JPH09186732A - 直交復調装置 - Google Patents

直交復調装置

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JPH09186732A
JPH09186732A JP35285195A JP35285195A JPH09186732A JP H09186732 A JPH09186732 A JP H09186732A JP 35285195 A JP35285195 A JP 35285195A JP 35285195 A JP35285195 A JP 35285195A JP H09186732 A JPH09186732 A JP H09186732A
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amplitude
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signal
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Sakae Arai
栄 新井
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Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
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Nagano Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AGC回路を用いることなく確実かつ低歪率
で直交復調することができる直交復調装置を提供するこ
とを主目的とする。 【解決手段】 入力された直交変調信号を増幅してその
振幅をほぼ一定値に制限する振幅制限増幅部17と、互
いに直交する2つの局部発振信号と振幅制限増幅部17
によって振幅制限された直交変調信号とをそれぞれミキ
シングするミキシング部22,23と、ミキシング部2
2,23によって生成された同相成分信号および直交成
分信号に基づいて両成分信号の一般的な角度を演算する
演算部26と、入力された直交変調信号の振幅を圧縮す
る振幅圧縮部17と、振幅圧縮部17によって振幅圧縮
された直交変調信号の振幅を元の振幅に伸張する振幅伸
張部32と、伸張された振幅と演算された一般的な角度
とに基づいて直交変調信号を復調する復調部41とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交変調された高
周波信号を互いに直交する位相関係の信号に復調可能な
直交復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の直交復調装置として、図4に示
す直交復調装置61が知られている。直交復調装置61
は、中間周波増幅回路62、A/D変換回路63、直交
復調回路64およびAGC回路65を備えている。この
直交復調装置61では、中間周波増幅回路62が、図示
しない高周波回路によって生成された中間周波(例え
ば、455KHz)である直交変調信号を所定の利得で
増幅してA/D変換回路63に出力する。A/D変換回
路63は、直交変調信号をアナログ−ディジタル変換し
て直交復調回路64に出力する。直交復調回路64は、
ディジタル変換した直交変調信号と、互いに直交する2
つの局部発振信号とをそれぞれミキシングすることによ
って、互いに直交する同相成分信号および直交成分信号
に復調する。一方、AGC回路65は、復調した同相成
分信号および直交成分信号のそれぞれの振幅の2乗の和
の平方根をD/A変換し、変換した電圧をAGC電圧と
して中間周波増幅回路62に出力する。この結果、中間
周波増幅回路62は、AGC電圧に応じた利得で直交変
調信号を増幅することによって、ピーク値がA/D変換
回路63のダイナミックレンジ内に入り、かつ振幅が直
線性を有する直交変調信号をA/D変換回路63に出力
している。このように、従来の直交復調装置61では、
中間周波増幅回路62が、AGC電圧に基づいて直交変
調信号の振幅の直線性を確保しつつ増幅することによっ
て、直交復調回路64が、直交変調信号を両成分信号に
復調することができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
直交復調装置61には、以下の問題点がある。すなわ
ち、AGC電圧によって中間周波増幅回路62の利得が
完全に制御されるまでに、原理上、必ず所定時間のアタ
ックタイムが必要となる。したがって、アタックタイム
の経過前では、無信号時と同じように、中間周波増幅回
路62や高周波回路の利得が最大またはそれに近い利得
になっている。このため、ディジタルデータによって変
調され振幅の立ち上がりが鋭い直交変調信号が入力され
た場合などでは、アタックタイムが経過するまでに入力
された直交変調信号が中間周波増幅回路62内で飽和レ
ベルに達して直線性が失われてしまう結果、直交復調回
路64によって復調された両成分信号の歪率が低下して
しまうという問題点がある。
【0004】また、従来の直交復調装置61では、立ち
上がりが比較的緩やかな音声信号などで搬送波を変調し
たAM(Amplitude Modulation)信号などを非同期で復
調するような場合には、復調自体は行うことができる。
しかし、ディジタルデータによって変調したバースト状
の直交変調信号を同期復調する場合などには、直交変調
信号の振幅の立ち上がりが鋭いために復調自体を確実に
行うことができないことがある。具体的には、同期復調
を行う場合には、一般的に、同期復調に必要な搬送波や
クロック信号をそれぞれ再生するための搬送波再生用信
号およびクロック再生用信号が直交変調信号の先頭に付
加されている。ところが、前述したように、アタックタ
イム内では、直交変調信号が飽和レベルに達して振幅情
報が失われてしまうため、同期復調用の搬送波およびク
ロック信号を再生することができない場合があり、かか
る場合には、同期復調を行うことができないという問題
がある。
【0005】このように、従来の直交復調装置61に
は、AGC回路65の採用に起因して、確実かつ低歪率
で直交復調を行うことができないという問題点がある。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、AGC回路を用いることなく確実かつ低歪
率で直交復調することができる直交復調装置を提供する
ことを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の直交復調装置は、入力された直交変調信号
を増幅してその振幅をほぼ一定値に制限する振幅制限増
幅部と、互いに直交する2つの局部発振信号と振幅制限
増幅部によって振幅制限された直交変調信号とをそれぞ
れミキシングするミキシング部と、ミキシング部によっ
て生成された同相成分信号および直交成分信号に基づい
て両成分信号の一般的な角度を演算する演算部と、入力
された直交変調信号の振幅を圧縮する振幅圧縮部と、振
幅圧縮部によって振幅圧縮された直交変調信号の振幅を
元の振幅に伸張する振幅伸張部と、伸張された振幅と演
算された一般的な角度とに基づいて直交変調信号を復調
する復調部とを備えていることを特徴とする。
【0008】この直交復調装置では、直交変調信号と局
部発振信号とをミキシングして直ちに同相成分信号およ
び直交成分信号とに復調する従来の直交復調装置と異な
り、演算部によって両成分信号の一般的な角度成分が求
められ、振幅圧縮部および振幅伸張部によって両成分信
号の振幅成分が求められる。この場合、演算部は、直交
変調信号の振幅が振幅制限増幅回路によって一定値に制
限されるため、振幅成分の変動による誤差を生じさせる
ことなく、一般的な角度を精度よく演算することができ
る。一方、振幅圧縮部は、直交変調信号の振幅成分を圧
縮するため、その入力ダイナミックレンジに対する出力
電圧値の幅を小さくすることができる。このため、振幅
伸張部は、その振幅成分を容易に取り扱うことができ、
例えば、ディジタルデータに変換することにより、その
ダイナミックレンジを低下させることなく圧縮した振幅
を元の振幅値に伸張することができる。この結果、復調
部は、直交変調信号が直線性を有する領域内で、振幅お
よび角度に基づいて確実かつ低歪率で直交変調信号を復
調することが可能になる。このため、直交変調信号の直
線性を確保するためのAGC回路を不要にすることがで
きるので、バースト状の直交変調信号が入力されたとし
ても、低歪率で直交復調することができる。また、同期
復調する場合にも、直交変調信号を飽和させることなく
復調することができるため、同期復調に必要な搬送波や
クロック信号を確実に再生することができる結果、確実
に直交復調することができる。
【0009】請求項2記載の直交復調装置は、請求項1
記載の直交復調装置において、振幅圧縮部は、振幅制限
増幅部によって増幅された直交変調信号を対数的に検波
する検波回路で構成されていることを特徴とする。
【0010】この直交復調装置では、振幅圧縮部として
の増幅回路を振幅制限増幅部の増幅回路と兼用すること
ができるため、装置のコストダウンを図ることができ
る。
【0011】請求項3記載の直交復調装置は、請求項1
または2記載の直交復調装置において、振幅伸張部は、
圧縮された振幅に対する元の振幅値を記憶する記憶部を
備え、記憶部の記憶内容に基づいて圧縮された直交変調
信号の振幅を伸張することを特徴とする。
【0012】この直交復調装置では、振幅伸張部は、記
憶部の記憶内容に基づいて、圧縮された直交変調信号の
振幅を伸張する。このため、例えば、DSP(Didital
Signal Processor)などによって振幅伸張部を構成する
ことにより、直交変調信号の振幅値を高速でかつ精度よ
く元の振幅値に伸張することができる。
【0013】請求項4記載の直交復調装置は、請求項1
から3のいずれかに記載の直交復調装置において、演算
部は、一般的な角度に基づいて複素指数関数を演算し、
復調部は、演算された複素指数関数と伸張された振幅と
を互いに乗算する乗算器で構成されていることを特徴と
する。
【0014】この直交復調装置では、乗算器が複素指数
関数と振幅とを乗算することによって、同相成分信号と
直交成分信号とに基づく変調信号のベクトルを演算によ
って求めることができる。このため、回路構成を簡易に
することができると共に、高速にベクトル演算すること
ができる。
【0015】請求項5記載の直交復調装置は、請求項1
から4のいずれかに記載の直交復調装置において、入力
された直交変調信号を減衰させるための減衰部と、伸張
された振幅が所定値以上のときに減衰部を作動させる減
衰制御部とを備えていることを特徴とする。
【0016】この直交復調装置では、例えば、振幅圧縮
部のダイナミックレンジを超える程の大きな受信レベル
の直交変調信号が入力されると、減衰制御部が入力され
た直交変調信号を減衰させるため、直交変調信号の直線
性を確保することができる。この結果、低歪率で復調可
能な直交変調信号のダイナミックレンジを拡大すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る直交復調装置の好適な実施の形態について説明
する。
【0018】図1は、900MHz帯の搬送波を位相変
調したQPSK(Quadrature PhaseShift Keying )変
調信号(本発明における直交変調信号に相当し、以下、
「変調信号Sr」という)をベースバンド信号に復調す
る直交復調装置1のブロック図を示している。直交復調
装置1は、高周波の変調信号Srを増幅・周波数変換す
る高周波増幅部2と中間周波に変換した変調信号Srを
復調する復調部3とを備えている。
【0019】高周波増幅部2は、アンテナ11、アッテ
ネータ部(減衰部)12、高周波増幅部13、発振部1
4、ミキシング部15、BPF(バンドパスフィルタ)
16および対数増幅部(振幅制限増幅部、振幅圧縮部)
17を備えている。
【0020】この高周波増幅部2では、アンテナ11を
介してアッテネータ部12に変調信号Srが入力される
と、アッテネータ部12は、通常時においては、変調信
号Srを減衰させずにミキシング部15に出力すると共
に、変調信号Srの受信レベルが所定値以上のときに
は、減衰制御信号の入力に従い変調信号Srを減衰させ
てミキシング部15に出力する。ミキシング部15は、
発振部14によって生成されたチャンネル発振信号と変
調信号Srとをミキシングして中間周波の変調信号Sr
を生成し、BPF16に出力する。BPF16は、不要
波を除去して中間周波の変調信号Sr(以下、単に「変
調信号Sr」という)を対数増幅部17に出力する。対
数増幅部17は、内蔵のリミッティングアンプによって
変調信号Srを増幅すると共に所定レベルに振幅制限
し、かつ増幅した変調信号Srを内蔵の検波回路によっ
て対数検波することにより検波信号Sdを生成する。
【0021】対数増幅部17は、具体的には、図2に示
すように、3段カスケード接続されたリミッティングア
ンプ51,51,51と、各リミッティングアンプ5
1,51,51によって増幅された変調信号Srをそれ
ぞれ対数的に検波する検波回路52,52,52と、検
波回路52,52,52の検波信号Sdを加算してA/
D変換部31に出力する加算器53とを備えている。こ
の対数増幅部17の各段は、いわゆるサクセシブ対数検
波方式(Successive Detection Log System )の構成で
あって、所定の利得を持ったリミッティングアンプ5
1、および低レベルの検波回路52が、振幅制限された
変調信号Sr、および対数的に圧縮したビデオ信号であ
る検波信号Sdをそれぞれ出力する。この場合、入力レ
ベルが変動したとしても、対数増幅部17が位相のずれ
や遅延を最小にするため、後述する演算部26は、振幅
が一定値に制限(リミッティング)された変調信号Sr
に基づいて、振幅成分の変動による位相誤差を発生させ
ることなく精度よく、同相成分信号および直交成分信号
の一般的な角度を演算することができる。また、対数増
幅部17は、その入力ダイナミックレンジを約70dB
とした場合に、検波回路52の対数作用によって検波信
号Sdの振幅を瞬間的に約20dBに圧縮するため(図
3(a)参照)、変調信号Srを飽和させることなくA
/D変換部31に出力する。このため、A/D変換部3
1は、その入力ダイナミックレンジ内でアナログ−ディ
ジタル変換を行うことができる。
【0022】復調部3は、角度演算部4、振幅演算部
5、復調再生部6、判別部7、キャリア検出部8および
基準レベル記憶部(記憶部)9を備えている。
【0023】角度演算部4は、主として、同相成分信号
および直交成分信号の一般的な角度を変調信号Srに基
づいて演算するものであって、A/D変換部21、ミキ
シング部22,23、LPF(ローパスフィルタ)2
4,25および演算部26を備えている。この角度演算
部4では、A/D変換部21が、対数増幅部17によっ
て振幅制限された変調信号Srをアナログ−ディジタル
変換し、ディジタル信号に変換した変調信号Srをミキ
シング部22および23に出力する。ミキシング部22
および23は、それぞれ、後述するVCO43によって
生成された再生用の局部発振信号とディジタル信号の変
調信号Srとをミキシングし、ミキシング信号をLPF
24および25に出力する。
【0024】具体的には、例えば、変調信号SrをfR
=Cos(ωc+Δωi)tとし、ベースバンドデータ
が値「1」のときに、fR =Cos(ωc−Δω)tで
あるものとし(この場合、変調信号Srの振幅値を値
「1」とする)、局部発振信号をそれぞれfL1=2Cos
ωctおよびfL2=2Sin ωctとして表すものとする
と、ミキシング部22は、fI=fL1×fR =(Cos
(2ωc+Δω)t+Cos Δωt)で表されるミキシン
グ信号fIを生成し、ミキシング部23は、fQ=fL2
×fR =(Sin (2ωc+Δω)t+Sin Δωt)で表
されるミキシング信号fQを生成する。
【0025】LPF24および25は、ミキシング部2
2および24のミキシングによって生成されたミキシン
グ信号fIおよびfQに含まれる不要信号を除去して同
相成分信号SIおよび直交成分信号SQのみをそれぞれ
通過させる。具体的には、前述した例では、同相成分信
号SIは、Cos Δωtとなり、直交成分信号SQは、Si
n Δωtとなる。演算部26は、同相成分信号SIの振
幅値(In)および直交成分信号SQの振幅値(Qn)
に基づいて、下記の数式に従って一般的な角度θを演算
する。 θ=tan-1(In/Qn) この場合、角度θは、同相成分信号SIおよび直交成分
信号SQの各振幅値で特定される座標点を、互いに直交
するQ軸およびI軸からなるQI平面上にプロットし、
プロットした座標点と原点とを結んだベクトルとQ軸と
のなす角度に相当する。次いで、演算部26は、角度θ
に基づいて、複素指数関数、つまりe(jθ) を演算す
る。
【0026】振幅演算部5は、同相成分信号と直交成分
信号のそれぞれの2乗和の平方根である両成分信号の絶
対値rを検波信号Sdに基づいて演算するものであっ
て、A/D変換部31、逆対数変換部32、振幅データ
ROM33および減衰制御部34を備えている。この振
幅演算部5では、A/D変換部31が、対数増幅部17
によって対数検波された検波信号Sdをアナログ−ディ
ジタル変換し、逆対数変換部32が、ディジタル信号に
変換した検波信号Sdを変調信号Srの元の振幅値に逆
変換する。具体的には、振幅データROM33が、検波
信号Sdの値に対応する変調信号Srの元の振幅値を予
め記憶しており、逆対数変換部32は、検波信号Sdの
値に対応するアドレスのデータを読み出すことにより、
変調信号Srの元の振幅値を求める。より具体的には、
図3(b)に示すように、検波信号Sdの振幅値がVa
のときに、絶対値rである元の振幅値Vbに変換する。
次いで、逆対数変換部32は、変換した振幅値に対応す
る振幅値データを減衰制御部34並びに後述する復調再
生部6のミキシング部41およびキャリア検出部8に出
力する。一方、減衰制御部34は、所定の振幅値データ
(例えば、アンテナ11に入力される受信レベルが50
dbμVのときの検波信号Sdの値)を予め記憶してお
り、逆対数変換部32から出力される振幅値データが所
定の振幅値データと等しくなったときに、減衰制御信号
をアッテネータ部12に出力することにより、アンテナ
11から入力される変調信号Srを減衰させる。これに
より、検波信号Sdの対数増幅部17内での飽和が防止
される。この場合、逆対数変換部32は、減衰制御部3
4から減衰制御信号が出力されたときに、振幅データR
OM33の読出アドレスをシフトさせることにより、適
正な振幅値に補正する。
【0027】復調再生部6は、複素指数関数e(jθ)
両成分信号の絶対値rとに基づいてベースバンド信号を
復調すると共にベースバンド信号に基づいて再生用の局
部発振信号などを生成するものであって、乗算器41、
キャリア再生部42、VCO43、クロック再生部44
および等化フィルタ45を備えている。この復調再生部
6では、乗算器41が、演算部26によって演算された
複素指数関数e(jθ)に絶対値rを乗算することによ
り、ベースバンド信号を表示する複素指数関数r・e(j
θ) (つまり、「rCosθ+jrSinθ」)を演算
する。等化フィルタ45は、隣り合ったビット情報が互
いに干渉しないように、複素指数関数r・e(jθ) に含
まれている歪みを除去する。また、クロック再生部44
は、複素指数関数e(jθ) に基づいて変調信号Srの変
調レートに対応するクロック信号を再生し、判別部7に
出力する。これにより、判別部7は、クロック信号に同
期して、ベースバンド信号が「1,1」,「1,0」,
「0,1」または「0,0」のいずれであるかを判別
し、判別データとして、図示しない外部装置に出力す
る。一方、キャリア再生部42は、いわゆるコスタスル
ープを構成するものであって、変調信号Srの搬送波を
再生し、VCO43の局部発振信号の位相を搬送波の位
相と等しくなるように制御する。これにより、VCO4
3は、変調波の搬送波と等しい周波数でかつ位相同期し
た局部発振信号fL1、および局部発振信号fL1に対して
位相がπ/2移相された局部発振信号fL2を、ミキシン
グ部22および23にそれぞれ出力する。
【0028】なお、振幅制限器を利用した復調器では、
一般的に、帯域制限用のナイキストフィルタは、その機
能が発揮できるように振幅制限器の前段に配置する必要
があることから、変調信号の伝送速度などに合致したフ
ィルタ特性が固定的であるアナログ回路で構成されてい
る。したがって、このようなアナログ回路で構成された
ナイキストフィルタを有する復調器は、ダイナミックに
フィルタ特性を変化させなければならない変調信号を復
調することができなかった。しかし、この復調再生部6
におけるナイキストフィルタである等化フィルタ45
は、振幅制限器(対数増幅部17が対応する)の後段に
配置でき、かつ元のベースバンド信号の位相情報および
振幅情報が確実に再現されているため、その機能をディ
ジタル処理で達成することが可能になる。このため、直
交復調装置1は、等化フィルタ45の特性を任意に変化
させることができるため、フィルタ特性をダイナミック
に変化させなければならない変調信号であっても容易に
復調することができる。
【0029】キャリア検出部8は、入力された信号がノ
イズかあるいは受信すべき変調信号Srかを判別するも
のであって、逆対数変換部32によって演算された絶対
値rが、基準レベル記憶部9に記憶されている基準レベ
ルを超えたときに、キャリア検出信号を、図示しない外
部装置に出力する。なお、基準レベル記憶部9は、キャ
リア検出部8の検出処理の際の基準レベルとして、例え
ば、ノイズレベルに対して6dB大きい振幅値を記憶し
ている。これにより、外部装置は、キャリア検出信号に
基づいて、例えば、キャリアセンスなどを行うことがで
きる。
【0030】次に、直交復調装置1の全体的な動作につ
いて説明する。
【0031】アンテナ11およびアッテネータ部12を
介して高周波増幅部13に変調信号Srが入力される
と、高周波増幅部13が、変調信号Srを増幅し、BP
F16を介して対数増幅部17に出力する。対数増幅部
17は、変調信号Srを増幅し、振幅制限した変調信号
SrをA/D変換部21に出力すると共に、対数検波し
た検波信号SdをA/D変換部31に出力する。この場
合、対数増幅部17が変調信号Srの振幅を一定値に制
限するため、変調信号Srの位相が歪むことなく出力さ
れる結果、角度演算部4は、精度よく角度θの演算を行
うことができる。また、対数増幅部17は、検波信号S
dに対するダイナミックレンジが大きいので、通常の受
信レベルでは飽和させることなく検波信号Sdを出力す
る。このため、逆対数変換部32は、検波信号Sdを精
度よく絶対値rに変換する。
【0032】また、受信レベルが所定値を超えると、減
衰制御部34が減衰制御信号を出力することにより、変
調信号Srが減衰するため、対数増幅部17内での検波
信号Sdの飽和が確実に阻止される結果、低歪率で復調
可能なダイナミックレンジをさらに拡大することができ
る。なお、仮に、通常受信レベルを超える受信レベルの
変調信号Srが入力されたとしても、逆対数変換部32
は、所定電圧値を超える検波信号Sdについては、最大
の絶対値rとして処理する。この結果、逆対数変換部3
2では、変調信号Srの元の振幅値を確実に求めること
ができる。このため、FM波は勿論のこと、AM波、S
SB波、QAM波など振幅成分と、周波数成分または位
相成分とを有する変調波を復調することが可能になる。
【0033】次いで、乗算器41が複素指数関数r・e
(jθ) を演算することにより、両成分信号が得られる。
この場合、変調信号Srの角度および振幅が直線性を有
しているため、低歪率で両成分信号を復調することがで
きる。この後、判別部7が、ベースバンド信号がいずれ
のデータであるかを判別することにより、変調信号Sr
が復調される。
【0034】なお、本実施形態では、振幅制限する振幅
制限増幅部と、振幅を圧縮する振幅圧縮増幅部とを一体
的に構成した実施形態について説明したが、これに限ら
ず、両部を別個独立して構成してもよいのは勿論であ
る。また、振幅圧縮部は、対数的に圧縮する回路構成に
限定されず、他の圧縮方法であってもよいのは勿論であ
る。
【0035】また、この実施の形態では、変調信号Sr
を900MHz帯の場合について説明したが、特に限定
されず、より高い高周波信号やより低い低周波信号にも
適用できるのは勿論である。また、QPSK変調波信号
を復調する例について説明したが、これに限定されず、
多値PSK変調信号を復調する場合にも適用することが
できる。
【0036】さらに、本実施形態では、その理解を容易
にするためにハードウェアの構成で説明したが、実際に
は、角度演算部4、振幅演算部5、復調再生部6、判別
部7、キャリア検出部8および記憶部9は、DSP(Di
gital Signal Processor)で構成され、ソフトウェアの
実行によって各部の機能が果たされている。このため、
各部における処理を高速に実行することができる。しか
し、これに限定されず、アナログ的な回路構成を採用す
ることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の直交復調装
置によれば、直交変調信号の振幅が一定値に制限されて
一般的な角度が精度よく演算され、かつ直交変調信号の
振幅が圧縮された後に直線性よく伸張されるため、AG
C回路を不要にすることができると共に、復調部は、振
幅および角度に基づいて直交変調信号を確実かつ低歪率
で復調することができる。
【0038】また、請求項2記載の直交復調装置によれ
ば、振幅圧縮部としての増幅回路を、振幅制限増幅部の
増幅回路と兼用することができるため、装置のコストダ
ウンを図ることができる。
【0039】さらに、請求項3記載の直交復調装置によ
れば、例えば、DSPなどによって振幅伸張部を構成す
ることにより、直交変調信号の振幅値を高速でかつ精度
よく元の振幅値に伸張することができる。
【0040】また、請求項4記載の直交復調装置によれ
ば、回路構成を簡易にすることができると共に、同相成
分信号および直交成分信号を高速に求めることができ
る。
【0041】また、請求項5記載の直交復調装置によれ
ば、低歪率で復調可能な直交変調信号のダイナミックレ
ンジを拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る直交復調装置のブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る直交復調装置におけ
る対数増幅部のブロック図である。
【図3】(a)は対数増幅部の入出力特性を示す図であ
り、(b)は逆対数変換部の変換特性を示す図である。
【図4】従来の直交復調装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 直交復調装置 4 角度演算部 6 復調再生部 12 アッテネータ部 17 対数増幅部 22 ミキシング部 23 ミキシング部 26 演算部 32 逆対数変換部 33 振幅データROM 34 減衰制御部 41 乗算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された直交変調信号を増幅してそ
    の振幅をほぼ一定値に制限する振幅制限増幅部と、互い
    に直交する2つの局部発振信号と前記振幅制限増幅部に
    よって振幅制限された直交変調信号とをそれぞれミキシ
    ングするミキシング部と、当該ミキシング部によって生
    成された同相成分信号および直交成分信号に基づいて当
    該両成分信号の一般的な角度を演算する演算部と、前記
    入力された直交変調信号の振幅を圧縮する振幅圧縮部
    と、当該振幅圧縮部によって振幅圧縮された前記直交変
    調信号の振幅を元の振幅に伸張する振幅伸張部と、当該
    伸張された前記振幅と前記演算された一般的な角度とに
    基づいて前記直交変調信号を復調する復調部とを備えて
    いることを特徴とする直交復調装置。
  2. 【請求項2】 前記振幅圧縮部は、前記振幅制限増幅部
    によって増幅された前記直交変調信号を対数的に検波す
    る検波回路で構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の直交復調装置。
  3. 【請求項3】 前記振幅伸張部は、前記圧縮された振幅
    に対する元の振幅値を記憶する記憶部を備え、当該記憶
    部の記憶内容に基づいて前記圧縮された直交変調信号の
    振幅を伸張することを特徴とする請求項1または2記載
    の直交復調装置。
  4. 【請求項4】 前記演算部は、前記一般的な角度に基づ
    いて複素指数関数を演算し、前記復調部は、前記演算さ
    れた複素指数関数と前記伸張された前記振幅とを互いに
    乗算する乗算器で構成されていることを特徴とする請求
    項1から3のいずれかに記載の直交復調装置。
  5. 【請求項5】 前記入力された直交変調信号を減衰させ
    るための減衰部と、前記伸張された前記振幅が所定値以
    上のときに前記減衰部を作動させる減衰制御部とを備え
    ていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の直交復調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001011844A1 (fr) * 1999-08-06 2001-02-15 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Demodulateur orthogonal et procede de demodulation orthogonale
JP2001136036A (ja) * 1999-11-09 2001-05-18 Denso Corp サンプリング装置

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