A1号及び特公昭51−3
3493号公報に示されている。これらの方法は、合成
樹脂の粉砕物を羽口等から高炉内に燃料として吹き込む
もので、例えば前者においては、炉内に吹き込まれる合
成樹脂粉砕物の実質的な条件として、粒径1〜10m
m、嵩密度0.35以上という条件が示されている。一
方において、プラスチック廃棄物を産業用のプラスチッ
ク素材としてリサイクルしようとする試みもなされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが実験と検討を重ねた結果、プラスチック等の合成
樹脂類(以下、「プラスチック」を例に説明する)を高
炉の吹込み燃料として使用する場合、次のような解決す
べき問題点があることが明らかとなった。すなわち、産
業廃棄物や一般廃棄物として廃棄されるプラスチックを
形態別に見た場合、概ね板材等の塊状プラスチックとフ
ィルム状プラスチックとに大別され、このうち後者のフ
ィルム状プラスチックも廃棄プラスチック全体の中で相
当量を占めている。しかし、フィルム状プラスチックの
粉砕物は搬送性や流動性が極めて悪く、燃料として用い
る際の取扱い性に大きな問題があることが判明した。
【0005】すなわち、プラスチックを燃料として高炉
に吹き込む場合、供給用の貯留サイロ等に貯留されたプ
ラスチックを切り出して高炉に気送供給する方法が採ら
れるが、フィルム状プラスチックは流動性が極めて悪い
ため、これを相当量含んだプラスチックの粉砕物は貯留
サイロでブリッジ(棚つり)を生じやすく、このため貯
留サイロからのプラスチック粉砕物の定量切り出しがで
きなくなるトラブルが多発し、さらにフィルム状プラス
チックが貯留サイロの切出部や気送管内(特に、曲管部
やバルブ周辺)で詰まりを生じ、高炉への気送供給が不
能になるなどのトラブルも多発する、という重大な問題
があることが判明した。
【0006】したがって、このような問題を解決しない
限りフィルム状プラスチックを高炉の吹込み燃料として
使用することは事実上不可能であり、さらにはフィルム
状プラスチックが廃棄プラスチック全体の中で相当の割
合を占める状況を考慮すると、フィルム状プラスチック
の利用を可能としない限り、廃棄物たるプラスチックの
大量処理と有効利用というメリットが失われることは明
らかである。また、高炉に燃料としてプラスチックを吹
き込むためには、燃焼性等を確保するため粉砕処理した
プラスチックを用いる必要があるが、処理コストの面か
ら粉砕できる粒径には限度があり、このため従来技術に
示されるように粒径1〜10mm程度が細粒化の限界と
なる。しかし、塊状プラスチックをこの程度の粒径に粉
砕したものは高炉内での燃焼性が十分に得られない場合
があり、このため未燃焼のプラスチックがベットコーク
ス内で融着して炉内の通気性を著しく阻害し、高炉の操
業に支障をきたすおそれがある。
【0007】また、一般廃棄物や産業廃棄物としての合
成樹脂類に含まれる塩化ビニル等の含塩素高分子樹脂材
の割合は平均して15%前後にも達すると言われるが、
このような合成樹脂類を高炉に燃料として吹き込んだ場
合、含塩素高分子樹脂材の燃焼によって多量の有毒ガス
(HCl)が生じるという問題がある。さらに、塊状プ
ラスチックを粉砕処理したものは不規則で角ばった形状
をしているため、1〜10mm程度の粒径のものでは貯
留サイロから切り出す際の排出性や高炉に気送する際の
流動性、搬送性が悪く、サイロの切出部や気送管系の途
中で詰りを生じ易いという問題もあることが判明した。
したがって、従来技術で提案されているように単にプラ
スチックを1〜10mm程度の粒径に粉砕して崇密度の
高い粒状体に加工し、これを高炉に吹き込むということ
だけでは、廃棄物たるプラスチックを工業規模で高炉の
吹込み燃料として利用することは極めて難しい。
【0008】一方、プラスチック廃棄物をプラスチック
素材として再利用する場合も、プラスチック廃棄物の形
態の多様性、さらには金属等の異物の混入が大きな問題
となる。すなわち、プラスチック廃棄物を産業用のプラ
スチック素材として再利用するためには、プラスチック
を均質な形状で且つ異物等の混入のない粒状物等に加工
処理する必要があるが、先に述べたようにプラスチック
廃棄物の形態は種々雑多(基本形態として塊状、フィル
ム状があり、それらの中でも多種多様の形態がある)で
あり、しかも多くの場合、塊状プラスチック廃棄物には
金属材が埋入若しくは付着している。したがって現状で
は、このような形態や性状に拘りなくプラスチック廃棄
物を高純度の粒状プラスチック素材に工業規模で加工処
理できる連続プロセスないし設備は知られていない。
【0009】したがって本発明の目的は、このような従
来技術の問題を解決し、廃棄物たるプラスチック等の合
成樹脂類を、その形態や性状に拘りなくリサイクル用の
素材や燃料等に適した粒状物に加工処理することができ
る粒状化処理設備を提供することにある。また本発明の
他の目的は、高炉等に供給される燃料として搬送性や燃
焼性に優れた粒状合成樹脂材を得ることができる粒状化
処理設備を提供することにある。さらに、本発明の他の
目的は合成樹脂類を塩化ビニル材等の含塩素高分子樹脂
が除去された粒状物に加工処理することができる粒状化
処理設備を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るための本発明の粒状化処理設備は、合成樹脂類をフィ
ルム状合成樹脂材を主体とする合成樹脂類とそれ以外の
合成樹脂類とに分別された状態で受け入れ、これらをそ
れぞれ異なる工程で粒状物に加工する加工処理ラインを
設けたことを基本的な特徴としている。また、特にフィ
ルム状合成樹脂材については、これを特定の手段で加工
処理した場合に流動性、搬送性及び燃焼性に極めて優れ
た粒状合成樹脂材が得られること、またこのような粒状
合成樹脂材を塊状合成樹脂材等の粉砕物と混合すること
により、粒状合成樹脂材全体の流動性、搬送性及び燃焼
性を著しく高めることができることを知見し、これら知
見に基づき構成された粒状化処理設備を他の特徴として
いる。すなわち、本発明の特徴とする構成は以下の通り
である。
【0011】[1] フィルム状合成樹脂材を主体とする合
成樹脂類(A)を受け入れ、これを粒状合成樹脂材に加工
処理するための加工処理ラインXと、前記合成樹脂類
(A)以外の合成樹脂類(B)を受け入れ、これを粒状合成
樹脂材に加工処理するための加工処理ラインYと、前記
加工処理ラインX及び加工処理ラインYで得られた粒状
合成樹脂材が装入される貯留サイロとからなり、前記加
工処理ラインXは入側から、加工処理すべき合成樹脂類
(A)を受け入れる受入れホッパと、合成樹脂類(A)を前
記受入れホッパから粒状固化装置に搬送するための搬送
手段と、搬送された合成樹脂類(A)を熱により溶融また
は半溶融化させた後固化させることにより減容固化され
た粒状合成樹脂材に加工するための粒状固化装置と、該
装置で粒状に加工処理された合成樹脂材を篩い分けする
ための篩分け装置と、該篩分け装置で篩い分けされた粒
径の小さい粒状合成樹脂材(a)を前記貯留サイロに搬送
するための搬送手段と、前記篩分け装置で篩い分けされ
た粒径の大きい合成樹脂材を前記受入れホッパまたは前
記受入れホッパと粒状固化装置間の搬送手段途中に返送
するための搬送手段とを有し、前記加工処理ラインYは
入側から、加工処理すべき合成樹脂類(B)を受け入れる
受入れホッパと、合成樹脂類(B)を前記受入れホッパか
ら一次破砕装置に搬送するための搬送手段と、搬送され
た合成樹脂類(B)を粗破砕するための一次破砕装置と、
粗破砕された合成樹脂類(B)を二次破砕装置に搬送する
ための搬送手段と、搬送された合成樹脂類(B)を二次破
砕するための二次破砕装置と、二次破砕された合成樹脂
類(B)を風力選別機に搬送するための搬送手段と、搬送
された合成樹脂類(B)から風力により土砂等の異物を除
去するための風力選別機と、異物が除去された合成樹脂
類(B)をクッションタンクに搬送するための搬送手段
と、搬送された合成樹脂類(B)を一時的に貯留し、これ
を適宜粉砕装置に供給するためのクッションタンクと、
該クッションタンクから供給される合成樹脂類(B)を受
け入れ、これを粉砕処理するための粉砕装置と、粉砕処
理された粒状合成樹脂材(b)を貯留サイロに搬送するた
めの搬送手段とを有する合成樹脂材の粒状化処理設備。
【0012】[2] 上記[1]の粒状化処理設備において、
加工処理ラインXにおける粒状固化装置が、合成樹脂類
(A)を加熱して溶融させる手段と、溶融した合成樹脂材
を冷却して固化させる手段と、該固化した合成樹脂材を
裁断または粉砕処理するための加工手段とを有する合成
樹脂材の粒状化処理設備。 [3] 上記[1]の粒状化処理設備において、加工処理ライ
ンXにおける粒状固化装置が、合成樹脂類(A)を加熱し
て半溶融化させる手段と、半溶融化した合成樹脂材を急
冷することにより粒状に収縮固化させる手段とを有する
合成樹脂材の粒状化処理設備。 [4] 上記[1]の粒状化処理設備において、加工処理ライ
ンXにおける粒状固化装置が、合成樹脂類(A)を加熱し
て半溶融化させる手段と、半溶融化した合成樹脂材を急
冷することにより収縮固化させる手段と、収縮固化した
合成樹脂材を粉砕処理する手段とを有する合成樹脂材の
粒状化処理設備。
【0013】[5] 上記[1]の粒状化処理設備において、
加工処理ラインXにおける粒状固化装置が、合成樹脂類
(A)が装入される処理室と、該処理室内に配され、合成
樹脂類を破砕処理するとともに、該破砕による摩擦熱に
より合成樹脂類を半溶融化させるための回転刃と、処理
室内に冷却用流体を吹き込んで半溶融化した合成樹脂材
を急冷することにより収縮固化させる急冷手段とを有す
る合成樹脂材の粒状化処理設備。 [6] 上記[1]〜[5]のいずれかの粒状化処理設備におい
て、加工処理ラインXにおける粒状固化装置よりも上流
側に、合成樹脂類(A)から含塩素高分子樹脂材を分離除
去するための分離装置を有し、加工処理ラインYにおけ
る二次破砕装置よりも下流側に、合成樹脂類(B)から含
塩素高分子樹脂材を分離除去するための分離装置を有す
る合成樹脂材の粒状化処理設備。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の加工処理
設備の一構成例を示している。本発明の加工処理設備
は、フィルム状合成樹脂材を主体とする合成樹脂類(A)
を受け入れ、これを粒状合成樹脂材に加工処理ための加
工処理ラインXと、前記合成樹脂類(A)以外の合成樹脂
類(B)を受け入れ、これを粒状合成樹脂材に加工処理す
るための加工処理ラインYと、これら加工処理ラインX
及び加工処理ラインYでそれぞれ得られた粒状合成樹脂
材が装入される貯留サイロ1とを有している。
【0015】前記加工処理ラインX,Yは、燃料に供す
べき合成樹脂類を、フィルム状合成樹脂材を主体とする
合成樹脂類(A)とそれ以外(すなわち、塊状合成樹脂材
が主体)の合成樹脂類(B)とに分別された状態で受け入
れ、それぞれの合成樹脂類に適した工程で粒状合成樹脂
材に加工処理するものである。このため、加工処理ライ
ンXは合成樹脂類(A)を熱により溶融または半溶融化さ
せた後固化させることにより減容固化(減容=容積減
少)された粒状合成樹脂材に加工する粒状固化装置を有
し、一方、加工処理ラインYは合成樹脂類(B)を破砕処
理するための数次の破砕装置を有している。
【0016】以下、本発明設備の構成を図1及び図2に
従って説明する。加工処理ラインXの入側には、例えば
ロール状に巻かれたフィルム状合成樹脂材を切断し、ロ
ール芯材をフィルム状から分離除去すること等を目的と
した堅型切断機2(オフライン)が設けられている。加
工処理ラインXは入側から順に、加工処理すべき合成樹
脂類(A)を受け入れる受入れホッパ3と、合成樹脂類
(A)をこの受入れホッパ3から粒状固化装置に搬送する
ための搬送手段4と、搬送された合成樹脂類(A)を粒状
合成樹脂材に加工処理するための複数の粒状固化装置5
a,5bと、この粒状固化装置5a,5bで粒状に加工
処理された合成樹脂材を篩い分けするための篩分け装置
6a,6b(振動排出装置)と、この篩分け装置6a,
6bにより篩い分けされた粒径の小さい粒状合成樹脂材
(a)を貯留サイロ1に搬送するための搬送手段7と、篩
分け装置6a,6bで篩い分けされた粒径の大きい合成
樹脂材を前記受入れホッパ3に返送するための搬送手段
8を有している。
【0017】前記搬送手段4は、端部が前記受入れホッ
パ3の下方に位置する供給コンベア9と、この供給コン
ベア9で搬送された合成樹脂類(A)が供給される正逆転
可能な振分けコンベア10と、この振分けコンベア10
から振分け供給された合成樹脂類(A)を受け、これを各
粒状固化装置5a,5bに投入する投入コンベア12
a,12bとから構成されている。また、前記振分けコ
ンベア10の上部には、磁力によって鉄屑の吸着・除去
を行うための1対の磁選機11が配置されている。
【0018】前記搬送手段7は、各篩分け装置6a,6
bで篩分けされた粒状合成樹脂材(a)が排出される篩下
コンベア13と、この篩下コンベア13から供給される
粒状合成樹脂材(a)を送風機17により貯留サイロ側に
気送供給する気送管14と、この気送管14で気送され
た粒状合成樹脂材(a)を気送用エアから分離するための
分離機15と、この分離機15で分離された粒状合成樹
脂材(a)を貯留サイロ1に装入するための移送管16と
から構成されている。
【0019】また、前記搬送手段8は、篩分け装置6
a,6bで篩分けされた粒径の大きい合成樹脂材が排出
される篩上コンベア27と、この篩上コンベア27から
供給される合成樹脂材を送風機17により受入れホッパ
3側に気送供給する気送管28と、この気送管28で気
送された合成樹脂材を気送用エアから分離し、これを受
入れホッパ3に装入する分離機29とから構成されてい
る。なお、上述した各搬送手段4,7,8は図1及び図
2に示される構成に限定されるものではなく、適宜な搬
送手段の組み合せにより構成することができる。また、
搬送手段8は搬送手段4の途中に合成樹脂材を返送する
ような構成とすることもできる。
【0020】次に、前記粒状固化装置5(5a,5b)
の構成について説明する。粒状固化装置5は、例えば以
下の〜に示す方式で合成樹脂類(A)の減容固化−粒
状化処理を行う機構を有している。なお、粒状固化装置
は、本実施形態のように複数基でなく一基のみを設ける
こともできる。 合成樹脂材類(A)を加熱して溶融させた後冷却して
固化させ、この固化した合成樹脂材を裁断または粉砕処
理する方式 合成樹脂材類(A)を裁断または破砕し、この裁断ま
たは破砕された合成樹脂材を加熱若しくは前記裁断また
は破砕による摩擦熱により半溶融化させ、半溶融化した
合成樹脂材を急冷することにより収縮固化させ、この際
粒状に収縮固化させるか若しくは収縮固化した合成樹脂
材を粉砕処理して粒状合成樹脂材(a)を得る方式
【0021】 上記の方式の一態様として、合成樹
脂類(A)を高速回転する回転刃で裁断または破砕すると
ともに、該裁断または破砕による摩擦熱により合成樹脂
材を半溶融化させ、次いでこの半溶融化した合成樹脂材
を水噴霧等によって急冷することにより収縮固化させ、
この際粒状に収縮固化させるか若しくは収縮固化と同時
に前記回転刃により粉砕処理し、粒状合成樹脂材(a)を
得る方式 これらの方式のうちの方式による装置の典型的な例
は、合成樹脂類(A)を完全溶融させる手段と、この溶融
した合成樹脂類を線状等に押出し成形する押出し手段
と、この押出し成形された合成樹脂材を粒状に裁断処理
する裁断手段とからなる装置であるが、この他にも種々
の加工方式を採ることができる。
【0022】これに対して、の方式は合成樹脂類
(A)を完全には溶融させず、半溶融化させた状態から冷
却用流体(水または冷却ガス等)の噴霧等によって急冷
することにより収縮固化させ、この際粒状に収縮固化さ
せるか若しくは収縮固化したものを粒状に粉砕処理する
ことにより粒状合成樹脂材(a)を得る方式である。本発
明者らは特にこのような,の方式(とりわけの方
式)による装置で得られた粒状合成樹脂材(a)が、フィ
ルム状合成樹脂材の粉砕物は言うに及ばず、塊状合成樹
脂材の粉砕物に較べてさえ非常に優れた流動性と搬送性
を示し、しかも燃焼性にも非常に優れていること、さら
にはこれらを塊状合成樹脂材の粉砕物と混合して用いる
ことにより、合成樹脂材全体の搬送性及び燃焼性を著し
く向上させ得ることを見出したものであり、したがっ
て、本発明の粒状化処理設備においては、粒状固化装置
5(5a,5b)は上記またはの方式のものを用い
ることが最も好ましい。
【0023】図3は上記の方式で粒状収縮固化若しく
は収縮固化−粒状化の連続処理を行う粒状固化装置5の
一構成例を示しており、粒状固化装置5は合成樹脂類の
入側から順に、破砕機18、減容固化装置19及び必要
に応じて設けられる粉砕機20を有している。また、減
容固化装置19は入側から加熱室21と冷却室22を有
するとともに、これら加熱室21と冷却室22を通じて
合成樹脂類を連続搬送する搬送装置23(搬送ベルト
等)を有している。
【0024】このような粒状固化装置5によれば、合成
樹脂類(A)は破砕機18で破砕された後、減容固化装置
19に装入される。この減容固化装置19では、合成樹
脂類(A)は加熱室21及びこれに続く冷却室22を搬送
装置23で連続搬送されつつ、加熱室21において加熱
(ガス加熱、ガス間接加熱または電気加熱等)されるこ
とで半溶融化した後、冷却室22で水噴霧等により急冷
され、収縮固化する。この際、合成樹脂類(A)の破砕形
態や加熱室内への装入状態等を適宜選択することにより
合成樹脂材を粒状に収縮固化させることができ、したが
ってこの方式によれば収縮固化ままで粒状合成樹脂材
(a)が得られる。
【0025】一方、合成樹脂材の一部または全部を粒状
に収縮固化させない方式では、収縮固化した合成樹脂材
は減容固化装置19から粉砕機20に装入され、この粉
砕機20により粒状に粉砕処理されることで粒状合成樹
脂材(a)が得られる。以上のようにして得られた粒状合
成樹脂材(a)は、破砕されたフィルム状合成樹脂材を半
溶融状態から粒状に収縮固化させ若しくは収縮固化させ
た後これを粉砕処理したものであるため、塊状合成樹脂
材の破砕物に較べて比較的ポーラスな性状であって比表
面積が大きく、しかも塊状合成樹脂材の破砕物のように
角ばった形状ではなく、全体的に見て丸みを帯びた形状
を有するため、優れた燃焼性と流動性を示す。
【0026】図4は上記の方式による装置の構造の概
略を、また図5はこの装置による粒状収縮固化若しくは
収縮固化−粒状化処理の原理を模式的に示している。こ
の粒状固化装置5は、合成樹脂類(A)が装入されるタン
ク24と、このタンク24内の底部に配置される1また
は2以上の回転刃25と、タンク24内に冷却用流体
(水等の液体若しくはガス)を吹き込み若しくは噴霧す
るための急冷手段26とを備えている。このような粒状
固化装置5によれば、タンク24内に装入された合成樹
脂類(A)を高速回転する回転刃25で裁断または破砕す
るとともに、この裁断または破砕による摩擦熱により合
成樹脂材を半溶融化させ、次いで、この半溶融化した合
成樹脂材を急冷手段26からの水噴霧等により上記温度
から急冷することにより収縮固化させ、この際粒状に収
縮固化させるか若しくは収縮固化と同時に前記回転刃2
5により粉砕処理し、粒状合成樹脂材(a)が得られる。
【0027】以上のようにして得られた粒状合成樹脂材
(a)も、破砕されたフィルム状合成樹脂材を半溶融状態
から粒状に収縮固化させ若しくは収縮固化させた後これ
を粉砕処理したものであるため、塊状合成樹脂材の破砕
物に較べて比較的ポーラスな性状であって比表面積が大
きく、しかも塊状合成樹脂材の破砕物のように角ばった
形状ではなく、全体的に見て丸みを帯びた形状を有する
ため、優れた燃焼性と流動性を示す。
【0028】この装置はバッチ方式により合成樹脂材の
破砕(または裁断)処理、半溶融化処理及び収縮固化後
の粉砕処理(但し、急冷により粒状に収縮固化させる場
合は粉砕処理は必要ない)の総てを高速回転する回転刃
25により行うものであり、「破砕(または裁断)→半
溶融化→急冷による粒状収縮固化」若しくは「破砕(ま
たは裁断)→半溶融化→急冷による収縮固化→粉砕」と
いう一連の処理工程が短時間に速やかに行われ、しかも
合成樹脂材が回転刃25による破砕(裁断)−高速撹拌
中に半溶融化し、このような状態から速かに急冷処理が
なされるため、比表面積及び粒形状等の面でより好まし
い粒状合成樹脂材(a)が得られる。また、回転刃25の
作用だけで破砕(または裁断)処理、半溶融化処理及び
収縮固化後の粉砕処理が行われるため、設備コスト及び
運転コストの面でも有利である。
【0029】なお、上記の方式による装置において
も、合成樹脂類(A)の破砕形態や回転刃に対する装入状
態等を適宜選択することにより合成樹脂材を粒状に収縮
固化させることができ、したがってこの場合には実質的
に収縮固化後の回転刃25による粉砕処理なしに、収縮
固化ままで粒状合成樹脂材(a)が得られる。一方、合成
樹脂材の一部または全部を粒状に収縮固化させない場合
には、上記のように回転刃25による粉砕処理により粒
状合成樹脂材(a)が得られる。また、上記、の方式
において合成樹脂類(A)を半溶融化する温度は合成樹脂
の種類や形状等によってある程度異なり、例えば材質面
だけからいうと低密度ポリエチレンの場合で105〜1
15℃程度、中低密度ポリエチレンの場合で128℃前
後である。したがって、合成樹脂類(A)に含まれる合成
樹脂材の種類や割合、形態等に応じて、半溶融化させる
ための温度が適宜選択される。
【0030】一方、加工処理ラインYは入側から順に、
加工処理すべき合成樹脂類(B)を受け入れる受入れホッ
パ30と、合成樹脂類(B)をこの受入れホッパ30から
一次破砕装置に搬送するための搬送手段31と、搬送さ
れた合成樹脂類(B)を粗破砕するための一次破砕装置3
2と、この一次破砕装置32で粗破砕された合成樹脂類
(B)を二次破砕装置に搬送するための搬送手段33と、
搬送された合成樹脂類(B)を二次破砕するための二次破
砕装置34と、この二次破砕装置34で二次破砕された
合成樹脂類(B)を風力選別機に搬送するための搬送手段
35と、搬送された合成樹脂類(B)から風力により土砂
や金属等の異物を除去するための風力選別機36と、こ
の風力選別機36で異物が除去された合成樹脂類(B)を
複数のクッションタンクに搬送するための搬送手段37
と、搬送された合成樹脂類(B)を一時的に貯留し、これ
を適宜破砕装置に供給する複数のクッションタンク38
a〜38cと、これら各クッションタンクから供給され
る合成樹脂類(B)を受け入れ、これを最終的な粒径に粉
砕処理するための複数の粉砕装置39a〜39cと、こ
れら各粉砕装置で粉砕処理された粒状合成樹脂材(b)を
貯留サイロ1に搬送するための搬送手段40とから構成
されている。
【0031】前記搬送手段31,33,35はいずれも
搬送コンベアにより構成されている。また、搬送手段3
3を構成する搬送コンベアの上部には、磁力によって鉄
屑の吸着・除去を行うための磁選機41が設けられてい
る。前記搬送手段37は、風力選別機36から排出され
る合成樹脂類(B)を送風機17によりクッションタンク
側に気送供給する気送管42と、この気送管42で気送
された合成樹脂類(B)を気送用エアから分離するための
分離機43と、この分離機43で分離された合成樹脂類
(B)を複数のクッションタンク38a〜38cに振り分
け装入するための振分けコンベア44,45とから構成
されている。
【0032】前記風力選別機36は縦型のジグザク状の
通路46に合成樹脂類(B)を装入し、この通路46の下
方から上方に向けてエア吹き込むことにより合成樹脂類
とそれ以外の異物とを選別分離するもので、合成樹脂類
(B)は軽いため風力により通路46を上昇して搬送手段
37を構成する気送管42に排出され、一方、土砂や金
属等の重い異物は通路46を落下して通路下方に排出さ
れる。前記搬送手段40は、粉砕装置39a〜39cで
粉砕処理された粒状合成樹脂材(b)を送風機17により
貯留サイロ側に気送供給するための気送管48a〜48
cと、この気送管48a〜48cで気送された粒状合成
樹脂材(b)を気送用エアから分離するための分離機50
a〜50cと、この分離機で分離された粒状合成樹脂材
(b)を貯留サイロ1に移送するための移送管51a〜5
1cとから構成されている。
【0033】また、前記振分けコンベア44,45と複
数のクッションタンク38a〜38cは、加工処理ライ
ンYに対する合成樹脂類(B)の供給量に応じ、粉砕装置
39a〜39cの稼動数や粉砕装置39a〜39cへの
合成樹脂類の供給量を調整する機能を有している。例え
ば、加工処理ラインYへの合成樹脂類(B)の供給量が比
較的少ない場合には、振分けコンベア44,45により
複数のクッションタンク38a〜38cのうちの一部の
クッションタンクに対してのみ合成樹脂類(B)の供給を
行うことにより、複数の粉砕装置39a〜39cのうち
の一部の粉砕装置のみを稼動させる。一方、加工処理ラ
インYへの合成樹脂類(B)の供給量が多い場合には、振
分けコンベア44,45により全部のクッションタンク
38a〜38cに対して合成樹脂類(B)の供給を行うこ
とにより、全部の粉砕装置39a〜39cを稼動させ、
さらに合成樹脂類(B)の供給量が粉砕装置39a〜39
cの処理能力に対して過剰の場合には、クッションタン
ク38a〜38cが合成樹脂類(B)を一時的に貯留する
役目を果す。
【0034】また、加工処理ラインYでは、塊状の合成
樹脂類の破砕や粉砕処理が行われるため、破砕若しくは
粉砕処理後の合成樹脂材を移送した後の気送用エアには
微細な合成樹脂材のダストが多量に含まれており、この
ような気送用エアを処理するための構成として、各分離
機43,50a〜50cで分離された気送用エアを集塵
機に移送するための配管52,53a〜53cと、これ
ら配管により移送された気送用エアから合成樹脂ダスト
を捕集する集塵機54と、捕集された合成樹脂ダストを
移送して貯留サイロ1に装入するための移送手段である
集塵機下コンベア55を有している。なお、加工処理ラ
インYにおいては、二次破砕装置34と粉砕装置39の
間に、さらに1または2段階以上の破砕装置を設けるこ
ともできる。
【0035】図6は本発明設備の他の構成例のフローに
示すもので、加工処理ラインXと加工処理ラインYに、
それぞれで加工処理すべき合成樹脂類から塩化ビニル等
の含塩素高分子樹脂材を分離除去するための分離装置6
0,61を設けたものである。すなわち、加工処理ライ
ンXでは受入れホッパ3と粒状固化装置5(5a,5
b)との間に分離装置60が設けられ、合成樹脂類(A)
から塩化ビニルや塩化ビニリデン等の含塩素高分子樹脂
材のみが分離除去される。塩化ビニル等の含塩素高分子
樹脂は他の合成樹脂に較べて比重が大きいため(ポリエ
チレンの比重:0.91〜0.96、ポリプロピレンの
比重:0.89〜0.91程度であるのに対し、塩化ビ
ニルの比重:1.16〜1.55程度)、通常、分離装
置60は水等の液体を利用した比重分離方式或いは遠心
分離方式等により合成樹脂類(A)から含塩素高分子樹脂
材を分離する。
【0036】図7は比重分離方式による分離装置60の
一構成例を示している。図において、62は水が入れら
れた分離槽、63a,63bは分離槽から排出された合
成樹脂材の水を切るためのスクリーン、64はスクリー
ンによる水切り後に合成樹脂材を乾燥処理するための乾
燥機、65はスクリーン63a,63bで分離された水
を排出する排水タンクである。このような分離装置60
によれば、合成樹脂類(A)は水が入れられた分離槽62
に装入され、槽内で沈降する塩化ビニル等の含塩素高分
子樹脂材と浮上するそれ以外の合成樹脂材とに分離され
る。沈降分離した含塩素高分子樹脂材は適当な排出手段
により槽外に排出され、スクリーン63aを経て水と分
離された後、系外に排出される。一方、槽内で浮上した
含塩素高分子樹脂材以外の合成樹脂材は適当な排出手段
で槽外に排出され、スクリーン63bを経て水と分離さ
れた後、乾燥機64で乾燥され、次工程へと送られる。
【0037】また、図8は遠心分離方式による分離装置
60の一構成例を示している。この装置は、内部が中空
の筒状若しくは紡錘状の本体66と、この本体66内部
の長手方向に回転自在に配されるスクリュー付きの内筒
体67と、この内筒体回転駆動用のモータ68等から構
成される。この装置では、合成樹脂材と水等の媒体との
混合物が、高速回転する内筒体67の一端からその内部
に供給される。混合物は内筒体67の長手方向略中央に
設けられた開口69から遠心力の作用により本体66の
内部空間に吐き出され、媒体の比重を境としてこれより
も比重の大きい重質分(含塩素高分子樹脂)と比重の小
さい軽質分(含塩素高分子樹脂以外の合成樹脂類)とに
分離される。つまり、遠心力によって合成樹脂材のうち
の重質分のみが本体66の内壁面側に集められる結果、
軽質分と重質分が本体66の径方向において分離した状
態となる。
【0038】ここで、内筒体67は、前記開口69を大
略の境とした長手方向半分に軽質分搬送用のスクリュー
70aが、他の長手方向半分に重質分搬送用のスクリュ
ー70bが設けられている。これらスクリュー70a、
70bはスクリューの螺旋方向が互いに逆向きであり、
内筒体67が回転することによりスクリュー70a、7
0bはそれぞれの側の本体端部方向に合成樹脂材を搬送
する。すなわち、軽質分の合成樹脂材は羽根が比較的短
かいスクリュー70aによって本体66の一方の端部ま
で搬送され、排出口71aから排出される。一方、本体
66の内壁面側に集められた重質分の合成樹脂材は、羽
根が本体66の内壁面近傍まで延びたスクリュー70b
によって本体66の他方の端部まで搬送され、排出口7
1bから排出される。一方、水等の媒体は本体66の略
中央部に設けられた排出口72から装置外に排出され
る。このような装置によれば、軽質分と重質分にそれぞ
れ分離された合成樹脂材を水分が非常に少ない状態で装
置外に排出させることができる。
【0039】図6に示す設備では、受入れホッパ3から
分離装置60には搬送手段4aにより、また分離装置6
0から粒状固化装置5(5a,5b)には搬送手段4b
により、それぞれ合成樹脂類(A)が搬送される。一
方、加工処理ラインYでは選別装置36とクッションタ
ンク38(38a〜38c)との間に分離装置61が設
けられ、合成樹脂類(B)から塩化ビニルや塩化ビニリデ
ン等の含塩素高分子樹脂材のみが分離除去される。分離
装置61の構成例及び作用等は上述した分離装置60と
同様であるのでその説明は省略する。選別装置36から
分離装置61には搬送手段37aにより、また分離装置
61からクッションタンク38には移送手段37bによ
り、それぞれ合成樹脂類(B)が搬送される。
【0040】本発明の設備において分離装置60,61
の設置位置は図6に限定されるものではなく、分離装置
60は粒状固化装置5よりも上流側の任意の位置に、ま
た、分離装置61は二次破砕装置よりも下流側の任意の
位置に設けることができる。なお、図6のその他の構成
は図1及び図2と同一であるので、同一の符号を付し、
詳細な説明は省略する。
【0041】次に、上述した本発明設備における合成樹
脂類の粒状化処理工程について説明する。本発明設備で
は合成樹脂類をフィルム状合成樹脂材を主体とする合成
樹脂類(A)とそれ以外(すなわち、塊状合成樹脂材が主
体)の合成樹脂材類(B)とに分別された状態で受け入
れ、加工処理ラインX,Yにおいてそれぞれ異なる工程
で粒状物に加工処理する。ここで、合成樹脂類(A)に
は、フィルム状合成樹脂材のほかに流動性や搬送性に難
がある他の形態の合成樹脂材、例えば発泡プラスチック
等を含ませることができる。
【0042】フィルム状合成樹脂材に特別な制限はない
が、本発明者らが実験により確認したところによれば、
厚さが100μm以下の合成樹脂フィルムが特に流動性
や搬送性に劣ることから、分別可能な限度において厚さ
100μm以下の合成樹脂フィルムについては合成樹脂
類(A)に分別することが好ましい。但し、必ずしもこの
ような分別基準に限定されないことは言うまでもなく、
また、ポリエチレンフィルム等のような極薄材の他に、
所謂ペットボトル等に利用されているような比較的厚手
の合成樹脂類も合成樹脂類(A)に含ませることができ
る。一方、合成樹脂類(B)としては、板材等の塊状合成
樹脂材が主体となるが、勿論これに限定されるものでは
ない。
【0043】要は、収集された合成樹脂類の流動性や搬
送性等を考慮し、少なくともポリエチレンフィルムのよ
うに破砕処理したままでは流動性や搬送性が極端に劣る
ものは合成樹脂類(A)に分別し、それよりも流動性や搬
送性が良好な塊状プラスチックのようなものは合成樹脂
類(B)に分別し、それ以外のものは流動性や搬送性等を
考慮して合成樹脂類(A)、(B)のいずれかに分別すれば
よい。なお、処理システム全体として見た場合、合成樹
脂類のうちのフィルム状合成樹脂材の総てを合成樹脂類
(A)に、また塊状合成樹脂材の総てを合成樹脂類(B)
にそれぞれ厳密に分別する必要は必ずしもなく、また、
廃棄物という性質を考慮すればそのような厳密な分別は
実際上も困難である。したがって、合成樹脂類(A)に塊
状合成樹脂材等が、また合成樹脂類(B)にフィルム状
合成樹脂材等がある程度含まれることは許容される。
【0044】合成樹脂類(A)は必要に応じてオフライン
の堅型切断機2において切断処理された後、加工処理ラ
インX入側の受入れホッパ3に装入され、搬送手段4を
構成する供給コンベア9、振分けコンベア10及び投入
コンベア12a,12bを経て粒状固化装置5a,5b
に装入され、ここで先に述べたような方式により減容固
化された粒状合成樹脂材(a)に加工される。また、上記
振分けコンベア10の途中で磁選機11により合成樹脂
類に混入している鉄屑の除去が行われる。
【0045】粒状固化装置5a,5bで得られた粒状合
成樹脂材(a)は、篩分け装置6a,6bに装入されて篩
い分けされ、所定の粒径以下(例えば−6mm)のもの
だけが搬送手段7を構成する篩下コンベア13及び気送
管14を通じて分離機15に移送され、この分離機15
で気送用エアから分離された後、移送管16を通じて貯
留サイロ1に装入される。一方、所定の粒径を超える合
成樹脂材(例えば6mm超)は搬送装置8を構成する篩
上コンベア27及び気送管28を通じて分離機29に移
送され、気送用エアから分離された後、入側の受入れホ
ッパ3に戻され、合成樹脂類(A)とともに粒状固化装置
5a,5bに再装入される。
【0046】また、図6に示す設備の場合には、合成樹
脂類(A)は粒状固化装置5(5a,5b)での処理に先
立ち分離装置60に装入され、ここで塩化ビニルや塩化
ビニリデン等の含塩素高分子樹脂材の分離除去が行われ
る。分離装置60で含塩素高分子樹脂材が分離除去され
た合成樹脂類(A)は粒状固化装置5に装入され、ここで
減容固化された粒状合成樹脂材(a)に加工された後、篩
分け装置6(6a,6b)及び搬送手段7を経て一次貯
留サイロ1に送られる。
【0047】一方、合成樹脂類(B)は加工処理ラインY
入側の受入れホッパ30に装入された後、搬送手段31
を構成する搬送コンベアを経て一次破砕装置32に装入
されて粗破砕(例えば、粒径50mm程度に破砕)され
る。次いで搬送手段33を構成する搬送コンベアを経て
二次破砕装置34に装入され、二次破砕(例えば、粒径
20mm程度に破砕)される。なお、一次破砕された合
成樹脂類(B)は、上記搬送手段33(搬送コンベア)の
途中で磁選機41により混入している鉄屑の除去が行わ
れる。
【0048】二次破砕された合成樹脂類(B)は搬送手段
35を構成する搬送コンベアにより風力選別機36に装
入され、ここで金属や土砂、石等の異物が風力選別によ
り分離除去される。このような選別を経た合成樹脂類
(B)は搬送手段37を構成する気送管42を通じて分離
機43に気送され、ここで気送用エアから分離された
後、振分けコンベア44,45を経てクッションタンク
38a〜38cに装入され、次いで各粉砕装置39a〜
39c(三次破砕機)に送られて所定の粒径以下(例え
ば、−6mm)まで粉砕処理され、粒状合成樹脂材(b)
が得られる。この粒状合成樹脂材(b)は気送管48a〜
48cを通じて分離機50a〜50cに送られ、気送用
エアから分離された後、移送管51a〜51cを通じて
貯留サイロ1に装入される。
【0049】また、分離機43,50a〜50cで分離
された気送用エアは、配管52,53a〜53cを通じ
て集塵機54に送られて合成樹脂タストが捕集され、こ
の合成樹脂ダストは集塵機下コンベア55により貯留サ
イロ1に装入される。また、図6に示す設備では、風力
選別機36を経た合成樹脂類(B)は分離装置61に装入
され、ここで含塩素高分子樹脂材の分離除去が行われ
る。分離装置61で含塩素高分子樹脂材が分離除去され
た合成樹脂類(B)は、クッションタンク38(38a〜
38c)を経て粉砕装置39(39a〜39c)に送ら
れ、所定の粒径以下(例えば、−6mm)まで粉砕処理
された後貯留サイロ1に装入される。
【0050】先に述べたように、上記、の方法によ
り粒状収縮固化若しくは収縮固化−粒状化して得られた
粒状合成樹脂材(a)は比較的ポーラスな性状で比表面積
が大きく、しかも全体的に見て丸みを帯びた形状を有し
ているために優れた燃焼性と流動性を示し、これらを粒
状合成樹脂材(b)と混合することにより、炉に供給され
る粒状合成樹脂材全体の燃焼性と流動性及び搬送性を効
果的に高めることができる。すなわち、燃焼性に関して
は、炉内に粒状合成樹脂材(a)と粒状合成樹脂材(b)の
混合体が吹き込まれた場合、燃焼性の良好な粒状合成樹
脂材(a)が急速燃焼して粒状合成樹脂材(b)を速かに着
火させ、これによって炉内吹き込まれた粒状合成樹脂材
全体の燃焼性が著しく高められる。さらに、流動性及び
搬送性に関しても、丸みを帯びた形状を有する流動性及
び搬送性に優れた粒状合成樹脂材(a)が粒状合成樹脂材
中に含まれることにより、これが粒状合成樹脂材全体の
流動性を向上させる潤滑的機能を果し、この結果粒状合
成樹脂材全体の流動性、搬送性が大きく改善される。
【0051】上記のような作用を得るためには、粒状合
成樹脂材(a)と粒状合成樹脂材(b)を重量比で(a)/
[(a)+(b)]:0.10以上の割合で混合することが
好ましい。図9は、フイルム状合成樹脂材を上記の方
法で収縮固化−粒状化処理して得られた粒径6mm以下
の粒状合成樹脂材(a)と塊状合成樹脂材を粉砕処理して
得られた粒径6mm以下の粒状合成樹脂材(b)(いずれ
の粒状合成樹脂材も安息角:40°)とを種々の割合で
混合し、この混合体を高炉の羽口部に気送して炉内吹き
込みを行ない、その際の(a)/[(a)+(b)]の重量比
と混合体の搬送性(供給トラブル発生頻度)及び燃焼性
(吹込み燃料によるコークス置換率)との関係を調べた
ものである。なお、供給トラブル発生頻度とコークス置
換率は以下のように定めた。
【0052】(イ) 供給トラブル発生頻度 塊状合成樹脂材を粉砕処理して得られた粒径6mm以下
の粒状合成樹脂材(b)(安息角:40°)のみを単独で
炉に供給した場合の供給トラブル発生頻度指数を“1”
とし、この場合と比較した供給トラブル発生頻度を指数
で示した。供給トラブル発生の有無は、高炉供給用の貯
留サイロ内の粒状合成樹脂材の重量変動を常時監視し、
重量変動:0の状態が所定時間(例えば10分間程度)
続いた場合にトラブル発生(サイロ切出部や気送管途中
での詰り発生)と判断した。 (ロ) コークス置換率 コークス置換率=(粒状合成樹脂材の吹込みにより低減
したコークス比)/(粒状合成樹脂材の吹き込み比) 但し、粒状合成樹脂材の吹込みにより低減したコークス
比:kg/t・pig 粒状合成樹脂材の吹き込み比:kg/t・pig
【0053】図9によれば(a)/[(a)+(b)]:0.
10以上の領域において優れた燃焼性と搬送性が得られ
ることが判る。上記のように(a)/[(a)+(b)]を所
定の範囲に管理するためには、粒状合成樹脂材(a)及び
粒状合成樹脂材(b)を一旦それぞれの貯留サイロに貯留
した後に混合するようにすることが好ましい。図11は
そのための貯留サイロの構成例を示しており、粒状合成
樹脂材(a)及び粒状合成樹脂材(b)をそれぞれの一次貯
留サイロ73a,73bに一旦貯留し、これら一次貯留
サイロ73a,73bから貯留サイロ1に粒状合成樹脂
材(a)と粒状合成樹脂材(b)を適宜切り出し、貯留サイ
ロ1に(a)/[(a)+(b)]が調整された粒状合成樹脂
材を貯留できるようにしたものである。
【0054】さらに、粒状合成樹脂材(a)及び(b)は嵩
密度0.30以上、安息角40°以下に加工処理される
ことが好ましい。先に述べたように従来技術においては
合成樹脂粉砕物の嵩密度を0.35以上とすることが提
案されているが、特に塊状合成樹脂材の粉砕物について
は嵩密度を高めるとそれだけ破砕機の負荷が増大する
(破砕刃の寿命が短くなる)という問題があり、破砕機
によっては嵩密度0.35未満の粉砕物しか得られない
ものもある。一方、本発明者らの検討によれば、粒状合
成樹脂材の嵩密度が0.30以上であれば圧力損失等の
点を含めて粒状合成樹脂材を気送することに何の問題も
生じないこと、また、粒状合成樹脂材の炉供給用の貯留
サイロでのブリッジ(棚つり)や気送管系内の曲管部や
バルブ周辺での詰まり等のトラブルの発生は粒状合成樹
脂材の嵩密度とは殆ど関係がなく、粒状合成樹脂材の粒
形状に大きく左右されること、そして、この粒形状に基
づく上記トラブルの発生抑制効果は粒状合成樹脂材の安
息角で整理できることが判明した。
【0055】図10は、塊状合成樹脂材を粉砕処理して
得られた粒径6mm以下の粒状合成樹脂材について、そ
の安息角と炉供給用の貯留サイロでのブリッジ(棚つ
り)や気送管内での詰まり等の供給トラブル発生頻度と
の関係を、嵩密度が異なる粒状合成樹脂材別に示したも
のである。なお、供給トラブル発生頻度の評価は図9と
同様の方法で行なった。図10によれば、粒状合成樹脂
材の嵩密度に拘りなく、安息角を40°以下とすること
により上記のような供給トラブルを適切に防止できるこ
とが判る。
【0056】また、粒状合成樹脂材(a)のうち上記、
の方法で粒状収縮固化若しくは収縮固化−粒状化して
得られるものについては、当該方法で粒状収縮固化若し
くは収縮固化−粒状化するだけで安息角40°以下の粒
状合成樹脂材が得られることが判った。一方、上記方
法で減容固化−粒状化して得られる粒状合成樹脂材(a)
または上記〜以外の方法で収縮固化−粒状化して得
られる粒状合成樹脂材(a)や、合成樹脂類(B)を破砕処
理して得られる粒状合成樹脂材(B)については、安息角
40°以下を達成するために破砕方式等が適宜選択され
る。なお、本発明設備において加工処理して得る粒状合
成樹脂材(a)、(b)の粒径は、燃焼性の観点から10m
m以下、好ましくは4〜8mmとすることが好ましい。
【0057】〔操業例1〕図1及び図2に示す合成樹脂
類の粒状化処理設備に対して、フィルム状合成樹脂材を
主体とする合成樹脂類(A)を2.5t/hr、塊状合成
樹脂材を主体とする合成樹脂類(B)を5t/hrの割合
でそれぞれ供給して粒状合成樹脂材(a)及び(b)に加工
処理した。この粒状合成樹脂材を高炉の羽口部に気送供
給し、微粉炭とともに羽口部から炉内に吹き込んだ。こ
の際の合成樹脂類の粒状化処理及び供給条件と高炉の操
業条件を以下に示す。
【0058】(イ)合成樹脂類の粒状化処理条件 (イ-1) 合成樹脂類(A) 合成樹脂類を粗破砕した後、上記の方式で収縮固化−
粒状化処理して粒径6mm以下の粒状合成樹脂材(a)に
加工した。 (イ-2) 合成樹脂類(B) 合成樹脂類を一次破砕、二次破砕及び粉砕処理して粒径
6mm以下の粒状合成樹脂材(b)に加工した。 (イ-3) 粒状合成樹脂材の炉内吹き込み 炉供給用の貯留サイロに装入された粒状合成樹脂材(a)
及び(b)の混合体をサイロから定量的に切り出し、これ
を下記条件で高炉羽口部に気送し、炉内に吹き込んだ。 気送ガス:空気 気送ガス吹込み流量:1300Nm3/hr 粒状合成樹脂材の吹込み量:7.5t/hr 固気比:4.5kg/kg
【0059】 (ロ)高炉操業条件 出銑量:9000t/日 コークス比:447kg/t・pig 羽口 粒状合成樹脂材の吹込み量:20kg/t・pig 微粉炭吹込み量:100kg/t・pig 送風量:7260Nm3/分 酸素富化率:4% 送風温度:1000℃ 以上の粒状合成樹脂材の炉内吹込みを7日間実施した結
果、高炉操業自体には全く支障はなく、また粒状合成樹
脂材の貯留サイロ切出部や気送管系での詰まり等の供給
トラブル等も殆ど発生しなかった。
【0060】〔操業例2〕図6に示す合成樹脂類の粒状
化処理用の試験設備に対して、フィルム状合成樹脂材を
主体とする合成樹脂類(A)を2.8kg/hr、塊状合
成樹脂材を主体とする合成樹脂類(B)を5.6kg/h
rの割合でそれぞれ供給して粒状合成樹脂材(a)及び
(b)に加工処理した。この粒状合成樹脂材を試験高炉の
羽口部に気送供給し、微粉炭とともに羽口部から炉内に
吹き込んだ。この際の合成樹脂類の粒状化処理及び供給
条件と試験高炉の操業条件は操業例1と同様とした。
【0061】本操業例でも粒状合成樹脂材の炉内吹込み
を7日間実施した結果、高炉操業自体には全く支障はな
く、また粒状合成樹脂材の貯留サイロ切出部や気送管系
での詰まり等の供給トラブル等も殆ど発生しなかった。
また、この操業例では加工処理ラインX,Yに供給され
た合成樹脂類中の約3%が塩化ビニル材であったが、こ
の塩化ビニル材の約99%を分離装置で分離回収するこ
とができた。また、全操業中炉頂ガスを採取してそのガ
ス組成を分析した結果、HClはほとんど検出されなか
った。
【0062】
【発明の効果】以上述べた本発明の合成樹脂材の粒状化
処理設備によれば、プラスチック等の合成樹脂類を、そ
の形態に拘りなくリサイクルや燃料用等に適した粒状物
に加工処理することができ、このため廃棄物たる合成樹
脂類の大量処理と有効利用を図ることができる。また、
合成樹脂類を高炉等の燃料用に加工処理する場合には、
炉に供給される合成樹脂材の流動性や搬送性及び燃焼性
を効果的に高めることができ、高炉の操業に支障を来す
ことなく合成樹脂材を燃料として炉内に適切に供給する
ことができる。また、合成樹脂類に含まれる塩化ビニル
等の含塩素高分子樹脂による問題を生じることなく、合
成樹脂類を高炉等の吹込み燃料として利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粒状化処理設備の一実施形態を示す部
分構成図
【図2】本発明の粒状化処理設備の一実施形態を示す部
分構成図
【図3】図1及び図2に示す設備における粒状固化装置
の一構成例を示す説明図
【図4】図1及び図2に示す設備における粒状固化装置
の他の構成例を示す説明図
【図5】図4に示す装置による合成樹脂類の収縮固化−
粒状化の原理を模式的に示す説明図
【図6】本発明の粒状化処理設備の他の実施形態を模式
的に示す構成図。
【図7】図6に示す設備における分離装置の一構成例を
示す説明図
【図8】図6に示す設備における分離装置の他の構成例
を示す説明図
【図9】フイルム状合成樹脂材を特定の方法で収縮固化
−粒状化して得られた粒状合成樹脂材(a)と塊状合成樹
脂材を粉砕処理して得られた粒状合成樹脂材(b)との混
合割合とコークス置換率及び供給トラブル発生頻度との
関係を示すグラフ
【図10】塊状合成樹脂材を粉砕処理して得られた粒状
合成樹脂材について、その安息角と供給トラブル発生頻
度との関係を、嵩密度が異なる粒状合成樹脂材別に示し
たグラフ
【図11】本発明の粒状化処理設備における貯留サイロ
の他の構成例を示す説明図
【符号の説明】
1…貯留サイロ、2…堅型切断機、3…受入れホッパ、
4…搬送手段、5a,5b…粒状固化装置、6a,6b
…篩分け装置、7,8…搬送手段、9…供給コンベア、
10…振分けコンベア、11…磁選機、12a,12b
…投入コンベア、13…篩下コンベア、14…気送管、
15…分離機、16…移送管、17…送風機、18…破
砕機、19…減容固化装置、20…粉砕機、21…加熱
室、22…冷却室、23…搬送装置、24…タンク、2
5…回転刃、26…急冷手段、27…篩上コンベア、2
8…気送管、29…分離機、30…受入れホッパ、31
…搬送手段、32…一次破砕装置、33…搬送手段、3
4…二次破砕装置、35…搬送手段、36…風力選別
機、37…搬送手段、38a〜38c…クッションタン
ク、39a〜39c…粉砕装置、40…搬送手段、41
…磁選機、42…気送管、43…分離機、44,45…
振分けコンベア、46…通路、48a〜48c…気送
管、50a〜50b…分離機、51a〜51b…移送
管、52…配管、53a〜53c…気送管、54…集塵
機、55…集塵機下コンベア、60,61…分離装置、
62…分離槽、63a,63b…スクリーン、64…乾
燥機、65…排水タンク、66…本体、67…内筒体、
68…モータ、69…開口、70a,70b…スクリュ
ー、71,72…排出口、73a,73b…一次貯留サ
イロ、X,Y…加工処理ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 益弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 永岡 恒夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 浅沼 稔 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 明石 哲夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 手塚 賢一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状合成樹脂材を主体とする合成
    樹脂類(A)を受け入れ、これを粒状合成樹脂材に加工処
    理するための加工処理ラインXと、前記合成樹脂類(A)
    以外の合成樹脂類(B)を受け入れ、これを粒状合成樹脂
    材に加工処理するための加工処理ラインYと、前記加工
    処理ラインX及び加工処理ラインYで得られた粒状合成
    樹脂材が装入される貯留サイロとからなり、 前記加工処理ラインXは入側から、加工処理すべき合成
    樹脂類(A)を受け入れる受入れホッパと、合成樹脂類
    (A)を前記受入れホッパから粒状固化装置に搬送するた
    めの搬送手段と、搬送された合成樹脂類(A)を熱により
    溶融または半溶融化させた後固化させることにより減容
    固化された粒状合成樹脂材に加工するための粒状固化装
    置と、該装置で粒状に加工処理された合成樹脂材を篩い
    分けするための篩分け装置と、該篩分け装置で篩い分け
    された粒径の小さい粒状合成樹脂材(a)を前記貯留サイ
    ロに搬送するための搬送手段と、前記篩分け装置で篩い
    分けされた粒径の大きい合成樹脂材を前記受入れホッパ
    または前記受入れホッパと粒状固化装置間の搬送手段途
    中に返送するための搬送手段とを有し、 前記加工処理ラインYは入側から、加工処理すべき合成
    樹脂類(B)を受け入れる受入れホッパと、合成樹脂類
    (B)を前記受入れホッパから一次破砕装置に搬送するた
    めの搬送手段と、搬送された合成樹脂類(B)を粗破砕す
    るための一次破砕装置と、粗破砕された合成樹脂類(B)
    を二次破砕装置に搬送するための搬送手段と、搬送され
    た合成樹脂類(B)を二次破砕するための二次破砕装置
    と、二次破砕された合成樹脂類(B)を風力選別機に搬送
    するための搬送手段と、搬送された合成樹脂類(B)から
    風力により土砂等の異物を除去するための風力選別機
    と、異物が除去された合成樹脂類(B)をクッションタン
    クに搬送するための搬送手段と、搬送された合成樹脂類
    (B)を一時的に貯留し、これを適宜粉砕装置に供給する
    ためのクッションタンクと、該クッションタンクから供
    給される合成樹脂類(B)を受け入れ、これを粉砕処理す
    るための粉砕装置と、粉砕処理された粒状合成樹脂材
    (b)を貯留サイロに搬送するための搬送手段とを有する
    合成樹脂材の粒状化処理設備。
  2. 【請求項2】 加工処理ラインXにおける粒状固化装置
    が、合成樹脂類(A)を加熱して溶融させる手段と、溶融
    した合成樹脂材を冷却して固化させる手段と、該固化し
    た合成樹脂材を裁断または粉砕処理するための加工手段
    とを有する請求項1に記載の合成樹脂材の粒状化処理設
    備。
  3. 【請求項3】 加工処理ラインXにおける粒状固化装置
    が、合成樹脂類(A)を加熱して半溶融化させる手段と、
    半溶融化した合成樹脂材を急冷することにより粒状に収
    縮固化させる手段とを有する請求項1に記載の合成樹脂
    材の粒状化処理設備。
  4. 【請求項4】 加工処理ラインXにおける粒状固化装置
    が、合成樹脂類(A)を加熱して半溶融化させる手段と、
    半溶融化した合成樹脂材を急冷することにより収縮固化
    させる手段と、収縮固化した合成樹脂材を粉砕処理する
    手段とを有する請求項1に記載の合成樹脂材の粒状化処
    理設備。
  5. 【請求項5】 加工処理ラインXにおける粒状固化装置
    が、合成樹脂類(A)が装入される処理室と、該処理室内
    に配され、合成樹脂類を破砕処理するとともに、該破砕
    による摩擦熱により合成樹脂類を半溶融化させるための
    回転刃と、処理室内に冷却用流体を吹き込んで半溶融化
    した合成樹脂材を急冷することにより収縮固化させる急
    冷手段とを有する請求項1に記載の合成樹脂材の粒状化
    処理設備。
  6. 【請求項6】 加工処理ラインXにおける粒状固化装置
    よりも上流側に、合成樹脂類(A)から含塩素高分子樹脂
    材を分離除去するための分離装置を有し、加工処理ライ
    ンYにおける二次破砕装置よりも下流側に、合成樹脂類
    (B)から含塩素高分子樹脂材を分離除去するための分離
    装置を有する請求項1、2、3、4または5に記載の合
    成樹脂材の粒状化処理設備。
JP2052096A 1996-01-11 1996-01-11 合成樹脂材の粒状化処理設備 Pending JPH09193157A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002254431A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Miike Iron Works Co Ltd 廃プラスチックのリサイクル設備
JP2015189023A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 Jfeスチール株式会社 廃プラスチック粉砕物の製造方法

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