JPH09191171A - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JPH09191171A
JPH09191171A JP2196596A JP2196596A JPH09191171A JP H09191171 A JPH09191171 A JP H09191171A JP 2196596 A JP2196596 A JP 2196596A JP 2196596 A JP2196596 A JP 2196596A JP H09191171 A JPH09191171 A JP H09191171A
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JP
Japan
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conductor
resin
opening
pad
openings
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JP2196596A
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English (en)
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Yoji Mori
要二 森
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR1019970706293A priority patent/KR100485628B1/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体パッド領域の周囲に存在する開口部を導
体パッド領域に重ならないように配置し、導体パッド領
域の周囲における開口部に充填される充填樹脂量とその
他の開口部に充填される充填樹脂量とをほぼ同一にする
ことにより、プリント配線板上に形成された層間絶縁層
の上面に設けられた回路パターンと導体パッド領域とを
接続するに際して、接続不良を発生することなく確実に
接続可能な信頼性の高いプリント配線板を提供する。 【解決手段】 フォトビアランドであるパッド12Lの
周囲に存在する開口部8Lがパッド12Lの領域に重な
らないように配置するとともに、パッド12Lの領域の
周囲に存在する開口部8Lの面積とその他の開口部8の
面積とは同一面積とし、各開口部8、8Lに充填される
充填樹脂13の量が、プリント配線板1の全体に渡って
同じとして、充填樹脂13を各開口部8、8Lに充填し
た際に各開口部8、8Lから溢れ出る充填樹脂13の量
がいずれの開口部8についても均一となるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁基板の片面又
は両面にメッシュ状に形成された導体パターンにおける
導体の存在しない複数の開口部の間に、開口部よりも広
い面積を有するフォトビア、スルーホールランド等の導
体パッド領域を設け、各開口部に充填樹脂層を充填形成
したプリント配線板に関し、特に、各開口部に充填され
る充填樹脂量をプリント配線板の全体に渡ってほぼ同一
とすることにより、プリント配線板上に形成された層間
絶縁層の上面に設けられた回路パターンと導体パッド領
域とを接続するに際して、接続不良を発生することなく
確実に接続可能な信頼性の高いプリント配線板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、多層プリント配線板
では、図12に示すように、電気絶縁性のコア材101
の片面(又は両面)に銅層102が固着された銅張積層
板100を、絶縁基板として用いている。かかる銅張積
層板100に導体回路を形成するには、導体回路のパタ
ーンが印刷された感光性ドライフィルムを、銅層102
の表面にラミネートし、露光及び現像を行なった後にエ
ッチング処理することにより行なっており、図13に示
す銅張積層板100のように、導体回路103を銅層1
02から形成している。
【0003】銅張積層板100に導体回路103が形成
されると、導体回路103の間からコア材101が露出
する露出領域(開口部)104が同時に形成される(図
13参照)。かかる露出領域104には、図14に示す
ように、電気絶縁性の充填樹脂を塗布して固化させて、
充填樹脂層105を充填形成しており、充填樹脂層10
5が固化した後は、導体回路103と充填樹脂層105
の表面を研磨して平滑にし、導体回路103の上層に形
成される導電回路107(図17参照)の露光不良、現
像不良の防止を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すように、銅張積層板100に形成される導体回路
103のパターンが網目(メッシュ)状である場合(電
源パターンやグランドパターンの場合に多い)に、上層
の導電回路107(図17参照)が接続するパッド10
3Lが必要とする面積を、網目状の導体回路103にお
いて確保できないときは、パッド103L周辺の露出領
域104Lの開口面積を減少させて、かかるパッド10
3Lに必要な面積を確保しており、従って、パッド10
3L周辺の露出領域104Lの開口面積は、その他の露
出領域104の開口面積に比べて、小さいものになって
いた。
【0005】その結果、パッド103L周辺の露出領域
104Lに充填可能な充填樹脂の量は、その他の露出領
域104の充填可能な量に比べて少なくなり、露出領域
104、104Lに充填樹脂を充填した際に、パッド1
03L周辺の露出領域104Lから溢れ出る充填樹脂の
量が、その他の露出領域104から溢れ出る量より多く
なって、充填樹脂が固化して充填樹脂層105となった
後に導体回路103と充填樹脂層105の表面を平滑に
なるように研磨しても、図16(図15のB−B´断面
図)に示すように、パッド103L上に充填樹脂105
Lが残留していた。
【0006】パッド103L上に充填樹脂105Lが残
留した状態で、図17に示すように、導体回路103に
電気絶縁性の接着層106を積層し、接着層106に形
成されたバイアホールPを介して、導体回路103の上
層に形成された導電回路107を導体回路103の一部
であるパッド103Lに接続させると、パッド103L
と導電回路107の間に、電気絶縁性の充填樹脂105
Lが介在するために、導体回路103と導電回路107
との間で導通不良を起こす問題点があった。
【0007】また、導体回路103のメッシュパターン
をビルドアップ多層プリント配線板の層間絶縁材を兼ね
る無電解めっき用接着剤層の上に形成する場合があっ
た。この場合は、メッシュパターンは、パッド103L
周辺の露出領域104Lの開口面積を減少させることに
なる。この開口部104Lにはめっきレジストが設けら
れており、面積が小さくなるということは、無電解めっ
き用接着剤層との接触面積の減少となり、めっきレジス
トやその上に形成される層間絶縁剤の剥離の原因ともな
っていた。
【0008】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、導体パッド領域の周囲
に存在する開口部を導体パッド領域に重ならないように
配置し、導体パッド領域の周囲における開口部に充填さ
れる充填樹脂量とその他の開口部に充填される充填樹脂
量とをほぼ同一にすることにより、また、導体パッド領
域の周囲における開口部に形成されるめっきレジストと
その他の開口部に形成されるめっきレジストの面積をほ
ぼ同一にして、プリント配線板上に形成された層間絶縁
層の上面に設けられた回路パターンと導体パッド領域と
を接続するに際して、接続不良を発生することなく確実
に接続可能な信頼性の高いプリント配線板を提供し、ま
た、剥離を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
請求項1に係るプリント配線板は、絶縁基板の片面又は
両面にてメッシュ状に形成されて導体の存在しない複数
の開口部を有する導体パターンと、導体パターンの各開
口部の間に設けられた導体パッド領域と、各開口部に充
填される充填樹脂層とを有するプリント配線板におい
て、導体パッド領域の周囲に存在する開口部を導体パッ
ド領域に重ならないように配置したことを特徴とする。
請求項2に係るプリント配線板は、無電解めっき用接着
剤層が形成された絶縁基板の片面又は両面にてメッシュ
状に形成されて導体の存在しない複数の開口部を有する
導体パターンと、導体パターンの各開口部の間に設けら
れた導体パッド領域と、各開口部に形成されためっきレ
ジストとを有するプリント配線板において、導体パッド
領域の周囲に存在する開口部を導体パッドに重ならない
ように配置したことに特徴を有する。また、請求項3に
係るプリント配線板では、前記導体パッド領域がフォト
ビアランドである点に特徴を有する。
【0010】前記構成を有する請求項1〜請求項3に係
るプリント配線板では、フォトビアランドである導体パ
ッド領域の周囲に存在する開口部が導体パッド領域に重
ならないように配置されており、従って、導体パッド領
域の周囲に存在する開口部の面積とその他の開口部の面
積とは同一面積となることから、各開口部に充填される
充填樹脂の量は、プリント配線板の全体に渡って同じと
なり、換言すれば、充填樹脂を各開口部に充填した際に
各開口部から溢れ出る充填樹脂の量をいずれの開口部に
ついても均一にすることが可能となる。これにより、各
開口部内で充填形成される充填樹脂層の層厚はほぼ同一
となって、各開口部から溢れ出た充填樹脂導体パターン
上にはみでた状態を、プリント配線板の全域において一
様にすることができることとなり、導体パターン及び導
体パッド領域の表面を平滑に研磨したときに、導体パッ
ド領域の周囲における開口部から溢れ出た充填樹脂が導
体パッド領域上に残存することがなくなる。この結果、
プリント配線板上に層間絶縁層を形成し、その層間絶縁
層の上面に設けられた回路パターンと導体パッドとを接
続するに際して、接続不良を発生することなく確実に接
続することが可能となる。
【0011】また、メッシュ状の導体パターンを層間絶
縁材を兼ねる無電解めっき用絶縁材の表面に形成するた
めには、開口部にめっきレジストを形成することが必要
であるが、このめっきレジストは他のめっきレジストと
のつながりがない独立したものである。このため、無電
解めっき用接着剤との接触面積が小さくなるほど剥離し
やすい。本願発明では、導体パッド領域の周囲に存在す
る開口部を導体パッドに重ならないように配置して開口
部を構成するめっきレジストの面積の減少を最小限にと
どめることにより、めっきレジストの剥離を抑制した。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照にして説明する。図1〜11に本発明の多層プリ
ント配線板1の製造過程を示す。尚、図6〜10におい
ては、コア材11の下側を省略しているが、図示された
コア材11の上側と同様である。先ず、図1に示すよう
に、絶縁基板であるコア材11に導体層である銅層9が
形成された銅張積層板10を用意する。
【0013】次に、第1導体回路である導電回路12の
パターンが印刷された感光性ドライフィルムを、銅張積
層板10の両面にラミネートし、露光及び現像を行なっ
た後にエッチング処理することにより、銅層9から導電
回路12を形成した銅張積層板10を得る。図2に、導
電回路12が形成された銅張積層板10を示す。また、
図2の銅張積層板10のA−A´での断面図を図3a)
に示す。尚、図4〜11においても、図2の銅張積層板
10のA−A´での断面図である。
【0014】ここで、導電回路12が形成された銅張積
層板10について、図2、3を用いて説明すると、基本
的には、導電回路12のパターンは網目(メッシュ)状
であり、よって、導電回路12の間から銅張積層板10
が露出する開口部8は導体が存在することなく碁盤目配
列で配置されている。ただし、第2導体回路である導体
回路17A(図8参照)が接続するパッド12L(開口
部8、8Lよりも広い面積を有する)に必要な面積を導
電回路12上(銅層9の表面である)に確保するため
に、碁盤目配列される開口部8の一部をなす開口部8L
の配置を、パッド12Lの領域に重ならないように、図
面の左右の方向にずらしている。しかしながら、各開口
部8、8Lの面積は一定としているので、コア材11、
銅層9で囲まれた開口部8、8Lの空間は、全て同じ体
積である。
【0015】次の図4では、図3の銅張積層板10に電
気絶縁性の充填樹脂13を塗布して固化させることによ
り、導電回路12の間に存在する開口部8、8Lに充填
樹脂13を充填する。かかる開口部8、8Lの空間は同
体積であることから、開口部8、8Lに充填され得る充
填樹脂13の量は、いずれの開口部8、8Lについても
当然に同じであるので、充填樹脂13を充填したときに
開口部8、8Lから溢れ出る充填樹脂13の量は、いず
れの開口部8、8Lについても均一となる。尚、かかる
充填樹脂13は各開口部8、8L内で充填樹脂層を形成
し、充填樹脂層の層圧は各開口部8、8Lの内部で同一
の層圧を有する。また、充填樹脂13には、無機粒子を
含有させて硬化収縮を低滅させることにより、コア材1
1の反りを防止している。また、充填樹脂13に溶剤樹
脂を使用すると、加熱した場合に残留溶剤が気化して層
間剥離の原因となるので、無溶剤樹脂が使用されてい
る。
【0016】さらに、かかる充填樹脂13を塗布する前
に、図3の銅張積層板10を酸化還元処理(黒化還元処
理)して、コア材11と導電回路12の表面を粗化させ
ることにより、充填される充填樹脂13の層間剥離を防
止している。充填樹脂13が固化した後は、導電回路1
2と充填樹脂13の表面研磨により平滑にして、後述す
るバイアホールB1、B2等(図6参照)や導体回路1
7A(図8参照)の現像不良を防止している。特に、開
口部8、8Lから溢れ出る充填樹脂13の量が、いずれ
の開口部8、8Lについても均一であることから、開口
部8、8Lから溢れ出た充填樹脂13が導体回路12上
にはみだして固化しても、導体回路12上に固化した充
填樹脂13の状態が、銅張積層板10全域の導体回路1
2において一様になるので、開口部8、8Lから溢れ出
た充填樹脂13が導体回路12上に残存することなく、
導体回路12と開口部8、8Lに充填された充填樹脂1
3の表面を平滑に研磨することができる。
【0017】さらに、本願発明の請求項2に係る発明で
は、図3b)に示すように、開口部8Lには無電解めっ
き用のめっきレジスト16Lが形成されている。これは
メッシュ状の導体回路を無電解めっきにより形成するた
めである。第2導体回路12が接続するパッド12Lに
必要な面積を確保するために、碁盤目配列される開口部
8の一部をなる8Lの配置をパッド12Lの領域に重な
らないようにし、図面の左右方向にずらしてある。この
点では、請求項1に係る発明と同様である。このため、
開口部8Lの面積は、パッド12Lの存在により小さく
なることがなく、このため、開口部8Lを形成するため
に必要なめっきレジスト16Lの面積を小さくすること
がないため、孤立しためっきレジスト16Lであっても
剥離しにくくなっている。
【0018】次の図5では、表面研磨により同一平面と
なった導体回路12と充填樹脂13の表面に、酸または
酸化剤に対する難溶性と耐熱性とを有する樹脂からなる
第1樹脂層14を形成し、同様にして、酸または酸化剤
に対する難溶性と耐熱性とを有する樹脂からなる第1接
着層15を形成する。尚、第1接着層15には、酸また
は酸化剤に対する可溶性と耐熱性とを有する樹脂粒子
(図示せず)を分散させて、後述する第1接着層15の
表面粗化処理(図6参照)を容易にしている。
【0019】第1樹脂層14と第1接着層15について
は、感光性の熱硬化性樹脂や、感光性の熱硬化性樹脂と
熱可塑性樹脂との複合体を使用することにより、後述す
るバイアホールB1、B2等(図6参照)の形成を容易
にしている。かかる複合体を使用したときは、靱性を向
上させることができるので、第1接着層15に形成され
る導体回路17AやバイアホールB1、B2等(図6参
照)のピール強度の向上、熱衝撃によるクラック発生を
防止できる。いずれにしても、第1樹脂層14と第1接
着層15は電気絶縁性を有しており、図4の充填樹脂1
3とともに層間絶縁層の一つである。尚、図4の充填樹
脂13に代えて、第1樹脂層14を使用してもよい。
【0020】次の図6では、バイアホールB1が形成さ
れるバイア開口部が印刷されたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(図示せず)を、第1接着層15の表面に
ラミネートし、露光及び現像を行なった後に加熱処理
(ポストベーク)することにより、フォトマスクフィル
ムと同様に寸法精度に優れたバイア開口部(バイアホー
ルB1に相当する)を得る。かかるバイア開口部(バイ
アホールB1に相当する)からは、コア材11に形成さ
れた導体回路12の一部であるパッド12Lが露出して
いる。このとき、ポリエチレンテレフタエートフィルム
と第1接着層15とを圧着あるいは粘着剤で張りつける
ことにより、重合反応を阻害する酸素との接触を防止し
ている。加熱処理をした後は、酸あるいは酸化剤で、第
1接着層15内に分散した樹脂粒子を除去することによ
り、第1接着層15の表面を粗化して蛸壺状のアンカー
を形成させ(図9参照)、後述するめっきレジスト16
(図7参照)や導体回路17A(図8参照)の層間剥離
を防止している。
【0021】次の図7では、バイア開口部(バイアホー
ルB1に相当する)内部及びバイア開口部において露出
しているパッド12Lと、表面粗化された第1接着層1
5の表面に、核触媒を付与した後、液状感光性レジスト
を塗布して乾燥させる。尚、核触媒を付与するのは、後
述する無電解めっき処理(図8、9参照)において金属
を析出させるためであり、液状感光性レジストを乾燥さ
せるのは、かかる核触媒を固定させるためである。液状
感光性レジストを乾燥させた後は、露光及び現像によ
り、めっきレジスト16を第1接着層15の表面に得
る。
【0022】次の図8では、めっきレジスト16を第1
接着層15の表面に得た後に、酸性溶液による活性化処
理及び無電解めっき液による一次めっきを行って、めっ
きレジスト16が形成されていない部分に、めっき薄膜
17B(図9参照)を形成させる。その後、めっき薄膜
17Bの酸化被膜を、酸性溶液の活性化処理で除去し、
無電解めっき液による二次めっきを行って、めっき薄膜
17B(図9参照)上に、導体回路17A(のパター
ン)を形成させる。かかる導体回路17Aは、コア材1
1に形成された導体回路12の上層に位置するものであ
る。すなわち、第1接着層15のバイア開口部にバイア
ホールB1が形成された導体回路17Aを得ることがで
きる。かかるバイアホールB1(を有する導体回路17
A)は、コア材11に形成された導体回路12と、パッ
ド12Lを介して、一体に接続されている。
【0023】図9に、一次めっきのめっき薄膜17B
と、二次めっきの導体回路17Aが形成された状態を示
す。かかるめっき薄膜17Bは、その上に形成される導
体回路17Aの密着性を確保するために、第1接着層1
5の粗化面をそのままトレースするように行なわれる。
従って、めっき薄膜17Bの表面には、第1接着層15
の表面と同様なアンカーが形成される。また、一次めっ
きは2種以上の金属イオンで行なわれており、ピール強
度の向上を図るために、めっき薄膜17Bは合金から構
成されている。さらに、導体回路17Aは、電気配線に
相当するものであり、めっき薄膜17Bと比べ厚みを必
要とすることから、高い電気伝導性と速い析出速度が必
要となり、よって、二次めっきは1種の金属イオンで行
なわれる。
【0024】次の図10では、図5と同様にして、めっ
きレジスト16と導体回路17Aの表面に、第1樹脂層
14と同じ樹脂の第2樹脂層18と、第1接着層15と
同じ樹脂の第2接着層19とを形成し、酸あるいは酸化
剤で、第2接着層19内に分散した樹脂粒子を除去する
ことにより、第2接着層19の表面を粗化して蛸壺状の
アンカーを形成させる。第2樹脂層18と第2接着層1
9は電気絶縁性を有しているので、両者とも層間絶縁層
である。
【0025】次の図11では、コア材11上の導体回路
12の一部であるパッド12Lと、バイアホールB1を
有する導体回路17Aとを、同時に貫通する穴をドリル
で開け、図7の場合と同様にして、核触媒の付与後にめ
っきレジスト20を形成するとともに、図8の場合と同
様な二次めっきを行なって、上下開口の周辺部及び内部
にホール導体層21を有するスルーホールHを形成する
ことにより、多層プリント配線板1が完成される。
【0026】
【実施例】以下に、フルアディティブプロセスによって
製作された多層プリント配線板1の実施例について、そ
の具体的な製造プロセスを上述した図1〜11に従って
説明する。
【0027】(1)図1の銅張積層板10として、ガラ
スエポキシ銅張積層板を用意した。 (2)図2、3でのエッチング処理は、塩化第2銅エッ
チング液で行った。尚、ガラスエポキシ基板、ポリイミ
ド基板、セラミック基板、金属基板、導体回路が形成さ
れた基板などの基板10(銅張されていないもの)に、
粗化面を有する接着層(第1接着層15、第2接着層1
9に相当する)を形成させた後に、フォトレジストフィ
ルムを積層し、メッシュ状に露光、現像処理して、開口
部に対応する孤立しためっきレジスト層を設け、無電解
めっきを施すことにより、導体回路12の銅パターンを
形成させてもよい。
【0028】(3)図4の充填樹脂13は、無溶剤のエ
ポキシ樹脂100重量部、シリカ粉末(1.6μm)1
70重量部、イミダゾール硬化剤6重量を混合したもの
を用いた。塗布された充填樹脂13は、150℃の温度
を10時間保持することにより硬化させた。尚、無溶剤
のエポキシ樹脂に代えて、ポリイミド樹脂を使用しても
よい。
【0029】(4)図5の第1樹脂層14を形成する樹
脂組成物は、以下のようにして作成した。すなわち、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)に溶
解したクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製 分子量2500)の25%アクリル化物を70重量
部、ポリエーテルスルフォン(PES)30重量部、イ
ミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-CN)4
重量部、感光性モノマーであるカプロラクトン変成トリ
ス(アクロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成
製、商品名:アロニックスM325)10重量部、光開
始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量部、
光増感剤ミヒラーケトン(関東化学製)0.5重量部N
MPを添加しながら混合し、ホモディスパー攪拌機で粘
度2000CPS に調整し、続いて、3本ロールで混練す
ることにより作成した。
【0030】また、図5の第1接着層15を形成する接
着剤溶液は、以下のようにして作成した。すなわち、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)に溶
解したクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製 分子量2500)の25%アクリル化物を70重量
部、ポリエーテルスルフォン(PES)30重量部、イ
ミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-CN)4
重量部、感光製モノマーであるカプロラクトン変成トリ
ス(アクロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成
製、商品名:アロニックスM325)10重量部、光開
始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量部、
光増感剤ミヒラーケトン(関東化学製)0.5重量部、
さらにこの混合物に対してエポキシ樹脂粒子(東レ製
商品名:トレパール)の平均粒径5.5μmを35重量
部、平均粒径0.5μmのものを5重量部を混合した
後、NMPを添加しながら混合し、ホモディスパー攪拌
機で粘度2000CPS に調整し、続いて、3本ロールで
混練することにより作成した。
【0031】前記のように作成された第1樹脂層14の
樹脂組成物は、ロールコーターを用いて塗布し、水平状
態で20分間放置してから、60℃で乾燥(プリベー
ク)を行なった。また、前記のように作成された第1接
着層15の接着剤溶液も、同様にして、ロールコーター
を用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから、6
0℃で乾燥(プリベーク)を行なった。
【0032】尚、上述した第1樹脂層14と第1接着層
15にはエポキシ樹脂が使用されているが、その他にポ
リイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フェノ
ール樹脂など熱硬化性樹脂やこれらを感光化した感光性
樹脂、あるいはポリエーテルスルフォンなどの熱可塑性
樹脂、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体、感光性樹
脂と熱可塑性樹脂の複合体を使用することもできる。こ
れらの中では、エポキシ樹脂をアクリル酸やメタクリル
酸などと反応させたエポキシアクリレートやエポキシア
クリレートとポリエーテルスルホンとの複合体がよい。
かかるエポキシアクリレートは、全エポキシ基の20〜
80%がアクリル酸やメタクリル酸などと反応したもの
が望ましい。
【0033】さらに、第1接着層15の樹脂粒子として
は、平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平
均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させて平均
粒径が前記粒子の粒子径の3倍以上の大きさとした凝集
粒子、平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末と、
平均粒径が前記粒子の粒子径の1/5以下かつ2μm以
下の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2μm〜
10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なく
とも1種を付着させてなる疑似粒子から選ばれることが
望ましい。これらは、複雑なアンカーを形成できるから
である。
【0034】ここでは、第1接着層15の樹脂粒子には
エポキシ樹脂が使用されているが、アミノ樹脂(メラミ
ン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂)などもよく、これ
らは、クロム酸やリン酸等のような粗化液に対して可溶
である。尚、エポキシ樹脂は、そのオリゴマーの種類、
硬化剤の種類、架橋密度を変えることにより任意に酸や
酸化剤に対する溶解度を変えることができる。例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂オリゴマーをアミン系
硬化剤で硬化処理したものは、酸化剤に溶解しやすい。
しかし、ノボラックエポキシ樹脂オリゴマーをイミダゾ
ール系硬化剤で硬化させたものは、酸化剤に溶解しにく
いことに留意する必要がある。
【0035】(5)図6の露光では、超高圧水銀灯40
0mj/cm2 で露光した後に、さらに、超高圧水銀灯
により約3000mj/cm2 で露光した。現像では、
トリエチレングリコールジメチルエーテル(DMTG)
で現像した。加熱処理(ポストベーク)では、150℃
の温度で5時間保持した。以上より、第1樹脂層14と
第1接着層15は、厚さ50μmで形成することができ
た。また、表面粗化処理では、70℃のクロム酸に20
分間浸漬して、第1接着層15の樹脂粒子であるエポキ
シ樹脂を溶解除去し、第1接着層15の表面に微細なア
ンカーが多数形成された粗化面を形成した。
【0036】尚、ここでは、酸化剤としてクロム酸を使
用したが、酸としては、リン酸、塩酸、硫酸、又は蟻
酸、酢酸などの有機酸を使用することが望ましい。表面
粗化処理した場合に、バイアホールB1、B2に相当す
るバイア開口部から露出する導体回路12A等を腐食さ
せにくいからである。また、その他の酸化剤としては、
過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウムなど)が望まし
い。
【0037】(6)図7の触媒核は、PdCl2 ・2H
2O 0.2g/l、SnCl2・2H2O 15g/
l、HCl 30g/l の液中で処理することにより
付与した。また、液状感光性レジストは、市販の液状感
光性レジストを使用し、60μmの厚さで塗布した。形
成されためっきレジスト16の線幅は50μmであっ
た。
【0038】尚、触媒核は、貴金属イオンやコロイドな
どがよいが、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使
用してもよい。また、液状感光性レジストは、エポキシ
樹脂をアクリル酸やメタクリル酸などと反応させたエポ
キシアクリレートとイミダゾール硬化剤からなる組成物
やエポキシアクリレート、ポリエーテルスルホンおよび
イミダゾール硬化剤からなる組成物を使用してもよい。
エポキシアクリレートとポリエーテルスルホンの比率
は、50/50〜80/20程度が望ましい。エポキシ
アクリレートが多すぎると可撓性が低下し、少なすぎる
と感光性、耐塩基性、耐酸性、耐酸化剤特性が低下する
からである。
【0039】また、エポキシアクリレートは、前エポキ
シ基の20〜80%がアクリル酸やメタクリル酸などと
反応したものが望ましい。アクリル化率が高すぎるとO
H基による親水性が高くなり吸湿性が上がり、アクリル
化率が低すぎると解像度が低下するからである。さら
に、基本骨格樹脂であるエポキシ樹脂としては、ノボラ
ック型エポキシ樹脂が望ましい。架橋密度が高く、硬化
物の吸水率が0.1%以下に調整でき、耐塩基性に優れ
るからである。ノボラック型エポキシ樹脂としては、ク
レゾールノボラック型、フェノールノボラック型があ
る。
【0040】(7)図8の活性化処理は、100g/l
の硫酸水溶液中で行なった。一次めっきは、下記の組成
を有する無電解銅−ニッケル合金めっき浴で行なった。
めっき浴の温度は60℃であり、めっき浸漬時間は1時
間であった。 金属塩・・・CuSO4・5H2O ;6.0mM(1.5g/l) ・・・NiSO4・6H2O ;95.1mM(25g/l) 錯化剤・・・Na3C6H5O7 ;0.23M(60g/l) 還元剤・・・NaPH2O2・H2O ;0.19M(20g/l) ph調節剤・・・NaOH ;0.75M(pH=9.5) 安定剤・・・硝酸鉛 ;0.2mM(80ppm) 界面活性剤 ;0.05g/l 析出速度は、1.7μm/時間 以上の条件で一次めっきを行うことによって、レジスト
16が形成されていない部分に厚さ約1.7μmの銅−
ニッケル−リンのめっき薄膜17Bが形成された。この
後、めっき浴から引き上げて、表面に付着しているめっ
き浴を水で洗い流した。
【0041】さらに、酸性溶液で処理する活性化処理に
よって、銅−ニッケル−リンのめっき薄膜17Bの酸化
皮膜を除去した。その後、Pd置換を行うことなく、銅
−ニッケル−リンのめっき薄膜17B上に対する二次め
っきを行った。二次めっき用のめっき浴としては、下記
の組成を有するめっき浴で行なった。めっき浴の温度は
50℃〜70℃であり、めっき浸漬時間は90分〜36
0分であった。 金属塩・・・CuSO4・5H2O;8.6mM 錯化剤・・・TEA ;0.15M 還元剤・・・HCHO ;0.02M その他・・・安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム等)少量。 析出速度は、6μm/時間 以上の条件で二次めっきを行うことによって、めっき薄
膜17Bに導体回路17Aが形成された。この後、めっ
き浴から引き上げて、表面に付着しているめっき浴を水
で洗い流した。
【0042】尚、一次めっきとしては、銅、ニッケル、
コバルトおよびリンから選ばれる少なくとも2種以上の
金属イオンを使用することが必要であるが、この理由
は、これらの合金は強度が高く、ピール強度を向上させ
ることができるからである。銅イオン、ニッケルイオ
ン、コバルトイオンについては、硫酸銅、硫酸ニッケ
ル、硫酸コバルト、塩化銅、塩化ニッケル、塩化コバル
トなどの銅、ニッケル、コバルト化合物を溶解させるこ
とにより供給する。また、無電解めっき液には、ビピリ
ジルを含有してなることが望ましい。この理由は、ビピ
リジルはめっき浴中の金属酸化物の発生を抑制してノジ
ュールの発生を抑制できるからである。
【0043】また、錯化剤としてヒドロキシカルボン酸
を使用しているが、銅、ニッケル、コバルトイオンと塩
基性条件下で安定した錯体を形成するからである。ヒド
ロキシカルボン酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石
酸などが望ましい。また、ヒドロキシカルボンの濃度は
0.1〜0.8Mであることが望ましい。0.1Mより
少ないと、十分な錯体が形成できず、異常析出や液の分
解が生じる。0.8Mを越えると、析出速度が遅くなっ
たり、水素の発生が多くなったりするなどの不具合が発
生するからである。
【0044】また、金属イオンを還元して金属元素にす
るために、還元剤を使用しており、アルデヒド、次亜リ
ン酸塩(ホスフィン酸塩と呼ばれる)、水素化ホウ素
塩、ヒドラジンから選ばれる少なくとも1種であること
が望ましい。これらの還元剤は、水溶性であり、還元力
に優れるからである。次亜リン酸塩を用いれば、ニッケ
ルを析出させることができる。
【0045】ph調整剤ついては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウムから少なくとも1種
を選ぶ必要があり、これらはいずれも塩基性化合物であ
る。ヒドロキシカルボン酸を使用するのは、塩基性条件
下でニッケルイオンなどと錯体を形成するからである。
【0046】また、二次めっきについては、以下の無電
解めっき液に浸漬することにより形成してもよい。すな
わち、銅イオン、トリアルカノールアミン、還元剤、p
h調整剤からなる無電解めっき液であって、銅イオンの
濃度が0.005〜0.015mol/l、ph調整剤
の濃度が、0.25〜0.35mol/lであり、還元
剤の濃度が0.01〜0.04mol/lであることを
特徴とする無電解めっき液である。このめっき液は、浴
が安定であり、ノジュールなどの発生が少ない。また、
トリアルカノールアミンの濃度が0.1〜0.8Mであ
ることが望ましい。この範囲でめっき析出反応が最も進
行しやすいからである。
【0047】前記トリアルカノールアミンは、トリエタ
ノールアミン、トリイソパノールアミン、トリメタノー
ルアミン、トリプロパノールアミンから選ばれる少なく
とも1種であることが望ましい。水溶性だからである。
また、還元剤については、アルデヒド、次亜リン酸塩、
水素化ホウ素塩、ヒドラジンから選ばれる少なくとも1
種であることが望ましい。水溶性であり、塩基性条件下
で還元力を持つからである。さらに、ph調整剤につい
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウムから選ばれる少なくとも1種であることが望まし
い。
【0048】(8)図10においては、(4)の図5の
場合と同様にして、めっきレジスト16と導体回路17
Aの表面に、第1樹脂層14と同じ材質の第2樹脂層1
8と、第1接着層15と同じ材質の第2接着層19とを
形成した。また、(5)の図6と同様にして、第2接着
層19内に分散した樹脂粒子を除去することにより、第
2接着層19の表面を粗化して蛸壺状のアンカーを形成
させた。
【0049】(9)図11においては、(6)の図7の
場合と同様にして、核触媒を付与後にめっきレジスト2
0を形成するとともに、(7)の図8と同様にして、二
次めっきを行なって、ホール導体層21を有するスルー
ホールHを形成して、多層プリント配線板1が完成され
た。
【0050】(比較例)比較例としては、基本的には実
施例と同様であるが、銅張積層板10の銅層9から形成
される導体回路12については、かかる導体回路12の
上層にある導体回路17Aと接続されるパッド12Lに
必要な面積を確保するために、碁盤目配列される開口部
8の一部をなす開口部8Lの配置を実施例のようにずら
すのではなく、従来技術と同様にして、パッド12L周
辺の開口部8の面積を減少させて確保しており、従っ
て、導体回路12のパターンは網目状であり開口部8は
碁盤目配列であるが、パッド12L周辺の開口部の空間
が他のものと比べて少ない多層プリント配線板1を作成
した。
【0051】多層プリント配線板1について、導体回路
12と導体回路17Aの導通試験を行ったところ、実施
例の多層プリント配線板1では、各導体回路間の導通に
問題はみられないが、比較例の多層プリント配線板1で
は、各導体回路間の導通を確認できなかった。
【0052】そこで、実施例及び比較例の多層プリント
配線板1において、導体回路12のパッド12L部分の
クロスカットを光学顕微鏡で観察したところ、比較例の
多層プリント配線板1では、導体回路12と導体回路1
7Aの接続部分である導体回路12のパッド12L上に
充填樹脂13が残留していた。一方、実施例の多層プリ
ント配線板1では、同じ箇所に相当する、導体回路12
と導体回路17Aの接続部分である導体回路12のパッ
ド12L上に充填樹脂13は確認できなかった。
【0053】比較例の多層プリント配線板1において
は、電気絶縁性を有する充填樹脂13が導体回路12の
パッド12L上に残留することにより、導体回路12と
導体回路17Aの間に介在し、導体回路12と導体回路
17Aの接続部分の面積を著しく減少させるとともに、
ひいては、導体回路12と導体回路17Aの接続部分を
剥離させて、導体回路12と導体回路17Aとを電気的
に絶縁させたためと推定される。
【0054】以上詳細に説明したように、本実施の形態
に係る多層プリント配線板1においては、フォトビアラ
ンドであるパッド12Lの周囲に存在する開口部8Lが
パッド12Lの領域に重ならないように配置されてお
り、従って、パッド12Lの領域の周囲に存在する開口
部8Lの面積とその他の開口部8の面積とは同一面積と
なることから、各開口部8、8Lに充填される充填樹脂
13の量は、プリント配線板1の全体に渡って同じとな
り、換言すれば、充填樹脂13を各開口部8、8Lに充
填した際に各開口部8、8Lから溢れ出る充填樹脂13
の量をいずれの開口部8についても均一にすることがで
きる。
【0055】これにより、各開口部8内で充填形成され
る充填樹脂層の層厚はほぼ同一となって、各開口部8、
8Lから溢れ出た充填樹脂13が導体回路12上にはみ
でた状態を、プリント配線板1の全域において一様にす
ることができることとなり、導体回路12及びパッド1
2Lの領域の表面を平滑に研磨したときに、パッド12
Lの周囲における開口部8Lから溢れ出た充填樹脂13
がパッド12Lの領域上に残存することがなくなる。こ
の結果、プリント配線板1上に接着層15を形成し、そ
の接着層15の上面に設けられた導体回路17Aとパッ
ド12Lとを接続するに際して、接続不良を発生するこ
となく確実に接続することができるものである。
【0056】特に、コア材11の両面に固着された銅層
9に形成される導体回路12のパターンは網目状であ
り、よって、銅層9の表面に形成される全ての開口部
8、8Lは、一定の面積を有するとともに碁盤目配列で
配置され、且つ、導体回路12の上層の導体回路17A
が接続するパッド12Lに必要な面積を、銅層9の表面
すなわち網目状のパターンである導体回路12上で確保
できないときは、パッド12Lに必要な面積を確保する
ために一部の開口部8、8Lの面積を減少させるのでは
なく、碁盤目配列で配置される一部の開口部8Lをずら
した網目状のパターンで導体回路12を形成することに
より、導体回路12上においてパッド12Lに必要な面
積を確保するとともに、導体回路12と開口部8、8L
に充填された充填樹脂13の表面を平滑に研磨すること
が可能となり、導体回路12と導体回路17Aとが接続
するパッド12Lにおいて、導体回路12と導体回路1
7Aの間に充填樹脂13が介在することがなく、導体回
路12と導体回路17Aを接続させることができ、導体
回路12と導体回路17Aの導通不良を防止することが
できる。
【0057】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、上記実施の形態の開口部8、8L
の形状は四角形の形状を有しているが(図2参照)、パ
ッド12Lに必要な面積を導電回路12において確保す
るとともに開口部8、8Lの面積を一定とすれば、どの
ような形状を有してもよい。同様に、開口部8、8Lの
形状を統一する必要もなく、その結果、導電回路12の
パターンが網目状でなくてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明した通り本発明は、導体パッド
領域の周囲に存在する開口部を導体パッド領域に重なら
ないように配置し、導体パッド領域の周囲における開口
部に充填される充填樹脂量とその他の開口部に充填され
る充填樹脂量とをほぼ同一にすることにより、プリント
配線板上に形成された層間絶縁層の上面に設けられた回
路パターンと導体パッド領域とを接続するに際して、接
続不良を発生することなく確実に接続可能な信頼性の高
いプリント配線板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅張積層板の断面図である。
【図2】導体回路のパターンを示した図である。
【図3】導体回路を形成した銅張積層板の断面図であ
る。
【図4】開口部に充填樹脂を充填した状態を示す銅張積
層板の断面図である。
【図5】導体回路の上層に第1樹脂層及び第1接着層を
形成した状態を示す説明図である。
【図6】第1樹脂層及び第1接着層にバイアホールを形
成した状態を示す説明図である。
【図7】第1接着層上にめっきレジストを形成した状態
を示す説明図である。
【図8】バイアホール内に導体回路を形成した状態を示
す説明図である。
【図9】導体回路と第1接着層との接着状態を拡大して
模式的に示す説明図である。
【図10】めっきレジスト及びバイアホールの導体回路
上に第2樹脂層及び第2接着層を形成した状態を示す説
明図である。
【図11】多層プリント配線板の断面図である。
【図12】従来の多層プリント配線板における銅張積層
板の断面図である。
【図13】従来の多層プリント配線板における導体回路
を形成した銅張積層板の断面図である。
【図14】従来の多層プリント配線板における露出領域
に充填樹脂を充填した状態を示す銅張積層板の断面図で
ある。
【図15】従来の多層プリント配線板における導体回路
のパターンを示した図である。
【図16】従来の多層プリント配線板におけるパッド上
に残留した充填樹脂の状態を示す銅張積層板の断面図で
ある。
【図17】従来の多層プリント配線板における残留した
充填樹脂が介在して導電回路が接続された状態を示す多
層プリント配線板の断面図である。
【符号の説明】
1 多層プリント配線板 8、8L 開口部 9 銅層 11 コア材 12、17A 導体回路 12L パッド 13 充填樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板の片面又は両面にてメッシュ状
    に形成されて導体の存在しない複数の開口部を有する導
    体パターンと、導体パターンの各開口部の間に設けられ
    た導体パッド領域と、各開口部に充填される充填樹脂層
    とを有するプリント配線板において、 導体パッド領域の周囲に存在する開口部を導体パッド領
    域に重ならないように配置したことを特徴とするプリン
    ト配線板。
  2. 【請求項2】 無電解めっき用接着剤層が形成された絶
    縁基板の片面又は両面にてメッシュ状に形成されて導体
    の存在しない複数の開口部を有する導体パターンと、導
    体パターンの各開口部の間に設けられた導体パッド領域
    と、各開口部に形成されためっきレジストとを有するプ
    リント配線板において、 導体パッド領域の周囲に存在する開口部を導体パッドに
    重ならないように配置したことを特徴とするプリント配
    線板。
  3. 【請求項3】 前記導体パッド領域はフォトビアランド
    であることを特徴とする請求項1または2記載のプリン
    ト配線板。
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JP2013008809A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板の製造方法

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