JPH09189992A - 透過孔マスク、その形成方法、及び電子ビーム露光方法 - Google Patents

透過孔マスク、その形成方法、及び電子ビーム露光方法

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JPH09189992A
JPH09189992A JP160896A JP160896A JPH09189992A JP H09189992 A JPH09189992 A JP H09189992A JP 160896 A JP160896 A JP 160896A JP 160896 A JP160896 A JP 160896A JP H09189992 A JPH09189992 A JP H09189992A
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holes
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transmission
rectangular
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English (en)
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隆行 ▲榊▼原
Takayuki Sakakibara
Satoru Sago
覚 佐合
Satoru Yamazaki
悟 山崎
Juichi Sakamoto
樹一 坂本
Hiroshi Yasuda
洋 安田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ブロック露光方法及び装置において
スループットの低下、不安定な装置動作、複雑な処理を
伴うことなく電子ビームのクーロン相互作用の影響を軽
減することを目的とする。 【解決手段】各々が少なくとも一つの透過孔を含む複数
のブロックを含み、該複数のブロックの一つを選択して
電子ビームを照射して、該少なくとも一つの透過孔を透
過した電子ビームによって試料上にパターンの露光を行
うための透過孔マスクは、電子ビームを透過しない板
と、各々がその面積より小さな面積の微細透過孔を有し
該板上で該パターンを構成する複数の微細矩形領域を含
む。これら複数の微細透過孔の総面積が所定値を越えな
いことにより、複数の微細透過孔を透過する電子ビーム
の電流量が制限されてクーロン相互作用が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ビーム露光方法
及び装置に関し、特にブロックマスクを用いてブロック
露光を行う電子ビーム露光方法及び装置並びにブロック
マスク及びブロックマスク製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路の高密度化をはかるため
に、電子ビームを用いて試料上にパターンの露光を行う
電子ビーム露光方法及び装置が実現化されている。電子
ビーム露光においては、電子ビームのサイズを数オング
ストロームにまで絞ることが出来るために、1μm或い
はそれ以下の微細なパターンを作成できる。
【0003】電子ビームを用いて一筆書きでパターンを
生成しようとすると、露光に要する時間は莫大なものと
なってしまう。そのため、様々なパターン形状を有した
少なくとも一つの透過孔からなるブロックを予め透過孔
マスク上に多数用意し、ある一つのブロックを選択して
電子ビームをそのブロックに照射することによって、ブ
ロック内の透過孔を通過した電子ビームが試料上にその
透過孔形状のパターンを露光する方法が提案されてい
る。このブロック露光法は、1cm2 /sec 程度のスルー
プットを達成することができ、加工の微細さ、位置合わ
せ精度、ターンアランドの速度、信頼性等に於て優れて
いることが知られている。
【0004】図8は、ブロック露光処理を行うための一
般的な電子ビーム露光装置の一例を示す。図8におい
て、電子ビーム露光装置は、大略、露光コラム部110
と制御部150とを含む。露光コラム部110は、カソ
ード電極111、グリッド電極112およびアノード1
13を有する電子ビーム発生源114を含む。露光コラ
ム部110は更に、電子ビームを例えば矩形状に整形す
る第1のスリット115と、整形されたビームを収束さ
せる第1電子レンズ116と、偏向信号S1 に応じて整
形されたビームを透過孔マスク120上に照射する位置
を偏向する為のスリットデフレクタ117を含む。露光
コラム部110は更に、対向して設けられた第2及び第
3のレンズ118及び119と、この第2レンズと第3
レンズの間に水平方向に移動可能に装着された透過孔マ
スク120と、透過孔マスク120の上下方向に配置さ
れて各々位置情報P1〜P4に応じて第2レンズ及び第
3レンズの間でビームを偏向し、透過孔マスク120上
の複数の透過孔の1つを選択する第1〜第4の偏向器1
21、122、123、及び124を含む。露光コラム
部110は更に、ブランキング信号に応じてビームを遮
断或いは通過させるブランキング125と、ビームを縮
小させる為の第4のレンズ126と、アパーチャ127
と、リフォーカスコイル128と、第5のレンズ129
を含む。露光コラム部110は更に、ダイナミックフォ
ーカスコイル130と、ダイナミックスティグコイル1
31と、ビームを試料上に投影する為の第6の対物レン
ズ132と、露光位置決定信号S2及びS3の各々に応
じてウェハ上のビーム位置決めをする主偏向器(主偏向
コイル)133及び副偏向器134を含む。露光コラム
部110は更に、ウェハを搭載してX−Y方向に移動可
能なステージ135と、第1 〜第4のアライメントコイ
ルを含む。
【0005】制御部150は、集積回路装置の設計デー
タを記憶するディスクやMTレコーダからなる記憶媒体
151と、荷電粒子ビーム全体を制御するCPU152
を含む。制御部150は更に、CPU152のデータバ
ス(たとえば、VMEなど)を介して接続されたデータ
管理部153、露光管理部159、マスクステージ制御
部160、主偏向器用偏向量設定部161、ステージ制
御部162を含む。露光するデータは、主に主偏向デー
タと副偏向データからなり、露光開始前に予めデータ管
理部153を介してバッファメモリ154に記憶され
る。このバッファメモリ154は、記憶媒体151から
のデータ読み出しが比較的低速であるので、露光データ
を高速に読み出すためのバッファとして用いられる。
【0006】主偏向データは、露光管理部159を介し
て主偏向器用偏向量設定部161にセットされる。偏向
量が補正演算された後に偏向量S2が出力され、その値
がDAC/AMP170を介して主偏向器133へ出力
される。次に、設定されたフィールドを露光するための
副偏向データがバッファメモリ153から読み出され、
パターン発生部156でショットデータに分解され、パ
ターン補正部157で補正演算が実行される。これらの
回路は、クロック設定部158で作成されるクロックで
パイプライン処理される。
【0007】このパターン補正部157での演算の結
果、スリットサイズを設定するS1信号と、第1スリッ
ト115を通過してS1信号で偏向されたビームを透過
孔マスク120上のどの位置に偏向するかを定めるマス
ク偏向信号P1〜P4 と、透過孔マスク120によって
成形されたビームを試料上のどの位置に露光するかを定
めるS3信号と、ビームの歪みやボケを補正する為のS
4信号が出力される。またクロック設定部158は、ブ
ランキング制御用のB信号を、ブランキング制御部16
5に供給する。
【0008】ウェハの露光位置はステージ制御部162
によって制御される。この際、レーザー干渉計163に
よって検出された座標位置がステージ制御部162に入
力される。ステージ制御部162は、検出された座標位
置を参照しながら、モーター164を駆動してステージ
135を移動させる。
【0009】このように制御部150が露光コラム11
0を制御して、電子銃より放出された電子ビームは、第
1スリットで矩形形状に整形され、レンズ116及び1
18で収束され、マスク偏向器121及び122によっ
て偏向されて透過孔マスク120上に照射される。透過
孔マスク120を通過した電子ビームは、ブランキング
125を通過し、第4レンズ126で縮小され、主偏向
器133により100μm程度のサブフィールド領域中
心に偏向され、更に副偏向器134によってこのサブフ
ィールド領域内で偏向される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般的に電子ビーム露
光法にはクーロン相互作用の問題がある。これは電子ビ
ームの電子同士が反発することにより、電流値と略比例
して電子ビームがぼける現象である。特に電子ビームの
焦点に於て、電子ビームの相互作用する確率が増加して
像がぼやけてしまう。
【0011】ブロック露光法に於ては、透過孔マスクを
透過した電子ビームによって微細パターンを広範囲に一
括露光するので、電子ビームの電流値は多くなる傾向に
あり、クーロン相互作用の影響を受けやすい。短焦点の
レンズを用いることで、クーロン相互作用の影響を軽減
することが可能であるものの十分とはいえない。
【0012】ブロック露光法で電子ビームの電流値を下
げるためには、1)電子ビームの電流密度を下げる、或
いは2)露光面積(透過孔マスクの透過孔面積)を小さ
くすることが考えられる。つまり電流値は、電流密度と
露光面積との積で与えられるので、これら2つのファク
ターの一方を小さくすることで電流値を下げることが出
来る。
【0013】しかしながら1)の方法により電流密度を
下げた場合、必要な試料露光量を得るためには露光時間
を増やさねばならず、スループットが犠牲にされる。ス
ループットの低減を最小限に押さえるためには、透過孔
の面積に応じて電流密度を変化させることが好ましい。
すなわち透過孔の面積が大きいときには低い電流密度で
長時間かけて露光を行い、その代わりに、透過孔の面積
が小さいときには大きな電流密度で短時間で露光処理を
行うようにすれば良い。しかしながらこの方法は、露光
途中に電流密度を変化させる必要があり、装置の動作の
不安定化につながり現実的ではない。
【0014】また2)の透過孔面積を小さくする方法と
しては、パターン密度が高い場合にはブロックサイズ
(一回の電子ビームで選択される範囲)を小さくし、パ
ターン密度が低い場合にはブロックサイズを大きくする
方法が考えられる。これによってスループットを犠牲に
することは避けられるが、ブロックサイズ内で有効に使
用できない部分が生じる可能性がある。またブロック抽
出処理やブロック露光処理が複雑になるという欠点があ
る。
【0015】従って、従来のブロック露光法において
は、スループットを犠牲にして低い電流密度で露光処理
を行う方法が一般的であった。従って、本発明の目的
は、ブロック露光方法及び装置において、スループット
の低下、不安定な装置動作、複雑な処理を伴うことな
く、クーロン相互作用の影響を軽減することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に於て
は、各々が少なくとも一つの透過孔を含む複数のブロッ
クを含み、該複数のブロックの一つを選択して電子ビー
ムを照射して、該少なくとも一つの透過孔を透過した電
子ビームによって試料上にパターンの露光を行うための
透過孔マスクは、電子ビームを透過しない板と、各々が
その面積より小さな面積の微細透過孔を有し、該板上で
該パターンを構成する複数の微細矩形領域、を含み、該
複数の微細透過孔の総面積が所定値を越えない。
【0017】請求項2の発明に於ては、請求項1記載の
透過孔マスクに於て、前記複数の微細矩形領域は、前記
パターンをx方向及びy方向に延在する辺を有する一つ
或いはそれ以上の矩形部分に分割したときに、該矩形部
分をx方向及びy方向に一つ或いはそれ以上に分割す
る。
【0018】請求項3の発明に於ては、請求項2記載の
透過孔マスクに於て、前記複数の微細透過孔の各々の面
積は、前記一つ或いはそれ以上の矩形部分の一つの内部
では等しい。請求項4の発明に於ては、請求項3記載の
透過孔マスクに於て、前記複数の微細透過孔は矩形であ
りそのx方向の辺の長さ及びy方向の辺の長さは、夫
々、前記一つ或いはそれ以上の矩形部分の一つの内部で
は同一である。
【0019】請求項5の発明に於ては、請求項3記載の
透過孔マスクに於て、前記複数の微細透過孔はx方向及
びy方向に延在する辺を有する矩形であり、該複数の微
細透過孔間の梁の幅はx方向及びy方向に対して同一で
あり、更に該梁の幅は前記一つ或いはそれ以上の矩形部
分の一つの内部で同一である。
【0020】請求項6の発明に於ては、請求項1記載の
透過孔マスクに於て、前記複数の微細透過孔間の梁の幅
は所定値以上である。請求項7の発明に於ては、請求項
1記載の透過孔マスクに於て、前記複数の微細透過孔間
の梁の幅は2μm以上である。
【0021】請求項8の発明に於ては、各々が少なくと
も一つの透過孔を含む複数のブロックを含み、該複数の
ブロックの一つを選択して電子ビームを照射して、該少
なくとも一つの透過孔を透過した電子ビームによって試
料上にパターンの露光を行うための透過孔マスクを形成
する方法は、(a)電子ビームを透過しない板に該パタ
ーンを構成する複数の微細矩形領域を定め、(b)該微
細矩形領域の面積より小さな面積の微細透過孔を該複数
の微細矩形領域の各々に形成する各段階を含み、該複数
の微細透過孔の総面積が所定値を越えない。
【0022】請求項9の発明に於ては、請求項8記載の
方法に於て、前記段階(a)は、(a1)前記パターン
をx方向及びy方向に延在する辺を有する一つ或いはそ
れ以上の矩形部分に分割し、(a2)該矩形部分をx方
向及びy方向に一つ或いはそれ以上に分割することによ
り前記複数の微細矩形領域を定める各段階を含む。
【0023】請求項10の発明に於ては、請求項9記載
の方法に於て、前記段階(b)は、前記複数の微細透過
孔の各々の面積が前記一つ或いはそれ以上の矩形部分の
一つの内部では等しいように該複数の微細透過孔を形成
する。請求項11の発明に於ては、請求項10記載の方
法に於て、前記段階(b)は、x方向の辺の長さ及びy
方向の辺の長さが各々、前記一つ或いはそれ以上の矩形
部分の一つの内部では同一であるような矩形として前記
複数の微細透過孔を形成する。
【0024】請求項12の発明に於ては、請求項10記
載の方法に於て 前記段階(b)は、x方向及びy方向
に延在する辺を有する矩形として前記複数の微細透過孔
を形成し、該複数の微細透過孔間の梁の幅がx方向及び
y方向に対して同一でありかつ該梁の幅は前記一つ或い
はそれ以上の矩形部分の一つの内部で同一である。
【0025】請求項13の発明に於ては、請求項8記載
の方法に於て、前記段階(b)は、前記複数の微細透過
孔間の梁の幅が所定値以上であるように該複数の微細透
過孔を形成する。請求項14の発明に於ては、請求項8
記載の方法に於て、前記段階(b)は、前記複数の微細
透過孔間の梁の幅は2μm以上であるように該複数の微
細透過孔を形成する。
【0026】請求項15の発明に於ては、請求項8記載
の方法に於て、ある矩形部分のある辺の長さが所定長以
下であった場合、前記段階(a)は、該矩形部分の該辺
の方向には前記複数の微細矩形領域への分割を行わず、
前記段階(b)は、該矩形部分の該辺の長さに等しい長
さの透過孔を形成する。
【0027】請求項16の発明に於ては、請求項15記
載の方法に於て、前記所定長は20μmである。請求項
17の発明に於ては、各々が少なくとも一つの透過孔を
含む複数のブロックを含む透過孔マスクを用い、該複数
のブロックの一つを選択して電子ビームを照射して、該
少なくとも一つの透過孔を透過した電子ビームによって
試料上にパターンの露光を行う電子ビーム露光方法は、
(a)電子ビームを透過しない板に該パターンを構成す
る複数の微細矩形領域を定め、(b)該微細矩形領域の
面積より小さな面積の微細透過孔を該複数の微細矩形領
域の各々に形成して該透過孔マスクを形成し、(c)該
複数の微細透過孔を透過した該電子ビームで該試料を露
光する各段階を含み、該電子ビームの総電流量が所定の
電流値以下である。
【0028】請求項18の発明に於ては、請求項17記
載の方法に於て、前記段階(c)は、前記パターンの形
通りの透過孔を透過した電子ビームを用いて露光する場
合に比較して、(該パターンの面積/前記複数の微細透
過孔の総面積)倍の露光時間で露光する。
【0029】請求項19の発明に於ては、各々が少なく
とも一つの透過孔を含む複数のブロックを含む透過孔マ
スクを用い、該複数のブロックの一つを選択して電子ビ
ームを照射して、該少なくとも一つの透過孔を透過した
電子ビームによって試料上にパターンの露光を行う電子
ビーム露光装置は、該電子ビームを発生する電子ビーム
発生部と、該パターンを構成する複数の微細矩形領域の
各々の面積より小さな面積の微細透過孔を該複数の微細
矩形領域の各々の内部に含む透過孔マスクとを含み該複
数の微細透過孔を透過した該電子ビームの総電流量が所
定の電流値以下である。
【0030】請求項1の発明に於ては、透過孔マスク
は、パターンを構成する微細矩形領域の各々がその面積
より小さな面積の微細透過孔を有する。従って、微細透
過孔の総面積を所定値以下に抑さえることによって、微
細透過孔を通過する電子ビームの電流量をクーロン相互
作用が無視できる程の大きさに減少させることが出来
る。
【0031】請求項2の発明に於ては、パターンを一つ
或いはそれ以上の矩形部分に分割して、各矩形部分に対
して複数の微細矩形領域を定める。従って、微細矩形領
域の設定が容易である。請求項3の発明に於ては、複数
の微細透過孔の各々の面積は、ある一つの矩形部分の内
部では等しい。従って、所望の電流量を達成するような
微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来る。
【0032】請求項4の発明に於ては、複数の微細透過
孔は矩形でありそのx方向の辺の長さ及びy方向の辺の
長さは、夫々、ある一つの矩形部分の内部では等しい。
従って、所望の電流量を達成するような微細透過孔の大
きさを容易に求めることが出来る。
【0033】請求項5の発明に於ては、複数の微細透過
孔は矩形であり、複数の微細透過孔間の梁の幅はx方向
及びy方向に対して同一であり、ある一つの矩形部分の
内部では同一である。従って、所望の電流量を達成する
ような微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来
る。
【0034】請求項6の発明に於ては、複数の微細透過
孔間の梁の幅は所定値以上である。従って、梁が容易に
損壊することを防ぐことが出来る。請求項7の発明に於
ては、複数の微細透過孔間の梁の幅は2μm以上であ
る。従って、梁が容易に損壊することを防ぐことが出来
る。
【0035】請求項8の発明に於ては、パターンを構成
する複数の微細矩形領域を定め、その面積より小さな面
積の微細透過孔を複数の微細矩形領域の各々に形成す
る。従って、微細透過孔の総面積を所定値以下に抑さえ
ることによって、微細透過孔を通過する電子ビームの電
流量をクーロン相互作用が無視できる程の大きさに減少
させることが出来る。
【0036】請求項9の発明に於ては、パターンを一つ
或いはそれ以上の矩形部分に分割して、各矩形部分に対
して複数の微細矩形領域を定める。従って、微細矩形領
域の設定が容易である。請求項10の発明に於ては、複
数の微細透過孔の各々の面積は、ある一つの矩形部分の
内部では等しい。従って、所望の電流量を達成するよう
な微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来る。
【0037】請求項11の発明に於ては、複数の微細透
過孔は矩形でありそのx方向の辺の長さ及びy方向の辺
の長さは、夫々、ある一つの矩形部分の内部では等し
い。従って、所望の電流量を達成するような微細透過孔
の大きさを容易に求めることが出来る。
【0038】請求項12の発明に於ては、複数の微細透
過孔は矩形であり、複数の微細透過孔間の梁の幅はx方
向及びy方向に対して同一であり、ある一つの矩形部分
の内部では同一である。従って、所望の電流量を達成す
るような微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来
る。
【0039】請求項13の発明に於ては、複数の微細透
過孔間の梁の幅は所定値以上である。従って、梁が容易
に損壊することを防ぐことが出来る。請求項14の発明
に於ては、複数の微細透過孔間の梁の幅は2μm以上で
ある。従って、梁が容易に損壊することを防ぐことが出
来る。
【0040】請求項15の発明に於ては、ある矩形部分
のある辺の長さが所定長以下であった場合、複数の微細
矩形領域への分割を行わずに該矩形部分の該辺の長さに
等しい長さの透過孔を形成する。従って、透過孔が細く
なり過ぎてパターンを確実に露光できないような状況を
避けることが出来る。
【0041】請求項16の発明に於ては、ある矩形部分
のある辺の長さが20μm以下であった場合、複数の微
細矩形領域への分割を行わずに該矩形部分の該辺の長さ
に等しい長さの透過孔を形成する。従って、透過孔が細
くなり過ぎてパターンを確実に露光できないような状況
を避けることが出来る。
【0042】請求項17の発明に於ては、パターンを構
成する複数の微細矩形領域を定め、微細矩形領域の面積
より小さな面積の微細透過孔を複数の微細矩形領域の各
々に形成し、複数の微細透過孔を透過した電子ビームで
試料を露光する。従って、電子ビームの総電流量をクー
ロン相互作用を引き起こさないような所定の電流値以下
に抑さえることが出来る。
【0043】請求項18の発明に於ては、(パターンの
面積/複数の微細透過孔の総面積)倍の露光時間で露光
する。従って、電流量が減少しても、確実に試料を露光
することが出来る。請求項19の発明に於ては、電子ビ
ームを発生する電子ビーム発生部と、小さな面積の微細
透過孔をパターンを構成する複数の微細矩形領域の各々
の内部に含む透過孔マスクとを含み、複数の微細透過孔
を透過した電子ビームの総電流量が所定の電流値以下で
ある。従ってクーロン相互作用を無視できるほどに小さ
くすることが可能であり、正確なパターン露光を行うこ
とが出来る。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を添付の図
面を用いて説明する。図1(A)は従来のブロックマス
クの例を示す。本発明に於ては図1(B)に示されるよ
うなパターンの様に透過孔と梁を入れることによって、
試料上の露光パターンを変化させることなく、透過孔を
通過する電子ビームの電流量を減少させる。
【0045】図1(A)に示される透過孔は、L1 及び
2 の2つの矩形部分よりなり、L 1 はLx (1)×L
y (1)の大きさであり、L2 はLx (2)xL
y (2)の大きさである。本発明に於ては、実際には図
1の透過孔を形成する代わりに、この透過孔と同一パタ
ーンを形成する複数の微細透過孔を形成する。
【0046】本発明の第1の実施例に従って図1(B)
の微細透過孔パターンを形成する手順及び形成されたブ
ロックを用いて露光する手順を図2に示す。図2に於
て、ステップS1で、微細透過孔の基準となる大きさM
x 及びMy を定める。
【0047】ステップS2で、Mx 及びMy を基に、矩
形部分L1 の各辺を等分割する数k x (1)及びk
y (1)を求める。kx (1)及びky (1)は、 kx (1)=[Lx (1)/Mx ] (1) ky (1)=[Ly (1)/Mx ] (2) で求められ、[・]は切り上げを示す記号である。
【0048】ステップS3で、式(1)及び(2)の処
理を透過孔マスク上の一部或いは全てのパターンに対し
て繰り返す。図1(A)及び(B)の例に於ては、矩形
部分L2 の各辺を等分割する数kx (2)及びk
y (2)を求める(図3)。ステップS4で、全微細透
過孔を通過する電子ビームの電流が、クーロン相互作用
を無視できる所定の基準電流値になるように、微細透過
孔のx方向及びy方向の長さSx (n)及びSy (n)
を求める(図4)。
【0049】ここでSx (n)及びSy (n)は以下の
ようにして求めることが出来る。クーロン相互作用を無
視できる基準電流値Aref は、電流密度D及び梁のない
場合(図1(A))の透過孔面積を基にして、 Aref [μA]=D[μA/μm2 ]×{透過孔面積}×α (3) と表される。ここでαは電流値調整のための係数であ
り、クーロン相互作用の影響を無視できる基準電流値A
ref まで電流値を減少させるために、透過孔面積をどの
くらい減少させたらよいかを示す。例えば、電流密度が
0. 4μA/μm2の場合に、透過孔面積が5μm×5
μmであれば、電流値は10μAとなる。この電流値で
はクーロン相互作用が大きく働くために、電流値を2.
5μA程度以下、即ち10μAの25%程度にまで減少
させることが望ましい。従ってこの場合、係数αは0.
25となる。電流値を減少させるための係数αを用い
て、Sx(n)及びSy (n)は、 Sx (n)=α1/2 ・Lx (n)/kx (n) (4) Sy (n)=α1/2 ・Ly (n)/ky (n) (5) として求められる。ここでLx (n)/kx (n)×L
y (n)/ky (n)の領域は、微細透過孔を形成する
矩形領域であり、ここでは微細矩形領域と呼ぶ。つまり
式(4)及び式(5)に於ては、各矩形部分L1 及びL
2 に対して、微細矩形領域のx方向及びy方向各々をα
1/2 倍することになる。これによって、各部分L1 及び
2 に対して、その内部に設けられた複数の微細透過孔
の総面積は、各部分L1 及びL2 の面積のα倍になる。
なお、x方向及びy方向に対する梁の太さをdx及びd
yとすると、dx及びdyは、 dx(n)=Lx (n)/kx (n)−Sx (n) (6) dy(n)=Ly (n)/ky (n)−Sy (n) (7) で与えられる。
【0050】ステップS5で、透過孔マスク上にステッ
プS4で求められた大きさの微細透過孔をkx (n)×
y (n)個形成する(図1(B))。以上で微細透過
孔パターンを有するブロックが形成される。図2のそれ
以降のステップは形成されたブロックを用いての露光手
順を示す。
【0051】ステップS6で、微細透過孔パターンを有
するブロック(梁入れされたブロック)を用いて、(透
過孔の総面積)/(全微細透過孔の総面積)倍の露光時
間で試料を露光する。つまりαが例えば0. 25であ
り、全微細透過孔の総面積が(梁の無い)透過孔の総面
積の0. 25倍である場合、1/0. 25倍、即ち4倍
の露光時間で試料を露光する。
【0052】第1の実施例に於て、αの値は各ブロック
毎に可変である。即ち、元々梁の無い状態での透過孔面
積が小さい場合にはαは1に近く、透過孔面積が大きい
場合にはクーロン相互作用も大きいのでαは小さくな
る。このように各ブロック毎に全微細透過孔の総面積を
適切な値に設定することが出来るので、露光時間の増加
によるスループットの減少を最小に押さえることが出来
る。
【0053】このように本発明の第1の実施例に於て
は、ブロック毎に可変の係数α(面積縮小率)に応じて
微細透過孔の大きさを決定し、所定の露光パターンを形
成するような微細透過孔パターンを透過孔マスク上に形
成する。この微細透過孔パターンを用いて露光時間を所
定量だけ増加させることにより、容易にクーロン相互作
用の影響を排除した露光処理を行うことが出来る。この
露光処理は、スループットの減少を最小限に押さえ、ま
た装置の不安定な動作を招くこともない。
【0054】本発明の第2の実施例による微細透過孔パ
ターンの形成処理を以下に説明する。第2の実施例によ
る微細透過孔パターンの形成処理は、第1の実施例によ
る微細透過孔パターンの形成処理とは、梁の太さの決定
方法が異なる。第2の実施例に於ては、x方向及びy方
向で同一になるように梁の太さdh(n)が設定され
る。
【0055】図5は、本発明の第2の実施例による微細
透過孔パターンを形成する手順及び形成されたブロック
を用いて露光する手順を示す。図5に於て、ステップS
11で、微細透過孔の基準となる大きさMx 及びMy
定める。
【0056】ステップS12で、Mx 及びMy を基に、
矩形部分L1 の各辺を等分割する数kx (1)及びky
(1)を求める。kx (1)及びky (1)は、 kx (1)=[Lx (1)/Mx ] (8) ky (1)=[Ly (1)/Mx ] (9) で求められ、[・]は切り上げを示す記号である。
【0057】ステップS13で、式(1)及び(2)の
処理を透過孔マスク上の一部或いは全てのパターンに対
して繰り返す。図1(A)及び(B)の例に於ては、矩
形部分L2 の各辺を等分割する数kx (2)及びk
y (2)を求める。ステップS14で、全微細透過孔を
通過する電子ビームの電流が、クーロン相互作用を無視
できる所定の基準電流値になるように、微細透過孔間の
梁の太さを決定する。この際、梁の太さdh(n)はx
方向及びy方向で同一である。
【0058】dhは以下のようにして求めることが出来
る。微細矩形領域のx方向及びy方向の長さを各々mx
(n)及びmy (n)とすると、 mx (n)=Lx (n)/kx (n) (10) my (n)=Ly (n)/ky (n) (11) である。電流値調整のための係数αは、mx (n)、m
y (n)、及びdh(n)を用いて、 α=(mx (n)−dh(n))(my (n)−dh(n)) /mx (n)・my (n) (12) と表される。この式(12)よりdh(n)の2次方程
式を解くと、 dh(n)={mx (n)+my (n) ±[(mx (n)+my (n))2 −4mx (n)my (n)(1−α)]1/2 }/2 (13) と求められる。式(13)の解のうち正の実数である解
がdh(n)となる。
【0059】ステップS15で、透過孔マスク上にステ
ップS14で求められた大きさの微細透過孔をk
x (n)×ky (n)個形成する。以上で微細透過孔パ
ターンを有するブロックが形成される。図5のそれ以降
のステップは形成されたブロックを用いての露光手順を
示す。
【0060】ステップS16で、微細透過孔パターンを
有するブロック(梁入れされたブロック)を用いて、
(透過孔の総面積)/(全微細透過孔の総面積)倍の露
光時間で試料を露光する。つまりαが例えば0. 25で
あり、全微細透過孔の総面積が(梁の無い)透過孔の総
面積の0. 25倍である場合、1/0. 25倍、即ち4
倍の露光時間で試料を露光する。
【0061】第2の実施例に於ても第1の実施例と同様
に、αの値は各ブロック毎に可変である。従って、各ブ
ロック毎に全微細透過孔の総面積を適切な値に設定する
ことが出来るので、露光時間の増加によるスループット
の減少を最小に押さえることが出来る。
【0062】このように本発明の第2の実施例に於て
は、ブロック毎に可変の係数α(面積縮小率)に応じて
梁の太さを決定し、所定の露光パターンを形成するよう
な微細透過孔パターンを透過孔マスク上に形成する。こ
の微細透過孔パターンを用いて露光時間を所定量だけ増
加させることにより、容易にクーロン相互作用の影響を
排除した露光処理を行うことが出来る。この露光処理
は、スループットの減少を最小限に押さえ、また装置の
不安定な動作を招くこともない。
【0063】図6は本発明の第3の実施例による微細透
過孔生成処理のフローチャートを示す。第3の実施例
は、第1の実施例或いは第2の実施例に於て求められた
梁或いは微細透過孔の大きさが、所定の基準に満たすよ
うにする微細透過孔生成処理に関するものである。
【0064】例えば、微細透過孔の一辺の長さがあまり
にも短いと、通過する電子ビームが非常に細くなり、試
料上に十分にパターンを露光できなくなる。従って、例
えば微細透過孔の矩形部分の一辺の長さが20μm以下
(試料上では0. 2μm以下になる)の場合には、その
辺の方向には分割及び梁入れを行わないことが好まし
い。即ち図7(A)に示されるように、矩形部分のx方
向の辺の長さが20μm以下であるとする。この場合、
図7(B)に示されるように、x方向へは梁を設けるこ
となく、もう一方の辺の方向(y方向)には分割及び梁
入れを行う。
【0065】また生成された梁の太さが余りにも細い場
合には、容易に梁が損壊する可能性が高くなる。従って
例えば、梁の太さは少なくとも2μm以上であることが
好ましい。図6に於て、ステップS21で、梁を入れる
べき矩形部分の辺の長さが、所定値以上であるかどうか
を判定する。YESの場合はステップS22に進み、N
Oの場合にはステップS23に進む。
【0066】ステップS22に於て、形成されるべき微
細透過孔の大きさ及び梁の太さを求める。ステップS2
3に於て、形成されるべき微細透過孔の大きさ及び梁の
太さを求める。この際、所定値以上の長さでない辺に対
しては、その辺の方向には分割・梁入れを行わない。
【0067】ステップS24及びS25に於て、求めら
れた梁の太さが所定値以上であるかどうかを判定する。
所定値以上である場合には処理を終了する。梁の太さが
所定値以下であった場合には、基準となるピッチMx
いはMy を大きくして(分割を粗くして)ステップS2
2或いはステップS23に戻る。
【0068】以上のような処理を行うことによって、微
細透過孔の大きさや梁の太さが基準を満たすように微細
透過孔を生成することが出来る。従って、本発明の第3
の実施例においては、第1の実施例或いは第2の実施例
によって求められた微細透過孔の大きさが露光処理に適
さない程小さくなったり、求められた梁の太さが容易に
損壊する可能性がある程細くなったりすることが避けら
れる。従って、露光処理に対して信頼性の高いブロック
マスクを生成することが出来る。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明に於ては、透過孔マスク
は、パターンを構成する微細矩形領域の各々がその面積
より小さな面積の微細透過孔を有する。従って、微細透
過孔の総面積を所定値以下に抑さえることによって、微
細透過孔を通過する電子ビームの電流量をクーロン相互
作用が無視できる程の大きさに減少させることが出来
る。
【0070】請求項2の発明に於ては、パターンを一つ
或いはそれ以上の矩形部分に分割して、各矩形部分に対
して複数の微細矩形領域を定める。従って、微細矩形領
域の設定が容易である。請求項3の発明に於ては、複数
の微細透過孔の各々の面積は、ある一つの矩形部分の内
部では等しい。従って、所望の電流量を達成するような
微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来る。
【0071】請求項4の発明に於ては、複数の微細透過
孔は矩形でありそのx方向の辺の長さ及びy方向の辺の
長さは、夫々、ある一つの矩形部分の内部では等しい。
従って、所望の電流量を達成するような微細透過孔の大
きさを容易に求めることが出来る。
【0072】請求項5の発明に於ては、複数の微細透過
孔は矩形であり、複数の微細透過孔間の梁の幅はx方向
及びy方向に対して同一であり、ある一つの矩形部分の
内部では同一である。従って、所望の電流量を達成する
ような微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来
る。
【0073】請求項6の発明に於ては、複数の微細透過
孔間の梁の幅は所定値以上である。従って、梁が容易に
損壊することを防ぐことが出来る。請求項7の発明に於
ては、複数の微細透過孔間の梁の幅は2μm以上であ
る。従って、梁が容易に損壊することを防ぐことが出来
る。
【0074】請求項8の発明に於ては、パターンを構成
する複数の微細矩形領域を定め、その面積より小さな面
積の微細透過孔を複数の微細矩形領域の各々に形成す
る。従って、微細透過孔の総面積を所定値以下に抑さえ
ることによって、微細透過孔を通過する電子ビームの電
流量をクーロン相互作用が無視できる程の大きさに減少
させることが出来る。
【0075】請求項9の発明に於ては、パターンを一つ
或いはそれ以上の矩形部分に分割して、各矩形部分に対
して複数の微細矩形領域を定める。従って、微細矩形領
域の設定が容易である。請求項10の発明に於ては、複
数の微細透過孔の各々の面積は、ある一つの矩形部分の
内部では等しい。従って、所望の電流量を達成するよう
な微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来る。
【0076】請求項11の発明に於ては、複数の微細透
過孔は矩形でありそのx方向の辺の長さ及びy方向の辺
の長さは、夫々、ある一つの矩形部分の内部では等し
い。従って、所望の電流量を達成するような微細透過孔
の大きさを容易に求めることが出来る。
【0077】請求項12の発明に於ては、複数の微細透
過孔は矩形であり、複数の微細透過孔間の梁の幅はx方
向及びy方向に対して同一であり、ある一つの矩形部分
の内部では同一である。従って、所望の電流量を達成す
るような微細透過孔の大きさを容易に求めることが出来
る。
【0078】請求項13の発明に於ては、複数の微細透
過孔間の梁の幅は所定値以上である。従って、梁が容易
に損壊することを防ぐことが出来る。請求項14の発明
に於ては、複数の微細透過孔間の梁の幅は2μm以上で
ある。従って、梁が容易に損壊することを防ぐことが出
来る。
【0079】請求項15の発明に於ては、ある矩形部分
のある辺の長さが所定長以下であった場合、複数の微細
矩形領域への分割を行わずに該矩形部分の該辺の長さに
等しい長さの透過孔を形成する。従って、透過孔が細く
なり過ぎてパターンを確実に露光できないような状況を
避けることが出来る。
【0080】請求項16の発明に於ては、ある矩形部分
のある辺の長さが20μm以下であった場合、複数の微
細矩形領域への分割を行わずに該矩形部分の該辺の長さ
に等しい長さの透過孔を形成する。従って、透過孔が細
くなり過ぎてパターンを確実に露光できないような状況
を避けることが出来る。
【0081】請求項17の発明に於ては、パターンを構
成する複数の微細矩形領域を定め、微細矩形領域の面積
より小さな面積の微細透過孔を複数の微細矩形領域の各
々に形成し、複数の微細透過孔を透過した電子ビームで
試料を露光する。従って、電子ビームの総電流量をクー
ロン相互作用を引き起こさないような所定の電流値以下
に抑さえることが出来る。
【0082】請求項18の発明に於ては、(パターンの
面積/複数の微細透過孔の総面積)倍の露光時間で露光
する。従って、電流量が減少しても、確実に試料を露光
することが出来る。請求項19の発明に於ては、電子ビ
ームを発生する電子ビーム発生部と、小さな面積の微細
透過孔をパターンを構成する複数の微細矩形領域の各々
の内部に含む透過孔マスクとを含み、複数の微細透過孔
を透過した電子ビームの総電流量が所定の電流値以下で
ある。従ってクーロン相互作用を無視できるほどに小さ
くすることが可能であり、正確なパターン露光を行うこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、2つの矩形部分に分割された透過孔
マスクの透過孔パターンを示す図であり、(B)は、本
発明の第1の実施例によって形成された複数の微細透過
孔を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例による微細透過孔形成処
理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例に従い矩形部分を分割す
ることにより得られた微細矩形領域を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例により微細矩形領域内に
形成される微細透過孔を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例による微細透過孔形成処
理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施例による微細透過孔形成処
理を示すフローチャートである。
【図7】(A)は、細い矩形部分を分割して梁のある微
細透過孔を形成した様子を示す図であり、(B)は、細
い矩形部分の短い辺方向には梁を入れずに微細透過孔を
形成した様子を示す図である。
【図8】従来のブロック露光方式による電子ビーム露光
装置である。
【符号の説明】
110 露光コラム部 111 カソード電極 112 グリッド電極 113 アノード 114 電子ビーム発生原 115 第1のスリット 116 第1電子レンズ 117 スリットデフレクタ 118 第2のレンズ 119 第3のレンズ 120 透過マスク 121 第1の偏向器 122 第2の偏向器 123 第3の偏向器 124 第4の偏向器 125 ブランキング 126 第4のレンズ 127 アパーチャ 128 リフォーカスコイル 129 第5のレンズ 130 ダイナミックフォーカスコイル 131 ダイナミックスティグコイル 132 第6の対物レンズ 133 主偏向器 134 復偏向器 135 ステージ 150 制御部 151 記憶媒体 152 CPU 153 データ管理部 154 バッファメモリ 155 副偏向器用偏向量設定部 156 パターン制御部 157 パターン補正部 158 クロック設定部 159 露光管理部 160 マスクステージ制御部 161 主偏向器用偏向量設定部 162 ステージ制御部 163 レーザー干渉計 164 モータ 165 ブランキング制御部 166 DAC/AMP 167 DAC/AMP 168 AMP 169 DAC/AMP 170 DAC/AMP 171 DAC/AMP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 悟 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 坂本 樹一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 安田 洋 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が少なくとも一つの透過孔を含む複
    数のブロックを含み、該複数のブロックの一つを選択し
    て電子ビームを照射して、該少なくとも一つの透過孔を
    透過した電子ビームによって試料上にパターンの露光を
    行うための透過孔マスクであって、 電子ビームを透過しない板と、 各々がその面積より小さな面積の微細透過孔を有し該板
    上で該パターンを構成する複数の微細矩形領域、を含
    み、該複数の微細透過孔の総面積が所定値を越えないこ
    とを特徴とする透過孔マスク。
  2. 【請求項2】 前記複数の微細矩形領域は、前記パター
    ンをx方向及びy方向に延在する辺を有する一つ或いは
    それ以上の矩形部分に分割したときに、該矩形部分をx
    方向及びy方向に一つ或いはそれ以上に分割するもので
    あることを特徴とする請求項1記載の透過孔マスク。
  3. 【請求項3】 前記複数の微細透過孔の各々の面積は、
    前記一つ或いはそれ以上の矩形部分の一つの内部では等
    しいことを特徴とする請求項2記載の透過孔マスク。
  4. 【請求項4】 前記複数の微細透過孔は矩形でありその
    x方向の辺の長さ及びy方向の辺の長さは、夫々、前記
    一つ或いはそれ以上の矩形部分の一つの内部では同一で
    あることを特徴とする請求項3記載の透過孔マスク。
  5. 【請求項5】 前記複数の微細透過孔はx方向及びy方
    向に延在する辺を有する矩形であり、該複数の微細透過
    孔間の梁の幅はx方向及びy方向に対して同一であり、
    更に該梁の幅は前記一つ或いはそれ以上の矩形部分の一
    つの内部で同一であることを特徴とする請求項3記載の
    透過孔マスク。
  6. 【請求項6】 前記複数の微細透過孔間の梁の幅は所定
    値以上であることを特徴とする請求項1記載の透過孔マ
    スク。
  7. 【請求項7】 前記複数の微細透過孔間の梁の幅は2μ
    m以上であることを特徴とする請求項1記載の透過孔マ
    スク。
  8. 【請求項8】 各々が少なくとも一つの透過孔を含む複
    数のブロックを含み、該複数のブロックの一つを選択し
    て電子ビームを照射して、該少なくとも一つの透過孔を
    透過した電子ビームによって試料上にパターンの露光を
    行うための透過孔マスクを形成する方法であって、 (a)電子ビームを透過しない板に該パターンを構成す
    る複数の微細矩形領域を定め、 (b)該微細矩形領域の面積より小さな面積の微細透過
    孔を該複数の微細矩形領域の各々に形成する 各段階を含み、該複数の微細透過孔の総面積が所定値を
    越えないことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 前記段階(a)は、 (a1)前記パターンをx方向及びy方向に延在する辺
    を有する一つ或いはそれ以上の矩形部分に分割し、 (a2)該矩形部分をx方向及びy方向に一つ或いはそ
    れ以上に分割することにより前記複数の微細矩形領域を
    定める 各段階を含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記段階(b)は、前記複数の微細透
    過孔の各々の面積が前記一つ或いはそれ以上の矩形部分
    の一つの内部では等しいように該複数の微細透過孔を形
    成することを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記段階(b)は、x方向の辺の長さ
    及びy方向の辺の長さが各々、前記一つ或いはそれ以上
    の矩形部分の一つの内部では同一であるような矩形とし
    て前記複数の微細透過孔を形成することを特徴とする請
    求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記段階(b)は、x方向及びy方向
    に延在する辺を有する矩形として前記複数の微細透過孔
    を形成し、該複数の微細透過孔間の梁の幅がx方向及び
    y方向に対して同一でありかつ該梁の幅は前記一つ或い
    はそれ以上の矩形部分の一つの内部で同一であることを
    特徴とする請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記段階(b)は、前記複数の微細透
    過孔間の梁の幅が所定値以上であるように該複数の微細
    透過孔を形成することを特徴とする請求項8記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記段階(b)は、前記複数の微細透
    過孔間の梁の幅は2μm以上であるように該複数の微細
    透過孔を形成することを特徴とする請求項8記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 ある矩形部分のある辺の長さが所定長
    以下であった場合、前記段階(a)は、該矩形部分の該
    辺の方向には前記複数の微細矩形領域への分割を行わ
    ず、前記段階(b)は、該矩形部分の該辺の長さに等し
    い長さの透過孔を形成することを特徴とする請求項8記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 前記所定長は20μmであることを特
    徴とする請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 各々が少なくとも一つの透過孔を含む
    複数のブロックを含む透過孔マスクを用い、該複数のブ
    ロックの一つを選択して電子ビームを照射して、該少な
    くとも一つの透過孔を透過した電子ビームによって試料
    上にパターンの露光を行う電子ビーム露光方法であっ
    て、 (a)電子ビームを透過しない板に該パターンを構成す
    る複数の微細矩形領域を定め、 (b)該微細矩形領域の面積より小さな面積の微細透過
    孔を該複数の微細矩形領域の各々に形成して該透過孔マ
    スクを形成し、 (c)該複数の微細透過孔を透過した該電子ビームで該
    試料を露光する 各段階を含み、該電子ビームの総電流量が所定の電流値
    以下であることを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 前記段階(c)は、前記パターンの形
    通りの透過孔を透過した電子ビームを用いて露光する場
    合に比較して、(該パターンの面積/前記複数の微細透
    過孔の総面積)倍の露光時間で露光することを特徴とす
    る請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 各々が少なくとも一つの透過孔を含む
    複数のブロックを含む透過孔マスクを用い、該複数のブ
    ロックの一つを選択して電子ビームを照射して、該少な
    くとも一つの透過孔を透過した電子ビームによって試料
    上にパターンの露光を行う電子ビーム露光装置であっ
    て、 該電子ビームを発生する電子ビーム発生部と、 該パターンを構成する複数の微細矩形領域を含み、該複
    数の微細矩形領域の各々の面積より小さな面積の微細透
    過孔を該複数の微細矩形領域の各々の内部に含む透過孔
    マスクと、を含み該複数の微細透過孔を透過した該電子
    ビームの総電流量が所定の電流値以下であることを特徴
    とする装置。
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DE19631401A DE19631401C2 (de) 1996-01-09 1996-08-04 Maske und Verfahren zur Herstellung einer Maske sowie Elektronenstrahl-Belichtungsverfahren und Elektronenstrahl-Belichtungsvorrichtung
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JP2007043078A (ja) * 2005-07-04 2007-02-15 Nuflare Technology Inc 描画装置及び描画方法

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