JPH09181207A - 金属製の容器体およびパッケージ - Google Patents

金属製の容器体およびパッケージ

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JPH09181207A
JPH09181207A JP33895795A JP33895795A JPH09181207A JP H09181207 A JPH09181207 A JP H09181207A JP 33895795 A JP33895795 A JP 33895795A JP 33895795 A JP33895795 A JP 33895795A JP H09181207 A JPH09181207 A JP H09181207A
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順一 白石
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智司 後藤
Yuugaku Abe
誘岳 安部
Makoto Imamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な工程を伴なうことなく、端子を接合す
ることが可能な金属容器体の構造を提供し、高い歩留り
で高い信頼性(高い気密性)を有する金属製パッケージ
を製造する。 【解決手段】 メタルパッケージ1は、半導体素子60
を収容した金属容器体10と、その容器体10を気密封
止した金属蓋体40とを備える。容器体10の側壁部に
は端子取付穴11が設けられている。穴11に通ずるろ
う材挿入穴12が側壁部の端面から延在するように形成
されている。入出力用端子20が容器体10の外面から
内面に通ずるように穴11に挿入されている。穴11と
12に充填されたろう材50によって端子20が側壁部
に固着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体素子を収
容するための金属製の容器体、半導体素子を収容した金
属製の容器体とその容器体を気密封止した金属製の蓋体
とを備えた金属製のパッケージに関し、特に、金属製の
容器体への入出力端子の取付構造の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や半導体素子等を搭載
した基板を気密封止するために金属製のパッケージが用
いられている。このような金属製パッケージは、金属製
の容器体と蓋体とから構成される。
【0003】金属製の容器体は図16と図17に示され
るように、2つのタイプのものが用いられる。
【0004】図16に示されるように、金属容器体21
0は、半導体素子等が装着される底壁とその底壁を取囲
むように形成された側壁とを備えている。金属容器体2
10の側壁には、入出力用端子20が固着されている。
端子20は、金属容器体210の底壁に装着された半導
体素子等(図示せず)に接続されるものである。端子2
0は金属ピン21を有する。金属ピン21は、金属容器
体210の外面から内面に通ずるように設けられてい
る。端子20は、金属容器体210の側壁面に形成され
た端子取付穴211に挿入されて固着されている。
【0005】図17に示すように、もう1つのタイプの
金属容器体は、金属枠体310と金属基体380とを備
えている。金属基体380は金属枠体310にろう付等
によって固着されている。金属枠体310の側壁には端
子取付用切欠部311が形成されている。この端子取付
用切欠部311に半導体素子用の入出力端子120が挿
入されて金属容器体に固着されている。なお、金属基体
380の両端部に形成されたねじ止め用穴381は、金
属容器体を外部電気回路基板等に固着するとき、ねじを
挿入するために用いられる穴である。
【0006】上記のように構成される金属容器体の材料
としては、通常、銅や鉄を含有する金属材料や複合材料
(以下、「銅系材料」と称する)、アルミニウムを含む
金属材料や複合材料(以下、「アルミニウム系材料」と
称する)が用いられる。
【0007】また、入出力端子の構造としては、以下の
ものが挙げられる。 (a) 図16に示されるように、金属ピン21を直接
ガラスを用いて端子取付穴211に取付ける。
【0008】(b) 図18に示されるように、端子2
0は、金属ピン21をセラミック管24に接合した構造
を有する。このような構造の端子20を図16に示され
るような金属容器体210の端子取付穴211に挿入
し、ろう付によって固着する。
【0009】(c) 図19に示されるように、端子2
0は、金属管23に金属ピン21を高融点ガラス22で
固着した構造を有する。このような構造の端子20を図
16で示されるような金属容器体210の端子取付穴2
11に挿入して、ろう付によって固着する。
【0010】(d) 図20に示すように、端子120
は、セラミック基体122を備えている。セラミック基
体122は2つのセラミック部材122aと122bと
から構成される。セラミック部材122aの上面にはメ
タライズ金属層121がストリップ状に形成されてい
る。このストリップ状のメタライズ金属層121の一部
分がセラミック基体122の内部に埋設されるように、
セラミック部材122aの上にセラミック部材122b
が固着されている。また、図21に示すように、セラミ
ック部材122bの上面と側面、セラミック部材122
aの側面と底面を被覆するようにメタライズ金属層12
3が形成されている。このような構造を有する入出力端
子は、図17に示されるような金属枠体310と金属基
体380とから形成される金属容器体に取付けられる。
入出力端子120は、金属枠体310の切欠部311に
ろう付によって固着される。
【0011】一般に、金属容器体の材料として銅系材料
が用いられる場合、入出力端子の取付構造として上記の
(a)が採用されている。近年、半導体素子の高密度
化、高集積化により、入出力端子の数が増加してきてい
る。また、金属製パッケージの放熱性を高めることが要
求されてきている。そのため、端子の大きさを小さくす
ることができ、1つの金属容器体の側壁に多数個の端子
を取付けることができるようにするために、上記の
(b)の端子構造が採用されてきている。さらに、金属
製パッケージの放熱性を高めるために、金属容器体の材
料として熱伝導度の高い銅−タングステン複合材が用い
られてきている。その場合、大型の金属製パッケージに
おいて信頼性を高めるために、(c)の構造が入出力端
子として採用されてきている。
【0012】端子の取付方法としては、金属容器体の材
料として銅系材料が用いられる場合には、まず、端子取
付穴211(図16)または切欠部311(図17)を
金属容器体の側壁に切削加工によって形成した後、その
表面にニッケルめっき処理を施す。一方、端子20また
は120の金属部分にもニッケルめっき処理を施す。そ
の後、銀ろうを用いて、端子20または120を穴21
1または切欠部311に還元性の雰囲気中で接合する。
【0013】金属容器体の材料としてアルミニウム系材
料が用いられる場合には、その融点が低いために、
(a)の端子構造の場合には、低融点のガラスを用いて
端子20または120を穴211または切欠部211に
接合する。(b)〜(d)の端子構造の場合には、一般
に、金属容器体の材料の融点以下の低融点半田を用い
て、端子20または120を穴211または切欠部31
1に接合する。なお、金属容器体の材料がアルミニウム
系材料の場合、端子の取付けに関する先行技術は、たと
えば、特公平2−28264号公報、実公平4−385
23号公報、米国特許第5,223,672号公報等に
示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】金属容器体の材料とし
て銅系材料が用いられる場合、端子の取付けにおいて以
下のような問題点がある。
【0015】まず、上記の(b)と(c)で示される構
造の端子20を図16で示されるような金属容器体21
0の端子取付穴211に接合する場合の問題点について
考察する。
【0016】図22は、上記の場合における端子の接合
工程を概念的に示す部分断面図である。図22に示すよ
うに、端子20が(c)の構造を有する場合を例にして
説明する。端子20の外形が円柱状のため、金属容器体
210の端子取付穴211と端子20との間に銀ろうの
箔を所定のサイズに切断して挿入した状態で、ろう付用
カーボン治具に金属容器体210をセットすることは不
可能である。そのため、図22に示すように、金属容器
体210の端子取付穴211に端子20を嵌め込み、ド
ーナツ状リングの銀ろう箔(ろう材のプリフォーム体)
53を取付穴211の一方側に置く。この銀ろう箔53
が端子20と取付穴211との間に流れ込むことによ
り、端子20が端子取付穴211に固着される。このと
き、同時に、金属容器体210の上端面とシールリング
30との間にも板状の銀ろう箔52が置かれる。
【0017】しかしながら、上記のような接合方法にお
いては、小さな部品をセットする作業は煩雑であり、ド
ーナツ状リングのろう材の流れ込み量を制御することが
困難である。そのため、ろう付後の気密性が悪化し、完
成品としての金属製パッケージの歩留りが非常に低くな
る。
【0018】上記の(d)の構造の端子を図17で示さ
れるような金属容器体に接合する場合の問題点について
考察する。
【0019】図23は、そのような端子の接合工程を概
念的に示す部分断面図である。図23に示されるよう
に、金属容器体を構成する金属枠体310、金属基体3
80と端子120との間には、板状の銀ろう箔153と
154を挿入する。また、シールリング130と金属枠
体310との間にも板状の銀ろう箔152を挿入する。
この状態で、金属枠体310と金属基体380をろう付
用カーボン治具にセットし、還元性の雰囲気炉中でろう
付接合を行なう。
【0020】この場合、小さな部品のセット作業が煩雑
となり、また、板状の銀ろう箔を挿入する際、金属枠体
310の端子取付用切欠部311と端子120との間に
ある程度のクリアランスを設ける必要があるため、ろう
付後の気密性が悪化し、完成品としての金属製パッケー
ジの歩留りが低くなるという問題がある。
【0021】また、金属容器体の材料としてアルミニウ
ム系材料が用いられる場合にも、端子の接合において以
下のような問題点がある。
【0022】上記の(a)の構造の端子を図16で示さ
れるような金属容器体210の端子取付穴211に取付
ける場合、金属容器体210を構成する材料の融点が低
いため、現状では高い誘電率を有する低融点ガラスのみ
が接合材料として適用可能である。この接合材料は、高
い誘電率を有するため、端子部分のインピーダンスを整
合(たとえば、50Ω整合)する場合、設計上の制約が
存在することになる。したがって、高周波の半導体素子
等の用途では、(a)の構造の端子を取付けることは困
難であり、(b)〜(d)の構造の端子を採用せざるを
得ない。
【0023】また、(b)〜(d)の構造の端子をアル
ミニウム系材料からなる金属容器体に取付ける場合にも
次のような問題がある。
【0024】まず、銅系材料からなる金属容器体に
(b)〜(d)の構造の端子を取付ける場合と同様の問
題がある。
【0025】さらに、その問題に付け加えて、たとえ
ば、特公平2−28264号公報で開示されている接合
技術においては、軽量化を図るために、煩雑な部分めっ
き工程が必要である。また、スズ鉛半田で端子を接合し
ているため、パッケージに実装する半導体素子や半導体
素子等を搭載した基板の接合が、スズ鉛半田の融点以下
の作業温度を有する接着剤(ろう材)に制約されるとい
う問題がある。
【0026】また、実公平4−38523号公報に示さ
れた接合技術においては、アルミニウムのろう材が使用
されている。しかしながら、アルミニウムのろう材は融
点が高く、また濡れ性が劣るとともに、湿度が高い状態
ではアルミニウムとの間に局部電池を生じ、電食が起こ
る。したがって、接合部の信頼性が低いという問題があ
る。
【0027】さらに、米国特許第5,223,672号
公報に示された接合技術においては、端子の金属管が商
品名コバール(鉄−29重量%ニッケル−17重量%コ
バルト合金)であり、金属容器体を構成するアルミニウ
ムとの熱膨張係数の差に起因する問題を解消するため、
端子の構造を鍔付きにしてレーザ溶接が行なわれてい
る。この場合、端子の構造を変更し、さらにレーザ溶接
の設備を必要とするため、製造コストの上昇を招き、さ
らに作業性が悪いという問題がある。
【0028】そこで、この発明の目的は、煩雑な工程を
必要としないで高い歩留りで端子を固着することが可能
で、高い信頼性、すなわち高い気密性を有する金属製パ
ッケージの構造、そのパッケージに用いられる金属製容
器体の構造を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】この発明に従った金属製
の容器体は、半導体素子を収容するためのものであって
以下のような構成を有する。容器体の側壁部には開口部
が設けられている。その開口部に通ずる貫通孔が側壁部
の端面から延在するように形成されている。半導体素子
用の入出力端子が容器体の外面から内面に通ずるように
開口部に挿入されている。貫通孔と開口部に充填された
ろう材によって入出力端子が側壁部に固着されている。
【0030】この発明に従った金属製のパッケージは、
半導体素子を収容した金属製の容器体と、その容器体を
気密封止した金属製の蓋体とを備えている。金属製の容
器体は、以下のような特徴を有する。容器体の側壁部に
は開口部が設けられている。その開口部に通ずる貫通孔
が側壁部の端面から延在するように形成されている。半
導体素子用の入出力端子が容器体の外面から内面に通ず
るように開口部に挿入されている。貫通孔と開口部に充
填されたろう材によって入出力端子が側壁部に固着され
ている。以上のように構成された金属製の容器体および
金属製のパッケージは、次のような好ましい実施の形態
を有する。
【0031】入出力端子は、金属管中に金属リードを絶
縁性ガラス、たとえば高融点ガラスで埋設した構造、セ
ラミックス体にメタライズ金属層を埋設した構造、また
は金属リードをセラミック管に接合した構造を有する。
【0032】容器体と蓋体とはシールリングを介在して
シーム溶接されている。あるいは、容器体と蓋体とが直
接、レーザ溶接されていてもよい。
【0033】容器体は、銅を含有する材料、鉄を含有す
る材料またはモリブデン単体材料から形成されている。
蓋体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料またはモ
リブデン単体材料から形成されている。銅を含有する材
料は、無酸素銅、銅−タングステン複合材、銅−モリブ
デン複合材、銅−タングステン−モリブデン複合材、銅
とインバー合金のクラッド材、銅とモリブデンのクラッ
ド材、銅とタングステンのクラッド材のうち、少なくと
も1種の材料である。鉄を含有する材料は、鉄−ニッケ
ル−コバルト合金(たとえば、商品名コバール(Kov
ar)(鉄−29重量%ニッケル−17重量%コバルト
合金))、鉄−ニッケル合金(たとえば、42アロイ
(鉄−42重量%ニッケル合金))、インバー合金、鉄
−ニッケル合金と銀の複合材のうち、少なくとも1種で
ある。
【0034】また、容器体は、アルミニウムを含有する
材料から形成されていてもよい。蓋体もアルミニウムを
含有する材料から形成されていてもよい。アルミニウム
を含有する材料は、アルミニウム単体、アルミニウム合
金、アルミニウム−シリコン複合材、アルミニウム−シ
リコンカーバイド複合材、アルミニウム−ホウ素複合材
のうち、少なくとも1種である。また、アルミニウムを
含有する材料は、シリコンを30重量%以上、80重量
%以下含有する複合材料であってもよい。
【0035】容器体または蓋体を構成する材料としてマ
グネシウム合金が用いられてもよい。
【0036】容器体の熱膨張係数は17×10-6/℃以
下であるのが好ましい。なお、上記においてシールリン
グを介在して容器体と蓋体をシーム溶接で接合する場合
には、両者の間に必ず低い熱伝導性の(たとえば、ステ
ンレス鋼のような)シールリングを介在させる必要があ
る。これは、容器体と蓋体を構成する高い熱伝導性の材
料同士を直接シーム溶接すると、熱が拡散して溶接が困
難になるためである。
【0037】また、容器体と蓋体とをレーザ溶接する場
合には、上述に列挙された材料の中でもタングステン、
モリブデン等の高融点金属、またはセラミックスを含む
アルミニウム−シリコンカーバイド複合材等の材料で容
器体と蓋体とを構成すると、両者の溶接が困難となるた
め、そのような材料を用いるのは好ましくない。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の金属容器体の1
つの実施の形態(Aタイプ)を示す斜視図である。図1
に示すように、銅系材料またはアルミニウム系材料のブ
ロックから、開口部を有する凹型容器体を切削加工する
ことにより、金属容器体10を作製する。金属容器体1
0の側面には、切削加工により端子取付穴11を形成す
る。端子取付穴11に通じ、金属容器体10の上端面か
ら延在する貫通孔としてろう材挿入穴12が形成されて
いる。
【0039】図2に示すように、図18または図19に
示されるような構造を有する端子20が金属容器体10
の端子取付穴11に挿入されて、ろう付によって固着さ
れている。
【0040】図3の(B)は図2のIII−III線に
沿った方向から見た断面図である。図3の(A)は蓋体
の断面を示している。図3は、図19に示された構造の
端子20を採用した接合構造の一例を示している。図3
に示すように、端子20と金属容器体10との間には、
ろう材挿入穴12を通じて供給されたろう材50が介在
することにより、端子20は金属容器体10の側壁に固
着されている。すなわち、ろう材50は、ろう材挿入穴
12を通じて端子取付穴11に供給され、端子20を構
成する金属管23と金属容器体10の間に介在してい
る。同時に、シールリング30も、ろう材50によって
金属容器体10の上端面に固着されている。
【0041】この端子の取付工程において、ろう材と各
部材の配置は概略的に図5に示されている。図5に示さ
れるように、金属容器体10の端子取付穴11に端子2
0が挿入される。ろう材挿入穴12には円柱状のろう材
プリフォーム体51が挿入される。金属容器体10の上
端面とシールリング30との間には板状のろう材プリフ
ォーム体52が配置される。この場合、金属容器体10
が銅系材料から構成されるとき、その表面には無電解ま
たは電解ニッケルめっき処理が施されている。一方、端
子20の金属部分、すなわち金属ピン21と金属管23
の外表面にも同様にニッケルめっき処理が施されてい
る。また、金属容器体10がアルミニウム系材料から構
成されるとき、その表面には無電解または電解ニッケル
めっき処理が施された後、さらに無電解または電解金め
っき処理が施されている。一方、端子20の金属部分に
は、同様にニッケルめっきと金めっきの処理が施されて
いる。このように、予め、めっき処理が施された後、上
述のようなろう材の配置を行なう。なお、金属容器体1
0の材料が銅系材料の場合、ろう材として銀ろう(銀−
28重量%銅合金:融点780℃)が用いられ、金属容
器体の材料がアルミニウム系材料の場合、その材料の融
点より低い融点を有する金系ろう材(たとえば金−シリ
コン合金)が用いられる。
【0042】以上のように、ろう材を配置した状態で金
属容器体10とシールリング30とを還元性の加熱雰囲
気に置くことにより、シールリング30と端子20が金
属容器体10に接合される。この場合、ろう材プリフォ
ーム体51は溶融し、端子取付穴11に流れ込み、金属
管23の外周面と端子取付穴11の壁面との間にろう材
が供給される。このようにして、煩雑な工程を伴うこと
なく、端子を金属容器体に接合することができる。
【0043】その後、図4に示すように、金属容器体1
0の内部に半導体素子(または半導体素子を搭載した基
板)60が装着される。半導体素子60と金属ピン21
とは金ワイヤ70によって接続される。そして、金属容
器体10の上端面に、図3の(A)で示されるような蓋
体40が載置され、シールリング30を介してシーム溶
接が行なわれる。このようにして半導体素子を気密封止
した金属製パッケージ(メタルパッケージ)1が完成す
る。なお、この場合、シールリング30を用いないで金
属容器体10の上端面に直接、蓋体40をレーザ溶接で
接合してもよい。
【0044】なお、蓋体40とシールリング30は、図
6の(A)と(B)に示される形状のものが用いられ
る。
【0045】図7と図8は、この発明のもう1つの実施
の形態(Bタイプ)の金属容器体を示す斜視図である。
図7に示すように、金属容器体を構成する1つの部材と
して金属枠体110の下端部には、複数個の切欠部11
1が間隔を隔てて形成されている。金属枠体110の上
端部には、切欠部111のそれぞれに通ずるように、ろ
う材挿入穴112が貫通孔として延在するように形成さ
れている。上記のように構成された金属枠体110に金
属基体180が接合される。金属基体180には、完成
品の金属製パッケージを外部電気回路基板等にねじ止め
により固着する際、ねじを挿入するためのねじ止め用穴
181が形成されている。
【0046】図9は、図20に示されるような端子12
0が端子取付け用切欠部111に挿入されて、ろう付に
よって固着された状態を示している。金属基体180
も、ろう付によって金属枠体110の下端部に固着され
ている。
【0047】図10の(B)は図9のX−X線に沿う方
向から見た断面図である。図10の(A)は蓋体140
の断面図である。図10に示すように、ろう材150が
端子120と金属基体180との間に介在することによ
り、端子120が金属基体180に固着されている。ま
た、ろう材挿入穴112を通じてろう材150が端子取
付用切欠部111に供給され、端子120が金属枠体1
10に接合されている。また、シールリング130も、
ろう材150によって金属枠体110の上端面に接合さ
れている。
【0048】上記の接合工程におけるろう材の配置は、
概略的に図12に示されている。端子120と金属基体
180との間には板状のろう材プリフォーム体153が
挿入される。金属枠体110のろう材挿入穴112には
円柱状のろう材プリフォーム体151が挿入される。金
属枠体110の上端面とシールリング130との間には
板状のろう材プリフォーム体152が挿入される。この
ように、ろう材が配置された状態で接合工程が行なわれ
る。
【0049】なお、ろう材が配置される前に、金属枠体
110や金属基体180の材料が銅系材料の場合には、
それらの部材の表面に無電解または電解ニッケルめっき
処理が施される。一方、端子120の金属部分にも同様
にニッケルめっき処理が施される。また、金属枠体11
0や金属基体180がアルミニウム系材料から構成され
る場合には、それらの部材の表面に無電解または電解ニ
ッケルめっき処理が施され、さらに無電解または電解金
めっき処理が施される。一方、端子120の金属部分に
も同様にニッケルめっきと金めっき処理が施される。
【0050】このように予め、めっき処理が施された
後、ろう材が配置された状態で還元性の加熱雰囲気中に
金属枠体110と金属基体180を置くことにより、接
合工程が行なわれる。このとき、ろう材プリフォーム体
151は溶融し、端子取付用切欠部111に流れ込む。
その流れ込んだろう材によって、端子120は端子取付
用切欠部111の壁面に固着される。このとき、同時に
端子120は金属基体180に接合され、シールリング
130は金属枠体110の上端面に接合される。
【0051】そして、図11に示すように、金属基体1
80の上に半導体素子(または半導体素子を搭載した基
板)160が装着される。半導体素子160と端子12
0とは金ワイヤ170によって接続される。その後、図
10の(A)で示されるような蓋体140がシールリン
グ130を介在して金属枠体110の上端面にシーム溶
接される。このようにして、半導体素子160を気密封
止した金属製パッケージ(メタルパッケージ)100が
完成する。
【0052】なお、上記の実施の形態においても、金属
枠体110や金属基体180が銅系材料から構成される
場合には、ろう材として銀ろう(銀−28重量%銅合
金:融点780℃)が用いられ、アルミニウム系材料か
ら構成される場合には、その材料の融点よりも低い融点
を有する金系ろう材(たとえば、金−シリコン合金)が
用いられる。
【0053】以上の2つの実施の形態において、シール
リングを用いて接続する場合には、金属容器体を構成す
る材料は、メタルパッケージの反りの規格にしたがっ
て、17×10-6/℃以下の熱膨張係数を有するのが好
ましい。
【0054】なお、この発明の金属容器体に接合される
端子は、図18〜図20に示される従来の構造のものを
採用することができる。
【0055】図18で示される構造の端子20は、セラ
ミック管(たとえば、アルミナ管)24の貫通孔の内部
に金属ピン(たとえば、商品名コバールから形成された
ピン)21を銀ろうで接合したものである。セラミック
管24は、プレス成形法で所定の筒状に成形した後、所
定の雰囲気中で焼成したアルミナ等の電気絶縁性のセラ
ミックスの外周と内周の表面にメタライズ金属層(タン
グステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属からな
る金属層)をポストメタライズ処理し、それにニッケル
めっき処理が施されたものである。
【0056】図19で示される構造の端子20は、金属
管(商品名コバールから形成された管)23に金属ピン
(たとえば、商品名コバールからなるピン)21を挿入
し、高融点ガラス22で固着したものである。
【0057】図20で示される構造の端子120は、ア
ルミナ等の電気絶縁性のセラミックス基体122とメタ
ライズ金属層(タングステン、モリブデン、マンガン等
の高融点金属からなる金属層)121と123とを備え
ている。セラミックス基体122の材料としてシート成
形法で所定の形状に成形した後、高融点金属ペーストが
印刷加工等によって所定の領域に塗布された後、所定の
雰囲気中で焼成処理されることにより、セラミックス基
体122が形成されると同時に、その内部や外表面にメ
タライズ金属層121と123が形成される。
【0058】金属容器体の材料としてアルミニウム系材
料が用いられる場合には、以下の表1に示されるような
シリコンを多量に含有するアルミニウム−シリコン複合
材を用いるのが好ましい。表1に示すように、シリコン
を多量に含有するアルミニウム−シリコン複合材では、
JIS規格で示されるアルミニウム合金に比べて熱膨張
係数が小さく、かつシリコンにより比重がアルミニウム
よりも小さくなっている。これにより、金属容器体の熱
膨張を小さくすることができるとともに、軽量化をも図
ることができる。
【0059】
【表1】
【0060】表1に示されるアルミニウム−シリコン複
合材は、ガスアトマイズ法を用いて製造することによっ
て、シリコンの含有量を種々に変更することができる。
しかしながら、本発明の金属容器体や蓋体の材料として
用いられるアルミニウム−シリコン複合材としては、シ
リコンの含有量が高い組成では成形が困難になる。この
点とシールリングを用いて容器体と蓋体とをシーム溶接
する場合を考慮すると、シリコンを30重量%以上、8
0重量%以下含有するアルミニウム−シリコン複合材を
用いるのが好ましい また、容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いら
れる場合には、端子を接合するために使用される低融点
のろう材としては、長期にわたった信頼性と、半導体素
子や半導体素子を搭載した基板等を装着する際の温度サ
イクルとの観点から、金−シリコン合金等の金系のろう
材を用いるのが好ましい。
【0061】また、端子を金属容器体にろう付によって
接合する際、上記の2つの実施の形態で説明したよう
に、シールリングも同時にろう付で接合することが可能
である。金属容器体の材料としてアルミニウム−30〜
60重量%シリコン複合材が用いられる場合には、シー
ルリングの材料としてステンレス合金が用いられ、アル
ミニウム−60〜80重量%シリコン複合材の場合に
は、シールリングの材料として商品名コバール(鉄−2
9重量%ニッケル−17重量%コバルト合金)が用いら
れる。このように、金属容器体の材料としてアルミニウ
ム系材料が用いられる場合には、一般的にレーザ溶接で
蓋体と金属容器体との接合が行なわれているが、上記の
ようなアルミニウム−シリコン複合材で金属容器体を構
成すると、所定の材料のシールリングを介在させること
によりシーム溶接が可能となる。
【0062】以上のように、この発明の金属パッケージ
においては、煩雑な工程を伴なうことなく、端子を接合
することができる。
【0063】
【実施例】
実施例1 図1〜図5で示されるAタイプと図7〜図12で示され
るBタイプのメタルパッケージの一実施例について以下
に説明する。
【0064】金属容器体10、金属枠体110および金
属基体180を構成する材料として、銅(Cu)、商品
名コバール、銅−タングステン複合材(CuW)(15
重量%銅−85重量%タングステン)を用いた。
【0065】これらの材料を切削加工することにより、
図1(Aタイプ)と図7,図8(Bタイプ)に示される
2つのタイプの金属容器体の部材を切削加工によって形
成した。
【0066】Aタイプにおいては、図1に示すように、
Lが50.8mm、Wが25.4mm、Hが6.0m
m、tが2mmの寸法を有するように金属容器体10を
形成した。また、Bタイプにおいては、図7に示すよう
に、L1が50.8mm、W1が25.4mm、H1が
6.0mm、t1が2mmの寸法を有するように金属枠
体110を準備した。また、金属基体180は、L2が
70.8mm、W2が25.4mm、t2が2.0mm
の寸法を有するように準備された。金属基体180に
は、完成品のメタルパッケージを外部電気回路基板にね
じ止めにより固着する際に用いられるねじ止め用の穴1
81を設けた。
【0067】端子は、図18〜図20に示される3種類
の構造のものを準備した。図18に示すように、商品名
コバールからなる金属ピン21は直径が0.3mm、長
さが4mmのものを用いた。アルミナからなるセラミッ
ク管24は円筒状に形成され、長さが2.0mm、直径
が2.0mmになるように成形された。このセラミック
管24の外周と内周の表面にはメタライズ金属層が形成
された。このセラミック管24の貫通孔の内部に金属ピ
ン21を銀ろうで接続した。
【0068】図19に示すように、商品名コバールから
なる金属ピン21は、直径が0.3mm、長さが4mm
のものを準備した。商品名コバールからなる金属管23
は、外形が2.0mm、肉厚が0.1mmの円筒形状を
有するように準備された。金属管23と金属ピン21と
は、高融点ガラス22によって接合された。
【0069】図20に示すように、L3が4.0mm、
L4が2.0mm、H3が0.3mm、H4が0.3m
m、W3が2.0mmの寸法を有するようにセラミック
基体122が準備された。メタライズ金属層121は、
外表面においてw1が0.3mm、内表面においてw2
が0.1mmを有するように形成された。セラミック基
体122はアルミナによって形成された。メタライズ金
属層121と123は、タングステンメタライズによっ
て形成された。セラミック基体122は、シート成形法
によって所定の形状に成形した後、所定の雰囲気中で焼
成することにより形成された。同時に、タングステンペ
ーストを塗布した状態で焼成することにより、メタライ
ズ金属層121と123をセラミック基体122の内部
または外表面に形成した。
【0070】シールリング30は、図6の(B)に示さ
れるように、L5が50.8mm、W5が25.4m
m、t5が1.0mm、W6が2.0mmの寸法を有す
るものを準備した。シールリング30の材料は、商品名
コバールからなるものとステンレス鋼(SUS)のもの
を準備した。シールリング30は、原料板からエッチン
グ加工またはプレスの打抜き加工によって作製された。
【0071】Aタイプの金属容器体10においては、図
1に示すように、2.0mmの直径を有する穴11が側
壁面に形成され、0.8mmの直径を有する穴12が形
成された。Bタイプの金属容器体においては、図7に示
されるように、金属枠体110の側壁面に2.0mm×
0.6mmの大きさの切欠部111が形成され、金属枠
体110の上壁面には0.8mmの直径を有する穴11
2が形成された。
【0072】これらの金属容器体、金属枠体および金属
基体ならびに端子の金属部分に約0.5μmの厚みのニ
ッケルめっきが施された。
【0073】上記のように準備された端子を穴11また
は切欠部111に嵌め込み、それぞれ、図5と図12に
示されるように、円柱状の銀ろうのプリフォーム体51
または151と、板状の銀ろうのプリフォーム体52、
152および153を挿入した。このようにろう材のプ
リフォーム体が挿入された状態で金属容器体10とシー
ルリング30、金属基体180と金属枠体110とシー
ルリング130とを還元性の加熱雰囲気中(加熱温度が
850℃)に置いてろう付を行なった。
【0074】ろう付後、形成された金属容器体の外周面
に約2.0μmの厚みのニッケルめっきと約3.0μm
の厚みの金めっきを施すことにより、メタルパッケージ
(蓋のないパッケージ)が完成した。
【0075】端子の接合状態を光学顕微鏡(OM)で観
察した。気密性は、図13で示されるように、ヘリウム
ガスを用いてスニーファ方式で測定した。図13で示さ
れるように、金属容器体10(110,180)に蓋体
を溶接する前に、金属容器体10の内部を矢印で示され
るように真空に引き、外部からガス管190によってヘ
リウムガスを金属容器体10に吹きかけ、検出されるヘ
リウムガスの量によって気密性を評価した。このとき、
金属容器体10とシールリング30とはOリング90に
よって密封された状態で真空引きが行なわれた。
【0076】さらに、気密性の試験を行なった後、信頼
性を評価するために、温度サイクル試験(−65℃と1
50℃との間をヒートサイクルさせる試験)を100サ
イクル実施した後、再度、気密性の評価を行なった。
【0077】その結果は以下の表2に示される。
【0078】
【表2】
【0079】実施例2 実施例1と同様にAタイプ(図1〜図5)とBタイプ
(図7〜図12)のメタルパッケージを作製した。この
場合、金属容器体、金属枠体、金属基体の材料として
は、ガスアトマイズ法によって製造したアルミニウム−
シリコン合金粉末を用いて粉末焼結法によって作製した
材料を用いた。また、それ以外の材料として市販のアル
ミニウム、アルミニウム−シリコンカーバイド複合材も
準備した。
【0080】実施例1と同様にしてAタイプの金属容器
体、Bタイプの金属枠体と金属基体を切削加工によって
準備した。また、端子、シールリングも実施例1と同様
に準備した。端子取付穴と端子取付用切欠部も、実施例
1と同じ大きさで形成した。
【0081】金属容器体、金属枠体、金属基体および端
子の金属部分に約2.0μmの厚みのニッケルめっき、
さらに約3.0μmの厚みの金めっき処理を施した。
【0082】端子20または120を図5または図12
に示されるように穴11または切欠部111に嵌め込
み、金系のろう材(金−シリコン合金)からなる円柱状
のプリフォーム体51または151、板状のプリフォー
ム体52、または152と153を挿入した。このよう
にろう材のプリフォーム体を挿入した状態で、シールリ
ング30と金属容器体10、シールリング130と金属
枠体110と金属基体180とを還元性の加熱雰囲気
(加熱温度が450℃)に置くことにより、ろう付を行
なった。
【0083】ろう付後、端子の接合状態を光学顕微鏡
(OM)で観察した。蓋体40は、ステンレス合金(S
US304)と商品名コバールのそれぞれからなるもの
を準備した。蓋体40は、図6に示すように、L7が5
0.8mm、W7が25.4mm、t7が0.3mmの
寸法を有するものを準備した。そして、蓋体40の外周
の溶接相当部を0.1mmの厚みになるようにエッチン
グ加工した。その後、蓋体40の外表面にニッケルめっ
きと金めっきの処理を施した。
【0084】シールリング付の金属容器体の上端面に、
パラレルシーム溶接機(日本アビオニクス社製)を用い
て窒素雰囲気中で蓋体40を溶接した。シールリング3
0を用いない金属容器体には、蓋体40をレーザ溶接に
よって接合した。
【0085】溶接後、図14と図15で示されるよう
に、加圧式ヘリウムリーク試験を行なうことにより、気
密性を評価した。図14に示すように、蓋体を溶接した
メタルパッケージ1(100)をヘリウムガス中で4気
圧で2時間、矢印で示されるように加圧処理した。その
後、図15に示すように、メタルパッケージ1が置かれ
た雰囲気から、矢印で示されるように真空引きすること
により、気密性を評価した。
【0086】さらに、実施例1と同様に信頼性を評価す
るために温度サイクル試験を行なった後、再度、リーク
試験を行なって気密性を評価した。
【0087】その結果は、以下の表3に示されている。
【0088】
【表3】
【0089】比較のため、従来の方法で端子の取付けを
実施したアルミニウム系材料のメタルパッケージについ
て作業時間の解析と歩留りを確認した。
【0090】その結果は表4と表5に示される。表4と
表5において、本発明の容器体としてAタイプとBタイ
プのものは、それぞれ、図1と図7、図8に示されるも
のを用いた。従来の容器体としてAタイプとBタイプの
ものは、それぞれ、図16と図17に示されるものを採
用した。
【0091】表5において、組立後の気密性歩留り(パ
ーセント)は、加圧式ヘリウムリーク試験におけるリー
ク速度が1×10-9atm・cc/sec以下を満足し
た個数の割合である。なお、従来のものは、いずれもろ
う付の端子部分においてリークが発生した。
【0092】
【表4】
【0093】
【表5】
【0094】以上に開示された実施の形態や実施例はす
べての点で例示的に示されるものであり、制限的なもの
ではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以
上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によ
って示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内
でのすべての修正や変形を含むものである。
【0095】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、金属
製パッケージを高い歩留りで高い信頼性(高い気密性)
で効率的に製造することができ、その結果、安価な金属
製パッケージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1つの実施の形態に従った金属容器
体を示す斜視図である。
【図2】この発明の1つの実施の形態に従った金属容器
体に端子が接合された状態を示す斜視図である。
【図3】(A)は蓋体の断面図、(B)は図2のIII
−III線に沿った方向から見た断面を示し、シールリ
ングが接合された状態を示す断面図である。
【図4】この発明の1つの実施の形態に従った金属製パ
ッケージを示す断面図である。
【図5】この発明の1つの実施の形態において端子を接
合するときのろう材の配置の状態を示す部分断面図であ
る。
【図6】(A)は蓋体を示す斜視図、(B)はシールリ
ングを示す斜視図である。
【図7】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属
容器体を構成する金属枠体を示す斜視図である。
【図8】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属
容器体を構成する金属基体を示す斜視図である。
【図9】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属
容器体を示し、端子が取付けられた状態を示す斜視図で
ある。
【図10】(A)は蓋体を示す断面図、(B)は、図9
のX−X線に沿った方向から見た断面を示し、シールリ
ングが接合された状態を示す断面図である。
【図11】この発明のもう1つの実施の形態に従った金
属製パッケージを示す断面図である。
【図12】この発明のもう1つの実施の形態において端
子を接合するときのろう材の配置の状態を示す部分断面
図である。
【図13】金属製パッケージの気密性を評価するために
用いられるスニーファ方式の気密試験の方法を原理的に
示す概略図である。
【図14】金属製パッケージの気密性を評価するために
行なわれる加圧式のヘリウムリーク試験の方法の第1工
程を原理的に示す概略図である。
【図15】金属製パッケージの気密性を評価するために
行なわれる加圧式ヘリウムリーク試験の方法の第2工程
を原理的に示す概略図である。
【図16】従来の1つの実施の形態に従った金属容器体
を示す斜視図である。
【図17】従来のもう1つの実施の形態に従った金属容
器体を示す斜視図である。
【図18】従来の端子の構造の一例を示す斜視図であ
る。
【図19】従来の端子の構造のもう1つの例を示す斜視
図である。
【図20】従来の端子の構造の別の例を示す斜視図であ
る。
【図21】図20のXXIの方向から見た側面図であ
る。
【図22】図16で示される従来の金属容器体において
端子の接合方法を示す部分断面図である。
【図23】図17で示される従来の金属容器体において
端子の接合方法を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,100 メタルパッケージ 10 金属容器体 11 端子取付穴 12 ろう材挿入穴 20 端子 40 蓋体 50 ろう材 51,52,53 ろう材プリフォーム体 60 半導体素子 110 金属枠体 111 端子取付用切欠部 112 ろう材挿入穴 120 端子 140 蓋体 150 ろう材 151,152,153,154 ろう材プリフォーム
体。 160 半導体素子 180 金属基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 誠 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を収容するための金属製の容
    器体であって、 前記容器体の側壁部には開口部が設けられており、その
    開口部に通ずる貫通孔が前記側壁部の端面から延在する
    ように形成されており、 半導体素子用の入出力端子が前記容器体の外面から内面
    に通ずるように前記開口部に挿入されており、前記貫通
    孔と前記開口部に充填されたろう材によって前記入出力
    端子が前記側壁部に固着されている、金属製の容器体。
  2. 【請求項2】 前記入出力端子は、金属管中に金属リー
    ドを絶縁性ガラスで埋設した構造を有する、請求項1に
    記載の金属製の容器体。
  3. 【請求項3】 前記入出力端子は、セラミックス体にメ
    タライズ金属層を埋設した構造を有する、請求項1に記
    載の金属製の容器体。
  4. 【請求項4】 前記入出力端子は、金属リードをセラミ
    ック管に接合した構造を有する、請求項1に記載の金属
    製の容器体。
  5. 【請求項5】 前記容器体は、銅を含有する材料、鉄を
    含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群より
    選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、請
    求項1から4までのいずれかに記載の金属製の容器体。
  6. 【請求項6】 前記銅を含有する材料は、無酸素銅、銅
    −タングステン複合材、銅−モリブデン複合材、銅−タ
    ングステン−モリブデン複合材、銅とインバー合金のク
    ラッド材、銅とモリブデンのクラッド材および銅とタン
    グステンのクラッド材からなる群より選ばれた少なくと
    も1種の材料である、請求項5に記載の金属製の容器
    体。
  7. 【請求項7】 前記鉄を含有する材料は、鉄−ニッケル
    −コバルト合金、鉄−ニッケル合金、インバー合金およ
    び鉄−ニッケル合金と銀の複合材からなる群より選ばれ
    た少なくとも1種である、請求項5に記載の金属製の容
    器体。
  8. 【請求項8】 前記容器体は、アルミニウムを含有する
    材料から形成されている、請求項1から4までのいずれ
    かに記載の金属製の容器体。
  9. 【請求項9】 前記アルミニウムを含有する材料は、ア
    ルミニウム単体、アルミニウム合金、アルミニウム−シ
    リコン複合材、アルミニウム−シリコンカーバイド複合
    材およびアルミニウム−ホウ素複合材からなる群より選
    ばれた少なくとも1種である、請求項8に記載の金属製
    の容器体。
  10. 【請求項10】 前記アルミニウムを含有する材料は、
    シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有する複
    合材料である、請求項8に記載の金属製の容器体。
  11. 【請求項11】 前記容器体は、マグネシウム合金から
    形成されている、請求項1から4までのいずれかに記載
    の金属製の容器体。
  12. 【請求項12】 前記容器体は、17×10-6/℃以下
    の熱膨張係数を有する、請求項1に記載の金属製の容器
    体。
  13. 【請求項13】 半導体素子を収容した金属製の容器体
    と、その容器体を気密封止した金属製の蓋体とを備えた
    金属製のパッケージであって、 前記容器体の側壁には開口部が設けられており、その開
    口部に通ずる貫通孔が前記側壁部の端面から延在するよ
    うに形成されており、 半導体素子用の入出力端子が前記容器体の外面から内面
    に通ずるように前記開口部に挿入されており、前記貫通
    孔と前記開口部に充填されたろう材によって前記入出力
    端子が前記側壁部に固着されている、金属製のパッケー
    ジ。
  14. 【請求項14】 前記入出力端子は、金属管中に金属リ
    ードを絶縁性ガラスで埋設した構造を有する、請求項1
    3に記載の金属製のパッケージ。
  15. 【請求項15】 前記入出力端子は、セラミックス体に
    メタライズ金属層を埋設した構造を有する、請求項13
    に記載の金属製のパッケージ。
  16. 【請求項16】 前記入出力端子は、金属リードをセラ
    ミック管に接合した構造を有する、請求項13に記載の
    金属製のパッケージ。
  17. 【請求項17】 前記容器体と前記蓋体とがシールリン
    グを介在してシーム溶接されている、請求項13から1
    6までのいずれかに記載の金属製のパッケージ。
  18. 【請求項18】 前記容器体と前記蓋体とが直接、レー
    ザ溶接されている、請求項13から16までのいずれか
    に記載の金属製のパッケージ。
  19. 【請求項19】 前記容器体は、銅を含有する材料、鉄
    を含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、
    請求項13から請求項18までのいずれかに記載の金属
    製のパッケージ。
  20. 【請求項20】 前記蓋体は、銅を含有する材料、鉄を
    含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群より
    選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、請
    求項19に記載の金属製のパッケージ。
  21. 【請求項21】 前記銅を含有する材料は、無酸素銅、
    銅−タングステン複合材、銅−モリブデン複合材、銅−
    タングステン−モリブデン複合材、銅とインバー合金の
    クラッド材、銅とモリブデンのクラッド材および銅とタ
    ングステンとのクラッド材からなる群より選ばれた少な
    くとも1種の材料である、請求項19または20に記載
    の金属製のパッケージ。
  22. 【請求項22】 前記鉄を含有する材料は、鉄−ニッケ
    ル−コバルト合金、鉄−ニッケル合金、インバー合金お
    よび鉄−ニッケル合金と銀の複合材からなる群より選ば
    れた少なくとも1種の材料である、請求項19または2
    0に記載の金属製のパッケージ。
  23. 【請求項23】 前記容器体は、アルミニウムを含有す
    る材料から形成されている、請求項13から18までの
    いずれかに記載の金属製のパッケージ。
  24. 【請求項24】 前記蓋体は、アルミニウムを含有する
    材料から形成されている、請求項23に記載の金属製の
    パッケージ。
  25. 【請求項25】 前記アルミニウムを含有する材料は、
    アルミニウム単体、アルミニウム合金、アルミニウム−
    シリコン複合材、アルミニウム−シリコンカーバイド複
    合材、およびアルミニウム−ホウ素複合材からなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種の材料である、請求項23ま
    たは24に記載の金属製のパッケージ。
  26. 【請求項26】 前記アルミニウムを含有する材料は、
    シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有する複
    合材料である、請求項23または24に記載の金属製の
    パッケージ。
  27. 【請求項27】 前記容器体は、マグネシウム合金から
    形成されている、請求項13から18までのいずれかに
    記載の金属製のパッケージ。
  28. 【請求項28】 前記蓋体は、マグネシウム合金から形
    成されている、請求項27に記載の金属製のパッケー
    ジ。
  29. 【請求項29】 前記容器体は、17×10-6/℃以下
    の熱膨張係数を有する、請求項13に記載の金属製のパ
    ッケージ。
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