JP3225257B2 - Fm受信機 - Google Patents
Fm受信機Info
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Description
たFM受信機に関する。
オン・オフを行うスケルチ回路は、FM復調出力の雑音
レベルによって制御されることが多い。しかし、FM復
調出力の雑音レベルの検出が困難な場合には、受信信号
レベルによって受信信号の有無を判別し、受信信号の有
無に基づいてFM復調出力のオン、オフを行うことが行
われる。
値検出と実効値検出との2通りの方法がある。実効値検
出の方法には、受信信号瞬時値の実部と虚部とを求め、
それぞれ2乗してから加算し、加算結果の平方根を求め
ることによって得ている。受信信号瞬時値の実部と虚部
を求める簡易な方法として、ディジタル信号処理による
ときは入出力信号間に90度の位相差を生ぜしめる遅延
器を用いて実部と虚部とを求めることができる。
処理による方法を里いた場合の従来の例は、図3に示す
ように構成されている。図3において、FM中間周波信
号をA/D変換器1によってA/D変換し、A/D変換
器1から出力されたデジタルFM中間周波信号はバンド
・パスフィルタを構成するデジタルフィルタ2に供給し
て帯域制限し、帯域制限されたデジタルFM中間周波信
号はデジタルFM復調回路3に供給すると共に受信信号
レベル検出回路18に供給する。デジタルFM復調回路
3から出力されるFM復調出力は、スイッチ回路14を
介して送出する。
て検出された受信信号レベルは信号レベル判別回路19
に供給して、信号レベル判別回路19において設定され
ている判定レベル(信号を受信したと判断すべきレベ
ル)と比較し、検出された受信信号レベルが判定レベル
以上のときはスイッチ回路14をオン状態に制御し、判
定レベル未満のときはスイッチ回路14はオフ状態に制
御する。受信レベル検出回路18、信号レベル判別回路
19およびスイッチ回路14はスケルチ回路を構成して
いる。信号レベル判別回路19の判定レベルには所定幅
のヒステリシス(以下、スケルチ回路のヒステリシス幅
とも記す)が設けてある。
D変換器1におけるサンプリング周波数fsの1/4に
設定し、バンドパスフィルタを構成するデジタルフィル
タ2の通過帯域の中心周波数はfs/4の周波数に設定
してある。
スタ4、乗算器5および6、加算器7および開平演算回
路17から構成されている。デジタルフィルタ2によっ
て帯域制限されたデジタルFM中間周波信号をシフトレ
ジスタ4に供給して、シフトレジスタ4において1サン
プリング期間遅延させて出力させる。シフトレジスタ4
のシフトパルスの周波数も周波数fsに設定されている
ためシフトレジスタ4によるシフトによって、シフトレ
ジスタ4に入力される信号とシフトレジスタ4から出力
される信号との間には90度の位相差が生じている。
によって2乗し、シフトレジスタ4の入力信号は乗算器
6によって2乗し、乗算器5の出力と乗算器6の出力と
は加算器7において加算し、加算器7の出力を開平演算
回路17に供給して開平演算し、開平演算回路17の出
力を信号レベル判別回路19に供給し、開平演算回路1
7から出力された信号の値に基づく信号レベルが判定レ
ベル以上と信号レベル判別回路19において判別された
ときはスイッチ回路14はオン状態に、判定レベル未満
と信号レベル判別回路19において判別されたときはス
イッチ回路14はオフ状態に制御される。
ようなFM受信機では受信帯域制限のためにバンドパス
フィルタが挿入されているが、目的とされる受信信号の
一部も前記バンドパスフィルタによって減衰される。減
衰されるレベルは受信信号のスペクトルの広がりによっ
て異なり、変調指数が大きいか、変調周波数が高いほど
バンドフィルタによって減衰される信号成分が増加し、
受信信号レベル検出回路によって検出される受信信号レ
ベルが低下するという問題点があった。
検出される受信信号レベルの変動は、変調指数と変調周
波数の変化のみならず、バンドパスフィルタの通過帯域
の中心周波数とFM中間周波信号の周波数との間の周波
数ずれによっても生ずる。FM中間周波信号の周波数が
バンドパスフィルタの通過帯域の中心周波数にあれば、
バンドパスフィルタによって減衰される信号レベルは最
小となるが、FM中間周波信号の周波数がバンドパスフ
ィルタの通過帯域の中心周波数からずれることによっ
て、FM中間周波信号の周波数の中心に近いレベルの高
い成分がバンドパスフィルタによって減衰されて、検出
された受信信号レベルが低下するという問題点がある。
て、検出された受信信号レベルが、雑音レベルぎりぎり
のレベルに設定された判別レベルを超えたときは受信信
号ありと判別し、判別レベル未満のときは受信信号なし
と判別することによって受信信号の有無を判別して、F
M復調出力を選択的に遮断するスケルチ制御を行う場
合、検出された受信信号レベルが変調指数や変調周波数
に基づいて変動が生じる。信号レベル判定回路は前記し
たようにヒステリシス幅を持つが、受信信号レベルの変
動幅が前記ヒステリシス幅を超えると受信中にFM復調
出力がオン/オフされることになって受信に障害が生ず
るという問題を生ずる。
によっても受信信号レベル検出回路において検出される
受信信号レベルの変動が抑制されるFM受信機を提供す
ることを目的とする。
機は、帯域制限のためのバンドパスフィルタを通過した
A/D変換されたFM中間周波信号を入力信号としてF
M復調するデジタルFM復調回路を備えたFM受信機に
おいて、前記デジタル復調回路内から前記入力信号を9
0度遅相させた遅相信号を取り出し、前記入力信号に基
づく値をX、前記遅相信号に基づく値をY、αを定数と
したとき、
中間周波信号の周波数が前記バンドパスフィルタの通過
帯域の中心周波数から予め定めた周波数範囲内で偏倚
し、前記バンドパスフィルタによるFM中間周波信号の
減衰がないときの前記入力信号に基づく値を(Xma
x)とし、かつ前記バンドパスフィルタによるFM中間
周波信号の減衰がないときの前記遅相信号に基づく値を
(Ymax)としたとき、
し、演算手段からの出力信号を受信信号レベルとして出
力し、該受信信号レベルに基づいてFM復調出力をオン
・オフすることを特徴とする。
ためのバンドパスフィルタを通過したA/D変換された
FM中間周波信号を入力信号としてFM復調するデジタ
ルFM復調回路を備えたFM受信機において、前記デジ
タル復調回路内から前記入力信号を90度遅相させた遅
相信号が取り出され、前記入力信号に基づく値をX、前
記遅相信号に基づく値をY、αを定数としたとき、
(3)式による演算が行われて、演算出力信号が受信信
号レベルとして出力される。ここで、バンドパスフィル
タから出力されるFM中間周波数信号の周波数がバンド
パスフィルの通過帯域の中心周波数から予め定められた
周波数範囲内で偏倚しているとき(4)式を満たす値に
定数αが設定されている。
ンドパスフィルタの通過帯域の中心周波数からずれてい
るとき、該ずれ量の増加に基づいてバンドパスフィルタ
から出力されるFM中間周波信号のレベルは低下させら
れる。一方、FM中間周波信号の周波数がバンドパスフ
ィルタの通過帯域の中心周波数からずれているとき、該
ずれ量の増加に基づいて|αXY|の値は増加させられ
る。したがってFM中間周波信号の周波数がバンドパス
フィルタの通過帯域の中心周波数からずれているとき、
該ずれに対する(3)式内の第1項と第2項のと和の変
化方向と第3項の変化方向とは互いに逆方向である。
スフィルタの通過帯域の中心周波数からの偏倚が予め定
めた周波数範囲内であるとき(4)式が成立し、FM中
間周波信号の周波数がバンドパスフィルタの通過帯域の
中心周波数からずれているときに、検出された受信信号
レベルの変化が補正されることになり、前記中心周波数
から予め定めた所定範囲内におけるFM中間周波信号の
周波数の変動に対する受信信号の検出レベルの変動は所
定範囲内に抑圧される。
手段の演算において値Xと値Yとの乗算値はデジタルF
M復調回路からの出力としたことを特徴とする。このよ
うにしたことによって、演算手段中における値Xと値Y
との乗算器は不要となって、乗算器の数は1つ減少する
ことになる。
タルFM復調回路はクオドラチュア型デジタル復調回路
であることを特徴とする。
タルFM復調回路に入力されるA/D変換されたFM中
間周波数信号は、FM中間周波数の4倍の周波数でサン
プリングされていることることを特徴とする。
の実施の一形態について説明する。図1は本発明にかか
る実施の一形態のFM受信機の主要部の構成を示すブロ
ック図である。
ミッタ12を介して振幅がリミットされたFM中間周波
信号をA/D変換器1によってA/D変換し、A/D変
換器1から出力されたディジタルFM中間周波信号はバ
ンドパスフィルタを構成するデジタルフィルタ2に供給
して帯域制限し、帯域制限されたデジタルFM中間周波
信号はクオドラチュア型デジタルFM復調回路31に供
給すると共に受信信号レベル検出回路11に供給する。
デジタルFM復調回路31から出力されるFM復調出力
は、スイッチ回路14を介して送出する。
て検出された受信信号レベルは信号レベル判別回路13
に供給して、信号レベル判別回路13において設定され
ている判定レベル(信号を受信したと判断すべきレベル
に基づくレベル)と比較し、検出された受信信号レベル
が判定レベル以上のときはスイッチ回路14をオン状態
に制御し、判定レベル未満のときはスイッチ回路14は
オフ状態に制御する。受信レベル検出回路11、信号レ
ベル判別回路13およびスイッチ回路14はスケルチ回
路を構成している。信号レベル判別回路13の判定レベ
ルには所定幅のヒステリシス(以下、スケルチ回路のヒ
ステリシス幅とも記す)が設けてある。
ング周波数fsはFM中間周波信号の周波数の4倍に設
定し、デジタルフィルタ2の通過帯域の中心周波数はf
s/4の周波数に設定してある。また、クオドラチュア
型FM復調回路31はデジタルフィルタ2によって帯域
制限されたディジタルFM中間周波信号が供給されてデ
ジタルFM中間周波信号を1サンプリング周期ずらすシ
フトレジスタ32とシフトレジスタ32の出力とデジタ
ルフィルタ2によって帯域制限されたデジタルFM中間
周波信号とを乗算する乗算器33とから構成されてい
る。
5、6および9、加算器7および10、絶対値演算回路
8から構成されている。シフトレジスタ32からの出力
信号は乗算器5によって2乗し、シフトレジスタ4の入
力信号は乗算器6によって2乗し、乗算器5の出力と乗
算器6の出力とは加算器7において加算する。FM復調
出力は絶対値演算回路8に供給してFM復調出力の絶対
値を求め、絶対値演算回路の出力は乗算器9において定
数α(α>0)と乗算し、乗算器9の出力と加算器7の
出力とは加算器10によって加算し、加算器10の出力
を信号レベル判別回路13に供給し、加算器10の出力
に基づく信号レベルが判定レベル以上と信号レベル判別
回路13において判別されたときはスイッチ回路14を
オン状態に、判定レベル未満と信号レベル判別回路13
において判別されたときはスイッチ回路14をオフ状態
に制御する。
かかるFM受信機において、FM中間周波信号はリミッ
タによってその振幅がリミットされ、FM中間周波信号
はA/D変換器1によってA/D変換される。A/D変
換器1におけるFM中間周波信号のサンプリング周波数
fsはFM中間周波数の4倍の周波数に設定されている
ことは前記のとおりである。A/D変換されたデジタル
FM中間周波信号はデジタルフィルタ2に供給されて帯
域制限される。
の周波数も周波数fsに設定されていて、シフトレジス
タ32によるシフトによって、シフトレジスタ4に入力
される信号すなわちデジタルフィルタ2によって帯域制
限されたデジタルFM中間周波信号(に基づくFM中間
周波信号)とシフトレジスタ32から出力されるデジタ
ルFM中間周波信号(に基づくFM中間周波信号)との
間には90度の位相差が生じている。そこで、乗算器3
3におけるシフトレジスタ32の入出力の乗算によって
デジタルフィルタ2によって帯域制限されたデジタルF
M中間周波信号信号がFM復調される。
号に基づく値をX(以下単に、入力信号Xとも記す)、
シフトレジスタ4の出力信号に基づく値をY(以下単
に、出力信号Yとも記す)とすると、乗算器5の出力は
Yの2乗であり、乗算器6の出力はXの2乗であり、絶
対値演算回路8の入力はXYであり、絶対値演算回路8
の出力は|XY|となり、乗算器9の出力はα|XY|
となる。したがって、加算器10の出力は下記の(5)
式に示すとおりであり、この出力が受信信号レベルとし
て信号レベル判別回路13へ送出される。ここで、αは
α>0のために、α|XY|は|αXY|と等しい。
位相差を有するレベルの等しい信号Xと信号Yによって
受信信号レベルMAGを実効値で求めると、受信信号レ
ベルMAGは下記の(6)式によって求めることができ
る。
と、実効値で求めた受信信号レベルMAGは下記の
(7)式に示すごとくになる。
なく相対値が判ればよいので平方根を求めずに、下記の
(8)式の値を受信信号レベルMAGとしてもよい。
できることになる。本実施の一形態に戻って、加算器7
の出力は(8)式の値に対応しており、加算器7の出力
にさらに加算器10によって補正値として乗算器9の出
力α|XY|が加算されるが、開平演算が不要であるこ
とには変わりがない。
x)|によって受信信号レベルMAGを求めると、受信
信号レベルMAGの平均値は(2A/π)となる。
が、デジタル信号処理において、信号の周波数に対して
サンプリング点が少ないときは入力される信号のピーク
値をサンプリングできる確率が低くなる。また、FM中
間周波信号の周波数がサンプリング周波数fsの1/4
の周波数に近いとき、サンプリングパルスとFM中間周
波信号の位相関係がFM中間周波信号のピークに近い値
を連続してサンプルできる位相関係の場合と、ピークに
近い値を連続してサンプルできる位相から最大45°離
れる位相関係の場合とが生じ、後者の位相関係のときは
振幅が最大で(1/√2)低くなる。本実施の一形態で
はFM中間周波信号の周波数をサンプリング周波数の1
/4にとっているので、レベルが不安定に変動すること
のない実効値検出のほうがデジタル信号処理に適してい
る。
算器10からの出力は(5)式に示すとおりであり、F
M中間周波信号の周波数がデジタルフィルタ2の通過帯
域の中心周波数fs/4からら予め定めた周波数範囲内
で偏倚し、デジタルフィルタ2によるFM中間周波信号
の減衰がないときにおけるシフトレジスタ32の入力信
号に基づく値を(Xmax)とし、デジタルフィルタ2
によるFM中間周波信号の減衰がないときにおけるシフ
トレジスタ32からの出力信号に基づく値を(Yma
x)としたとき、定数αは下記の(9)式を満たすよう
に設定してある。
心周波数fs/4とFM中間周波信号の周波数とが一致
しているときは、デジタルフィルタ2を通過したFM中
間周波信号の減衰量は最小であって、受信信号レベルの
補正は不要である。FM中間周波信号の周波数がデジタ
ルフィルタ2の通過帯域の中心周波数fs/4からずれ
るにしたがって図2(a)に示すようにデジタルフィル
タ2を通過したFM中間周波信号の減衰量は増加して行
き、受信信号レベルの補正が必要になる。
ルフィルタ2の通過帯域の中心周波数fs/4からずれ
るにしたがい、図2(b)に示すようにシフトレジスタ
32による遅相量にも影響が生じ、FM中間周波信号の
周波数がデジタルフィルタ2の通過帯域の中心周波数f
s/4に等しいときはシフトレジスタ32による遅相量
は90度であり、受信信号レベルの補正は不要である。
FM中間周波信号の周波数がデジタルフィルタ2の通過
帯域の中心周波数fs/4より減少方向にずれたときは
遅相量は90度より減少して0度の方に移相させられ、
FM中間周波信号の周波数がデジタルフィルタ2の通過
帯域の中心周波数fs/4より増加方向にずれたときは
遅相量は90度より増加して180度の方に移相させら
れて、受信信号レベルの補正が必要となる。
の中心周波数fs/4とFM中間周波信号の周波数との
間の周波数偏倚が増加したとき、FM中間周波信号がデ
ジタルフィルタ2を通過することによって減衰する減衰
量が増加していき、加算器7からの出力信号はFM中間
周波信号の周波数がデジタルフィルタ2の通過帯域の中
心周波数数fs/4からの偏倚量にしたがって減少す
る。FM中間周波信号の周波数がサンプリング周波数の
1/4から離れるにしたがって大きな補正値による受信
信号レベルの補正が必要となる。
心周波数fs/4とFM中間周波信号の周波数とが一致
しているときにおいて、受信信号にFM変調がなされて
いないか、または変調指数が小さいときには、FM中間
周波信号の占有帯域の広がりは少なく、デジタルフィル
タ2を通過することによる減衰量は最小となり、受信信
号レベルの補正は不要である。変調指数が増加するにし
たがってFM中間周波信号の占有帯域が広がり、デジタ
ルフィルタ2を通過することによる減衰量も増加して、
受信信号レベルの補正は必要となる。
いないか、または変調度が低いときには、受信信号レベ
ルの補正は不要であり、受信信号に変調がかかると、変
調度に比例して大きな補正値による受信信号レベルの補
正が必要となる。
2(b)に示す特性であり、乗算器33の出力信号の絶
対値を採ったときは補正値|xy|の信号となり、該補
正値に定数αを乗算することによって図2(c)におい
て矢印に示すように定数αの増加によって周波数fs/
4からの周波数偏倚に基づく補正値が増加することにな
る。乗算器9からの出力信号は|αXY|であり、絶対
値演算回路8からの出力信号は(9)式の右辺に示すご
とくである。図2(b)において破線は減衰がないとき
の|αxy|を示し、実線は減衰があるときの|αxy
|を示している。
M復調出力は変調指数が大きいほど大きくなり、デジタ
ルフィルタ2の通過帯域の中心周波数fs/4とFM中
間周波信号の周波数との周波数偏倚量に対する加算器7
からの出力信号の変化の方向と乗算器9からの出力信号
の変化の方向とは互いに逆であり、加算器10によって
加算器7からの出力信号と乗算器9からの出力信号とを
加算することによって受信信号レベルの補正が行えるこ
とになる。
タルフィルタ2の通過帯域の中心周波数から予め定めた
周波数範囲内で偏倚しているとき、(9)式を満たすよ
うに定数α(0<α)を設定することによって、FM中
間周波信号の周波数がデジタルフィルタの通過帯域の中
心周波数から予め定めた周波数範囲内で偏倚していると
きに補正され、前記偏倚した周波数から所定範囲内にお
けるFM中間周波信号の周波数の変動に対する受信信号
の検出レベルの変動は図2(d)に示すようにスケルチ
回路のヒステリシス範囲内に抑圧されることになる。し
たがって、受信信号の検出レベル変動幅がスケルチ回路
のヒステリシス範囲内であれば、受信信号出力が周波数
偏倚によってオン/オフされることがない。
中間周波信号の周波数変動に対する受信信号の検出レベ
ルの変動が小さく0に近いときには、定数αの値は小さ
い値となる。予め定めた所定周波数範囲内におけるFM
中間周波信号の周波数変動に対する受信信号の検出レベ
ルの変動が大きいときには、変動幅に比例して定数αの
値は大きい値となる。
信号の検出レベルの変動が20dBあるようなときに
は、デジタルフィルタ2の通過帯域の中心周波数fs/
4に対するFM中間周波信号の偏倚が大きいか、変調指
数が大きいか、および/または変調周波数が高いために
FM復調出力の歪みが実用にならない程大きくなって正
常な受信音とはならない。したがって、受信信号の検出
レベルの変動が20dBを超えているようなときには、
受信信号の検出レベルを補正することは必要なく、定数
αの最大値は受信信号の検出レベルの変動が20dBの
ときであるとすることができる。
波信号の入力信号Xを、X=Asin(2πωx)と
し、かつデジタルフィルタ2を通過したFM中間周波信
号がデジタルフィルタ2によって減衰を受けないときの
振幅Aを〃A=1〃、20dBの減衰を受けたときの振
幅Aを〃A=0.1〃とすると、(9)式の左辺の値は
0.09となり、右辺の値(αXY)は0.05αであ
って、(9)式から(0.99=0.005α)となっ
て、α≒198となる。これが定数αの取りうる最大値
となる。
出回路の実施の一形態において、例えば、周波数偏移が
5kHz、変調周波数が1kHzで、デジタルフィルタ
2の通過帯域の中心周波数fs/4が455kHz、帯
域幅が12kHzのときに、周波数偏倚を1kHzとし
定数αを〃2〃に設定し、例えば受信信号検出レベルが
0V〜1Vであるとき、FM中間周波信号の周波数範囲
内において受信信号の検出レベルの変化0.02Vがス
ケルチ回路のヒステリシス幅の範囲0.01V以内の
0.0089Vに抑制されたため、受信信号出力が周波
数偏倚によってオン/オフされることがなくなった。
ラチュア型デジタル復調回路31を構成するシフトレジ
スタ32の出力およびFM復調出力を利用することがで
きて、受信レベル検出のために、シフトレジスタおよび
(XY)の乗算器を独立して設ける必要がない。
によれば、受信信号の変調度や変調周波数の変化および
FM中間周波信号の周波数のずれによる信号検出レベル
が補正されて、該受信信号レベルに基づいて受信信号の
有無を判別することによってスケルチ動作を安定化させ
ることができる。
成を示す主要部のブロック図である。
作用の説明に供する説明図である。
ク図である。
Claims (4)
- 【請求項1】帯域制限のためのバンドパスフィルタを通
過したA/D変換されたFM中間周波信号を入力信号と
してFM復調するデジタルFM復調回路を備えたFM受
信機において、前記デジタル復調回路内から前記入力信
号を90度遅相させた遅相信号を取り出し、前記入力信
号に基づく値をX、前記遅相信号に基づく値をY、αを
定数としたとき、 X2+Y2+|αXY| の演算を行う演算手段を備えて、前記FM中間周波信号
の周波数が前記バンドパスフィルタの通過帯域の中心周
波数から予め定めた周波数範囲内で偏倚し、前記バンド
パスフィルタによるFM中間周波信号の減衰がないとき
の前記入力信号に基づく値を(Xmax)とし、かつ前
記バンドパスフィルタによるFM中間周波信号の減衰が
ないときの前記遅相信号に基づく値を(Ymax)とし
たとき、 X2max+Y2max−(X2+Y2)≒|αXY| を満たすように定数α(0<α)を設定し、演算手段か
らの出力信号を受信信号レベルとして出力し、該受信信
号レベルに基づいてFM復調出力をオン・オフすること
を特徴とするFM受信機。 - 【請求項2】請求項1記載のFM受信機において、演算
手段の演算において値Xと値Yとの乗算値はデジタルF
M復調回路からの出力としたことを特徴とするFM受信
機。 - 【請求項3】請求項1または2記載のFM受信機におい
て、デジタルFM復調回路はクオドラチュア型デジタル
復調回路であることを特徴とするFM受信機。 - 【請求項4】請求項1記載のFM受信機において、デジ
タルFM復調回路に入力されるA/D変換されたFM中
間周波数信号は、FM中間周波数の4倍の周波数でサン
プリングされていることを特徴とするFM受信機。
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