JP4307746B2 - 搬送波再生回路および復調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信などに適用可能な直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)を採用する搬送波再生回路、およびこの搬送波再生回路を備えた復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の搬送波再生回路について説明する。近年、移動体通信などでは、ディジタル変復調の研究開発が活発に行われている。特に、携帯電話や業務用無線等の加入者は急速に増加しており、より多くの加入者を収容できる移動体通信システムの開発が急がれている。しかしながら、無線通信に利用できる周波数は有限であるため、より多くの加入者を収容できる移動体通信システムを実現するためには、単位周波数あたりの情報伝送量を大きくすることが必要となる。したがって、情報伝送量を大きくすることが可能な高効率変復調装置の開発は、上記システム容量の増大に対する対策として不可欠な技術となる。なお、高効率変復調装置を実現する方式の一つとして、QAMがあり、移動通信等への適用が期待されている。
【0003】
QAM信号を復調する復調装置に用いられる従来の搬送波再生回路としては、選択制御型のコスタスループ方式の回路が良く知られており、たとえば、「選択制御形16QAM用搬送波再生回路」(堀川、斎藤、信学論(B),J63−B,7,pp.692‐699(昭55−07))に開示されている。この搬送波再生回路では、16QAMにおける受信信号点のうち、I−Q平面上でI,Q軸と45°の関係にある軸上の受信信号点、に対応した信号だけを用いて、搬送波の位相誤差信号を生成している。
【0004】
図9は、従来の受信信号点の選択制御の一例を示す図である。図9に示すように、従来の方式では、16QAMにおける受信信号点のうち、I−Q平面上のI,Q軸と45°の関係にある軸上の受信信号点、に対応した信号だけを用いて位相誤差信号を生成している。一方、I,Q軸と45°の関係にある軸上に位置しない受信信号点に対応した信号については、この信号をそのまま位相誤差信号の生成に用いると位相誤差雑音が増加するため、この信号を除去するように制御している。すなわち、従来方式においては、I−Q平面上における全16点の受信信号点に対応した信号のうち、8点の信号を用いて位相誤差信号を生成していることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、従来の搬送波再生回路においては、たとえば、16QAMの場合、全16点の受信信号点に対応した信号のうち、8点の信号を用いて搬送波の位相誤差信号を生成しているため、搬送波の周波数オフセットなどが存在する周波数引込過程において周波数引込時間が長くなる、という問題があった。また、雑音などの影響による搬送波位相のジッタを十分に低減することができず、誤り率特性が劣化する、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、搬送波の周波数オフセットなどが存在する周波数引込過程において周波数引込時間の短縮を実現し、また、従来よりも良好な誤り率特性を実現することが可能な搬送波再生回路、およびこの搬送波再生回路を備えた復調装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる搬送波再生回路にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を搬送波信号で検波することにより復調信号を得る復調装置に採用され、たとえば、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、前記受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段(後述する実施の形態の信号領域判定部170に相当)と、前記受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、当該受信信号の信号点の位相を回転させる信号制御手段(信号制御部171に相当)と、前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段(位相誤差算出部172に相当)と、前記位相誤差信号を用いて前記搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段(ループフィルタ部18、ディジタルVCO部19に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0008】
つぎの発明にかかる搬送波再生回路にあっては、さらに、前記信号領域判定手段による判定結果を用いて、受信信号に応じた信頼度情報を計算する信頼度情報計算手段(信頼度情報算出部173に相当)、を備え、前記位相誤差算出手段は、前記信頼度情報に基づいて、前記位相誤差信号に対して重み付け処理を行うことを特徴とする。
【0009】
つぎの発明にかかる搬送波再生回路にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を搬送波信号で検波することにより復調信号を得る復調装置に採用され、たとえば、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、前記受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段(信号領域判定部170に相当)と、前記受信信号から位相量を算出する位相量算出手段(位相変換部174に相当)と、前記受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、前記位相量の加減算を行う位相制御手段(位相制御部175に相当)と、前記位相制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段(位相誤算算出部172aに相当)と、前記位相誤差信号を用いて前記搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段(ループフィルタ部18、ディジタルVCO部19に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0010】
つぎの発明にかかる復調装置にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段(乗算器11a,11b、π/2移相器12、発振器13に相当)と、前記アナログ・ベースバンド信号をディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段(A/D14a,14bに相当)と、前記ディジタル・ベースバンド信号に対して再生された搬送波信号に応じた位相回転処理を行う位相回転手段(複素乗算部15に相当)と、位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段(LPF16a,16bに相当)と、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段(データ判定部20に相当)と、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、当該受信信号の信号点の位相を回転させる信号制御手段と、前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
つぎの発明にかかる復調装置にあっては、さらに、前記信号領域判定手段による判定結果を用いて、受信信号に応じた信頼度情報を計算する信頼度情報計算手段、を備え、前記位相誤差算出手段は、前記信頼度情報に基づいて、前記位相誤差信号に対して重み付け処理を行うことを特徴とする。
【0012】
つぎの発明にかかる復調装置にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、前記アナログ・ベースバンド信号をディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、前記ディジタル・ベースバンド信号に対して再生された搬送波信号に応じた位相回転処理を行う位相回転手段と、位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号から位相量を算出する位相量算出手段と、受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、前記位相量の加減算を行う位相制御手段と、前記位相制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
つぎの発明にかかる復調装置にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、前記アナログ・ベースバンド信号をディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、前記ディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号に対して再生された搬送波信号に応じた位相回転処理を行う位相回転手段と、位相回転後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、位相回転後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、当該受信信号の信号点の位相を回転させる信号制御手段と、前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
つぎの発明にかかる復調装置にあっては、直交振幅変調が行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、前記アナログ・ベースバンド信号をディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、前記ディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために信号領域を分割し、波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、当該受信信号の信号点の位相を回転させる信号制御手段と、前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、前記位相誤差信号を用いて前記発振器が出力する正弦波信号の周波数を調整する発振周波数調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる搬送波再生回路および復調装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる復調装置(搬送波再生回路を含む)の実施の形態1の構成を示す図である。この復調装置では、16QAMによる受信信号から搬送波信号を再生し、同期検波を行う。図1において、11a,11bは乗算器であり、12はπ/2移相器であり、13は発振器であり、14a,14bはアナログ/ディジタル変換器(A/D)であり、15は複素乗算部であり、16a,16bは低域通過ろ波器(LPF)であり、17は位相比較部であり、18はループフィルタ部であり、19はディジタルVCO部であり、20はデータ判定部である。また、位相比較部17において、170は信号領域判定部であり、171は信号制御部であり、172は位相誤差算出部である。なお、本実施の形態では、位相比較部17、ループフィルタ部18、およびディジタルVCO部19で搬送波再生回路を構成する。
【0017】
ここで、上記復調装置の動作について説明する。まず、発振器13では、受信IF信号の持つ搬送波周波数とほぼ等しい周波数の正弦波信号を出力する。π/2移相器12では、発振器13から出力された正弦波信号の位相をπ/2ラジアンだけ移相させる。乗算器11aでは、受信IF信号とπ/2移相器12から出力された正弦波信号とを乗算し、Iチャネルのアナログ・ベースバンド信号を出力する。一方、乗算器11bでは、受信IF信号と発振器13から出力された正弦波信号とを乗算し、Qチャネルのアナログ・ベースバンド信号を出力する。
【0018】
A/D14a,14bでは、IチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号をある一定時間間隔でサンプリングするとともに、そのサンプリングされた信号の振幅値をディジタル値に変換し、変換結果としてIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号を出力する。複素乗算部15では、A/D14a,14bから出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号と、後述するディジタルVCO部19から出力された信号と、を複素乗算し、再生された搬送波信号に応じた位相回転処理を行う。LPF16a,16bでは、複素乗算部15から出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号に対してナイキストフィルタなどによる波形整形(フィルタリング処理)を行う。
【0019】
位相比較部17では、まず、信号領域判定部170が、LPF16a,16bから出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の領域判定を行う。
【0020】
図2は、受信信号の選択制御の一例を示す図である。図2に示すように、16QAMでマッピングされたI−Q平面上における信号点のうち、I,Q軸と45°の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、受信信号レベルに関するしきい値R1,R2を設定する。そして、受信信号レベルがR1とR2との間の領域内にあるかどうかを判定し、その領域にあると判定された場合は、さらに、その領域が領域I、すなわち、
0°+90°×N≦θ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)
にあるか、または、その領域が領域II、すなわち、
45°+90°×N≦θ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)
にあるかを判定する。
【0021】
たとえば、LPF16a,16bから出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号をそれぞれRI,RQとすると、受信信号が第1象限にある場合は、以下のように判定される。
R=(RI2+RQ21/2
R1<R<R2、かつRI>RQ>0 ⇒領域I
R1<R<R2、かつRQ>RI>0 ⇒領域II
【0022】
信号制御部171では、信号領域判定部170で判定された結果を用いて、受信信号に対する位相回転制御を行う。すなわち、領域Iにあると判定された場合には、その受信信号を、原点を中心として約+26.6°だけ位相回転し、領域IIにあると判定された場合には、その受信信号を、原点を中心として約−26.6°だけ位相回転する。また、それ以外の領域にあると判定された場合には、位相回転制御は行わずにそのまま出力する。たとえば、信号制御部171より出力されたIチャネルおよびQチャネルの信号をそれぞれRI’,RQ’とすると、以下のように表すことができる。
領域I:
RI’=RI×cos26.6°−RQ×sin26.6°
RQ’=RQ×cos26.6°+RI×sin26.6°
領域II:
RI’=RI×cos26.6°+RQ×sin26.6°
RQ’=RQ×cos26.6°−RI×sin26.6°
上記以外の領域:
RI’=RI
RQ’=RQ
【0023】
位相誤差算出部172では、信号制御部171から出力されたIチャネルおよびQチャネルの信号に対して変調成分を除去し、位相誤差信号を算出する。たとえば、位相誤差算出部172から出力される位相誤差信号をPEとし、Sign[・]が括弧内の信号の符号を表すものとすると、コスタスループ方式を用いた場合、位相誤差信号PEは、(1)式のように表すことができる。
PE=(RQ’×Sign[RI’]−RI’×Sign[RQ’])
/(RI’2+RQ’21/2 (1)
【0024】
ループフィルタ部18では、位相誤差算出部172から算出された位相誤差信号をフィルタリング処理することで雑音成分を低減するとともに、搬送波再生ループの応答特性を決定する。ディジタルVCO部19では、ループフィルタ部18より出力された信号を巡回積分することにより、ディジタル信号処理でアナログVCOと等価な動作を行う。
【0025】
図3は、計算機シミュレーションによる搬送波の周波数オフセットに対する周波数引込特性を示す図である。図3では、搬送波周波数のオフセット量として、0.05ラジアンに相当するオフセット量を与えている。この図から、本実施の形態における周波数引込特性は、従来方式と比較して、その周波数引込時間が約1/2程度に短縮されていることがわかる。これは、従来方式が、位相誤差信号を算出するために、I−Q平面上のI,Q軸と45°の関係にある軸上の8個の受信信号点のみを使用しているのに対し、本実施の形態1が、16個の受信信号点をすべて使用している(従来方式の2倍に相当)ことに起因する。これにより、周波数引込時のディジタルVCO制御量が大きくなるため収束速度が速くなり、引込時間が短縮されることになる。
【0026】
図4は、計算機シミュレーションによる誤り率特性を示す図である。この図から、本実施の形態による誤り率特性は、従来方式と比較して、その特性が改善されていることがわかる。これは、上述したように、従来方式よりも位相誤差信号を算出するために使用する受信信号点の数が多いことに起因する。これにより、雑音などの影響による搬送波位相のジッタ量の低減効果が大きくなり、誤り率特性が改善される。
【0027】
このように、実施の形態1においては、16QAMでマッピングされたI−Q平面上における信号点のうち、I,Q軸と45°の関係にある軸上の受信信号点以外の信号も、位相誤差算出のために利用する構成とした。これにより、従来方式よりも周波数引込時間の短縮を実現することができる。また、雑音などの影響による搬送波位相のジッタ量を低減できるため、良好な誤り率特性を実現することができる。なお、本実施の形態では、位相誤差算出のためにコスタスループによる方式を用いたが、これに限らず、たとえば、データ判定部20のデータ判定結果から変調成分を除去し位相誤差を算出する逆変調方式を用いることとしてもよい。
【0028】
実施の形態2.
図5は、本発明にかかる復調装置(搬送波再生回路を含む)の実施の形態2の構成を示す図である。この復調装置では、前述の実施の形態1と同様に、16QAMによる受信信号から搬送波信号を再生し、同期検波を行う。図5において、17aは前述の位相比較部17とは異なる位相比較部であり、173は信頼度情報算出部である。本実施の形態では、位相比較部17a、ループフィルタ部18、およびディジタルVCO部19で搬送波再生回路を構成する。なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0029】
ここで、実施の形態2の復調装置の動作について説明する。ここでは、前述の実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。信頼度情報算出部173では、信号領域判定部170で計算された判定結果を用いて、その受信信号に応じた信頼度情報を計算する。信頼度情報としては、たとえば、以下のように、信号領域に応じた信頼度情報W1,W2,W3を計算する。
0<R<R1 ⇒W1
R1<R<R2 ⇒W2
R2<R ⇒W3
【0030】
位相誤差算出部172では、信頼度情報算出部173で算出された信頼度情報に応じて位相誤差の重み付け処理を行い、(2)式のように、位相誤差信号PE’を算出する。
PE’=W×(RQ’×Sign[RI’]−RI’×Sign[RQ’])
/(RI’2+RQ’21/2 (2)
ただし、WはW1、W2またはW3となる。
【0031】
このように、実施の形態2においては、位相誤差信号を算出するために、受信信号に応じた、言い換えれば、受信C/N(搬送波対雑音電力比)に応じた信頼度情報を算出し、当該信頼度情報に基づいた重み付け処理を行う構成とした。これにより、信頼度に応じた精度の高い位相誤差信号の算出が可能となるため、前述の実施の形態1よりも周波数引込時間を短縮することができる。また、同様の理由により、前述の実施の形態1よりも搬送波位相のジッタを低減することができる。
【0032】
実施の形態3.
図6は、本発明にかかる復調装置(搬送波再生回路を含む)の実施の形態3の構成を示す図である。この復調装置でも、先に説明した実施の形態1および2と同様に、16QAMによる受信信号から搬送波信号を再生し、同期検波を行う。図6において、17bは先に説明した位相比較部17および17aとは異なる位相比較部であり、172aは先に説明した位相誤差算出部172とは異なる位相誤差算出部であり、174は位相変換部であり、175は位相制御部である。本実施の形態では、位相比較部17b、ループフィルタ部18、およびディジタルVCO部19で搬送波再生回路を構成する。なお、先に説明した実施の形態1または2と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0033】
ここで、実施の形態3の復調装置の動作について説明する。ここでは、先に説明した実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。本実施の形態の位相比較部17bでは、LPF16a,16bから出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号から位相量を計算し、その位相量を信号領域判定部170の判定結果を用いて制御する。
【0034】
具体的にいうと、位相変換部174では、低域通過ろ波器(LPF)16a,16bから出力されたIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号RI,RQから、(3)式のように、位相量θを算出する。
θ=tan-1(RQ/RI) (3)
【0035】
位相制御部175では、信号領域判定部170において受信信号が領域Iにあると判定された場合に、位相変換部174で算出された位相量θに26.6°を加算し、一方、受信信号が領域IIにあると判定された場合については、位相変換部174で算出された位相量θから26.6°を減算する。また、それ以外の領域にあると判定された場合には、位相変換部174で算出された位相量θをそのまま出力する。すなわち、位相制御部175から出力された信号をθ’とすると、θは以下の(4)式,(5)式,(6)式のように表すことができる。
θ’=θ+26.6°(領域I) (4)
θ’=θ−26.6°(領域II) (5)
θ’=θ(上記以外の領域) (6)
【0036】
位相誤差算出部172aでは、位相制御部175から出力された信号に対して変調成分を除去し、位相誤差信号を算出する。たとえば、位相誤差算出部172aから出力される位相誤差信号をPEとすると、PEは(7)式のように表すことができる。
PE=mod(θ´,90°)−45° (7)
ただし、mod(x,y)は、x/yの剰余を表す。
【0037】
このように、実施の形態3においては、受信信号の制御を位相量のみを用いて行う構成とした。したがって、たとえば、位相変換部174における変換処理を、ROM(Read Only Memory)等によるテーブルを用いて実現すれば、受信信号の制御を簡単な加減算で実現することができる。
【0038】
実施の形態4.
先に説明した実施の形態1では、受信信号の位相を回転させる複素乗算部15をLPF16a,16bの前段に配置していた。これに対して、実施の形態4では、複素乗算部15をLPF16a、16bの後段に配置する。
【0039】
図7は、本発明にかかる復調装置(搬送波再生回路を含む)の実施の形態4の構成を示す図である。この復調装置でも、先に説明した実施の形態1〜3と同様に、16QAMによる受信信号から搬送波信号を再生し、同期検波を行う。本実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同様に、位相比較部17、ループフィルタ部18、およびディジタルVCO部19で搬送波再生回路を構成する。なお、先に説明した実施の形態1〜3と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0040】
受信信号の周波数オフセットがLPF16a,16bの有する遮断周波数と比較して大きい場合には、実施の形態1のように、LPF16a,16bの前段に複素乗算部15を配置し、周波数オフセットをLPF16a,16bの前段で除去する必要がある。しかしながら、受信信号の周波数オフセットがLPF16a,16bの有する遮断周波数と比較して十分小さい場合には、複素乗算部15をLPF16a,16bの後段に配置することが可能である。
【0041】
また、LPF16a,16bをFIR(Finite Impulse Response)フィルタなどで実現する場合、複素乗算部15をLPF16a,16bの前段に配置すると、搬送波再生ループ内にFIRフィルタによる大きな遅延が存在することになるため、周波数引込時間が長くなるなど、搬送波再生ループの応答速度の低下が生じる。
【0042】
そこで、本実施の形態では、複素乗算部15をLPF16a、16bの後段に配置し、複素乗算部15から出力される復調信号を信号領域判定部170および信号制御部171の入力とする。
【0043】
このように、実施の形態4においては、複素乗算部15をLPF16a,16bの後段に配置する構成とした。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらに、搬送波再生ループ内の遅延量を小さくできるため、搬送波再生ループの応答速度を速くすることができる。
【0044】
実施の形態5.
図8は、本発明にかかる復調装置の実施の形態5の構成を示す図である。この復調装置でも、先に説明した実施の形態1〜4と同様に、16QAMによる受信信号から搬送波信号を再生し、同期検波を行う。図8において、21は電圧制御発振器(VCO)である。なお、先に説明した実施の形態1〜4と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0045】
本実施の形態では、VCO21にて発生される局部発振信号の周波数を変化させることにより、受信信号の位相を回転させている。具体的にいうと、VCO21では、ループフィルタ部18から出力されるフィルタリング処理後の位相誤差信号を受け取り、その位相誤差信号に応じて局部発振信号の周波数を調整する。
【0046】
このように、実施の形態5において、局部発振信号(VCO21出力)の周波数を変化させることで受信信号の位相を回転させる構成とした。これにより、先に説明した実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらに、前述のディジタルVCO部19や複素乗算部15を削除することができるため、H/W規模の縮小やS/W演算量の低減を実現することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、たとえば、16QAMでマッピングされたI−Q平面上における信号点のうち、I,Q軸と45°の関係にある軸上の受信信号点以外の信号も、位相誤差算出のために利用する構成とした。これにより、従来方式よりも周波数引込時間を短縮することが可能な搬送波再生回路を得ることができる、という効果を奏する。また、雑音などの影響による搬送波位相のジッタ量を低減できるため、良好な誤り率特性を実現することが可能な搬送波再生回路を得ることができる、という効果を奏する。
【0048】
つぎの発明によれば、位相誤差信号を算出するために、受信信号に応じた信頼度情報を算出し、当該信頼度情報に基づいた重み付け処理を行う構成とした。これにより、信頼度に応じた精度の高い位相誤差信号の算出が可能となるため、さらに周波数引込時間を短縮することが可能な搬送波再生回路を得ることができる、という効果を奏する。また、同様の理由により、さらに搬送波位相のジッタを低減することが可能な搬送波再生回路を得ることができる、という効果を奏する。
【0049】
つぎの発明によれば、受信信号の制御を位相量のみを用いて行う構成とした。これにより、受信信号の制御を簡単な加減算で実現することが可能な搬送波再生回路を得ることができる、という効果を奏する。
【0050】
つぎの発明によれば、復調装置内の搬送波再生回路が、たとえば、16QAMでマッピングされたI−Q平面上における信号点のうち、I,Q軸と45°の関係にある軸上の受信信号点以外の信号も、位相誤差算出のために利用する構成とした。これにより、従来方式よりも周波数引込時間を短縮することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。また、雑音などの影響による搬送波位相のジッタ量を低減できるため、良好な誤り率特性を実現することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。
【0051】
つぎの発明によれば、復調装置内の搬送波再生回路が、位相誤差信号を算出するために、受信信号に応じた信頼度情報を算出し、当該信頼度情報に基づいた重み付け処理を行う構成とした。これにより、信頼度に応じた精度の高い位相誤差信号の算出が可能となるため、さらに周波数引込時間を短縮することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。また、同様の理由により、さらに搬送波位相のジッタを低減することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。
【0052】
つぎの発明によれば、復調装置内の搬送波再生回路が、受信信号の制御を位相量のみを用いて行う構成とした。これにより、受信信号の制御を簡単な加減算で実現することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。
【0053】
つぎの発明によれば、位相回転手段を波形整形手段の後段に配置する構成とした。これにより、さらに、搬送波再生ループ内の遅延量を小さくできるため、搬送波再生ループの応答速度を速くすることが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。
【0054】
つぎの発明によれば、局部発振信号の周波数を変化させることで受信信号の位相を回転させる構成とした。これにより、さらに、H/W規模の縮小やS/W演算量の低減を実現することが可能な復調装置を得ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる搬送波再生回路の実施の形態1の構成を示す図である。
【図2】 受信信号の選択制御の一例を示す図である。
【図3】 計算機シミュレーションによる搬送波の周波数オフセットに対する周波数引込特性を示す図である。
【図4】 計算機シミュレーションによる誤り率特性を示す図である。
【図5】 本発明にかかる搬送波再生回路の実施の形態2の構成を示す図である。
【図6】 本発明にかかる搬送波再生回路の実施の形態3の構成を示す図である。
【図7】 本発明にかかる搬送波再生回路の実施の形態4の構成を示す図である。
【図8】 本発明にかかる搬送波再生回路の実施の形態5の構成を示す図である。
【図9】 従来の受信信号点の選択制御の一例を示す図である。
【符号の説明】
11a,11b 乗算器、12 π/2移相器、13 発振器、14a,14b アナログ/ディジタル変換器(A/D)、15 複素乗算部、16a,16b 低域通過ろ波器(LPF)、17,17a,17b 位相比較部、18 ループフィルタ部、19 ディジタルVCO部、20 データ判定部、21 電圧制御発振器(VCO)、170 信号領域判定部、171 信号制御部、172,172a 位相誤差算出部、173 信頼度情報算出部、174 位相変換部、175 位相制御部。

Claims (7)

  1. 16QAMが行われた受信信号を搬送波信号で検波することにより復調信号を得る復調装置、に採用された搬送波再生回路において、
    IチャネルおよびQチャネルの2つの並列路を介して受信した前記受信信号と所定の搬送波信号とを乗算し、当該所定の搬送波信号に応じた位相回転処理を実行する複素乗算手段と、
    I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、I−Q平面上において、前記それ以外の信号点のみを識別するための受信レベルに関する2つのしきい値R1、R2を設定し(R1<R2)、当該しきい値により信号領域を3分割し、さらに、受信レベルがR1とR2の間となる領域を「0°+90°×Nθ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域Iと「45°+90°×Nθ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域IIとに分割し、前記複素乗算手段から受け取った位相回転処理実行後の信号を用いて、前記受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、
    前記受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定され、前記領域Iまたは領域IIに属していると判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、前記複素乗算手段から受け取った位相回転処理実行後の信号に対する位相回転制御を実行して出力し、前記領域Iおよび領域II以外の領域にあると判定された場合には当該位相回転処理実行後の信号に対する位相回転制御を実行せずに出力する信号制御手段と、
    前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、
    前記位相誤差信号を用いて前記搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、
    を備え
    前記搬送波信号再生手段により再生された搬送波信号を前記所定の搬送波信号とし、
    前記複素乗算手段、前記信号領域判定手段、前記信号制御手段、前記位相誤差算出手段、前記搬送波信号再生手段の順で、単一の搬送波再生ループによる搬送波信号の再生処理を繰り返し実行することによって、周波数引込および位相同期を行うことを特徴とする搬送波再生回路。
  2. さらに、前記信号領域判定手段による判定結果(「0<受信レベル<R1」、「R1<受信レベル<R2」または「R2<受信レベル」)に基づいて、受信レベルに応じた信頼度情報を計算する信頼度情報計算手段、
    を備え、
    前記位相誤差算出手段は、前記信頼度情報に基づいて、前記位相誤差信号に対して重み付け処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の搬送波再生回路。
  3. 16QAMが行われた受信信号を搬送波信号で検波することにより復調信号を得る復調装置、に採用された搬送波再生回路において、
    IチャネルおよびQチャネルの2つの並列路を介して受信した前記受信信号と所定の搬送波信号とを乗算し、当該所定の搬送波信号に応じた位相回転処理を実行する複素乗算手段と、
    I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、I−Q平面上において、前記それ以外の信号点のみを識別するための受信レベルに関する2つのしきい値R1、R2を設定し(R1<R2)、当該しきい値により信号領域を3分割し、さらに、受信レベルがR1とR2の間となる領域を「0°+90°×Nθ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域Iと「45°+90°×Nθ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域IIとに分割し、前記複素乗算手段から受け取った位相回転処理実行後の信号を用いて、前記受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、
    前記複素乗算手段から受け取った位相回転処理実行後の信号から位相量を算出する位相量算出手段と、
    前記受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定され、前記領域Iまたは領域IIに属していると判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように前記位相量に対して加減算を行い出力し、前記領域Iおよび領域II以外の領域にあると判定された場合には前記位相量を出力する位相制御手段と、
    前記位相制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、
    前記位相誤差信号を用いて前記搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、
    を備え
    前記搬送波信号再生手段により再生された搬送波信号を前記所定の搬送波信号とし、
    前記複素乗算手段、前記信号領域判定手段および前記位相量算出手段、前記位相制御手段、前記位相誤差算出手段、前記搬送波信号再生手段の順で、単一の搬送波再生ループによる搬送波信号の再生処理を繰り返し実行することによって、周波数引込および位相同期を行うことを特徴とする搬送波再生回路。
  4. 16QAMが行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてIチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、
    前記IチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号をIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、
    IチャネルおよびQチャネルの2つの並列路を介して前記アナログ/ディジタル変換手段から受信した前記ディジタル・ベースバンド信号と、所定の搬送波信号とを乗算し、当該所定の搬送波信号に応じた位相回転処理を実行する複素乗算手段と、
    位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、
    波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、
    I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、I−Q平面上において、前記それ以外の信号点のみを識別するための受信レベルに関する2つのしきい値R1、R2を設定し(R1<R2)、当該しきい値により信号領域を3分割し、さらに、受信レベルがR1とR2の間となる領域を「0°+90°×Nθ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域Iと「45°+90°×Nθ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域IIとに分割し、前記波形整形手段から受け取った波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、
    受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定され、前記領域Iまたは領域IIに属していると判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、前記波形整形手段から受け取った波形整形後のディジタル・ベースバンド信号に対する位相回転制御を実行して出力し、前記領域Iおよび領域II以外の領域にあると判定された場合には当該波形整形後のディジタル・ベースバンド信号に対する位相回転制御を実行せずに出力する信号制御手段と、
    前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、
    前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、
    を備え
    前記搬送波信号再生手段により再生された搬送波信号を前記所定の搬送波信号とし、
    前記複素乗算手段、前記波形整形手段、前記信号領域判定手段、前記信号制御手段、前記位相誤差算出手段、前記搬送波信号再生手段の順で、単一の搬送波再生ループによる搬送波信号の再生処理を繰り返し実行することによって、周波数引込および位相同期を行うことを特徴とする復調装置。
  5. さらに、前記信号領域判定手段による判定結果(「0<受信レベル<R1」、「R1<受信レベル<R2」または「R2<受信レベル」)に基づいて、受信レベルに応じた信頼度情報を計算する信頼度情報計算手段、
    を備え、
    前記位相誤差算出手段は、前記信頼度情報に基づいて、前記位相誤差信号に対して重み付け処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の復調装置。
  6. 16QAMが行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてIチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、
    前記IチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号をIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、
    IチャネルおよびQチャネルの2つの並列路を介して前記アナログ/ディジタル変換手段から受信した前記ディジタル・ベースバンド信号と、所定の搬送波信号とを乗算し、当該所定の搬送波信号に応じた位相回転処理を実行する複素乗算手段と、
    位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、
    波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、
    I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、I−Q平面上において、前記それ以外の信号点のみを識別するための受信レベルに関する2つのしきい値R1、R2を設定し(R1<R2)、当該しきい値により信号領域を3分割し、さらに、受信レベルがR1とR2の間となる領域を「0°+90°×Nθ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域Iと「45°+90°×Nθ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域IIとに分割し、前記波形整形手段から受け取った波形整形後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、
    前記波形整形手段から受け取った波形整形後のディジタル・ベースバンド信号から位相量を算出する位相量算出手段と、
    前記受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定され、前記領域Iまたは領域IIに属していると判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように前記位相量に対して加減算を行い出力し、前記領域Iおよび領域II以外の領域にあると判定された場合には前記位相量を出力する位相制御手段と、
    前記位相制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、
    前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、
    を備え
    前記搬送波信号再生手段により再生された搬送波信号を前記所定の搬送波信号とし、 前記複素乗算手段、前記波形整形手段、前記信号領域判定手段および前記位相量算出手段、前記位相制御手段、前記位相誤差算出手段、前記搬送波信号再生手段の順で、単一の搬送波再生ループによる搬送波信号の再生処理を繰り返し実行することによって、周波数引込および位相同期を行うことを特徴とする復調装置。
  7. 16QAMが行われた受信信号を発振器が出力する正弦波信号を用いてIチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号に変換する周波数変換手段と、
    前記IチャネルおよびQチャネルのアナログ・ベースバンド信号をIチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号に変換するアナログ/ディジタル変換手段と、
    前記IチャネルおよびQチャネルのディジタル・ベースバンド信号に対して所定のフィルタリング処理を行う波形整形手段と、
    IチャネルおよびQチャネルの2つの並列路を介して前記波形整形手段から受信した波形整形後のディジタル・ベースバンド信号と、所定の搬送波信号とを乗算し、当該所定の搬送波信号に応じた位相回転処理を実行する複素乗算手段と、
    位相回転後のディジタル・ベースバンド信号を判定して復調信号を得る判定手段と、
    I−Q平面上のI,Q軸と45度の関係にある軸上に位置する信号点とそれ以外の信号点とを識別するために、I−Q平面上において、前記それ以外の信号点のみを識別するための受信レベルに関する2つのしきい値R1、R2を設定し(R1<R2)、当該しきい値により信号領域を3分割し、さらに、受信レベルがR1とR2の間となる領域を「0°+90°×Nθ<45°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域Iと「45°+90°×Nθ<90°+90°×N(N=0,1,2,3)」を満たす領域IIとに分割し、前記複素乗算手段から受け取った位相回転後のディジタル・ベースバンド信号を用いて、受信信号の信号点が、どの信号領域に属するかを判定する信号領域判定手段と、
    受信信号の信号点がI,Q軸と45度の関係にある軸上の信号点に対応した信号領域に属していないと判定され、前記領域Iまたは領域IIに属していると判定された場合に、当該I,Q軸と45度の関係を有するように、前記複素乗算手段から受け取った位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対する位相回転制御を実行して出力し、前記領域Iおよび領域II以外の領域にあると判定された場合には当該位相回転後のディジタル・ベースバンド信号に対する位相回転制御を実行せずに出力する信号制御手段と、
    前記信号制御手段出力の信号を用いて位相誤差信号を算出する位相誤差算出手段と、
    前記位相誤差信号を用いて搬送波信号を再生する搬送波信号再生手段と、
    を備え
    前記搬送波信号再生手段により再生された搬送波信号を前記所定の搬送波信号とし、
    前記複素乗算手段、前記信号領域判定手段、前記信号制御手段、前記位相誤差算出手段、前記搬送波信号再生手段の順で、単一の搬送波再生ループによる搬送波信号の再生処理を繰り返し実行することによって、周波数引込および位相同期を行うことを特徴とする復調装置。
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