JPH09182243A - 電線のシールド構造 - Google Patents

電線のシールド構造

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JPH09182243A
JPH09182243A JP8015495A JP1549596A JPH09182243A JP H09182243 A JPH09182243 A JP H09182243A JP 8015495 A JP8015495 A JP 8015495A JP 1549596 A JP1549596 A JP 1549596A JP H09182243 A JPH09182243 A JP H09182243A
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正行 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド線を用いることなくシールド効果を
発揮するとともに、振動等によるシールド不良を防止
し、併せて作業性の向上を図る。 【解決手段】 導電性メッキを施したコルゲートチュー
ブ4内に電線6を挿通させるとともに、コルゲートチュ
ーブ4の一端を電線6を挿通させたカプラー3の外側面
に導電可能に係止させ、且つカプラー3の側面を覆うコ
ルゲート押さえ5によりカプラー3に押圧させ、更にコ
ルゲート押さえ5に設けた係止爪22とカプラー3に設
けた係止部13とを弾性的に係止させて、振動等に起因
するシールド不良の発生を防止するとともに、係止爪2
2により組付け時の位置決めを行う電線のシールド構造
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド線を用い
ることなく、シールド線を用いた場合と同様の電磁シー
ルド(以下、単にシールドと記す。)効果を得るように
構成した電線のシールド構造に関し、特に自動車に搭載
した制御機器の如く確実なシールド性能が要求され、且
つ低コスト化及びメンテナンス性の向上が要求される機
器に適用して好適な電線のシールド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の自動車はCPUを含む各種電子機
器が搭載され、当然のことながら高周波信号の授受には
シールド線が使用される。しかし、シールド線は高価で
あるうえに、配線に際しては芯線の配線とともに、シー
ルド編線の接地配線が必要であり配線作業が面倒であ
る。このような観点から、通常の電線を用いて配線を行
うとともに、電線をシールドしてシールド線を用いた場
合と同様のシールド効果を得る電線のシールド構造が採
用されるようになってきた。この電線のシールド構造の
一例を、図12〜図14を参照して説明する。
【0003】図12に示すように電線のシールド構造4
1は、CPU等の電子機器を内蔵したボックス42と、
ボックス42の側面にねじ43により固定されたカプラ
ー44と、電線45を覆うコルゲートチューブ46と、
コルゲートチユーブ46をカプラー44に係止させるコ
ルゲート押さえ47から構成されている。
【0004】図13に示すようにカプラー44は、フラ
ンジ部51と筒状部52から構成され、筒状部52はボ
ックス42内に嵌合される嵌合部52aとボックス42
外に突出する部分とに分けられる。このボックス42外
に突出する部分には、コルゲート押さえ47を係止する
ための係止溝53と、コルゲートチューブ46を係止さ
せるための係止溝54が形成されている。
【0005】図14に示すようにコルゲート押さえ47
は、樋状に形成された2個の半割り部材47a,47b
を合わせ、且つ係止部55により係止して円筒状に構成
されたものである。このコルゲート押さえ47の一方の
端部には、環状の係止突起56が設けられ、筒状部52
に組付ける際に係止溝53に係止されるようになってい
る。また、コルゲート押さえ47の他方の端部の内側面
には、図12の右方に示すように係止溝54に係止する
係止突起57が形成されている。
【0006】次に、電線のシールド構造41の組付け手
順について説明する。先ず、図13に示すようにボック
ス42に形成した取付口42aにカプラー44の嵌合部
52aを挿入して、取付ねじ43により締め付け固定す
る。この時、図12に示すように嵌合部52aに形成し
た環状の溝部61には、ゴム材等により形成された環状
の防水パッキン62が嵌合されているので、ボックス4
2に取り付けることにより防水パッキン62が取付口4
2aの開口縁に当接してボックス42内が水密になる。
【0007】また、図12に示すように筒状部52に形
成した係止溝54には、電線45を被覆したコルゲート
チューブ46の一端が被せられ、圧着端子45aを接続
した電線45端部はボックス42内に位置決めされる。
そして、筒状部52を覆うようにして半割り部材47
a,47bが被せられて係止部55により分離不可に係
止され、図14に示すような筒状部52全体を覆うよう
にして円筒状のコルゲート押さえ47が組付けられる。
この状態で係止突起56が係止溝53に係止され、コル
ゲート押さえ47を抜け出し不可にする。
【0008】前記カプラー44、コルゲート押さえ47
は合成樹脂で成型したものであるが、表面全体に金属メ
ッキが施されている。また、コルゲートチューブ46も
合成樹脂を用いて可撓性を有する筒状体に成型され、そ
の表面には金属メッキが施されている。したがって、コ
ルゲートチューブ46が係止溝54に係止され、且つコ
ルゲート押さえ47を被せて締め付けることにより、コ
ルゲートチユーブ46、コルゲート押さえ47、カプラ
ー44、ボックス42とが電気的に接続され、電線45
がシールドされることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記電
線のシールド構造41では、カプラー44とコルゲート
押さえ47との間にガタ付きがあると、コルゲートチュ
ーブ46からボックス42に至る電気的な経路が接触不
良となり、電線45がシールド不良になってしまう。ま
た、コルゲート押さえ47は筒状部52の周囲を回転す
るため、振動によって金属メッキが剥げることがあり、
この場合もシールド不良になる。
【0010】更に、コルゲート押さえ47の内側面の一
方の端部には係止突起56が形成され、他方の端部には
係止突起57が形成されているものの、図14から理解
できるようにコルゲート押さえ47の外観からは係止突
起56、57の形成位置を判断しにくい。したがって、
コルゲート押さえ47を組付ける場合は、半割り状態で
係止突起56の形成端部を目視して確認し、この係止突
起56の形成端部をフランジ部51側に合わせてから組
付けなければならず、コルゲート押さえ47の組付け作
業に手間がかかっていた。
【0011】本発明の目的は、シールド線を用いること
なくシールド効果を発揮するとともに、振動等によるシ
ールド不良を防止するように構成した電線のシールド構
造を提供することにある。本発明の他の目的は、所望の
機器への取付時の作業性を向上するように構成した電線
のシールド構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的
は、電線を被覆するとともに表面に導電性メッキを施し
たコルゲートチューブと、一端に前記コルゲートチユー
ブを係止するとともに内部に前記電線を挿通させる表面
に導電性メッキを施したカプラー、前記コルゲートチュ
ーブを前記カプラーに圧接させるための表面に導電性メ
ッキを施したコルゲート押さえとを備えた電線のシール
ド構造において、前記コルゲート押さえの一端と前記カ
プラーの一端とに、該コルゲート押さえを前記カプラー
に係止させるための対構成による係止手段を設けたこと
を特徴とする電線のシールド構造により達成することが
できる。
【0013】前記電線のシールド構造を構成する各部
材、即ち電線を被覆するコルゲートチューブ、電線を挿
通させるカプラー、コルゲートチューブをカプラーに圧
接させるコルゲート押さえのいずれも表面に導電性メッ
キが施されている。そして、コルゲート押さえの一端に
は係止爪が設けられ、カプラーの一端には係止爪を弾性
的に係止する係止部が設けられている。
【0014】したがって、カプラー内に電線を挿通し、
コルゲートチューブをカプラーの一端に係止させ、且つ
コルゲート押さえでカプラーに圧接させるとともに、係
止爪を係止部に係止させる。これにより、コルゲートチ
ューブ、コルゲート押さえ、カプラーが導電性メッキに
より電気的に接続されるので接触不良等を防止すること
ができる。そして、係止爪と係止部との係止が振動等に
影響されることがなく、シールド作用をより確実にする
ことができる。
【0015】また、前記カプラーが、円筒状に形成され
た筒状部と、該筒状部の外側面に形成されたフランジ部
から構成され、該フランジ部の側面に筒状部を中心に対
向して一対の係止部が突設されているとともに、前記コ
ルゲート押さえの一端に対向した一対の係止爪が突設さ
れている。更に、前記係止部が前記係止爪を係止する係
止段差部を備えており、前記係止爪が前記コルゲート押
さえの回転方向に向けられた楔部を備えている。したが
って、コルゲート押さえの回動によって係止爪が係止部
内に係止され、係止爪の楔部と係止部の係止段差部が噛
み合うことで、信頼性の一層高いシールドを得ることが
できる。
【0016】また、前記コルゲート押さえには、前記係
止部とともに回転防止突起が設けられ、これを前記フラ
ンジ部側に位置決めすることによりコルゲート押さえの
組付け方向を特定することができ、組付作業の効率向上
を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した電線のシ
ールド構造の第1実施形態を図1〜図6を参照して説明
する。図1は本発明の電線のシールド構造の第1実施の
形態を示す断面図、図2は図1におけるカプラーの固定
状態を示す斜視図、図3は図1におけるコルゲート押さ
えの構造を示す斜視図、図4は図1におけるコルゲート
押さえの組付け過程を示す斜視図、図5及び図6はコル
ゲート押さえの係止爪とカプラーの係止部の係止作用を
示す拡大断面図である。
【0018】本実施の形態における電線のシールド構造
(以下、単にシールド構造と略称する)1は、シールド
線を用いることなくシールド線を用いた場合と同様の作
用、即ち高周波信号を伝送する場合は発振防止を図り、
ノイズの影響を防止する等のシールド効果を発揮するも
のである。図1に示すようにシールド構造1は、例えば
CPU等を収納したボックス2に固定されるカプラー3
と、カプラー3にコルゲートチューブ4を圧接状態で固
定するコルゲート押さえ5とから構成されており、ボッ
クス2内に配線される電線6をシールドするものであ
る。
【0019】図2に示すようにカプラー3は、硬質樹脂
を一体成型したものであり、係止溝15,16を備えた
円筒状の筒状部11と、筒状部11の外側面に形成され
たフランジ部12とから構成されている。そして、この
フランジ部12の側面には筒状部11を中心に対向する
ように形成された一対の係止部13が突設されている。
なお、この係止部13と後述する係止爪22とが対構造
になっており、本発明でいう係止手段Xを構成する。ま
た、カプラー3の表面には導電性メッキ、即ち金属メッ
キが施されている。
【0020】また、ボックス2はシールド効果のあるア
ルミダイキャスト等により形成されており、カプラー3
のフランジ12の一側面全体がボックス2の側面に密着
するようにして、取付ねじ14によりボックス2に固定
される。したがって、フランジ12の表面は金属メッキ
されているので、ボックス2とカプラー3とは導電性を
有するように接続されている。
【0021】また、筒状部11は、図1に示すようにボ
ックス2内に嵌合される嵌合部11aと、フランジ部1
2とともにボックス2の外側に露呈される部分とに大別
される。この筒状部11の外側面でフランジ部12の近
傍には、後述するコルゲート押さえ5を抜け出し不可に
係止するための環状の係止溝15が形成されている。ま
た、筒状部11の後端部には、環状の係止溝16が形成
されており、後述するコルゲートチューブ4を抜け出し
不可に係止するようになっている。
【0022】また、フランジ部12は、平板状に形成さ
れており、対向した両端部に形成されたねじ孔を用いて
ボックス2にねじ止めされる。このフランジ部12に形
成された一対の係止部13は、後述するコルゲート押さ
え5を抜け出し不可に、且つ導電性を有するようにフラ
ンジ部12に固定するためのものである。
【0023】図2に拡大して示したように一対の係止部
13は、フランジ部12の表面から突出して設けられ、
その縦断面形状はL字状に形成されている。また、フラ
ンジ部12と対向する面には、後述する係止爪22を抜
け出し不可に係止する係止段差部13aが形成されてい
る。
【0024】また、図1に示すようにコルゲートチュー
ブ4は合成樹脂を一体成型したものであり、全体として
可撓性を有する円筒状に形成されている。このコルゲー
トチューブ4の外側面及び内側面の全面にはCu下地に
Niメッキが施されている。このコルゲートチューブ4
に電線6を挿通させた場合、周波数500Hz〜2MH
zの帯域内で−40dB以上のシールド効果が得られる
ようになっている。コルゲートチューブ4の一端は、後
述するコルゲート押さえ5によって筒状部11の係止溝
16に固定されるとともに、前記メッキによりシールド
効果が得られるように電気的に接続されるようになって
いる。
【0025】図3に示すようにコルゲート押さえ5は、
硬質樹脂から成型され、且つ表面に導電性メッキを施し
た樋状の半割り部材5a,5bを組み合わせ、係止部2
1により係止して円筒状に構成するものである。このコ
ルゲート押さえ5の一端、即ちカプラー3に組付ける際
にフランジ部12に近接する端縁には、一対の係止爪2
2が突出して設けられ、端縁の内側面には係止突起23
が設けられている。
【0026】この係止爪22がフランジ部12に設けた
係止部13に係止されることで、コルゲート押さえ5が
カプラー3に固定されると共に振動等による導電性の低
下が防止されるものである。また、係止突起23は、コ
ルゲート押さえ5を半割りに分割した状態では半円弧状
であるが、図3のように組み合わされた状態では環状の
突起を形成する。そして、カプラー3に組付けた場合
は、係止溝15に嵌合してカプラー3への位置決めと抜
け出しが防止される。更に、この係止爪22には、回転
方向A、即ちコルゲート押さえ5を回転する際の回転方
向に向けて楔部22aが形成されている。
【0027】次に、シールド構造1の組付けについて説
明する。先ず、カプラー3の嵌合部11aの外側面に形
成した嵌合溝17に防水パッキン18を嵌め込んでか
ら、カプラー3の嵌合部11aがボックス2に形成した
取付口2aに圧入される。そして、フランジ部12がボ
ックス2の側面に面接触するまで圧入され、取付ねじ1
4によりボックス2に締め付け固定される。この結果、
カプラー3全体がボックス2に一体的に固定され、防水
パッキン18が取付口2aの開口縁に圧接することでボ
ックス2内は水密になる。
【0028】次いで、電線6を被覆した蛇腹状のコルゲ
ートチューブ4の端部を筒状部11に形成した係止溝1
6に被せる。この際、圧着端子6aを接続した電線6端
部は、筒状部11内を抜けてボックス2内に配線され
る。なお、コルゲートチユーブ4は、係止溝16に被せ
ることにより係止溝16に嵌まり込むことで仮係止され
る。
【0029】そこで、半割り状態のコルゲート押さえ5
a,5bで筒状部11を覆い、係止部21により係止さ
れ筒状に形成されることで、コルゲートチユーブ4は抜
け出し不可に係止される。即ち、図1に示すように筒状
部11全体をコルゲート押さえ5で覆うことにより、コ
ルゲート押さえ5の内側面に一定間隔で形成した環状突
起24がコルゲートチューブ4を介して係止溝16に食
い込む。この環状突起24と係止溝16との食い込みは
多層にわたって行われるので、コルゲートチューブ4は
筒状部11に抜け出し不可に係止される。
【0030】次に、図4に示すようにコルゲート押さえ
5を矢印A方向に回動させ、係止部13に係止爪22を
係止させる。即ち、図5及び図6に示すようにコルゲー
ト押さえ5を回動させると、実線で示した係止爪22が
矢印A方向に移動し、想像線で示すように係止部13の
下側に入り込む。そして、楔部22aによって係止部1
3が上方に押し上げられ、図6に示すように楔部22a
が係止段差13aに係合した段階で係止部13が元の形
状に復帰する。なお、係止部13は弾性を有しているの
で、係合時にはクリック感が得られ、楔部22aと係止
段差13aとの係合、即ち係止爪22が係止部13に正
規に係止したことを感知することができる。
【0031】このようにして、シールド構造1の組付け
が完了すると、電線6を被覆したコルゲートチューブ4
は、カプラー3を介してボックス2に接続される。しか
も、コルゲート押さえ5に形成した環状突起24はコル
ゲートチューブ4の端部を面接触で押圧し、係止爪22
も係止部13に面接触で押圧され、コルゲートチューブ
4の接地を確実に行うことができる。
【0032】また、係止爪22と係止部13とは、楔部
22aが係止段差部13aに係止した状態で弾性的に接
触している。したがって、コルゲート押さえ5は、軸方
向及び回動方向のいずれについてもガタ付かず、且つ振
動等によって外れることもなく、コルゲートチューブ4
の接地をより一層確実に行うことができる。このため、
例えば振動や揺れの激しい自動車に適用しても、電線6
のシールドが確実に行われ、走行に支障を来す不都合を
未然に防止することができる。
【0033】また、コルゲートチューブ4の径は、電線
6の径に対し大径であるので、電線6の径や配線本数も
限定されず、より大径や小径の電線を使用できる等の設
計自由度が向上する。更に、電線6がコルゲートチュー
ブ4により保護されることになり、機器の安全性が向上
する。また、電線6の接続作業が安全且つ容易に行われ
作業性の向上を図ることができる。更に、係止爪22は
必ず係止突起23側の設けられるので、コルゲート押さ
え5を組付ける際に、組付け方向の位置決めが容易にな
り、組付作業の効率向上を図ることができる。
【0034】次に、本発明を適用した電線のシールド構
造の第2実施形態を図7〜図10を参照して説明する。
本実施形態と上記第1実施形態との相違点は、係止手段
である係止部13および係止爪22の構成を変えたこと
にある。よって、上記第1実施形態と同様の作用を行う
部材には同一の符号を付してある。なお、図7はカプラ
ーの固定状態を示す斜視図、図8はコルゲート押さえの
構造を示す斜視図、図9はコルゲート押さえの組付け状
態を示す斜視図、図10は係止手段の他の構成例を示す
斜視図である。
【0035】本実施形態においては、フランジ部12に
係止部は設けられておらず、これに代えて図7に示すよ
うに筒状部11の基部からフランジ部12の外縁に向け
て、このフランジ部12上に係止溝31が形成されてい
る。一方、上記コルゲート押さえ5には係止爪が設けら
れておらず、これに代えて例えば上記半割り部材5aの
端部、即ち内側に係止突起23を形成した端部に、図8
に示すように回転防止突起32が設けられている。この
係止溝31および回転防止突起32は対になって本発明
でいう係止手段Xを構成している。回転防止突起32
は、コルゲート押さえ5の回転を防止する作用と、コル
ゲート押さえ5の装着方向を表示する作用とを兼備して
いるので、必ず係止突起23を形成した端部に設けられ
る。
【0036】次に、シールド構造1の組付けについて説
明する。本実施形態においても、ボックス2へのカプラ
ー3の取付けは上記第1実施形態同様に行われる。即
ち、フランジ部12をボックス2の側面に面接触するま
で圧入し、取付ねじ14によりボックス2に締め付け固
定することにより、カプラー3全体がボックス2に一体
的に固定され、防水パッキン18が取付口2aの開口縁
に圧接することでボックス2内は水密になる。
【0037】次いで、電線6を被覆した蛇腹状のコルゲ
ートチューブ4の端部が筒状部11に形成された係止溝
16に被せられ、圧着端子6aを接続した電線6の端部
は、筒状部11内を抜けてボックス2内に配線される。
なお、コルゲートチユーブ4は、係止溝16に被せるこ
とにより係止溝16に嵌まり込むことで仮係止される。
【0038】この状態で、半割り部材5a,5bで筒状
部11を覆うのであるが、本実施形態では先ずコルゲー
ト押さえ5aに設けた回転防止突起32を係止溝31に
嵌め込む。そして、半割り部材5aをそのまま筒状部1
1に当て付けた状態で、筒状部11の反対側の側面に他
の半割り部材5bを当て付け、係止部21を係止して円
筒状に一体化する。
【0039】即ち、図9に示すように筒状部11全体を
コルゲート押さえ5で覆うことにより、コルゲート押さ
え5の内側面に一定間隔で形成した環状突起24がコル
ゲートチューブ4を介して係止溝16に食い込む。この
環状突起24と係止溝16との食い込みは複数箇所にわ
たって行われるので、コルゲートチューブ4は筒状部1
1に抜け出し不可に係止される。
【0040】したがって、本実施形態においてもコルゲ
ート押さえ5は、軸方向及び回動方向のいずれについて
もガタ付かず、且つ振動等によって外れることもなく、
コルゲートチューブ4の接地をより一層確実に行うこと
ができる。このため、例えば振動や揺れの激しい自動車
に適用しても、電線6のシールドが確実に行われ、走行
に支障を来す不都合を未然に防止することができる。ま
た、回転防止突起32を係止突起23側に設けたので、
半割り部材5aを筒状部11に被せる際に、半割り部材
5aを裏返しにして組付け方向を確認する必要がなく、
作業性が良好になる。
【0041】なお、本実施形態では回転防止突起32は
突状であり、言わば極めて簡単な構造である。したがっ
て、半割り部材5aを形成する金型の構造も簡略化する
ことができ、生産コストの低減を図ることができる。そ
のうえ、回転防止突起32の形状が簡単であることか
ら、係止溝31に代えて図10に示すように係止凹部3
3にしてもよい。この場合も、上記同様にコルゲート押
さえ5のガタ付き防止と、電線6の確実なシールドとを
行うことができ、更にコルゲート押さえ5の組付け作業
を効率的に行うことができる。
【0042】次に、本発明を適用した電線のシールド構
造の第3実施形態を図11を参照して説明する。なお、
本実施形態は防水カプラーにコルゲート押さえを組付け
る構成に関するものであり、説明の便宜のため上記第1
および第2実施形態と同様の作用を行う部材には同一の
符号を付してある。防水カプラー35は、言わば碗を伏
せたような形態でボックス2に固定されるものであり、
その内部にコルゲート押さえ5を組付けるための筒状部
(図示省略)等が設けられ、電線6を挿通するとともに
コルゲートチューブ4を係止できるようになっている。
そして、防水カプラー35の円盤状の外側面に、外縁か
ら中心に向かうようにして係止溝36が形成されてい
る。この係止溝36と回転防止突起32とが対になって
本発明でいう係止手段Xを構成する。
【0043】コルゲート押さえ5を組付ける際は、係止
溝36に半割り部材5aに設けた回転防止突起32を差
し込み、筒状部に被せるように当て付けた状態で反対側
側面から半割り部材5bを被せる。そして、係止部21
を係止して円筒状に一体化して、図11に示すように防
水カプラー35に組付ける。本実施形態においても、上
記第1および第2実施形態同様に、電線6のシールドを
確実に行うことができる上に、コルゲート押さえ5の組
付け作業を効率良く行うことができる。
【0044】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されない。即ち、第2および第
3実施形態では1条の係止溝31、36が形成されてい
るが、例えば180°間隔で2条の係止溝を形成しても
よい。この場合、回転防止突起32は半割り部材5bに
も設けられる。また、係止凹部33についても、上記同
様に複数にしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電線の
シールド構造は、コルゲート押さえの一端に、該コルゲ
ート押さえの回動に伴い一体に回動する係止爪が設けら
れ、且つカプラーの係止爪の回動経路に相当する位置
に、係止爪を弾性的に係止する係止部が設けられてい
る。そして、導電メッキ等を施したコルゲートチューブ
内に電線を挿通させるとともに、コルゲートチューブの
一端を電線を挿通させたカプラーの外側面に導電可能に
係止させ、且つカプラーの側面を覆うコルゲート押さえ
によりカプラーに圧接状態で係止させ、更にコルゲート
押さえに設けた係止爪とカプラーに設けた係止部とを弾
性的に係止させたものである。
【0046】したがって、電線は配線区間にあっては導
電性メッキを施したコルゲートチューブにより覆われ、
導電性メッキを施したカプラーを挿通している区間にあ
っては、カプラー及び同じく導電性メッキを施したコル
ゲート押さえにより覆われる。そして、コルゲートチュ
ーブはカプラー及びコルゲート押さえに電気的に接続さ
れ、コルゲート押さえに設けた係止爪とカプラーに設け
た係止部との係止によってより一層確実に行われる。
【0047】よって、シールド線を使用することなく、
シールド線を使用した場合と同様のシールド効果を得る
ことができ、シールド構造が加振されても電気的接続が
損なわれることがなく、電線のシールド不良に基づく事
故を確実に防止することができる。更に、前記係止爪お
よび他の実施形態で示した回転防止突起はコルゲート押
さえの外観に表れるので、コルゲート押さえを組付ける
際の位置決め用として兼用され、組付作業効率の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電線のシールド構造の第1実施形態を
示す要部の断面図である。
【図2】図1におけるカプラーの組付け状態を示す斜視
図である。
【図3】図1におけるコルゲート押さえの外観形状を示
す斜視図である。
【図4】図1におけるコルゲート押さえの組付け過程を
示す斜視図である。
【図5】係止部と係止爪との係止過程を示す要部の拡大
断面図である。
【図6】図5における係止部と係止爪との係止状態を示
す拡大断面図である。
【図7】本発明の電線のシールド構造の第2実施形態で
あるカプラーの組付け状態を示す斜視図である。
【図8】コルゲート押さえの形態を示す斜視図である。
【図9】係止溝と回転防止突起との係止状態を示す斜視
図である。
【図10】係止手段の他の構成例を示す斜視図である。
【図11】本発明の電線のシールド構造の第3実施形態
を示す斜視図である。
【図12】従来の電線のシールド構造の一例を示す要部
の断面図である。
【図13】図12におけるカプラーの組付け状態を示す
斜視図である。
【図14】図12におけるコルゲート押さえの構成を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 電線のシールド構造 2 ボックス 3 カプラー 4 コルゲートチューブ 5 コルゲート押さえ 5a,5b 半割り部材 6 電線 11 筒状部 12 フランジ部 13 係止部 13a 係止段差部 22 係止爪 22a 楔部 23 係止突起 31、36 係止溝 32 回転防止突起 33 係止凹部 35 防水カプラー X 係止手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線を被覆するとともに表面に導電性メ
    ッキを施したコルゲートチューブと、一端に前記コルゲ
    ートチユーブを係止するとともに内部に前記電線を挿通
    させる表面に導電性メッキを施したカプラーと、前記コ
    ルゲートチューブを前記カプラーに圧接させるための表
    面に導電性メッキを施したコルゲート押さえとを備えた
    電線のシールド構造において、 前記コルゲート押さえの一端と前記カプラーの一端と
    に、該コルゲート押さえを前記カプラーに係止させるた
    めの対構成による係止手段を設けたことを特徴とする電
    線のシールド構造。
  2. 【請求項2】 前記係止手段が、前記コルゲート押さえ
    の一端に該コルゲート押さえの回動に伴い一体に回動す
    る係止爪と、前記カプラーの前記係止爪の回動経路に相
    当する位置に前記係止爪を弾性的に係止するように設け
    た係止部とにより構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の電線のシールド構造。
  3. 【請求項3】 前記係止手段が、前記コルゲート押さえ
    の一端に該コルゲート押さえの回動に伴い一体に回動す
    る回転防止突起と、前記カプラーの側面であって前記コ
    ルゲート押さえを組付ける際に前記回転防止突起が位置
    決めされる位置に形成された係止溝とにより構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の電線のシールド構
    造。
  4. 【請求項4】 前記カプラーが、円筒状に形成された筒
    状部と、該筒状部の外側面に形成されたフランジ部から
    構成され、該フランジ部の側面に前記筒状部を中心に対
    向して一対の係止部が突設されているとともに、前記コ
    ルゲート押さえの一端に対向した一対の係止爪が突設さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の電線のシール
    ド構造。
  5. 【請求項5】 前記係止部が、前記係止爪を係止する係
    止段差部を備えていることを特徴とする請求項4記載の
    電線のシールド構造。
  6. 【請求項6】 前記係止爪が、前記コルゲート押さえの
    回転方向に向けられた楔部を備えている請求項4記載の
    電線のシールド構造。
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