JPH09186442A - 回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板 - Google Patents
回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板Info
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- JPH09186442A JPH09186442A JP35229195A JP35229195A JPH09186442A JP H09186442 A JPH09186442 A JP H09186442A JP 35229195 A JP35229195 A JP 35229195A JP 35229195 A JP35229195 A JP 35229195A JP H09186442 A JPH09186442 A JP H09186442A
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Abstract
クラックを生じないフラックス膜が得られる無洗浄型フ
ラックス及び回路基板を提供すること。 【構成】ガラス転移温度が10℃より大きくない、好ま
しくは0℃より大きくないアクリル系樹脂を樹脂成分に
用いたフラックス。そのフラックス膜を有する回路基
板。 【効果】 上記目的を達成できる。
Description
い過酷な環境下においても高信頼性を長期に亘って要求
される電子機器に用いられる電子部品搭載回路基板にお
いて、回路基板に電子部品をはんだ付け実装する際に用
いるフラックス及びそのフラックス膜を有する回路基板
に関する。
板が一つの機能を有する回路を構成する部品として用い
られているが、その回路基板として例えば銅張積層基板
に回路配線のパターンを形成したプリント回路基板に電
子部品としてコンデンサや抵抗体等を搭載するには、そ
の回路配線パターンの銅箔ランド、すなわちはんだ付け
ランドにこれら部品をはんだ付けして接続、固定してい
る。このようにプリント回路基板に電子部品をはんだ付
けするには、プリント回路基板の所定の箇所に両端に電
極を有する、いわゆるチップ型電子部品をはんだ付けす
るはんだ付けランドを設け、各はんだ付けランドにソル
ダペーストを塗布し、チップ型電子部品をその両端の電
極がはんだ付けランドに位置するように仮留めし、つい
で加熱し、ソルダペースト膜のはんだ粉末を溶融しては
んだ付けする、いわゆるリフローはんだ付け方法や、電
子部品の両端の電極あるいはリードとはんだ付けランド
あるいはスルーホールに噴流する溶融はんだを供給して
はんだ付けを行う噴流式はんだ付け方法が行われてお
り、最近ではリフローはんだ付け方法を用いることが表
面実装の小型化の利点があることから多くなっている。
その小型化としては、近年、プリント回路基板における
表面実装は、電子部品を小型化してその実装密度を高め
る、いわゆる高密度化の方向にあり、微小で軽量な例え
ば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)が多数使
用されている。
方法をいずれのはんだ付け方法を用いる場合でも、連続
的に搬送されるプリント回路基板に電子部品を自動的に
供給し、その電極あるいはリードをはんだ付けランドあ
るいはスルーホールにはんだ付けする自動はんだ付けが
行われているが、通常はその前工程でフラックスをはん
だ付けランドあるいはスルーホールに塗布する。これ
は、はんだ付けランドあるいはスルーホールの銅箔部分
に直かに噴流溶融はんだやリフロー溶融はんだを接触さ
せると、銅箔表面は酸化されていたり、はんだ付け時に
これらの溶融はんだにより200〜300℃に加熱され
るのでさらに酸化が促進されることにより、その溶融は
んだの濡れ性が悪くなり、はんだ付け後のはんだ付け強
度が不足することを防止するためであり、このフラック
ス膜を形成した後上記のはんだ付けを行うと、溶融はん
だの熱による銅箔の酸化が防止され、銅箔表面の酸化物
は還元されて清浄な銅箔面に電子部品をはんだ付けする
ことができ、はんだ付け不良による不良品の発生を抑制
できる。このようなフラックスとしては、ロジンあるい
はロジン変性樹脂をベースとし、これに少量のアミン塩
酸塩のようなアミンハロゲン塩や有機酸類等の活性剤、
さらにその他目的に応じて、例えばはんだ付けランドに
つや消し効果をもたらすつや消し剤や発光性を良くした
りする発光剤等の各種添加剤を加えたものをエチルアル
コール、イソプロピルアルコール等のアルコールを主成
分とする溶媒に溶解させたものが一般的には用いられて
いる。このフラックスが自動はんだ付け装置で用いられ
るときは、その装置内に設けられたフラクサーに収容さ
れて、発泡式、噴流式あるいはスプレー式等の塗布手段
により塗布される。一般にロジンやロジン変性樹脂のロ
ジン類は、電気絶縁性や耐湿性に優れ、高温ではんだ付
けする場合でもはんだ付けランドの酸化を防止し、しか
も溶融はんだの熱により溶融して銅箔面に溶融はんだが
接触することを可能にする、いわゆるはんだ付け性能が
良く、古くからはんだ付け用フラックスとして用いられ
てきた。
類は硬くて脆い性質があるため、その膜は、−30℃
と、+80℃に繰り返し曝らす温度サイクル試験を行な
う場合のように、寒暖の激しい環境下におかれると、ミ
クロン単位の亀裂を生じる微小な割れである、いわゆる
マイクロクラックが多数生じるという問題がある。さら
にマイクロクラックが進行し、大きなクラックを発生し
たり、フラックスの残さであるフラックス膜の剥離を引
き起こすことにもなる。このようにマイクロクラックが
多数生じると、そのクラックを通して水分がプリント回
路基板の回路部分に浸透し、回路を短絡させたり、その
回路の金属を腐食したりする。特に、電子部品の小型化
と、プリント回路基板に対するその高密度実装化によ
り、回路配線の密度が高くなっており、はんだ付けラン
ドのピッチも狭くなっている、いわゆる狭ピッチ(0.
3mmより大きくない)のプリント回路基板においては
その問題が生じ易い。そのため、砂漠のように40℃以
上にもなる環境や零下の温度になる寒冷地の環境にも適
用できるように設計されている例えば自動車に搭載され
る電子機器に用いられるプリント回路基板では、上述し
たようにはんだ付けを行った後、フラックス膜を洗浄液
(水、有機溶剤、界面活性剤等からなる)で洗浄し、コ
ンフォーマルコーティング(プリント回路基板、電子部
品の防湿絶縁保護コーティング)を施す等の処理を行っ
ている。ところが、このような洗浄を行なうと、フロン
あるいはその他の有機溶剤を多量に使用することにな
り、地球環境保護の点から問題があるのみならず、その
洗浄工程を設けることによる生産コストの増大につなが
るという問題もあり、その洗浄を行わず、プリント回路
基板に残留させた状態でも上記のような温度サイクロル
試験に合格できるようなフラックスの開発が望まれてい
る。
環境下においてもフラックス膜にマイクロクラックを生
じない回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板を
提供することにある。本発明の第2の目的は、無洗浄型
のフラックス膜が得られる回路基板はんだ付け用フラッ
クス及び回路基板を提供することにある。本発明の第3
の目的は、寒暖の差の大きい環境下においても、特に狭
ピッチのプリント回路基板の回路の短絡や腐食を生じさ
せないような回路基板はんだ付け用フラックス及び回路
基板を提供することにある。本発明の第4の目的は、従
来のロジン類を含有する特に無洗浄型フラックス、従来
の回路基板とほぼ同様に製造、使用できる回路基板はん
だ付け用フラックス及び回路基板を提供することにあ
る。
決するために、(1)、回路基板に電子部品をはんだ付
けする際に用いる樹脂成分と、溶剤成分を少なくとも有
するフラックスにおいて、樹脂成分はアクリル系樹脂を
含有するプリント回路基板はんだ付け用フラックスを提
供するものである。また、本発明は、(2)、アクリル
系樹脂は分子量が3000〜60000、酸価が30〜
500、ガラス転移温度が10℃より大きくない樹脂で
あり、2〜30重量%含有される上記(1)のプリント
回路基板はんだ付け用フラックス、(3)、アクリル系
樹脂がアクリル酸及びアクリル酸エステルを含有するモ
ノマーの共重合体である上記(2)に記載のプリント回
路基板はんだ付け用フラックス、(4)、上記(1)な
いし(3)のいずれかの回路基板はんだ付け用フラック
スの塗布膜を有する電子部品実装前又は電子部品実装後
の回路基板を提供するものである。
いては、フラックス中にアクリル系樹脂を含有するが、
アクリル系樹脂とは、いわゆるアクリル系モノマーを重
合成分に有するポリマーからなる樹脂である。アクリル
系モノマーとしては、酸性基を有する例えばアクリル
酸、メタクリル酸、エステル基を有するアクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル等が挙げられ、これらのア
クリル系モノマーのみを用いたポリマーからなる樹脂で
も良いが、その他のビニル系モノマーを共重合させたも
のでも良い。本発明におてい使用されるアクリル系樹脂
としては、フラックス中の樹脂の量、そのフラックスの
粘度、皮膜強度、造膜性、フラックス膜としての酸素の
遮断性、さらにはそのフラックス膜に対する溶融はんだ
の拡がり性(濡れ性)等を適度にする点で、分子量が3
000〜60000(GPC法(Gel permea
tion chromatography法(ゲルパミ
エーションクロマトグラフ法))であることが好まし
く、より好ましくは5000〜50000である。ま
た、アクリル系樹脂のガラス転移温度は、寒暖の差の激
しい雰囲気におかれることによる衝撃である、いわゆる
冷熱衝撃にも耐えることができるフラックス膜を得る点
で重要であり、10℃より大きくない、すなわち10℃
以下が好ましく、さらに好ましくは0℃より大きくな
い、すなわち0℃以下であることである。このアクリル
系樹脂の重合方法、その重合度の調整による分子量の調
整も既に知られている方法が適用でき、さらにガラス転
移点は例えばエステル系モノマーのエステルのアルコー
ルの鎖の長さ、そのエステル系モノマーの重合比等によ
り調整することができ、これも既に知られている方法を
用いることにより容易に得られる。例えばアクリル酸の
単独重合体のガラス転移温度は106℃、エチルアクリ
レートの単独重合体のガラス転移温度は−22℃、ブチ
ルアクリレートの単独重合体のガラス転移温度は−55
℃であるから、これらやその他のガラス転移温度を有す
るモノマーの共重合によりアクリル系樹脂のガラス転移
温度を調整できる。
系樹脂としては、アルコール等の極性溶剤に溶解できる
ものが従来のロジン類を用いたフラックスと同様に製
造、使用し易い点から好ましい。上記(1)の発明の
「アクリル系樹脂」は、「アルコール系溶媒に溶解性を
有するアクリル系樹脂」とすることもできる。このよう
な溶解性を得易くするために、酸価は30〜500が好
ましく、より好ましくは50〜300である。この場
合、水を混合することもでき、その際アンモニアやその
他の揮発性アミン類等の塩基性剤を加えても良く、この
ような場合を含めて、「アルコール系溶媒に溶解性」を
「極性溶媒に溶解性」とし、極性溶媒とは水、水と有機
溶剤の混合液及びこれらの少なくとも1種に塩基性剤を
含有させた混合液からなる群の少なくとも1種からなる
水性溶媒、及びアルコール系溶媒の少なくとも1種とし
ても良い。水性溶媒を使用すると、フラックス製造時、
使用時における火災の危険が少なく、溶媒放出に伴なう
大気汚染の公害の問題も少なくできる。以上のようなア
クリル系樹脂を含有するフラックスは、従来のロジン類
を含有するフラックスと同様に製造、使用し易くなり、
同様の機能を果たす上に、冷熱衝撃にも耐えることがで
き、上記の物性値の範囲外のものよりは優れる。これら
の点から、アクリル系樹脂としては、アクリル酸とアク
リル酸エステルを主成分とし、これらに他のアクリル
系、その他のビニル系モノマーを共重合成分に有する共
重合体がより好ましく、アクリル酸とアクリル酸エステ
ルの共重合体がさらに好ましい。
クス中における含有量は、2〜30重量%が好ましく、
このようにすると、従来のフラックスのロジン類と同様
の機能、すなわち上述したはんだ付け性能を有すること
が容易になり、その範囲外のものよりは優れるのみなら
ず、従来のロジン類を3〜50重量%含有するフラック
スのその各含有量レベルに対応した性能のフラックスを
得る際に、その含有量を減らすことができ、残留するフ
ラックス膜である、いわゆる残さについてその量を少な
くする、低残さ化を行うことができる。このように低残
さ化を行なうと、狭ピッチのプリント回路基板では特
に、その他の場合は勿論フラックス膜として残留しても
回路の短絡を防止し易く、回路間の絶縁膜の絶縁抵抗を
低下させ難く、はんだ付けランドの金属の腐食を防止し
易い。このようにロジン類のフラックスに比べて樹脂の
含有量を減らすことができるのは、その膜を柔軟にする
ことができ、造膜性が良いとともにその膜が強靱である
からであると考えられる。本発明に用いられるアクリル
系樹脂には、上記したマイクロクラックが生じない範囲
でロジン系樹脂を併用することができる。ロジン系樹脂
とはロジン、その強化ロジン等の誘導体が挙げられ、こ
れらは併用することもできるが、具体的には例えばガム
ロジン、ウッドロジン、重合ロジン、フェノール変性ロ
ジンやこれらの誘導体が挙げられる。そのロジン系樹脂
の含有量は、アクリル系樹脂に対して50重量%より多
くないことが好ましい。これより多いと、上記したマイ
クロクラックが生じ易い。
く、その活性剤としては、有機アミンのハロゲン化水素
塩等のアミン塩(無機酸塩や有機酸塩)、有機酸類、有
機アミン類が挙げられる。具体的にはジフェニルグアニ
ジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸
塩、ジエチルアミン塩酸塩、コハク酸、アジピン酸、セ
バチン酸、トリエタノールアミン、モノエタノールアミ
ン等が挙げられ、これらはフラックス中0.1〜2重量
%が上記した残さによる腐食性を抑制し、絶縁抵抗を損
なわない点から、さらにははんだ付け性、はんだボール
を生じないようにする点から好ましいが、0.1〜5重
量%でも良い。また、本発明において用いられる有機溶
媒は、アルコール系、アルコールエーテル系、エステル
系、ケトン系、芳香族系溶媒の少なくとも1種が用いら
れる。具体的にはアルコール系溶媒としては、例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−プロビルアルコール、ノルマルブタノー
ル、イソブタノール、ベンジルアルコール等が挙げら
れ、アルコールエーテル系溶媒としては、例えばエチル
セロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルセロソルブ、
エチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、
ブチルセロソルブアセテート、その他ベンジルアセテー
ト、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン、αテルピネオール、テレビン油、トルエン、o
−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、テトラリ
ン、デカリン等が挙げられる。
術」で述べたつや消し剤、発光剤のほかに、フッ素、シ
リコン、アルコール系消泡剤を0.1〜10重量%、カ
オリン、エアロジール(日本エアロジール社製)、有機
ベントナイト、硬化ヒマシ油等のチクソ剤(揺変剤)を
1〜10重量%適宜加えても良く、また、その他の添加
剤を適宜加えてもよい。本発明のフラックスを製造する
には、上記のアクリル系樹脂、活性剤、溶剤等を攪拌混
合する。このようにして得られたフラックスは、不揮発
分2〜40重量%、粘度は2.5〜7.0cps(セン
チポイズ)であることが好ましい。このようにして得ら
れたフラックスは、上記「従来の技術」で述べたように
フラクサーに収容されてプリント回路基板に塗布しても
良いが、ロールコーティング、浸漬法、その他の従来使
用されている方法が用いられるが、そのプリント回路基
板は銅張積層板をエッチング工程を経て得られた回路パ
ターンのはんだ付けランドを残してソルダーレジスト膜
で覆って回路間を絶縁したものであり(狭ピッチのはん
だ付けランドにははんだメッキをした、いわゆるプリコ
ートしたものもある)、フラックスはその金属面が露出
しているはんだ付けランド及びソルダーレジスト膜上に
塗布、乾燥され、ついでメタルマスクを用いた印刷によ
りはんだペーストがフラックス膜の形成されたはんだ付
けランドに塗布され、その粘着力で電子部品を保持する
等により電子部品を仮留めし、エアーリフロー(230
〜240℃)等によりリフローはんだ付けが行われる。
また、噴流はんだ付け方法を用いるときは、電子部品を
接着剤により仮留めしたプリント回路基板にフラックス
を塗布、乾燥した後、噴流する溶融はんだに浸漬しては
んだ付けを行なう。その際、フラックスははんだ付けラ
ンドを被覆し、その金属面を保護してはんだ付け温度に
まで加熱してもその金属面の酸化を防止し、その金属面
表面の酸化物は活性剤により還元し、純粋な金属面とす
るとともに、その溶融はんだの温度により軟化あるいは
溶融して溶融はんだにより押し退けられ、溶融はんだを
金属面に接触させることができる。このようにして電子
部品をはんだ付け後のプリント回路基板が得られるが、
フラックス膜を洗浄しない場合でも、アクリル系樹脂は
ロジン類に比べてその膜は強靱であり、その強靱さの程
度も分子量を変えて設計することができ、その選択幅を
大きくできるので、寒暖の差が大きい場合でもマイクロ
クラックの発生を防止できる。
ト回路基板に塗布され、電子部品をはんだ付けした後も
洗浄することなく、電子部品を搭載した回路基板に被覆
されたままにされ、本発明はこのようなフラックス膜付
の電子部品搭載後の回路基板を提供する。また、本発明
のフラックスは、銅張り積層板をエッチング処理して回
路配線パターンを形成した後、あるいはさらにそのパタ
ーン表面の銅酸化物を除くソフトエッチング処理を行っ
た後、そのパターンを形成したプリント回路基板に塗布
し、そのパターンをはんだ付け作業まで酸化から保護す
る保護膜としても用いることができ、このような保護膜
付プリント回路基板も本発明は提供する。
実施例で説明する。
ラックスは、通常のフラックスのようにして使用され、
プリント回路基板にフラックス膜が形成される。以下に
そのフラックス及びフラックス膜を形成した回路基板の
実施例を示す。
方法により製造した。 アクリル酸 13重量部 メタクリル酸−n−オクチルエステル(メタクリル酸エステル)50重量部 アクリル酸イソプロピルエステル(アクリル酸エステル) 37重量部 得られたコポリマーのアクリル樹脂の分子量(GPC
法)は10000、酸価は100、ガラス転移温度は0
℃(コポリマーのガラス転移温度は、1/ Tg=W1/T
g1 +W2/Tg2 +・・・+Wn / Tgn ( 但し、Tg
はコポリマーのガラス転移温度( 絶対温度) 、Tg1 〜
Tgn は各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度、
W1 〜Wn は各モノマーの重量分率を表す。) の計算式
の値を使用した。) である。次に、2リットルの容器に
イソプロピルアルコールを899g入れ、これに下記配
合により、上記(1)で得られたアクリル樹脂を加えて
攪拌し、活性剤としてジエチルアミン塩酸塩、コハク酸
を加え、均一になるように撹拌した後完成させる。 上記で得られたアクリル樹脂(固形分) 10重量% ジエチルアミン塩酸塩 0.1重量% コハク酸 0.5重量% イソプロピルアルコール 89.4重量% 合計 100.0重量% このようにして得られたフラックスについて次のような
試験を行った。なお、上記アクリル樹脂の特性値、フラ
ックスの組成は表1にまとめて示す。
則)に規定するガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板で
JIS−Z−3197に規定する2形くし形電極を試験
基板とした。この試験基板を上記のフラックスに浸漬に
より塗布し、自動はんだ付け装置によりはんだ付けを行
ったものを試験片とする。この試験片に、80℃、30
分、−30℃30分を1サイクルとして、1000サイ
クルの冷熱衝撃を加えた後フラックスの残さのフラック
ス膜中のクラック発生の有無を顕微鏡(×64)を使用
して観察した。その結果クラックは発見されなかった。
これを表2に○で表示した(以下、同様)。 (b)はんだ広がり試験 30mm×30mm×0.3mmの銅板を11重量%硫
酸、3.8重量%過酸化水素を含む水溶液中に20±1
℃で60秒間浸漬してソフトエッチングを行った後取り
出し、30秒間イオン交換水で洗浄する。この後、イソ
プロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、表面を
十分脱水した後、自然乾燥した。この銅板に上記のフラ
ックスを塗布し、乾燥させた。このフラックス膜を形成
した銅板について、JIS−Z−3197によりはんだ
広がり試験を行った。その結果を表2に示す。
IS−Z−3197により試験を行った。その結果を表
2に示す。 (d)絶縁抵抗試験 上記(b)のフラックス膜を形成した銅板について、J
IS−Z−3197により試験を行った。その結果を表
2に示す。
IS−Z−3197により試験を行った。その結果を表
2に示す。 (f)はんだ付け作業特性試験 コネクターチップ部品を搭載した回路基板に上記フラッ
クスを発泡法により塗布し、自動はんだ付け装置(はん
だ浴温度245℃)によりはんだ付けを行い、ブリッジ
(はんだ付けランド間に生じる橋架け)、はんだ不濡れ
(はんだ付着していないこと)のはんだ付け不良の有無
を評価した。その結果を表2に示す。
を有する樹脂を実施例1においてアクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステルの比率を変える以外
は同様にして製造し、さらに同表のそれぞれの実施例の
欄に記載した配合を用いた以外は実施例1と同様にして
フラックスを作成し、実施例1と同様に試験した結果を
表2に示す。
例) 上記(b)の試験において、フラックス膜で被覆した銅
板は、銅表面の保護機能からすれば、はんだ付けランド
に保護膜を形成した電子部品搭載前のプリント回路基板
と見なすことができ、本発明の電子部品搭載前の回路基
板の実施例と見なすことができる。
例) 上記(b)の試験において、フラックス膜を形成した銅
板は、上記(c)の試験の銅に対する絶縁性、上記
(d)の試験の耐湿性からすれば、はんだ付けランドに
絶縁膜を形成した電子部品搭載後のプリント回路基板と
見なすことができ、本発明の電子部品搭載後の回路基板
の実施例と見なすことができる。
例1と同様にしてフラックスを作成し、実施例1と同様
に試験した結果を表2に示す。なお、表2中、冷熱衝撃
試験の欄の数字はクラックが発生したサイクル回数を示
す。
クス膜は、マイクロクラックを発生せず、銅板を腐食せ
ず、絶縁抵抗が4×1012Ω以上であり、電圧印加後の
抵抗も3×1011以上であり、電圧印加後の銅板の腐食
もなく、ブリッジ及びはんだ不濡れのはんだ付け欠陥も
ないので、「フラックス」を「その塗布膜がマイクロク
ラックを発生せず、銅板を腐食せず、絶縁抵抗が4×1
012Ωであり、電圧印加後の抵抗も3×1011であり、
電圧印加後の銅板の腐食もない、ブリッジ及びはんだ不
濡れのはんだ付け欠陥もないいずれかの一つ又は2以上
であるフラックス」とすることもできる。また、上記
(1)以降の発明において、「アクリル系樹脂」を「マ
イナスとプラスの温度の寒暖の差が少なくとも110℃
である雰囲気下においてマイクロクラック(微小割れ
(ミクロン単位の亀裂))を生じない膜を生じるアクリ
ル系樹脂」とすることもでき、また、用途を「自動車搭
載用」としても良い。
下においてもフラックス膜にマイクロクラックを生ぜ
ず、特に狭ピッチのプリント回路基板の回路の短絡や腐
食を生じさせない、無洗浄型のフラックス膜が得られ、
しかも従来のロジン類を含有するフラックス、従来の回
路基板とほぼ同様に製造、使用できる回路基板はんだ付
け用フラックス及び回路基板を提供することができる。
また、ロジン系樹脂に比べてその含有量を少なくするこ
とができ、はんだ付け時に溶融はんだの濡れを害する等
のはんだ付け性を害することもないようにできる。ま
た、フラックス膜が電気絶縁性を有し、はんだ付けラン
ドを腐食しないと、洗浄することにより除去する必要も
ないので、その洗浄工程を省くことができ、特に従来の
洗浄タイプのフラッスクに比べ、生産性を高めることが
できる。このようにはんだ付け性が良く、はんだ付けラ
ンドを腐食しない本発明のフラッスクによる膜は電子部
品を搭載する前のプリント回路基板のはんだ付けランド
の保護膜としても有効であり、従来と同様な機能を有す
る電子部品搭載前のはんだ付けランドを保護膜により保
護したプリント回路基板を提供することができる。ま
た、本発明のフラックスによる膜は電気絶縁性も良く、
はんだ付けランドを腐食しないので、電子部品を搭載し
た後の回路基板の絶縁膜としても用いることができ、従
来と同様な機能を有する電子部品搭載後の回路基板を提
供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 樹脂成分と、溶剤成分を少なくとも含有
する回路基板に電子部品をはんだ付けする際に用いるフ
ラックスにおいて、樹脂成分はアクリル系樹脂を含有す
るプリント回路基板はんだ付け用フラックス。 - 【請求項2】 アクリル系樹脂は分子量が3000〜6
0000、酸価が30〜500、ガラス転移温度が10
℃より大きくない樹脂であり、2〜30重量%含有され
る請求項1に記載のプリント回路基板はんだ付け用フラ
ックス。 - 【請求項3】 アクリル系樹脂がアクリル酸及びアクリ
ル酸エステルを含有するモノマーの共重合体である請求
項2に記載のプリント回路基板はんだ付け用フラック
ス。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の回
路基板はんだ付け用フラックスの塗布膜を有する電子部
品実装前又は電子部品実装後の回路基板。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP35229195A JP3516247B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP35229195A JP3516247B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09186442A true JPH09186442A (ja) | 1997-07-15 |
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JP35229195A Expired - Lifetime JP3516247B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 回路基板はんだ付け用フラックス及び回路基板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3516247B2 (ja) |
Cited By (11)
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