JPH09183032A - 加工機の加工誤差修正装置 - Google Patents

加工機の加工誤差修正装置

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JPH09183032A
JPH09183032A JP16996A JP16996A JPH09183032A JP H09183032 A JPH09183032 A JP H09183032A JP 16996 A JP16996 A JP 16996A JP 16996 A JP16996 A JP 16996A JP H09183032 A JPH09183032 A JP H09183032A
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weight
axis
bed
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JP16996A
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Kyoko Yamada
恭子 山田
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 錘の移動により、被加工物と加工具の傾き量
の差を減少させて加工精度を向上させる加工機の加工誤
差修正装置を得る。 【解決手段】 加工誤差修正装置32は、錘29と、錘
29をテーブル6の移動方向や移動距離に連動させるリ
ンク機構30から構成され、加工機のベッド1内部に配
設され、錘29の移動により、被加工物9と加工具14
の傾き量の差を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加工機による加
工時に、被加工物と加工具間の移動距離誤差や傾き誤差
を修正して、加工精度を向上させる加工機の加工誤差修
正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の加工機の斜視図を図9に、側面図
を図10に、ガイド部分の構成図を図11に示す。図
9、10において1はベッド、2はレベリングボルト、
3はY軸方向ガイドレール、4はY軸方向に移動可能な
Y軸方向サドル、5はX軸方向ガイドレール、6はX軸
方向に移動可能なX軸方向テーブルであり、X、Y軸は
水平面内で互いに交差する。7は加工槽、8は定盤、9
は被加工物、10はベッド1に支持されたコラム、11
は一端がコラム10に支持された下部アーム、12は上
部アーム、13はX、Y軸面に垂直な上下方向に移動可
能なZ軸ヘッド 、14はワイヤ電極である。図11は
(a)はガイド部分の斜視図、図11(b)は正面図、
図11(c)は側面図である。図において15はY軸方
向のネジ穴を有するナット、16はナット8のネジ穴に
螺合し、サドルをY軸方向に移動させるY軸方向ボール
ネジ軸、17はX軸方向にネジ穴を有するナット、18
はナット10のネジ穴に螺合し、テーブルをX軸方向に
移動させる、X軸方向ボールネジ軸である。
【0003】被加工物は、テーブル上に設定された定盤
上に設置固定されるテーブルは、ガイドによってサドル
上に支持されており、サドルはガイドによってベッド上
に支持されている。テーブル、サドルはガイドにより、
例えばX軸方向かY軸方向へ移動が可能である。ベッド
は、レベリングボルト等の固定部品で3箇所あるいは4
箇所程度で床面に固定されている。ベッドはサドルの他
に、コラムを支持している。コラムの上方側先端には上
部アーム、更にZ軸ヘッドが設定されている。Z軸ヘッ
ド先端には、加工具が設定されている。
【0004】次に、ワイヤ放電加工機の動作について説
明する。被加工物9は、加工液に浸積された状態で、或
いは加工液を吹きつけられた状態で、ワイヤ電極14か
ら発生させた放電により、ワイヤの長さ方向に沿った加
工部が溶融除去される。被加工物9の未加工部分の加工
予定形状に沿って、ワイヤ電極14、または被加工物9
を移動させ、同様に放電、溶融除去を連続して繰り返
し、放電加工を行う。加工時は、被加工物9を移動させ
ながら、ワイヤ電極14との間隔を、放電による溶融除
去可能な距離にしながら加工する。被加工物とテーブル
と、テーブルを乗せたサドルは、それぞれガイドとボー
ルネジ駆動によって、X、Y方向へ移動する。Z軸ヘッ
ドはコラムのベッドを、同じくガイドとボールネジを通
して上下方向に移動する。
【0005】このような加工時のテーブル、サドルの移
動によって、被加工物9や自重の荷重配分が変化するの
で、加工機各部分の変形状態も変化する。また被加工物
9をのせているテーブル6の傾きやコラム10の傾きも
変化する。このため、被加工物9と加工具(この場合や
ワイヤ電極14)部分が傾き、両方の距離も変化する。
被加工物9と加工具の間の距離が変化すると、加工時に
移動させる距離の指令値と実際の移動量が異なり、加工
精度が低下するといった問題がある。また、加工具の傾
き量と被加工物の傾き量が異なると、被加工物の加工面
が垂直に加工できないという問題も生じる。
【0006】具体的に従来の加工機の動作を説明する
と、テーブルやサドルがX軸、Y軸方向に移動すると、
加工機は、ベッドごとテーブルやサドルの移動した方向
に全体的に傾くという傾向がある。これは、ベッド形状
とベッドの支持位置に関係している。例えば図12
(a)に変形前の長方形のベッドを示すが、支持位置が
ベッド前側に2箇所、後ろ側に1箇所であるとすると、
図12(b)に示すようにベッドの前側の傾きが後ろ側
にも波及して、前側と同方向に傾く。但し、ベッドは剛
体ではないので、局部的な変形やねじれが発生して、前
側と後ろ側の変形状態が異なり、コラム側のX軸または
Y軸方向の傾き量b1と、テーブル側のX軸またはY軸
方向の傾き量b2も異なる。このようなタイプの形状の
加工機は、一般に少なくない。
【0007】図10(a)のようなベッド形状をした加
工機では、ベッドの前後(Y軸方向)、即ちテーブル側
とコラム側の変形が異なる。例えば、図13(a)は加
工機の各部が変形しない場合を示しているが、図13
(b)のように、ベッドの左右方向(X軸方向とする)
に傾く場合について説明する。図において点線は移動
前、実線は移動後の形状を示す。ワイヤ電極14の傾き
量Pとテーブル上の被加工物9の傾き量Qとは異なり、
傾き量のP、Qは次のように表せる。P=b1+co+
z、Q=b2+sa+ta、b1≠b2。ここでb1は
ベッド1後部のコラム10側の傾き、b2はベッド1前
部のテーブル6側の傾き、saはサドル4とY軸方向ガ
イドレール3の変形による傾き、taはテーブル6とX
軸方向ガイドレール5の変形による傾き、coはコラム
10の変形による傾き、zはZ軸ヘッド13の変形によ
る傾きを示す。これらの傾き量の差によって、加工指令
値からの加工距離L1ト実際に加工される距離L2 との差
が送り誤差となり、加工精度に影響する。従って加工精
度を高めるには、移動距離の誤差を少なくしたり、傾き
量の差を減少させる必要がある。ここでは、図12でX
軸方向に傾く場合を例として述べたが、ベッドの前後方
向(Y軸方向とする)の傾きの場合にも、同様な関係と
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の、形状が長方形
型で支持位置が3箇所(前側に2箇所、後ろ側に1箇所
ある場合)のベッドを備えた加工機では、テーブル、サ
ドルが移動すると、ベッドにかかる、被加工物を含めた
テーブルやサドルの重量配分が変化して、加工機全体の
重心も変化する。そのため実際の移動距離と移動指令値
との誤差や、被加工物の傾き量とワイヤ電極の傾き量の
誤差が発生し、加工精度が低下するという問題がある。
加工精度を上げるには、テーブル、サドル、コラム等の
加工機各部分の剛性を上げる等の方法がある。しかし、
単に剛性を上げる方法では、移動距離の誤差や傾き誤差
を完全に無くすことは考えらず、加工精度向上に限界が
ある。また、高剛性にするには重量増加やコスト高の問
題が避けられない。そのため、剛性を上げる以外の方法
で、テーブル、サドル移動時の被加工物と加工具間の移
動距離の誤差や傾き量の差を、減少させることが必要で
ある。
【0009】この発明は上記のような問題点を解決する
ために、テーブル、サドルの移動時の加工機各部分の変
形や、変形により生じる被加工物と電極の移動距離の誤
差や傾き誤差を減少させることで、加工精度が向上する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る加工機の
加工誤差修正装置は、被加工物を支持し、水平面内の互
いに交差するX、Y軸方向に移動可能なテーブルと、ベ
ッドに支持された加工具と、前記ベッドに設けられ、前
記テーブルに連結されたリンク機構と、このリンク機構
に連結され前記テーブルと同方向に移動する錘と、を備
え、前記錘の移動により前記加工具と前記被加工物との
傾きの誤差を修正することを特徴とするものである。
【0011】マタ、前記リンク機構は前記Y軸まわりに回
転可能に設けられた前記テーブルの接続部材を介して連
結された第1の部材と、この第1の部材と前記X軸まわ
りに回転可能な接続部材を介して連結された第2の部材
と、この第2の部材と前記第2の部材の軸方向に伸縮自
在に連結された第3の部材と、この第3の部材に設けら
れ、この第3の部材の軸方向に移動可能で、かつ、X軸
まわりに回転可能な接続部材を介し連結された第4の部
材と、この第4の部材と連結され前記Y軸まわりに回転
可能に前記錘に設けられた接続部材と、前記ベッドに設
けられ前記第3の部材を前記X、Y軸まわりに回転可能
に連結する支持部材と、前記ベッドに設けられ前記錘を
前記X、Y軸方向に移動可能に支持するガイドと、を備
える。
【0012】また、前記錘に設けられ、前記錘に設けら
れた接続部材を前記X軸、Y軸方向と垂直方向に移動さ
せる移動手段を備えたことを特徴とするものである。
【0013】また、前記錘は重量が変えられるものとし
たものである。
【0014】また、前記錘はそれぞれが所定の重量を有
する複数のブロックの組合わせたものとし、これらのブ
ロックの組み合わせを変えることにより重量を変えるも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。なお、各実施の形態及び従来例と共
通する部分については、同一符号を付しその説明を省略
する。 実施の形態1.図1、2にこの発明の加工機の加工誤差
修正機構を示す。図1は加工機の斜視図1、図2は加工
機の側面図、図3は加工誤差修正装置の斜視図である。
図1、2において29は錘、30はリンク機構、31は
ガイドを示す。加工誤差修正装置32は、錘29と、錘
29をテーブルの移動方向や移動距離に連動させるリン
ク機構30が組み合わされ、加工機のベッド1内部に配
設される。
【0016】図3に示すように、リンク機構30は、最
低4本の鉄鋼材料程度の強度を持った、棒状、或いは板
状のリンク機構部材とこれらの接続部から構成されてい
る。図において30a、30b、30c、30dはそれ
ぞれ第1、第2、第3、第4のリンク機構部材であり、
30e、30fは接続部材である。リンク機構部材30
aと30bとは接続部30eで接続されており、リンク
機構部材30bと30cとは、リンク機構部材30b、
30c間で軸長さが伸縮可能な様に接続されている。リ
ング機構部材30dは、接続部材30fでリンク機構部
材30cに接続されている。さらに、リンク機構部材3
0aはY軸まわりに回転可能に接続部30gでテーブル
6に接続され、リンク機構部材30cは支持部30hに
よりベッド1の底面に接続され、リンク機構部材30d
はY軸まわりに回転可能に接続部30jにより錘29に
接続されている。また、リンク機構部材30aはとめ具
30kによりZ軸方向の移動、浮き上がりを止められて
いる。
【0017】次に動作について説明する。支持部材30
hは、X、Y軸回りに回転自由度を持っているが、Z軸
回りには回転できなく、ユニバーサルジョイント等が使
用される。支持部材30hはリンク機能30全体をベッ
ド1底面で支えるとともに、テーブル6の移動を錘に伝
えるための支点としての働きも担っている。リンク機構
部材30a、30dは、テーブル6がX、Y軸方向に移
動する時、位置の高さを変えないまま移動する。これ
は、リンク機構部材30b、30c間は、軸の長さが伸
縮可能な接続になっており、接続部材30e、30fの
位置の高さが変わらないためである。この様なリンク機
構部材30b、30c間の接続方法として、スプライン
シャフトの様な接続が考えられる。また接続部材30e
は、X軸の回りに回転可能で、接続部材30fは、リン
ク機構部材30cが上下にスライド可能で、且つX軸の
回りに回転可能である。接続部材30g、30jは、テ
ーブルの移動時に部材30a、30d自体がねじれ等の
変形をおこさないために、Y軸の回りに回転が可能にな
っている。
【0018】以上の様な接続方法でつながれたそれぞれ
のリンク機構部材は、それぞれの接続部と共に、常に同
一平面上に位置する状態で動作する。この平面は、支持
部材30hを通るY軸を回転中心軸として、X軸方向に
傾く(Y軸の回りに回転する)。更に接続部材30e、
30fにおける角度α、βは、テーブル6がY軸方向に
移動する時、それぞれのリンク機構部材やそれぞれの接
続部材で作られる同一平面内で変化する。接続部材30
jは、リンク機構部材30dと錘29の接続面が常に垂
直に接続した状態を保ちつつ動作する。接続部材30g
についても、リンク機構部材aとテーブル6の接続面が
常に垂直に接続した状態を保ちつつ動作する。
【0019】以上のように、ガイド31に設置された錘
29は、加工機のテーブル6部分と、棒状のリンク機構
30を介して接続されおり、このリンク機構30は、片
方の端に接続した物体を、他端に接続した物体と、同時
に同方向に移動させる働きを有している。但し、錘29
の適当な移動量は、リンク機構部分の長さ等によって変
えることができ、常にテーブルの移動量と同じとする必
要はない。
【0020】錘29の移動距離は、リンク機構30の接
続部材の位置や各リンク機構部材の長さによって変化す
る。錘29の移動距離は、被加工物9等の重量によりテ
ーブル6の移動距離に対して、X、Y方向とも適切な距
離になるように、接続部材30fの位置で調節し設定す
る。例えば、錘29テーブル6の移動距離関係が、(錘
29の移動距離)=1/3×(テーブル6の移動距離)
になるよう設定したい場合、接続部材30fを、L=1
/3×(部材0hの支持点位置から接続30eまでの長
さ)となる位置に調整すればよい。Lは支持部材30h
の支持点から接続部材30fまでの長さを示す。なお、
錘29の移動距離は、実測値等から求められる。
【0021】次に加工誤差の修正原理を図4により説明
する。図4(a)は従来の加工機の変形状態を示す説明
図、図4(b)はこの発明の誤差修正装置を使用した場
合の変形状態を示す説明図である。図においてP、Rは
加工具であるワイヤ電極14の傾き、Q、Sは被加工物
の傾き、b1は錘が無い場合のベッド後部の傾き、b2
は錘が無い場合のベッド前部の傾き、coはコラムの変
形による傾き、zはZ軸ヘッドの変形による傾き、sa
はサドルの変形とガイドによる傾き、taはテーブルの
変形とガイドによる傾き、om1は錘により変形したベ
ッド後部の傾き、om2は錘により変形したベッド前部
の傾き、を示す。これらの傾きP、Q、R、Sは次のよ
うな関係式で表せる。P=b1+co+z、Q=b2+
sa+ta、R=b1+co+z+om1、S=b2+
sa+ta+om2。図4(a)に示す従来の加工機で
はP≠Qであり、被加工物の加工精度が低下するが、図
4(b)に示すこの発明の加工誤差修正装置を使用した
加工機では錘29を被加工物の移動と同方向に移動する
ことにより、加工具を、被加工物の傾き量と同量だけ傾
くように調節する。従って、被加工物9と加工具との傾
き量の差が減少し、ワイヤ電極14の傾き量Rと被加工
物9の傾き量Sの差は減少し、R≒Sとなり加工精度が
向上する。図4では、被加工物が左右(X軸方向)に移
動する場合を例として示したが、前後(Y軸方向)の移
動に関しても、同様な関係が成り立つ。なお通常は、o
m1>om2である。錘29はカウント・マス、バラン
サーのような役目をするため、できるだけ比重の大きい
物質、例えば鉄系の材質等が使用される。
【0022】また、加工機のベッド部は中空になってい
るので、錘29を設置するための空間があり、その空間
のある部分の底面に移動機能を持ったガイド31を取り
つける。ガイド31は、単に物体を移動させる事が可能
であれば、移動距離等の精度はそれ程高い必要はない。
ガイド31に設置された錘29は、テーブル6の動く方
向と同方向に、テーブル6の駆動力の一部である僅かな
力によって、ベッド後方部内部を運動することが可能で
ある。リンク機構部材30のリンク機構の接続部分の摩
擦、及びガイド31部分の摩擦は極めて小さいので、テ
ーブル6移動時に、錘29をスライドさせる際の反力が
テーブル6に与える負荷は極めて小さい。
【0023】錘29の材質や体積、重量は、ベッド1後
方部底面上の空間部分の大きさに合わせて選択する必要
がある。錘29を設置する箇所がベッド1後部の底面で
あるのは、テーブル6の傾きが発生し始めるベッド1底
面の支持部30hの位置と、コラム10の傾きが発生し
始める位置を同一平面に合わせる方が、コラム10の傾
きをテーブルの傾きに合わせ易く、テーブル6と電極1
4の傾き差が最も効果的に減少できるためである。ま
た、ベッド1後部は後部底面中央のレベリングボルト2
1点で支持しているので、錘29を左右に移動させた
時、レベリングボルト2を軸にベッドを傾け易いためで
ある。但し、ここでのレベリングボルト2によるベッド
支持位置や支持点数は、一つの例として述べたにすぎ
ず、全ての場合について上記の限りではない。
【0024】以上のように、被加工物と加工具の移動量
の誤差や傾き量の誤差を減少させることができ、加工精
度を向上させることができる。また、移動式の錘部分
は、ベッド内部に設置しているので、設置面積を拡張す
る必要がなく、従来の加工機に追加設置できるので、従
来機の大幅な改修をする必要がない。また、錘を移動さ
せる機能は、テーブルに接続したリンク機構を採用して
いるので、錘はテーブルの駆動力を利用して移動させる
ことができる。そのため、ガイドの駆動用モータ等を追
加設置する必要はなく、安価に実現することができる。
【0025】なを、本の実施の形態では、放電加工機に
ついて述べたが、他の加工機でも同様な効果が得られ
る。
【0026】実施の形態2.実施の形態1では、テーブ
ルの移動量に応じて所定の距離を移動したが、本実施の
形態では、被加工物の重量によって、被加工物の傾き量
(テーブルの傾き量)が変化するので、被加工物の重量
に応じて、錘の移動距離を変化させ、被加工物の傾きと
電極の傾きの誤差を減少させるものである。
【0027】図5は加工誤差修正装置32の斜視図であ
り、図6は錘29の拡大図である。図5(a)は錘29
の移動距離を短くした場合を示し、図5(b)は錘29
の移動距離を長くした場合を示す。 図6において29
aは、接続部をZ軸方向に移動されるスライド部、29
bはスライド部29aをガイドするガイド溝、29cは
スライド部29aに設けられたネジ穴に螺合したボール
ネジ軸であり、29dはボールネジ軸を回転させスライ
ド部29aを移動し、支持部材30hの支持点から接続
部30JへのZ軸方向の移動距離Hを調節する調節部で
ある。移動手段はスライド部29a、ガイド溝29b、
ボールネジ軸29c、調節部29dから構成される。
【0028】次に、動作について説明する。錘29の移
動距離は実施の形態1で示したように接続部材30fの
位置で調整でき、支持部材30hと接続部30fの間の
距離Lと錘29の移動関係を示したが、接続部材30f
の位置は接続部30jで設定され、Lと錘29の移動量
の関係はHと錘29の移動量の関係と同じである。従っ
て、あらかじめ被加工物9重量に対応したHの値を定め
ておき、この値をZ軸移動距離設定手段29dで設定す
る。
【0029】錘29の移動距離とHの関係を図7により
説明する。図において接続部30eがテーブル6が移動
したときの位置を30e’、このときの接続部30fの
位置を30f’とし、mT はテーブルの移動距離、mは
接続部30fの移動距離、すなわち、錘の移動距離と
し、LT は支持部30hから接続部30eまでの距離、
Lは支持部30hから接続部30fまでの距離、HT
支持点30hから、接続部30g及び30eまでのZ方
向の距離、Hを支持点30hから接続部30fまでのZ
方向の距離とすると、 mT /m=LT /L=HT /H 従って錘の移動距離は m=(H/HT )m となり、支持部30hの支持点か接続部30fまでZ方
向の距離Hを変えることにより錘2aの移動距離をテー
ブル6の移動距離に基づいたものとして変えることがで
きる。
【0030】例えば、被加工物9の重量が軽い場合は図
5(a)のようにHを小さくし、錘29の移動距離を短
くし、被加工物9の重量が重い場合は図5(b)のよう
にHを大きく、錘29の移動距離を長くし、加工具14
側の傾きを大きくして、被加工物9と電極14間の傾き
量の誤差が減少するように調整する。
【0031】以上のように被加工物の重量変化に対応し
て、被加工物と加工具の移動量の誤差や、傾き量の誤差
を減少させることができ、加工精度を向上させることが
できる。
【0032】実施の形態3.実施の形態1、2では加工
具の傾きを錘の移動量で調整したが、加工具側の傾き量
は、錘の移動距離の他にも、錘の重量増減によっても変
化する。錘の重量が多い程、加工具側の傾きは増加す
る。従って、被加工物の重量が非常に重く、錘を最大距
離までスライドさせても、加工具の傾きが被加工物側の
傾きに不足する時は、重りの重量を増加して加工具側の
傾きを増加させることができる。本実施の形態は、錘の
重量を変えて、加工具側の傾き量を調整するものであ
る。
【0033】図8は、本実施の形態の錘の斜視図であ
り、40は固定枠、41a、41b、41c、41nは
固定枠40に取付、取外しができる所定の重量毎のブロ
ックであり、42はそれぞれのブロック41を固定する
ネジ、43はナットである。テーブル上の被加工物の重
量変化に対応して、各ブロック40の組合せを変えて、
錘の重量を変えることにより、テーブル側の傾きとコラ
ムの傾きを調節し、被加工物側と電極側の傾き量の誤差
を減少させる。
【0034】以上のように、錘の移動距離のみを変える
よりも正確に、被加工物と加工具の移動量の誤差や傾き
量の誤差を、減少させることができ、加工精度は向上さ
せることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、被加
工物を支持し、水平面内の互いに交差するX、Y軸方向
に移動可能なテーブルと、ベッドに支持された加工具
と、前記ベッドに設けられ、前記テーブルに連結された
リンク機構と、このリンク機構に連結され前記テーブル
と同方向に移動する錘と、を備え、前記錘の移動により
前記加工具と前記被加工物との傾きの誤差を修正するの
で、加工精度を向上させることができる。また、従来の
加工機に容易に追加設置することができる。
【0036】また、 前記リンク機構は前記Y軸まわり
に回転可能に設けられた前記テーブルの接続部材を介し
て連結された第1の部材と、この第1の部材と前記X軸
まわりに回転可能な接続部材を介して連結された第2の
部材と、この第2の部材と前記第2の部材の軸方向に伸
縮自在に連結された第3の部材と、この第3の部材に設
けられ、この第3の部材の軸方向に移動可能で、かつ、
X軸まわりに回転可能な接続部材を介し連結された第4
の部材と、この第4の部材と連結され前記Y軸まわりに
回転可能に前記錘に設けられた接続部材と、前記ベッド
に設けられ前記第3の部材を前記X、Y軸まわりに回転
可能に連結する支持部材と、前記ベッドに設けられ前記
錘を前記X、Y軸方向に移動可能に支持するガイドと、
を備えたので、加工精度を向上させることができる。
【0037】また、前記錘に設けられ、前記錘に設けら
れた接続部材を前記X軸、Y軸方向と垂直方向に移動さ
せる移動手段を備えたので、加工精度はさらに向上させ
ることができる。
【0038】また、前記錘は重量が変えられるものとし
たので、加工精度をさらに向上させることができる。
【0039】また、前記錘はそれぞれが所定の重量を有
する複数のブロックの組合わせたものとし、これらのブ
ロックの組み合わせを変えることにより重量を変えるの
で、加工精度をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す加工機の加工
誤差修正装置の斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す加工機の加工
誤差修正装置の側面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す加工機の加工
誤差修正装置の拡大図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す加工機の加工
誤差修正装置の原理説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態2を示す加工機の加工
誤差修正装置の斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を示す加工機の加工
誤差修正装置の部分拡大図である。
【図7】 この発明の実施の形態2を示す加工機の加工
誤差修正装置の原理説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態3を示す加工機の加工
誤差修正装置の部分拡大図である。
【図9】 従来の加工機の斜視図である。
【図10】 従来の加工機の側面図である。
【図11】 従来の加工機の部分拡大図である。
【図12】 従来の加工機のベッドの変形状態を示す説
明図である。
【図13】 従来の加工機の変形状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ベッド、6 テーブル、9 被加工物、14 加工
具、29 錘、29aスライド部、29b ガイド溝、
29c ボールネジ軸、29d 調節部、30 リンク
機構、30a 第1のリンク機構部材、30b第2のリ
ンク機構部材、30c 第3のリンク機構部材、30d
第4のリンク機構部材、30e 接続部、30f 接
続部、30g 接続部、30h 支持部材、30j 接
続部、31 ガイド、32 加工誤差修正装置、41
ブロック。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を支持し、水平面内の互いに交
    差するX、Y軸方向に移動可能なテーブルと、ベッドに
    支持された加工具と、前記ベッドに設けられ、前記テー
    ブルに連結されたリンク機構と、このリンク機構に連結
    され前記テーブルと同方向に移動する錘と、を備え、 前記錘の移動により前記加工具と前記被加工物との傾き
    の誤差を修正することを特徴とする加工機の加工誤差修
    正装置。
  2. 【請求項2】 前記リンク機構は前記Y軸まわりに回転
    可能に設けられた前記テーブルの接続部材を介して連結
    された第1の部材と、 この第1の部材と前記X軸まわりに回転可能な接続部材
    を介して連結された第2の部材と、 この第2の部材と前記第2の部材の軸方向に伸縮自在に
    連結された第3の部材と、 この第3の部材に設けられ、この第3の部材の軸方向に
    移動可能で、かつ、X軸まわりに回転可能な接続部材を
    介し連結された第4の部材と、 この第4の部材と連結され前記Y軸まわりに回転可能に
    前記錘に設けられた接続部材と、 前記ベッドに設けられ前記第3の部材を前記X、Y軸ま
    わりに回転可能に連結する支持部材と、前記ベッドに設
    けられ前記錘を前記X、Y軸方向に移動可能に支持する
    ガイドと、を備えたことをことを特徴とする請求項1記
    載の加工機の加工誤差修正装置。
  3. 【請求項3】 前記錘に設けられ、前記錘に設けられた
    接続部材を前記X軸、Y軸方向と垂直方向に移動させる
    移動手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の加工
    機の加工誤差修正装置。
  4. 【請求項4】 前記錘は重量が変えられるものとしたこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3記載の加工機の
    加工誤差修正装置。
  5. 【請求項5】 前記錘はそれぞれが所定の重量を有する
    複数のブロックの組合わせたものとし、これらのブロッ
    クの組み合わせを変えることにより重量を変えることを
    特徴とする請求項4記載の加工機の加工誤差修正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009069325A1 (ja) * 2007-11-29 2009-06-04 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 工作機械
KR101348861B1 (ko) * 2009-12-28 2014-01-07 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 램의 휨 보정 장치

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