JPH10316938A - プリント配線板用保護組成物及びその塗布方法 - Google Patents
プリント配線板用保護組成物及びその塗布方法Info
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- JPH10316938A JPH10316938A JP14297197A JP14297197A JPH10316938A JP H10316938 A JPH10316938 A JP H10316938A JP 14297197 A JP14297197 A JP 14297197A JP 14297197 A JP14297197 A JP 14297197A JP H10316938 A JPH10316938 A JP H10316938A
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/22—Secondary treatment of printed circuits
- H05K3/28—Applying non-metallic protective coatings
- H05K3/285—Permanent coating compositions
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/30—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
- H05K3/32—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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Abstract
(57)【要約】
【目的】プリント配線板の銅箔ランドがリフローはんだ
付時に高温に曝されてもその酸化を防止する保護機能を
損なわず、ロールコータによる塗布時に静電気の発生及
び蓄積し難い保護組成物及びその塗布方法を提供するこ
と。 【構成】酸化防止剤を含有する組成物であり、液の比抵
抗が1×1010Ω・cm未満であるプリント配線板用保
護組成物。その保護組成物をロールの回転数が10回/
分より小さくないロールコータにより相対湿度70%よ
り大きくない雰囲気下で塗布する塗布方法。 【効果】上記目的を達成する効果を奏し、高密度配線の
プリント配線板の回路のほこりによるショートもなく、
火災の危険もない。
付時に高温に曝されてもその酸化を防止する保護機能を
損なわず、ロールコータによる塗布時に静電気の発生及
び蓄積し難い保護組成物及びその塗布方法を提供するこ
と。 【構成】酸化防止剤を含有する組成物であり、液の比抵
抗が1×1010Ω・cm未満であるプリント配線板用保
護組成物。その保護組成物をロールの回転数が10回/
分より小さくないロールコータにより相対湿度70%よ
り大きくない雰囲気下で塗布する塗布方法。 【効果】上記目的を達成する効果を奏し、高密度配線の
プリント配線板の回路のほこりによるショートもなく、
火災の危険もない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板のはん
だ付前の銅箔ランドの酸化を防止する保護組成物及びそ
の使用方法である塗布方法に関する。
だ付前の銅箔ランドの酸化を防止する保護組成物及びそ
の使用方法である塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は、その回路パターンの
銅箔ランドに抵抗体、コンデンサ等の電子部品をはんだ
付により搭載するためのものである。このプリント配線
板に電子部品をはんだ付するには、高密度実装が可能な
表面実装技術の急速な進歩に対応して高密度に電子部品
のはんだ付を行う、いわゆるマイクロソルダリングの技
術において、生産性を向上させるためにはんだ付不良率
を可及的に少なくすることが求められている。はんだ付
不良率を少なくするためには、プリント配線板作成の際
のエッチングによる回路パターンの形成、プリント配線
板に対するはんだ付時のフラックスの塗布、そしてはん
だ付を行う等の各工程において、その最適状態が検討さ
れなければならない。プリント配線板に対するはんだ付
方法としては、例えばリフローはんだ付方法は、ソルダ
ーペーストをはんだ付部に供給し加熱してはんだ粉末を
溶融させることによりはんだ付を行うものであり、その
溶融時間を速めるために加熱温度を高くかつ加熱時間を
短くするというように加熱処理条件が益々複雑かつ厳し
いものになってきており、これに応える対策が必要とさ
れる。一方、上記回路パターン形成後フラックス塗布ま
での間に銅箔ランドが酸化されないようにすることも重
要な対策の一つであり、プリント配線板の回路パターン
形成後、その銅箔ランド表面に発生の避けられない銅の
酸化膜を除去する、いわゆるソフトエッチング処理を行
ない、さらにはんだ付処理を行うまでに長い時間経過す
る場合にはプリフラックスを塗布し、酸化防止膜を設け
ることが行われている。ところが、このようにしても、
上記の最近のリフローはんだ付を行うときのように高温
度にそのプリフラックス膜が曝されることになると、そ
の膜の耐酸化性が十分ではなく、はんだ付不良を起こす
ことがある。
銅箔ランドに抵抗体、コンデンサ等の電子部品をはんだ
付により搭載するためのものである。このプリント配線
板に電子部品をはんだ付するには、高密度実装が可能な
表面実装技術の急速な進歩に対応して高密度に電子部品
のはんだ付を行う、いわゆるマイクロソルダリングの技
術において、生産性を向上させるためにはんだ付不良率
を可及的に少なくすることが求められている。はんだ付
不良率を少なくするためには、プリント配線板作成の際
のエッチングによる回路パターンの形成、プリント配線
板に対するはんだ付時のフラックスの塗布、そしてはん
だ付を行う等の各工程において、その最適状態が検討さ
れなければならない。プリント配線板に対するはんだ付
方法としては、例えばリフローはんだ付方法は、ソルダ
ーペーストをはんだ付部に供給し加熱してはんだ粉末を
溶融させることによりはんだ付を行うものであり、その
溶融時間を速めるために加熱温度を高くかつ加熱時間を
短くするというように加熱処理条件が益々複雑かつ厳し
いものになってきており、これに応える対策が必要とさ
れる。一方、上記回路パターン形成後フラックス塗布ま
での間に銅箔ランドが酸化されないようにすることも重
要な対策の一つであり、プリント配線板の回路パターン
形成後、その銅箔ランド表面に発生の避けられない銅の
酸化膜を除去する、いわゆるソフトエッチング処理を行
ない、さらにはんだ付処理を行うまでに長い時間経過す
る場合にはプリフラックスを塗布し、酸化防止膜を設け
ることが行われている。ところが、このようにしても、
上記の最近のリフローはんだ付を行うときのように高温
度にそのプリフラックス膜が曝されることになると、そ
の膜の耐酸化性が十分ではなく、はんだ付不良を起こす
ことがある。
【0003】また、従来のプリフラックス等のプリント
配線板用保護組成物は、液の比抵抗が大きい有機溶剤が
含有されていてその組成物の液の比抵抗が大きく、絶縁
性が大きいため、その組成物をプリント配線板に塗布す
るときにロールコータによる自動塗布装置を使用する
と、ロールコータはその組成物に浸漬した回転ロール
(漬けロール)に別の逆回転のロールを接触させること
により漬けロール上に付着した液を絞り込んで一定の液
膜を形成し、これをプリント配線板に転写するものであ
るので、そのロール同志の液膜を介した摩擦により静電
気が発生し易く、しかもその静電気は転写されずにロー
ルに残っている液膜に蓄積し易い。このような静電気の
発生及び蓄積は、プリント配線板に対するその液膜の転
写時に雰囲気中のほこり等を付着し易くし、その転写膜
の酸化防止膜としての保護機能を害したり、高密度の回
路パターンをショートさせたり、あるいははんだ付時に
はんだ付不良を起こさせる原因となるのみならず、スパ
ークを起こすことにより引火性をもつ有機溶剤へ着火し
易く、特にその着火は火災を起こす危険性があり重大な
問題となる。この静電気はロールの回転数を多くするほ
どその摩擦が大きくなるので発生及び蓄積し易く、ま
た、周囲の雰囲気の湿度が低いほど発生及び蓄積し易い
が、最近では生産性を向上させる点からロールの回転数
は大きくなり、周囲の雰囲気も高密度の回路パターンの
銅箔の錆を防止する点から湿度が低くなるように乾燥状
態に置かれることが多いので、静電気が発生し易くなっ
ており、特に高密度回路パターンはそのショートが起こ
らないように僅かなほこりも嫌うため、そのより良い対
策が求められている。
配線板用保護組成物は、液の比抵抗が大きい有機溶剤が
含有されていてその組成物の液の比抵抗が大きく、絶縁
性が大きいため、その組成物をプリント配線板に塗布す
るときにロールコータによる自動塗布装置を使用する
と、ロールコータはその組成物に浸漬した回転ロール
(漬けロール)に別の逆回転のロールを接触させること
により漬けロール上に付着した液を絞り込んで一定の液
膜を形成し、これをプリント配線板に転写するものであ
るので、そのロール同志の液膜を介した摩擦により静電
気が発生し易く、しかもその静電気は転写されずにロー
ルに残っている液膜に蓄積し易い。このような静電気の
発生及び蓄積は、プリント配線板に対するその液膜の転
写時に雰囲気中のほこり等を付着し易くし、その転写膜
の酸化防止膜としての保護機能を害したり、高密度の回
路パターンをショートさせたり、あるいははんだ付時に
はんだ付不良を起こさせる原因となるのみならず、スパ
ークを起こすことにより引火性をもつ有機溶剤へ着火し
易く、特にその着火は火災を起こす危険性があり重大な
問題となる。この静電気はロールの回転数を多くするほ
どその摩擦が大きくなるので発生及び蓄積し易く、ま
た、周囲の雰囲気の湿度が低いほど発生及び蓄積し易い
が、最近では生産性を向上させる点からロールの回転数
は大きくなり、周囲の雰囲気も高密度の回路パターンの
銅箔の錆を防止する点から湿度が低くなるように乾燥状
態に置かれることが多いので、静電気が発生し易くなっ
ており、特に高密度回路パターンはそのショートが起こ
らないように僅かなほこりも嫌うため、そのより良い対
策が求められている。
【0004】本発明の第1の目的は、プリント配線板の
回路パターンの銅箔ランドがリフローはんだ付時に高温
に曝されてもその保護機能を損なわないプリント配線板
用保護組成物を提供することにある。本発明の第2の目
的は、乾燥雰囲気中で高速のロールコータによる塗布を
行なっても静電気が発生及び蓄積し難いプリント配線板
用保護組成物の塗布方法を提供することにある。本発明
の第3の目的は、静電気によるほこりの付着を抑制で
き、スパークによる着火やこれによる火災の危険の少な
いプリント配線板用保護組成物の塗布方法を提供するこ
とにある。
回路パターンの銅箔ランドがリフローはんだ付時に高温
に曝されてもその保護機能を損なわないプリント配線板
用保護組成物を提供することにある。本発明の第2の目
的は、乾燥雰囲気中で高速のロールコータによる塗布を
行なっても静電気が発生及び蓄積し難いプリント配線板
用保護組成物の塗布方法を提供することにある。本発明
の第3の目的は、静電気によるほこりの付着を抑制で
き、スパークによる着火やこれによる火災の危険の少な
いプリント配線板用保護組成物の塗布方法を提供するこ
とにある。
【0005】本発明は、上記課題を解決するために、
(1)、高温加熱によりリフローはんだ付されるプリン
ト配線板の金属面に被覆可能な組成物であって、ロジン
エステル系樹脂、ロジン誘導体、石油樹脂、テルペン系
樹脂の少なくとも1種からなる軟化点が100℃より高
く130℃以下の熱可塑性樹脂を5〜40重量%、酸化
防止剤を0.05〜40重量%及び溶剤を含有し、該組
成物の液の比抵抗が1×1010Ω・cm未満であるプリ
ント配線板用保護組成物を提供するものである。また、
本発明は、(2)、溶剤としてエステル系溶剤及びアル
コール系溶剤の少なくとも1種を含有し、芳香族系溶剤
を含有しない上記(1)のプリント配線板用保護組成
物、(3)、請求項1に記載のプリント配線板用保護組
成物をロールの回転数が10回/分より小さくないロー
ルコータにより相対湿度が70%より大きくない雰囲気
下でプリント配線板に塗布するプリント配線板用保護組
成物の塗布方法を提供するものである。上記(3)にお
いて、「プリント配線板」を「配線密度が3本/0.1
インチより大きい高密度実装プリント配線板」としても
よい。なお、ロールの回転数、相対湿度、配線密度はこ
れらの少なくとも1つの限定を行った場合でもよい。
(1)、高温加熱によりリフローはんだ付されるプリン
ト配線板の金属面に被覆可能な組成物であって、ロジン
エステル系樹脂、ロジン誘導体、石油樹脂、テルペン系
樹脂の少なくとも1種からなる軟化点が100℃より高
く130℃以下の熱可塑性樹脂を5〜40重量%、酸化
防止剤を0.05〜40重量%及び溶剤を含有し、該組
成物の液の比抵抗が1×1010Ω・cm未満であるプリ
ント配線板用保護組成物を提供するものである。また、
本発明は、(2)、溶剤としてエステル系溶剤及びアル
コール系溶剤の少なくとも1種を含有し、芳香族系溶剤
を含有しない上記(1)のプリント配線板用保護組成
物、(3)、請求項1に記載のプリント配線板用保護組
成物をロールの回転数が10回/分より小さくないロー
ルコータにより相対湿度が70%より大きくない雰囲気
下でプリント配線板に塗布するプリント配線板用保護組
成物の塗布方法を提供するものである。上記(3)にお
いて、「プリント配線板」を「配線密度が3本/0.1
インチより大きい高密度実装プリント配線板」としても
よい。なお、ロールの回転数、相対湿度、配線密度はこ
れらの少なくとも1つの限定を行った場合でもよい。
【0006】本発明の保護組成物は、ソフトエッチング
処理をされた金属面に適用されることが好ましいが、回
路パターン形成のためのエッチング処理後の金属処理面
その他に対して適用することができる。すなわち、回路
パターンを形成したプリント配線板は、その回路パター
ンの銅箔ランドが空気に曝されることにより酸化するの
で、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、あるいは
硫酸と過酸化水素の混合物等の水溶液に浸漬されて、そ
の酸化物からなる錆を除去する、ソフトエッチング処理
を施されるが、その処理の後に本発明の保護組成物をプ
リント配線板の少なくとも銅箔ランドに塗布し、保護膜
を形成することが好ましい。
処理をされた金属面に適用されることが好ましいが、回
路パターン形成のためのエッチング処理後の金属処理面
その他に対して適用することができる。すなわち、回路
パターンを形成したプリント配線板は、その回路パター
ンの銅箔ランドが空気に曝されることにより酸化するの
で、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、あるいは
硫酸と過酸化水素の混合物等の水溶液に浸漬されて、そ
の酸化物からなる錆を除去する、ソフトエッチング処理
を施されるが、その処理の後に本発明の保護組成物をプ
リント配線板の少なくとも銅箔ランドに塗布し、保護膜
を形成することが好ましい。
【0007】本発明の保護組成物は、熱可塑性樹脂を含
有するが、これにはロジンエステル系樹脂、ロジン誘導
体、石油樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられ、これらの
少なくとも1種が用いられる。これらの樹脂の軟化点
(環球法による)としては、100℃より高く130℃
以下のものを用いる。100℃以下であると例えば22
0℃の高温のリフローはんだ付を行うときに樹脂の溶融
物が流れて被覆していた金属面を露出することがあり、
130℃より高いと溶融はんだにより容易には押し退け
られ難くなり、溶融はんだの金属面との接触を抑制す
る。この樹脂の具体例としては、ハーキュリス社製フオ
ーラル85、安原油脂社製YSポリスター、日本石油化
学社製ネオポリマー等が挙げられる。
有するが、これにはロジンエステル系樹脂、ロジン誘導
体、石油樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられ、これらの
少なくとも1種が用いられる。これらの樹脂の軟化点
(環球法による)としては、100℃より高く130℃
以下のものを用いる。100℃以下であると例えば22
0℃の高温のリフローはんだ付を行うときに樹脂の溶融
物が流れて被覆していた金属面を露出することがあり、
130℃より高いと溶融はんだにより容易には押し退け
られ難くなり、溶融はんだの金属面との接触を抑制す
る。この樹脂の具体例としては、ハーキュリス社製フオ
ーラル85、安原油脂社製YSポリスター、日本石油化
学社製ネオポリマー等が挙げられる。
【0008】上記熱可塑製樹脂に酸化防止剤を併用す
る。この酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系
化合物、ヒドラジン系化合物等が挙げられ、具体的には
チバガイギー社製イルガノックスが挙げられる。本発明
の保護組成物にはポリアミン、アミンの有機酸塩又は無
機酸塩を必要に応じて併用することもできる。ポリアミ
ンとしてはエチレンジアミンが挙げられ、アミンとして
はシクロヘキシルアミンが挙げられる。その他の添加剤
を加えてもよい。
る。この酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系
化合物、ヒドラジン系化合物等が挙げられ、具体的には
チバガイギー社製イルガノックスが挙げられる。本発明
の保護組成物にはポリアミン、アミンの有機酸塩又は無
機酸塩を必要に応じて併用することもできる。ポリアミ
ンとしてはエチレンジアミンが挙げられ、アミンとして
はシクロヘキシルアミンが挙げられる。その他の添加剤
を加えてもよい。
【0009】本発明の保護組成物には、上記の各成分の
ほかに、有機溶剤が用いられるが、この溶剤にはアルコ
ール系溶剤及びエステル系溶剤の少なくとも1種、すな
わちアルコール系溶剤、エステル系溶剤又は両者の混合
溶剤を含有し、芳香族系溶剤は含有しない。このように
すると、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、芳香族系
溶剤のそれぞれの代表的なものの液の比抵抗を調べれば
分かるように、アルコール系溶剤の例えばIPA(イソ
プロピルアルコール)は2×106 (Ω・cm)、エス
テル系溶剤の例えば酢酸エチルは1×109 (Ω・c
m)であり、芳香族系溶剤のトルエンが7×1013
(Ω・cm)、キシレンが1×1015 (Ω・cm)以
上であるのに比べて、液の比抵抗が小さく、IPAや酢
酸エチルのような溶剤を含有する本発明の保護組成物
は、これらの代わりにトルエンやキシレンを含有する同
様の組成物に比べて、その液の比抵抗を小さくすること
ができ、それだけロールコータのロール上の液膜の比抵
抗を小さくできるので、そのロールの摩擦による静電気
の発生及び蓄積を低減できる。その他のアルコール系溶
剤、エステル系溶剤についても同様の傾向がある。特
に、ロールコータのロールの回転数が10〜50回/分
のような高速回転の場合、また、ロールコータの雰囲気
の相対湿度が70%より大きくなく、すなわち70%を
越えないような乾燥状態の場合でも静電気の発生及び蓄
積を生じないようにすることができる。このような高速
回転でなく、乾燥状態も湿度が高い条件では、従来のプ
リフラックス等の保護組成物をロールコータで塗布する
場合にも静電気の発生及び蓄積を少なくし、上記した障
害が起こらないようにすることができることがあるの
で、本発明の保護組成物は上記の高速回転、乾燥状態の
いずれか一方又は両方の条件のもとにおいて、そのより
良い効果を発揮することができる。
ほかに、有機溶剤が用いられるが、この溶剤にはアルコ
ール系溶剤及びエステル系溶剤の少なくとも1種、すな
わちアルコール系溶剤、エステル系溶剤又は両者の混合
溶剤を含有し、芳香族系溶剤は含有しない。このように
すると、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、芳香族系
溶剤のそれぞれの代表的なものの液の比抵抗を調べれば
分かるように、アルコール系溶剤の例えばIPA(イソ
プロピルアルコール)は2×106 (Ω・cm)、エス
テル系溶剤の例えば酢酸エチルは1×109 (Ω・c
m)であり、芳香族系溶剤のトルエンが7×1013
(Ω・cm)、キシレンが1×1015 (Ω・cm)以
上であるのに比べて、液の比抵抗が小さく、IPAや酢
酸エチルのような溶剤を含有する本発明の保護組成物
は、これらの代わりにトルエンやキシレンを含有する同
様の組成物に比べて、その液の比抵抗を小さくすること
ができ、それだけロールコータのロール上の液膜の比抵
抗を小さくできるので、そのロールの摩擦による静電気
の発生及び蓄積を低減できる。その他のアルコール系溶
剤、エステル系溶剤についても同様の傾向がある。特
に、ロールコータのロールの回転数が10〜50回/分
のような高速回転の場合、また、ロールコータの雰囲気
の相対湿度が70%より大きくなく、すなわち70%を
越えないような乾燥状態の場合でも静電気の発生及び蓄
積を生じないようにすることができる。このような高速
回転でなく、乾燥状態も湿度が高い条件では、従来のプ
リフラックス等の保護組成物をロールコータで塗布する
場合にも静電気の発生及び蓄積を少なくし、上記した障
害が起こらないようにすることができることがあるの
で、本発明の保護組成物は上記の高速回転、乾燥状態の
いずれか一方又は両方の条件のもとにおいて、そのより
良い効果を発揮することができる。
【0010】静電気の発生及び蓄積のし難さの点からは
液の比抵抗の小さい上記溶剤を選択することが好ましい
が、一方、着火やこれによる火災を起こさないようにす
る点からは、静電気を発生し難くすることとともに引火
性等の着火性が少ないアルコール系溶剤、エステル系溶
剤を選択することが好ましいが、その引火点が必ずしも
高くない場合でも上記したように液の比抵抗が低い場合
には静電気が発生し難く、その静電気の発生と引火性等
の相互関係によって結果的に火災が起こり難くなるよう
に具体的溶剤を選択することができる。また、溶剤はそ
のほかに、保護組成物の塗布工程においてその乾燥性を
確保する点、樹脂の溶解性、その溶液粘度等の観点から
も選択される必要があり、これらを考慮に入れて具体的
に選択されるが、その場合に単独のアルコール系溶剤、
エステル系溶剤を使用しても良いが、それぞれ複数ある
いは両者の複数を混合してこれらの所望の物性に合わせ
た溶剤とすることができる。
液の比抵抗の小さい上記溶剤を選択することが好ましい
が、一方、着火やこれによる火災を起こさないようにす
る点からは、静電気を発生し難くすることとともに引火
性等の着火性が少ないアルコール系溶剤、エステル系溶
剤を選択することが好ましいが、その引火点が必ずしも
高くない場合でも上記したように液の比抵抗が低い場合
には静電気が発生し難く、その静電気の発生と引火性等
の相互関係によって結果的に火災が起こり難くなるよう
に具体的溶剤を選択することができる。また、溶剤はそ
のほかに、保護組成物の塗布工程においてその乾燥性を
確保する点、樹脂の溶解性、その溶液粘度等の観点から
も選択される必要があり、これらを考慮に入れて具体的
に選択されるが、その場合に単独のアルコール系溶剤、
エステル系溶剤を使用しても良いが、それぞれ複数ある
いは両者の複数を混合してこれらの所望の物性に合わせ
た溶剤とすることができる。
【0011】このような観点から、比抵抗の小さい単独
又は複数の混合溶剤を含有する本発明の保護組成物とし
ての比抵抗(Ω・cm)は1×1010より大きくなく、
さらに3×109 〜7×109 であることがより好まし
い。また、本発明の保護組成物の引火点としては−10
℃以上(−10℃より低くない)が好ましい。アルコー
ル系溶剤としては水酸基を有する有機溶剤、エステル系
溶剤としてはエステル結合を有する有機溶剤であり、セ
ロソルブ類は本発明において使用できる溶剤に属する。
又は複数の混合溶剤を含有する本発明の保護組成物とし
ての比抵抗(Ω・cm)は1×1010より大きくなく、
さらに3×109 〜7×109 であることがより好まし
い。また、本発明の保護組成物の引火点としては−10
℃以上(−10℃より低くない)が好ましい。アルコー
ル系溶剤としては水酸基を有する有機溶剤、エステル系
溶剤としてはエステル結合を有する有機溶剤であり、セ
ロソルブ類は本発明において使用できる溶剤に属する。
【0012】本発明の保護組成物における組成比は、上
記熱可塑性樹脂が5〜40重量%が好ましく、より好ま
しくは10〜30重量%であり、酸化防止剤がこの熱可
塑性樹脂100重量部に対して0.5重量部以上(0.
5重量部より少なくない)であって全体中に0.05〜
40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量
%であり、残りは上記した有機溶剤である。これより樹
脂が多いと不経済である。また、上記ポリアミン又はア
ミンを併用するときは、20〜25重量%用いるのが好
ましい。本発明の保護組成物を適用するには、上記した
ようにソフトエッチング処理を行った後、未乾燥状態で
イオン交換水で30〜60秒間洗浄し、ついで低級アル
コール、次にエステル溶剤のように順次極性の低くなる
溶剤により洗浄し、銅箔表面を十分に脱脂した後乾燥し
塗布することが好ましい。
記熱可塑性樹脂が5〜40重量%が好ましく、より好ま
しくは10〜30重量%であり、酸化防止剤がこの熱可
塑性樹脂100重量部に対して0.5重量部以上(0.
5重量部より少なくない)であって全体中に0.05〜
40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量
%であり、残りは上記した有機溶剤である。これより樹
脂が多いと不経済である。また、上記ポリアミン又はア
ミンを併用するときは、20〜25重量%用いるのが好
ましい。本発明の保護組成物を適用するには、上記した
ようにソフトエッチング処理を行った後、未乾燥状態で
イオン交換水で30〜60秒間洗浄し、ついで低級アル
コール、次にエステル溶剤のように順次極性の低くなる
溶剤により洗浄し、銅箔表面を十分に脱脂した後乾燥し
塗布することが好ましい。
【0013】本発明の保護組成物をプリント配線板に塗
布するには、適宜必要に応じて上記溶剤により希釈して
もよく(上記の比抵抗の範囲内)、その塗布手段はロー
ルコータにより塗布する場合のみならず、浸漬、噴霧に
より塗布することも妨げない。塗布の後は放置、冷風、
温風による乾燥、さらには吸水性材料で脱水してもよ
い。このようにしてソフトエッチング処理されたプリン
ト配線板の回路パターンの銅箔ランドに保護膜が形成さ
れるが、電子部品をはんだ付するときに、特に高温加熱
によるリフローはんだ付方法が好ましく用いられるが、
他の溶融はんだ噴出によるはんだ付方法その他の方法を
用いることもできる。
布するには、適宜必要に応じて上記溶剤により希釈して
もよく(上記の比抵抗の範囲内)、その塗布手段はロー
ルコータにより塗布する場合のみならず、浸漬、噴霧に
より塗布することも妨げない。塗布の後は放置、冷風、
温風による乾燥、さらには吸水性材料で脱水してもよ
い。このようにしてソフトエッチング処理されたプリン
ト配線板の回路パターンの銅箔ランドに保護膜が形成さ
れるが、電子部品をはんだ付するときに、特に高温加熱
によるリフローはんだ付方法が好ましく用いられるが、
他の溶融はんだ噴出によるはんだ付方法その他の方法を
用いることもできる。
【0014】
【発明の実施の態様】有機溶剤に酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチル、sec−ブタノールの炭素数5よ
り小さい低級エステル、低級アルコールの単独あるいは
混合溶剤と樹脂分の両者については、前者を40〜50
重量%、後者を30〜40重量%用い、上記の酸化防止
剤の1種を10〜20重量%用い、これら各成分を含有
する保護組成物の比抵抗(Ω・cm)を1×1010より
小さい3×109 〜7×109とする。この保護組成物
をソフトエッチング処理をしたプリント配線板に回転数
20〜30回/分のロールコータにより、雰囲気の相対
湿度50〜60%で塗布する。このようにすると、軟化
点が100℃より高く130℃より低い熱可塑性樹脂に
酸化防止剤を併用した保護膜を設けたので、保護膜が高
温下に置かれても耐酸化性があり、金属面を酸化から保
護することができる。また、保護組成物の液の比抵抗は
高速のロールコータで塗布する場合にも静電気の発生及
び蓄積を抑制できる。
ル、酢酸イソブチル、sec−ブタノールの炭素数5よ
り小さい低級エステル、低級アルコールの単独あるいは
混合溶剤と樹脂分の両者については、前者を40〜50
重量%、後者を30〜40重量%用い、上記の酸化防止
剤の1種を10〜20重量%用い、これら各成分を含有
する保護組成物の比抵抗(Ω・cm)を1×1010より
小さい3×109 〜7×109とする。この保護組成物
をソフトエッチング処理をしたプリント配線板に回転数
20〜30回/分のロールコータにより、雰囲気の相対
湿度50〜60%で塗布する。このようにすると、軟化
点が100℃より高く130℃より低い熱可塑性樹脂に
酸化防止剤を併用した保護膜を設けたので、保護膜が高
温下に置かれても耐酸化性があり、金属面を酸化から保
護することができる。また、保護組成物の液の比抵抗は
高速のロールコータで塗布する場合にも静電気の発生及
び蓄積を抑制できる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 ロジンエステル系樹脂 30重量部 酸化防止剤としてヒンダードフェノール系化合物 15重量部 酢酸エチル 47重量部 酢酸ブチル 5重量部 sec−ブタノール 3重量部 を攪拌混合し、保護組成物を得た。この保護組成物の液
の比抵抗を東亜電波工業社製絶縁計により測定したとこ
ろ、3.2×109 Ω・cmであった。次に、ロールコ
ータの漬けロールをこの保護組成物に浸漬して回転さ
せ、これに逆回転ロールを接触させて付着した液を絞
り、漬けロールに液膜を形成させる状態で、漬けロール
の回転数24回/分、相対湿度55%の雰囲気の条件で
1.5時間このロールコータを運転し、その後プリント
配線板(回路パターンの配線密度3本/0.1インチ)
を上記漬けロールの液膜に接触させてその100枚に塗
布したところ、ほこりの付着と思われる回路のショート
は認められなかった。また、静電気の発生によるスパー
クも閃光はもとより、その音も聞きとることはできなか
った。また、この保護組成物の膜のはんだ付性を調べる
ために、7mm×15mm×0.2mmの銅板を11重
量%硫酸、3.8重量%過酸化水素を含む水溶液中に2
0±1℃で60秒間浸漬してソフトエッチングを行なっ
た後取り出して、30秒間イオン交換水で洗浄し、その
後イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、
表面を十分脱水した後、自然乾燥し、それから上記保護
組成物に浸漬し、常温常圧下において自然乾燥させて試
験片を得た。この試験片について、タムラ化研(株)製
デジタルソルダーグラフを用いてはんだ濡れ時間を測定
した。測定方法は、試験片6枚用意し、これらの各々を
それぞれ200℃で10分、20分、30分、40分、
50分、60分の加熱処理を行い、これらの加熱処理を
行った各試験片について、タムラ化研(株)製フラック
スCF−220Vを用いてフラックス処理をしてから、
タムラ化研(株)製デジタルソルダーグラフを使用して
溶融はんだの銅板に対する濡れを測定した。すなわち、
各試験片をはんだ浴温度250℃の溶融はんだ(63重
量%錫/37重量%鉛共晶はんだ)に1mmの深さ浸漬
し、溶融はんだの試験片に対する作用力が上向きから下
向きに変化し、上下方向の作用力が平衡して0になるま
での時間(秒)を測定する。この測定結果を図のグラフ
に実線で示す。
の比抵抗を東亜電波工業社製絶縁計により測定したとこ
ろ、3.2×109 Ω・cmであった。次に、ロールコ
ータの漬けロールをこの保護組成物に浸漬して回転さ
せ、これに逆回転ロールを接触させて付着した液を絞
り、漬けロールに液膜を形成させる状態で、漬けロール
の回転数24回/分、相対湿度55%の雰囲気の条件で
1.5時間このロールコータを運転し、その後プリント
配線板(回路パターンの配線密度3本/0.1インチ)
を上記漬けロールの液膜に接触させてその100枚に塗
布したところ、ほこりの付着と思われる回路のショート
は認められなかった。また、静電気の発生によるスパー
クも閃光はもとより、その音も聞きとることはできなか
った。また、この保護組成物の膜のはんだ付性を調べる
ために、7mm×15mm×0.2mmの銅板を11重
量%硫酸、3.8重量%過酸化水素を含む水溶液中に2
0±1℃で60秒間浸漬してソフトエッチングを行なっ
た後取り出して、30秒間イオン交換水で洗浄し、その
後イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、
表面を十分脱水した後、自然乾燥し、それから上記保護
組成物に浸漬し、常温常圧下において自然乾燥させて試
験片を得た。この試験片について、タムラ化研(株)製
デジタルソルダーグラフを用いてはんだ濡れ時間を測定
した。測定方法は、試験片6枚用意し、これらの各々を
それぞれ200℃で10分、20分、30分、40分、
50分、60分の加熱処理を行い、これらの加熱処理を
行った各試験片について、タムラ化研(株)製フラック
スCF−220Vを用いてフラックス処理をしてから、
タムラ化研(株)製デジタルソルダーグラフを使用して
溶融はんだの銅板に対する濡れを測定した。すなわち、
各試験片をはんだ浴温度250℃の溶融はんだ(63重
量%錫/37重量%鉛共晶はんだ)に1mmの深さ浸漬
し、溶融はんだの試験片に対する作用力が上向きから下
向きに変化し、上下方向の作用力が平衡して0になるま
での時間(秒)を測定する。この測定結果を図のグラフ
に実線で示す。
【0016】実施例2、3 実施例1と同様に、表1のそれぞれの該当する欄に記載
された組成の保護組成物を製造し、それぞれの液の比抵
抗を測定したところ、それぞれ表1に示すとおりであ
り、また、実施例1と同様にロールコータによる試験を
行ったところ、ほぼ同様の結果が得られた。また、それ
ぞれの保護組成物について実施例1と同様にはんだ付性
を調べたところ、ほぼ同様の結果が得られた。
された組成の保護組成物を製造し、それぞれの液の比抵
抗を測定したところ、それぞれ表1に示すとおりであ
り、また、実施例1と同様にロールコータによる試験を
行ったところ、ほぼ同様の結果が得られた。また、それ
ぞれの保護組成物について実施例1と同様にはんだ付性
を調べたところ、ほぼ同様の結果が得られた。
【0017】比較例1、2、3 実施例1と同様に、表1のそれぞれの該当する欄に記載
された組成の保護組成物を製造し、それぞれの液の比抵
抗を測定したところ、それぞれ表1に示すとおりであ
り、また、実施例1と同様にロールコータによる試験を
行ったところ、いずれもプリント配線板にほこりの付着
と思われる回路のショートが見られ、スパークのパチパ
チという音もときどき聞き取ることができた。また、比
較例1の保護組成物について実施例1と同様にはんだ付
性を調べたが、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
比較例2についても同様の結果が得られた。一方、比較
例3においては、図1の点線で示す結果が得られたが、
30分以上加熱した試験片は溶融はんだの濡れに要する
時間が著しく長く、銅板が酸化され溶融はんだが濡れ難
くなっていることが分かる。
された組成の保護組成物を製造し、それぞれの液の比抵
抗を測定したところ、それぞれ表1に示すとおりであ
り、また、実施例1と同様にロールコータによる試験を
行ったところ、いずれもプリント配線板にほこりの付着
と思われる回路のショートが見られ、スパークのパチパ
チという音もときどき聞き取ることができた。また、比
較例1の保護組成物について実施例1と同様にはんだ付
性を調べたが、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
比較例2についても同様の結果が得られた。一方、比較
例3においては、図1の点線で示す結果が得られたが、
30分以上加熱した試験片は溶融はんだの濡れに要する
時間が著しく長く、銅板が酸化され溶融はんだが濡れ難
くなっていることが分かる。
【0018】上記の実施例、比較例の保護組成物の組
成、その液の比抵抗を表1に示す。この表の結果から、
ロールコータの回転数24回/分、相対湿度55%で
は、実施例の保護組成物は液の比抵抗が比較例1、2、
3の組成物の液の比抵抗よりほぼ5〜10倍小さいこと
により、静電気による障害がないのに対し、後者にはそ
れが認められ、その蓄積の程度によってはスパ−クの閃
光、さらには着火、火災を起こす恐れさえ感じさせる。
この相違は主に溶剤中におけるトルエン、キシレンの芳
香族系溶剤の有無にあることがわかる。実施例の30分
以上加熱した試験片は溶融はんだの濡れに要する時間が
比較例3の試験片に対して著しく短く、これは試験片の
加熱により比較例のものは銅板が酸化され、溶融はんだ
濡れ難くなっているのに対し、実施例の試験片の銅板は
十分な酸化防止効果が得られ、しかもその膜は溶融はん
だに溶融して押し退けられ、溶融はんだが銅板に良く接
触することが分かる。
成、その液の比抵抗を表1に示す。この表の結果から、
ロールコータの回転数24回/分、相対湿度55%で
は、実施例の保護組成物は液の比抵抗が比較例1、2、
3の組成物の液の比抵抗よりほぼ5〜10倍小さいこと
により、静電気による障害がないのに対し、後者にはそ
れが認められ、その蓄積の程度によってはスパ−クの閃
光、さらには着火、火災を起こす恐れさえ感じさせる。
この相違は主に溶剤中におけるトルエン、キシレンの芳
香族系溶剤の有無にあることがわかる。実施例の30分
以上加熱した試験片は溶融はんだの濡れに要する時間が
比較例3の試験片に対して著しく短く、これは試験片の
加熱により比較例のものは銅板が酸化され、溶融はんだ
濡れ難くなっているのに対し、実施例の試験片の銅板は
十分な酸化防止効果が得られ、しかもその膜は溶融はん
だに溶融して押し退けられ、溶融はんだが銅板に良く接
触することが分かる。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、プリント配線板の回路
パターンの金属面がリフローはんだ付け時に高温に曝さ
れてもその保護機能を損なわず、乾燥雰囲気中で高速の
ロールコータによる塗布を行なっても静電気が発生し難
く、静電気のスパークによる着火やこれによる火災の危
険の少ないプリント配線板用保護組成物及びその塗布方
法を提供することができる。
パターンの金属面がリフローはんだ付け時に高温に曝さ
れてもその保護機能を損なわず、乾燥雰囲気中で高速の
ロールコータによる塗布を行なっても静電気が発生し難
く、静電気のスパークによる着火やこれによる火災の危
険の少ないプリント配線板用保護組成物及びその塗布方
法を提供することができる。
【図1】はんだ付性試験を行った結果を示すグラフであ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 隆生 埼玉県入間市大字狭山ケ原16番地2 タム ラ化研株式会社内 (72)発明者 赤池 信一 埼玉県入間市大字狭山ケ原16番地2 タム ラ化研株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 高温加熱によりリフローはんだ付される
プリント配線板の金属面に被覆可能な組成物であって、
ロジンエステル系樹脂、ロジン誘導体、石油樹脂、テル
ペン系樹脂の少なくとも1種からなる軟化点が100℃
より高く130℃以下の熱可塑性樹脂を5〜40重量
%、酸化防止剤を0.05〜40重量%及び溶剤を含有
し、該組成物の液の比抵抗が1×1010Ω・cm未満で
あるプリント配線板用保護組成物。 - 【請求項2】 溶剤としてエステル系溶剤及びアルコー
ル系溶剤の少なくとも1種を含有し、芳香族系溶剤を含
有しない請求項1に記載のプリント配線板用保護組成
物。 - 【請求項3】 請求項1に記載のプリント配線板用保護
組成物をロールの回転数が10回/分より小さくないロ
ールコータにより相対湿度が70%より大きくない雰囲
気下でプリント配線板に塗布するプリント配線板用保護
組成物の塗布方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14297197A JPH10316938A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | プリント配線板用保護組成物及びその塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14297197A JPH10316938A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | プリント配線板用保護組成物及びその塗布方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10316938A true JPH10316938A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15327926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14297197A Pending JPH10316938A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | プリント配線板用保護組成物及びその塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10316938A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006241238A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 膜形成用組成物、絶縁膜および電子デバイス |
-
1997
- 1997-05-19 JP JP14297197A patent/JPH10316938A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006241238A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 膜形成用組成物、絶縁膜および電子デバイス |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040611 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040622 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041019 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |