JP3362860B2 - 表面弾性波素子の製造方法 - Google Patents
表面弾性波素子の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面弾性波素子の製造
方法に関し、特に、表面に電極パターンを有する表面弾
性波素子等の高周波素子の製造工程における電極パター
ンの高精度加工方法に関する。
方法に関し、特に、表面に電極パターンを有する表面弾
性波素子等の高周波素子の製造工程における電極パター
ンの高精度加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面弾性波素子は、水晶、LiNb
O3 、LiTaO3 等の圧電体あるいは焦電体基板表面
上にIDT(インターディジタル・トランスデューサ)
と呼ばれる櫛形電極を設けることにより、表面弾性波を
励振、受波できることを利用し、高周波のフィルター、
共振器、電気光学素子等に応用したものである(特公平
2−22565号、特公平2−24050号等)。
O3 、LiTaO3 等の圧電体あるいは焦電体基板表面
上にIDT(インターディジタル・トランスデューサ)
と呼ばれる櫛形電極を設けることにより、表面弾性波を
励振、受波できることを利用し、高周波のフィルター、
共振器、電気光学素子等に応用したものである(特公平
2−22565号、特公平2−24050号等)。
【0003】このような表面弾性波素子の製造工程は、
構造的に電極パターンを一層しか持たないので、フォト
リソグラフィー工程が1回のみであるが、電極のパター
ン精度が高周波素子としての電気的特性の精度に直接影
響するため、高い加工精度が要求される。しかも、従来
の製造工程では、エッチングあるいはリフトオフ法によ
り金属薄膜のIDT電極パターンを形成しているため、
フォトリソグラフィー工程の精度以上の電気的特性精度
が必要な場合は、IDT電極パターン形成後に、周波数
特性等の調整工程を施す必要があった。
構造的に電極パターンを一層しか持たないので、フォト
リソグラフィー工程が1回のみであるが、電極のパター
ン精度が高周波素子としての電気的特性の精度に直接影
響するため、高い加工精度が要求される。しかも、従来
の製造工程では、エッチングあるいはリフトオフ法によ
り金属薄膜のIDT電極パターンを形成しているため、
フォトリソグラフィー工程の精度以上の電気的特性精度
が必要な場合は、IDT電極パターン形成後に、周波数
特性等の調整工程を施す必要があった。
【0004】この様な方法について、フィルター素子の
製造を例にあげて説明すると、電極パターン形成後の基
板に対して、基板が水晶、電極が蒸着アルミニウム膜の
場合、IDT電極指の線幅が細すぎるかあるいは膜厚が
薄すぎる場合、中心周波数が高い方にシフトするため、
IDT電極パターンをマスクとして基板の水晶をドライ
エッチングによって削ることで、中心周波数を低い方へ
調整する方法や、同じく、IDT電極が蒸着アルミニウ
ム膜で構成されている場合、電極アルミニウムパターン
上にAl2 O3 の酸化膜層を成長させることによって、
中心周波数を高い方へ調整する方法(特開昭63−10
909号)等がある。
製造を例にあげて説明すると、電極パターン形成後の基
板に対して、基板が水晶、電極が蒸着アルミニウム膜の
場合、IDT電極指の線幅が細すぎるかあるいは膜厚が
薄すぎる場合、中心周波数が高い方にシフトするため、
IDT電極パターンをマスクとして基板の水晶をドライ
エッチングによって削ることで、中心周波数を低い方へ
調整する方法や、同じく、IDT電極が蒸着アルミニウ
ム膜で構成されている場合、電極アルミニウムパターン
上にAl2 O3 の酸化膜層を成長させることによって、
中心周波数を高い方へ調整する方法(特開昭63−10
909号)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来の製造方法において、高精度な周波数特性を持つ表
面弾性波素子を製造するには、エッチング法あるいはリ
フトオフ法の何れの電極形成方法を用いても、IDT電
極形成後に周波数調整工程を施す必要があった。
従来の製造方法において、高精度な周波数特性を持つ表
面弾性波素子を製造するには、エッチング法あるいはリ
フトオフ法の何れの電極形成方法を用いても、IDT電
極形成後に周波数調整工程を施す必要があった。
【0006】ところで、表面弾性波素子のIDT電極指
のピッチ及び線幅等の寸法は、動作する周波数領域と密
接な関係にあり、近年、移動体通信システムや衛生放送
システム等の発達から需要が急増している数100MH
z〜数GHzの動作周波数を持つ素子での電極指の設計
線幅は、数ミクロンからサブミクロンにも達している。
これは、遠紫外線ランプを光源に用いたアライナー露光
によるパターン解像の限界に達しており、フォトリソグ
ラフィー工程のレジストパターン寸法の制御による電極
寸法制御つまり周波数特性制御が極めて困難になってい
るという問題が生じていた。
のピッチ及び線幅等の寸法は、動作する周波数領域と密
接な関係にあり、近年、移動体通信システムや衛生放送
システム等の発達から需要が急増している数100MH
z〜数GHzの動作周波数を持つ素子での電極指の設計
線幅は、数ミクロンからサブミクロンにも達している。
これは、遠紫外線ランプを光源に用いたアライナー露光
によるパターン解像の限界に達しており、フォトリソグ
ラフィー工程のレジストパターン寸法の制御による電極
寸法制御つまり周波数特性制御が極めて困難になってい
るという問題が生じていた。
【0007】また、周波数特性はIDT電極金属の膜厚
にも影響されることが知られており、例えば蒸着アルミ
ニウム電極の場合、アルミニウムの蒸着工程において、
ロット間及びバッチ内でのアルミニウム膜厚が均一であ
ることが要求されるが、実際には、最低でも数パーセン
トの膜厚のバラツキが生じる。このため、周波数特性上
では、膜厚が厚いと低周波側に、薄いと高周波側にそれ
ぞれシフトし、数100MHzの仕様に対し数10kH
z程度のズレが生じる等の問題もあった。
にも影響されることが知られており、例えば蒸着アルミ
ニウム電極の場合、アルミニウムの蒸着工程において、
ロット間及びバッチ内でのアルミニウム膜厚が均一であ
ることが要求されるが、実際には、最低でも数パーセン
トの膜厚のバラツキが生じる。このため、周波数特性上
では、膜厚が厚いと低周波側に、薄いと高周波側にそれ
ぞれシフトし、数100MHzの仕様に対し数10kH
z程度のズレが生じる等の問題もあった。
【0008】この様な理由により、高精度型の表面弾性
波素子の製造においては、IDT電極形成後、枚葉処理
(各枚の処理)での周波数調整工程が不可欠であった。
したがって、従来の製造方法においては、工程数が多く
なり、スループット等の点で問題があった。
波素子の製造においては、IDT電極形成後、枚葉処理
(各枚の処理)での周波数調整工程が不可欠であった。
したがって、従来の製造方法においては、工程数が多く
なり、スループット等の点で問題があった。
【0009】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、従来技術の上記のような問題
点を解決して、電極形成後に周波数調整工程を施さず
に、高精度の周波数特性を有する表面弾性波素子を工程
数を増やすことなく高スループットで製造する方法を提
供することである。
ものであり、その目的は、従来技術の上記のような問題
点を解決して、電極形成後に周波数調整工程を施さず
に、高精度の周波数特性を有する表面弾性波素子を工程
数を増やすことなく高スループットで製造する方法を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による表面弾性波
素子の製造方法は、ドライエッチング装置に、エッチン
グ中の電極層を実際に動作させるための電気的特性測定
装置を組み合わせ、その測定値が目標特性を示した時点
で、エッチングを停止するようにするようにして、ID
T電極パターンのエッチング加工を行うことと、被加工
基板上の素子のチップ面付けにおいて、基板上の任意の
チップの電気的特性をモニターできるような配線パター
ンを設けることと、その配線パターンに接続される終点
検出プローブ接触用パッド部を、何れの被加工基板にお
いても上記のような処理を可能とするため、共通の位置
に設け、しかも、エッチング均一性を損なわないよう
に、基板外周部に設けたことを特徴とする方法である。
素子の製造方法は、ドライエッチング装置に、エッチン
グ中の電極層を実際に動作させるための電気的特性測定
装置を組み合わせ、その測定値が目標特性を示した時点
で、エッチングを停止するようにするようにして、ID
T電極パターンのエッチング加工を行うことと、被加工
基板上の素子のチップ面付けにおいて、基板上の任意の
チップの電気的特性をモニターできるような配線パター
ンを設けることと、その配線パターンに接続される終点
検出プローブ接触用パッド部を、何れの被加工基板にお
いても上記のような処理を可能とするため、共通の位置
に設け、しかも、エッチング均一性を損なわないよう
に、基板外周部に設けたことを特徴とする方法である。
【0011】すなわち、本発明の表面弾性波素子の製造
方法は、少なくとも、圧電性もしくは焦電性を有する基
板上に金属薄膜を形成する工程と、この基板上に櫛型電
極のレジストパターンを形成する工程と、このレジスト
パターンをマスクとして露出した金属薄膜をドライエッ
チングする工程と、ドライエッチング後に残存したレジ
スト膜を剥離する工程とからなる表面弾性波素子の製造
方法において、前記レジストパターンの寸法を、形成す
べき櫛型電極の寸法よりも太く形成し、前記ドライエッ
チングを、製造中の表面弾性波素子の周波数特性が目標
値に到達した時点でそのエッチングを終了する終点検出
機能を備えたドライエッチング装置によって行い、周波
数特性モニター用のプローブ接触用パッド部を、前記基
板の外周部であって、前記ドライエッチング装置の周波
数特性測定用のプローブ位置に対応した所定の一定位置
に設け、櫛形電極パターンをドライエッチングにより形
成する際、前記パッド部に前記周波数特性測定用のプロ
ーブを接触して、製造中の表面弾性波素子の周波数特性
を前記プローブでモニターしながらドライエッチングを
制御することを特徴とする方法である。
方法は、少なくとも、圧電性もしくは焦電性を有する基
板上に金属薄膜を形成する工程と、この基板上に櫛型電
極のレジストパターンを形成する工程と、このレジスト
パターンをマスクとして露出した金属薄膜をドライエッ
チングする工程と、ドライエッチング後に残存したレジ
スト膜を剥離する工程とからなる表面弾性波素子の製造
方法において、前記レジストパターンの寸法を、形成す
べき櫛型電極の寸法よりも太く形成し、前記ドライエッ
チングを、製造中の表面弾性波素子の周波数特性が目標
値に到達した時点でそのエッチングを終了する終点検出
機能を備えたドライエッチング装置によって行い、周波
数特性モニター用のプローブ接触用パッド部を、前記基
板の外周部であって、前記ドライエッチング装置の周波
数特性測定用のプローブ位置に対応した所定の一定位置
に設け、櫛形電極パターンをドライエッチングにより形
成する際、前記パッド部に前記周波数特性測定用のプロ
ーブを接触して、製造中の表面弾性波素子の周波数特性
を前記プローブでモニターしながらドライエッチングを
制御することを特徴とする方法である。
【0012】この場合、プローブ接触用パッド部と基板
上の任意の表面弾性波素子チップとを電気的に接続する
ように配線パターンを配列するのが望ましい。さらに、
そのプローブ接触用パッド部として、プローブ接触用パ
ッドパターン数組を設けることができる。
上の任意の表面弾性波素子チップとを電気的に接続する
ように配線パターンを配列するのが望ましい。さらに、
そのプローブ接触用パッド部として、プローブ接触用パ
ッドパターン数組を設けることができる。
【0013】
【作用】本発明の方法においては、従来の方法に比べ
て、エッチング工程と周波数調整工程が1段階で行える
ため、工程の簡略化、スループットの向上、歩留まりの
向上、周波数特性の高精度化の点において優れている。
て、エッチング工程と周波数調整工程が1段階で行える
ため、工程の簡略化、スループットの向上、歩留まりの
向上、周波数特性の高精度化の点において優れている。
【0014】さらに、本発明の方法によると、ドライエ
ッチング装置の被加工基板に対する汎用性が拡大し、エ
ッチングチャンバー内において被加工基板上部のエッチ
ングに寄付するプラズマを均一に保ったままプローブを
接触させることができ、また、被加工基板の任意のチッ
プをモニターすることが可能となる。
ッチング装置の被加工基板に対する汎用性が拡大し、エ
ッチングチャンバー内において被加工基板上部のエッチ
ングに寄付するプラズマを均一に保ったままプローブを
接触させることができ、また、被加工基板の任意のチッ
プをモニターすることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照にして、本発明の表面弾性
波素子の製造方法の実施例について説明する。
波素子の製造方法の実施例について説明する。
【0016】図1は、本発明に基づく表面弾性波素子の
製造工程を説明するための図であり、フォトリソグラフ
ィー工程にネガ型のレジストを用いた場合を示す。図
中、1は水晶、LiNbO3 、LiTaO3 等の圧電
体あるいは焦電体からなる基板、2はアルミニウム等の
電極金属薄膜、3はレジスト層、4はフォトマスク、5
は紫外線、6はレジストパターン、7は反応性イオン、
8は櫛形電極、9はプローブ接続用パット部、10は針
状のプローブを示す。
製造工程を説明するための図であり、フォトリソグラフ
ィー工程にネガ型のレジストを用いた場合を示す。図
中、1は水晶、LiNbO3 、LiTaO3 等の圧電
体あるいは焦電体からなる基板、2はアルミニウム等の
電極金属薄膜、3はレジスト層、4はフォトマスク、5
は紫外線、6はレジストパターン、7は反応性イオン、
8は櫛形電極、9はプローブ接続用パット部、10は針
状のプローブを示す。
【0017】まず、図1(a)に示すように、光学研磨
された基板1に、電極金属薄膜2を蒸着等の手法により
形成する。金属薄膜2の厚さは、電極指の幅の10分の
1程度に形成される。次いで、図(b)に示すように、
金属薄膜2の上にネガレジストをスピンコーティング等
の常法により均一に塗布し、加熱乾燥処理を施し、厚さ
0.1〜2.0μm程度のレジスト層3を形成する。そ
の上に、図(c)に示すように、フォトマスク4を密着
して、紫外線5を照射してこのレジスト層3を露光し、
露光されたレジスト層3を所定の現像液で現像、リンス
後、同図(d)に示すようなレジストパターン6を形成
する。次に、必要に応じて加熱処理、及び、デスカム処
理を行って、レジストパターン6のエッジ部分等に残存
したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去した後、
基板をプラズマエッチング装置の電極上に設置し、同図
(e)に示すように、レジストパターン6の開口部より
露出する金属薄膜2を反応性イオン7によりドライエッ
チングする。この際、エッチング装置の真空チャンバー
内に取り付けられている周波数特性測定装置のプローブ
10が、パット部9に相当する位置にレジストパターン
6を通して刺し込み接続され、エッチング中の表面弾性
波素子の周波数特性が測定される。素子の特性が所定の
値に達したと判断されたとき、エッチングを停止し、レ
ジストパターン6を灰化除去等により除去して、同図
(f)に示すような電極を形成した基板が完する。次い
で、基板をチップ毎に切断して、実装することにより、
表面弾性波素子が出来上がる。
された基板1に、電極金属薄膜2を蒸着等の手法により
形成する。金属薄膜2の厚さは、電極指の幅の10分の
1程度に形成される。次いで、図(b)に示すように、
金属薄膜2の上にネガレジストをスピンコーティング等
の常法により均一に塗布し、加熱乾燥処理を施し、厚さ
0.1〜2.0μm程度のレジスト層3を形成する。そ
の上に、図(c)に示すように、フォトマスク4を密着
して、紫外線5を照射してこのレジスト層3を露光し、
露光されたレジスト層3を所定の現像液で現像、リンス
後、同図(d)に示すようなレジストパターン6を形成
する。次に、必要に応じて加熱処理、及び、デスカム処
理を行って、レジストパターン6のエッジ部分等に残存
したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去した後、
基板をプラズマエッチング装置の電極上に設置し、同図
(e)に示すように、レジストパターン6の開口部より
露出する金属薄膜2を反応性イオン7によりドライエッ
チングする。この際、エッチング装置の真空チャンバー
内に取り付けられている周波数特性測定装置のプローブ
10が、パット部9に相当する位置にレジストパターン
6を通して刺し込み接続され、エッチング中の表面弾性
波素子の周波数特性が測定される。素子の特性が所定の
値に達したと判断されたとき、エッチングを停止し、レ
ジストパターン6を灰化除去等により除去して、同図
(f)に示すような電極を形成した基板が完する。次い
で、基板をチップ毎に切断して、実装することにより、
表面弾性波素子が出来上がる。
【0018】さて、図2は本発明の製造方法を実施する
ために用いるドライエッチング装置の1例の構成を示す
概略図である。この装置は、アルミニウム膜のドライエ
ッチングによく用いられる平行平板型プラズマエッチン
グ装置を用いるものとしている。真空チャンバー11内
には平行平板の対向電極12が設けてあり、その一方の
電極上に、被加工基板(ウエーハ)13をオリエンテー
ションフラット(回転位置出し面)を利用して、電極中
心に回転ズレもないように正確に固定する。チャンバー
11内にはCCl4 等の反応ガスが入口14より導入さ
れ、排気口15からの排気量を調整することで、チャン
バー11内は所定の圧力に保たれる。エッチング加工中
の素子の動作モニター用のプローブ10は、基板13導
入後、チャンバー内の基板13の予め決められた一定の
場所に設けられたパット部9(図1)に接触される。R
Fパワージェネレータ16から対向電極へRFパワーが
供給されるが、プローブ10を通じて基板13上の任意
のチップを動作させ、周波数特性を測定する測定装置1
7により、表面弾性波素子で最も重要な周波数特性が最
適になるエッチング量が得られた時点を終点と判断し、
RFパワージェネレータ7に対してパワー停止の信号が
送られ、これに基づいてエッチング動作が停止する。
ために用いるドライエッチング装置の1例の構成を示す
概略図である。この装置は、アルミニウム膜のドライエ
ッチングによく用いられる平行平板型プラズマエッチン
グ装置を用いるものとしている。真空チャンバー11内
には平行平板の対向電極12が設けてあり、その一方の
電極上に、被加工基板(ウエーハ)13をオリエンテー
ションフラット(回転位置出し面)を利用して、電極中
心に回転ズレもないように正確に固定する。チャンバー
11内にはCCl4 等の反応ガスが入口14より導入さ
れ、排気口15からの排気量を調整することで、チャン
バー11内は所定の圧力に保たれる。エッチング加工中
の素子の動作モニター用のプローブ10は、基板13導
入後、チャンバー内の基板13の予め決められた一定の
場所に設けられたパット部9(図1)に接触される。R
Fパワージェネレータ16から対向電極へRFパワーが
供給されるが、プローブ10を通じて基板13上の任意
のチップを動作させ、周波数特性を測定する測定装置1
7により、表面弾性波素子で最も重要な周波数特性が最
適になるエッチング量が得られた時点を終点と判断し、
RFパワージェネレータ7に対してパワー停止の信号が
送られ、これに基づいてエッチング動作が停止する。
【0019】図3は、径が3インチの被加工基板13上
のチップ21、プローブ接触用のパッド部22、及び、
被測定チップへの配線パターン23の面付けの1例を示
す図であり、パッド部22の位置、形状、数はプローブ
10と対になっており、異なるチップサイズにより、チ
ップ面付けの配列が変化しても、パッド部22部分はウ
ェーハによらず共通となるように、マスク設計時より同
じ位置に設けられる。なお、図3の場合は、パッドパタ
ーンは2個しか設けてないが、これ以上例えば数組設け
てもよい。また、パット部は基板周囲に設けるのが望ま
しく、ドライエッチング装置のプローブの位置に対応し
た所定の一定位置に設けるのが望ましい。
のチップ21、プローブ接触用のパッド部22、及び、
被測定チップへの配線パターン23の面付けの1例を示
す図であり、パッド部22の位置、形状、数はプローブ
10と対になっており、異なるチップサイズにより、チ
ップ面付けの配列が変化しても、パッド部22部分はウ
ェーハによらず共通となるように、マスク設計時より同
じ位置に設けられる。なお、図3の場合は、パッドパタ
ーンは2個しか設けてないが、これ以上例えば数組設け
てもよい。また、パット部は基板周囲に設けるのが望ま
しく、ドライエッチング装置のプローブの位置に対応し
た所定の一定位置に設けるのが望ましい。
【0020】次に、以上のような配置のフォトマスクに
よりレジストパターンを形成したアルミニウム蒸着膜付
き水晶基板を、図2に示したドライエッチング装置内に
設置して、アルミニウム膜をエッチング加工する際の様
子を説明する。図3に示した被加工基板13上には、図
1に示したようなフォトリソグラフィー工程によって、
IDT電極形状レジストパターンが形成されている(図
1(d))。このパターンがエッチング時にアルミニウ
ム膜をマスクすることで、アルミニウム膜IDT電極が
形成される。このとき、レジストパターンの寸法は、形
成すべきIDT電極の設計寸法より5〜20%程度周囲
を太くして形成する。これは、エッチングしろとドライ
エッチングによる寸法細りを考慮したためである。図4
にエッチング時間と素子の動作周波数の関係を示すが、
この図において、ドライエッチング開始後t0 からt1
点までは、Alパターンはエッチングが不完全なために
ショート状態にあり、素子としては動作しないが、エッ
チングの進行に伴いt1 時点において電極パターンが個
々に独立し、ショート状態を脱出して動作するようにな
る。しかし、IDT電極指寸法が太い場合、動作周波数
は低くなるため、t1 では動作周波数はf1 である。こ
こで、エッチングをさらに進めると、アンダーカット状
態になり、電極指寸法は次第に細くなり、それに伴いプ
ローブ10を経て測定装置17で測定される周波数も高
くなって行く。周波数が目標のf0 を示した時点で、R
Fパワージェネレータ7にバワー停止の信号を送り、こ
れに基づいてエッチング動作が停止される。
よりレジストパターンを形成したアルミニウム蒸着膜付
き水晶基板を、図2に示したドライエッチング装置内に
設置して、アルミニウム膜をエッチング加工する際の様
子を説明する。図3に示した被加工基板13上には、図
1に示したようなフォトリソグラフィー工程によって、
IDT電極形状レジストパターンが形成されている(図
1(d))。このパターンがエッチング時にアルミニウ
ム膜をマスクすることで、アルミニウム膜IDT電極が
形成される。このとき、レジストパターンの寸法は、形
成すべきIDT電極の設計寸法より5〜20%程度周囲
を太くして形成する。これは、エッチングしろとドライ
エッチングによる寸法細りを考慮したためである。図4
にエッチング時間と素子の動作周波数の関係を示すが、
この図において、ドライエッチング開始後t0 からt1
点までは、Alパターンはエッチングが不完全なために
ショート状態にあり、素子としては動作しないが、エッ
チングの進行に伴いt1 時点において電極パターンが個
々に独立し、ショート状態を脱出して動作するようにな
る。しかし、IDT電極指寸法が太い場合、動作周波数
は低くなるため、t1 では動作周波数はf1 である。こ
こで、エッチングをさらに進めると、アンダーカット状
態になり、電極指寸法は次第に細くなり、それに伴いプ
ローブ10を経て測定装置17で測定される周波数も高
くなって行く。周波数が目標のf0 を示した時点で、R
Fパワージェネレータ7にバワー停止の信号を送り、こ
れに基づいてエッチング動作が停止される。
【0021】以上、本発明の表面弾性波素子の製造方法
について、実施例を参照にしながら説明してきたが、本
発明はこれら実施例に限定されず、種々の変形が可能で
ある。例えば、ドライエッチング装置として、図2に示
したような反応性イオンエッチング装置に限らず、公知
の種々の装置を用いることができる。
について、実施例を参照にしながら説明してきたが、本
発明はこれら実施例に限定されず、種々の変形が可能で
ある。例えば、ドライエッチング装置として、図2に示
したような反応性イオンエッチング装置に限らず、公知
の種々の装置を用いることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面弾性
波素子の製造方法によると、従来の方法に比べて、エッ
チング工程と周波数調整工程が1段階で行えるため、工
程の簡略化、スループットの向上、歩留まりの向上、周
波数特性の高精度化の点において優れている。
波素子の製造方法によると、従来の方法に比べて、エッ
チング工程と周波数調整工程が1段階で行えるため、工
程の簡略化、スループットの向上、歩留まりの向上、周
波数特性の高精度化の点において優れている。
【0023】さらに、本発明の方法によると、ドライエ
ッチング装置の被加工基板に対する汎用性が拡大し、エ
ッチングチャンバー内において被加工基板上部のエッチ
ングに寄付するプラズマを均一に保ったままプローブを
接触させることができ、また、被加工基板の任意のチッ
プをモニターすることが可能となる。
ッチング装置の被加工基板に対する汎用性が拡大し、エ
ッチングチャンバー内において被加工基板上部のエッチ
ングに寄付するプラズマを均一に保ったままプローブを
接触させることができ、また、被加工基板の任意のチッ
プをモニターすることが可能となる。
【図1】本発明に基づく表面弾性波素子の製造工程を説
明するための図である。
明するための図である。
【図2】本発明の製造方法を実施するために用いるドラ
イエッチング装置の1例の構成を示す概略図である。
イエッチング装置の1例の構成を示す概略図である。
【図3】被加工基板上のチップ、プローブ接触用のパッ
ド部、及び、被測定チップへの配線パターンの面付けの
1例を示す図である。
ド部、及び、被測定チップへの配線パターンの面付けの
1例を示す図である。
【図4】本発明によりドライエッチングを行うときのエ
ッチング時間と素子の動作周波の関係を表す図である。
ッチング時間と素子の動作周波の関係を表す図である。
1…基板
2…電極金属薄膜
3…レジスト層
4…フォトマスク
5…紫外線
6…レジストパターン
7…反応性イオン
8…櫛形電極
9…プローブ接続用パット部
10…プローブ
11…真空チャンバー
12…対向電極
13…被加工基板(ウエーハ)
14…反応ガス入口
15…排気口
16…RFパワージェネレータ
17…周波数特性測定装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平1−233815(JP,A)
特開 昭62−141807(JP,A)
特開 昭61−6913(JP,A)
特開 昭61−36971(JP,A)
特開 平2−189011(JP,A)
特公 平1−45246(JP,B2)
特公 昭59−31976(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H03H 3/00
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも、圧電性もしくは焦電性を有
する基板上に金属薄膜を形成する工程と、この基板上に
櫛型電極のレジストパターンを形成する工程と、このレ
ジストパターンをマスクとして露出した金属薄膜をドラ
イエッチングする工程と、ドライエッチング後に残存し
たレジスト膜を剥離する工程とからなる表面弾性波素子
の製造方法において、 前記レジストパターンの寸法を、形成すべき櫛型電極の
寸法よりも太く形成し、 前記ドライエッチングを、製造中の表面弾性波素子の周
波数特性が目標値に到達した時点でそのエッチングを終
了する終点検出機能を備えたドライエッチング装置によ
って行い、周波数特性モニター用のプローブ接触用パッド部を、前
記基板の外周部であって、前記ドライエッチング装置の
周波数特性測定用のプローブ位置に対応した所定の一定
位置に設け、 櫛形電極パターンをドライエッチングにより形成する
際、前記パッド部に前記周波数特性測定用のプローブを
接触して、製造中の表面弾性波素子の周波数特性を前記
プローブでモニターしながらドライエッチングを制御す
ることを特徴とする表面弾性波素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記プローブ接触用パッド部と基板上の
任意の表面弾性波素子チップとを電気的に接続するよう
に配線パターンが配列されていることを特徴とする請求
項1記載の表面弾性波素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記プローブ接触用パッド部として、プ
ローブ接触用パッドパターン数組を設けることを特徴と
する請求項2記載の表面弾性波素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00096891A JP3362860B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 表面弾性波素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00096891A JP3362860B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 表面弾性波素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04235404A JPH04235404A (ja) | 1992-08-24 |
JP3362860B2 true JP3362860B2 (ja) | 2003-01-07 |
Family
ID=11488432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00096891A Expired - Fee Related JP3362860B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 表面弾性波素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3362860B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6420202B1 (en) * | 2000-05-16 | 2002-07-16 | Agere Systems Guardian Corp. | Method for shaping thin film resonators to shape acoustic modes therein |
JP4676237B2 (ja) * | 2005-04-12 | 2011-04-27 | エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 | Afmを用いたフォトマスク欠陥修正装置及び方法 |
-
1991
- 1991-01-09 JP JP00096891A patent/JP3362860B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04235404A (ja) | 1992-08-24 |
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