JPH09192881A - 高強度Cr−Mo鋼の溶接金属及びサブマージアーク溶接方法 - Google Patents
高強度Cr−Mo鋼の溶接金属及びサブマージアーク溶接方法Info
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Abstract
量%、Mo:0.90乃至1.20重量%)の溶接に有効な高強
度Cr−Mo鋼の溶接金属及びサブマージアーク溶接方
法の提供。 【解決手段】 高強度Cr−Mo鋼の溶接金属は、C:
0.04乃至0.14重量%、Si:0.05乃至0.40重量%、M
n:0.50乃至1.30重量%、Cr:2.00乃至3.25重量%、
Mo:0.90乃至1.20重量%、V:0.05乃至1.00重量%及
びN:0.015重量%以下を含有し、残部がFe及び不可
避的不純物からなり、不可避的不純物のうち、P:0.01
0重量%以下、Ni:0.40重量%以下、Al+Ti:0.0
18重量%以下、S:0.010重量%以下、Sn:0.010重量
%以下、As:0.010重量%以下、Sb:0.010重量%以
下及びO:0.045重量%未満に規制され、625℃の温
度で10時間の応力除去焼鈍を施した後の溶接金属原質
部のみから電解抽出により採取した残渣には、Vが65重
量%以下含有され、残渣中の(Fe含有量/Cr含有
量)が2.0以下である。
Description
鋼(Cr:2.00乃至3.25重量%、Mo:0.9
0乃至1.20重量%)の溶接に使用され、特に、Cr
及びMoの他にVを必須成分として含有し、更に必要に
応じて、Nb、Ti、B及びCa等を含有する高強度C
r−Mo鋼の溶接に有効な高強度Cr−Mo鋼の溶接金
属及びサブマージアーク溶接方法に関する。
特性に優れているため、ボイラー及び化学反応容器等の
高温高圧環境下において使用される材料として、従来よ
り広く適用されている。これらの構造物は大型厚肉のも
のが多く、その溶接には主に、溶接効率が良いサブマー
ジアーク溶接が採用されている。近時、設備の高効率操
業を図るため、操業条件がより一層高温高圧化される傾
向にあるので、従来鋼を使用する場合、更に一層溶接構
造物が厚肉となり、実用的でなくなる。従って、高温高
圧条件下においても構造物の厚肉化を抑制するために、
Vを添加した高強度Cr−Mo鋼又はV及びNb等を添
加した高強度Cr−Mo鋼が開発されている。
靱性、クリープ強度、耐焼戻し脆化特性(高温環境での
使用中に脆化が少ないこと)、耐高温割れ性(凝固時の
割れが生じ難いこと)、耐低温割れ性(水素による遅れ
破壊が生じ難いこと)、及び耐SR割れ性(析出時効に
よる粒界割れが生じ難いこと)に関して、従来より優れ
たものが要求されてきている。特に、Cr−Mo鋼の溶
接構造物に対しては、SR(応力除去焼鈍)を施すこと
が必要とされており、高強度Cr−Mo鋼溶接構造物の
大型厚肉化が進むにつれて残留応力が増大する。従っ
て、析出時効による粒界割れ、いわゆるSR割れの発生
が今後の大きな問題となっている。
の溶接金属に要求される特性において、特に、SR後の
靱性及び耐焼戻し脆化特性に対しては、溶接金属を低酸
素化することにより改善することができる。例えば、溶
接金属中のSi含有量を0.10重量%以上にすること
により酸素量が低下して、靱性が向上することは公知で
ある(特開昭61−71196号公報)。
pm以下にすることにより、vE(短時間SR後の靱
性)ばかりでなく、vE+SC(加速脆化処理後の靱
性)をも大きく改善することができる(特開平1−21
0193号、特開平1−271096号公報)。
F2 、SiO2 、Al2O3、TiO2 、MnO及びZr
O2 を夫々重量%で[MgO]、[BaO]、[Ca
O]、[CaF2 ]、[SiO2 ]、[Al2O3]、
[TiO2 ]、[MnO]及び[ZrO2 ]と表すと、
塩基度BLは([MgO]+[BaO]+[CaO]+
[CaF2 ])/([SiO2 ]+[Al2O3]+[T
iO2 ]+[MnO]+[ZrO2 ])によって表すこ
とができる。この塩基度BLが2.3以上である焼成型
フラックスを使用すると、溶接金属中の酸素量を低くコ
ントロールでき、靱性が向上できることが提案されてお
り(特開平2−182378号公報)、更に、ソリッド
ワイヤと特定の組成を有する焼結型フラックスとを採用
することにより、溶接金属中の酸素の含有量を0.03
0重量%以下にすることが可能となり、良好な靱性を有
する溶接金属を得ることができることも公知である(特
公平4−79752号)。
下させることにより、SR後の靱性及び耐焼戻し脆化特
性が改善できることは明らかである。しかしながら、こ
れらの方法により形成される溶接金属は、いずれも、耐
SR割れ性が低いものであった。
素量を多くすると、粒界に沿って緻密な組織が析出して
粒界面積が増加し、低酸素溶接金属よりも耐SR割れ性
が優れた溶接金属が得られることが提案されている(特
開平6−328292号公報)。この従来技術において
は、酸素量を0.030乃至0.060重量%とするこ
とで耐SR割れ性を改善し、酸素量増加に伴う靱性の低
下に対しては、溶接金属中の炭素含有量及びMn含有量
を最適化することにより解決している。
Cr−Mo鋼溶接金属中の酸素含有量を0.030乃至
0.060重量%とすると、溶接施工時の条件等の変動
によっては、靱性がやや不安定になるという問題点があ
る。また、溶接構造物が更に一層大型厚肉化された場合
には、耐SR割れ性が不十分となるという問題点もあ
る。このように、溶接金属中の酸素量を最適化するのみ
では、靱性と耐SR割れ性との双方を向上させることが
できるような高強度Cr−Mo鋼の溶接金属を形成する
ことはできない。前述の如く、溶接金属中の酸素含有量
を0.030重量%未満にすると、靱性は向上するが、
耐SR割れ性が大きく低下し、実用的な溶接金属を形成
できない。
のであって、靱性が安定して優れていると共に、耐SR
割れ性が優れている高強度Cr−Mo鋼の溶接金属及び
サブマージアーク溶接方法を提供することを目的とす
る。
−Mo鋼の溶接金属は、ソリッドワイヤとボンドフラッ
クスとの組み合せによるサブマージアーク溶接によって
形成される溶接金属において、C:0.04乃至0.1
4重量%、Si:0.05乃至0.40重量%、Mn:
0.50乃至1.30重量%、Cr:2.00乃至3.
25重量%、Mo:0.90乃至1.20重量%、V:
0.05乃至1.00重量%及びN:0.015重量%
以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からな
り、不可避的不純物のうち、P:0.010重量%以
下、Ni:0.40重量%以下、Al+Ti:0.01
8重量%以下、S:0.010重量%以下、Sn:0.
010重量%以下、As:0.010重量%以下、S
b:0.010重量%以下及びO:0.045重量%未
満に規制され、625℃の温度で10時間の応力除去焼
鈍を施した後の溶接金属原質部のみから電解抽出により
採取した残渣には、Vが65重量%以下含有されている
と共に、前記残渣中の(Fe含有量/Cr含有量)が
2.0以下であることを特徴とする。
が10重量%以上含有されていることが好ましい。
35重量%以下、W:2.00重量%以下及びCo:
1.00重量%以下からなる群から選択された少なくと
も1種の元素を含有することが好ましく、更に、Zr:
0.035重量%以下、Hf:0.070重量%以下及
びTa:0.070重量%以下からなる群から選択され
た少なくとも1種の元素を含有することが望ましい。ま
た、溶接金属中には、B:0.001乃至0.015重
量%を含有することが好ましい。
P、O、V及びCrの含有量を重量%で、夫々[C]、
[Si]、[Mn]、[P]、[O]、[V]及び[C
r]と表すと、数式(PN=100×[C]+10×
[Si]+[Mn]+500×[P]−50×[O]−
(1/5)×[V]/[C]−(1/10)×[Cr]
/[C])によって算出されるPNが5.0乃至10.
0であることが好ましい。
ージアーク溶接方法は、高強度Cr−Mo鋼をソリッド
ワイヤとボンドフラックスとの組み合せによってサブマ
ージアーク溶接する溶接方法において、前記ソリッドワ
イヤは、C:0.05乃至0.15重量%、Mn:0.
70乃至1.60重量%、Cr:2.00乃至3.80
重量%、Mo:0.90乃至1.20重量%を含有し、
Si:0.40重量%以下に規制されており、前記ボン
ドフラックスは、SiO2 :5乃至20重量%、Mg
O:20乃至40重量%、Al2O3:5乃至25重量
%、F(金属フッ化物からの換算値):2.4乃至12
重量%、CO2 (金属炭酸塩からの換算値):3乃至1
2重量%を含有し、溶接入熱が20乃至50kJ/cm
でサブマージアーク溶接することにより、前記溶接金属
を形成することを特徴とする。
350℃とすることが望ましい。
すべく、鋭意実験研究を重ねた結果、溶接金属の組成を
適切に規定すると共に、SR条件を調整して溶接金属の
組織を最適化することにより、溶接金属中の酸素量を増
加させることなく、靱性が安定して優れ、耐SR割れ性
が優れている高強度Cr−Mo鋼の溶接金属を得ること
ができることを見い出した。
ついて調査した。SR時には、旧オーステナイト粒内に
MC炭化物が微細に析出して、粒内を強化する。なお、
MC炭化物とは、M(金属元素)とC(炭素)との化合
物をいい、Mは主にバナジウム(V)である。一方、旧
オーステナイト粒界にはセメンタイトがネットワーク状
に析出することによって、旧オーステナイト粒界の靱性
及び強度を低下させる。これらのことから、SR時に粒
内強度と粒界強度との間に差が生じることにより、SR
割れが発生することを見い出した。
界にセメンタイトが多量に析出されても、粒内にMC炭
化物が多量に析出されても、この溶接金属の耐SR割れ
性は低下する。即ち、粒界に析出されるセメンタイト量
と、粒内に析出されるMC量のバランスによって、耐S
R割れ性が決定される。そこで、耐SR割れ性を向上さ
せるためには、旧オーステナイト粒内に析出されるMC
炭化物量を多くすることなく、旧オーステナイト粒界に
析出されるセメンタイトを低減することができればよ
い。即ち、溶接金属中の酸素量を低減させた状態で(靱
性を確保した状態で)、セメンタイトの析出量が少ない
旧オーステナイト粒界を有する溶接金属組織にすること
により、靱性が安定して優れていると共に、耐SR割れ
性が優れた高強度Cr−Mo鋼の溶接金属を得ることが
できる。
時にセメンタイトの析出量が少ない旧オーステナイト粒
界を有する溶接金属を得るための方法を研究した。その
結果、SR処理条件を一定にすると、セメンタイトの生
成は溶接金属中のCr活量及びC活量によって決定さ
れ、Cr活量が高くなるにつれて、又はC活量が低下す
るにつれて、SR時のセメンタイトの生成が抑制される
ことを見い出した。更に、Cr活量を高めるか又はC活
量を低下させると共に、他の機械的特性を低下させない
特性を有する元素として、V、Nb、W、Zr、Hf及
びTaを使用することができることを見い出した。V含
有量が増加すると、MC炭化物の析出が促進されて粒内
強度が向上するため、粒界強度と粒内強度との差が大き
くなり、靱性も低下するので好ましくない。
成は溶接金属成分のみによって決定されるものではない
ことも見い出した。溶接金属成分を一定にすると、SR
処理温度を高温にすることによっても、セメンタイトの
析出を抑制することができる。
れた溶接金属組織を定量的に表現する方法について研究
した。SR後の溶接金属中に析出される炭化物の種類に
は、MC、セメンタイト、M7C3及びM23C6がある。
セメンタイト、M7C3及びM2 3C6は、主に、Fe及び
Crにより構成されている。そこで、これらの炭化物の
Fe及びCrの構成比率を調査すると、セメンタイトは
Feの比率が高く、M7C3及びM23C6はCrの比率が
高いことを見い出した。従って、この特性を利用し、電
解抽出により溶接金属中の炭化物を残渣として抽出し
て、その残渣のFeとCrとの含有比を調整することに
よって、耐SR割れ性を確保するために必要なセメンタ
イトの限界析出量を定量的に決定することができる。即
ち、SR処理後の溶接金属中に析出している全炭化物中
のセメンタイトの量は、溶接金属中の炭化物を電解抽出
により残渣として抽出し、この残渣中のFeとCrの組
成比で表すことができる。
いる溶接金属組織はセメンタイトの析出量が多く、耐S
R割れ性が優れている溶接金属組織はセメンタイト以外
の炭化物(M7C3及びM23C6)の析出量が多いものと
なる。従って、抽出残渣中のFeとCrとの比(Fe/
Cr)が小さいほど、耐SR割れ性が優れた溶接金属を
得ることができる。更に、セメンタイトの主要成分であ
るFeの量を規制することによっても、耐割れ性が優れ
た溶接金属を得ることができる。
出しすぎても、析出量が少なくても、耐SR割れ性が低
下するが、MC炭化物はその殆どがバナジウム(V)で
構成されているので、抽出残渣中のV量を規定すること
により、MC炭化物の析出量を調整することができる。
即ち、抽出残渣中のV量が粒内を強化しているMC量を
表しているので、抽出残渣中のV量を規定することによ
り、粒内強化MC量を規定することができる。
溶接に使用するソリッドワイヤ及びボンドフラックスの
化学組成と溶接金属中の炭素含有量及びV含有量を適切
に選択すると共に、溶接条件中の溶接入熱及び予熱・パ
ス間温度を適切に設定することにより、溶接金属の耐S
R割れ性を改善することができることを見い出した。
分の組成限定理由について説明する。
乃至0.14重量% Cは焼入れ硬化性に大きな影響を及ぼし、室温及び高温
強度並びに靱性を確保する上で重要な元素である。溶接
金属中のC含有量が0.04重量%未満であると、強度
等が低下する。一方、溶接金属中のC含有量が0.14
重量%を超えると強度が高くなりすぎて靱性が著しく低
下する。従って、溶接金属中のC含有量は0.04乃至
0.14重量%とする。好ましくは、C含有量は0.0
7乃至0.11重量%である。
05乃至0.40重量% Siは脱酸効果があり、酸素量をコントロールする効果
を有する。溶接金属中のSi含有量が0.05重量%未
満であると、この効果が低下する。一方、Si含有量が
0.40重量%を超えると、耐焼戻し脆化特性及び耐S
R割れ性が低下する。また、強度が高くなりすぎて靱性
の低下の原因ともなる。従って、溶接金属中のSi含有
量は、0.05乃至0.40重量%とする。好ましく
は、Si含有量は0.10乃至0.30重量%である。
0.50乃至1.30重量% MnはCと同様に、高温強度及び靱性を向上させる効果
を有する。また、酸素量をコントロールする作用をも有
している。溶接金属中のMn含有量が0.50重量%未
満であると強度や靱性が不十分となる。またMn含有量
が1.30重量%を超えるとクリープ強度、耐焼戻し脆
化特性及び耐SR割れ性が低下する。従って、溶接金属
中のMn含有量は0.50乃至1.30重量%とする。
好ましくは、Mn含有量は0.90乃至1.20重量%
である。
00乃至3.25重量%、溶接金属中のMo(モリブデ
ン)含有量:0.90乃至1.20重量% Cr及びMoは、高強度2.25〜3%Cr−1%Mo
鋼の基本成分である。溶接金属中のCr含有量が2.0
0重量%未満若しくは3.25重量%を超える場合、又
は溶接金属中のMo含有量が0.90重量%未満若しく
は1.20重量%を超える場合においても本発明の効果
は認められるが、実際には対象とする高温環境下では使
用されない母材成分範囲である。従って、溶接金属中の
Cr含有量は2.00乃至3.25重量%とし、Mo含
有量は0.90乃至1.20重量%とする。好ましくは
Cr含有量が2.30乃至3.25重量%であり、Mo
含有量が0.95乃至1.10重量%である。
0.05乃至1.00重量% VはCr活量を高め、C活量を低くする元素の1つであ
り、セメンタイトの析出抑制効果を有するが、V含有量
が過剰であるとMC炭化物が多量に析出し、靱性を低下
させる。また、V含有量が少なすぎると、クリープ強度
が低下する。溶接金属中のV含有量が0.05重量%未
満であると、クリープ強度が低下する。一方、溶接金属
中のV含有量が1.00重量%を超えると、他の成分調
整及びSR処理条件の変更によっては、MC炭化物が多
量に析出して、溶接金属の靱性を低下させる。従って、
溶接金属中のV含有量は0.05乃至1.00重量%と
する。好ましくはV含有量は0.25乃至0.70重量
%である。
5重量%以下 Nはクリープ強度を向上させる効果を有する。しかしな
がら、溶接金属中のN含有量が0.015重量%を超え
ると靱性が低下する。従って、溶接金属中のN含有量は
0.015重量%以下となるように規制する。好ましく
はN含有量は0.003乃至0.010重量%である。
0重量%以下 Pは粒界に偏析し、粒界強度を低下させる元素である。
溶接金属中のP含有量が0.010重量%を超えると、
粒界強度が低下し、SR割れが発生する危険性が高くな
る。また、Pが粒界に偏析することにより、耐焼戻し脆
化特性が低下する。従って、溶接金属中のP含有量は
0.010重量%以下とする。好ましくは、P含有量は
0.005重量%以下となるように規制する。
5重量%未満 Oは焼き入れ性を低下させると共に、耐SR割れ性を向
上させる効果を有する。しかしながら、溶接金属中のO
含有量が0.045重量%以上であると、溶接金属の靱
性が不安定になる。特に、Vを積極的に添加した溶接金
属においては、低酸素化することによって靱性を安定化
する効果が高くなる。従って、溶接金属中のO含有量が
0.045重量%未満になるように規制する。好ましく
はO含有量は0.020乃至0.035重量%である。
0重量%以下、Sn(スズ)含有量:0.010重量%
以下、As(ヒ素)含有量:0.010重量%以下、S
b(アンチモン)含有量:0.010重量%以下 溶接金属中に不可避的に混入する元素として、前記P、
Ni、Al、Ti及びOの他に、S、Sn、As及びS
b等がある。これらの含有量が高いとSR割れ及び焼戻
し脆化が発生する原因となる。従って、不可避的不純物
として含有される溶接金属中のS、Sn、As及びSb
の含有量は夫々0.010重量%以下になるように規制
する。好ましくは、S、Sn、As及びSbの含有量は
夫々0.005重量%以下である。
0.40重量%以下 Niは焼戻し脆化を促進する作用を有し、特に、溶接金
属中のNi含有量が0.40重量%を超えると、その促
進効果が顕著になる。従って、溶接金属中のNi含有量
は0.40重量%以下とし、好ましくはNi含有量は
0.10重量%以下となるように規制する。
(チタン)含有量:0.018重量%以下 Al及びTiは靱性を低下させる作用を有し、特に、溶
接金属中のAl及びTi含有量の合計が0.018重量
%を超えると、靱性の低下が顕著になる。従って、溶接
金属中のAl含有量及びTi含有量の合計は0.018
重量%以下とし、好ましくはAl含有量及びTi含有量
の合計は0.010重量%未満となるように規制する。
した溶接金属原質部のみから電解抽出により採取した残
渣中のFe(鉄)とCr(クロム)との重量比、(F
e)/(Cr):2.0以下 SR処理後の溶接金属原質部から電解抽出により採取し
た残渣中のFeとCrとの重量比の規定は、本発明にお
いて最も重要なものである。この(Fe)/(Cr)
は、溶接金属成分及びSR処理条件等により変化する。
本発明においては、溶接金属に625℃の温度で10時
間のSR処理を施し、溶接金属原質部のみから試料を加
工し、電解抽出により採取した残渣中のFe含有量(F
e)とCr含有量(Cr)とにより、(Fe)/(C
r)を算出するものとする。(Fe)/(Cr)が2.
0以下である場合には、旧オーステナイト粒界に析出さ
れるセメンタイトが少なく、旧オーステナイト粒界の靱
性が著しく悪化することはなくなるので、耐SR割れ性
が向上する。一方、(Fe)/(Cr)が2.0を超え
ると、旧オーステナイト粒界に析出されるセメンタイト
量が多くなり、旧オーステナイト粒界の強度を低下させ
るので、耐SR割れ性が低下する。従って、625℃の
温度で10時間の熱処理を施した溶接金属原質部のみか
ら電解抽出により採取した残渣中のFeとCrとの重量
比(Fe)/(Cr)は2.0以下とする。好ましく
は、0.5乃至1.0である。
した溶接金属原質部のみから電解抽出により採取した残
渣中のV含有量:65重量%以下 このSR処理後の溶接金属原質部から電解抽出により採
取した残渣中のV含有量の規定も、本発明において重要
なものである。このSR処理条件は、前述のFeとCr
との重量比を規定した条件と同様とする。抽出残渣中の
V含有量は、MC炭化物の析出量を表しており、これが
大きくなると、MC炭化物による粒内強化が大きくな
る。抽出残渣全重量あたりの抽出残渣中のV含有量が6
5重量%を超えると、粒内強度が著しく上昇するので、
耐SR割れ性が悪くなると共に、靱性が低下する。従っ
て、625℃の温度で10時間の熱処理を施した溶接金
属原質部のみから電解抽出により採取した残渣中のV含
有量は、抽出残渣全重量あたり、65重量%以下とす
る。
した溶接金属原質部のみから電解抽出により採取した残
渣中のFe(鉄)含有量:35重量%以下、V(バナジ
ウム)含有量:10重量%以上 前述の如く、溶接金属に625℃の温度で10時間のS
R処理を施し、溶接金属原質部のみから電解抽出により
採取した残渣中のFeとCrとの重量比及びV含有量を
規定することによって、耐SR割れ性及び靱性を向上さ
せることができる。本発明においては、更に、これと同
一の条件において、Fe含有量を35重量%以下及びV
含有量を10重量%以上に規制すると、更に一層好まし
い。FeはSR割れの主原因である析出物セメンタイト
の主成分であるので、このFeを規制することにより、
セメンタイトの析出を抑制することが可能となる。抽出
残渣全重量あたりの抽出残渣中のFe含有量が35重量
%を超えると、セメンタイトの析出を抑制することがで
きなくなる。従って、625℃の温度で10時間の熱処
理を施した溶接金属原質部のみから電解抽出により採取
した残渣中のFe含有量は、抽出残渣全重量あたり、3
5重量%以下とすることが好ましい。
析出され、粒内強度を大きくするが、V含有量が減少す
ると、MC炭化物で固定すべきC(炭素)が余り、セメ
ンタイトの析出を増大させる結果となる。抽出残渣全重
量あたりの抽出残渣中のV含有量が10重量%未満であ
ると、セメンタイトの析出量が増大して、耐SR割れ性
が低下する。従って、625℃の温度で10時間の熱処
理を施した溶接金属原質部のみから電解抽出により採取
した残渣中のV含有量は、抽出残渣全重量あたり、10
重量%以上とすることが好ましい。
035重量%以下、W(タングステン)含有量:2.0
0重量%以下、Co(コバルト)含有量:1.00重量
%以下 Nb、W及びCoは、少なくとも1種を溶接金属中に添
加することにより、Vを単独で添加する場合と比較し
て、更に一層、室温及び高温強度並びにクリープ強度を
向上させることができる。しかしながら、Nbが0.0
35重量%を超えるか、Wが2.00重量%を超える
か、又は、Coが1.00重量%を超えると、強度が高
くなりすぎて靱性が低下する。従って、溶接金属中にN
b、W又はCoを添加する場合は、Nbが0.035重
量%以下、Wが2.00重量%以下及びCoが1.00
重量%以下の範囲で溶接金属中に含有されることが望ま
しい。より好ましくは溶接金属中のNb含有量は0.0
05乃至0.020重量%であり、W含有量は0.05
乃至1.00重量%、Co含有量は0.01乃至0.5
0重量%である。
量:0.035重量%以下、Hf(ハフニウム)含有
量:0.070重量%以下、Ta(タンタル)含有量:
0.070重量%以下 Zr、Hf及びTaは、少なくとも1種を溶接金属中に
添加することにより、更に一層耐SR割れ性を改善する
効果を得ることができる。Zr、Hf及びTaはCr活
量を高め、C活量を低くする元素であり、セメンタイト
の析出が著しく抑制されるので、耐SR割れ性を改善す
ることができる。しかしながら、Zrが0.035重量
%を超えるか、Hfが0.070重量%を超えるか、又
はTaが0.070重量%を超えると、強度が高くなり
すぎて靱性が低下する。従って、溶接金属中にZr、H
f又はTaを添加する場合は、Zrが0.035重量%
以下、Hfが0.070重量%以下及びTaが0.07
0重量%以下の範囲で溶接金属中に含有されることが望
ましい。より好ましくは溶接金属中のZr含有量は0.
01乃至0.02重量%であり、Hf含有量は0.01
乃至0.02重量%、Ta含有量は0.02乃至0.0
4重量%である。
01乃至0.015重量% Bは溶接金属の靱性を安定化させる効果を有する。溶接
金属中のB含有量が0.001重量%未満であると、靱
性を安定化させる効果が認められない。一方、溶接金属
中のB含有量が0.015重量%を超えると、逆に、溶
接金属の強度が高くなりすぎて、靱性の低下を招くだけ
でなく、溶接時の高温割れ感受性が高くなる。従って、
溶接金属中のB含有量は0.001乃至0.015重量
%とする。好ましくは、B含有量は0.003乃至0.
010重量%である。
されるPN:5.0乃至10.0 溶接金属中のC、Si、Mn、P、O、V及びCrの含
有量から、下記数式1によって算出されるPNが、5.
0乃至10.0の範囲であると、SR後の強度及び靱性
と耐SR割れ性とがバランスよく向上し、良好な溶接金
属が得られる。但し、数式1において、例えば[A]は
溶接金属中のA成分の重量%を示す。
n]+500×[P]−50×[O]−(1/5)×
[V]/[C]−(1/10)×[Cr]/[C] 次に、本発明に係る高強度Cr−Mo鋼のサブマージア
ーク溶接方法におけるソリッドワイヤ及びボンドフラッ
クス中の成分限定理由について説明する。
0.05乃至0.15重量% 前述の如く、Cは溶接金属の室温及び高温強度、クリー
プ強度及び靱性を確保するために添加するものであり、
溶接金属中のC含有量を0.04乃至0.14重量%に
するために、ソリッドワイヤ中のC含有量を制限する必
要がある。従って、ソリッドワイヤ中のC含有量は0.
05乃至0.15重量%とする。好ましくは、C含有量
は0.08乃至0.13重量%である。
量:0.40重量%以下 前述の如く、Siは脱酸効果を有しているので、溶接金
属中のSi含有量を0.05乃至0.40重量%にする
必要がある。従って、ソリッドワイヤ中のSi含有量は
0.40重量%以下とする。好ましくは、Si含有量は
0.10乃至0.30重量%である。
量:0.70乃至1.60重量% 前述の如く、MnもSi同様に脱酸効果を有し、高温強
度及び靱性を向上させることから、溶接金属中のMn含
有量を0.50乃至1.30重量%とする必要がある。
従って、溶接金属への歩留りを考えると、ソリッドワイ
ヤ中のMn含有量は0.70乃至1.60重量%とす
る。好ましくは、Mn含有量は1.00乃至1.40重
量%である。
量:2.00乃至3.80重量%、ソリッドワイヤ中の
Mo(モリブデン)含有量:0.90乃至1.20重量
% Cr及びMoは、高強度2.25〜3重量%Cr−1重
量%Mo鋼の基本成分であり、所定量をソリッドワイヤ
から添加する必要がある。即ち、ソリッドワイヤ中のC
r含有量が2.00重量%未満若しくは3.80重量%
を超える場合、又はMo含有量が0.90重量%未満若
しくは1.20重量%を超える場合においても本発明の
効果は認められるが、その結果得られる溶接金属成分は
実際には対象とする高温環境下では使用されない母材成
分範囲となる。従って、ソリッドワイヤ中のCr含有量
は2.00乃至3.80重量%とし、Mo含有量は0.
90乃至1.20重量%とする。好ましくは、Cr含有
量が2.40乃至3.50重量%であり、Mo含有量が
0.95乃至1.10重量%である。
イ素)含有量:5乃至20重量% SiO2 は、スラグの流動性を向上させ、ビード形状を
整える効果がある。ボンドフラックス中のSiO2 含有
量が5重量%未満であると、この効果が低減される。一
方、SiO2 含有量が20重量%を超えると、溶接金属
中の酸素量が増加して靱性が低下するのみでなく、スラ
グ巻込みが生じやすくなり、作業性が低下する。従っ
て、ボンドフラックス中のSiO2 含有量は5乃至20
重量%とする。好ましくは、SiO2含有量は8乃至1
5重量%である。
シウム)含有量:20乃至40重量% MgOは、スラグの流動性を抑える一方で、ビード形状
を整える効果がある。また、酸素量をコントロールする
役割も有するので、ボンドフラックス中のMgO含有量
が20重量%未満であると、その効果が低減され、溶接
金属中の酸素量が増加して、靱性が低下する。一方、M
gO含有量が40重量%を超えると、アークが不安定に
なり、ビード形状やスラグの剥離性が悪くなる。従っ
て、ボンドフラックス中のMgO含有量は20乃至40
重量%とする。好ましくは、MgO含有量は25乃至3
5重量%である。但し、このMgO含有量は、MgCO
3 の分解により生じるMgOも含むものとする。
ミニウム)含有量:5乃至25重量% Al2O3はスラグの流動性を向上させ、ビード形状を整
える効果を有する。ボンドフラックス中のAl2O3含有
量が5重量%未満であると、その効果が低減する。一
方、Al2O3含有量が25重量%を超えると、溶接金属
中の酸素量が高くなり、靱性の低下を招く。更に、スラ
グ巻込みが生じやすくなり作業性が低下する。従って、
ボンドフラックス中のAl2O3含有量は5乃至25重量
%とする。好ましくは、Al2O3含有量は10乃至20
重量%である。
(金属フッ化物からのF換算値):2.4乃至12重量
% 金属フッ化物もビード形状を整える効果を有し、溶接金
属中の拡散性水素量及び酸素量をコントロールする効果
も有している。ボンドフラックス中の金属フッ化物がF
換算値において、2.4重量%未満であると、溶接金属
中の酸素量が増加して、靱性の低下を招く。一方、F換
算値が12重量%を超えると、アークが不安定になりビ
ード形状及びスラグの剥離性が低下する。従って、ボン
ドフラックス中のF含有量は金属フッ化物からのF換算
値において、2.4乃至12重量%とする。好ましく
は、F換算値は5乃至10重量%である。なお、金属フ
ッ化物にはCaF2 、AlF3 、BaF2 、Na3Al
F6、MgF2 及びNaF等があるが、Fへの換算値が
同一であると、その効果も同様のものとなる。
炭酸塩からのCO2 換算値):3乃至12重量% 金属炭酸塩に含有されるCO2 は、溶接金属中の拡散性
水素量を低減し、耐低温割れ性を向上させる効果及び酸
素量をコントロールする役割を有する。ボンドフラック
ス中のCO2 含有量が金属炭酸塩からのCO2 換算値に
おいて、3重量%未満であると、これらの効果が低下す
る。一方、CO2 含有量が12重量%を超えると、溶接
金属中の酸素量が高くなり、靱性が低下する。従って、
ボンドフラックス中のCO2 含有量は金属炭酸塩からの
CO2 換算値において、3乃至12重量%とする。好ま
しくは、CO2 含有量は5乃至10重量%である。な
お、金属炭酸塩にはCaCO3 、BaCO3 及びMgC
O3 等があるが、CO2 への換算値が同一であると、そ
の効果も同様のものとなる。
には、Na2O 、K2O 、LiO2、BaO、TiO2
又はZrO2 等を添加することができる。これらを添加
する場合には、各10重量%以下とすることが好まし
い。
ロールするために、ボンドフラックスにはSi及びMn
を添加することができる。
サブマージアーク溶接方法における溶接条件の限定理由
について説明する。
組み合わせたサブマージアーク溶接において、溶接入熱
を適切に選択すると、強度、焼戻し特性、耐高温割れ
性、耐低温割れ性がバランス良く良好である溶接金属が
得られることを見い出した。溶接入熱が20kJ/cm
未満であると、焼入れ硬化性が大きくなるので、強度は
向上するが、靱性及び耐SR割れ性が低下する。一方、
溶接入熱が50kJ/cmを超える場合は、溶接金属中
の酸素量が高くなると共に、焼入れ性が低下するので、
組織が粗大化し、強度、靱性及び耐焼戻し脆化特性が低
下する。従って、溶接入熱は20乃至50kJ/cmと
する。但し、実機の溶接に際しては、溶接入熱を20乃
至30kJ/cmと低入熱にして、より多くのパス数に
より溶接すると、更に、耐SR割れ性が改善する。これ
は、多パスの溶接により、旧オーステナイト粒界を含む
溶接金属粗粒部の割合が減少するためである。また、溶
接時の電極数については、特に規定しない。
0℃程度であるが、溶接対象物が大型である場合は、実
際には予熱・パス間温度を200℃以上に保持すると共
に、その施工上の上限が225℃程度であることが多
い。これに対して、予熱・パス間温度を225乃至35
0℃と高めにすると、溶接のままの溶接金属において不
必要な強度上昇が生じることを抑制できるので、耐SR
割れ性が更に一層向上する。但し、予熱・パス間温度が
350℃を超えると、焼入れ性が低下し、組織が粗くな
るので、SR後の強度及び靱性が不足する。従って、予
熱・パス間温度は225乃至350℃にすることが好ま
しい。
接金属の実施例についてその比較例と比較して具体的に
説明する。
の形状を示す模式的断面図である。
する高強度Cr−Mo鋼からなる溶接母材1は、V形状
の開先を有し、このV形状の開先部の下部には、溶接母
材1と同一の化学組成を有する裏当金2が配置されてい
る。
度を10°として、その下部の裏当金が配置されている
部分のギャップ幅を25mmとした。また、溶接母材1
の板厚を25mmとした。溶接母材1の化学組成を下記
表1に示す。
1に示す開先形状のCr−Mo鋼からなる溶接母材1を
使用して、下記表2に示す溶接条件において、下記表3
乃至8に示す化学組成を有するソリッドワイヤと下記表
9及び10に示す化学組成を有するボンドフラックスと
を組み合わせてサブマージアーク溶接し、溶接金属を形
成した。但し、表2において、溶接条件記号Y3及びY
5はシングル溶接、Y1、Y2、Y4及びY6はタンデ
ム溶接とした。得られた溶接金属の化学組成を下記表1
1乃至20に示す。
した。図2は温度を縦軸にとり、時間を横軸にとって、
SR処理条件を示すグラフ図である。保持温度は625
℃としてSR処理を実施した。図2に示すように、試験
材の温度が300℃を超えると、温度上昇が毎時25℃
以下になるように加熱条件を調整し、試験材の温度が保
持温度(625℃)になると、その温度で10時間保持
する。そして、試験材の温度が300℃以下になるま
で、温度降下が毎時25℃以下となるように試験材を冷
却する。なお、試験材の温度が300℃以下の範囲で
は、加熱及び冷却条件は規定しない。
法により残渣を抽出し、EDX分析(エネルギー分散型
X線検出器による分析)を実施した。図3はEDX分析
用試験材の溶接金属からの採取位置を示す模式的断面図
である。図3に示すように、溶接母材1及び裏当金2の
開先部に形成された溶接金属3の最終ビード原質部8か
ら5mm×5mm×40mmの角柱状試験片9を採取し
た。本実施例においては、この試験片9を下記表21に
示す条件によって溶解して、析出物を抽出し、その残渣
をEDX分析した。これらのEDX分析結果を下記表2
2及び23に示す。
及び14乃至16は高強度2.25%Cr−1%Mo鋼
に本発明を適用した例であり、実施例No.6及び13
は高強度3%Cr−1%Mo鋼に本発明を適用した例で
ある。また、表中において化学組成を示す数字は全て重
量%である。
的特性試験を行うための試験片を採取した。特性試験の
内容は、室温及び高温引張試験、シャルピー衝撃試験、
焼戻し脆化試験及びクリープ破断試験の4種である。こ
れらの試験片は下記表24に示す形状であり、下記表2
4に併せて示すSR処理条件において熱処理を施した試
験材の板厚中央から採取した。
って、機械的特性試験のSR条件を示すグラフ図であ
る。図4に示すように、試験片の温度が300℃を超え
ると、温度上昇が毎時55℃以下になるように加熱条件
を調整し、試験片の温度が700℃になると、その温度
で7時間又は26時間保持する。次に、試験片の温度が
300℃以下になるまで、温度降下が毎時55℃以下と
なるように試験片を冷却する。なお、試験片の温度が3
00℃以下の範囲では、加熱及び冷却条件は規定しな
い。
SR処理に加えて、ステップクーリング処理を施した。
って、ステップクーリング処理条件を示すグラフ図であ
る。図5に示すように、試験片の温度が300℃を超え
ると、温度上昇が毎時50℃以下になるように加熱条件
を調整し、試験片の温度を593℃まで加熱して、1時
間保持する。その後、同様の要領で538℃で15時
間、524℃で24時間、496℃で60時間保持する
が、これらの冷却段階においては、毎時5.6℃の温度
で試験片が冷却されるように調整する。更に、496℃
に保持された試験片を、毎時2.8℃の温度で冷却して
468℃とし、この温度で100時間保持する。そし
て、試験片の温度が300℃以下になるまで、温度降下
が毎時28℃以下となるように試験片を冷却する。SR
条件と同様に、試験片の温度が300℃以下の範囲で
は、加熱及び冷却条件は規定していない。
ための円筒形試験片を採取した。
の採取位置及び方向を示す模式的断面図であり、(b)
は円筒形試験片の形状を示す側面図、(c)は同じくそ
の断面図、(d)は断面図におけるノッチ部Aを拡大し
て示す断面図、(e)は円筒形試験片を使用したリング
割れ試験方法を示す模式的断面図である。
当金2との開先部に形成された溶接金属3の最終ビード
上方から、ノッチ及びスリットを有する円筒形試験片4
を採取した。このとき、図6(c)に示すノッチ5が溶
接金属3の原質部上方に、スリット6が下方に位置する
ように採取した。
ように、円筒形の長手方向の長さを20mmとし、その
外径を10mm、内径を5mmとした。
験片4は、試験片4の長手方向に、円筒の内部の空洞部
にまで至るスリット6を0.5mmの幅で有し、このス
リットの反対側の外周面には試験片の長手方向にノッチ
5を有している。
大図である図6(d)に示すように、ノッチ5は、深さ
が0.5mm、幅が0.4mmであり、底部の曲率半径
が0.2mmであるU字形の溝となっている。このよう
な形状の試験片をリング割れ試験に使用した。
割れに関する研究(第2報)」(内木ら、溶接学会誌:
Vol.33、No.9(1964)P.718)を参
考にして、図6(e)に示すように、矢印で示す方向
に、円筒型試験片4に曲げ応力を印加して、試験片4の
スリット6を溶加材を使用せずにTIG溶接し、U字形
の溝の底部に引張残留応力を生じさせたまま熱処理を行
って、U字溝の底部におけるSR割れの発生の有無によ
り耐SR割れ性を判断するものである。また、リング割
れ試験の熱処理条件は、図2に示した電解抽出残渣のS
R処理条件と同一条件(625℃×10時間)とした。
度の大きいものは溶接時に目視によって確認し、割れの
程度が軽微であるものは、溶接終了後、直ちにX線透過
試験によって確認した。また、低温割れについては、試
験材をそのまま3日間放置し、X線透視試験によって欠
陥部を確認した後、光学顕微鏡観察及び走査型電子顕微
鏡観察によって割れを確認した。更に、一部の試験片に
ついては、走査電子顕微鏡観察及び透過型電子顕微鏡観
察により析出物の同定を実施した。
を説明する。
/mm2 以上及び高温(454℃)引張強さが507N
/mm2 以上のものを良好とした。靱性及び耐焼戻し脆
化特性を評価するシャルピー衝撃試験については、vT
r55(55Jを示すシャルピ−遷移温度)が−60℃
以下及びΔvTr55(ステップクーリング後のvTr
55の遷移量(vTr'55-vTr55))が20℃以下のものを
良好とした。クリープ破断試験については、550℃×
1000時間におけるクリープ破断強度が210N/m
m2 以上のものを良好とした。高温割れ及び低温割れ試
験については、全ての観察試験において、割れがないも
のを○(良好)とし、割れが発生しているものを×(不
良)とした。また、耐SR割れ性を評価するリング割れ
試験については、試験片に対してSR処理を施した後
に、U字溝の底部に割れが発生しないものを○(良好)
とし、SR処理後に割れが発生したものを×(不良)と
した。これらの溶接作業性及び評価結果を下記表25乃
至30に示す。
o.1乃至16は、溶接金属及び電解抽出の化学組成が
本発明の範囲内であるので、耐SR割れ性及び靱性が優
れたものになった。
S、Sn、Sb及びAsが本発明範囲の上限を超えてい
るので、高温割れが発生し、以後の機械的試験を実施す
ることができなかった。比較例No.18は溶接金属中
のSb及びAsが本発明範囲の上限を超えており、高温
割れは発生しなかったが、耐SR割れ性が低下した。比
較例No.19は、溶接金属及び電解抽出残渣中のV含
有量が本発明範囲の上限を超えているので、耐SR割れ
性が低下した。比較例No.20は、抽出残渣中の(F
e)/(Cr)が本発明範囲の上限を超えているので、
耐SR割れ性が低下した。比較例No.21は溶接金属
中のV含有量が本発明範囲の下限未満であるので、高温
強度及びクリープ強度が低下した。
たソリッドワイヤ中の化学組成が本発明範囲を外れてい
るものである。特に、比較例No.22は、溶接金属中
のC、Si及びMnが本発明範囲の下限未満であるの
で、室温強度及びクリープ強度が低下し、溶接金属中の
O含有量が本発明範囲の上限を超えているので、靱性が
低下した。比較例No.23及び24は電解抽出残渣中
のV含有量が本発明範囲の上限を超えており、更に、比
較例No.23は溶接金属中のC、Al及びTiが本発
明範囲の上限を超えていて、比較例No.24は溶接金
属中のC及びN含有量が本発明範囲の上限を超えている
ので、いずれも耐SR割れ性が低下した。比較例No.
25は電解抽出残渣中の(Fe)/(Cr)が本発明範
囲の上限を超えていると共に、溶接金属中のSi、M
n、P及びNiが本発明範囲の上限を超えているので、
同様に耐SR割れ性が低下した。
分が本発明の範囲から外れているので、溶接作業性が悪
く、以後の機械的試験を実施することができなかった。
なお、比較例No.26及び28はフラックス中の化学
組成が本発明範囲から外れているので、その結果、溶接
金属中のMn含有量が本発明範囲から外れたものとなっ
た。比較例No.27及び29はフラックス中の化学組
成が本発明範囲から外れているので、その結果、溶接金
属中のO含有量が本発明範囲から外れたものとなった。
比較例No.30及び31は溶接条件が本発明範囲から
外れているので、溶接金属中のMn又はO含有量が本発
明範囲から外れ、良好な機械的性質を得ることができな
かった。
溶接金属及びSR処理後の溶接金属部から電解抽出によ
り採取した残渣の化学組成を所定の範囲に設定し、サブ
マージアーク溶接に使用するソリッドワイヤ及びボンド
フラックスの化学組成を適切な範囲に規定すると共に、
溶接条件を適切に選択しているので、靱性が安定して優
れており、耐SR割れ性が優れた溶接金属を得ることが
できる。また、溶接金属の化学組成を更に好ましい範囲
に設定すると共に、更に溶接条件を選択することによ
り、SR後の室温及び高温強度、靱性、クリープ強度、
耐焼戻し脆化特性、耐高温割れ性、耐低温割れ性並びに
耐SR割れ性等の特性をより一層向上させることができ
る。
す模式的断面図である。
処理条件を示すグラフ図である。
を示す模式的断面図である。
的特性試験のSR条件を示すグラフ図である。
ップクーリング処理条件を示すグラフ図である。
置及び方向を示す模式的断面図であり、(b)は円筒形
試験片の形状を示す側面図、(c)は同じくその断面
図、(d)は断面図におけるノッチ部Aを拡大して示す
断面図、(e)は円筒形試験片を使用したリング割れ試
験方法を示す模式的断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ソリッドワイヤとボンドフラックスとの
組み合せによるサブマージアーク溶接によって形成され
る溶接金属において、C:0.04乃至0.14重量
%、Si:0.05乃至0.40重量%、Mn:0.5
0乃至1.30重量%、Cr:2.00乃至3.25重
量%、Mo:0.90乃至1.20重量%、V:0.0
5乃至1.00重量%及びN:0.015重量%以下を
含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、不可
避的不純物のうち、P:0.010重量%以下、Ni:
0.40重量%以下、Al+Ti:0.018重量%以
下、S:0.010重量%以下、Sn:0.010重量
%以下、As:0.010重量%以下、Sb:0.01
0重量%以下及びO:0.045重量%未満に規制さ
れ、625℃の温度で10時間の応力除去焼鈍を施した
後の溶接金属原質部のみから電解抽出により採取した残
渣には、Vが65重量%以下含有されていると共に、前
記残渣中の(Fe含有量/Cr含有量)が2.0以下で
あることを特徴とする高強度Cr−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項2】 前記残渣には、Feが35重量%以下、
Vが10重量%以上含有されていることを特徴とする請
求項1に記載の高強度Cr−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項3】 更に、Nb:0.035重量%以下、
W:2.00重量%以下及びCo:1.00重量%以下
からなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有
することを特徴とする請求項1又は2に記載の高強度C
r−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項4】 更に、Zr:0.035重量%以下、H
f:0.070重量%以下及びTa:0.070重量%
以下からなる群から選択された少なくとも1種の元素を
含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
項に記載の高強度Cr−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項5】 更に、B:0.001乃至0.015重
量%を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいず
れか1項に記載の高強度Cr−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項6】 C、Si、Mn、P、O、V及びCrの
含有量を重量%で、夫々[C]、[Si]、[Mn]、
[P]、[O]、[V]及び[Cr]と表すと、数式
(PN=100×[C]+10×[Si]+[Mn]+
500×[P]−50×[O]−(1/5)×[V]/
[C]−(1/10)×[Cr]/[C])によって算
出されるPNが5.0乃至10.0であることを特徴と
する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高強度Cr
−Mo鋼の溶接金属。 - 【請求項7】 高強度Cr−Mo鋼をソリッドワイヤと
ボンドフラックスとの組み合せによってサブマージアー
ク溶接する溶接方法において、前記ソリッドワイヤは、
C:0.05乃至0.15重量%、Mn:0.70乃至
1.60重量%、Cr:2.00乃至3.80重量%、
Mo:0.90乃至1.20重量%を含有し、Si:
0.40重量%以下に規制されており、前記ボンドフラ
ックスは、SiO2 :5乃至20重量%、MgO:20
乃至40重量%、Al2O3:5乃至25重量%、F(金
属フッ化物からの換算値):2.4乃至12重量%、C
O2 (金属炭酸塩からの換算値):3乃至12重量%を
含有し、溶接入熱が20乃至50kJ/cmでサブマー
ジアーク溶接することにより、請求項1乃至6のいずれ
か1項に記載の溶接金属を形成することを特徴とする高
強度Cr−Mo鋼のサブマージアーク溶接方法。 - 【請求項8】 予熱・パス間温度を225乃至350℃
とすることを特徴とする請求項7に記載の高強度Cr−
Mo鋼のサブマージアーク溶接方法。
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