JPH0918280A - 振動子とその製造方法 - Google Patents

振動子とその製造方法

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JPH0918280A
JPH0918280A JP16847895A JP16847895A JPH0918280A JP H0918280 A JPH0918280 A JP H0918280A JP 16847895 A JP16847895 A JP 16847895A JP 16847895 A JP16847895 A JP 16847895A JP H0918280 A JPH0918280 A JP H0918280A
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JP
Japan
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electrodes
layer
excitation
layers
tin
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Pending
Application number
JP16847895A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Higashiya
秀樹 東谷
Keizaburo Kuramasu
敬三郎 倉増
Mitsuhiro Furukawa
光弘 古川
Seiichiro Sakaguchi
誠一郎 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は振動子とその製造方法に関するもの
で、振動特性の劣化を防ぐことを目的とする。 【構成】 そしてこの目的を達成するために本発明は、
振動部7の励振用電極8,9を、Au層8a,9a下に
TiN層8b,9bを設けて構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水晶等の振動子とその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種振動子は、振動板と、この
振動板の表、裏面を覆うとともに、その外周部で前記振
動板の外周部を挟持した第1、第2のカバーとを備え、
前記振動板は、前記第1、第2のカバーによる挟持部内
方に舌片状の振動部を有し、この振動部の表、裏面には
励振用電極を形成していた。また励振用電極はAu層の
下に、Au層と振動部との密着性を向上させるためにC
r層を設けて形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例における振
動板と第1、または第2のカバーとの接合、あるいは振
動板と接合された第1、または第2のカバーのアニール
は、振動板として水晶を用いた場合、その相転移点より
も低い500℃の雰囲気中で加熱することにより行うの
であるが、この加熱時に励振用電極の、下層のCrが激
しく上層のAu中に拡散し、CrがAuの表面で酸化
し、この時に表面に3000〜5000オングストロー
ムの高さを持つ突起物が形成される。この突起物は振動
子の振動特性を劣化させる原因となり、また、励振用電
極の表面に酸化膜層ができるため、カバーに設けられた
貫通孔を通して外部に電極を取り出す際の抵抗値が大き
くなり、結果的にCi値を大きくしてしまう。
【0004】そこで本発明は振動特性の劣化がなく、し
かもCi値も大きくならないようにすることを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そしてこの目的を達成す
るために本発明は、励振用電極を、Au層下にTiN層
を設けることによって、加熱処理による表面での酸化を
抑えるものである。
【0006】
【作用】上記手段によれば、Crに比べてTiNの方が
Au中を拡散しにくく、表面で酸化しにくいため、加熱
処理による励振用電極表面での酸化を抑えることができ
る。この結果、加熱処理後の励振用電極の表面に突起物
ができず、振動子の振動特性の劣化を防ぐことができ
る。また、TiN層は水晶との密着が良いために耐環境
性に優れた、励振用電極を得ることができる。
【0007】
【実施例】図1において1は振動板で、板厚100μm
の水晶板で構成されている。振動板1の表、裏面には、
板厚400μmの水晶板よりなるカバー2,3が水晶の
相転移点より低い温度で加熱、加圧した状態で水晶同士
の直接接合により接合されている。尚、この図1におけ
る4,5は外部電極で、カバー3の裏面の対角線部分に
配置されている。前記振動板1は、図2及び図3に示す
ように、その内方にU字状の切溝6が形成され、これに
より舌片状の振動部7が形成されている。この振動部7
の表、裏面には、励振用電極8,9が形成され、各々振
動部7の根元部10部分を介してそのリード電極11,
12が引き出されている。この内リード電極11の端部
は、図2から図5に示すごとく、振動板1をスルーホー
ル13により貫通し、その後図3に示すごとく振動部7
の側方を通って根元部10の反対側に延長されて接続部
14を形成している。またリード電極12は、根元部1
0側において接続部15を形成している。そしてこれら
の接続部14,15に対応するカバー3に形成された貫
通孔16,17内の導体18を介して各々外部電極4,
5に接続されている。尚、カバー2,3は、その外周部
で振動板1の表、裏面の外周部を挟持し、また水晶同士
の直接接合により接合されているものであるが、それは
振動板1の切溝6の外周部において接合されているので
あって、リード電極11が振動部7の側方を通過してい
る部分については、その外方においてカバー3と接合さ
れている。そして、このように振動板1の裏面側におい
て、振動部7の側方に、リード電極11を形成するため
に、図5、図6から明らかなように、振動板1は、カバ
ー2,3との挟持部分だけを板厚を厚くし、振動部7及
びリード電極11,12を形成する部分などは、エッチ
ングによりその板厚を薄くしている。図4は、このエッ
チング工程後の振動板1を明確に表しており、枠線19
に対応する裏面部分がエッチングによりその板厚が薄く
なっているのである。また、この枠線19の外周部分が
カバー2,3によって挟持接合される部分であり、この
図4からも明らかなように、振動板1の長手方向側の挟
持幅20は、短方向の挟持幅21よりも広くしている。
【0008】また図3のごとくリード電極11を振動部
7の側方に設けたので、当然のこととして、振動部7
は、振動板1の中心部より一方側へずれている。
【0009】尚、根元部10部分における切溝6の切込
みは図4のごとく、半円形状となっており、これにより
過大な衝撃が加わった際にも、クラックが生じにくくな
るのである。
【0010】貫通孔16,17はカバー3の単板状態で
サンドブラスト加工により設けられたものであって、図
5、図6のごとく略円錐台形状をしている。このカバー
3は上記サンドブラスト加工後に純水で洗浄し、表面及
び貫通孔16,17内の埃等を除去する。そしてその後
水晶製のカバー3の相転移点である573℃よりも低い
500℃で1時間アニールを行った。このアニールの結
果、貫通孔16,17形成時にその内壁面に形成された
クラックは消失することとなる。
【0011】なおこのアニールはカバー3に振動板1を
一体化した状態で行うので、5.0×10-5Torr以
下の高真空でアニールすることによって励振用電極8,
9表面での酸化を抑え、振動子特性の劣化を防いでい
る。図7は振動板1の振動部7、励振用電極8,9の要
部断面図であり、Au層8a,9aとTiN層8b,9
bの積層膜構造によって励振用電極8,9を構成するこ
とによって、アニール処理によって励振用電極8,9の
比抵抗が大きくなるのを防ぎ、Ci値の劣化を防ぐこと
ができる。また水晶との密着層として設けたTiN層8
b,9bは、Ti蒸着中に窒素を導入し、Tiのレート
と真空度を制御することによって簡単に得ることができ
る。このときのTiの蒸着レートは1オングストローム
/s、真空度は初め2.0×10-6Torrまで真空に
引き後に窒素を導入して8.0×10-6Torrに保
つ。このようにしてTiN層8b,9bを形成し、続い
て、窒素の導入を止めることによりTi層を設けても良
く、このようにしてTi層を設ければその上層のAu層
8a,9aとの密着をさらに向上させ、耐環境性に優れ
た励振用電極8,9を形成できる。
【0012】上記実施例におけるTiN層8b,9bは
Tiと窒素をほぼ1対1の状態で構成されている。この
ことがTiの粒子がAu層8a,9aに拡散するのを有
効に阻止しているのであるが、このTiN層8b,9b
の最表面だけはTiと窒素が1対1の状態よりは窒素を
極端に減少させてもよい。この理由はこのようにしてT
iN層8b,9bの最上面層をTiリッチの状態にすれ
ばその上面に設けるAu層8a,9aとの密着性を極め
て強くすることができるからである。また、このように
最上面層だけがTiリッチの状態であれば、そこからA
u層8a,9aにTi粒子が向かうとしても極めて少量
で、それが直ちにAu層8a,9a内に拡散し、その抵
抗値を実質上問題になるほど大きくすることはない。さ
らに、このような製造はTiを窒素ガスを流しながら蒸
着してTiN層8b,9bを形成している最終工程にお
いて、窒素ガスを止めることにより簡単に達成できる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、振動部の励振用
電極は、Au層下に、TiN層を設けて構成したので、
加熱処理後の励振用電極の表面での酸化を抑え、この励
振用電極の表面に突起物ができるのを防ぐことができ、
この結果、振動子の特性の劣化を防ぐことができ、Ci
値の低下を防ぐこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図
【図2】その分解斜視図
【図3】その分解斜視図
【図4】振動板の上面図
【図5】図4の振動板にカバー2,3を接合した振動子
のA−A断面図
【図6】図4の振動板にカバー2,3を接合した振動子
のB−B断面図
【図7】振動板1の振動部7、励振用電極8,9の要部
断面図
【符号の説明】
1 振動板 2 カバー 3 カバー 4 外部電極 5 外部電極 6 切溝 7 振動部 8 励振用電極 8a Au層 8b TiN層 9 励振用電極 9a Au層 9b TiN層 10 根元部 11 リード電極 12 リード電極 13 スルーホール 14 接続部 15 接続部 16 貫通孔 17 貫通孔 18 導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 誠一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板と、この振動板の表、裏面を覆う
    とともに、その外周部で前記振動板の外周部を挟持した
    第1、第2のカバーとを備え、前記振動板は、前記第
    1、第2のカバーによる挟持部内方に舌片状の振動部を
    有し、この振動部の表、裏面には励振用電極を形成し、
    これらの表、裏面の励振用電極からはそれぞれ振動部の
    根元部分を介してリード電極を引出し、これら表、裏の
    リード電極は前記第1、あるいは第2のカバーの貫通孔
    内に設けた導体を介してそれぞれ第1、第2の外部電極
    と導通させた振動子において、前記励振用電極はAu層
    の下に、少なくともTiN層を設けて形成した振動子。
  2. 【請求項2】 Au層とTiN層間にTi層を介在させ
    た請求項1に記載の振動子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の振動子のTiN層は、
    2.0×10-6Torr以下の真空内に窒素を導入し、
    8.0×10-6TorrでTiを1オングストローム/
    sで蒸着することによって形成する振動子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の振動子のTiN層は、
    2.0×10-6Torr以下の真空内に窒素を導入し、
    8.0×10-6TorrでTiを1オングストローム/
    sで蒸着することによって形成し、その後、窒素の導入
    を止めTi層を生成する振動子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136801A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Kyocera Kinseki Corp 圧電振動子の電極構造
CN115109963A (zh) * 2022-06-29 2022-09-27 重庆科技学院 一种晶体振荡器银铋铜合金电极及制作工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136801A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Kyocera Kinseki Corp 圧電振動子の電極構造
CN115109963A (zh) * 2022-06-29 2022-09-27 重庆科技学院 一种晶体振荡器银铋铜合金电极及制作工艺
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