JPH0919074A - 充電制御システム - Google Patents
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- JPH0919074A JPH0919074A JP8107339A JP10733996A JPH0919074A JP H0919074 A JPH0919074 A JP H0919074A JP 8107339 A JP8107339 A JP 8107339A JP 10733996 A JP10733996 A JP 10733996A JP H0919074 A JPH0919074 A JP H0919074A
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Abstract
きる充電制御システムの提供。 【解決手段】 充電時の化学反応が吸熱反応である電池
2を充電する充電器3と、電池2の放電状態に応じて充
電器3の充電電流を制御する制御手段1と、電池2の温
度を検出する温度検出手段4と、充電器3による電池2
の充電条件が予め記憶された記憶手段5とを備え、制御
手段1は、放電状態,電池2の温度および充電条件に基
づいて電池2を吸熱または発熱させることによって電池
2の温度が所定の温度範囲内に保持されるように充電電
流を制御する。
Description
池のように、充電時における化学反応が吸熱反応である
電池の充電制御システムに関する。
動用電池の従来の充電制御システムでは、CC−CV
(定電流−定電圧)充電やCP−CV(定電力−定電
圧)充電等によって充電が行われている。ところで、電
池は充電時に発熱したり吸熱したりするが、これは充電
時における電池のジュール発熱Qj=I2×R(I:充電
電流、R:電池の内部抵抗)および電池の化学反応によ
る吸発熱Qc(Qcが正の場合は発熱で、負の場合は吸
熱)に依存しており、Qj+Qc>0のときに発熱とな
り、Qj+Qc<0のときに吸熱となる。QjおよびQcは
充電電流Iによって変化するため、Qj+Qcの正負が充
電電流Iによって変化する場合がある。
よびQj+Qcの変化の様子を示しており、Qc<0であ
る、すなわち化学反応が吸熱である電池の例である。図
において、充電電流Iが0<I<I2のときはQj+Qc
<0、すなわち電池は吸熱となりI1で吸熱量は最大値
Qmになり、I2>0のときはQj+Qc>0となって発熱
する。Qcが発熱であるか吸熱であるかは電池の種類に
よって異なり、例えば、鉛電池の場合は発熱反応とな
り、リチウムイオン電池の場合は吸熱反応となる。Qc
>0である電池の場合、充電電流Iがどのような値であ
ってもQj+Qc>0となり電池は常に発熱するが、図1
4に示すようにQc<0であって、かつ充電電流Iの値
によってはQj+Qc<0となる電池では、Iの大きさに
よって電池が発熱したり吸熱したりする。
する際には、電池温度TBに関して適正な温度範囲T1≦
TB≦T2 (リチウムイオン電池ではT1 は25℃程度
で、T2 は35℃程度である)があり、この温度範囲内
で充電を行うのが好ましい。しかしながら、従来のCC
−CV充電やCP−CV充電等による充電制御システム
では、上述したような充電時の化学反応が吸熱反応の電
池、すなわち充電電流の大きさによって発熱したり吸熱
したりする電池であっても、この電池の発熱および吸熱
を考慮した充電が行われていない。そのため、電池の発
熱により電池温度TBがT2 を越えた場合、電池の寿命
劣化が生じたり、発熱を抑えるために電流値を小さくせ
ざるを得ず充電時間が長くなったりした。逆に、吸熱に
より電池温度TBがT1 よりも低くなった場合にも充電
時間が長くなるという欠点があった。また、充電をする
際には、放電によって電池の温度が高くなる場合があ
り、充電中に電池の充電可能温度を越えてしまうおそれ
があった。
温度に保ち、電池寿命の向上や充電時間の短縮を図るこ
とができる充電制御システムを提供することにある。
説明すると、請求項1の発明は、充電時の化学反応が吸
熱反応である電池2を充電する充電器3と、電池2の放
電状態に応じて充電器3の充電電流を制御する制御手段
1とを備える充電制御システムに適用され、電池2の温
度を検出する温度検出手段4と、充電器3による電池2
の充電条件が予め記憶された記憶手段5とを備え、制御
手段1は、前記放電状態,電池2の温度および充電条件
に基づき電池2を吸熱または発熱させることによって、
電池2の温度が所定の温度範囲内に保持されるように充
電電流を制御して上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明に係る充電制御システムでは、制
御手段1は、前記放電状態,電池2の温度および充電条
件に基づいて、電池2が発熱となる第1の充電電流値お
よびこの第1の充電電流値よりも小さく電池2が吸熱と
なる第2の充電電流値をそれぞれ算出する演算部11
と、電池2の温度が温度範囲の上限値を越えた場合には
充電電流を第2の充電電流値に制御し、電池2の温度が
温度範囲の下限値より低下した場合には充電電流を第1
の充電電流値に制御する制御部12とを含む。 (3)請求項3の発明に係る充電制御システムでは、制
御手段1は、電池2の温度が温度範囲内である場合に
は、充電電流を第2の充電電流値より大きく、かつ第1
の充電電流値より小さい第3の充電電流値に保持する。 (4)請求項4の発明に係る充電制御システムでは、第
1の充電電流値は電池2の発熱量が所定値以上となる電
流値であり、第2の充電電流値は電池2の吸熱量が最大
となる電流値であり、第3の充電電流値は電池2の発熱
量または吸熱量が略ゼロとなる電流値である。 (5)図7に対応付けて説明すると、請求項5の発明
は、充電時の化学反応が吸熱反応である電池2を充電す
る充電器3と、電池2の放電状態に応じて充電器3の充
電電流を制御する制御手段54とを備える充電制御シス
テムに適用され、電池2へ送風する送風機8と、電池2
および送風の温度を検出する温度検出手段51,56
と、充電器3による電池2の充電条件が予め記憶された
記憶手段542とを備え、制御手段54は、放電状態,
電池2の温度,送風の温度および充電条件に基づき、電
池2の温度が所定の温度範囲内に保持されるように充電
電流および送風機8を制御することにより上述の目的を
達成する。 (6)請求項6の発明に係る充電制御システムでは、制
御手段54は、放電状態,電池2の温度および充電条件
に基づいて、電池2が発熱となる第1の充電電流値およ
び電池2の発熱量が略ゼロとなる第2の充電電流値をそ
れぞれ算出し、放電状態,電池2の温度,充電条件およ
び送風の温度に基づいて、電池2の発熱量と送風機8に
よる放熱量とが等しくなる第3の充電電流値を算出する
演算部541と、電池2の温度が温度範囲の上限値を越
えた場合には送風機8を作動させるとともに充電電流を
第2の充電電流値に制御し、電池2の温度が温度範囲内
である場合には送風機8を作動させるとともに充電電流
を第3の充電電流値に制御し、電池2の温度が温度範囲
の下限値をより低下した場合には送風機8を停止すると
ともに充電電流を第1の充電電流値に制御する制御部5
41とを備える。 (7)請求項7の発明に係る充電制御システムでは、第
1の充電電流値を、電池2の許容電流値および充電器3
の最大電流値のいずれか小さい方の電流値と等しくし
た。 (8)請求項8の発明に係る充電制御システムでは、充
電開始時の電池2の温度が電池2の充電可能温度を越え
た場合、制御手段54は送風機8を作動させ、電池2の
温度が充電可能温度以下になったならば電池2の充電を
開始するように制御する。 (9)請求項9の発明に係る充電制御システムでは、電
池2はリチウムイオン電池である。
テムでは、制御手段1は、電池2の放電状態,電池2の
温度および記憶手段5に記憶された充電条件に基づいて
充電電流を制御し、電池2を吸熱または発熱させること
によって電池2の温度を所定の温度範囲内に保持する。 (2)請求項2の発明に係る充電制御システムでは、制
御部12は、電池2の温度が温度範囲の上限値を越えた
場合には充電電流を演算部11が算出した第2の充電電
流値に制御し、一方、電池2の温度が温度範囲の下限値
より低下した場合には充電電流を演算部11が算出した
第1の充電電流値に制御する。 (3)請求項3の発明に係る充電制御システムでは、電
池2の温度が所定の温度範囲内である場合には、制御手
段1は充電電流を第3の充電電流値に保持する。 (4)請求項5の発明に係る充電制御システムでは、電
池2の制御手段54は、放電状態,電池2の温度,送風
の温度および充電条件に基づいて充電電流および送風機
8を制御し、電池2の温度が所定の温度範囲内に保持す
る。 (5)請求項6の発明に係る充電制御システムでは、制
御部541は、電池2の温度が温度範囲の上限値を越え
た場合には送風機8を作動させるとともに充電電流を演
算部541が算出した第1の充電電流値に制御し、電池
2の温度が温度範囲内である場合には送風機8を作動さ
せるとともに充電電流を演算部541が算出した第2の
充電電流値に制御し、電池2の温度が温度範囲の下限値
をより低下した場合には送風機8を停止するとともに充
電電流を演算部541が算出した第3の充電電流値に制
御する。 (6)請求項8の発明に係る充電制御システムでは、充
電開始時の電池2の温度が充電可能温度を越えている場
合には、送風機8によって電池2を充電可能温度以下に
冷却してから充電を開始する。
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
は、温度検出手段で検出された電池の温度と、記憶手段
に記憶された充電条件と、電池の放電状態とに基づいて
電池の温度が所定の温度範囲内となるように充電電流を
制御しているため、充電時に、電池の温度が継続的に所
定の温度範囲の上限値より大きな値となったり、継続的
に下限値よりも小さな値となることがない。そのため、
電池の過熱による電池寿命の劣化や、電池の温度の低下
による充電時間の増加を避けることができる。さらに、
電池の過熱を避けるための冷却装置等を設ける必要が無
く、冷却装置付加のためのコストの上昇や冷却装置によ
る余計なエネルギー消費を避けることができる。特に、
請求項4の発明では、電池の温度が所定の温度範囲内で
ある場合には、充電電流は発熱量または吸熱量が略ゼロ
になる電流値に保持されるため、所定の温度範囲内にお
いて電池の温度がより安定する。請求項5〜8の発明に
よれば、制御手段は充電電流の制御とともに送風機によ
る電池へ送風を制御しているので、上記請求項1〜4の
発明に係る効果の他、充電時間を短縮することができる
という効果を有する。
発明の実施の形態を説明する。 −第1の実施の形態− 図2は本発明による充電制御システムの実施例を示す図
であり、電池2は充電時の化学反応が吸熱反応であり、
充電器3により充電される。7は負荷制御装置6を介し
て電池2によって駆動される負荷であり、例えば電気自
動車であれば駆動用モータである。51,52および5
3は、電池2の温度,端子電圧および電流をそれぞれ測
定する温度測定装置,電圧測定装置および電流測定装置
である。54はCPU541および記憶部542を備え
るコントロールユニットであり、CPU541には上述
した各測定装置51〜53からの情報が入力される。C
PU541は、これらの情報に基づいて電池2の放電状
態(DOD: depth of discharge)を算出する。55
は算出された電池2の放電状態を表示する表示装置であ
る。
電流の大きさによって吸熱したり発熱したりする電池2
においては、図14に示すように電池2の吸熱量が最大
となる充電電流値I1と、電池2が発熱も吸熱もしない
充電電流値I2とが存在する。このI1およびI2は電池
2の種類,DODおよび電池温度TBに依存しており、
図3は、特定の電池温度において、DODが0〜100
%であるときのI1およびI2を図示したものである。図
4は、図3においてDODが60%付近の電流値と電池
の発熱量との関係を示した図であり、電流値が正の所が
放電状態を示し、電流値が負の所が充電状態を示してい
る。図4において、充電時の吸熱量が最大になる充電電
流値I1は−0.5Cであり、発熱も吸熱もしない充電
電流値I2は−1.0Cである。図3および図4に示し
た情報は各電池温度毎に求められ、充電条件として記憶
部542に予め入力されている。
応じて充電電流を3通りの値に設定する。第1番目は、
充電中に電池温度TBが適正な温度範囲T1≦TB≦T2に
ある場合であり、電池温度TB,DODおよび記憶部5
42に入力された充電条件に基づいてI2がCPU54
1により算出され、充電電流はI2に設定される。第2
番目は、電池温度TBがTB<T1の場合であり、電池温
度TBが上昇するように、充電電流がI2より大で電池2
が発熱する電流値I0に設定される。電流値I0は、電池
2の許容電流値または充電器3の最大供給電流値のいず
れか小さい方に設定され記憶部542に予め記憶されて
いる。第3番目は、電池温度TBがTB>T2の場合であ
り、電池温度TB,DODおよび記憶部542に入力さ
れた充電条件に基づいてI1が算出され、電池温度TBが
低下するように、充電電流がI1に設定される。
ーチャートを示す図であり、この図を用いて図2に示す
充電制御システムの動作を説明する。外部から入力され
たりタイマーから出力されたりする充電開始信号を受け
ると、このフローチャートで示すプログラムがスタート
し、ステップS1へ進む。ステップS1では、温度測定
装置51および電圧測定装置52により電池温度TBお
よび端子電圧を測定し、ステップS2へ進む。ステップ
S2では、電池温度TBおよび端子電圧に基づいて電池
2のDODを算出してステップS3へ進む。なお、DO
Dを算出する際に、電流測定装置53からの電流値情報
に基づいて充電開始直前までの放電電流の積算値を予め
算出しておき、この積算値によりDODの算出値をより
正確に求めることができる。
D,電池温度TBおよび記憶部542に記憶された充電
条件に基づいて充電電流値I1およびI2を算出し、ステ
ップS4へ進む。ステップS4は、電池温度TBが適正
な温度範囲にあるか否か、つまり、T1≦TB≦T2であ
るか否かを判断するステップであり、T1≦TB≦T2な
らばステップS5へ進み、充電器3の充電電流Iを電流
値I2に設定した後、ステップS8へ進んで電池2の充
電を開始する。また、ステップS4においてTB<T1な
らばステップS6へ進み、充電電流Iを電流値I0に設
定した後、ステップS8へ進んで電池2の充電を開始す
る。さらに、ステップS4においてTB>T2ならばス
テップS7へ進み、充電電流Iを電流値I1に設定した
後、ステップS8へ進んで電池2の充電を開始する。
否かを判別するステップであり、充電が完了した場合に
はステップS10へ進み、充電を終了してこのプログラ
ムを終了する。一方、ステップS9で充電が完了してい
ない場合にはステップS1へ戻り、充電が完了するまで
ステップS1〜S9の各ステップを繰り返す。
が適正温度の上限値T2を越えた場合には、電池2が吸
熱となる電流値I1で充電して電池温度TBを下げ、電池
温度TBがT2以下となるように制御するため、電池2は
過熱することが無く、電池寿命の劣化が生じない。逆
に、電池温度TBが下限値T1より低くなった場合には、
電池2が発熱となる電流値I0で充電して電池温度TBを
上昇させ、電池温度TBがT1以上となるように制御する
ため、電池温度TBの低下による充電時間の増加を避け
ることができる。
充電電流IとしてIOを用い、TB>T2の場合にはI1を
用いたが、それぞれI0とI2との間の電流値およびI1
とI2との間の電流値を用いてもよい。さらに、I2は吸
熱量または発熱量が0となる電流値としたが、多少は発
熱あるいは吸熱する値であってもよい。
例であり、T1<T3<T2である温度T3を設定し、電池
温度TBがT3となるように充電電流を制御する。ステッ
プS41は、電池温度TBがTB<T3であるか否かを判
別するステップであり、TB<T3の場合にはステップS
6へ進んで充電電流IをI0に設定し、それ以外の場合
にはステップS7へ進んで充電電流IをI1に設定す
る。ステップS41,ステップS5以外のステップは図
5のフローチャートと同様である。このように、充電電
流Iの制御方法は、電池温度TBをT1≦TB≦T2に保持
するものであれば上述したものに限らず、他の制御方法
を用いてもよい。
態を示すブロック図である。図2と同一の部分には同一
の符号を付すとともに、重複する部分は説明を省略し、
図2に示す構成と異なる部分を中心に説明する。8は充
電器3または電池2を電源として作動する電池冷却用送
風機であり、送風機のオン・オフはCPU541によっ
て制御される。送風機からの冷却空気の温度は送風温度
測定装置56によって測定される。
って吸熱したり発熱したりする電池2では、前述したよ
うに電池2が発熱しない最大の電流値I2が存在した
が、本実施の形態に示すように送風機8によって電池2
を冷却した場合には、送風機8による放熱と電池2の発
熱が等しくなる電流値I3が存在する(図8)。図9
は、特定の電池温度において、DODが0〜100%で
あるときのI2およびI3を図示したものであり、I3は
電流値I2,送風機8の出力,電池2の種類および電池
温度TBと送風温度Tairの差に依存していて図10に示
すような関係を有している。なお、図8は、図9におい
てDODが60%付近の電流値と電池の発熱量との関係
を示した図であり、図4と同様に電流値が正の範囲が放
電状態を示し、電流値が負の範囲が充電状態を示してい
る。また、図10の直線は送風機8の出力が特定の値の
場合について示しており、出力が異なればそれに応じて
直線(すなわちI3)も異なる。図8〜10に示した情
報は電池温度毎に求められ、充電条件として記憶部54
2に予め入力されている。
電電流および送風機8のオン・オフを以下に述べる3通
りに制御する。第1番目は、充電中に電池温度TBが適
正温度範囲の上限値T2を越えた場合、すなわちT2<T
Bの場合である。T2<TBとなったならば送風機8を作
動させるとともに、そのときの電池温度TB,DODお
よび記憶部542に入力された充電条件に基づいて充電
電流値I2がCPU541により算出され、充電電流が
電流値I2に設定される。電流値I2では電池2は発熱し
ないため、放熱によって電池温度TBが低下する。その
後、電池温度TBがTB<T2となったなら、充電電流は
電池2の発熱と放熱とが等しくなる充電電流値I3に設
定される。なお、電流値I3は電池温度TB,送風温度T
air,DODおよび記憶部542に入力された充電条件
に基づいてCPU541により算出される。
囲T1≦TB≦T2にある場合である。このときには送風
機8を作動させるとともに、そのときの電池温度TB,
DODおよび記憶部542に入力された充電条件に基づ
いて充電電流値I3がCPU541により算出され、充
電電流が電流値I3に設定される。
の下限値T1より低くなった場合、すなわちTB<T1の
場合である。このときには送風機8を停止するととも
に、充電電流を電池2の許容電流値または充電器3の最
大供給電流値のいずれか小さい方の値I0に設定する。
電流値I0はI2よりも大きいので電池2は発熱し、電池
温度TBが上昇する。その後、電池温度TBがT1≦TBと
なったなら、送風機8を作動させるとともに、そのとき
の電池温度TB,DODおよび記憶部542に入力され
た充電条件に基づいて充電電流値I3がCPU541に
より算出され、充電電流が電流値I3に設定される。
ローチャートを示す図であり、この図を用いて図7に示
す充電制御システムの動作を説明する。外部から入力さ
れたりタイマーから出力されたりする充電開始信号を受
け取ると、このフローチャートで示すプログラムがスタ
ートし、ステップS11へ進む。ステップS11では、
温度測定装置51,送風温度測定装置56,電圧測定装
置52により電池温度TB,送風温度Tairおよび端子電
圧を測定してステップS12へ進み、ステップS12に
おいて電池温度TBおよび端子電圧に基づいて電池2の
DODを算出する。なお、第1の実施の形態と同様に、
DODを算出する際に電流測定装置53から電流値を予
め算出しておき、この積算値によりDODの算出値をよ
り正確に求めることができる。
D,電池温度TB,送風温度Tairおよび記憶部542に
記憶された充電条件に基づいて充電電流値I2およびI3
を算出し、ステップS14へ進む。ステップS14は、
電池温度TBが適正温度範囲T1≦TB≦T2にあるか否か
を判断するステップであり、電池温度TBに応じてステ
ップS15,S17またはS19のいずれかに進む。ま
ず、電池温度TBがT2<TBの場合にはステップS15
へ進み送風機8をON(作動)し、ステップS16で充
電器3の充電電流Iを電流値I2に設定する。次に、電
池温度TBが適正温度範囲T1≦TB≦T2である場合に
は、ステップS17へ進み送風機8をONし、ステップ
S18で充電電流値Iを電流値I3に設定する。最後
に、電池温度TBがTB<T1の場合には、ステップS1
9で送風機8をOFF(停止)した後、ステップS20
に進んで充電電流Iを電流値I0(上述したように、電
池2の許容電流値または充電器3の最大供給電流値のい
ずれか小さい方)に設定する。
る。ステップS22は電池2の充電が完了したかを判断
するステップであり、充電が完了した場合にはステップ
S23へ進んで充電を終了し、このプログラムを終了す
る。一方、ステップS22で充電が完了していない場合
にはステップS11へ戻り、充電が完了するまでステッ
プS11〜S21の各ステップを繰り返す。
態と同様に、充電時の電池温度TBが適正温度の上限値
T2を越えた場合には、電池2が吸熱となる電流値I2で
充電して電池温度TBを下げて電池温度TBがT2以下と
なるように制御するため、電池2は過熱することが無く
電池寿命の劣化が生じない。逆に、電池温度TBが下限
値T1より低くなった場合には、電池2が発熱となる電
流値I0で充電して電池温度TBを上昇させ、電池温度T
BがT1以上となるように制御するため、電池温度TBの
低下による充電時間の増加を避けることができる。さら
に、第1の実施の形態では、電池温度TBがT1≦TB≦
T2の場合には電流値I2で充電し、T2<TBの場合には
電流値I1で充電したが、本実施の形態では、電池温度
TBがT1≦TB≦T2の場合には電流値I3(>I2)で充
電し、T2<TBの場合には電流値I2(>I1)で充電し
ているため、第1の実施の形態に比べて充電時間を短縮
することができる。
電する際の適正温度範囲T1≦TB≦T2のT1およびT2
が一定の場合について説明したが、リチウムイオン電池
では、DODが深くなるほど(DODの%が大きくなる
ほど)適正温度範囲の上限値が高くなる傾向がある。図
12は上限値の変化の様子を示す図であり、上限値をT
4で示した。なお、DODが0%のときの上限値が第1
および第2の実施の形態で説明した上限値T2に対応し
ている。本実施の形態では、電池温度TBと温度T1,T
2およびT4とを比較して充電を制御する。充電制御シス
テムは図7に示すシステムの構成と同一なので、システ
ムの動作について説明を行い、構成の説明は省略する。
する図であって、第2の実施の形態のフローチャート
(図11)に対応する図である。図13において、図1
1のフローチャートと同一内容のステップには同一ステ
ップ番号を付し、以下では内容の異なるステップを中心
に説明する。ステップS11で電池温度TB,送風温度
Tairおよび端子電圧を測定し、ステップS12で電池
温度TBおよび端子電圧に基づいて電池2のDODを算
出したらステップS101へ進み、DOD,電池温度T
B,送風温度Tairおよび記憶部542に記憶された充電
条件に基づいて充電電流値I2,I3および上限値T4を
算出する。
T4より大きいか否かを判断するステップであり、TB≦
T4ならばステップS14へ進み、T4<TBならばステ
ップS103へ進んで、送風機8をON(作動)してス
テップS102へ戻る。すなわち、電池温度TB=T4と
なるまでは充電を開始せず、電池2を送風機8で冷却す
る。ステップS14以降ステップS23までの動作は第
2の実施の形態と同様である。本実施の形態において
も、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
自動車に搭載した駆動用電池について説明したが、充電
電流の大きさに依存して発熱および吸熱の両方の状態を
取り得る電池であれば本発明を適用することができる。
素との対応において、温度測定装置51および送風温度
測定装置56は温度検出手段を、CPU541は制御手
段を、記憶部542は記憶手段をそれぞれ構成し、充電
電流値I0は第1の充電電流値に、充電電流値I1は請求
項2〜4における第2の充電電流値に、充電電流値I2
は請求項3,4における第3の充電電流値および請求項
6における第2の充電電流値に、充電電流値I3は請求
項6における第3の充電電流値に、温度T1は温度範囲
の下限値に、温度T2は温度範囲の上限値に、温度T4は
請求項8における充電可能温度にそれぞれ対応する。
形態を示す図。
1およびI2を説明する図。
電池の発熱量または吸熱量との関係を説明する図。
ーチャートを示す図。
形態を示すブロック図。
電池の発熱量または吸熱量との関係を説明する図。
1およびI2を説明する図。
ときの充電電流値I3と充電電流値I2の比の変化を示す
図。
るフローチャートを示す図。
の形態を説明する図であり、電池のDODと充電可能温
度T4との関係を示す図。
図。
熱特性を説明する図。
Claims (9)
- 【請求項1】 充電時の化学反応が吸熱反応である電池
を充電する充電器と、前記電池の放電状態に応じて前記
充電器の充電電流を制御する制御手段とを備える充電制
御システムにおいて、 前記電池の温度を検出する温度検出手段と、 前記充電器による前記電池の充電条件が予め記憶された
記憶手段とを備え、 前記制御手段は、前記放電状態,前記電池の温度および
前記充電条件に基づき前記電池を吸熱または発熱させる
ことによって、前記電池の温度が所定の温度範囲内に保
持されるように前記充電電流を制御することを特徴とす
る充電制御システム。 - 【請求項2】 請求項1に記載の充電制御システムにお
いて、 前記制御手段は、前記放電状態,前記電池の温度および
前記充電条件に基づいて、前記電池が発熱となる第1の
充電電流値およびこの第1の充電電流値よりも小さく前
記電池が吸熱となる第2の充電電流値をそれぞれ算出す
る演算部と、 前記電池の温度が前記温度範囲の上限値を越えた場合に
は前記充電電流を前記第2の充電電流値に制御し、前記
電池の温度が前記温度範囲の下限値より低下した場合に
は前記充電電流を前記第1の充電電流値に制御する制御
部とを含むことを特徴とする充電制御システム。 - 【請求項3】 請求項2に記載の充電制御システムにお
いて、 前記制御手段は、前記電池の温度が前記温度範囲内であ
る場合には、前記充電電流を前記第2の充電電流値より
大きく、かつ前記第1の充電電流値より小さい第3の充
電電流値に保持することを特徴とする充電制御システ
ム。 - 【請求項4】 請求項3に記載の充電制御システムにお
いて、 前記第1の充電電流値は前記電池の発熱量が所定値以上
となる電流値であり、前記第2の充電電流値は前記電池
の吸熱量が最大となる電流値であり、前記第3の充電電
流値は前記電池の発熱量または吸熱量が略ゼロとなる電
流値であることを特徴とする充電制御システム。 - 【請求項5】 充電時の化学反応が吸熱反応である電池
を充電する充電器と、前記電池の放電状態に応じて前記
充電器の充電電流を制御する制御手段とを備える充電制
御システムにおいて、 前記電池へ送風する送風機と、 前記電池および送風の温度を検出する温度検出手段と、 前記充電器による前記電池の充電条件が予め記憶された
記憶手段とを備え、 前記制御手段は、前記放電状態,前記電池の温度,前記
送風の温度および前記充電条件に基づき、前記電池の温
度が所定の温度範囲内に保持されるように前記充電電流
および前記送風機を制御することを特徴とする充電制御
システム。 - 【請求項6】 請求項5に記載の充電制御システムにお
いて、 前記制御手段は、前記放電状態,前記電池の温度および
前記充電条件に基づいて、前記電池が発熱となる第1の
充電電流値および前記電池の発熱量が略ゼロとなる第2
の充電電流値をそれぞれ算出し、前記放電状態,前記電
池の温度,前記充電条件および前記送風の温度に基づい
て、前記電池の発熱量と前記送風機による放熱量とが等
しくなる第3の充電電流値を算出する演算部と、 前記電池の温度が前記温度範囲の上限値を越えた場合に
は前記送風機を作動させるとともに前記充電電流を前記
第2の充電電流値に制御し、前記電池の温度が前記温度
範囲内である場合には前記送風機を作動させるとともに
前記充電電流を前記第3の充電電流値に制御し、前記電
池の温度が前記温度範囲の下限値より低下した場合には
前記送風機を停止するとともに前記充電電流を前記第1
の充電電流値に制御する制御部とを備えることを特徴と
する充電制御システム。 - 【請求項7】 請求項6に記載の充電制御システムにお
いて、 前記第1の充電電流値を、前記電池の許容電流値および
前記充電器の最大電流値のいずれか小さい方の電流値と
等しくしたことを特徴とする充電制御システム。 - 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の充電制
御システムにおいて、 充電開始時の前記電池の温度が前記電池の充電可能温度
を越えた場合、前記制御手段は前記送風機を作動させ、
前記電池の温度が前記充電可能温度以下になったならば
前記電池の充電を開始するように制御することを特徴と
する充電制御システム。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の充電制
御システムにおいて、 前記電池はリチウムイオン電池であることを特徴とする
充電制御システム。
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