JPH09181563A - 弾性表面波デバイスの製造方法および弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波デバイスの製造方法および弾性表面波デバイス

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JPH09181563A
JPH09181563A JP33546795A JP33546795A JPH09181563A JP H09181563 A JPH09181563 A JP H09181563A JP 33546795 A JP33546795 A JP 33546795A JP 33546795 A JP33546795 A JP 33546795A JP H09181563 A JPH09181563 A JP H09181563A
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JP
Japan
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acoustic wave
surface acoustic
wave device
heating temperature
metal film
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JP33546795A
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English (en)
Inventor
Tadao Komi
忠雄 小見
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比べてさらにデバイス特性、およびデ
バイス歩留りを向上させることができ、高性能な弾性表
面波デバイスを効率良く製造することのできる弾性表面
波デバイスの製造方法および弾性表面波デバイスを提供
する。 【解決手段】 分極成分を有する弾性表面波用基板上
に、金属膜を形成し、この金属膜によって所定形状の電
極を形成して弾性表面波デバイスを製造するにあたり、
金属膜形成後における加熱工程の加熱温度を100℃以
下とすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波デバイ
スの製造方法および弾性表面波デバイスに関し、特に、
デバイス特性のロスを低減させ弾性表面波デバイスの歩
留りを向上させた弾性表面波デバイスの製造方法および
弾性表面波デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、弾性表面波デバイスの製造工
程においては、単一分域化したLiNbO3 ウェーハ等
の分極成分を有する弾性表面波用基板上に、Al等の金
属膜を形成し、この金属膜を、レジスト塗布、ベイキン
グ、露光、現像、エッチング等の一連のフォトリソグラ
フ工程によって櫛形等の所定形状の電極とし、さらにこ
の後、吸温剤のプリントおよびベイキング、接着剤のコ
ートおよびベイキング等の工程を経て、弾性表面波デバ
イスを製造することが行われている。
【0003】そして、上記各ベイキング工程において
は、例えば、120℃、150℃等の100℃を超える
加熱温度によるベイキング処理が一般的に行われてい
る。また、テスト工程においても、100℃を超える加
熱温度によるテストがー般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の弾性表面波デバイスの製造方法および弾性表面
波デバイスにおいても、さらにデバイス特性を向上させ
ること、およびデバイス歩留りを向上させることが当然
要求される。
【0005】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、従来に比べてさらにデバイス特性、およ
びデバイス歩留りを向上させることができ、高性能な弾
性表面波デバイスを効率良く製造することのできる弾性
表面波デバイスの製造方法および弾性表面波デバイスを
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、分極
成分を有する弾性表面波用基板上に、金属膜を形成し、
この金属膜によって所定形状の電極を形成して弾性表面
波デバイスを製造するにあたり、前記金属膜形成後にお
ける加熱工程の加熱温度を100℃以下とすることを特
徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の弾性表
面波デバイスの製造方法において、前記弾性表面波用基
板がLiNbO3 ウェーハからなることを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、分極成分を有する弾性
表面波用基板上に、金属膜によって所定形状の電極を形
成した弾性表面波デバイスにおいて、分極反転の発生率
が5%以下であることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、分極成分を有する弾性
表面波用基板上に、金属膜によって所定形状の電極を形
成した弾性表面波デバイスにおいて、前記金属膜形成後
における加熱工程の加熱温度を100℃以下としたこと
を特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】前述したように、従来の技術にお
いては、弾性表面波デバイス製造工程におけるベイキン
グ工程、テスト工程等において、例えば、120℃、1
50℃等の100℃を超える加熱温度による処理が行わ
れている。
【0011】しかしながら、本発明者等が詳査したとこ
ろ、ウェーハ上に櫛形電極等の電極材であるAl膜等の
金属膜が形成された後、ベイキング工程等において10
0℃を超える温度に加熱すると、加熱によって発生する
静電気により、アースされない電極との間において数十
KVの高電界が発生し、ウェーハの電極の周辺部に、分
極反転層が形成されることが判明した。
【0012】このため、電極形成後の加熱温度と分極反
転の発生率との関係を64゜YLiNbO3 ウェーハに
ついて調べたところ、図1のようになった。すなわち、
加熱温度を80℃以下とすることにより、分極反転の発
生率を略ゼロとすることができ、加熱温度を100℃以
下とすることにより、分極反転の発生率を略5%以下と
することができることが判明した。なお、加熱温度が1
00℃を超えると、分極反転の発生率が急激に上昇す
る。
【0013】そこで、本発明においては、金属膜形成後
における加熱工程の加熱温度を100℃以下とする。
【0014】すなわち、例えば、片面を鏡面に研磨し、
裏面を粗したLiNbO3 ウェーハ等の鏡面にAl膜
(金属膜)を形成した場合、この後の工程における、上
記Al膜にレジスト液をコートしてベイキングする際、
および、この後、露光、レジスト剥離、Al膜のエッチ
ング、吸温剤のプリントの後にベイキングする際、なら
びに、この後、裏面に接着剤をコートしてべイキングす
る際等において、加熱温度を100℃以下、さらに好ま
しくは80℃以下として処理を行う。
【0015】このように、加熱温度を100℃以下とす
ると、加熱によって発生する静電気が抑制され、電極と
の間の電界強度も低くなり、電界や放電による基板の分
極反転層の形成を抑制することができる。これによっ
て、デバイス形成時に発生する分極反転による表面波の
妨害を防止でき、デバイス特性およびデバイス歩留りを
向上させることができる。
【0016】本発明に係る弾性表面波デバイスの分極反
転層の発生状態を調べたところ、本発明に係る弾性表面
波デバイスでは、分極反転層は明確には判別できなかっ
た。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0018】[実施例1]片面を鏡面に研磨し、裏面を
Ra〜0.8μmに粗した76Φ×0.5mmの64゜
YLiNbO3 ウェーハ50pを良く洗浄し、抵抗加熱
の蒸着機で鏡面にAl膜(金属膜)を形成した。
【0019】この後、上記Al膜にレジスト液をコート
し、90℃でベイキングした後、ステッパー露光し、レ
ジスト剥離液によりマスク部分を残してレジストを剥離
して、このレジストをマスクとしてAl膜をエッチング
し、Alの櫛形金属電極を形成した。
【0020】さらに、上記ウェーハに吸温剤をプリント
し、80℃でベイキングを行い、べイキング後裏面に接
着剤をコートし、さらに70℃でべイキングした。
【0021】そして、上記ウェーハをダイシングし、チ
ップ化した後、マウントし、封じを行いデバイス化し
た。
【0022】このデバイスの特性を測定した結果、ロス
は2dB低減し、デバイス歩留りも8%以上向上した。
この素子をHF:HNO3 の混酸で表面をエッチングし
た所、明確な分極反転は見られなかった。
【0023】[実施例2]片面を鏡面に研磨し、裏面を
Ra〜2.8μmに粗した76Φ×0.5mmの128
゜YLiNbO3 ウェーハ50pを良く洗浄し、抵抗加
熱の蒸着機で鏡面にAl膜(金属膜)を形成した。
【0024】この後、上記Al膜にレジスト液をコート
し、90℃でベイキングした後、ステッパー露光し、レ
ジスト剥離液によりマスク部分を残してレジストを剥離
して、このレジストをマスクとしてAl膜をエッチング
し、Alの櫛形金属電極を形成した。
【0025】さらに、上記ウェーハに吸温剤をプリント
し、80℃でベイキングを行い、べイキング後裏面に接
着剤をコートし、さらに70℃でべイキングした。
【0026】そして、上記ウェーハをダイシングし、チ
ップ化した後、マウントし、封じを行いデバイス化し
た。
【0027】このデバイスの特性を測定した結果、ロス
は1.5dB低減し、デバイス歩留りも6%以上向上し
た。この素子をΗF:HNO3 の混酸で表面をエッチン
グした所、明確な分極反転は見られなかった。
【0028】[比較例1]片面を鏡面に研磨し、裏面を
Ra〜0.8μmに粗した76Φ/0.5mmの64゜
YLiNbO3 ウェーハ50pを良く洗浄し、抵抗加熱
の蒸着機で鏡面ににAl膜(金属膜)を形成した。
【0029】この後、上記Al膜にレジスト液をコート
し、120℃でベイキングした後、ステッパー露光し、
レジスト剥離液によりマスク部分を残してレジストを剥
離して、このレジストをマスクとしてAl膜をエッチン
グし、Alの櫛形金属電極を形成した。
【0030】さらに、上記ウェーハに吸温剤をプリント
し、150℃でベイキングを行い、べイキング後裏面に
接着剤をコートし、さらに120℃でべイキングした。
【0031】そして、上記ウェーハをダイシングし、チ
ップ化した後、マウントし、封じを行いデバイス化し
た。
【0032】このデバイスの特性を測定した結果、ロス
は3dB増加し、デバイス歩留りも70%と悪かった。
この素子をHF:HNO3 の混酸で100℃で1時間表
面をエッチングした所、全面に明確な分極反転が見られ
た。
【0033】[比較例2]片面を鏡面に研磨し、裏面を
Ra〜2.8μmに粗した76Φ×0.5mmの128
゜YLiNbO3 ウェーハ50pを良く洗浄し、抵抗加
熱の蒸着機で鏡面にAl膜(金属膜)を形成した。
【0034】この後、上記Al膜にレジスト液をコート
し、110℃でベイキングした後、ステッパー露光し、
レジスト剥離液によりマスク部分を残してレジストを剥
離して、このレジストをマスクとしてAl膜をエッチン
グし、Alの櫛形金属電極を形成した。
【0035】さらに、上記ウェーハに吸温剤をプリント
し、120℃でベイキングを行い、べイキング後裏面に
接着剤をコートし、さらに150℃でべイキングした。
【0036】そして、上記ウェーハをダイシングし、チ
ップ化した後、マウントし、封じを行いデバイス化し
た。
【0037】このデバイスの特性を測定した結果、ロス
は2.5dB増加し、デバイス歩留りも75%と悪かっ
た。この素子をHF:HNO3 の混酸で100℃で1時
間表面をエッチングした所、全面に明確な分極反転が見
られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来に比べてさらにデバイス特性、およびデバイス歩留
りを向上させることができ、高性能な弾性表面波デバイ
スを効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱温度と分極反転の発生率との関係を示す
図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分極成分を有する弾性表面波用基板上
    に、金属膜を形成し、この金属膜によって所定形状の電
    極を形成して弾性表面波デバイスを製造するにあたり、 前記金属膜形成後における加熱工程の加熱温度を100
    ℃以下とすることを特徴とする弾性表面波デバイスの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性表面波デバイスの製
    造方法において、 前記弾性表面波用基板がLiNbO3 ウェーハからなる
    ことを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 分極成分を有する弾性表面波用基板上
    に、金属膜によって所定形状の電極を形成した弾性表面
    波デバイスにおいて、 分極反転の発生率が5%以下であることを特徴とする弾
    性表面波デバイス。
  4. 【請求項4】 分極成分を有する弾性表面波用基板上
    に、金属膜によって所定形状の電極を形成した弾性表面
    波デバイスにおいて、 前記金属膜形成後における加熱工程の加熱温度を100
    ℃以下としたことを特徴とする弾性表面波デバイス。
JP33546795A 1995-12-22 1995-12-22 弾性表面波デバイスの製造方法および弾性表面波デバイス Withdrawn JPH09181563A (ja)

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Effective date: 20030304