JP2003318477A - 光通信用パッケージ及びその製造方法 - Google Patents

光通信用パッケージ及びその製造方法

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JP2003318477A
JP2003318477A JP2002123426A JP2002123426A JP2003318477A JP 2003318477 A JP2003318477 A JP 2003318477A JP 2002123426 A JP2002123426 A JP 2002123426A JP 2002123426 A JP2002123426 A JP 2002123426A JP 2003318477 A JP2003318477 A JP 2003318477A
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Hideaki Itakura
秀明 板倉
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同軸コネクターをアダプターに安価に確実に
接合する光通信用パッケージ及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 内部に光通信用の半導体素子を搭載する
ためのキャビティ部14を形成する金属製の枠体11
と、枠体11の一側壁に穿設された取付部15に高温ろ
う材を用いて接合された側壁部17を有する金属製のア
ダプター16とを有し、側壁部17には同軸コネクター
19を低温ろう材24を用いて接合するための、内部に
段差部20を設ける挿通孔21を有する光通信用パッケ
ージ10において、挿通孔21に挿入される同軸コネク
ター19のコネクター芯線支持部22の一方の端部の端
面が段差部20に当接して位置決め固定され、他方の端
部が側壁部17の表面より突出して接合されており、し
かも、低温ろう材24が断面視して他方の端部の端面よ
り実質的に内部に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、光通信用の半導体
素子を収容するための光通信用パッケージ及びその製造
方法に係り、より詳細には同軸コネクターを接合して有
する光通信用パッケージ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザーダイオード等の発光素子からの
光波を搬送波として用いるような光通信用の半導体素子
を収容するための光通信用パッケージには、本体がセラ
ミック製や、金属製のものがある。図3(A)、(B)
に示すように、例えば、本体が金属製の光通信用パッケ
ージ50は、底体51が放熱性に優れた金属部材で、枠
体52がセラミックと熱膨張係数が近似する金属部材で
形成されている。底体51と枠体52とで、内部に半導
体素子を搭載するためのキャビティ部53を形成する。
また、光通信用パッケージ50は、枠体52の一側壁に
穿設された貫通孔に、金属部材からなり光ファイバーの
光の入出口となる金属製固定部材54を挿入してろう付
け接合している。また、光通信用パッケージ50は、金
属製固定部材54が接合された枠体52の側壁に隣接す
る側壁に穿設された窓枠状切り欠き部に、アルミナ(A
)等のセラミック材からなるフィードスルー基
板56を接合している。このフィードスルー基板56
は、キャビティ部53側から枠体52の外側にかけて導
通して形成される導体配線パターン55、55aを備え
ている。外側部分の導体配線パターン55aには、外部
からの電気的接続をするための金属部材からなる外部接
続端子57をろう付け接合している。
【0003】また、光通信用パッケージ50は、フィー
ドスルー基板56を設けた側壁と対向する枠体52の側
壁に穿設された取付部58に、同軸コネクター59を接
合するための挿通孔60を側壁部に備えたアダプター6
1を接合している。同軸コネクター59は、外周が金属
製筒体からなるコネクター芯線支持部62の軸線中心部
にコネクター芯線63を絶縁体で固定して有している。
挿通孔60には、内部に段差部を有し、この段差部にろ
う材を載置し、コネクター芯線支持部62が挿入されコ
ネクター芯線支持部62の外側部分の端面をアダプター
61の側壁部の表面と実質的に同一面になるように押圧
しながら加熱してアダプター61に同軸コネクター59
を低温ろう材で接合している。コネクター芯線支持部6
2の外側部分の端面と、アダプター61の側壁部の表面
とを実質的に同一面になるようにすることで、同軸コネ
クター59に同軸ケーブル(図示せず)を正確に接合さ
せている。
【0004】また、挿通孔60とコネクター芯線支持部
62との接合においては、低温ろう材の過多による接合
部からのはみ出しや、低温ろう材の不足によるろう材引
け(空洞)を防止する目的から、挿通孔60の外表面側
に段差状又はテーパー状に広がるろう材挿入部を設け、
外部側からろう材を挿入させて加熱し、接合することが
特開平11−186427号公報に開示されている。
【0005】なお、キャビティ部53の内部に延設する
コネクター芯線63の先端部分は、アダプター61の台
座部64上に接合された伝送基板65の配線パターン6
6と接合している。また、光通信用パッケージ50は、
枠体52の上方に接合し、半導体素子を実装した後、蓋
体(図示せず)を接合してキャビティ部53内を気密に
封止するための金属製のシールリング67を有してい
る。
【0006】この光通信用パッケージ50には、キャビ
ティ部53に半導体素子が搭載され、半導体素子とフィ
ードスルー基板56のキャビティ部53側の導体配線パ
ターン55とボンディングワイヤ等で接続し、外部接続
端子57と半導体素子とを導通状態にする。また、半導
体素子と伝送基板65の配線パターン66をボンディン
グワイヤ等で接続し、同軸コネクター59と半導体素子
とを導通状態にする。更に、光ファイバー部材を金属製
固定部材54に接続した後、シールリング67の上面に
金属等からなる蓋体をろう付け接合することで光半導体
モジュールが形成され、この光半導体モジュールは、固
定用孔68を介してねじでボード等にねじ止め固定され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の光通信用パッケージ及びその製造方法に
おいては、次のような問題がある。 (1)図4(A)、(B)に示すように、低温ろう材6
9を挿通孔60の内部に装填して接合する場合には、ア
ダプター61の側壁部に設けられた挿通孔60の段差部
70に、低温ろう材69を載置し、更に、挿通孔60に
同軸コネクター59のコネクター芯線支持部62を挿入
し、コネクター芯線支持部62の外部側の端面から押圧
(図4(A)参照)し、加熱して、挿通孔60に同軸コ
ネクター59を接合(図4(B)参照)している。この
接合の場合には、挿通孔60と、コネクター芯線支持部
62の金属製筒体の機械加工による加工公差によって、
両者間の隙間にバラツキが発生するので、低温ろう材6
9が過剰の時に、低温ろう材69が隙間から溢れて段差
部70を伝ってキャビティ部53側に突き出るコネクタ
ー芯線63まで流れ出し、溢れた低温ろう材69を介し
てコネクター芯線63とアダプター61との間で短絡が
発生する。また、低温ろう材69が不足する場合には、
低温ろう材69の充填不足となり、挿通孔60とコネク
ター芯線支持部62との間に空洞が発生し、接合の信頼
性を低下させている。
【0008】(2)図5(A)、(B)に示すように、
低温ろう材69を挿通孔60の外部から充填して接合す
る場合は、アダプター61の側壁部に形成された挿通孔
60の側壁部の外側表面にも段差部70aが設けられ、
挿通孔60に同軸コネクター59のコネクター芯線支持
部62を挿入した後、この段差部70aに低温ろう材6
9が載置(図5(A)参照)され、加熱して挿通孔60
と同軸コネクター59を接合(図5(B)参照)してい
る。あるいは、図6(A)、(B)に示すように、上記
と同様な方法で段差部に載置された低温ろう材69の上
から更にフランジ71を当接させ、押圧しながら加熱し
て、挿通孔60と、同軸コネクター59、及びフランジ
71を接合している。これらの接合の場合には、挿通孔
60の側壁部の外側部分に段差部70aの加工が必要に
なったり、フランジ71が必要となり、光通信用パッケ
ージのコスト高となっている。本発明は、かかる事情に
鑑みてなされたものであって、同軸コネクターをアダプ
ターに安価に確実に接合する光通信用パッケージ及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る光通信用パッケージは、内部に光通信用の半導体素
子を搭載するためのキャビティ部を形成する金属製の枠
体と、枠体の一側壁に穿設された取付部に高温ろう材を
用いて接合された側壁部を有する金属製のアダプターと
を有し、側壁部には円柱状の同軸コネクターを低温ろう
材を用いて接合するための、内部に段差部を設ける円柱
状の挿通孔を有する光通信用パッケージにおいて、挿通
孔に挿入される同軸コネクターのコネクター芯線支持部
の一方の端部の端面が段差部に当接して位置決め固定さ
れ、コネクター芯線支持部の他方の端部が側壁部の表面
より突出して接合されており、しかも、低温ろう材が断
面視してコネクター芯線支持部の他方の端部の端面より
実質的に内部に形成されている。アダプターと同軸コネ
クターの接合時の過剰な低温ろう材は、コネクター芯線
支持部の端部が側壁部の表面より突出した部分の回りに
メニスカスを形成させて接合強度を増加させながら収容
できアダプターとコネクター芯線との短絡や、充填不足
による空洞の発生を防止することができる。また、低温
ろう材は、コネクター芯線支持部の先端より飛び出てい
ないので、同軸コネクターに取り付けられる同軸ケーブ
ルを正確に取り付けることができる。また、挿通孔に段
差部の加工を施す必要もなく、フランジ等の追加の部品
を必要としないので、安価な光通信用パッケージを提供
できる。
【0010】前記目的に沿う本発明に係る光通信用パッ
ケージの製造方法は、半導体素子搭載用のキャビティ部
を形成するための金属製の枠体の一側壁に穿設して取付
部を形成し、取付部に同軸コネクターを接合するための
内部に段差部を設けた挿通孔を側壁部に有する金属製の
アダプターを高温ろう材で接合し、挿通孔に同軸コネク
ターを低温ろう材で接合して形成する光通信用パッケー
ジの製造方法において、挿通孔に同軸コネクターを挿入
し、同軸コネクターのコネクター芯線支持部の一方の端
部の端面を段差部に当接して位置決め固定し、コネクタ
ー芯線支持部の他方の端部を側壁部の表面から突出させ
て載置する第1工程と、コネクター芯線支持部の外径よ
り大きい外径からなる円柱状の凹部を、少なくとも一面
に平面部を有するブロック体の平面部上に有し、凹部の
底面にコネクター芯線支持部の端面を当接させると同時
に、コネクター芯線支持部の端部の外周部と凹部の壁面
との間に形成される空間部を設けて、ブロック体の平面
部をアダプターの側壁部に当接でき、しかも、空間部に
低温ろう材が挿入できるブロック体からなるろう付け接
合用治具を準備する第2工程と、コネクター芯線支持部
の端面、及びアダプターの側壁部に、低温ろう材が凹部
に載置されたろう付け接合用治具を当接し、加熱して低
温ろう材を溶融させ、同軸コネクターをアダプターに接
合する第3工程を有する。これにより、低温ろう材を実
質的にコネクター芯線支持部の端部の外周部と凹部の壁
面との間に形成される空間部内で溶融でき、必要以上に
低温ろう材をアダプターの側壁部に濡れ広げることがな
いので、適正なメニスカス形状が形成でき、アダプター
に同軸コネクターを強固に接合する光通信用パッケージ
を作製することができる。また、コネクター芯線支持部
の端面にろう付け接合用治具を当接してろう付けするの
で、低温ろう材のコネクター芯線支持部の端面からの飛
び出しを防止して光通信用パッケージを作製することが
できる。
【0011】ここで、ろう付け接合用治具が低温ろう材
のろう流れを阻害する金属、セラミック、又はカーボン
を用いて形成されているのがよい。これにより、ろう付
け接合用治具は繰り返しろう付け接合に使用することが
できるので、光通信用パッケージを安価に作製すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。ここに、図1(A)、(B)はそ
れぞれ本発明の一実施の形態に係る光通信用パッケージ
の平面図、A−A’線縦断面図、図2(A)、(B)は
それぞれ同光通信用パッケージの製造方法の説明図であ
る。
【0013】図1(A)、(B)に示すように、本発明
の一実施の形態に係る光通信用パッケージ10は、金属
製の枠体11と、ボード等に取り付けるための固定用孔
12(本実施の形態では4個)を備えた金属製の底体1
3とを高温ろう材でろう付け接合して、内部に光通信用
の半導体素子を搭載するためのキャビティ部14を有し
ている。枠体11の一側壁には、キャビティ部14に連
通し、切り欠いて形成した取付部15が設けられてい
る。この取付部15には、金属部材からなるアダプター
16の側壁部17が高温ろう材を用いてろう付け接合さ
れている。このアダプター16は、側壁部17に一体化
されてキャビティ部14に配置される台座部18を有し
ている。
【0014】また、側壁部17には、同軸コネクター1
9を接合するための内部に段差部20を設けた円柱状か
らなる挿通孔21を有している。挿通孔21には、同軸
コネクター19が挿入されており、同軸コネクター19
のコネクター芯線支持部22の一方の端部を段差部20
に当接して位置決め固定されている。同軸コネクター1
9のコネクター芯線支持部22の他方の端部は、アダプ
ター16の側壁部17の表面より突出している。この状
態において、コネクター芯線支持部22の金属製筒体2
3からなる側面外周部と、挿通孔21の壁面とが低温ろ
う材24でろう付け接合されている。また、コネクター
芯線支持部22をアダプター16の側壁部17の表面よ
り突出させた端部部分には、側壁部17の表面部分に濡
れ広がった低温ろう材24によってメニスカス25が形
成されている。このメニスカス25を形成する部分の低
温ろう材24は、断面視してコネクター芯線支持部22
の端面より実質的に飛び出しておらず、端面より内側に
形成されている。なお、コネクター芯線26のキャビテ
ィ部14内に突出する一方の側部は、アダプター16の
台座部18上に接合されているセラミックからなる伝送
基板27上の配線パターン28に接合されている。
【0015】なお、光通信用パッケージ10は、アダプ
ター16が接合される枠体11の側壁に対向する側壁
に、セラミックからなるフィードスルー基板29を有す
る。フィードスルー基板29は、パッケージの内、外部
を導通する導体配線パターン30、30aを備え、枠体
11に設けられたキャビティ部14に連通する窓枠状切
り欠き部31に嵌入され、高温ろう材でろう付け接合さ
れている。枠体11の外側の導体配線パターン30aに
は、外部と電気的接続を行うための外部接続端子32が
バタフライ型に高温ろう材でろう付け接合されている。
キャビティ部14側の導体配線パターン30は、半導体
素子とボンディングワイヤで接続されるのに用いられ
る。
【0016】また、枠体11のアダプター16、及びフ
ィードスルー基板29が接合されていない一側壁には、
キャビティ部14に連通する貫通孔33が設けられてお
り、この貫通孔33に、光ファイバーの光の入出口とな
る金属製固定部材34が挿入され、高温ろう材でろう付
け接合されている。また、枠体11の上方には、高温ろ
う材でろう付け接合した金属部材からなるシールリング
35が設けられている。このシールリング35は、半導
体素子を実装した後、蓋体(図示せず)を接合してキャ
ビティ部14内を気密に封止するために用いられる。
【0017】光通信用パッケージ10には、キャビティ
部14内に光通信用の半導体素子が実装され、金属製固
定部材34に光ファイバー部材が取付けられる。そし
て、金属部材から形成される蓋体をシールリング35に
低温ろう材でろう付け接合し、封止することで光通信用
の半導体モジュールとして使用される。
【0018】次いで、本発明の一実施の形態に係る光通
信用パッケージ10の製造方法を説明する。半導体素子
搭載用のキャビティ部14を形成するための枠体11
は、セラミックと熱膨張係数が近似するKV(Fe−N
i−Co系合金、商品名「Kovar(コバール)」)
や、42アロイ(Fe−Ni系合金)等の金属塊を切削
したり、パイプ状を輪切りにしてから押し曲げて形成す
る。この枠体11の側壁には、上端部から切り欠いたキ
ャビティ部14に連通する実質的に矩形状の取付部15
を形成する。また、取付部15に対向する枠体11の側
壁には、上端部から切り欠いたキャビティ部14に連通
する実質的に矩形状の窓枠状切り欠き部31を形成す
る。更に、取付部15、及び窓枠状切り欠き部31が形
成されていない枠体11の一側壁には、キャビティ部1
4に連通する実質的に円形からなる貫通孔33を穿孔し
て形成する。
【0019】キャビティ部14の底部を形成し、ボード
等の取付部材にねじで取り付けるための固定用孔12を
備えた底体13は、半導体素子からの発熱を放熱するの
に優れるCu−W(ポーラス状のタングステンに銅を含
浸させたりして形成したもの)や、Cu−Mo−Cu
(銅、モリブデン、銅の3層を接合して形成したもの)
等の金属板から形成する。
【0020】枠体11と底体13は、Niめっきを施し
た後、接合部に高温ろう材の一例であるAg−Cuろう
等を挟んで加熱し、ろう付け接合する。これにより、光
通信用のレーザーダイオード、フォトダイオード等の半
導体素子を内部に搭載するためのキャビティ部14が形
成される。
【0021】取付部15には、KVや42アロイ等から
なる金属製のアダプター16を、その表面にNiめっき
を施した後、Ag−Cuろう等の高温ろう材を接合部に
挟んで加熱し、ろう付け接合する。ここで接合されるア
ダプター16は、金属材を切削加工等によって、側壁部
17と台座部18が直角に交わる角部を有するように一
体的に形成される。また、側壁部17には、同軸コネク
ター19を接合するための小径孔と大径孔からなる段差
部20を設け、キャビティ部14に連通する挿通孔21
が形成される。
【0022】窓枠状切り欠き部31には、セラミックか
らなるフィードスルー基板29との接合面に形成された
導体パターンにNiめっきを施した後、Ag−Cuろう
等の高温ろう材を接合部に挟んで加熱し、フィードスル
ー基板29をろう付け接合する。ここで接合されるフィ
ードスルー基板29を形成するアルミナ等のセラミック
は、例えば、先ず、アルミナ粉末にマグネシア、シリ
カ、カルシア等の焼結助剤を適当量加えた粉末に、ジオ
クチルフタレート等の可塑剤と、アクリル樹脂等のバイ
ンダー、及びトルエン、キシレン、アルコール類等の溶
剤を加え、十分に混練し、脱泡して粘度2000〜40
000cpsのスラリーを作製する。次いで、ドクター
ブレード法等によって、例えば、厚み0.25mmのロ
ール状のシートを形成し、適当な大きさに切断した矩形
状の複数枚のセラミックグリーンシートを作製する。こ
の複数枚のセラミックグリーンシートには、タングステ
ンやモリブデン等の高融点金属からなる導体ペーストを
用いてスクリーン印刷して導体配線パターン30、30
a等が形成され、複数枚を積層し、約1550℃の還元
雰囲気中で、セラミックと高融点金属を同時焼成してフ
ィードスルー基板29が作製される。
【0023】貫通孔33には、KVや、42アロイ等か
らなる金属製固定部材34との接合面にNiめっきを施
した後、接合部にAg−Cuろう等の高温ろう材を挟ん
で加熱し、金属製固定部材34をろう付け接合する。こ
こで接合される金属製固定部材34は、金属塊から切削
加工等によって外形部分と空洞孔を形成して作製され
る。この金属製固定部材34には、キャビティ部14に
半導体素子が実装された後、半導体素子と光信号の授受
を行う光ファイバー部材(図示せず)がAu−Sn等の
低温ろう材で接合されたり、YAG等のレーザー溶接で
接合される。
【0024】枠体11の上方には、KVや42アロイ等
の金属製からなり、プレス加工や、切削加工等で形成さ
れるシールリング35にNiめっきを施した後、Ag−
Cuろう等の高温ろう材を接合部に挟んで加熱し、ろう
付け接合する。なお、上記のそれぞれの高温ろう材を用
いたろう付け接合は、一度、又は複数回に分けてろう付
けすることができる。
【0025】次いで、図2(A)、(B)を参照しなが
ら、本発明の一実施の形態に係る光通信用パッケージ1
0の製造方法の挿通孔21に同軸コネクター19を接合
する方法について詳細に説明する。ここで、図2(A)
は低温ろう材24が溶融する前の説明図、図2(B)は
低温ろう材24が溶融後固化した状態の説明図である。
図2(A)に示すように、同軸コネクター19は、アダ
プター16に形成された挿通孔21に挿入され、同軸コ
ネクター19のコネクター芯線支持部22の一方の端部
の端面を小径孔と大径孔からなる段差部20に当接して
位置決め固定している。また、コネクター芯線支持部2
2の他方の端部は、アダプター16の側壁部17の表面
から突出させて、同軸コネクター19を挿通孔21の中
に載置する。
【0026】次いで、同軸コネクター19のコネクター
芯線支持部22の他方の端部側に、Au−Snろうや、
Au−Geろう等からなる低温ろう材24を保持するろ
う付け接合用治具36を当接する。これに用いられるろ
う付け接合用治具36は、少なくとも一面に平面部を有
するブロック体からなり、この平面部にコネクター芯線
支持部22を形成する金属製筒体23の外径寸法より大
きい外径寸法からなる平面視して円柱状の凹部37有し
ている。また、凹部37の中には、リング状の低温ろう
材24を載置するためのドーナツ状の溝38を有してい
る。そして、凹部37の中央部底面にコネクター芯線支
持部22の端面を当接させると同時に、コネクター芯線
支持部22の外周部と凹部37の外周壁面との間に形成
されるドーナツ状の溝38からなる空間部を設けて、ブ
ロック体の平面部をアダプター16の側壁部17に当接
できるようにしている。ドーナツ状の溝38からなる空
間部には、低温ろう材24が挿入できるようになってお
り、低温ろう材24が装填されたろう付け接合用治具3
6をコネクター芯線支持部22に当接すると、リング状
の低温ろう材24がコネクター芯線支持部22の端部の
外周に嵌合する状態となる。なお、ろう付け接合用治具
36には、コネクター芯線支持部22の端面から突出す
るコネクター芯線26と接触しないように逃げ孔39が
設けられている。
【0027】次いで、アダプター16及び同軸コネクタ
ー19に、低温ろう材24を保持するろう付け接合用治
具36を当接した状態で加熱して低温ろう材24を溶融
させ、外部側から低温ろう材24を挿入させて同軸コネ
クター19をアダプター16にろう付け接合する。この
接合においては、図2(B)に示すように、低温ろう材
24は、ろう付け接合用治具36によって溶融の濡れ広
がりが抑制されるので適正なメニスカス25を形成する
ことができる。また、低温ろう材24は、ろう付け接合
用治具36によってコネクター芯線支持部22の端面か
ら突出させることなくコネクター芯線支持部22の外周
部でアダプター16に接合することができる。
【0028】なお、キャビティ部14内に突出している
コネクター芯線26の端部は、アダプター16の台座部
18の上に接合されているアルミナ等のセラミックから
なり、フィードスルー基板29を作製するのに用いられ
るセラミックグリーンシートと同様なセラミックグリー
ンシートを使用して同様な高融点金属で形成した導体配
線パターンと同時焼成する製造方法、もしくは、焼成し
て形成したセラミック基板上にスパッタ等で薄膜メタラ
イズで導体配線パターンを形成する製造方法で作製され
る伝送基板27の配線パターン28に、Au−Snろう
や、Au−Geろう等からなる低温ろう材24aでろう
付け接合する。
【0029】ろう付け接合用治具36は、低温ろう材2
4のろう流れを阻害する金属の一例であるステンレス等
や、低温ろう材24が全く濡れないセラミックや、カー
ボンを用いて形成されているのがよい。これにより、ろ
う付け接合用治具36を繰り返し使用することができ、
光通信用パッケージを安価に作製できる。特にカーボン
製の場合には、加工が容易であり、ろう付け接合用治具
36を安価に作製することができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の光通信用パッケージは、
挿通孔に挿入される同軸コネクターのコネクター芯線支
持部の一方の端部の端面が段差部に当接して位置決め固
定され、コネクター芯線支持部の他方の端部が側壁部の
表面より突出して接合されており、しかも、低温ろう材
が断面視してコネクター芯線支持部の他方の端部の端面
より実質的に内部に形成されているので、コネクター芯
線支持部の端部の回りにメニスカスが形成できて接合強
度を増加させることができるうえに、ろう材のはみ出し
によるアダプターとコネクター芯線との短絡や、逆に、
充填不足による空洞の発生を防止することができる。ま
た、低温ろう材がコネクター芯線支持部の先端より飛び
出しがなく、同軸コネクターに取り付けられる同軸ケー
ブルを正確に取り付けることができる。また、挿通孔に
外側に段差部の加工を必要とせず、あるいは、フランジ
等の追加の部品を必要とせず、安価な光通信用パッケー
ジを提供できる。
【0031】請求項2及びこれに従属する請求項3記載
の光通信用パッケージの製造方法は、挿通孔に同軸コネ
クターを挿入し、同軸コネクターのコネクター芯線支持
部の一方の端部の端面を段差部に当接して位置決め固定
し、コネクター芯線支持部の他方の端部を側壁部の表面
から突出させて載置する第1工程と、コネクター芯線支
持部の外径より大きい外径からなる円柱状の凹部を、少
なくとも一面に平面部を有するブロック体の平面部上に
有し、凹部の中央部底面にコネクター芯線支持部の端面
を当接させると同時に、コネクター芯線支持部の端部の
外周部と凹部の壁面との間に形成される空間部を設け
て、ブロック体の平面部をアダプターの側壁部に当接で
き、しかも、空間部に低温ろう材が挿入できるブロック
体からなるろう付け接合用治具を準備する第2工程と、
コネクター芯線支持部の端面、及びアダプターの側壁部
に、低温ろう材が凹部に載置されたろう付け接合用治具
を当接し、加熱して低温ろう材を溶融させ、同軸コネク
ターをアダプターに接合する第3工程を有するので、低
温ろう材を実質的にコネクター芯線支持部の端部の外周
部と凹部の壁面との間に形成される空間部内で溶融で
き、必要以上に低温ろう材をアダプターの側壁部に濡れ
広げることがなく、適正なメニスカス形状が形成でき、
アダプターに同軸コネクターを強固に接合する光通信用
パッケージを作製することができる。また、コネクター
芯線支持部の端面にろう付け接合用治具を当接してろう
付けし、低温ろう材のコネクター芯線支持部の端面から
の飛び出しを防止して光通信用パッケージを作製するこ
とができる。
【0032】特に、請求項3記載の光通信用パッケージ
の製造方法は、ろう付け接合用治具が低温ろう材のろう
流れを阻害する金属、セラミック、又はカーボンを用い
て形成されているので、ろう付け接合用治具は繰り返し
ろう付け接合に使用することができ、光通信用パッケー
ジを安価に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形
態に係る光通信用パッケージの平面図、A−A’線縦断
面図である。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ同光通信用パッケー
ジの製造方法の説明図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ従来の光通信用パッ
ケージの平面図、B−B’線縦断面図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ従来の光通信用パッ
ケージの製造方法の説明図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ従来の光通信用パッ
ケージの他の製造方法の説明図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ従来の光通信用パッ
ケージの更に他の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
10:光通信用パッケージ、11:枠体、12:固定用
孔、13:底体、14:キャビティ部、15:取付部、
16:アダプター、17:側壁部、18:台座部、1
9:同軸コネクター、20:段差部、21:挿通孔、2
2:コネクター芯線支持部、23:金属製筒体、24、
24a:低温ろう材、25:メニスカス、26:コネク
ター芯線、27:伝送基板、28:配線パターン、2
9:フィードスルー基板、30、30a:導体配線パタ
ーン、31:窓枠状切り欠き部、32:外部接続端子、
33:貫通孔、34:金属製固定部材、35:シールリ
ング、36:ろう付け接合用治具、37:凹部、38:
溝、39:逃げ孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に光通信用の半導体素子を搭載する
    ためのキャビティ部を形成する金属製の枠体と、該枠体
    の一側壁に穿設された取付部に高温ろう材を用いて接合
    された側壁部を有する金属製のアダプターとを有し、前
    記側壁部には円柱状の同軸コネクターを低温ろう材を用
    いて接合するための、内部に段差部を設ける円柱状の挿
    通孔を有する光通信用パッケージにおいて、 前記挿通孔に挿入される前記同軸コネクターのコネクタ
    ー芯線支持部の一方の端部の端面が前記段差部に当接し
    て位置決め固定され、前記コネクター芯線支持部の他方
    の端部が前記側壁部の表面より突出して接合されてお
    り、しかも、前記低温ろう材が断面視して前記コネクタ
    ー芯線支持部の他方の端部の端面より実質的に内部に形
    成されていることを特徴とする光通信用パッケージ。
  2. 【請求項2】 半導体素子搭載用のキャビティ部を形成
    するための金属製の枠体の一側壁に穿設して取付部を形
    成し、該取付部に同軸コネクターを接合するための内部
    に段差部を設けた挿通孔を側壁部に有する金属製のアダ
    プターを高温ろう材で接合し、前記挿通孔に前記同軸コ
    ネクターを低温ろう材で接合して形成する光通信用パッ
    ケージの製造方法において、 前記挿通孔に前記同軸コネクターを挿入し、該同軸コネ
    クターのコネクター芯線支持部の一方の端部の端面を前
    記段差部に当接して位置決め固定し、前記コネクター芯
    線支持部の他方の端部を前記側壁部の表面から突出させ
    て載置する第1工程と、 前記コネクター芯線支持部の外径より大きい外径からな
    る円柱状の凹部を、少なくとも一面に平面部を有するブ
    ロック体の該平面部上に有し、前記凹部の中央部底面に
    前記コネクター芯線支持部の端面を当接させると同時
    に、前記コネクター芯線支持部の端部の外周部と前記凹
    部の壁面との間に形成される空間部を設けて、前記ブロ
    ック体の前記平面部を前記アダプターの側壁部に当接で
    き、しかも、前記空間部に前記低温ろう材が挿入できる
    前記ブロック体からなるろう付け接合用治具を準備する
    第2工程と、 前記コネクター芯線支持部の端面、及び前記アダプター
    の側壁部に、前記低温ろう材が前記凹部に載置された前
    記ろう付け接合用治具を当接し、加熱して前記低温ろう
    材を溶融させ、前記同軸コネクターを前記アダプターに
    接合する第3工程を有することを特徴とする光通信用パ
    ッケージの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光通信用パッケージの製
    造方法において、前記ろう付け接合用治具が前記低温ろ
    う材のろう流れを阻害する金属、セラミック、又はカー
    ボンを用いて形成されていることを特徴とする光通信用
    パッケージの製造方法。
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