JP3188356B2 - 時分割多重通信チャネル用ディジタル復調方法及び回路 - Google Patents
時分割多重通信チャネル用ディジタル復調方法及び回路Info
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Description
通信(TDMA)チャネルにおけるディジタル復調回路
に関し、特に、π/4−DQPSK(Differentially E
ncoded Quadrature Phase Shift Keying)方式で変調さ
れた信号に対する復調方法及びその回路に関するもので
ある。
位相を変調させるディジタルデータ変調方式の一つであ
る。このπ/4−DQPSKの変調方式は、変調された
信号の位相の最大瞬間遷移値が既存のQPSKの変調方
式より小さいので、変調された信号の瞬間位相遷移によ
る帯域拡散が少ないという長所がある。
の復調方式についての従来例を図14に示す。π/4−
DQPSK方式で変調された信号の復調は、アンテナ1
01を通じて線形受信機(linear receiver)103で
受信される。この線形受信機103の出力は遅延回路1
25に入力されて遅延され、乗算器119、121に出
力される。また、線形受信機103の出力は、逓倍器1
05にも入力されて4逓倍された後、1/2シンボルク
ロック部109の出力とミクサ107でミキシングされ
る。すなわち、ミクサ107における1/2シンボルク
ロック部109の出力とのミキシングにより、逓倍器1
05の出力から、受信信号帯域の基底帯域で正確なデー
タクロック検出が行われる。
(band-pass flter)111を経て一定の帯域内で濾波
されてリミッタ113に入力される。そして、リミッタ
113で信号の中の一定の範囲を外れる部分が除去され
た後、分周器115において4分周され、この分周器1
15の出力は、乗算器119と移相器117に入力され
る。移相器117では、分周器115の出力を90°位
相変化させ、乗算器121に出力する。そして、乗算器
119は、前記遅延回路125で遅延された信号と分周
器115の出力とを乗算し、差動位相検波器123に送
出する。また、乗算器121は、前記遅延回路125で
遅延された信号と移相器117の出力とを乗算し、差動
位相検波器123に送出する。これら乗算器119、1
21の各出力を受ける差動位相検波器123では、その
乗算器119、121の各出力信号の位相差に従って2
進データを出力する。
て復調が行われるようになっているが、このような復調
方式では、2進データの正確な検出のため、シンボルク
ロック復調回路に帰還回路を含む位相同期ループ回路を
使用する必要性や、2乗以上の逓倍器を使用する必要性
等がある。そのために、構成される復調回路の設計が非
常に複雑になってしまい、所望の性能を満たす回路の実
現が難しく、設計期間が長くなる等の問題点がある。
は、設計が容易で所望の性能の回路を実現し易く、クロ
ック復調回路を必要とせずにすむような復調方法及び回
路の提供を目的とする。
PSK)方式で変調されて伝送された信号を復調する際
に、多重経路フェージング(Multipath Fading)の影響
によるビットエラー発生率を抑えることができる復調方
法及び回路の提供を目的とする。
適し、周辺回路との接続が容易なディジタル処理方式の
復調方法及び復調回路の提供を目的とする。
るために本発明による復調回路では、送信端でπ/4−
DQPSK方式で変調されて伝送されてくる受信信号の
搬送波を除去し、その変調されている情報を基底帯域に
遷移させ、この基底帯域信号をディジタル信号に変換し
てメモリに貯蔵し、ディジタル信号処理によりメモリに
貯蔵された2進ディジタルデータをディジタル方式で復
元するようにしている。より具体的には、復調回路の全
体的構成を直交型(Quadrature Type)とし、該復調回
路に搬送波にのせられて受信されるπ/4−DQPSK
方式変調信号を基底帯域に遷移させると共にI、Qチャ
ネルに分離し、これらI、Qチャネルに分離された各信
号を、受信信号のもとのデータ伝送速度の定数倍に相当
する周波数をもつ、送信部と同期していない所定のクロ
ックによりオーバーサンプリング(Oversampling)して
中間バッファメモリに貯蔵し、該中間バッファメモリに
貯蔵されたディジタル受信信号をディジタルシグナルプ
ロセッサでの位相比較又はビタビアルゴリズム(Viterb
i algorithm)を用いて2進データに復調するようにし
ている。
ことになり、時間同期部、受信位相決定部、そして差動
位相検出部を通過しつつ最終の2進データが復調され
る。
れる信号は、搬送波を使用する一般的な時分割多重通信
方式で送・受信され、タイムスロットごとに定められた
ビット数のトレーニングシーケンス(トレーニングデー
タ列)を含んでいる。
(ヴィテルビ)等化方法を使用することで、前述のよう
な復調時の多重経路フェージングにより発生される伝送
データエラーを減少させられ、一層向上した復調効果を
得ることもできる。
参照して詳細に説明する。尚、各図面において、同じ部
分には可能な限り同じ符号を使用する。
を示すブロック図で、同図より分かるように、この例の
復調回路はRF(Radio Frequency)処理部1とディジ
タル処理部2に大別される。RF処理部1は、受信され
たπ/4−DQPSK方式変調信号を基底帯域に遷移さ
せると共にI、Qチャネルに分離させる部分であり、デ
ィジタル処理部2は、DSP(Digital Signal Process
or)のためのA/D変換部、DSP、及び周辺メモリ部
で構成される。
/4−DQPSK方式変調信号は、RF処理部1の受信
フィルタ201で濾波される。その濾波された信号は、
乗算器202で局部発振器213からの局部搬送波fo
と乗算されて基底帯域に遷移させられると共にIチャネ
ルに分離され、また、局部搬送波foをπ/2位相遷移
器204で90°シフトさせた信号と乗算器203で乗
算されると共にQチャネルに分離される。
ている。第1、第2低域フィルタ(low-pass filter)
205、206は、乗算器202、203で分離されて
I、Qチャネルを通過する各信号を低域濾波する。第
1、第2A/D変換器207、208は、第1、第2低
域フィルタ205、206で濾波されてI、Qチャネル
を通過する基底帯域の各アナログ信号をディジタルに変
換する。デュアルポートタイプ(Dual Port Type)の中
間バッファメモリ217は、第1、第2A/D変換器2
07、208から出力される信号が記録される速度とそ
れを読出す速度とが異なるので、所定のタイミングをも
って緩衝(バッファ)する。クロック発生器304は、
第1、第2A/D変換器207、208のオーバーサン
プリング用クロック及び中間バッファメモリ217のバ
ッファ用クロックを提供する。基準波形メモリ209
は、基準変調波形に対するデータ(基準トレーニング変
調波形)を貯蔵している。時間同期部218は、中間バ
ッファメモリ217の出力と基準波形メモリ209で発
生される基準トレーニング(Training)変調波形との複
素相関(Complex Correlation)関数の値を計算し、そ
の計算された複素相関関数値のタイムスロット内での最
大ピーク点を検出し、該最大ピーク点を基準としてI、
Qチャネルのデータセットを選択して出力する。受信位
相決定部210は、時間同期部218で選択されたI、
Qチャネル上の受信信号から周期(T)ごとに受信信号
の位相を決定する。差動位相検出及び2進データ決定部
211は、受信位相決定部210で決定された信号の位
相に従って符号化のための位相差を検出し、その検出さ
れた位相差によりπ/4−DQPSKの変調特性に応じ
た2進データを決定する。並列/直列変換器212は、
差動位相検出及び2進データ決定部211から一度に出
力される差動位相値を直列に変換し、2ビット単位で出
力する。
構成を示すブロック図である。図1に示す時間同期部2
18、受信位相決定部210、差動位相検出及び2進デ
ータ決定部211、及び並列/直列変換器212は、デ
ィジタルシグナルプロセッサ303内において、後述の
図3で説明するようにソフトウエア的に実現され、ま
た、第1、第2メモリ301、302は、基準波形メモ
リ209の機能を遂行すると共に、図3及び図5〜図9
に示すようなプログラムを内蔵している。そしてディジ
タルシグナルプロセッサ303で、中間バッファメモリ
217A、217Bから出力されるデータを受けて処理
するようになっている。
ローチャートであって、過程4a〜4dはRF処理部1
における過程、過程4e〜4lはディジタルシグナルプ
ロセッサ303でソフトウェア的に処理される復調処理
過程400を、それぞれ示している。
ける復調処理過程400は、RF処理過程4dの中間メ
モリに貯蔵されたデータを読み出し、基準トレーニング
変調波形を用いて複素相関関数を計算し、データ位置を
検出する第1過程と、第1過程で検出したデータ位置を
示す複素相関関数の値からタイムスロット内のデータの
最大ピーク点を検出する第2過程と、第2過程で検出し
た最大ピーク点の情報を基に、I、Qチャネル上の受信
データ列〔2×(L)〕で最大ピーク点を含んでいる信
号セットを選択決定する第3過程と、第3過程で決定さ
れた受信信号セットから位相差を検出して2進データを
決定し、これを直列に変換して復調された2進データ列
として出力する第4過程と、からなる処理過程とされて
いる。
(symbol)○×、○+の位相決定、及び、I、Qチャネ
ル振幅領域における位相決定のための境界状態を示すも
のである。図4Aは偶数番目のシンボル○×を所定の位
相境界内で一つの値を有するようにした例示図、図4B
はI、Qチャネル振幅領域での偶数番目のシンボル○×
の境界値を示す例示図、図4Cは奇数番目のシンボル○
+を所定の位相境界内で一つの値を有するようにした例
示図、図4DはI、Qチャネル振幅領域での奇数番目の
シンボル○+の境界値を示す例示図である。
をより具体的に示したフローチャートである。
について詳細に説明する。
理部1の処理により、受信されたπ/4−DQPSK方
式変調信号〔r(t)=Acos[wct+φ(t)]
+n(t);n(t)=雑音信号〕は、乗算器202、
203に入力されて局部発振器213からの局部搬送波
foにより乗算器202、203で乗算される。すなわ
ち、乗算器202では局部搬送波foとの乗算を行って
Iチャネルに分離し、一方、乗算器203ではπ/2位
相遷移器204の出力との乗算を行ってQチャネルに分
離する〔rBB(t)=rI (t)+jrQ (t)+nBB
(t)=A′[cosφ(t)+jsinφ(t)]+
nBB(t);nBB(t)=基底帯域雑音信号〕。そし
て、この分離されたI、Qチャネルの各信号は、第1、
第2低域フィルタ205、206を通じて濾波され、第
1、第2A/D変換器207、208でA/D変換され
る〔r[p]=rI [p]+jrQ [p]=rI (pT
s)+jrQ (pTs);p=0,…,K*L−1、T
s=サンプリング周期〕。これら第1、第2A/D変換
器207、208で変換された各データは、中間バッフ
ァメモリ217A、217Bに貯蔵される。
中間バッファメモリ217は、図1及び図2に示すよう
にクロック発生器304の出力によって制御される。第
1、第2A/D変換器207、208にはディジタルデ
ータ変換のために、変調前のディジタルデータのもつ周
波数の定数倍に相当する周波数を有するオーバーサンプ
リングクロックが必要とされ、中間バッファメモリ21
7A、217Bには読出/書込制御信号及び制御用クロ
ックが必要とされる。
303は、図1に示すディジタル処理部2の各機能を実
行するもので、中間バッファメモリ217からディジタ
ルデータを読出して過程4e〜4lに示す復調アルゴリ
ズムを遂行し、2進データ(0又は1)への復調を行
う。次に、過程4e〜4jにおける具体的処理例を図5
〜図9を参照して説明する。
ロセッサ303は、復調のために中間バッファメモリ2
17A、217Bからデータを読出す。このディジタル
シグナルプロセッサ303は、中間バッファメモリ21
7A、217BからI、Qチャネルに分離されて記録さ
れたデータを読出すため、過程6a(図5)でサンプリ
ング周期のインデックス(p)を(0)とし、過程6b
で中間バッファメモリ217A、217BからI、Qチ
ャネルのデータ〔rI [p],rQ [p]〕を読出
す。さらに、ディジタルシグナルプロセッサ303は、
サンプリング周期インデックス(p)に該当する値を過
程6bで読出し、過程6cで、このサンプリング周期イ
ンデックス(p)が最後に該当するところに至ったか否
かをチェックする。つまり、サンプリング周期のインデ
ックス(p)が、オーバーサンプリング速度(K)*メ
ッセージ長(L;例えば1486ビット)を計算した値
に至ったか否かをチェックする。そして、ディジタルシ
グナルプロセッサ303は、最終のサンプリング周期イ
ンデックス(p=K×L)に到達しなかった場合には過
程6dでインデックス(p)を増加させ(p=p+
1)、過程6bを繰返す。一方、メッセージの終りに至
った場合には、過程4fへいき、第1、第2メモリ30
1、302からの基準トレーニング変調波形と中間バッ
ファメモリ217から読出したデータから複素相関関数
を計算する。
形メモリ209)には、後述の図11に示すようなSビ
ットのトレーニングシーケンスをπ/4−DQPSK方
式で変調して雑音のない理想的な波形をつくり、これを
シンボルレート(symbol rate)でサンプリングした
後、量子化した値、すなわち基準トレーニング変調波形
が貯蔵されている。
素相関関数の計算について、図6を参照して具体的に説
明する。過程6eにおいて、ディジタルシグナルプロセ
ッサ303は複素相関関数の処理のためのインデックス
(j)を初期状態(0)とし、さらに過程6fで、Iチ
ャネルに対して複素相関関数の計算用インデックス(l
l)を初期状態(0)とし、Qチャネルに対して複素相
関関数の計算用インデックス(mm)を初期状態(0)
とする。そして、過程6g、6hにおいて、ディジタル
シグナルプロセッサ303は、第1、第2メモリ30
1、302に貯蔵されている基準トレーニング変調波形
〔m[u]=m I [u]+jm Q [u];u=0,
1,2,…〕と過程6bでの入力信号とを乗算して、複
素相関関数の実数部値RI rm[j]と虚数部値R
Q rm[j]を求める〔RI rm[j]=RI r
m[j]+{rI [K*ll+j]*mI [ll]
+rQ[K*ll+j]*mQ [ll]}〕、〔R
Q rm[j]=RQ rm[j]−{rI [K*m
m+j]*mQ [mm]+rQ [K*mm+j]*
mI [mm]}〕。次いで過程6iで、I、Qチャネ
ルに対する複素相関関数計算用インデックス(ll、m
m)について、基準トレーニング変調波形との同期化の
ためのワード長(S)に至ったか否かをチェックする
(例えばS=26ビット)。ディジタルシグナルプロセ
ッサ303はこの過程6iで、I、Qチャネルの複素相
関関数の計算用インデックス(ll、mm)の値が基準
同期化ワード長(S)に到達しなかった場合、過程6k
でI、Qチャネル複素相関関数の計算用インデックス
(ll、mm)を増加させ(ll=ll+1、mm=m
m+1)、過程6g、6hを再度実行する。一方、I、
Qチャネル複素相関関数の計算用インデックス(ll、
mm)が基準同期化ワード長(S)に至った場合には、
過程6jで、指定したインデックス(j)について、オ
ーバーサンプリング速度(K)とメッセージ長(L)を
乗算して(K*L)これから基準同期化ワード長(S)
を除いた値(K*L−S)に該当するところに至ったか
否かをチェックする(j=K*L−S)。インデックス
(j)が『K*L−S』の値に到達しなかった場合に
は、過程6lでこのインデックス(j)を増加させ(j
=j+1)、過程6mで次の複素相関関数値を計算する
ため、計算に使用中であるバッファを0に初期化させる
〔Rrm[j]=0〕。一方、過程6jのチェック結果
でインデックス(j)が『K*L−S』に至った場合に
は過程4gとなり、入力信号の最大ピーク点を検出す
る。
図7を参照して詳細に説明する。過程6nで、ディジタ
ルシグナルプロセッサ303は、過程4fにおける複素
数を処理した値から同期をとるためのインデックス
(n)を初期化状態(0)とし、過程6oで、各インデ
ックスで指定される該当ピーク値を計算する〔R[n]
=(RI rm[n])2 +(RQ rm[n])2 〕。そ
して過程6pで、ディジタルシグナルプロセッサ303
は過程6oでの各伝送周期インデックス(n)を指定
し、ピーク値計算をすべて終えたかどうかをチェックし
て(K*L−S)、未完の場合には過程6gで伝送周期
インデックス(n)を増加させて(n=n+1)過程6
oを再度実行し、すべて終えた時には、過程6rにおい
て過程6oで計算したピーク値から最大ピーク点を順次
に追跡して探すために、インデックス(n)、貯蔵変数
(temp)、ピーク点を探すための変数(tp)を初
期化状態(0)とする。そして、過程6sで、過程6o
の計算値R[n]が貯蔵変数(temp)以上であるか
どうかをチェックする。過程6sでの結果がYESのと
き、ディジタルシグナルプロセッサ303は第1、第2
メモリ301、302に記録を行う。すなわち、過程6
vは、複素相関関数の最大値が位置するインデックスを
探す過程で、貯蔵変数(temp)よりR[n+1]が
大きければ、そのR[n+1]を貯蔵変数(temp)
として書込み、そのときのインデックス(n+1)を変
数(tp)とする。そして過程6tでメッセージ全体
(K*L−S)に対して計算を完了したか否かをチェッ
クする。過程6tで計算が完了していないと判断される
と、過程6uでインデックス(n)を増加させ(n=n
+1)、次のピーク値を以前に貯蔵されたピーク値と比
較し、その大きさを判断する。
03は、以前の値より現在の値が大きければ代置して貯
蔵し、逆であれば以前の値をそのまま維持する。すなわ
ち、このような過程を経ることで、ディジタルシグナル
プロセッサ303が以前の値と現在の値を比較してい
き、大きい値が第1及び第2メモリ301、302に残
され、最大ピーク値が検出される。つまり、最大値の位
置するインデックスが変数(tp)として残ることにな
る。したがって、(tp)を同期化情報として使用する
ことが可能となる。
そのポイントを検出することができ、これによって過程
4hで、最大ピーク点(tp)を含んでいるデータセッ
トを選択できる。前記の受信されるディジタル信号〔r
[p]〕は、同期がとれる一つのデータセットを選択す
るために、次のようにK個のデータセットを有してい
る。
*K](w=0,…,L−1);rK1[w]=rI [w
*K+1]+jrQ [w*K+1](w=0,…,L−
1); rK2[w]=rI [w*K+2]+jrQ [w
*K+2](w=0,…,L−1); …… ; r
K-1 [w]=rI [w*K+(K−1)]+jrQ [w
*K+(K−1)](w=0,…,L−1)
ットのうち、最大ピーク点(tp)の属するセットを選
択するには、次の式を用いる。
K)]+jrQtp [w*K+(tp%K)]ここで、
(tp%K)はモジュラ(mldular )演算を意味する。
過程4hにおいて、受信信号のすべてのセットの中で最
大ピーク点を含んでいるセットから、tpの属するr
Ktp [w]=rItp [w*K+(tp%K)]+jr
Qtp [w*K+(tp%K)]のセットを選択した後、
過程4iで受信信号の位相を決定する。これを、図8を
参照して具体的に説明する。
めのインデックス(k)を初期化状態(0)とし、受信
信号の位相決定について、図4Aに示すような偶数シン
ボル○×と図4Cに示すような奇数シンボル○+に区別
して決定可能とする。
決定は、図4Aに示すように0、π/2、π、3π/2
の値のうちの一つの選択でなされ、I、Qチャネル振幅
領域における決定のための境界値は、図4Bに示すよう
に負(−)、正(+)のうちの一つの値から求められ
る。
は、図4Cに示すようにπ/4、3π/4、−3π/
4、−π/4の値のうちから一つが選択され、振幅領域
での位相決定は図4Dに示すような境界値から求め得
る。
○×、○+の受信位相値は、上記の境界値を用いて次の
表1、表2により決定される。表1、表2のIKT′とQ
KT′は、それぞれI、Qチャネルでのt=KTの場合の
受信信号値の大きさであり、φn′は受信位相になる。
したがって、偶・奇数番目のシンボル○×、○+に対す
る受信位相が決定される。
位相決定(K=1,2,…,L/2)
位相決定〔K=0,1,2,…,(L−1)/2〕
入力信号は少なくとも図4A、Cに示したいずれか一つ
の範囲の位相に位置するようになる。これを順次に過程
7dでチェックし、L/2に達しなかったときに過程7
eでインデックス(k)を増加させつつ(k=k+
1)、すべてのメッセージに対して処理を行って受信信
号の位相を決定する。
ルの位相値から、ディジタルシグナルプロセッサ303
が過程4jにおいてシンボル間の位相差を求め、それを
基に受信データを決定する。これについて図9を参照し
て具体的に説明する。過程7fで、ディジタルシグナル
プロセッサ303は位相差を検出するためのインデック
ス(w)を初期化状態(0)とし、過程7gで、以前の
シンボル(φ[w])と以後のシンボル(φ[w+
1])から位相差を計算して、過程7h、7iを経てす
べてのシンボルに対して位相差を計算する。
程7kにおいてディジタルシグナルプロセッサ303
は、次の表3のように、位相差(φdiff[w])すなわ
ち−3π/4〜−π/4に従ってデータ(XK 、YK )
の“0”、“1”を決定する。
値から順次に読出してデータを決定するためにインデッ
クス(w)を初期化状態(0)とした後、過程7kで、
最初の値(w=1)から該当位相差に対応するデータを
表3に基づいて決定し、次いで過程7lで、伝送周期イ
ンデックス(w)が全メッセージ(L)に至ったか否か
をチェックし、到達していない場合には過程7mでイン
デックス(w)を増加させ(w=w+1)、過程7kを
実行する。
が決定されると、続く過程4kで直列に変換された後、
過程4lで復調された2進データが発生される。
を基底帯域に遷移させた後のA/D変換の際に、クロッ
ク復調回路を経る必要がなく、送信端と同期していない
所定のクロックを使用して復調過程が行われる。したが
って、クロック復調回路を必要としないので複雑化を避
けることができ、全体的回路構成が簡素化される。ま
た、基底帯域での復調回路がディジタル方式で構成され
るので、移動通信機器に使用される等化器(Equalizer
)との信号接続や、周辺制御回路との接続が容易とな
る。さらに、小型1チップ化が、既存回路に比べて格段
に容易に行えるという利点がある。
の図10に示す実施例は、多重経路フェージング効果に
よって発生する伝送データのエラー率を減少させるため
にビタビ等化手段を採用し、同期をより簡単な方式で処
理するために、受信された信号のトレーニングシーケン
ス部分を検出するときも、所定のデータ列、すなわち基
準トレーニング変調波形との相関関数値が最大になる受
信点(correlation peak point)を検出するようにした
例である。
に入力される信号は、受信フィルタ201でフィルタリ
ングされた後、乗算器202、203、第1、第2低域
フィルタ(LPF)205、206、第1、第2A/D
変換器207、208、中間バッファメモリ217、及
びディジタル信号処理部700を通じて処理されるよう
に構成されている。この例のディジタル信号処理部70
0は、時間同期手段710と、適応整合フィルタ711
と、トレーニング波形部714と、チャネル特性推定手
段715と、ビタビ等化手段712と、差分位相復号手
段713と、を含んで構成される。
であって、RF帯域の信号を基底帯域(base band)の
信号に変換し、さらに受信信号に合成された状態で存在
する2つのチャネル信号を分離して出力する機能を遂行
する。すなわち、受信される信号は直交位相偏移変調さ
れた信号なので、相互に直交性を有する2つの搬送波
(cos ωot、−sin ωot)を受信信号とそ
れぞれ乗算することにより、受信信号をIチャネルとQ
チャネルに分離する役割を遂行する。尚、ωoは局部搬
送波の周波数をfoとすると、2πfoを示す。
は、乗算器202、203を通じて基底帯域に変換さ
れ、Iチャネル及びQチャネルに分離された信号の中の
低域成分のみを通過させることによって、高域成分に存
在する雑音を除去する。すなわち、基底帯域に信号を遷
移する過程で発生し得る高調波雑音及び高周波数を有す
る搬送波成分を除去すると共に、折返し歪(aliasing)
を防止する機能をもつ。
は、第1、第2低域フィルタ205、206から出力さ
れるアナログ状態の信号をディジタル信号に変換する機
能を遂行する。このとき、第1、第2A/D変換器20
7、208は、もとのディジタルデータが有する周波数
の定数倍に相当する周波数をもつクロックを使用してサ
ンプリングを実行する。すなわち、これらA/D変換器
は、送信側でもとのディジタルデータをアナログ信号に
変換する際に使用したデータクロックをD−CKとし、
Kを自然数とすると、K×(D−CK)のクロックを使
用してオーバーサンプリングを遂行するものである。
A/D変換器207、208から出力される信号を貯蔵
する機能を遂行するもので、その後段に位置したディジ
タル信号処理部700での信号処理速度と、第1、第2
A/D変換器207、208での信号処理速度とが異な
るため、データを一時的に貯蔵する機能をもつ。この中
間バッファメモリ217は、両方向からアクセス可能な
デュアルポートメモリを使用して構成される。すなわ
ち、中間バッファメモリ217の読出(Read)及び
書込(Write)動作時に使用する各クロックに異な
ったものを使用可能で、第1、第2A/D変換器20
7、208及びディジタル信号処理部700の各動作が
相互に独立的に行われ得るように構成されている。
分直交位相偏移変調(DQPSK)方式で変調された信
号に対して復調アルゴリズムを遂行する部分であって、
一般のDSP(Digital Signal Processing)チップを
使用してその動作をソフトウェア的に行わせるようにし
て構成したり、又は、専用のVLSI(Very Large Sca
le Integrated Circuit)チップを設計して構成したり
できる。このようなディジタル信号処理部700の機能
について、図10に示すブロック図に基づいて次に説明
する。
にトレーニングシーケンスをπ/4−DQPSK方式で
変調して量子化して得た基準トレーニング変調波形と、
受信されて直交位相偏移復調された後、ディジタル変換
されて中間バッファメモリ217に貯蔵されているデー
タとの相関関数値を計算することにより、そのタイムス
ロット内における各データの位置を検出する機能を遂行
する。すなわち、受信されたタイムスロットの長さをL
×Tとするとき、第1、第2A/D変換器207、20
8からオーバーサンプリングされるディジタル変換され
たデータ系列を、各チャネル別に次の表4のようにK個
のセットに分離する。尚、Kはオーバーサンプリングレ
ート値である。
変換されて出力された順序を意味する。このようにK個
のセットに分離されたデータ列の各セットと、受信端に
貯蔵されている基準トレーニング変調波形との相関関数
値が計算される。そして、K個のセットそれぞれの相関
関数値の中で相関関数のピーク値が一番大きく現われる
一つのセットを一つのタイムスロットの受信系列として
選択し、ピーク値を示す時点での受信データをトレーニ
ングシーケンスデータとして検出する。これについてよ
り具体的に説明する。
ネルの受信系列は次の数式1で表され、トレーニングシ
ーケンスの基準トレーニング変調波形は次の数式2で表
せる(ただし、Sはトレーニングシーケンスを構成する
ビット数を意味する)。
うな過程で求められる。
ャネル別相関関数値を計算する。
ついて、次の数式5を用いてその大きさの値を求める。
大値を示す部分をJp とするとき、Jp ±1であるポイ
ントでJp を時間同期基準時間tpとして検出する。こ
れは、1タイムスロットに対する受信ディジタル信号の
中でトレーニングシーケンスの位置を探すものである。
するセットが受信データ系列に選択され、これが時間同
期手段710から適応整合フィルタ711に印加され
る。また、時間同期手段710は、基準トレーニング変
調波形と、受信されたトレーニングシーケンス変調波形
との間の相関関数値からなるベクトルPcをチャネル特
性推定手段715に印加する。基準トレーニング変調波
形は、トレーニングシーケンスが0、−π/4、π/
2、π/4、π/2、−3π/4、π/2、−3π/
4、π/2、π/4、π、−3π/4、π、3π/4と
するとき、それぞれ次のような値で表される。
4に貯蔵し、各ブロックで利用できるようにする。
のインパルス応答特性を推定する手段であって、ブロッ
ク推定アルゴリズムを使用している。すなわち、時間同
期手段710から出力されるベクトルPcと基準トレー
ニング変調波形の自己相関関数値からなるベクトルの逆
ベクトルであるRcとの間の内積値であるHcを計算す
る。この内積値であるHcの値を、離散時間モデル(di
screte time model)の係数ベクトルという。これは次
のような式で表せる。
号対雑音比を極大化するためのフィルタリング機能を遂
行するもので、チャネル特性推定手段715から出力さ
れる離散時間モデルの係数ベクトルをHcとし、その共
役ベクトルをHc* とすると、Hc* (−t)に対
して整合濾波を遂行する。このとき、適応整合フィルタ
711は、受信信号のチャネル特性が毎タイムスロット
ごとに変化するので、前記整合濾波を各タイムスロット
ごとに遂行するようにされている。このような適応整合
フィルタ711を適応しない場合には、時間同期手段7
10の出力はダイレクトにビタビ等化手段712に印加
される。
手段の一つで、適応整合フィルタ711から出力される
信号に対してチャネル特性推定手段715により推定さ
れたチャネル特性を用い、送信端から伝送された確立が
一番大きいπ/4DQPSK方式変調信号の位相情報を
推定及び決定する機能を遂行する。このビタビ等化手段
712で遂行されるアルゴリズムは、米国公報USP第
5,119,400号で公知のもので、畳込み符号を復
号するビタビ復号アルゴリズムに類似している。π/4
−DQPSK方式変調信号においては、伝送される値は
位相差に該当するデータ列であって、図13A及びBに
示す格子状のように表すことができる。すなわち、各時
点は偶数点と奇数点に大別可能であり、偶数点及び奇数
点での状態が相互に異なる特性を有する。また、偶数点
から奇数点への状態変化は、各状態でそれぞれ4つが可
能であり、奇数点から偶数点への状態変化も各状態でそ
れぞれ4つが可能である。その他に、逆追跡経路の経路
移動は、信号が通過するチャネルの多重経路フェージン
グ現象による遅延分布度(delay spread)により決定さ
れるようにする。
差値Δφは所定のデータに対応して符号化されたものと
して、その逆過程を遂行しなければならない。この機能
は差分位相復号手段713で遂行される。これを次の表
5に示す。
す図であって、一つのタイムスロットのデータ長をLビ
ットとし、トレーニングシーケンスの長さをSビットと
して示している。また、同図に示すTは、上述したよう
に1ビットのデータが伝送される周期を表す。すなわ
ち、トレーニングシーケンスは、一つのタイムスロット
のうち、送・受信側で相互規約(protocol)を通じて定
められる所定期間の間に伝送されるようになっている。
このようなトレーニングシーケンスをなす各ビットに関
する情報は、送・受信側が共に認知した情報でなければ
ならない。
体的な構成例を示すもので、この例の適応整合フィルタ
711は、遅延器901、2つの乗算器902、90
3、及び加算器904を含んで構成される。
出力される信号を一度遅延する機能を遂行する。そし
て、チャネル特性推定手段715から出力されるベクト
ルHcが次のようになるとき、乗算器902はh0 値と
時間同期手段710から出力されるデータとを乗算し、
乗算器902は遅延器901の出力信号とh1 値とを乗
算する。
2、903の各出力を加算する機能を遂行する。
等化手段を採用したことで多重経路フェージングによる
エラー発生率を減少させられ、また、チャネル特性推定
手段にブロック推定アルゴリズムを使用したことで、少
ない計算量でチャネルの特性を推定できる。すなわち、
大部分の復調過程をディジタルで遂行可能にし、少ない
計算量で正確な復調を達成できるように構成されてお
り、また周辺制御回路とのインタフェースも容易で、さ
らに、小型1チップ化に際して、A/D変換器を含んで
構成されているので基底帯域処理も一つのチップに実現
できる。
受信信号を基底帯域に遷移させた後のA/D変換の際
に、送信端と同期していない所定のクロックを使用して
復調過程を行うようにしたことにより、クロック復調回
路を不要とでき、全体的回路構成の簡素化が可能とな
る。そして、基底帯域での復調回路をディジタル方式で
構成できるので、移動通信機器に使用される等化器との
信号接続や周辺制御回路との接続が容易となる。さら
に、小型1チップ化を既存回路に比べて格段に容易に行
うことができるようになる。
ことで、多重経路フェージングによるエラー発生率を減
少させられ、さらに、チャネル特性推定手段にブロック
推定アルゴリズムを使用することで、大部分の復調過程
をディジタルで遂行でき、少ない計算量で正確な復調を
達成できるようになる。加えて、周辺制御回路とのイン
タフェースも容易となり、そして小型1チップ化に際し
て、A/D変換器を含んで構成されているので基底帯域
処理も一つのチップに実現できるようになる。
図。
ーチャート。
ルの位相決定についてそれぞれ説明する例示図、B及び
Dは、Iチャネル及びQチャネルの各振幅境界値決定に
ついてそれぞれ説明する例示図。
説明するフローチャート。
説明するフローチャート。
説明するフローチャート。
説明するフローチャート。
説明するフローチャート。
す説明図。
示すブロック図。
アルゴリズムの説明図。
を示すブロック図。
Claims (5)
- 【請求項1】 送信端でπ/4−DQPSK方式で変調
されて送られてくる受信信号の搬送波を除去し、ディジ
タル信号に復元する時分割多重通信チャネル用ディジタ
ル復調方法であって、 搬送波にのせられて受信されるπ/4−DQPSK方式
変調信号を基底帯域に遷移させると共にI、Qチャネル
に分離し、これらI、Qチャネルに分離された各信号に
ついて、受信信号のもとのデータ伝送速度の定数倍に相
当する周波数をもつクロックによりオーバーサンプリン
グしてメモリに貯蔵し、このメモリの出力と基準トレー
ニング変調波形との複素相関関数の計算値によって検出
されるタイムスロット内での最大ピーク点に基づきI、
Qチャネルのデータセットを選択し、毎周期ごとの位相
差を検出して2進データを復調することを特徴とする時
分割多重通信チャネル用ディジタル復調方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の時分割多重通信チャネル
用ディジタル復調方法に用いられる復調回路であって、 受信されたπ/4−DQPSK方式の変調信号を濾波す
る受信フィルタと、その濾波された信号に局部発振器に
よる局部搬送波を乗算して基底帯域に遷移させると共に
Iチャネルに分離する乗算器と、前記濾波された信号に
π/2位相遷移器で90°シフトさせた前記局部搬送波
を乗算して基底帯域に遷移させると共にQチャネルに分
離する乗算器と、を有するRF処理部、及び分離されて
I、Qチャネルを通る各信号を低域濾波する第1、第2
低域フィルタと、第1、第2低域フィルタで濾波された
各信号をディジタルに変換する第1、第2A/D変換器
と、第1、第2A/D変換器の各出力を受ける記録側と
その読出側との間に発生する処理速度の差を緩衝し、記
録側と読出側とで独立的に信号処理を可能とするデュア
ルポートタイプの中間バッファメモリと、第1、第2A
/D変換器のオーバーサンプリング用クロックと中間バ
ッファメモリのバッファ用クロックを提供するクロック
発生器と、基準トレーニング変調波形を貯蔵する基準波
形メモリと、中間バッファメモリの出力と基準波形メモ
リからの基準トレーニング変調波形との複素相関関数値
を計算し、計算された複素相関関数値のタイムスロット
内での最大ピーク点を検出し、その最大ピーク点を含ん
でいるI、Qチャネルのデータセットを選択して出力す
る時間同期部と、時間同期部で選択されてI、Qチャネ
ルを通る各データ信号から毎周期ごとに受信信号の位相
を決定する受信位相決定部と、受信位相決定部で決定さ
れた信号の位相に従って符号化のための位相差を検出
し、その検出された位相差によりπ/4−DQPSKの
変調特性に応じた2進データを決定する差動位相検出及
び2進データ決定部と、差動位相検出及び2進データ決
定部から一度に出力される差動位相値を直列に変換し、
2ビット単位で出力する並列/直列変換器と、を有する
ディジタル処理部を備えることを特徴とする時分割多重
通信チャネル用ディジタル復調回路。 - 【請求項3】 請求項1記載の時分割多重通信チャネル
用ディジタル復調方法に用いられる復調回路であって、 受信信号にコサイン波を乗算することにより基底帯域に
遷移させると共にIチャネル信号とし、受信信号にマイ
ナスサイン波を乗算することにより基底帯域に遷移させ
ると共にQチャネル信号とするチャネル分離手段と、 アナログ形態のIチャネル信号及びQチャネル信号をデ
ィジタル形態に変換するA/D変換手段と、 A/D変換手段の各出力を緩衝するため一時貯蔵するバ
ッファメモリと、 基準トレーニング変調波形とバッファメモリに貯蔵され
た受信信号との相関関数値を計算し、計算された相関関
数値のタイムスロット内での最大ピーク点をトレーニン
グシーケンスの位置として検出することにより時間同期
を遂行し、その最大ピーク点を含んでいるI、Qチャネ
ルのデータセットを選択して出力する共に、前記計算さ
れた相関関数値からなるベクトルを出力する時間同期手
段と、 前記時間同期手段から出力されるベクトルと基準トレー
ニング変調波形の自己相関関数値からなる逆ベクトルを
用いて ブロック推定アルゴリズムを遂行し、チャネル特
性値を推定して出力するチャネル特性推定手段と、前記チャネル特性推定手段の出力に従って前記時間同期
手段から出力される最大ピーク点を含んでいるI、Qチ
ャネルのデータセットに対して適応整合濾波を遂行して
信号を出力する適応整合フィルタと、 前記適応整合フィルタから出力される信号と前記チャネ
ル推定手段から出力されるチャネル特性値を用いて ビタ
ビアルゴリズムを遂行して受信位相値を決定するビタビ
等化手段と、 前記受信位相値の差を検出し、それに対応した2進デー
タを出力する差分位相復元手段と、 を備えることを特徴とする時分割多重通信チャネル用デ
ィジタル復調回路。 - 【請求項4】 適応整合フィルタは、時間同期手段から
出力される信号を遅延する遅延器と、チャネル特性推定
手段で発生されるベクトルを構成する一方の値と時間同
期手段の出力とを乗算する乗算器と、前記遅延器の出力
と前記ベクトルを構成する他方の値とを乗算する乗算器
と、これら乗算器の各出力を加算する加算器と、から構
成される請求項3記載の時分割多重通信チャネル用ディ
ジタル復調回路。 - 【請求項5】 π/4−DQPSK方式変調信号の復調
方法において、搬送波にのせられて受信されるπ/4−DQPSK方式
変調信号を基底帯域に遷移させると共にI、Qチャネル
に分離し、これらI、Qチャネルに分離された各信号に
ついて、受信信号のもとのデータ伝送速度の定数倍に相
当する周波数をもつクロックによりオーバーサンプリン
グしてメモリに貯蔵するRF処理過程、及び、前記RF
処理過程のメモリに貯蔵されたデータを読み出し、基準
トレーニング変調波形を用いて複素相関関数値を計算す
る第1過程と、 第1過程で計算された複素相関関数値からタイムスロッ
ト内のデータの最大ピーク点を検出する第2過程と、 チャネル上の受信データ列から、第2過程で検出された
最大ピーク点を含んでいる信号セットを選択する第3過
程と、 第3過程で選択された信号セットから位相差を検出して
2進データを決定し、これを直列に変換して復調された
2進データ列として出力する第4過程と、からなる復調
処理過程を含むことを特徴とする復調方法。
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