JPH09188116A - 車両用複合アクスルビームの製造方法 - Google Patents

車両用複合アクスルビームの製造方法

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JPH09188116A
JPH09188116A JP8001072A JP107296A JPH09188116A JP H09188116 A JPH09188116 A JP H09188116A JP 8001072 A JP8001072 A JP 8001072A JP 107296 A JP107296 A JP 107296A JP H09188116 A JPH09188116 A JP H09188116A
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vehicle
joint
flange
tire mounting
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正悟 阪本
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    • B60G2206/30Constructional features of rigid axles
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    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 部品の共有化を確保すると共に、運転性能を
低下させることなく軽量化でき、高強度で製造コストが
低い車両用複合アクスルビームの製造方法を提供する。 【解決手段】 タイヤ取付部42の凸状結合部46に
は、アクスルビームの長手方向に、2枚のフランジ45
が設けられている。一方、バネ取付座47を有する中間
部(車両支持部)41の結合部43には、フランジ45
を有する結合部46が嵌合する形状の凹部44が形成さ
れている。取付部42は、鋼材を鍛造後、調質熱処理
し、機械加工して製造される。また、中間部41は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金材を鍛造して成形さ
れ、機械加工により凹部44が形成される。そして、取
付部42の結合部46を中間部41の凹部44に嵌合し
た後、中間部41を仕上鍛造加工すると共に、結合部を
一体で鍛造接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラックなどの車両用
の懸架装置部品であるアクスルビームに関し、特に、軽
量であり、その接合強度を高めることができる3分割構
造の車両用複合アクスルビームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックのアクスルビーム、特に、フロ
ントアクスルビームとしては、従来、炭素鋼又は合金鋼
を鍛造して製造した一体構造の鋼製アクスルビームと、
アルミニウム合金を鍛造して製造した一体構造のアルミ
ニウム合金製アクスルビームとがある。
【0003】図6は従来のフロントアクスルビームの構
造を示す平面図、図7は同じくその正面図である。な
お、図6及び図7において、右端のスピンドルは図示を
省略してある。
【0004】アクスルビーム1はその両端から1/4の
部分に板バネを取り付けるための2個のバネ取付座3が
形成されている。そして、アクスルビーム1の両端部
と、両バネ取付座3との間に、夫々キングピンボス部2
が設けられており、各キングピンボス部2とアクスルビ
ーム1の端部との間には、タイヤ(図示せず)を取り付
けるためのスピンドル7が設けられている。なお、前述
のように、左端のスピンドル7のみ図示している。
【0005】キングピンボス部2はスピンドル7側の端
部に設けられたコ字形のナックル4に、バネ取付座3側
の端部の連結部6を嵌め込み、このようにして両者を係
合させた状態で、ナックル4と連結部6にキングピン5
を挿通して両者を連結した構造を有する。従って、スピ
ンドル7はバネ取付座3側のアクスルビーム本体に対し
て、キングピン5を中心として回転することができ、ハ
ンドル操作により、スピンドル7及びタイヤが車両に対
する角度を変更し、タイヤが進行方向に向くようになっ
ている。図9はこのハンドル操作、即ち転蛇時のアクス
ルビーム本体側の連結部6と、スピンドル7側のナック
ル4との関係を示す図である。なお、このキングピン5
は垂直方向に対して上端が若干内方を向くように傾斜
し、キングピン傾角を構成している。
【0006】また、アクスルビーム1のバネ取付座3側
の本体は、基本的には垂直方向に扁平化したビーム形状
を有するが、その断面は、中心部においては、図7のE
−E線における断面を図8(d)に示すように、上下両
端にフランジを有するI字形をなし、バネ取付座3にお
いては、図7のD−D線における断面を図8(c)に示
すように、上端のフランジが大きく下端のフランジが小
さいT字形をなし、バネ取付座3とキングピンボス部2
との間においては、図7のC−C線に示すように、凸レ
ンズ形状をなし、キングピンボス部2の連結部6におい
ては、図7のB−B線における断面を図8(a)に示す
ように、ほぼ正方形をなしている。このように、アクス
ルビーム本体の断面形状はその中心部から側方に向かう
につれて、上下に扁平の形状から正方形の形状まで変化
している。
【0007】このような構造を有するアクスルビーム
は、所要の部分に強度及び剛性を確保できる形状に成形
されており、この成形加工を鍛造により行うことによ
り、材質全体としての強度及び剛性も確保している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のアクスルビームは以下に示す欠点を有する。近
時、車両の軽量化は必然的な要求となっている。この要
求のもとで、トラック等のフロントアクスルビームも、
従前の鋼製のものに替わってアルミニウム合金製のもの
の使用が課題となっている。しかし、この軽量化を目的
として、アルミニウム合金でフロントアクスルビームを
製造しようとすると、強度及び剛性を鋼製のものと同等
になるようにするために、その肉厚を鋼製のものより厚
くする必要がある。
【0009】特に、キングピンボス部2には強大な荷重
が印加されるため、アクスルビーム本体側の連結部6に
おけるキングピン5の挿通用孔の周辺部において、挿通
用孔と連結部外周縁との間隔を、鋼製のものより大きく
する必要がある。即ち、図9に示すように、車輌前後方
向及び車輌左右方向におけるキングピン挿通孔周辺部の
肉厚を厚くする必要がある。
【0010】しかし、この部分の肉厚を厚くすると、キ
ングピン5を介して連結されているナックル4が、連結
部6の近傍に存在するため、ナックル4の形状が鋼製の
場合と同様であると、車輌運転上又は車輌設計上、種々
の支障がある。特に、図9に示す車輌前後方向におい
て、連結部6の挿通孔周辺部の肉厚が厚くなると、ナッ
クル4が連結部6に干渉されて、その転蛇角の許容値が
小さくなり、最小回転半径が小さくなってしまう。そう
すると、車輌運転上、支障がある。
【0011】一方、車輌左右方向において、連結部6の
挿通孔周辺部の肉厚が厚くなると、ナックル4及びスピ
ンドル7を外側に移動させる必要が生じ、このため、左
右のタイヤ間隔が増大する。これは車輌設計上の制約と
なるという欠点がある。
【0012】これらの欠点を解消するためには、連結部
6の孔周辺部を厚くするために、ナックルを従来の鋼製
のものと異なる形状に変更せざるを得ず、他の鋼製アク
スルビームを使用している車種とナックルの共有化をす
ることができず、製造コストの増大となる。特に、近
時、製造コスト低減のために、部品の共有化が必然とな
っているおり、軽量化のために部品の共有化を放棄せざ
るを得ないことは実用的な目的達成手段とはいえない。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、部品の共有化を確保することができると共
に、転蛇角を犠牲にして車輌の運転性能を低下させるこ
となく軽量化することができ、高強度で製造コストが低
い車両用複合アクスルビームの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両用複合
アクスルビームの製造方法は、バネ取付座を有するアル
ミニウム又はアルミニウム合金製の車両支持部の両端
に、キングピンボス部を有する鋼製のタイヤ取付部を結
合した3分割構造を有する車両用複合アクスルビームの
製造方法であって、前記車両支持部及び前記タイヤ取付
部のいずれか一方の結合部に設けた凹部に他方の結合部
を嵌合して両者を熱間鍛造により接合し、前記車両支持
部とタイヤ取付部とを結合する工程を有し、前記他方の
結合部は1又は複数個のフランジを設けた棒状をなし、
前記一方の結合部の凹部は前記他方の結合部に整合する
形状を有することを特徴とする。
【0015】また、前記凹部は前記車両支持部の結合部
に設け、前記フランジは前記タイヤ取付部の結合部に設
けることが好ましい。
【0016】更に、前記車両支持部の結合部の凹部は、
前記フランジに整合する側部が外方に切り欠かれている
ことが好ましい。
【0017】更にまた、前記タイヤ取付部の結合部に
は、その表面にアクスルビームの長手方向に延びる平行
溝、環状溝、螺旋状溝又は凹み等の凹凸が設けられてい
ることが好ましい。
【0018】
【作用】本発明においては、機械的運動があり、強度及
び剛性が要求されるキングピンボス部を有するタイヤ取
付部を鋼により製造し、ビームとしての機能のみで足り
る車輌支持部をアルミニウム又はアルミニウム合金製と
する。そして、タイヤ取付部と車輌支持部とを連結する
ことによりアクスルビームを構成する。このような3分
割構造のアクスルビームであるため、強度及び剛性が要
求される部分には必要な強度及び剛性が確保され、一
方、アクスルビームの長手方向の大部分を占めるビーム
として機能する部分を軽量化することにより、アクスル
ビーム全体の重量を著しく低減することができる。
【0019】このような利点を有するアクスルビームを
製造するため、本発明方法においては、先ず、車両支持
部及びキングピンボス部のいずれか一方の結合部に1又
は複数個のフランジを形成すると共に、他方にはこのフ
ランジを有する結合部が嵌合する形状の凹部を設ける。
次いで、凹部にフランジを有する結合部を挿入し、車両
支持部を仕上げ鍛造すると共に、両結合部を一体で鍛造
する。そうすると、両結合部の接合面が塑性変形を受
け、接合面の活性な新生面が界面となって、アルミニウ
ム製の車両支持部と鋼製のタイヤ取付部とが熱間固相接
合する。従って、本発明方法により車両用複合アクスル
ビームを製造すると、全体の重量が軽量化され、結合部
の強度が向上したアクスルビームを得ることができる。
【0020】この場合に、一方の結合部がフランジを有
しないと、型打鍛造時に、周囲の材料と棒状結合部との
間に隙間が生じやすい。しかし、この型打鍛造による結
合時において、前記一方の結合部にフランジを設け、更
に好ましくは前記他方の結合部の凹部の側部を外方に切
り欠き、前記一方の結合部に形成されたフランジを、前
記切り欠き部において、他方の結合部の外周面に露出さ
せるようにしておくと、型打によって、圧下方向に垂直
の方向に凹部側結合部の材料が流動しても、フランジを
有する結合部と凹部側結合部との間に隙間が発生せず、
密着性が損なわれることがないので、接合面の剥離は発
生しない。
【0021】また、このように結合部にフランジが形成
されていると、双方の結合部同士の接触面積が大きくな
る。一般的に鍛造接合においては、その接合強度は接触
面積に比例するので、本発明方法に従って車両支持部及
びキングピンボス部が鍛造接合されたアクスルビームに
おいては、結合部の接合強度が向上する。
【0022】ところで、本発明において、凹部を有する
結合部が鋼製であると、鋼の鍛造温度がアルミニウムに
とっては高すぎるため、鍛造が困難になる。また、アル
ミニウム材は鋼材よりも硬度が低く、変形しやすい。従
って、凹部を有する結合部がフランジを有する結合部に
向かって鍛造されて、接合される本発明方法において
は、凹部を有する結合部はアルミニウム材であること、
即ち車両支持部の結合部に凹部を設け、タイヤ取付部の
結合部にフランジを設けることが好ましい。
【0023】この場合に、タイヤ取付部のフランジを有
する結合部の表面に凹凸が設けられていると、鍛造時に
おいてこの凹凸の凹みの部分に、車両支持部の材質であ
るアルミニウムが流入する。従って、タイヤ取付部の結
合部の表面が平坦であって、固相接合のみにより車両支
持部と接合されている場合と比較して、結合部に溝等が
形成されていると、機械的接合の効果によって強度が上
昇する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。
【0025】図1は本発明の実施例に係るアクスルビー
ムの模式的断面図であり、図2は図1におけるA−A’
面の断面図である。なお、中間部(車両支持部)41は
その略半分を図示し、タイヤ取付部42はその一方のみ
示し、しかもキングピンボス部及びスピンドル部は図示
を省略している。
【0026】タイヤ取付部42には凸状の結合部46が
形成されており、この結合部46には、アクスルビーム
の長手方向に、2枚のフランジ45が設けられている。
一方、バネ取付座47を有する中間部(車両支持部)4
1の結合部43には、フランジ45を有する結合部46
が嵌合する形状の凹部44が形成されている。この凹部
44は、2枚のフランジ45に整合する側部に切り欠き
48が形成されている。
【0027】キングピンボス部(図示せず)を有するタ
イヤ取付部42は、例えば、炭素鋼S45Cを鍛造した
後、調質熱処理し、機械加工することにより製造されて
いる。また、中間部(車両支持部)41は、例えば、J
IS6061アルミニウム合金を鍛造して成形されてお
り、機械加工により凹部44が形成されている。そし
て、タイヤ取付部42の結合部46が結合部43の凹部
44に嵌合され、熱間鍛造加工することにより両者が接
合されている。
【0028】このように構成された本実施例において
は、3分割構造のアクスルビームであるため、強度及び
剛性が要求されるタイヤ取付部42には必要な強度及び
剛性が確保され、一方、アクスルビームの長手方向の大
部分を占める中間部(車両支持部)41を軽量化するこ
とにより、アクスルビーム全体の重量を著しく低減する
ことができる。従って、形状の変更をすることなく、即
ち、部品の共有化を確保し、転蛇角を鋼製一体型の場合
と同等としたまま、軽量化することができる。また、分
割位置をバネ取付座47と、キングピンボス部との間と
することにより、従来の鋼製一体型アクスルビームの重
量の大部分を占めていた部分、即ち、左右のバネ取付座
間の部分をアルミニウム又はアルミニウム合金により軽
量化したので、アクスルビーム全体としての軽量化効果
が大きい。
【0029】例えば、本実施例においては、同等の強度
及び剛性を有する従来の炭素鋼S45C鍛造一体型のア
クスルビームの重量と比較して、25%の軽量化を得る
ことができる。
【0030】本実施例方法においては、タイヤ取付部4
2の結合部46を中間部(車両支持部)41の結合部4
3の凹部44に嵌合した後、中間部(車両支持部)41
を熱間仕上鍛造加工すると共に、この結合部46が嵌合
された結合部43を一体で鍛造接合する。このため、本
実施例方法によれば、製造コストが低いと共に、高強度
のアクスルビームを製造することができる。
【0031】例えば、結合部33、36の接合方法とし
ては、他に、図3に示すように、中間部(車両支持部)
とタイヤ取り付け部とをボルトにより結合する方法が考
えられる。
【0032】このアクスルビームにおいては、板ばね
(図示せず)を固定して支持するバネ取付座17を有す
るアクスルビーム中間部(車両支持部)11はその両端
部にフランジ15が形成されている。また、キングピン
ボス部(図示せず)を有するタイヤ取付部12もその中
間部11側の端部にフランジ16が形成されている。そ
して、各フランジ15、16をボルト13及びナット1
4により締結することにより、中間部11とタイヤ取付
部12とが連結され、相互に固定されて一体的に組み立
てられている。
【0033】また、図4に示すように、中間部(車両支
持部)とタイヤ取り付け部とを鋳ぐるみにより結合する
方法も考えられる。
【0034】これは、バネ取付座27を有する中間部
(車両支持部)21と、キングピンボス部(図示せず)
及びスピンドル(図示せず)を有するタイヤ取付部22
とを、鋳ぐるみにより結合したものである。即ち、タイ
ヤ取付部22は鍛造して製造したものであり、このタイ
ヤ取付部22の連結部25に突起26が形成されてい
る。そして、この突起26を鋳ぐるむようにして、アル
ミニウム合金溶湯をビーム形状に鋳造することにより、
バネ取付座27を有する中間部(車両支持部)21が製
造されている。中間部21の連結部23はその凹部24
にて突起26を嵌合している。
【0035】本実施例においては、これらの結合方法に
比して以下に示す利点がある。即ち、本実施例方法にお
いては、図3に示すように、結合部にフランジを設けて
いないので、結合部周辺に配置されているタイロッドア
ーム及びナックルアーム等と干渉することがなく、フラ
ンジの重量分も低減することができる。また、本実施例
は中間部31をアルミニウム合金を鍛造することにより
製造することができるので、鍛造により強度が高められ
るため、鋳造により製造したものと比較して、中間部3
1の肉厚を薄くすることができる。従って、より一層ア
クスルビームの重量を軽減することができる。
【0036】また、本実施例方法においては、結合部4
6に1対のフランジ45が形成されているため、鍛造に
よって、圧下方向以外の方向に凹状の結合部43が流動
しても、この結合部43はフランジ45の表面上を流動
するので、結合部同士の接触面積が増大し、接合強度が
高くなる。更に、結合部同士の密着性が損なわれること
なく、接合面の剥離及び線状欠陥の発生を防止すること
ができる。従って、本実施例方法においては、フランジ
により、更に一層接合強度を高めることができる。
【0037】本発明方法に従って、JIS6061アル
ミニウム合金材と炭素鋼S45Cとを種々の鍛造加工度
で鍛造接合することにより複合構造試験片を作製し、各
試験片について引張試験を実施した。
【0038】図5(a)は引張試験用の複合構造試験片
の形状及びサイズを示す正面図、(b)はその平面図、
(c)は図5(a)のA−A’線における断面図であ
る。炭素鋼部材51は長手方向の全長を105mm、フ
ランジ54を有する結合部53の長さを60mm、フラ
ンジ54の肉厚を2mm、結合部53の棒状部分55の
半径を4.5mmとした。また、アルミニウム合金部材
52は直径が18mm、長手方向の長さが95mmの円
柱形状であり、アルミニウム合金部材52の結合部56
には30mmの深さで炭素鋼部材51の結合部53が嵌
合する形状の凹部を形成すると共に、フランジ54が嵌
合する部分には、切り欠き57を形成した。また、結合
部53の棒状部分55とフランジ54との境界部分は曲
率半径が5mmとなるように凹部を形成した。そして、
炭素鋼部材51の結合部53をアルミニウム合金部材5
2の結合部56に挿入し、切り欠き57を有する面に垂
直の方向に自由鍛造した。
【0039】また、比較例として、フランジが形成され
ていない凸状結合部、即ち、断面形状が円状である凸状
結合部とこれに嵌合する凹部を設けた結合部とを接合さ
せることによる方法で複合構造試験片を作製し、同様
に、引張試験を実施した。これらの試験結果を下記表1
に示す。但し、結合部の表面積を830mm2 とし、フ
ランジの有無及び加工度以外の条件については全て同一
とした。
【0040】
【表1】
【0041】上記表1に示すように、本実施例は加工度
を上昇させるに従って、引抜き荷重が大きくなり、せん
断剥離強度も向上している。また、実施例No.2と比
較例No.4は25%の加工度で鍛造しているが、比較
例No.4は凸状結合部の断面形状が円であり、鍛造時
において凸状結合部と凹部を設けた結合面との接触面に
剥離が発生するので接合強度が低下し、実施例No.2
と比較して、引抜き荷重及びせん断剥離強度が低下し
た。
【0042】本実施例においては、フランジ45を有す
る結合部46は平坦な表面としたが、本発明において
は、結合部46の表面に溝又は凹み等の凹凸が形成され
ていてもよい。結合部の表面に凹凸が形成されている
と、平坦な結合部で接合したものと比較して、接合強度
が向上する。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法によれ
ば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の車両支持部
及び鋼製のタイヤ取付部のいずれか一方の結合部をフラ
ンジを設けた棒状とし、この結合部を他方の結合部に設
けた凹部に嵌合し、両結合部を熱間鍛造により接合する
ので、両者を強固に結合することができ、部品の共有化
を確保することができると共に、転蛇角を犠牲にして車
輌の運転性能を低下させることなく、軽量で高強度な車
両用複合アクスルビームを低製造コストで製造すること
ができる。また、車両支持部の結合部に凹部を設け、タ
イヤ取付部の結合部の表面に凹凸を設けると、接合強度
をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るアクスルビームの模式的
断面図である。
【図2】図1におけるA−A’面の断面図である。
【図3】中間部(車両支持部)とタイヤ取り付け部とを
ボルトにより結合したアクスルビームを示す模式図であ
る。
【図4】中間部(車両支持部)とタイヤ取り付け部とを
鋳ぐるみにより結合したアクスルビームを示す模式図で
ある。
【図5】(a)は引張試験用の複合構造試験片の形状及
びサイズを示す正面図、(b)はその平面図、(c)は
(a)のA−A’線における断面図である。
【図6】従来のフロントアクスルビームの構造を示す平
面図である。
【図7】従来のフロントアクスルビームの構造を示す正
面図である。
【図8】図6のE−E線における断面図である。
【図9】転蛇時のアクスルビーム本体側の連結部6と、
スピンドル7側のナックル4との関係を示す図である。
【符号の説明】
1:アクスルビーム 2:キングピンボス部 3:バネ取付座 4:ナックル 5:キングピン 6:連結部 7:スピンドル 11、21、41:中間部 12、22、42:タイヤ支持部 13:ボルト 14:ナット 15、16、45、54:フランジ 23、25:連結部 24、44:凹部 26:突起 43、46、53、56;結合部 48、57;切り欠き

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バネ取付座を有するアルミニウム又はア
    ルミニウム合金製の車両支持部の両端に、キングピンボ
    ス部を有する鋼製のタイヤ取付部を結合した3分割構造
    を有する車両用複合アクスルビームの製造方法であっ
    て、前記車両支持部及び前記タイヤ取付部のいずれか一
    方の結合部に設けた凹部に他方の結合部を嵌合して両者
    を熱間鍛造により接合し、前記車両支持部とタイヤ取付
    部とを結合する工程を有し、前記他方の結合部は1又は
    複数個のフランジを設けた棒状をなし、前記一方の結合
    部の凹部は前記他方の結合部に整合する形状を有するこ
    とを特徴とする車両用複合アクスルビームの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記凹部は前記車両支持部の結合部に設
    け、前記フランジは前記タイヤ取付部の結合部に設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用複合アクスル
    ビームの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記車両支持部の結合部の凹部は、前記
    フランジに整合する側部が外方に切り欠かれていること
    を特徴とする請求項2に記載の車両用複合アクスルビー
    ムの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記タイヤ取付部の結合部には、その表
    面に凹凸が設けられていることを特徴とする請求項2又
    は3に記載の車両用複合アクスルビームの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記凹凸はアクスルビームの長手方向に
    延びる平行溝、環状溝、螺旋状溝又は凹みであることを
    特徴とする請求項4に記載の車両用複合アクスルビーム
    の製造方法。
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