JPH09189762A - レーダ装置を用いた地表変動観測方法並びにこの方法に用いる合成開口レーダ装置及びトランスポンダ - Google Patents

レーダ装置を用いた地表変動観測方法並びにこの方法に用いる合成開口レーダ装置及びトランスポンダ

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JPH09189762A
JPH09189762A JP8000950A JP95096A JPH09189762A JP H09189762 A JPH09189762 A JP H09189762A JP 8000950 A JP8000950 A JP 8000950A JP 95096 A JP95096 A JP 95096A JP H09189762 A JPH09189762 A JP H09189762A
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Masa Mitsumoto
雅 三本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛翔体に搭載された合成開口レーダ(SA
R)画像中の孤立高輝度点を抽出し、これを利用して地
表構造物の変化を検出することにより、画像全体につい
ての処理を不要とし処理負荷を軽減しつつ被災地域の検
出を行なう。 【解決手段】 地表を観測し地表画像を得る画像処理部
4と、上記地表画像から孤立高輝度点を抽出して地形情
報を得る孤立高輝度点抽出部14と、上記地形情報とデ
ータベース9に格納された以前の地形情報とを比較する
ことにより比較結果を得るマップ差分部と、上記比較結
果に基づき変動が発生した地表の領域を検出する異変発
生領域検出部17とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、航空機、人工衛
星等の飛翔体に搭載され、広範囲にわたる観測対象領域
である地表面を観測して地表の状況を検出するためのレ
ーダ装置を用いた地表変動観測方法並びにこの方法に用
いる合成開口レーダ装置及びトランスポンダに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】航空機、人工衛星等の飛翔体に搭載さ
れ、地表面を観測する干渉型合成開口レーダ装置が知ら
れている。この干渉型合成開口レーダ装置によれば広い
地域を短い時間で観測することができる。また、前回の
観測データと比較することにより地形の変動等の地表の
状況を知ることができる。地表の状況を知ることは、地
勢図を作成し開発計画を立てるために必要であるととも
に、防災上も極めて重要である。特に、地震等の災害発
生後に市街地における被災地域を特定するには、地表構
造物の変化を観測することが重要である。
【0003】従来、このような地表構造物の変化を観測
するために、光学カメラを用いた航空写真などを利用し
ていた。しかし、光学カメラによる航空写真では、悪天
候下や、火災による煙発生時、夜間では観測できず、必
要な時にリアルタイムで情報が収集できなかった。ま
た、昼間であっても、都市部では構造物による影があ
り、それが時刻とともに変化するため、特に過去のデー
タと比較する場合に困難が生じる。このような欠点を解
消するために干渉型合成開口レーダ装置を用いて地表構
造物の変化を観測することが考えられる。
【0004】例えば、特開平7−72244号公報に
は、昼夜間、全天候で観測が可能な干渉型合成開口レー
ダ及び地形変動観測方式が開示されている。
【0005】図19はこのようなレーダ装置の基本構成
を示すブロック図である。同図において、1a、1bは
送受信用の1組のアンテナであり、アンテナ1a,1b
は互いに独立している。3a、3bはそれぞれアンテナ
1a,1bと接続された送受信部、4は送受信部3a,
3bからの信号及び後述のGPS部5からの位置信号に
基づき画像処理を行う画像処理部、5は複数のGPS(G
lobal Positioning System) 衛星から信号を得てレーダ
装置の位置を知る位置検出装置としてのGPS部、6は
画像処理部4が出力する送受信部3a,3bに対応する
2種類の画像データに基づき干渉処理を行い地形の高度
等の情報を得る干渉処理部、7は干渉処理部により得ら
れた地形情報から地形の変動を解析する地形変動解析部
である。
【0006】地形変動解析部7は、以前観測した地形情
報が格納されているデータベース9と、このデータベー
ス9の地形情報と干渉処理部6からの今回の観測により
得られた地形情報とを比較し地形変動を検出する標高差
検出部8とから構成されている。レーダ装置13は、ア
ンテナ1a,1b〜地形変動解析部7から構成され、図
示しない航空機、人工衛星等の飛翔体に搭載されてい
る。
【0007】なお、同図の10は観測対象地形であるタ
ーゲット、11はターゲット10内に設置され、レーダ
装置13からの送信信号を受けたときレーダ装置13に
向かって反射するリフレクタ(図では2つ表されてい
る)、12はGPS衛星である。
【0008】次に動作について説明する。図19におい
て、アンテナ1a、1bは、それぞれ、送受信部3a、
3bより出力された電波を地上に放射するとともに、地
表に設置されたリフレクタ11を含むターゲット10か
らの反射信号を受信する。送受信部3a、3bは、それ
ぞれ、アンテナ1a、1bが受信した地上からの反射波
を入力として周波数変換、検波等の受信処理を行い、処
理された信号を受信ビデオ信号として画像処理部4へ出
力する。
【0009】なお、アンテナ1a、1bの向きは、それ
ぞれのビームが同一ターゲット10を照射するように、
図示しないオフナディア角設定部により制御される。画
像処理部4は、送受信部3a、3bの出力である受信ビ
デオ信号を入力とし、公知のSAR(Synthetic Apertur
e Radar :合成開口レーダ) 画像の再生処理を行なう。
その際、画像処理部4は、GPS衛星12からの電波を
受信したGPS部5がレーダ装置13の位置・速度情報
を計算した結果を受けて、幾何歪み補正を行なったSA
R画像データを出力する。画像処理部4は、送受信部3
a、3bの出力である受信ビデオ信号それぞれについて
処理を行うので、アンテナ1a,1bをそれぞれ視点と
する2種類の画像データが得られる。アンテナ1a,1
bは設置位置が異なるから、同じ反射点に関して位置関
係が異なる。したがって、従来の航空測量における、い
わゆるステレオ視と類似の原理に基づき上記2種類の画
像データを比較することにより、ターゲット10(リフ
レクタ11)の標高を知ることができる(もっとも、い
わゆるステレオ視は異なる視点から同一の目標を見たと
きに生じる角度差に基づき標高を求めたが、干渉型合成
開口レーダ装置では異なる視点から同一の目標を見たと
きに生じる距離の差に基づき標高を求める)。
【0010】干渉処理部6は2種類の画像データの比較
を行う。すなわち、干渉処理部6は、画像処理部4から
アンテナ1a、1bに対応した2種類のSAR画像デー
タを入力として、これらSAR画像データ間の位相差
(すなわち距離の差)から等高線図または標高を算出
し、3次元地形データである現時点の標高データを作成
する。
【0011】地形変動解析処理部7は、標高差検出部8
において、干渉処理部6からのリアルタイムで得られた
標高データを、データベース9に記憶されている以前に
得られた同一地域の標高データと比較する。この処理に
より、以前の地形と今回の地形の差を知ることができる
から、前回の観測と今回の観測との間に生じた地形変動
を抽出することができる。なお、地形変動解析処理部7
は、合成開口レーダ特有のフォーショートニング歪みを
標高データを基に補正するとともに、さらに、リフレク
タ11による校正も実施する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の干渉型合成開口
レーダ装置は以上のように構成され、昼夜、天候を問わ
ず短時間で地形変動を抽出することができる。また、飛
行経路が同じであれば、平常時に見える画像は常に同じ
であり、過去のデータと比較することが容易である。
【0013】しかし、従来の干渉型合成開口レーダ装置
によれば、変動前のデータとの比較はSAR画像全体に
わたり分解限界毎に比較しているため、記憶容量および
比較処理における演算量が大きく、実際の処理上問題と
なっていた。
【0014】また、都市の構造物の傾き等の変動を直接
検出することができなかった。また、リフレクタの反射
信号が弱いときに正しく変動を検出することができず、
検出の信頼性の点で問題があった。また、地表の反射点
以外の情報を併せて利用することができず、検出の精度
を高めることができなかった。
【0015】また、信号処理部も飛翔体に搭載したため
に装置の大きさが制限されたので、処理能力が十分でな
かったり、必要なデータをあらかじめすべて準備するこ
とができないという問題があった。
【0016】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたもので、記憶容量および比較処理における演算
量が少なくてすみ、都市の構造物の傾き等の変動を直接
検出することができ、正しく変動を検出して検出の信頼
性及び精度が向上し、装置の大きさが制限されず、十分
な処理能力を有するとともに、必要なデータをあらかじ
めすべて準備することができるレーダ装置を用いた地表
変動観測方法並びにこの方法に用いる合成開口レーダ装
置及びトランスポンダを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るレーダ装
置を用いた地表変動観測方法は、飛翔体に搭載されたレ
ーダ装置により地表を観測し地表画像を得る第1のステ
ップと、上記地表画像から孤立高輝度点を抽出して地形
情報を得る第2のステップと、上記地形情報と以前に観
測された地形情報とを比較することにより比較結果を得
る第3のステップと、上記比較結果に基づき変動が発生
した地表の領域を検出する第4のステップとを備えたも
のである。
【0018】上記第1のステップにおいては、SAR(S
ynthetic Aperture Radar)処理、DBS(Doppler Beam
Sharpening) 処理等の高分解能処理により地表画像が得
られる。上記第2のステップにおいては、地表画像を構
成する画素ごとにレベルを所定のしきい値と比較するこ
とにより高輝度点を抽出する。しきい値はあらかじめ定
められた固定値あるいは観測ごとに適応的に定められる
可変値である。孤立高輝度点とは、地表画像中で周囲の
画素に比べて非常にレベルが高い画素である。孤立高輝
度点となりうる地表の目標として、崖等の急峻な地形、
河川の堤防、港湾の防波堤、電柱、鉄塔、家屋、ビル等
の建造物、特にこれらの端部、道路上の車両等である。
上記第3のステップにおいては、画素ごとに現在の地形
情報と過去の地形情報との差分を求める等により比較
し、両者の間で相違した変動孤立高輝度点の数等を基準
に変動の判定を行う。
【0019】請求項2に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、上記第3のステップにおいて、関連する
複数の孤立高輝度点ごとに比較し、これら複数の孤立高
輝度点の位置変化を示す二次差分ベクトルに基づき比較
結果を得るものである。
【0020】二次差分ベクトルとは、過去の地形情報に
おける孤立高輝度点を始点(あるいは終点)とし、現在
の地形情報における孤立高輝度点を終点(あるいは始
点)としたときのベクトルを差分ベクトルとしたとき、
複数の孤立高輝度点の差分ベクトル間の差分ベクトルで
ある。二次差分ベクトルは、複数の孤立高輝度点間の相
対的位置関係の変化を意味する。
【0021】請求項3に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、上記関連する複数の孤立高輝度点を、同
じ構造物上の複数の孤立高輝度点としたものである。
【0022】請求項4に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、飛翔体に搭載されたレーダ装置により地
表を観測し第1の地表画像を得るとともに、地表に設置
されたトランスポンダについての第2の地表画像を得る
第1のステップと、上記第1の地表画像から孤立高輝度
点を抽出して第1の地形情報を得る第2のステップと、
上記第2の地表画像から上記トランスポンダを孤立高輝
度点として抽出して第2の地形情報を得る第3のステッ
プと、上記第1の地形情報と上記第2の地形情報とを比
較して上記トランスポンダ以外の孤立高輝度点を抽出し
て第3の地形情報を得る第4のステップと、上記第2の
地形情報と以前に観測された第2の地形情報とを比較す
ることにより第1の比較結果を得る第5のステップと、
上記第3の地形情報と以前に観測された第3の地形情報
とを比較することにより第2の比較結果を得る第6のス
テップと、上記第1の比較結果及び上記第2の比較結果
に基づき変動が発生した地表の領域を検出する第7のス
テップとを備えたものである。
【0023】請求項5に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、飛翔体に搭載された複数のレーダ装置に
より地表を観測し複数の地表画像を得る第1のステップ
と、上記複数の地表画像ぞれぞれから孤立高輝度点を抽
出して複数の地形情報を得る第2のステップと、上記複
数の地表画像に基づき地表の標高情報を得る第3のステ
ップと、上記標高情報に基づき上記複数の地形情報に標
高を付加して複合地形情報を得る第4のステップと、上
記複合地形情報と以前に観測された複合地形情報とを比
較することにより比較結果を得る第5のステップと、上
記比較結果に基づき変動が発生した地表の領域を検出す
る第6のステップとを備えたものである。
【0024】請求項6に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、上記第1のステップにおいて上記レーダ
装置は反射体が設置された地表を観測し、上記第2のス
テップは上記反射体を含む孤立高輝度点を抽出するもの
である。
【0025】請求項7に係るレーダ装置を用いた地表変
動観測方法は、上記第1のステップにおいて上記レーダ
装置はリピータが設置された地表を観測し、上記第2の
ステップは上記リピータを含む孤立高輝度点を抽出する
ものである。
【0026】請求項8に係る合成開口レーダ装置は、地
表に電波を照射するとともに地表からの反射信号を受信
するアンテナと、上記アンテナに送信信号を供給すると
ともに上記反射信号を受けて受信処理を行う送受信部
と、上記送受信部で受信処理された信号に基づき合成開
口処理を行い地表画像を生成する画像処理部と、上記地
表画像から孤立高輝度点を抽出して地形情報を生成する
孤立高輝度点抽出部と、以前に観測された地形情報が格
納されたデータベースと、上記孤立高輝度点抽出部が出
力する地形情報と上記データベースに格納された地形情
報とを比較することにより比較結果を生成する比較処理
部と、上記比較結果に基づき変動が発生した地表の領域
を検出する異変発生領域検出部とを備えたものである。
【0027】請求項9に係る合成開口レーダ装置は、上
記データベースには、関連する複数の孤立高輝度点ごと
に分類された地形情報が格納され、上記比較処理部は、
上記関連する複数の孤立高輝度点ごとに比較し、これら
複数の孤立高輝度点の位置変化を示す二次差分ベクトル
に基づき比較結果を得るものである。
【0028】請求項10に係る合成開口レーダ装置は、
上記送受信部の出力を受けて送信する第1の通信手段
と、上記第1の通信手段の送信信号を受けるとともにそ
の信号を上記画像処理部に出力する第2の通信手段を備
え、上記アンテナ、上記送受信部及び上記第1の通信手
段と、これら以外の部分とを分離したものである。
【0029】請求項11に係る合成開口レーダ装置は、
地表に電波を照射するとともに地表からの反射信号及び
地表に設置されたトランスポンダからの信号を受信する
アンテナと、上記アンテナに送信信号を供給するととも
に上記反射信号を受けて受信処理を行う送受信部と、上
記トランスポンダからの信号を弁別して受信処理を行う
応答信号弁別受信部と、上記送受信部で受信処理された
信号に基づき合成開口処理を行い第1の地表画像を生成
する第1の画像処理部と、上記応答信号弁別受信部で受
信処理された信号に基づき合成開口処理を行い第2の地
表画像を生成する第2の画像処理部と、上記第1の地表
画像から孤立高輝度点を抽出して第1の地形情報を生成
する第1の孤立高輝度点抽出部と、上記第2の地表画像
から孤立高輝度点を抽出して第2の地形情報を生成する
第2の孤立高輝度点抽出部と、上記第1の地形情報と上
記第2の地形情報とを比較して上記トランスポンダ以外
の孤立高輝度点を抽出して第3の地形情報を得る地形処
理部と、以前に観測された第2の地形情報及び第3の地
形情報が格納されたデータベースと、上記地形処理部が
出力する第2の地形情報と上記データベースに格納され
た第2の地形情報とを比較することにより比較結果を生
成する比較処理部と、上記地形処理部が出力する第3の
地形情報と上記データベースに格納された第3の地形情
報との差分をとることにより差分結果を生成する差分処
理部と、上記比較結果及び上記差分結果に基づき変動が
発生した地表の領域を検出する異変発生領域検出部とを
備えたものである。
【0030】請求項12に係る合成開口レーダ装置は、
地表に電波を照射するとともに地表からの反射信号を受
信する第1のアンテナ及び第2のアンテナと、上記第1
のアンテナ及び上記第2のアンテナに送信信号をそれぞ
れ供給するとともにそれぞれ上記反射信号を受けて受信
処理を行う第1の送受信部及び第2の送受信部と、上記
第1の送受信部及び上記第2の送受信部でそれぞれ受信
処理された信号に基づき合成開口処理を行い第1の地表
画像及び第2の地表画像を生成する第1の画像処理部及
び第2の画像処理部と、上記第1の地表画像及び上記第
2の地表画像からそれぞれ孤立高輝度点を抽出して第1
の地形情報及び第2の地形情報を生成する第1の孤立高
輝度点抽出部及び第2の孤立高輝度点抽出部と、上記第
1の地表画像と上記第2の地表画像との差を求めること
により地表の標高情報を得る干渉処理部と、上記標高情
報と上記第1の地形情報及び上記第2の地形情報を融合
して複合地形情報を得る情報融合部と、以前に観測され
た複合地形情報が格納されたデータベースと、上記複合
地形情報と上記データベースに格納された複合地形情報
とを比較することにより比較結果を得る比較処理部と、
上記比較結果に基づき変動が発生した地表の領域を検出
する異変発生領域検出部とを備えたものである。
【0031】請求項13に係る合成開口レーダ装置は、
上記データベースに接続された第1の双方向通信手段
と、上記第1の双方向通信手段と分離して設置され、上
記第1の双方向通信手段と通信を行う第2の双方向通信
手段と、上記第2の双方向通信手段に接続され、観測対
象となる全領域にわたり以前に観測された地形情報が格
納された広領域データベースとを備え、上記広領域デー
タベースは、処理に必要なデータを上記データベースに
送信するものである。
【0032】上記広領域データベースは、たとえば、レ
ーダ装置がデータベースに含まれない新たな領域を観測
するときに自動的にデータを送信する。あるいは外部か
らの操作によりデータを送信する。
【0033】請求項14に係る合成開口レーダ装置は、
上記第1の双方向通信手段は、新たな領域が観測された
ときに新たな地形情報を受けて上記第2の双方向通信手
段に送信し、上記広領域データベースは、上記新たな地
形情報を受けて格納するものである。
【0034】請求項15に係る合成開口レーダ装置は、
地形情報を上記比較処理部または上記データベースのい
ずれかに供給する切替部を備え、異変発生を検出しない
ときは上記地形情報を上記データベースに供給するもの
である。
【0035】上記切替部は、たとえば、観測モードの設
定部の情報を得て、通常の観測のときは地形情報を上記
データベースに供給し、災害時等の異変観測時には地形
情報を上記比較処理部に供給する。
【0036】請求項16に係るトランスポンダは、レー
ダ装置からの電波を反射するとともにその一部を受信す
るリフレクタ兼用送受信アンテナと、上記リフレクタ兼
用送受信アンテナの受信信号の周波数をその整数倍の周
波数に変換する周波数変換部と、上記周波数変換部の出
力を増幅して上記リフレクタ兼用送受信アンテナに供給
し、上記レーダ装置に対して送信する増幅器とを備えた
ものである。
【0037】請求項17に係るトランスポンダは、複数
のリフレクタ兼用送受信アンテナと、上記複数のリフレ
クタ兼用送受信アンテナからの信号を合成して上記周波
数変換部に出力するとともに、上記増幅器からの信号を
上記複数のリフレクタ兼用送受信アンテナに分配する合
分配器とを備えたものである。
【0038】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1の
合成開口レーダ装置及び地形変動観測方法について図を
参照して説明する。図1は発明の実施の形態1の合成開
口レーダ装置の概略構成図である。同図において、1は
送受信用のアンテナ、3はアンテナ1と接続された送受
信部、4は送受信部3からの信号及び後述のGPS部5
からの位置信号に基づき画像処理を行う画像処理部、5
は複数のGPS(Global Positioning System) 衛星から
信号を得てレーダ装置の位置を知る位置検出装置として
のGPS部、9は地形情報が格納されるデータベース、
14はアンテナ1のビームの覆域内において周囲よりも
高輝度かつ小面積で孤立している孤立高輝度点を抽出す
る孤立高輝度点抽出部、15は通常の観測時に孤立高輝
度点抽出部14の出力データをデータベース9に供給
し、地形変動の観測時に後述のマップ差分部16に供給
する切替部、16は前回観測した地形情報であるデータ
ベース9からの地形情報と孤立高輝度点抽出部14から
の今回の観測により得られた地形情報とを比較し地形変
動を検出するマップ差分部、17はマップ差分部16に
よる差分結果から地形変動が発生したと推定される領域
を判定する異変発生領域検出部である。レーダ装置13
は、アンテナ1〜異変発生領域検出部17から構成さ
れ、図示しない航空機、人工衛星等の飛翔体に搭載され
ている。なお、同図の10は地表のターゲット、12は
GPS衛星である。
【0039】また、図2は孤立高輝度点抽出部14の動
作を説明するための図である。図2(a)は画像処理部
4が孤立高輝度点抽出部14へ出力するSAR画像、図
2(b)は孤立高輝度点抽出部14が出力する孤立高輝
度点マップである。これらの図において上下方向はアン
テナとターゲットとの間の距離を示す距離方向、左右方
向はアンテナの方位を示す方位方向である。
【0040】図2(a)において、20は最小分解画素
を示す。SAR画像は多数の最小分解画素20から構成
される。同図において、最小分解画素20は、レベルが
低いと黒色、レベルが高いと白色、これらの中間レベル
では灰色になる。同図の例では、8か所に反射信号が現
れているが、これらのうち、左下、中央上、中央下、右
上、右下の5か所の信号レベルが高いことがわかる。
【0041】図2(b)において、21a〜21eは孤
立高輝度点を示す。これらは図2(a)の信号レベルの
高い領域のうちで特にレベルの高い画素である。孤立高
輝度点21の抽出方法については後に詳述する。
【0042】また、図3(a)〜(c)は、それぞれ平
地、山地、都市からの反射信号強度を示す概念図であ
る。横軸は地表における位置を示す。図3(a)からわ
かるように、平地の反射信号の雑音レベルThminは比較
的低く、かつ、ほぼ一定である。これは平面に電波が照
射されるとそのほとんどが一定方向に反射され、レーダ
装置13にほとんど返らないからである。しかし、平地
にリフレクタ、建造物、鉄塔、車両等があると、これら
により電波はレーダ装置13側に返ってくる。これが孤
立高輝度点となりうる点であり、最大信号レベルThmax
を決める。この図からわかるように地表が平面状であれ
ば孤立高輝度点を求めるのは容易である。
【0043】また、図3(b)からわかるように、山地
の反射信号の雑音レベルThminは比較的高い。これは山
地の地形は複雑であること、及び、山地に繁る樹木等に
より電波が照射されるとさまざまな方向に反射され、レ
ーダ装置13にいくらか返ってくるからである。山地の
地形がレーダ装置13に対向しているとき比較的強い反
射波Thmaxが観測される。これが孤立高輝度点となりう
るが、図からわかるようにその領域は広く輪郭はあいま
いであり、孤立高輝度点を特定するのは比較的難しい。
【0044】また、図3(c)からわかるように、都市
の反射信号の雑音レベルThminはほとんど無視できるレ
ベルから比較的高いレベルにかけて分布している。これ
は都市は山地よりも複雑な地形をしており、広い道路の
ように平地とみなせる領域や複雑な形状を有する建造物
が混在しているからである。したがって、都市の反射信
号のレベルは、狭い領域内であってもThminからThmax
まで広く分布する。したがって、孤立高輝度点を特定す
るには狭い領域ごとに分割して行う必要がある。また、
図4〜6は、マップ差分部16の処理及び異変発生領域
検出部17の処理の説明図である。
【0045】次に動作について説明する。図1におい
て、アンテナ1は送受信部3より出力された電波を地上
に放射するとともに、ターゲット10の地表からの反射
信号を受信する。送受信部3は、アンテナ1が受信した
地上からの反射波を入力として周波数変換、検波等の受
信処理を行い、処理された信号を受信ビデオ信号として
画像処理部4へ出力する。なお、アンテナ1の向きは、
ビームがターゲット10を照射するように、図示しない
オフナディア角設定部により制御される。
【0046】画像処理部4は、送受信部3の出力である
受信ビデオ信号を入力とし、公知のSAR(Synthetic A
perture Radar :合成開口レーダ) 画像の再生処理を行
なう。その際、画像処理部4は、GPS衛星12からの
電波を受信したGPS部5がレーダ装置13の位置・速
度情報を計算した結果を受けて、幾何歪み補正を行なっ
たSAR画像データを出力する。レーダによる観測は、
昼夜、天候を問わず実施できる。
【0047】孤立高輝度点抽出部14の動作を図に基づ
いて説明する。孤立高輝度点抽出部14には、画像処理
部4で再生された図2(a)のSAR画像が入力され
る。図2(a)のSAR画像において、前述のようにさ
まざまな強度の信号が分布している。このように信号強
度が異なるのは、観測対象にある地表面の形状・性質、
地表の構造物の形状・材質によって反射する電波の強度
が異なるからである。図2(a)において周囲のデータ
に比べ電波の反射強度が極端に高く観測される点が存在
する。この点は、孤立高輝度点と呼ばれる。孤立高輝度
点抽出部14は、図2(a)のようなデータを受けて以
下のような処理を行い、孤立高輝度点を抽出する。
【0048】孤立高輝度点抽出部14は、まず、図2
(a)のSAR画像のうちで比較的輝度が高い領域につ
いてその平均Av を求める。この平均Av の求め方とし
て次のような方法が考えられる。 (方法1)SAR画像が比較的小さなときにはその全体
について求める。 (方法2)SAR画像が大きいときは、SAR画像をい
くつかの領域に分割し、それぞれの領域ごとに平均Av
を求める。
【0049】上記(方法2)の場合の領域の設定方法と
して次のような方法が考えられる。 (方法2−1)領域をあらかじめ定められた固定のもの
とする。この固定の領域の大きさはあらかじめ予想され
る孤立高輝度点の分布に応じて決定する。たとえば、こ
のSAR画像の任意の最小分解画素20毎に孤立高輝度
点が分布すると予想されるときは、最小分解画素20毎
に周囲n個の最小分解画素を定義する。また、対象とな
る地表の状態を考慮して決定する。たとえば、平地の場
合、反射信号は図3(a)のようであるから、比較的広
い領域を定義すればよい。一方、都市の場合、反射信号
は図3(c)のようであるから、比較的狭い領域を定義
しなければ孤立高輝度点を検出できないし、かりに検出
できたとしても観測ごとに孤立高輝度点が変わることが
予想され、検出結果が不安定になるおそれがある。ま
た、山地の場合、平地と都市との中間の広さの領域が適
当である。
【0050】(方法2−2)あらかじめ定められた一定
レベル以上の最小分解画素が連続する領域をSAR画像
ごとに設定する。たとえば雑音レベルThmin以上の信号
を取り出し、これらが連続する範囲で領域を定義する。
前述のように、平地、山地、都市ごとに地表からの反射
信号の雑音レベルThminは異なるが、あらかじめ地表が
これらのうちのいずれであるか知るのは容易である。そ
こで、レーダ装置13の位置に応じて平地、山地、都市
のいずれを観測しているか判定し、それに応じて適宜雑
音レベルThminを選択すればよい。
【0051】孤立高輝度点抽出部14は次式の演算を行
い平均Av を求める。 Av =(1/N)ΣAi (1) 式(1) において、Σはi=1からNについてAi の総和
をとる。ここで、Nは平均を求めるための領域内の最小
分解画素の数である。上記(方法1)の場合、SAR画
像のすべての最小分解画素について平均を求める。一
方、上記(方法2)の場合、上述のようにして設定され
た領域内の最小分解画素について平均を求める。
【0052】次に、孤立高輝度点抽出部14は、上述の
ように求めた平均Av に基づき次式を計算し、孤立高輝
度点を抽出するためのしきい値Th1を求める。 Th1=K1 ・Av (2)
【0053】ここで、K1 はあらかじめ定められた係数
である。K1 は次のような観点から定められる。 ・単純平均をとる。すなわちK1 =1である。雑音レベ
ルThminが大きく変動しないときに有効である。 ・地表の状況に応じて設定する。図3からわかるように
(平地Thmin)<(山地Thmin)<(都市Thmin)であ
るから、たとえば(平地K1 )<(山地K1 )<(都市
1 )のように設定する。 ・孤立高輝度点以外の点を誤って検出する確率が一定値
以下になるように設定する。これは、公知のCFAR(C
onstant Fales Alarm Rate) の考えに基づくものであ
り、あらかじめ信号の分布(ガウス分布、レーレー分
布、ワイブル分布等の分布)を想定し、この分布に基づ
き誤検出率が一定値以下になるように設定する。
【0054】孤立高輝度点抽出部14は、上記式(1) に
より求められたTh1を基準としてSAR画像を最小分解
画素ごとに比較することにより孤立高輝度点を抽出す
る。すなわち、(Th1)<(信号レベル)となる最小分
解画素を孤立高輝度点とする。このようにして抽出され
た孤立高輝度点が、図2(b)の21a〜21eであ
る。
【0055】孤立高輝度点抽出部14は、上述のように
抽出した図2(b)の孤立高輝度点マップ22を出力す
る。孤立高輝度点マップ22は、たとえば、孤立高輝度
点21a〜21eを" 1" で、それ以外は" 0" の値を
持つ配列要素によって表わされる。この配列要素は、孤
立高輝度点が抽出される前のSAR画像に比べて著しく
データ量が減少している。
【0056】次に、切替部15の動作について説明す
る。平常時であれば、図1において、切替部15は、孤
立高輝度点抽出部14の出力である孤立高輝度点マップ
をデータベース9へ出力する。データベース9はレーダ
装置の位置と対応づけて孤立高輝度点マップを保存す
る。このような観測は、たとえば定期的に行われる。な
お、データベース9は、複数回にわたる観測結果を平均
し、この平均化された地形情報を通常時の情報として記
憶するようにしてもよい。この場合、データベース9の
地形情報の信頼性が向上する。
【0057】一方、災害発生時等の変動を検出しようと
するときは、特別に観測が行われる。このとき、レーダ
装置13を搭載した航空機等の飛翔体は外部からの指令
(たとえば地方自治体の観測命令)に基づき、地表に変
動が生じたと思われる地域を飛行する。このとき、切替
部15は、孤立高輝度点抽出部14の出力である孤立高
輝度点マップをマップ差分部16へ出力する。なお、切
替部15の切り替え動作は操作員による手動動作、ある
いは、外部からの指令による遠隔自動動作である。
【0058】マップ差分部16は、例えば図4のよう
に、あらかじめ定められた大きさのメッシュ状の領域毎
に、現在の孤立高輝度点マップと、データベースに保存
されている過去の孤立高輝度点マップとの差分をとり、
この差分マップを異変発生領域検出部17へ出力する。
図4は、左右方向にA、B、C、上下方向に1〜4に区
分され、合計12の領域に分割されている。
【0059】具体的には、図5のように、現在の孤立高
輝度点マップP1 と過去の孤立高輝度点マップP2 とを
画素ごとに減算する。そして、その減算結果が、+(プ
ラス)、0(ゼロ)、−(マイナス)の3種類である変
動孤立高輝度点マップRとして出力する。
【0060】変動孤立高輝度点マップにおいて、プラス
の値をもつ要素は、地面の変動などにより移動した孤立
高輝度点、あるいは過去の観測では存在しなかったが現
在は存在する孤立高輝度点(たとえば、構造物が傾斜し
たためにアンテナと正対して現れた孤立高輝度点)を意
味する。なお、車両等の移動体による誤検出の可能性も
ある。変動孤立高輝度点マップにおいて、マイナスの値
をもつ要素は、地面の変動などにより移動した孤立高輝
度点、あるいは過去の観測では存在したが現在は存在し
ない孤立高輝度点(たとえば、孤立高輝度点源であった
構造物が倒壊した場合)を意味する。ここでは、以上の
ような変動孤立高輝度点が存在することを異変とする。
【0061】なお、差分をとるかわりに両者の排他的論
理和をとるようにしてもよい。この場合、変動した最小
分解画素の値が" 1" となり、変動しなかった最小分解
画素の値が”0”となる。この差分マップには、災害発
生による孤立高輝度点の消失、平常時の位置からの移動
などの変動孤立高輝度点だけが表れている。
【0062】異変発生領域検出部17は、メッシュ毎に
入力された現在と過去についての変動孤立高輝度点マッ
プを受け、変動孤立高輝度点の数を合計し、その数があ
らかじめ定められた数よりも多く現れている領域を検出
して異常領域として出力する。具体的には、異変発生領
域検出部17は、図5の変動孤立高輝度点マップRをメ
ッシュ領域A1〜C4ごとに受けて、プラスの要素とマ
イナスの要素の数を数える。ここで、プラスの要素の数
がNp 、マイナスの要素の数がNm とすると、たとえば
次式を用いて異変発生の程度Dを求める。 D=(αNp +βNm )/γ (3) ただし、α、β、γは観測対象領域の種類(平地、山
地、都市など)で決まる定数である。
【0063】異変発生領域検出部17は、すべてのメッ
シュ領域A1〜C4について同様な処理を行い、たとえ
ば、図6のようにメッシュごとに程度Dが対応する情報
を出力する。程度Dが大きいほど異変は発生している可
能性が高い。以上のようにして、異変発生の程度Dの分
布状況を知ることができる。
【0064】以上のようにこの発明の実施の形態1によ
れば、次のような効果がある。 (1)通常時において、SAR画像から孤立高輝度点を
求めデータベースに保存するとともに、地形変動を観測
するときに、データベースの地形情報と最新の観測地形
情報とを比較するので、変動が生じた地域を的確に検出
することができる。特に、通常時の観測を定期的に行う
ことにより最近の地形情報に基づき検出できて、検出の
信頼性が向上する。なお、通常時の地形情報そのものを
利用することもできる。 (2)孤立高輝度点を記憶し、処理を行うので、従来の
ようにSAR画像のすべての画素ごとに判断する場合と
比べてデータ量が少なくてすむとともに、差分及び検出
処理に要する演算量が少なくてすむ。したがって、装置
の構成が簡単になるとともに処理時間が短くなる。
【0065】(3)孤立高輝度点をSAR画像から抽出
するため地表に専用のリフレクタを設置する必要がな
く、任意の地域(たとえば交通が不便な僻地、離島等)
について観測が直ちに可能である。したがって手間が省
け、費用も安くなるばかりでなく、災害発生時の被災状
況の把握という点で非常に有利である。 (4)孤立高輝度点抽出部は、地表の状態等に応じてし
きい値を変えることにより孤立高輝度点を適切に抽出す
ることができ、処理の信頼性が向上する。なお、しきい
値あるいは上記式(2) の係数K1を地域ごとに対応づけ
たマップを備え、このマップに基づき孤立高輝度点抽出
処理を行えば信頼性がさらに向上する。
【0066】発明の実施の形態2.次に、発明の実施の
形態2のレーダ装置及び地形変動観測方法について図を
参照して説明する。図7は発明の実施の形態2のレーダ
装置とターゲットとの関係を示す図である。同図におい
て、レーダ装置13は図1に示されたものと同じもので
あり、孤立高輝度点抽出部14以外は同様に動作する。
【0067】また、同図において、11a〜11eは地
表に設置されたリフレクタである。リフレクタ11a〜
11eは、公知のコーナリフレクタ等であり、電波を受
けたときその受けた方向に電波を反射するという性質を
備える。この種のリフレクタは、通常の物体と比べて、
その物理的な大きさの割りに大きな反射断面積を有す
る。したがって、リフレクタ11a〜11eが設置され
ているときはいずれの地形においても、たとえば図3
(a)のような急峻な信号が存在する。
【0068】次に動作について説明する。図7のアンテ
ナ1、送受信部3、画像処理部4、GPS部5、データ
ベース9、マップ差分部16、異変発生領域検出部17
は、図1の場合と同様に動作するのでこれらの動作説明
は省略する。
【0069】孤立高輝度点抽出部14は、しきい値に基
づき入力されたSAR画像を最小分解画素ごとに比較す
ることにより孤立高輝度点マップを作成して出力する。
上記実施の形態1では、しきい値Th1をSAR画像全体
あるいは一部の領域ごとの平均を求めることにより定め
た。しかし、この実施の形態2では地表にリフレクタ1
1a〜11eが設置されているのがあらかじめわかって
おり、これらからの反射信号が孤立高輝度点になると考
えてよい。したがって、この実施の形態2のしきい値T
h2は次のように定められる。
【0070】特定の位置に設置されたリフレクタ11a
〜11eの反射断面積RCS (Radar Cross Section)の
値σが既知であるとし、孤立高輝度点抽出部14は、い
わゆるレーダ方程式を利用して次式によりしきい値Th2
を求める。 Th2=K2 (λ2 σ/R4 ) (4)
【0071】ここで、λは使用波長、K2 はあらかじめ
定められた係数である。K2 は次のような観点から定め
られる。 ・雑音レベルThminが大きく変動しないとき、K2 =1
とする。 ・地表の状況に応じて設定する。図3からわかるように
(平地Thmin)<(山地Thmin)<(都市Thmin)であ
るから、たとえば(平地K2 )<(山地K2 )<(都市
2 )のように設定する。 ・孤立高輝度点以外の点を誤って検出する確率が一定値
以下になるように設定する。これは、公知のCFAR(C
onstant Fales Alarm Rate) の考えに基づくものであ
り、あらかじめ信号の分布(ガウス分布、レーレー分
布、ワイブル分布等の分布)を想定し、この分布に基づ
き誤検出率が一定値以下になるように設定する。
【0072】孤立高輝度点抽出部14は、しきい値Th2
に基づきSAR画像を最小分解画素ごとに比較して孤立
高輝度点を抽出する。すなわち、任意の最小分解画素の
輝度Aが次の関係にあるとき、この最小分解画素をリフ
レクタ11a〜11eのいずれかに対応すると判断す
る。 (1−α)Th2<A<(1+α)Th2 (5)
【0073】ただし、αは定数である。αは予想される
反射信号のレベル変動が大きいときに大きな値をとり、
小さいときに小さな値をとる。レベル変動は、地表の状
況、天候等により影響を受ける。
【0074】このように、孤立高輝度点抽出部14は、
リフレクタ11a〜11eからの予想反射信号レベルT
h2を中心に一定の範囲にある信号の最小分解画素を孤立
高輝度点とする。これは、孤立高輝度点となるリフレク
タ11a〜11eからの反射信号があらかじめ予想され
ているからである。
【0075】なお、以上の説明において、孤立高輝度点
抽出部14は、反射信号レベルのみを用いて孤立高輝度
点を抽出したが、これに加えてリフレクタ11a〜11
eの位置関係を用いて孤立高輝度点を抽出するようにし
てもよい。すなわち、リフレクタ11a〜11eの配置
はあらかじめわかっているから、この位置関係をSAR
画像上にプロットする。そしてプロットされたリフレク
タの位置と抽出された孤立高輝度点とが近いとき孤立高
輝度点であると判定する。孤立高輝度点が複数存在する
ときはこれらのうちでもっとも近いものを選択する。こ
の方法は都市部の観測のように、多数の孤立高輝度点が
抽出されてリフレクタに対応する本来の孤立高輝度点が
不明なときに有利である。
【0076】また、SAR画像と実際の地表の位置関係
が不明なときは、リフレクタ全体の位置関係とSAR画
像上の孤立高輝度点の位置関係とを比較すれば孤立高輝
度点の抽出とともに、SAR画像と実際の地表の位置関
係も同時に知ることができる。このときの比較には、公
知のテンプレートマッチング等のパターンマッチングの
方法を適用すればよい。
【0077】また、この実施の形態2による孤立高輝度
点抽出方法と、実施の形態1の孤立高輝度点抽出方法と
を併用してもよい。
【0078】以上のようにこの発明の実施の形態2によ
れば、次のような効果がある。 (1)地表に専用のリフレクタを設置してこれを孤立高
輝度点とするので、あらかじめ反射信号のレベルを予測
でき、観測の信頼性が向上する。 (2)反射信号のレベルのみならず、リフレクタの位置
関係に基づき孤立高輝度点を抽出するので、観測の信頼
性がさらに向上する。
【0079】発明の実施の形態3 次に、発明の実施の形態3について図を参照して説明す
る。図8は発明の実施の形態3のレーダ装置の構成図で
ある。同図において、23は同じ地表構造物に設置され
たリフレクタごとに孤立高輝度点を分類する孤立高輝度
点分類部、24は後述するフォーショートニングに基づ
く複数の孤立高輝度点の相対位置関係の変化を検出する
マップ比較部、25は複数の孤立高輝度点の相対位置関
係の変化に基づき異変発生の有無をあらかじめ定められ
た領域ごとに検出する異変発生領域検出部である。
【0080】また、26は地表の建物、鉄塔等の地表構
造物であり、その上部にリフレクタ11a〜11dが設
置されている。図8によれば地表構造物26は直方体で
あり、リフレクタ11a〜11dは、それぞれ地表構造
物26の屋上の各辺に設置されている。その他の構成要
素は、上記の発明の実施の形態2のものと同等である。
【0081】次にこの動作について説明する。この実施
の形態3は、リフレクタが建造物の上に配置された場合
において、建造物が変形したことを検出して異常を検出
しようとするものである。図8のアンテナ1、送受信部
3、画像処理部4、GPS部5、データベース9、孤立
高輝度点抽出部14は、図1の場合と同様に動作するの
でこれらの動作説明は省略する。
【0082】図8の孤立高輝度点抽出部14が出力する
SAR画像について図9及び10を参照して説明する。
まず、通常状態の動作について説明する。孤立高輝度点
抽出部14により、観測対象内にある地表構造物26の
屋上の四辺に設置されたリフレクタ11a〜11dから
の反射信号が抽出される。ところで、SAR画像上にお
いて、高いところにある物体からの反射信号は、厳密に
は本来の位置から少しずれてレーダ側に近づいて表示さ
れる。この現象はフォーショートニングと呼ばれる。
【0083】図9に基づきフォーショートニングの原理
を説明する。SARは、等距離に存在する対象からの反
射信号について合成開口処理を行い、その結果を1つの
(距離)―(方位)平面上に再生したものである。地表
が平面であるときは問題がなく物体は平面上の正しい位
置に表示されるが、地表に凹凸があり高いところの物体
は平面上の位置と異なって表示される。これは異なる位
置であってもレーダ装置13からの距離が同じになる場
合があるためである。図9に示す例では、レーダ装置1
3から地表構造物26屋上の点S1と地表の点S2とは
同じ距離にある。このような場合、本来は地表構造物2
6の屋上S1の位置にあるリフレクタ11eはSAR画
像上では距離方向についてレーダ装置13側へ近付いた
S2の位置にあるリフレクタ11fとして再生されてし
まう。
【0084】図10(c)はフォーショートニングの影
響を受けたSAR画像の例を示すものである。図10
(a)に示すように、地表構造物26aが平常時の状態
であるとき(傾いていないとき)、図10(c)のSA
R画像において、地表建造物26aの屋上のリフレクタ
11a〜11dは、実際の地表構造物26aの屋上の位
置よりも近い距離にシフトした位置(図の下側に)に孤
立高輝度点21a〜21dとして再生される。図10
(c)の11a〜11dはリフレクタが地表にあるとき
(つまり地表建造物26の高さがゼロのとき)のSAR
画面上の表示位置である。なお、フォーショートニング
によりリフレクタの表示位置が多少ずれたとしても、実
際上、その抽出及び特定には問題はない。
【0085】孤立高輝度点抽出部14が、抽出されたS
AR画像をデータベース9に出力する。孤立高輝度点を
抽出した孤立高輝度点マップがデータベース9へ保存さ
れる。
【0086】データベース9に保存された孤立高輝度点
マップは、さらに孤立高輝度点分類部23へ入力され
る。孤立高輝度点分類部23は、図10のリフレクタ1
1a〜11dのように関連の深い孤立高輝度点どうしを
グループごとにまとめる。具体的には、孤立高輝度点分
類部23は、事前に与えられたリフレクタを設置してい
る地表構造物26aの位置・大きさなどの情報と、GP
S部5による飛翔体13の観測位置とに基づき、孤立高
輝度点マップ上の特定範囲内にある孤立高輝度点が同一
の地表構造物26aに設置された孤立高輝度点群に含ま
れるかどうか判定する。このように得られた分類情報が
付加された後の孤立高輝度点マップが、データベース9
に保存される。
【0087】次に、異常発生時の動作について説明す
る。災害が発生し、図10(b)のように地表構造物2
6が右側に傾き、地表構造物26bのようになったとす
る。もし、フォーショートニングがなければSAR画像
上において孤立高輝度点21a〜21dの位置は同じく
右側に移動するのみである。しかし、この場合には、屋
上に設置されたリフレクタ11a〜11dは位置ととも
に高さも変化するために、フォーショートニングで近付
く距離が変わり、4つの孤立高輝度点21a〜21dが
右側にシフトするだけでなく、同時に下側にもシフトす
る。これら2種類の動きにより相対位置関係も変化し、
結局、図10(d)の孤立高輝度点21e〜21hとな
る。孤立高輝度点21a〜21dはひし形の頂点を形成
するが、上述の動きのために孤立高輝度点21e〜21
hはひずんだ四角形の頂点を形成する。
【0088】マップ比較部24は、レーダ装置13の位
置を参照しつつ、たとえばあらかじめ定められた大きさ
のメッシュ状の領域毎に、孤立高輝度点抽出部14によ
り得られた現在の孤立高輝度点マップと、データベース
9に保存されている過去の孤立高輝度点マップとを比較
する。
【0089】図11(a)はこの比較処理を具体的に説
明するための図である。同図において、21a〜21q
は孤立高輝度点である。点線で示される孤立高輝度点2
1a〜21dは通常時に観測されたものである。孤立高
輝度点21a〜21dは孤立高輝度点分類部23により
同じグループであると分類されている。孤立高輝度点2
1a〜21dのグループを孤立高輝度点群27aとす
る。また、孤立高輝度点21e〜21hは異常発生時に
観測されたものである。このとき地表構造物26が傾い
たために、孤立高輝度点21e〜21hの位置は孤立高
輝度点21a〜21dの位置とずれているが、これらは
当然に同じグループに属する。孤立高輝度点21e〜2
1hのグループを孤立高輝度点群27bとする。
【0090】28a〜28dは地表建造物26の傾きに
より生じた同じ孤立高輝度点に関する差分ベクトルであ
る。差分ベクトル28aは、点21aを始点とし、点2
1eを終点とするベクトルである。差分ベクトル28b
は、点21bを始点とし、点21fを終点とするベクト
ルである。差分ベクトル28cは、点21cを始点と
し、点21gを終点とするベクトルである。差分ベクト
ル28dは、点21dを始点とし、点21hを終点とす
るベクトルである。また、図10(b)において、29
は差分ベクトル28a〜28dから求められる2次差分
ベクトルである。
【0091】マップ比較部24は次のように動作する。
まず、現在の孤立高輝度点マップ上の複数の孤立高輝度
点21e〜21mの中から、孤立高輝度点分類部23で
分類された任意の孤立高輝度点群27aからある距離内
にあり、かつ、孤立高輝度点群27aに最も近い孤立高
輝度点の組み合わせを現在の孤立高輝度点群27bとし
て選択する。
【0092】そして、対応する各孤立高輝度点間21a
と21e、21bと21f、21cと21g、および2
1dと21hの差分ベクトル28a〜28dを求める。
その後、その複数の差分ベクトル28a〜28dのすべ
ての組み合わせについえ差分ベクトルを求め、これらの
うちで最大のものを2次差分ベクトル29とする。この
2次差分ベクトル29を、孤立高輝度点群27a,27
bの間の差として求める。
【0093】この比較により、レーダ装置13の航路の
誤差の影響、及び、孤立高輝度点マップの全体的なシフ
トによる影響を除外した孤立高輝度点群の変位量が分か
る。上述したように、この変位量は地表構造物26の傾
きを意味する。
【0094】マップ比較部24は、各孤立高輝度点群ご
とに、2次差分ベクトルを異変発生領域検出部25へ出
力する。
【0095】異変発生領域検出部25は、入力された各
孤立高輝度点群の2次差分ベクトルを受け、メッシュ領
域毎に、その大きさがあらかじめ定められたしきい値よ
りも大きな領域を検出して異常領域として出力する。こ
のしきい値を適当に設定すれば、異変発生領域検出部2
5は地表構造物26が著しく傾斜したことを検出するこ
とができる。このような傾斜は地震による災害時に生じ
るから、被災地域を迅速に判定することができる。ま
た、レーダ装置を用いるので昼夜を問わず、天候にも影
響されず、広い領域を客観的に判定することができる。
【0096】異変発生領域検出部25で用いるしきい値
は、たとえば次のようにして定める。地表構造物26が
著しく傾斜したことのみを検出し、誤警報を発すること
がないようにする必要がある。したがって、しきい値
は、通常の傾斜により生じる2次差分ベクトルよりも大
きな値でなければならない。通常の傾斜とは、風等によ
る構造物の傾きであり、通常は問題にならない。むし
ろ、レーダ装置の機器内で発生する位相雑音による距離
測定誤差や、上空と低空との間の空気温度差に起因して
生じる電波伝搬経路の屈折や、GPSの位置測定誤差等
の影響の方が大きい。しきい値は、これらのことを考慮
して定められる。
【0097】以上のように複数のリフレクタの相対位置
変化を検出することにより次のような利点がある。ま
ず、地表建造物の傾きを直接知ることができる。単にリ
フレクタの有無を判定する方法では、リフレクタが設置
された構造物の状態を知ることはできない。また、地表
構造物が傾くのは極めて大きな災害時に限られるから、
誤って異変発生を検出することは、まずない。したがっ
て正確な判定が可能である。以上の方法は、地震発生時
の被災状況を確実に知る方法として特に有効である。
【0098】なお、以上の説明でリフレクタが4つの場
合を例にとり説明したが、これに限らず2つ、3つ、5
つ等であってもよい。また、取り付け位置は屋上に限ら
ず建物の中間でもよい。
【0099】以上のように、この発明の実施の形態3に
よれば、地表構造物に取りつけられた複数のリフレクタ
の相対位置変化を検出し、この相対位置変化に基づき異
変発生領域を特定するので、地表構造物の傾きを知るこ
とができるとともに、異変を正確に検出することができ
る。
【0100】発明の実施の形態4.発明の実施の形態4
について図を参照して説明する。図12は、この発明の
実施の形態4のレーダ装置の構成図である。同図におい
て、30a〜30dは、地表の建物、鉄塔等の地表構造
物26の上部に設置されたリピータである。図12によ
れば地表構造物26は直方体であり、リピータ30a〜
30dは、それぞれ地表構造物26の屋上の各辺に設置
されている。
【0101】リピータ30は、レーダ装置13からの電
波を受けるとともに、レーダ装置13に電波を送信する
送受信用アンテナ31a、送受信用アンテナ31aから
の受信信号を増幅器32の入力端子に供給するとともに
増幅器32の出力を送受信用アンテナ31aに供給する
サーキュレータ31b、レーダ装置13からの電波をそ
のまま増幅して返す増幅器32を備える。その他の構成
要素は、発明の実施の形態3で示したものと同等であ
る。
【0102】次に動作について説明する。図12のレー
ダ装置13は発明の実施の形態3の場合とほぼ同様に動
作し、送受信部3で発振された電波がアンテナ1から放
射されて地表構造物26の屋上に設置されたリピータ3
0a〜30bに届く。
【0103】リピータ30aでは届いた電波をアンテナ
31aが受信し、サーキュレータ31bを通じて増幅器
32へ送る。増幅器32は電力を増幅して一定の電力P
r にした後、サーキュレータ31bを通して、再度アン
テナ31aから放射する。なお、SAR画像におけるリ
ピータの表示位置を正確にするため、アンテナ31aで
直接反射される電波の位相と増幅された後に放射される
電波の位相とが一致する必要がある。リピータ30b〜
30dでも同様なことが行なわれる。
【0104】この増幅されて放射された電波はレーダ装
置13のアンテナ1aで受信された後、送受信部3で受
信ビデオ信号となり、画像処理部4へ出力される。画像
処理部4によって再生されたSAR画像は、孤立高輝度
点抽出部14へ入力される。孤立高輝度点抽出部14
は、あらかじめ設定されたリピータ30a〜30dの送
信出力電力Pr により、次式できまるしきい値Th3以上
の反射強度の点を孤立高輝度反射点として抽出する。 Th3=K3 (Pr /R2 ) (6) ただし、K3 は係数であり、Rはレーダ装置13とリピ
ータ30の間の距離である。
【0105】式(6) からわかるようにしきい値Th3は距
離の2乗に反比例している。これはレーダ装置13の出
力電力に係らず、リピータの出力電力は一定値Pr であ
るため片道分の減衰ですむからである。一方、式(4) で
はしきい値Th2は距離の4乗に反比例している。これは
往復の減衰を受けるからである。したがって、この実施
の形態4によれば、しきい値Th3を高くすることができ
て雑音の影響を受けにくくなり、検出の信頼性が向上す
る。すなわち、地表が平地、山地、都市いずれの状態で
あってもリピータの位置を正確に把握できる。これは距
離が大きくなれば一層顕著になる。
【0106】また、リピータの電力Pr は比較的自由に
設定できるから可能な限り増幅度を高くすることにより
しきい値Th3をさらに高くすることができて、検出の信
頼性がさらに向上する。
【0107】発明の実施の形態5.発明の実施の形態5
について図を参照して説明する。図13は発明の実施の
形態5のレーダ装置の構成図である。同図において、3
3a〜33dは地表構造物26の屋上に設置されたトラ
ンスポンダである。トランスポンダ3a〜33dは、サ
ーキュレータ31b、増幅器32、リフレクタ兼用アン
テナ34、ミキサ35、及び、発振器36を備える。ト
ランスポンダ33a〜33dは、レーダ装置13からの
電波を周波数変換して再放射するとともに、電波を直接
反射する。
【0108】また、レーダ装置13内において、37は
トランスポンダ33からの周波数変換された信号につい
てのみ受信処理を行う応答信号弁別受信部、38は通常
のSAR画像及びトランスポンダ33からの周波数変換
された信号に基づくSAR画像に基づきマップ処理を行
うマップ処理部、39はマップ差分部16の出力とマッ
プ比較部24の出力に基づき異変を検出する異変発生領
域検出部である。その他の構成要素は、発明の実施の形
態4で示したものと同等である。
【0109】図14はマップ処理部38で行なわれる処
理を説明するためのものである。22aは通常のSAR
画像に基づき得られた孤立高輝度点マップ、22bはト
ランスポンダからの信号によるSAR画像に基づき得ら
れた孤立高輝度点マップ、22cは孤立高輝度点マップ
22aと孤立高輝度点マップ22bとの差分である孤立
高輝度点マップである。
【0110】次に動作について説明する。図13におい
て、上記発明の実施の形態4の場合と同様に、送受信部
3で発振された電波が、アンテナ1から放射され、地表
構造物26の屋上に設置されたトランスポンダ33a〜
33dに届く。
【0111】トランスポンダ33aでは、届いた電波を
リフレクタ兼用アンテナ34が受信し、サーキュレータ
31を通じてミキサ35へ送る。ミキサ35は同時に入
力される発振器36の出力によって、受信電波を別の周
波数である応答電波へ変換し、増幅器32へ出力する。
この変換において、レーダ装置13からの送信信号は、
その周波数のたとえば整数倍の周波数に変換される。増
幅器32は応答電波を増幅し、サーキュレータ31を通
して、再度リフレクタ兼用アンテナ34から放射する。
トランスポンダ33b〜33dでも同様なことが行なわ
れる。
【0112】さらに、トランスポンダ33aでは、届い
た電波をリフレクタ兼用アンテナ34が反射する。トラ
ンスポンダ33b〜33dでも同様なことが行なわれ
る。また、トランスポンダ以外の観測範囲内の対象で
も、その形状と材質によって反射が生じている。以上の
ことからわかるように、レーダ装置13は通常の反射信
号とともにトランスポンダ33により周波数変換された
信号を同時に受ける。
【0113】これらのトランスポンダ33a〜33dに
よって放射された応答電波と、トランスポンダ33a〜
33dのリフレクタ兼用アンテナ34を含めたいくつか
の対象で反射した電波は、アンテナ1で受信された後、
送受信部3および応答信号弁別受信部37へ入力され
る。すなわち、アンテナ1の受信信号は2系統に分配さ
れ、一方は、送受信部3→画像処理部4a→孤立高輝度
点抽出部14aの順序で処理され、他方は、応答信号弁
別受信部37→画像処理部4b→孤立高輝度点抽出部1
4bの順序で処理される。このように2系統の処理が可
能なのは、トランスポンダ33からの電波の周波数が2
種類だからである。
【0114】まず、送受信部3は、いくつかの対象で反
射した電波を受信ビデオ信号へ変換して画像処理部4a
に出力する。画像処理部4aはSAR画像を再生し、孤
立高輝度点抽出部14aへ出力する。孤立高輝度点抽出
部14aは入力されたSAR画像から、孤立高輝度点マ
ップを生成してマップ処理部38へ出力する。この系統
の動作は実施の形態4の場合と同様である。
【0115】一方、応答信号弁別受信部37は、トラン
スポンダ33a〜33dが放射した応答電波だけを弁別
して受信処理を行う。応答信号弁別受信部37は、送受
信部3内部の基準信号を受けて、この基準信号をトラン
スポンダ33での周波数変換量に対応して周波数変換す
ることにより基準信号を発生させる。そして、この基準
信号に基づき位相検波等の受信処理を行う。得られた受
信ビデオ信号は画像処理部4bへ出力される。
【0116】画像処理部4bで再生されたSAR画像は
孤立高輝度点抽出部14bへ出力される。孤立高輝度点
抽出部14bは入力されたSAR画像から、孤立高輝度
点マップを生成してマップ処理部38へ出力する。
【0117】マップ処理部38は、図14で示されるよ
うに、孤立高輝度点抽出部14aによる孤立高輝度点マ
ップ22aから、孤立高輝度点抽出部14bによる孤立
高輝度点マップ22bを引いた結果残った孤立高輝度点
を新たな孤立高輝度点とする孤立高輝度点マップ22c
を生成し、孤立高輝度点抽出部14bによる孤立高輝度
点マップ22bとともに切替え部15へ出力する。な
お、マップ処理部38において、減算を行う代わりに排
他的論理和をとるようにしてもよい。
【0118】この結果、孤立高輝度点マップ22b上の
孤立高輝度点はトランスポンダ33a〜33dによる孤
立高輝度点であり、孤立高輝度点マップ22c上の孤立
高輝度点はトランスポンダ33a〜33d以外の対象に
よる孤立高輝度点となる。
【0119】平常時には、切替え部15へ入力される2
種類の孤立高輝度点マップ22b、22cは、データベ
ース9に出力されて、保存される。災害発生後には、孤
立高輝度点マップ22bはマップ比較部24へ、孤立高
輝度点マップ22cはマップ差分部16へ出力される。
あらかじめ定められた大きさのメッシュ状の領域毎に、
マップ差分部24は変動孤立高輝度点の数を、マップ比
較部24は2次差分ベクトルを異変発生領域検出部39
へ出力する。
【0120】異変発生領域検出部39は、メッシュ領域
毎に得られた、変動孤立高輝度点の数Nv と2次差分ベ
クトルV(a,b) の情報をもとに、異常の度合いを判定
し、その結果を出力する。たとえば、異変発生領域検出
部39は、メッシュ状の領域毎に通常の孤立高輝度点が
あるか、トランスポンダによる孤立高輝度点があるか判
断する。前者の場合には変動孤立高輝度点の数Nv に基
づき異変発生を検出する。一方、後者の場合には2次差
分ベクトルV(a,b) に基づき異変発生を検出する。ま
た、両者が併存する場合にはより信頼性が高いと判断さ
れる方法(たとえば2次差分ベクトルに基づく方法)を
選択したり、両者の方法で判断し、これら判断結果を総
合的に判断することが考えられる。
【0121】以上のように、発明の実施の形態5によれ
ば、通常のSAR画像による孤立高輝度点とトランスポ
ンダのSAR画像による孤立高輝度点との両方に基づい
て異変検出を行うので、検出の信頼性がさらに向上す
る。また、領域ごとに最適な方を選択して異変発生を検
出することができて状況に応じたきめこまかな検出が可
能になる。
【0122】発明の実施の形態6.発明の実施の形態6
について図を参照して説明する。図15は発明の実施の
形態6のレーダ装置の構成図である。同図において、4
0はトランスポンダである。トランスポンダ40は、サ
ーキュレータ31、増幅器32、4つのアンテナ34a
〜34d、ミキサ35、発振器36、サーキュレータ3
1と4つのアンテナ34a〜34dとの間に設けられ、
これら4つのアンテナの受信信号の供給と、送信信号の
分配を行う分配器とを備える。その他の構成要素は、上
記発明の実施の形態のものと同等である。
【0123】次に動作について説明する。図15におい
て、上記発明の実施の形態5の場合と同様に、送受信部
3で発振された電波が、アンテナ1から放射され、地表
構造物26の屋上に設置されたトランスポンダ40に届
く。
【0124】トランスポンダ40では、届いた電波をリ
フレクタ兼用アンテナ34a〜34dが受信し、分配器
41がそれらを合波した後に、サーキュレータ31を通
じてミキサ35へ送る。ミキサ35は同時に入力される
発振器36の出力によって、受信信号を別の周波数であ
る応答信号へ変換し、増幅器32へ出力する。増幅器3
2は応答信号を増幅し、サーキュレータ31を通した後
に、分配器41が応答信号をリフレクタ兼用アンテナ3
4a〜34dへ分配し、再度リフレクタ兼用アンテナ3
4a〜34dから放射する。それ以外は上記発明の実施
の形態5と同様に動作する。
【0125】トランスポンダ40は、分配器41により
4つのアンテナ34a〜34dをまとめた点以外は、発
明の実施の形態6のトランスポンダと同様である。
【0126】発明の実施の形態7.発明の実施の形態7
について図を参照して説明する。図16は発明の実施の
形態7のレーダ装置の構成図である。このレーダ装置は
上述したように孤立高輝度点抽出部を備えたレーダ装置
であるとともに、2組の合成開口レーダ装置を備えた干
渉型レーダ装置でもある。
【0127】同図において、6は2つのSAR画像に基
づき地表の標高を求める、公知の干渉処理部、42は孤
立高輝度点マップに標高情報を付加するマップ処理部、
43は標高情報が付加された現在の孤立高輝度点マップ
とデータベース9に格納された過去の孤立高輝度点マッ
プとを比較するマップ比較部、44は標高情報を加味し
て異変発生を検出する異変発生領域検出部である。その
他の構成要素は、上記発明の実施の形態で示したものと
同等である。
【0128】次に動作について説明する。図16におい
て、画像処理部4a、4bはそれぞれ、送受信部3a、
3bの出力である受信ビデオ信号を受けて、SAR画像
の再生処理を行なう。したがって、2種類のSAR画像
が得られる。干渉処理部6は、画像処理部4a、4bか
らそれぞれアンテナ1a、1bに対応したSAR画像デ
ータを入力して、両SAR画像データ間の位相差から標
高を算出して3次元地形データである現時点の標高デー
タを作成し、第2のマップ処理部42へ出力する。
【0129】また、孤立高輝度点抽出部14a、14b
が画像処理部4a、4bよりSAR画像を入力し、孤立
高輝度点マップを作成してマップ処理部42へ出力す
る。
【0130】マップ処理部42は、入力された孤立高輝
度点マップについて、孤立高輝度点における標高を干渉
処理部6の出力である3次元地形データから読み取り、
孤立高輝度点マップの配列要素にその標高値を代入した
孤立高輝度点標高マップを作成し、切替え部15へ出力
する。
【0131】平常時には、切替え部15へ入力される孤
立高輝度点標高マップは、データベース9に出力され
て、データベース9に保存される。災害発生後には、切
替え部15へ入力される孤立高輝度点標高マップは、マ
ップ比較部43に出力される。マップ比較部43は、孤
立高輝度点の2次差分ベクトルに加えて、標高差を求め
異変発生領域検出部44へ出力する。
【0132】異変発生領域検出部44は、孤立高輝度点
の2次差分ベクトルおよび標高差を受けて、メッシュ領
域毎に異常の度合いを判定して出力する。
【0133】以上のように、この発明の実施の形態7に
よれば、干渉処理部を備えることにより、孤立高輝度点
マップの配列要素の属性として標高値を用いることがで
きるので、検出精度がさらに向上する。
【0134】発明の実施の形態8.発明の実施の形態8
について図を参照して説明する。図17は発明の実施の
形態8のレーダ装置の構成図である。このレーダ装置
は、アンテナ及び送受信部と、それ以外の処理部とを分
離するとともに、これらの間の通信手段を設けたもので
ある。図17において、45a、45bは通信手段であ
る。通信手段45aは移動局46に、通信手段45bは
基地局47に設けられている。また、移動局46は、通
信手段45aのほかに、アンテナ1、送受信部3、GP
S部5を備える。基地局47は、通信手段45bのほか
に、画像処理部4、データベース9、孤立高輝度点抽出
部14、切替部15、マップ差分部16、異変発生領域
検出部17を備える。その他の構成要素は、上記発明の
実施の形態のものと同等である。
【0135】この動作を図に基づいて説明する。図17
において、アンテナ1は、送受信部3より出力された電
波を地上に放射し、送受信部3は、アンテナ1が受信し
た地上からの反射波を入力する。送受信部3は、この反
射波を受信ビデオ信号として通信手段45aへ出力す
る。同時に、GPS部5が、GPS衛星12からの電波
を受信して、レーダ装置を搭載している移動局46の位
置・速度を含む飛行情報を計算し、その結果を通信手段
45aへ出力する。
【0136】通信手段45aは、入力された受信ビデオ
信号及び移動局46の飛行情報を、送受信部3で発振す
る周波数とは異なるメートル波やマイクロ波など用いた
いわゆる無線通信により基地局47の通信手段45bへ
送信する。
【0137】基地局47の通信手段45bは、受信した
受信ビデオ信号を画像処理部4へ出力するとともに、受
信した移動局46の飛行情報をデータベース9へ出力す
る。他の動作は、上記発明の実施の形態の場合と同様で
ある。
【0138】この発明の実施の形態8によれば、レーダ
装置を、アンテナ・送受信部からなる高周波部と、これ
ら以外の信号処理部とに分離して、高周波部のみを飛翔
体に搭載したので、飛翔体に搭載される機器の小型・軽
量化が可能になる。航空機・人工衛星等に搭載すること
を考えると小型・軽量であることは非常に大きな利点で
ある。一方、信号処理部を地上に設置することにより小
型・軽量でなければならないという制約がなくなり、処
理に大きな処理能力を有する大型計算機等を用いること
ができる。したがって、分解能を高くするとか、種々の
パラメータを変化させつつ多角的な処理を行うとかが可
能になり、検出の精度が高くなるとともに、種々のニー
ズにあったきめこまかな処理が可能になる。
【0139】発明の実施の形態9.発明の実施の形態9
について図を参照して説明する。図18は発明の実施の
形態9のレーダ装置の構成図である。同図において、4
8a、48bは双方向通信手段であり、双方向通信手段
48aは、飛翔体に搭載されたレーダ装置13に、双方
向通信手段48bは、地上の基地局47に設けられてい
る。49は、基地局47に設けられた大容量データベー
スである。その他の構成要素は、上記発明の実施の形態
8で示したものと同等である。
【0140】次に動作について説明する。図18におい
て、上記発明の実施の形態8と同様に、アンテナ1は、
送受信部3より出力された電波を地上に放射する。送受
信部3は、アンテナ1が受信した地上からの反射波を入
力する。この反射波は受信ビデオ信号として画像処理部
4へ入力され、再生処理が行なわれることでSAR画像
となり、孤立高輝度点抽出部14へ入力される。孤立高
輝度点抽出部14はこの入力を受けて、孤立高輝度点マ
ップを生成し切替え部15aと双方向通信手段48aへ
出力する。
【0141】同時に、GPS衛星12からの電波を受信
したGPS部5が図示しない飛翔体に搭載されたレーダ
装置13の位置・速度を含む飛行情報を計算した結果
も、双方向通信手段48aへ出力される。
【0142】双方向通信手段48aは、入力された孤立
高輝度点マップと、飛翔体の飛行情報を、送受信部3で
発振する周波数とは異なるメートル波やマイクロ波など
用いたいわゆる無線通信により基地局47の双方向通信
手段48bへ送信する。
【0143】基地局47の双方向通信手段48bは、受
信した孤立高輝度点マップを切替部15bへ出力する。
切替部15bは、平常時には、受信した飛翔体の飛行情
報を大容量データベース49へ出力する。切替え部15
bに入力された孤立高輝度点マップは、大容量データベ
ース49へ出力された後記録される。
【0144】災害発生時には、レーダ装置13のマップ
差分部16a、及び、基地局47のマップ差分部16b
が、それぞれ、たとえばメッシュ状の領域毎に現在の過
去の孤立高輝度点マップの差分をとり、それぞれ、異変
発生領域検出部17a、17bへ出力する。レーダ装置
13の異変発生領域検出部17a、及び、異変発生領域
検出部17bは、それぞれ、メッシュ毎に入力された現
在と過去についての差分マップを受け、変動孤立高輝度
点の数を合計し、その数ががあらかじめ定められた値よ
りも多く現れている領域を検出して異常領域として出力
する。
【0145】ここで、たとえば広い範囲について観測を
行なう場合、レーダ装置13上のデータベース9に過去
の孤立高輝度点マップのデータのすべてを保存しきれな
いことが考えられる。そのときは、基地局47の大容量
データベース49に保存してあるものを、双方向通信手
段48bを通じてレーダ装置13の双方向通信手段48
aへ送信する。レーダ装置13のデータベース9は、飛
翔体に搭載するという制約上、その容量に制限を受ける
が、地上の基地局47の大容量データベース49にはこ
のような制限はなく、必要なだけ大きな容量の磁気ディ
スク装置、光磁気ディスク装置、磁気テープ装置等を用
いれば過去のすべての孤立高輝度点マップのデータを記
憶することが可能である。
【0146】飛翔体13の双方向通信手段48bはこれ
を受信し、データベース9へ一旦記録し、マップ差分部
16aがそのデータと現在のデータの差分をとり、異変
発生領域検出部17aへ出力する。それ以外は上記発明
の実施の形態8と同様に動作する。
【0147】以上のように、この発明の実施の形態9に
よれば、基地局に大容量データベースを備え、このデー
タを必要に応じてレーダ装置に送信するように構成した
ので、広い範囲について観測を行なう場合にレーダ装置
の大きさを大きくすることなく、レーダ装置において任
意の孤立高輝度点マップのデータを参照することができ
て、広い範囲について異常領域の検出を行うことができ
る。
【0148】
【発明の効果】以上のように、請求項1または請求項8
の発明によれば、地表画像から孤立高輝度点を抽出して
地形情報を得て、上記地形情報と以前に観測された地形
情報とを比較することにより比較結果を得るので、地表
画像全体にわたって比較する必要がなくなり、処理の演
算量が少なくなる。
【0149】また、請求項2または請求項9の発明によ
れば、関連する複数の孤立高輝度点ごとに比較し、これ
ら複数の孤立高輝度点の位置変化を示す二次差分ベクト
ルに基づき比較結果を得るので、複数の孤立高輝度点に
対応する地表面が傾斜したことを検出できる。
【0150】また、請求項3の発明によれば、上記関連
する複数の孤立高輝度点を同じ構造物上の複数の孤立高
輝度点としたので、構造物が傾斜したことを検出でき
る。
【0151】また、請求項4または請求項11の発明に
よれば、地表に設置されたトランスポンダについての第
2の地表画像から上記トランスポンダを孤立高輝度点と
して抽出して第2の地形情報を得て、第1の地形情報と
上記第2の地形情報とを比較して上記トランスポンダ以
外の孤立高輝度点を抽出して第3の地形情報を得て、上
記第2の地形情報と以前に観測された第2の地形情報と
を比較することにより第1の比較結果を得て、上記第3
の地形情報と以前に観測された第3の地形情報とを比較
することにより第2の比較結果を得て、これら比較結果
に基づき変動の検出を行うので、検出の精度が高まる。
【0152】また、請求項5または請求項12の発明に
よれば、複数の地表画像に基づき得られた地表の標高情
報に基づき上記複数の地形情報に標高を付加して複合地
形情報を得て、上記複合地形情報と以前に観測された複
合地形情報とを比較することにより比較結果を得るの
で、検出の精度が高まる。
【0153】また、請求項6の発明によれば、レーダ装
置は反射体が設置された地表を観測し、上記反射体を含
む孤立高輝度点を抽出するので、地形等の孤立高輝度点
を抽出する場合に比べて確実に孤立高輝度点を抽出する
ことができて検出の信頼性が高まる。
【0154】また、請求項7の発明によれば、レーダ装
置はリピータが設置された地表を観測し、上記リピータ
を含む孤立高輝度点を抽出するので、地形等の孤立高輝
度点を抽出する場合に比べて確実に孤立高輝度点を抽出
することができて検出の信頼性が高まる。また、リピー
タの増幅度を調整することにより、レーダ装置の状況に
応じた最適な運用が可能である。
【0155】また、請求項10の発明によれば、送受信
部の出力を受けて送信する第1の通信手段と、上記第1
の通信手段の送信信号を受けるとともにその信号を画像
処理部に出力する第2の通信手段を備え、アンテナ、上
記送受信部及び上記第1の通信手段と、これら以外の部
分とを分離したので、飛翔体に搭載する機器を小型にす
ることができる。
【0156】また、請求項13の発明によれば、上記デ
ータベースに接続された第1の双方向通信手段と、上記
第1の双方向通信手段と分離して設置され、上記第1の
双方向通信手段と通信を行う第2の双方向通信手段と、
上記第2の双方向通信手段に接続され、観測対象となる
全領域にわたり以前に観測された地形情報が格納された
広領域データベースとを備え、上記広領域データベース
は、処理に必要なデータを上記データベースに送信する
ので、装置の大きさを大きくすることなく広い範囲につ
いて観測することができる。
【0157】また、請求項14の発明によれば、上記第
1の双方向通信手段は、新たな領域が観測されたときに
新たな地形情報を受けて上記第2の双方向通信手段に送
信し、上記広領域データベースは、上記新たな地形情報
を受けて格納するので、上記広領域データベースの地形
情報を更新することができる。
【0158】また、請求項15の発明によれば、地形情
報を上記比較処理部または上記データベースのいずれか
に供給する切替部を備え、異変発生を検出しないときは
上記地形情報を上記データベースに供給するので、上記
データベースの地形情報を更新することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態1の合成開口レーダ装置の
構成図である。
【図2】 発明の実施の形態1の孤立高輝度点抽出部の
入力画像と出力画像の例を示す図である。
【図3】 発明の実施の形態1の孤立高輝度点の抽出の
説明図である。
【図4】 発明の実施の形態1のマップ差分部の処理単
位であるメッシュの例である。
【図5】 発明の実施の形態1のマップ差分部の処理の
説明図である。
【図6】 発明の実施の形態1の異変発生領域検出部の
処理の説明図である。
【図7】 発明の実施の形態2の合成開口レーダ装置の
構成図及び地表に設置されたリフレクタの配置図であ
る。
【図8】 発明の実施の形態3の合成開口レーダ装置の
構成図及び地表構造物に設置されたリフレクタの配置図
である。
【図9】 合成開口レーダ装置におけるフォーショート
ニングの原理の説明図である。
【図10】 発明の実施の形態3のマップ比較部の動作
の説明図である。
【図11】 発明の実施の形態3のマップ比較部の動作
の説明図である。
【図12】 発明の実施の形態4の合成開口レーダ装置
の構成図及び地表構造物に設置されたリピータの配置図
と構造図である。
【図13】 発明の実施の形態5の合成開口レーダ装置
の構成図及び地表構造物に設置されたトランスポンダの
配置図と構造図である。
【図14】 発明の実施の形態5のマップ処理部の動作
の説明図である。
【図15】 発明の実施の形態6の合成開口レーダ装置
の構成図及び地表構造物に設置されたトランスポンダの
配置図と構造図である。
【図16】 発明の実施の形態7の合成開口レーダ装置
の構成図である。
【図17】 発明の実施の形態8の合成開口レーダ装置
の構成図である。
【図18】 発明の実施の形態9の合成開口レーダ装置
の構成図である。
【図19】 従来の干渉型合成開口レーダ装置の構成図
である。
【符号の説明】
1 アンテナ、3 送受信部、4 画像処理部、5 G
PS部、6 干渉処理部9 データベース、10 ター
ゲット、11 リフレクタ、12 GPS衛星、13
レーダ装置、14 孤立高輝度点抽出部、15 切替
部、16 マップ差分部、17 異変発生領域検出部、
20 最小分解画素、21 孤立高輝度点、23 孤立
高輝度点分類部、24 マップ比較部、25 異変発生
領域検出部、26 地表構造物、27 孤立高輝度点
群、28 差分ベクトル、29 2次差分ベクトル、3
0 リピータ、31 サーキュレータ、32 増幅器、
33 トランスポンダ、34 リフレクタ兼用アンテ
ナ、35 ミキサ、36 発振器、37 応答信号弁別
受信部、38 マップ処理部、39 異変発生領域検出
部、40 トランスポンダ、41 分配部、42 マッ
プ処理部、43 マップ比較部、44 異変発生領域検
出部、45 通信手段、46 移動局、47 基地局、
48 双方向通信手段、49 大容量データベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 1/00

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛翔体に搭載されたレーダ装置により地
    表を観測し地表画像を得る第1のステップと、上記地表
    画像から孤立高輝度点を抽出して地形情報を得る第2の
    ステップと、上記地形情報と以前に観測された地形情報
    とを比較することにより比較結果を得る第3のステップ
    と、上記比較結果に基づき変動が発生した地表の領域を
    検出する第4のステップとを備えたレーダ装置を用いた
    地表変動観測方法。
  2. 【請求項2】 上記第3のステップにおいて、関連する
    複数の孤立高輝度点ごとに比較し、これら複数の孤立高
    輝度点の位置変化を示す二次差分ベクトルに基づき比較
    結果を得ることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置
    を用いた地表変動観測方法。
  3. 【請求項3】 上記関連する複数の孤立高輝度点を、同
    じ構造物上の複数の孤立高輝度点としたことを特徴とす
    る請求項2記載のレーダ装置を用いた地表変動観測方
    法。
  4. 【請求項4】 飛翔体に搭載されたレーダ装置により地
    表を観測し第1の地表画像を得るとともに、地表に設置
    されたトランスポンダについての第2の地表画像を得る
    第1のステップと、上記第1の地表画像から孤立高輝度
    点を抽出して第1の地形情報を得る第2のステップと、
    上記第2の地表画像から上記トランスポンダを孤立高輝
    度点として抽出して第2の地形情報を得る第3のステッ
    プと、上記第1の地形情報と上記第2の地形情報とを比
    較して上記トランスポンダ以外の孤立高輝度点を抽出し
    て第3の地形情報を得る第4のステップと、上記第2の
    地形情報と以前に観測された第2の地形情報とを比較す
    ることにより第1の比較結果を得る第5のステップと、
    上記第3の地形情報と以前に観測された第3の地形情報
    とを比較することにより第2の比較結果を得る第6のス
    テップと、上記第1の比較結果及び上記第2の比較結果
    に基づき変動が発生した地表の領域を検出する第7のス
    テップとを備えたレーダ装置を用いた地表変動観測方
    法。
  5. 【請求項5】 飛翔体に搭載された複数のレーダ装置に
    より地表を観測し複数の地表画像を得る第1のステップ
    と、上記複数の地表画像ぞれぞれから孤立高輝度点を抽
    出して複数の地形情報を得る第2のステップと、上記複
    数の地表画像に基づき地表の標高情報を得る第3のステ
    ップと、上記標高情報に基づき上記複数の地形情報に標
    高を付加して複合地形情報を得る第4のステップと、上
    記複合地形情報と以前に観測された複合地形情報とを比
    較することにより比較結果を得る第5のステップと、上
    記比較結果に基づき変動が発生した地表の領域を検出す
    る第6のステップとを備えたレーダ装置を用いた地表変
    動観測方法。
  6. 【請求項6】 上記第1のステップにおいて上記レーダ
    装置は反射体が設置された地表を観測し、上記第2のス
    テップは上記反射体を含む孤立高輝度点を抽出すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項5いずれかに記載の
    レーダ装置を用いた地表変動観測方法。
  7. 【請求項7】 上記第1のステップにおいて上記レーダ
    装置はリピータが設置された地表を観測し、上記第2の
    ステップは上記リピータを含む孤立高輝度点を抽出する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5いずれかに記
    載のレーダ装置を用いた地表変動観測方法。
  8. 【請求項8】 地表に電波を照射するとともに地表から
    の反射信号を受信するアンテナと、上記アンテナに送信
    信号を供給するとともに上記反射信号を受けて受信処理
    を行う送受信部と、上記送受信部で受信処理された信号
    に基づき合成開口処理を行い地表画像を生成する画像処
    理部と、上記地表画像から孤立高輝度点を抽出して地形
    情報を生成する孤立高輝度点抽出部と、以前に観測され
    た地形情報が格納されたデータベースと、上記孤立高輝
    度点抽出部が出力する地形情報と上記データベースに格
    納された地形情報とを比較することにより比較結果を生
    成する比較処理部と、上記比較結果に基づき変動が発生
    した地表の領域を検出する異変発生領域検出部とを備え
    た合成開口レーダ装置。
  9. 【請求項9】 上記データベースには、関連する複数の
    孤立高輝度点ごとに分類された地形情報が格納され、上
    記比較処理部は、上記関連する複数の孤立高輝度点ごと
    に比較し、これら複数の孤立高輝度点の位置変化を示す
    二次差分ベクトルに基づき比較結果を得ることを特徴と
    する請求項8記載の合成開口レーダ装置。
  10. 【請求項10】 上記送受信部の出力を受けて送信する
    第1の通信手段と、上記第1の通信手段の送信信号を受
    けるとともにその信号を上記画像処理部に出力する第2
    の通信手段を備え、上記アンテナ、上記送受信部及び上
    記第1の通信手段と、これら以外の部分とを分離したこ
    とを特徴とする請求項8記載の合成開口レーダ装置。
  11. 【請求項11】 地表に電波を照射するとともに地表か
    らの反射信号及び地表に設置されたトランスポンダから
    の信号を受信するアンテナと、上記アンテナに送信信号
    を供給するとともに上記反射信号を受けて受信処理を行
    う送受信部と、上記トランスポンダからの信号を弁別し
    て受信処理を行う応答信号弁別受信部と、上記送受信部
    で受信処理された信号に基づき合成開口処理を行い第1
    の地表画像を生成する第1の画像処理部と、上記応答信
    号弁別受信部で受信処理された信号に基づき合成開口処
    理を行い第2の地表画像を生成する第2の画像処理部
    と、上記第1の地表画像から孤立高輝度点を抽出して第
    1の地形情報を生成する第1の孤立高輝度点抽出部と、
    上記第2の地表画像から孤立高輝度点を抽出して第2の
    地形情報を生成する第2の孤立高輝度点抽出部と、上記
    第1の地形情報と上記第2の地形情報とを比較して上記
    トランスポンダ以外の孤立高輝度点を抽出して第3の地
    形情報を得る地形処理部と、以前に観測された第2の地
    形情報及び第3の地形情報が格納されたデータベース
    と、上記地形処理部が出力する第2の地形情報と上記デ
    ータベースに格納された第2の地形情報とを比較するこ
    とにより比較結果を生成する比較処理部と、上記地形処
    理部が出力する第3の地形情報と上記データベースに格
    納された第3の地形情報との差分をとることにより差分
    結果を生成する差分処理部と、上記比較結果及び上記差
    分結果に基づき変動が発生した地表の領域を検出する異
    変発生領域検出部とを備えた合成開口レーダ装置。
  12. 【請求項12】 地表に電波を照射するとともに地表か
    らの反射信号を受信する第1のアンテナ及び第2のアン
    テナと、上記第1のアンテナ及び上記第2のアンテナに
    送信信号をそれぞれ供給するとともにそれぞれ上記反射
    信号を受けて受信処理を行う第1の送受信部及び第2の
    送受信部と、上記第1の送受信部及び上記第2の送受信
    部でそれぞれ受信処理された信号に基づき合成開口処理
    を行い第1の地表画像及び第2の地表画像を生成する第
    1の画像処理部及び第2の画像処理部と、上記第1の地
    表画像及び上記第2の地表画像からそれぞれ孤立高輝度
    点を抽出して第1の地形情報及び第2の地形情報を生成
    する第1の孤立高輝度点抽出部及び第2の孤立高輝度点
    抽出部と、上記第1の地表画像と上記第2の地表画像と
    の差を求めることにより地表の標高情報を得る干渉処理
    部と、上記標高情報と上記第1の地形情報及び上記第2
    の地形情報を融合して複合地形情報を得る情報融合部
    と、以前に観測された複合地形情報が格納されたデータ
    ベースと、上記複合地形情報と上記データベースに格納
    された複合地形情報とを比較することにより比較結果を
    得る比較処理部と、上記比較結果に基づき変動が発生し
    た地表の領域を検出する異変発生領域検出部とを備えた
    合成開口レーダ装置。
  13. 【請求項13】 上記データベースに接続された第1の
    双方向通信手段と、上記第1の双方向通信手段と分離し
    て設置され、上記第1の双方向通信手段と通信を行う第
    2の双方向通信手段と、上記第2の双方向通信手段に接
    続され、観測対象となる全領域にわたり以前に観測され
    た地形情報が格納された広領域データベースとを備え、
    上記広領域データベースは、処理に必要なデータを上記
    データベースに送信することを特徴とする請求項8、請
    求項11または請求項12いずれかに記載の合成開口レ
    ーダ装置。
  14. 【請求項14】 上記第1の双方向通信手段は、新たな
    領域が観測されたときに新たな地形情報を受けて上記第
    2の双方向通信手段に送信し、上記広領域データベース
    は、上記新たな地形情報を受けて格納することを特徴と
    する請求項13記載の合成開口レーダ装置。
  15. 【請求項15】 地形情報を上記比較処理部または上記
    データベースのいずれかに供給する切替部を備え、異変
    発生を検出しないときは上記地形情報を上記データベー
    スに供給することを特徴とする請求項8ないし請求項1
    3いずれかに記載の合成開口レーダ装置。
  16. 【請求項16】 レーダ装置からの電波を反射するとと
    もにその一部を受信するリフレクタ兼用送受信アンテナ
    と、上記リフレクタ兼用送受信アンテナの受信信号の周
    波数をその整数倍の周波数に変換する周波数変換部と、
    上記周波数変換部の出力を増幅して上記リフレクタ兼用
    送受信アンテナに供給し、上記レーダ装置に対して送信
    する増幅器とを備えたトランスポンダ。
  17. 【請求項17】 複数のリフレクタ兼用送受信アンテナ
    と、上記複数のリフレクタ兼用送受信アンテナからの信
    号を合成して上記周波数変換部に出力するとともに、上
    記増幅器からの信号を上記複数のリフレクタ兼用送受信
    アンテナに分配する合分配器とを備えたことを特徴とす
    る請求項16記載のトランスポンダ。
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