JPH09180655A - 真空外囲器、それを組み込んだ画像形成装置、及びこれらの製造方法 - Google Patents

真空外囲器、それを組み込んだ画像形成装置、及びこれらの製造方法

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JPH09180655A
JPH09180655A JP33493395A JP33493395A JPH09180655A JP H09180655 A JPH09180655 A JP H09180655A JP 33493395 A JP33493395 A JP 33493395A JP 33493395 A JP33493395 A JP 33493395A JP H09180655 A JPH09180655 A JP H09180655A
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全昭 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置内部の排気を迅速に行なうことのできる
画像形成装置の内部構造を提供する。 【解決手段】 基板1とフェースプレート2と外枠3と
で形成した外囲器内に、大気圧支持部材5とゲッター形
成領域6とを形成するに際し、耐大気圧支持部材5の長
手方向とゲッター形成領域6の長手方向とを略垂直に、
また排気管7の軸方向とゲッター形成領域6の長手方向
とを略垂直に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空外囲器、電子
放出素子を用いた平板画像形成装置、およびそれらの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大きく、重たいCRT(ブラウン
管)に代わる画像形成装置として、軽く、簿型であるフ
ラットパネルディスプレイ(平板状画像形成装置)が注
目されている。フラットパネルディスプレイとしては、
液晶表示装置(LiquidCrystal Disp
lay)が盛んに研究され、商品としても発売されてい
る。しかし、液晶表示装置は、バックライトと呼ばれる
光源から照射される可視光を液晶に通してその透過量を
制御するため、画像が暗い、視野角が狭い等の解決する
べき課題が残っている。この様な課題を持つ液晶表示装
置に代わり、複数の電子放出素子から放出された電子を
蛍光体などの発光体に照射して可視光を発生させること
により画像を形成する、自発光型のフラットパネルディ
スプレイが研究されている。
【0003】これらのフラットパネルディスプレイの電
子放出源として、研究されている電子放出素子として
は、大別して熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子とを
用いた2種類のものが知られている。冷陰極電子放出素
子には、例えば特開昭53−121454の第1図に開
示されている様な、電界放出型冷陰極素子や、その変形
である特開昭63−274047に開示されたプレーナ
型電界放出型冷陰極素子や、C.A.Mead、”0p
eration of Tunnel−Emissio
n Devices’、J.Apply.Phys.、
32、646 (1961)等に開示されている金属/
絶縁層/金属型(以下、「MIM型」という。)、ある
いは、特開平7−235255に開示された表面伝導型
電子放出素子、半導体電子放出素子などが挙げられる。
ここで、電子源とは電子放出素子とその電子放出素子を
駆動するための駆動系をも含めたものを指す。
【0004】表面伝導型電子放出素子を電子源として用
いたフラットパネルディスプレイとしては、特開平2−
299136がある。特開平2−299136では、フ
ラットパネルディスプレイの軽量化、及び、機械的強度
を与えるために、耐大気圧支持部材が配置されている。
図24は上述の特開平2−299136に開示されてい
るディスプレイの部分断面の模式図である。図24中、
801はソーダガラス等の絶縁材で構成された基板、8
02は表面伝導型電子放出素子、803は感光ガラスで
できた耐大気圧支持部材、804は表面伝導型電子放出
素子から放出された電子を加速するためのメタルバック
806で覆われた蛍光体805をパネル内側に有するソ
ーダガラスからなるフェースプレート、807はフリッ
トガラス、808は外枠である。
【0005】基板801とフェースプレート804は耐
大気圧支持部材803により所定の間隔に支持されてお
り、これらと外枠とによって真空外囲器が形成されてい
る。この様な真空外囲器の内部を所定の真空状態とする
には、前記真空外囲器の所定部に取り付けられた排気管
(不図示)を通して外部の真空ポンプにより真空排気す
る手法が用いられる。
【0006】また、特公昭56−44534には熱電子
源を用いたフラットパネルディスプレイである蛍光表示
管(VFD)において、蒸発型のゲッターをゲッターフ
ラッシユさせる際に、場合によっては、ゲッター材が画
像表示領域に達し、それにより、非発光部などが生じる
ため、ゲッター材が画像表示領域に達しない様に、ゲッ
ター材の飛散領域を抑制するため、線状熱電子源を支持
するためのフィラメントサポートに遮蔽板の機能を持た
せ、前記サポートにリングゲッターを設置した構成とし
ている。
【0007】また、特開平4ー132147には、外囲
器を封止した後、前記真空外囲器内の真空を維持するた
めにゲッターを真空外囲器内に配置しておくことが必要
であり、さらには、真空外囲器内では、ゲッターを配置
する領域を可能な限り多く有することが求められること
が開示されている。そのため、特開平4ー132147
では、画像表示領域(電子源、発光部材、配線などが形
成された領域)外にゲッター専用の領域を設け、蒸発型
のゲッターをゲッターフラッシュすることにより、ゲッ
ター材を上記領域に被着させ、前記領域と画像表示領域
とを結ぶ貫通孔を設け、画像表示領域で発生もしくは、
残留しているガスがゲッター専用領域ヘ拡散し、ゲッタ
ー専用領域に形成されたゲッター材により前記ガスを排
気するようにしている。(図25)また、蒸発型のゲッ
ターをゲッターフラッシュした際に、ゲッター材が冷陰
極素子に付着した場合には、素子表面状態の変化をもた
らし、ひいては、電子放出特性に悪影響を及ぼすことが
開示されている。
【0008】しかしながら、上述の様なフラットパネル
ディスプレイに於ては、その表示面積が大きくなるほ
ど、特開平2−299136に示される様に、フラット
パネルディスプレイ自体を軽量化するために、その真空
外囲器内に耐大気圧支持部材が必要とされる。
【0009】耐大気圧支持部材は、フラットパネルディ
スプレイの軽量化に好ましく用いられる一方で、その内
部を排気する際に排気を妨げる構造物となる。ここでい
う排気とは、1)フラットパネルディスプレイの製造工
程に於ける排気管を通じての外囲器内のガスの排気と、
2)排気管を封じ切った後に真空外囲器内に残留、若し
くは発生するガスの排気の双方を意味する。以下に、上
記1)、及び2)に於ける耐大気圧支持部材の妨げにつ
いて説明する。
【0010】1) フラットパネルディスプレイの製造
工程に於ける排気 フラットパネルディスプレイの製造工程では、外囲器内
を排気管を通じて、高真空状態まで排気する工程を有す
る。この際、外囲器内に残留しているガスは耐大気圧支
持部材に沿って移動し、排気管を通って排気される。従
って、耐大気圧支持部材と排気管の位置関係によって
は、残留ガスの排気に要する時間が比較的長くかかる場
合があった。また、比較的短時間の排気では、外囲器内
の到達真空度が低く、外囲器内に圧力分布が生じる場合
があった。このため、到達真空度の高い真空外囲器を製
造しようとすると排気に要する時間が多くなり、結果と
して、製造コストの増加につながる。また、排気時間を
短縮すると、詳しくは後述するが、残留ガスが多量に残
り、画像形成装置の画像品位の低下を招くことになる。
【0011】2) 封止後のゲッターによる排気 特開平4ー132147などに示されるように、通常フ
ラットパネルディスプレイ内には、ゲッターが配置さ
れ、ゲッターフラッシュすることにより排気管を封じ切
った後の真空外囲器内に残留、あるいは発生するガスを
排気し、封じ切った直後の真空度を維持、あるいは向上
する構成を採用している。
【0012】真空外囲器内に残留、あるいは発生したガ
スは、排気管による排気の時と同様に、耐大気圧支持部
材に沿って移動し、真空外囲器内に配置されたゲッター
と反応することで排気される。
【0013】ここで、真空外囲器内に発生するガスは、
排気管を封じ切った後、特に駆動中の平板状画像形成装
置における真空外囲器内では、画像表示領域を形成する
複数の電子放出素子から放出された電子が衝突する蛍光
体などの発光部材から発生するガスや、電子源を構成す
る複数の電子放出素子自体から発生するガスなどがあ
る。
【0014】しかしながら、耐大気圧支持部材の形状及
び配置位置によっては、排気管を通じての外囲器内の排
気工程後に画像表示領域内に残留するガス、及び画像形
成装置として駆動している間などに、例えば電子放出素
子から放出された電子が蛍光体を照射することにより蛍
光体から発生するガスはゲッターが形成されている領域
に拡散して行くのに時間がかかるため、ゲッターにより
排気されるまでにかなりの時間を要する場合があった。
【0015】その結果、特に真空外囲器内のゲッター形
成領域から離れた箇所における、前記残留ガス、および
駆動中に発生するガスをゲッターにより排気するのに
は、ほぼゲッター形成領域からの距離に比例した時間を
要すると推測されるため、ゲッター形成領域から離れた
箇所ので発生するガス程その箇所に滞在する時間が長く
なる。このため局所的な圧力上昇が生じ、画像形成装置
内に圧力分布が発生する場合が考えられる。
【0016】それ故、例えば電子放出素子から放出され
た電子が蛍光体を照射することにより蛍光体から放出さ
れたガスは、電子放出素子から放出された電子によりイ
オン化され、電子放出素子が形成されている基板と、蛍
光体が形成されている陽極(メタルバックあるいはアノ
ード)とで形成する電界により上記イオン化されたガス
は、陽極よりも低い電位である電子放出素子が形成され
ている基板に向かって加速され、基板上に形成された電
子放出素子に衝突して素子に損傷を負わせたり、最悪の
場合には電子放出素子と陽極との間で放電を起こして素
子を破壊したりする場合があった。
【0017】この様な現象は、ゲッター形成領域から離
れた箇所程多く、その継続時間も長い。
【0018】その結果、ゲッター材が被着形成された領
域から離れた箇所などでガスが残留もしくは発生する
と、前記したようにゲッターにより即座に排気すること
ができないので、圧力上昇による局所的に放電などが起
こり画像表示に致命的な欠陥を与えたり、あるいは画像
品位が良くない画像形成装置となってしまう場合があっ
た。特に、前述した様に、ゲッターによる排気は、ゲッ
ター形成領域とガスが発生あるいは残留した箇所との距
離に依存するため、数十インチの大型フラットパネルデ
ィスプレイにおいては、特に問題となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
課題に鑑みてなされたものであって、本発明において
は、製造工程における順序の差はあれ、耐大気圧支持部
材を、排気管による排気、及びゲッターによる排気を妨
げるものとして位置付けた。そして上記2つの課題を同
時に解決するものとして、排気管とゲッターと耐大気圧
支持部材との理想的な相対配置を提案するもので、その
目的とするところは、上記問題を解決したフラットパネ
ルディスプレイを提供する、ことにある。
【0020】具体的には、排気管を通じてのフラットパ
ネルディスプレイ内の排気工程において、その排気の際
のコンダクタンスが良い、排気管とフラットパネルディ
スプレイ内に形成されている構造物(特に耐大気圧支持
部材)との配列、形状及び、相対位置を提供するもので
あり、かつ、排気管を通じてフラットパネルディスプレ
イ内を所望の真空度に達するまで排気し、排気管を封じ
切った後、ゲッター材が形成された領域と画像表示領域
とのコンダクタンスが良い、ゲッター材形成領域と耐大
気圧支持部材との配列、形状及び、相対位置を提供する
ものである。
【0021】従って、本真空外囲器は排気管による排気
後の外囲器内の圧力均一性に優れ、短時間での到達真空
度が高く、排気管を封じ切った後上述した残留ガスおよ
び駆動時に発生するガスのゲッターによる排気速度に優
れたものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成るために
本発明は、外囲器と、前記外囲器に設けられた排気管
と、前記外囲器内に立設した平板状の耐大気圧支持部材
と、前記外囲器内に設けてゲッター形成領域を形成する
ゲッターとを少なくとも有する真空外囲器において、前
記平板状の耐大気圧支持部材の長手方向と前記ゲッター
で形成されたゲッター形成領域の長手方向とが略垂直で
あると共に、前記排気管の中心軸方向と前記ゲッター形
成領域の長手方向とが略垂直に形成されてなることを特
徴とする真空外囲器を提案するもので、上記外囲器が、
略平行に配置された一対の平板状のフェースプレートと
基板と、及び前記一対のフェースプレートと基板との周
縁部間に形成された外枠とからなること、上記排気管が
外枠に設けられたものであること、上記排気管がフェー
スプレートに設けられたものであること、上記排気管が
基板に設けられたものであること、上記排気管が複数設
けられたものであること、上記ゲッター形成領域が複数
形成されたものであること、上記ゲッターが画像形成領
域以外に配置されたものであること、上記ゲッターが複
数配置されているものであること、上記ゲッターが蒸発
型ゲッターであること、上記ゲッターが非蒸発型ゲッタ
ーであること、上記ゲッターが蒸発型ゲッターと非蒸発
型ゲッターとを用いたものであること、上記耐大気圧支
持部材が複数個互いに平行に配置されているものである
こと、上記耐大気圧支持部材が複数個ジグザグ状に配置
されているものであること、上記一対の平板のうち、基
板上に電子放出素子が形成され、もう一方の平板である
フェースプレートの上に前記電子放出素子から放出され
た電子が衝突することにより発光する発光部材が形成さ
れており、上記一対の平板の前記電子放出素子が形成さ
れている面と前記発光部材が形成されている面とが向か
い合って配置されていること、複数の上記電子放出素子
からなる電子源が上記基板上に形成されていること、上
記電子放出素子が冷陰極電子放出素子であること、上記
冷陰極電子放出素子が電界放出型電子放出素子で構成さ
れているものであること、上記冷陰極電子放出素子が表
面伝導型電子放出素子で構成されているものであること
を含む。
【0023】また本発明は、上記真空外囲器を組み込ん
だことを特徴とする画像形成装置である。
【0024】さらに本発明は、上記のいずれかに記載の
真空外囲器を製造する真空外囲器の製造方法において、
上記平板状の耐大気圧支持部材の長手方向と上記ゲッタ
ーで形成されるゲッター形成領域の長手方向が略垂直に
なるように配置し、かつ、前記排気管の中心軸方向と前
記ゲッター形成領域の長手方向とが略垂直になるように
配置して外囲器を組み立て、次いで外囲器内部を真空排
気して溶封することを特徴とする真空外囲器の製造方法
であり、上記排気管を通じて上記外囲器内の排気をする
際に、上記ゲッターをゲッターフラッシュすること、上
記排気管を通じて、表面伝導型電子放出素子の活性化の
ためのガスを真空外囲器内に導入することを含む。
【0025】更に本発明は上記のいずれかに記載の真空
外囲器の製造方法を用いた画像形成装置の製造方法であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置の好ましい
構成の一例を図1を用いて説明する。図1は本発明の画
像形成装置の模式平面図である。図2は図1のAーA′
断面図である。図1、図2において、1は電子放出素子
が複数配置された電子源4が形成された基板、2は蛍光
体80とアノード(不図示)が形成されたフェースプレ
ート、3はフェースプレート2と基板1との周縁を囲う
外枠、4は基板1上に複数の電子放出素子で構成された
電子源、5はフェースプレート2と基板1とを略一定の
間隔に維持するための平板状の耐大気圧支持部材(以降
耐大気圧支持部材と記す)、6はゲッター形成領域、7
は排気管である。
【0027】本発明の画像形成装置では、基板1とフェ
ースプレート2と外枠3とによって真空外囲器が形成さ
れている。この真空外囲器には、基板1とフェースプレ
ート2との間に平板状耐大気圧支持部材5が設けられて
おり、これにより、大面積に渡って多数の電子放出素子
を配列形成された場合における大気圧によるフェースプ
レート2等の歪みが防止される。
【0028】本発明の画像形成装置に用いることのでき
る電子源としては、熱電子源や、半導体電子源、電界放
出型電子放出素子、MIM、表面伝導型電子放出素子な
どを用いた冷陰極電子源が適用可能である。
【0029】蛍光体80としては、適用する電子源に応
じて、CRT等に用いられる高加速電子線励起用蛍光
体、あるいは蛍光表示管(VDF)等に用いられる低加
速電子線励起用蛍光体を適宜選択する。
【0030】従って、高加速電子線励起用蛍光体を本発
明の画像形成装置に用いる場合には蛍光体に衝突する際
の電子が持つエネルギーが十分高いので、蛍光体のコン
トラストや輝度が向上し、さらに導電性を得るためなど
にAl等のメタルバックを通常蛍光体上に形成するが、
逆に低加速電子線励起用蛍光体を本発明の画像形成装置
に用いる場合には蛍光体に衝突する際のエネルギーが低
いのでそのエネルギーの大半をメタルバックを透過する
際に失ってしまうため、通常メタルバックは形成しな
い。
【0031】また、蛍光体80は白黒画像の画像形成装
置の場合には、蛍光体のみからなるが、カラー画像を表
示する場合には、赤、緑、青の3原色の蛍光体により各
絵素が形成され、その間を黒色導電材で分離することで
コントラストを向上させ、また電子が隣接する絵素を照
射することにより生じる混色を防止する。
【0032】ここで、本発明の真空外囲器における排気
管7と耐大気圧支持部材5との配置位置について述べ
る。
【0033】耐大気圧支持部材5は、細長い平板状のも
のであり、フェースプレート2及び基板1と接する部分
の長手方向が略平行となるように所定の間隔で複数配置
されている。上述耐大気圧支持部材は図1、2に示した
様なジグザグ状の配置だけではなく、図1、2に比べ、
縦横比のさらに大きな耐大気圧支持部材(図3)を用い
てもよく、その縦横比は適宜設定される。また、配置さ
れる耐大気圧支持部材5の数も図1、2に示される数に
限られることはなく、適宜設定される。
【0034】さらに、前記の様に、一般に耐大気圧支持
部材5は平板型画像形成装置の主要な領域を占める画像
形成領域に配置しなければならないため、その配置場所
には注意が必要である。例えば、電子放出素子直上や、
蛍光体直上、あるいは電子の飛翔方向と交差する部分に
配置すると当然、電子により発光するはずであった蛍光
体が発光しないため、画像形成装置としては画素欠陥が
発生する。従って、耐大気圧支持部材の配置場所として
は、具体的には、電子放出素子上、蛍光体などの発光部
材直上、あるいは電子の飛翔方向と交差する部分ではな
く、例えば、電子放出素子が複数形成されている基板1
側では、耐大気圧支持部材が接するのは電子放出素子を
駆動させるための配線上等であり、また、フェースプレ
ート2側では、カラー表示を行う画像形成装置ならば、
各3原色蛍光体間に形成される黒色導電体上などである
ことが好ましい。以上の様にすることによって、画像形
成領域においても、耐大気圧支持部材が画像形成の妨げ
にならないようにすることができる。
【0035】次に、排気管7と耐大気圧支持部材5との
配置位置について述べる。
【0036】排気管7は、図1、2、3、4、5に示す
様に、所望の間隔で配置された平板状耐大気圧支持部材
5の長手方向の延長線上であり、かつ外枠3の辺部、あ
るいは、前記辺部近傍のフェースプレート2あるいは基
板1に配置される。具体的には、排気管7の中心軸方向
が、平板状耐大気圧支持部材5の長手方向と略平行に取
り付けられているか、もしくは後述するゲッター形成領
域6の長手方向と排気管7の中心軸方向が略直交して取
り付けられる。また、排気管7の取り付け数は、単一に
限られることはなく複数配置しても良い。また、排気管
7の断面形状も円筒状に限ることはない。さらに、排気
管7は図3に示した様な対向した構成をとることによ
り、外囲器内を排気する際に、図1、2示す構成に比ベ
排気速度の向上が図れるので好ましい。
【0037】また、排気管7は、図4に示すように、フ
ェースプレート2側に形成しても良いし、また、図5に
示す様に電子放出素子が形成されている基板1側に形成
してもよい。図4、5に示す様に、フェースプレートま
たは電子放出素子が形成されている基板側に形成する場
合には、外枠3に形成する場合のように排気管の直径の
上限が事実上なくなるので、排気管7による排気時のコ
ンダクタンスの点で好ましい。
【0038】尚、当然のことながら、真空外囲器を形成
する工程において、排気管は封じ切られる(封止)の
で、図4、5に示される様に、排気管は外囲器内と外を
通じる様にはなっておらず、終端されており、また、封
じ切られた排気管は、真空外囲器外面(大気と触れる
面)から外側ヘ突出(延長)した形状ばかりでなく、真
空外囲器外面の内側に吸い込まれた様な形状あるいは、
真空外囲器外面から、封じ切った排気管は突出しない形
状であってもよい。
【0039】以上の様な構成にすることにより、フラッ
トパネルディスプレイを製造する工程において、排気管
7を通じて外囲器内を排気する工程では、外囲器内のガ
ス(気体分子)は耐大気圧支持部材5に沿って排気管7
ヘ移動し、排気管7を通して外囲器外ヘ排気される。図
1、2、3、4、5に示されるような耐大気圧支持部材
5と排気管7との位置関係では、外囲器内のガスが排気
管7ヘ移動する過程で、耐大気圧支持部材5による残留
ガス(気体分子)が排気管7方向ヘ移動するのを妨げる
様な遮蔽効果を最小限に抑えることができるため、排気
に要する時間および、一定時間排気後の真空外囲器内の
圧力分布を最小にし、また、図4、5に示される様な構
成にすることでコンダクタンスが向上され、従って、到
達真空度の高い真空外囲器が得られる。
【0040】また、詳しくは後述するが、ゲッター形成
領域の長手方向を耐大気圧支持部材5の長手方向と略垂
直になるように形成し、排気管7を通じて真空外囲器外
ヘ排気する工程において、外囲器内の真空度がある程度
の真空度に達した後、ゲッターをゲッターフラッシユす
ることにより、排気工程に要する時間を更に短縮させる
ことが可能である。
【0041】尚、本明細書中では、簡略化のため、蒸発
型ゲッターであればゲッター材を蒸発させて被着形成す
る工程、また非蒸発型ゲッターであればゲッター材の表
面を清浄化して排気能力を発現させる工程をゲッターフ
ラッシュと記す。
【0042】次に、本発明の真空外囲器における耐大気
圧支持部材5とゲッター形成領域6との配置位置につい
て述ベる。
【0043】耐大気圧支持部材5の構成、配置等につい
ては、前述の通りである。
【0044】ゲッター形成領域6は、ある形状・面積を
有し、その形状・面積の広がっている長手方向と前記平
板状耐大気圧支持部材5の長手方向とが略直交するよう
に形成・配置されている。また、前述の排気管と耐大気
圧支持部材の配置位置についての説明で記した様に、排
気管7の中心軸方向とゲッター形成領域の長手方向とは
略直交した配置としている。ここで、ゲッター形成領域
6とは、例えばBaAl合金などを主成分とする蒸発型
ゲッターを加熱してゲッターフラッシュさせることによ
り、蒸発したゲッター材が真空容器の内表面に付着した
領域である。あるいは、例えばTi,Zr,Hf,V,
Nb,Ta,W等の金属およびこれらの合金で構成され
た非蒸発型ゲッター自体を加熱によりゲッターとしての
能力を発現させた状態が形成されている領域を意味する
ものである。
【0045】また、本発明に用いるゲッターは、蒸発型
ゲッターもしくは非蒸発型ゲッターの単独使用だけでな
く、非蒸発型ゲッターと蒸発型ゲッターとを併用しても
よい。特に、蒸発型ゲッターと、非蒸発型ゲッターとで
は、特定のガスに対しその排気能力が異なるため、例え
ば、蒸発型ゲッターを先フラッシユさせておき、より真
空度が高くなった状態で非蒸発型ゲッターをフラッシュ
する様な段階を経ることによる効果も考えられるので、
残留あるいは発生するガスに応じて蒸発型ゲッターと非
蒸発型ゲッターを使い分けることが好ましい。
【0046】排気管7を封じ切った後、真空外囲器内に
配置されているゲッターを加熱することでゲッターフラ
ッシュ(蒸発型であればゲッター材を蒸発させて被着形
成し、また非蒸発型ゲッターであればゲッター材の表面
を清浄化)して、ゲッター形成領域6を形成すること
で、真空外囲器内に残留しているガスおよび、画像形成
装置として駆動している際に画像表示領域(例えば蛍光
体などの発光部材)から発生するガスは前述の様に、耐
大気圧支持部材5に沿ってゲッター形成領域6ヘ移動
し、ゲッター材と反応することによって排気される。
【0047】図1に示される耐大気圧支持部材5とゲッ
ター形成領域6との位置関係は、真空外囲器内の残留ガ
ス、もしくは画像形成装置として駆動している際に画像
表示領域(例えば電子源)から発生したガスがゲッター
形成領域6ヘ移動する過程で、耐大気圧支持部材5によ
る残留ガスもしくは、真空外囲器内に発生したガスがゲ
ッター形成領域6方向ヘ移動することを妨げる様な遮蔽
効果を最小限にできる。このため、ゲッター材による排
気に要する時間が短縮される。
【0048】さらに、ゲッター形成領域は、図1、2に
示すものに限られるものではなく、例えば図6の様に、
図1にて配置したゲッター形成領域6と対向する位置に
も配置しても良い。この場合には、さらにゲッター形成
領域に近接した画像形成領域が増えるため、ゲッターに
よる排気速度の点で好ましい。即ち、図1の様な構成に
おいては、確かに、前述のように、耐大気圧支持部材に
よる残留ガスもしくは、真空外囲器内に発生したガスが
ゲッター形成領域6方向ヘ移動するのを妨げる様な遮蔽
効果を最小限に抑えることができるが、ゲッター形成領
域6から最も離れた位置(ゲッター形成領域と対向する
位置)に残留もしくは発生したガスは画像形成領域を横
切らなくてはならず、幾分排気に時間を要する。従っ
て、前述の図6に示した様にゲッター形成領域を両側に
配置すれば、前述領域に残留あるいは発生したガスをゲ
ッターにより排気するに要する時間が短縮できるのでよ
り好ましい。
【0049】従って、前記した、排気管による排気後に
残留した、あるいは画像形成装置として駆動した際に発
生したガスが迅速に排気されないことによる放電などが
抑制されるため、画像形成装置として長時間駆動した後
でも、輝度低下などが少ない画像形成装置が得られる。
【0050】さらに、ゲッター形成領域の形状は図1に
示す長方形に限定されるものではなく、例えば、楕円形
でも、あるいは円形のゲッター領域が接しながら連続し
て形成されていても良く、また、不連続に点在していて
もその点在方向がある略直線状になってその方向性が認
められるならばよい(図7)。また、ゲッター形成領域
は、電子放出素子が形成された基板上に限らず、外枠3
内表面でも、フェースプレート2でも良いが、但しフェ
ースプレート2や基板1上にゲッター材を形成(蒸発型
なら被着)する場合には、前述したように蛍光体、電子
放出素子、配線などに被着しない様に、配慮しなければ
ならない。
【0051】さらに、本発明に用いられる基板の材料
は、電子放出素子や外囲器としての位置合わせなどに悪
影響を与えなければ、ガラスや金属等適宜選定できる。
【0052】また、ゲッターとして蒸発型ゲッターを用
いる場合には、図26に示した特公昭56−44534
の構成を用いた画像形成装置の模式図の様に、真空外囲
器内にゲッター材の飛散領域を抑制するための遮蔽板を
用いなければならない。
【0053】ここで、図26に於て、ゲッター材の飛散
を抑制する遮蔽板として機能するゲッター材コンテナ固
定治具102は基板801上に設けられている。前記ゲ
ッター剤コンテナ固定治具102にはゲッターが格納さ
れたゲッター剤コンテナ103が取り付けられている。
この様な構成にすることにより、ゲッターフラッシュに
て、飛散するゲッター材(図26中の矢印)が電子放出
素子802や蛍光体等(不図示)が形成されているフェ
ースプレート804の様なゲッター材が付着しては困る
部材ヘの付着を抑制し、ゲッター材が被着することによ
る画像表示特性の劣化を抑制する。
【0054】上記遮蔽板は、ゲッター材の飛散する領城
を抑制する働きを持つ一方で、前述の耐大気圧支持部材
の場合程ではないが、排気管を通じての排気および、ゲ
ッターによる排気の際にその形状、配置によっては排気
の障害になる場合もある。
【0055】従って、本発明においては、前述の様なゲ
ッター材形成領域に求められる配置関係を満たせば、例
えば図21、22の様にゲッターを配置し、かつ、蒸発
型ゲッターを用いた際に、ゲッター材の飛散領域を抑制
するための構60を電子放出素子が形成されている基板
1に形成することで、耐大気圧支持部材がゲッターおよ
び排気管を通じての排気の際の妨げになるのを最小限に
し得る構成に加え、遮蔽板による上記排気を妨げない構
成にすることが可能となり、さらに好ましい。
【0056】当然のことながら、前述の様な基板の構成
は非蒸発型ゲッターを用いた際にも適用でき、これはゲ
ッター面積の拡大につながる。
【0057】用いられる基板も、外囲器の封着時などの
位置ずれや、用いられる電子源ヘの影響が取り除けるの
ならば、図27に示す様な金属基板21であっても良い
し、また、基板の製造の容易さからは、ガラス基板に溝
を形成するよりは、金属基板を加工するほうが好まし
い。
【0058】次に、本発明の画像形成装置の好ましい製
造方法の一例を以下に記す。
【0059】1) 基板上に電子放出素子を複数配置し
た電子源基板上に、複数の所望の高さの耐大気圧支持部
材を所望の間隔で、かつ複数フリットガラスなどで設置
し、さらに耐大気圧支持部材とほぼ同一の高さを有し、
所定の位置に既に排気管が取り付けてある外枠を、排気
管の中心軸と耐大気圧支持部材の長軸方向とが略平行に
なるようにフリットガラスなどで設置する。また、この
段階で、例えば複数の蒸発型リングゲッターを一列にか
つ複数の耐大気圧支持部材の長軸方向に対し略直交する
形で電子源基板の電子源が形成されていない領域に形成
する。但し、このとき、蒸発型ゲッターを用いる場合に
は、ゲッターフラッシュした際に、画像形成領域にゲッ
ター材が飛散しないように遮蔽板を設ける必要がある。
しかし、非蒸発型ゲッターを用いる場合には遮蔽板は必
要としないことは前述した通りである。また、前記した
ように、遮蔽板を除くため、電子放出素子を形成する前
に基板に溝を形成しておき、さらに、形成した溝に蒸発
型ゲッター、あるいは非蒸発型ゲッターを形成しておく
こともできる。
【0060】2) 次に予め、蛍光体および必要であれ
ばメタルバックを形成したフェースプレートを上記外
枠、排気管、耐大気圧支持部材等が設置された電子源基
板と十分な位置合わせを行いながらフリットガラスなど
を用いて封着して外囲器を形成する。
【0061】3) 封着した外囲器内の残留ガスを、外
囲器を加熱しながら、排気管を通じ外囲器内を排気し、
外囲器内が約10-7Torr程度になったところで排気
管を封止する。
【0062】また、外囲器内が約10-6Torr程度の
真空度になったところで、外囲器内に複数のゲッターが
配置されている場合には、そのゲッターの幾つかをゲッ
ターフラッシュさせることにより、排気管のみによる排
気よりも排気時間が短縮される。
【0063】特に画像形成装置の薄型化、大画面化に伴
い、排気管自体のコンダクタンスが悪化してくる。例え
ば、内経10mm、中心軸方向の長さが100mmの円
筒形の排気管では、気温20℃において、約1.21
l/s・cm2の排気能力しかないが、ゲッターの排気
能力はH2Oで2.31 l/s・cm2程度であること
が知られている。従って、ある程度の真空度までは排気
管で排気したほうが良いが、それ以下の真空度ではゲッ
ターによる排気のほうが排気時間の短縮につながること
が考えられる。
【0064】4) 続いて、排気管を封止し、真空外囲
器を形成し、さらに、画像形成装置を駆動するための駆
動回路などに接続することで画像形成装置が完成する。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0066】〈実施例1〉図8、9に示す画像形成装置
を作成した。
【0067】図8、9において、1は青板ガラス製の基
板であり、この上には複数の表面伝導型電子放出素子で
構成される電子源4が形成されている。図19(a)は
表面伝導型電子放出素子の概略構成図を示す平面図であ
り、図19(b)は図19(a)におけるA−B線に沿
う断面を示すものである。
【0068】図19において、150は基板、151、
152は基板150上に5μmの間隔で配置された素子
電極、160は素子電極上に形成された酸化パラジウム
からなる導電性薄膜、165は酸化パラジウムからなる
導電性薄膜に通電処理することにより形成された電子放
出部、170は素子配線であり、外部の素子駆動回路と
つながっている。素子電極151、152に素子配線1
70から電圧を印加することにより、電子放出部165
から電子が放出される。複数の表面伝導型電子放出素子
は、図10の概略拡大図によって示されるように、X方
向配線、Y方向配線の交差部にそれぞれ形成されてい
る。X方向配線およびY方向配線を各々任意に選択し、
これらに電圧を印加することで、所望の素子を選択的に
電子放出させることのできる単純マトリクス構造をとっ
ている。
【0069】図8、9において、2は青板ガラスからな
るフェースプレートであり、フェースプレート上には3
原色蛍光体80、さらにAlで構成されたメタルバック
50が形成されている。5は基板1とフェースプレート
2を略平行に維持するための平板状耐大気圧支持部材で
あり、図のY方向配線上に形成されている。7は排気
管、8はBa・Al合金からなる蒸発型ゲッター材を収
納した容器(コンテナ)からなるリングゲッターであ
る。9はリングゲッターを高周波加熱によりゲッターフ
ラッシュした際に形成されたBa膜によって構成された
ゲッター形成領域である。また、10はゲッター材飛散
防止用の遮蔽板であり、11は青板ガラスから成る外枠
である。
【0070】本実施例の構成において、図8に示される
ように、複数配置された平板状耐大気圧支持部材6の各
長手方向は略平行に配置され、さらに、平板状耐大気圧
支持部材5の長手方向とゲッター形成領域9の長手方向
は略直交しており、また、ゲッター形成領域9の長手方
向と排気管7の中心軸方向が略直交する配置となってい
る。
【0071】以下に、本実施例の画像形成装置の製造方
法を記す。
【0072】1) 青板ガラス基板1上に複数の表面伝
導型電子放出素子を単純マトリクス構造に形成した。
【0073】2) 耐大気圧支持部材5の上下端面(基
板1およびフェースプレート2に接着される箇所)、外
枠11の上下端面(基板1およびフェースプレート2に
接着される箇所)に、予め低融点ガラス(日本電気硝子
(株)製LS3081)に溶剤を混合したものを塗布し
た。また、同時に、予めリングゲッター8を溶接により
接合した遮蔽板10の基板1との接合部に同様に低融点
ガラスを塗布した。
【0074】3) まず、耐大気圧支持部材5、フェー
スプレート2を治具により固定し電気炉にて仮焼成をし
た。また、基板1上にリングゲッター8を接着した遮蔽
板10及び予め排気管7が接着された外枠11を治具に
より固定し電気炉にて仮焼成をした。
【0075】4) 次いで、封着工程では、耐大気圧支
持部材5を固定したフェースプレート2と、リングゲッ
ター8を接着した遮蔽板10及び外枠11を固定した基
板1とを十分位置合わせをした後治具で固定し、電気炉
にて410℃で加熱した。その後、ゆっくりと除冷し、
電気炉から取り出すことにより外囲器を得た。
【0076】5) 排気管7を不図示の真空ポンプに接
続し、外囲器内を約1×l0ー7Torr程度に排気した
後、表面伝導型電子放出素子の素子電極151、152
を介し導電性薄膜160に三角波形(底辺2msec、
周期10msec、波高値6V)の電圧パルスを60秒
間印加してフォーミングを行い、電子放出部165を形
成した。
【0077】6) 続いて、排気管7を通じて外囲器内
にアセトンと水素を導入し、表面伝導型電子放出素子の
電子放出特性をモニターしながら活性化処理を行った。
【0078】7) 外囲器内に導入したガスを排気し
た。
【0079】8) ホットプレートにより外囲器を加熱
しながら、排気管7を通して外囲器内を真空排気し、外
囲器内の真空が1×10ー7Torrを超えたところで、
排気管7をガスバーナーで加熱して外囲器を封止し、こ
れにより真空外囲器を完成させた。
【0080】9) 続いて、リングゲッター8を誘導加
熱してゲッターフラッシュし、主としてBaからなるゲ
ッター形成領域9を形成した。
【0081】10) 真空外囲器を画像形成装置として
作用させるため、駆動回路等を接続した。この画像形成
装置は駆動回路から信号を送ることにより、画像を形成
した。
【0082】尚、通電フォーミング処理、および、活性
化処理については、特開平7−235255に開示され
ている公知の方法を用いた。
【0083】〈比較例1〉図11に示した構成の画像形
成装置を作成した。実施例1と異なることは、排気管7
が、耐大気圧支持部材5の長手方向と平行な外枠に取り
付けられたことにある。
【0084】〈比較例2〉図12に示した構成の画像形
成装置を作成した。実施例1と異なるのは、ゲッター形
成領域9の配置位置が、耐大気圧支持部材5の長手方向
と平行であり、かつ画像表示領域外に配置された構成と
なっているところである。
【0085】〈比較例3〉図13に示した構成の画像形
成装置を作成した。実施例1と異なるのは、耐大気圧支
持部材5の長手方向が実施例1の方向から90度回転さ
せた構成となっているところである。
【0086】上記実施例1と比較例1〜3とにおいて、
同じ到達圧力まで真空排気するのに要した時間、およ
び、同程度の圧力まで真空排気し封止した後ゲッターフ
ラッシュし、真空外囲器を画像表示するための駆動回路
等と接続して画像形成装置として一定時間駆動した後の
画像の輝度ムラを測定した。実施例1の真空外囲器、及
び比較例2の真空外囲器がほぼ同程度の時間で所望の内
部圧力に到達し、比較例1および3の真空外囲器はその
約1.5倍の排気時間を要した。
【0087】一方、一定時間駆動後の輝度ムラについて
は、実施例1と比較例1の画像形成装置はほとんど輝度
ムラが確認されなかったが、比較例2および3の画像形
成装置は画像表示領域中心部ほど輝度が落ち、また放電
とみられる様な現象も確認された。
【0088】以上のことから、実施例1の構成の真空外
囲器は、排気時間の短縮に優れ、かつ、画像形成装置と
して駆動させた際にも長時間安定して表示をすることの
できる画像品位に優れた画像形成装置であることが分か
る。
【0089】〈実施例2〉図14、15は本実施例の画
像形成装置を示す平面図および図14中、AーA′線に
沿った断面図である。
【0090】ここで、図8、9と同じ符号は同じ部分を
示す。実施例1と本実施例が異なる点は、電子放出素子
として、プレーナ型電界放出素子を用いた点と、排気管
7の取り付け位置がフェースプレート2上であり、また
排気管7が2本設けられている点である。この様な構成
にすることで、排気管の直径に、外枠の高さ(画像形成
装置の厚み)による制限がなくなるため、外枠の高さ以
上の直径を有する排気管を取り付けることが可能とな
る。このため、本実施例の画像形成装置の製造工程にお
ける排気の際のコンダクタンスが良好となる。また、2
個の排気管7が画像形成領域を挟んで対向した配置にな
り、排気管数が増すことにより排気管7による排気時間
は実施例1に比ベさらに短縮された。
【0091】〈実施例3〉図16、17は本実施例の画
像形成装置を示す平面図および図16中、A−A′にお
ける断面図である。
【0092】ここで、図14、15と同じ符号は同じ部
分を示す。実施例2と本実施例が異なる点は、耐大気圧
支持部材5の配置および形状と、用いたゲッターの種類
である。
【0093】本画像形成装置に用いたゲッターは非蒸発
型ゲッターであり、具体的にはZn−Al合金(SAE
S社St101)を用いた。非蒸発型ゲッターを用いた
ため、本実施例の画像形成装置は、実施例2のものに比
べ、遮蔽板を形成する必要がなく、また予めゲッター形
成領域を設定できる利点がある。この様に構成にするこ
とで、本実施例の画像形成装置の製造工程においては、
遮蔽板を設置する工程が省かれ、さらに、遮蔽板が存在
しないため、実施例2と比較してさらに排気管7による
排気時間が短縮できた。また、電子放出素子駆動時にお
いても、画像品位の低下は緩和された。
【0094】〈実施例4〉図28、29は本実施例の画
像形成装置を示す平面図および図28中、AーA′にお
ける断面図である。
【0095】ここで、実施例2と異なる点は、排気管7
の位置、及びゲッター形成領域9を一箇所にした点であ
る。
【0096】本実施例の画像形成装置は、電子放出素子
として表面伝導型電子放出素子を用い、実施例1の様に
単純マトリクス構造に配置した後、実施例1の様に、フ
ェースプレート、電子放出素子が形成された基板、外枠
などを十分な位置合わせを終えたあと、封着した。続い
て、排気管7を通して真空ポンプにて、外囲器内を十分
に排気したあと、図10に示した様に、X方向、Y方向
配線を通じて通電フォーミング処理を行った。さらに、
排気管7を通じて、外囲器内にアセトンを導入し、活性
化処理を行った。さらに、外囲器内に導入したアセトン
を排気管7を通じて約1×10ー7Torr程度の真空度
まで排気し、排気管7をガスバーナーで加熱し、外囲器
を封止し、真空外囲器を形成した。続いて、リングゲッ
ター8を誘導加熱し、ゲッターフラッシュし、主として
Baからなるゲッター形成領域9を形成した。
【0097】この様にして作成した真空外囲器を画像形
成装置として作用させるため、駆動回路等を接続し、画
像を形成したところ、長時間駆動した後も、放電と見ら
れる現象もほとんど観察されず、また、輝度劣化も少な
かった。
【0098】〈実施例5〉図18(a)は本実施例の画
像形成装置の平面図であり、図18 (b)は図18
(a)におけるAーB線に沿った断面図である。
【0099】図18(a)、図18(b)において、1
01は電子放出素子107が複数形成されたリアプレー
ト、102は蛍光体などの発光体(不図示)が形成され
たフェースプレートであり、共にソーダガラスからなる
絶縁性の基板を用いた。103はソーダガラスからなる
外枠である。リアプレート101、フェースプレート1
02は外枠103を介してフリットガラスで封着され、
内部を高真空に排気し真空外囲器を形成している。この
真空外囲器には、耐大気圧支持部材105が、リアプレ
ート101とフェースプレート102との間に設けられ
ており、これにより、画像形成装置の表示面積の大面積
化に伴う耐大気圧構造を有する。
【0100】耐大気圧支持部材105は平板状であり、
真空外囲器内に複数配置され、各々の主面が互いに平行
となるように所定の間隔で設けられている。ラインゲッ
ター108はゲッターフラッシュすることにより形成さ
れるゲッター被着領域と、耐大気圧支持部材105の長
手方向と略々垂直となるように配置されている。ライン
ゲッター108は蒸発型ゲッターであり、Ba−Al−
Ni合金を用いた。104は、外囲器内を減圧にするた
めの排気管であり、本実施例では2本形成されている。
排気管104は排気管の中心軸が耐大気圧支持部材10
5の主面と平行になるように、また、ゲッター形成領域
の長手方向と略垂直になるように外枠103に取り付け
られている。107は電子放出素子であり、本実施例で
は、表面伝導型電子放出素子を用いた。以下に表面伝導
型電子放出素子について、図19を用いて説明する。
【0101】図19(a)は表面伝導型電子放出素子の
概略構成図を示す平面図であり、図19(b)は図19
(a)におけるAーB線に沿った断面図である。
【0102】図19において、150は上記基板、15
1、152は基板150上に5μmの間隔で配置された
素子電極、160は素子電極上に形成された酸化パラジ
ウムからなる導電性薄膜、165は酸化パラジウムから
なる導電性薄膜に通電処理することにより形成された電
子放出部、170は素子配線であるり、外部の素子駆動
回路とつながっている。素子電極151、152に素子
配線から電圧を印加することにより、電子放出部165
から電子が放出される。
【0103】次に、前述真空外囲器の製造工程の概略を
説明する。
【0104】排気管104により、外囲器内を約1×1
ー7Torr程度に排気した後、表面伝導型電子放出素
子の素子電極151、152を介し導電性薄膜14に三
角波形(底辺2msec、周期10msec、波高値6
V)の電圧パルスを60秒間印加してフォーミングを行
い、電子放出部165を形成した。その後、真空外囲器
を200℃で5時間ベーキングした。べ−キング後、ラ
インゲッターの脱ガスを行った。真空外囲器、ゲッター
材ともに十分な脱ガス処理を行った後、排気管104を
封止し、ゲッターフラッシュし、真空外囲器を形成し
た。
【0105】本実施例で得られた画像形成装置は、一定
時間駆動した後にもほとんど輝度ムラが観察されなかっ
た。
【0106】〈実施例6〉図20は本実施例の画像形成
装置の概略構成図であり、図20(a)はその平面図、
図20(b)は図20(a)中のAーB線に沿った断面
図である。
【0107】図20と実施例5の画像形成装置である図
18とが異なる部分は耐大気圧支持部材305の形状
と、ゲッター308が複数のリングゲッターで構成され
ている部分のみで、他は実施例5と同じであるので、図
18と同じ符号を付したものは同じものを示す。
【0108】本実施例の画像形成装置の製造工程を以下
に記す。
【0109】外囲器内の残留気体は排気管304によっ
て外囲器内の真空度がおおよそ1×10ー6Torr以下
になるまで排気する。尚、排気中全てのゲッター308
を誘導加熱によりべ−キングしておく。その後、図19
に示す表面伝導型電子放出素子の素子電極151、15
2間に三角波の電圧パルス(底辺lmsec、波高5
V、周期10msec)を80秒印加し、フォーミング
処理を行い、表面伝導型電子放出素子を形成する。表面
伝導型電子放出形成後、真空容器を200℃でベ−キン
グし、真空容器、及びゲッター材ともに十分に脱ガスが
行われた後、ゲッターの一部(本実施例では2個)をゲ
ッターフラッシュした。その後排気管を封止し、残りの
ゲッターをゲッターフラッシュして真空容器を完成させ
た。
【0110】〈実施例7〉図21、22は、本実施例の
画像形成装置の概略構成図である。図21は平面図であ
り、図22は図21に示す画像形成装置のAーA線に沿
った断面図である。
【0111】図21、22において、1は基板、2はフ
ェースプレート、3は外枠、40は基板1上に配置され
た電子放出素子、5は基板1とフェースプレート2とを
所定の間隔に支持する耐大気圧支持部材、60はゲッタ
ー8を格納するためのゲッター溝部であり、7は排気管
である。
【0112】本実施例の画像形成示装置では、基板1と
フェースプレート2と外枠3とによって真空外囲器が形
成されている。この真空外囲器には、基板1とフェース
プレート2との間に耐大気圧支持部材5が設けられてお
り、これにより、大面積に渡って多数素子を配列形成さ
れた場合における大気圧によるフェースプレート2等の
歪みが防止される。
【0113】上記耐大気圧支持部材5は細長い平板状の
ものであり、長手方向が同一方向となるように所定の間
隔で複数配置されている。ゲッター溝部60は、耐大気
圧支持部材5が設けられた領域の周辺には基板1の辺に
沿って基板1上に形成された溝であり、ここでは、ゲッ
ター溝部60は、耐大気圧支持部材5の長手方向と略直
角となる。排気抵抗(耐大気圧支持部材5とゲッターが
形成された領域との相対配置によって決まる排気抵抗)
が最も小さくなる位置(基板1の両端部)にそれぞれ形
成されている。本実施例では、ゲッターフラッシュ時の
ゲッター被着範囲がこのゲッター溝部60の淵によって
制限される。
【0114】次に、本実施例で用いた電子放出素子であ
る表面伝導型電子放出素子について記す。図19(a)
は基板1上に複数形成された表面伝導型電子放出素子の
部分概略構造を示す平面図であり、図19(b)は図1
9(a)のAーB線に沿った断面図である。
【0115】図19において、150は基板、151、
152は素子電極であり、膜厚100nmのAuで、そ
の間隔Lは2μmとした。160は導電性薄膜であり、
その幅Wは500μmとした。導電性薄膜160は有機
金属溶液である有機Pd(ccP4230;奥野製薬
(株)製)含有溶液を塗布した後、350℃で10分間
の加熱処理をして形成されたPdOを主成分とする微粒
子からなる薄膜で形成されている。また、電子放出部1
65は前記導電性薄膜160にフォーミング処理をする
ことにより形成した。170は素子電極151、152
に接続された素子配線である。
【0116】基板1、フェースプレート2および耐大気
圧支持部材5は、共に材質がソーダガラスより構成され
ている。なお、フェースプレート2には、蛍光体および
高電位を印加するメタルバックが形成されている(不図
示)。
【0117】ゲッター溝部60は、基板1上に削り出し
加工により形成されたものである。このゲッター溝部6
0底面には、BaAlを主成分とする蒸発型のゲッター
8が不図示のゲッター固定治具により固定設置されてい
る。
【0118】次に、本実施例の真空外囲器の形成方法を
記す。
【0119】まず、ゲッター溝部60および、複数の表
面伝導型電子放出素子40が形成された基板1と、蛍光
体およびメタルバックが設けられたフェースプレート2
と、外枠3とにより外囲器を形成し、前記外囲器内に耐
大気圧補強部材として耐大気圧支持部材5を一方向に所
定間隔で配置した。そして、基板1、フェースプレート
2、排気管7が予め配置された外枠3、及び耐大気圧支
持部材5の各々が接する部分にフリットガラス(LS−
0206(日本電気硝子(株)製)を塗布し、450℃
で10分間加熱した後、封着し外囲器を形成した。
【0120】続いて、排気管7を通して外囲器外部の真
空ポンプにより、外囲器内を1×10ー7程度まで排気し
た。この後、表面伝導型電子放出素子の素子電極15
1、152を介し導電性薄膜160に三角波形(底辺1
msec、周期10msec、波高値5V)の電圧パル
スを60秒間印加してフォーミングを行い、電子放出部
165を形成した。
【0121】上記の様にして電子放出部165を形成し
た後、真空外囲器全体を排気管7を通して排気しながら
130℃で24時間加熱処理して脱ガスを行った。そし
て、ゲッター溝部60に設けられているBaAlを主成
分とする蒸発型ゲッター8を350kHzの高周波によ
りゲッターフラッシュした後、前述排気管7を封じ切っ
た。以上の工程により、真空外囲器を形成した。
【0122】以下に、本実施例の特徴である、上記ゲッ
ターフラッシュにおけるゲッターの被着およびその作用
について説明する。
【0123】上記の真空外囲器では、ゲッター8はゲッ
ター溝部60内に固定されているので、上述のゲッター
フラッシュによって飛散したゲッターはゲッター溝部6
0の淵によりその飛散が制限され、被着領域が限定され
る。よって、ここでは、飛散ゲッターはゲッター溝部6
0の内壁、底部、及び外枠の一部、フェースプレートの
蛍光体が形成されていない画像表示領域外に形成され
る。さらには、ゲッター被着領域がゲッター溝部60に
沿って形成される。この様に蒸発型ゲッターをゲッター
構部60に形成することにより飛散ゲッターの被着領域
を制御することができる。また、ゲッター溝部60にも
飛散ゲッターが被着することから、ゲッター溝部60を
基板1に形成することで、真空外囲器内のゲッター被着
面積を増加させることも可能となった。
【0124】上述の様に形成されたゲッター被着領域で
は、上述の排気管を封じ切った後に真空外囲器内に残留
するガス、または、画像表示装置として駆動している間
に発生するガスの捕獲が行われる。本実施例の真空外囲
器では各耐大気圧支持部材5はその長手方向が上記ゲッ
ター被着領域の長手方向と略垂直に設けられているの
で、前述の残留ガス、及び駆動中に発生するガスは、耐
大気圧支持部材5に沿って移動してゲッタ被着領域に到
達し、ゲッターにより捕獲される。このゲッターの残留
ガス、及び駆動中に発生するガスの捕獲により排気効果
が生じ、真空外囲器内は圧力が均一で高真空な状態に維
持される。
【0125】〈比較例4〉以下に実施例7で説明した真
空外囲器とは、ゲッター溝部60と耐大気圧支持部材5
との相対配置位置が異なる真空外囲器の例を説明する。
【0126】図23は、ゲッター溝部60が耐大気圧支
持部材5とその長手方向が平行となるように基板1の辺
に沿って配置された以外は図1に示した真空外囲器と同
様の構成である。尚、図21に示した画像形成装置と同
じものについては同じ符号を付してある。
【0127】図23に示す様なゲッター溝部60と耐大
気支持部材5との相対配置関係にすると、排気抵抗(被
着ゲッターによる排気における、耐大気圧支持部材5の
向きによって決まる排気抵抗)が最も大きくなる。以下
にその理由について説明する。
【0128】ゲッター材がゲッターフラッシュにより飛
散されると、図21に示した真空外囲器の場合と同様に
してゲッター被着領域が形成され、前記ゲッター被着領
域により残留ガス、及び駆動中に発生するガスの排気が
行われる。しかし、図23に示す真空外囲器では、各耐
大気圧支持部材5はその長手方向が上記ゲッター被着領
域と平行になるように設けられているため、この耐大気
圧支持部材5によって残留ガス、及び駆動中に発生する
ガスのゲッター被着領域ヘの到達が妨げられる(耐大気
圧支持部材の遮蔽作用)。そのため、本比較例の真空外
囲器では、残留ガス、及び駆動中に発生するガスの捕獲
効率が低下し、ゲッターによる排気効果が低下する。さ
らには、耐大気圧支持部材5の遮蔽作用によって、ゲッ
ターの排気作用による真空外囲器内の圧力の不均一が生
じる。
【0129】以上説明した図21および図23に示した
各真空外囲器を画像表示するための駆動回路と接続し、
画像形成装置として一定時間駆動させたところ、実施例
7の画像形成装置においては、輝度ムラは発生せず、良
好な画像が表示されたが、比較例4の画像形成装置にお
いては、輝度ムラが発生した。
【0130】
【発明の効果】以上、述ベた様に、本発明の画像形成装
置は、その製造工程において、排気管による排気の際の
排気速度に優れるため、短時間に真空外囲器内を高真空
状態に排気でき、かつ外囲器内の圧力分布を抑制でき
る。従って、本発明の画像形成装置は、その製造コスト
をも抑制でき、また、排気管による排気後の真空外囲器
内の残留ガスによる圧力分布が少ないため、これにより
画像形成装置として駆動した際の画像品位も優れる。ま
た、排気管を封じ切った後の真空外囲器内は、ゲッター
による残留ガスおよび駆動時に発生するガスの排気速度
にも優れるため、画像形成装置として長時間駆動させた
後でもその品位(輝度など)の低下も少ないものとな
る。さらには、基板自体にゲッター溝部を形成すること
により、画像形成装置の製造工程において、遮蔽板の配
置における位置決め等の繁雑な工程を必要としないた
め、歩留りも向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す平面
図である。
【図2】図1中のA−A’線に沿った断面図である。
【図3】本発明の画像形成装置の別の実施形態を示す平
面図である。
【図4】本発明の画像形成装置の更に別の実施形態を示
す側面図である。
【図5】本発明の画像形成装置又更に別の実施形態を示
す側面図である。
【図6】本発明の画像形成装置また別の実施形態を示す
平面図である。
【図7】本発明の画像形成装置また別の実施形態を示す
平面図である。
【図8】本発明の画像形成装置の第1実施例を示す平面
図である。
【図9】図8中のA−A’線に沿った断面図である。
【図10】表面伝導型電子放出素子をマトリクス配置し
た電子源基板の模式図平面図である。
【図11】比較例1の画像形成装置を示す平面図であ
る。
【図12】比較例2の画像形成装置を示す平面図であ
る。
【図13】比較例3の画像形成装置を示す平面図であ
る。
【図14】本発明の画像形成装置の第2実施例を示す平
面図である。
【図15】図14中のA−A’線に沿った断面図であ
る。
【図16】本発明の画像形成装置の第3実施例を示す平
面図である。
【図17】図16中のA−A’線に沿った断面図であ
る。
【図18】本発明の画像形成装置の第5実施例を示す
(a)は平面図、(b)は(a)のA−B線に沿った断
面図である。
【図19】表面伝導型電子放出素子の構成を示す(a)
は平面図、(b)は(a)のA−B線に沿った断面図で
ある。
【図20】本発明の画像形成装置の第6実施例を示す
(a)は平面図、(b)は(a)のA−B線に沿った断
面図である。
【図21】本発明の画像形成装置の第7実施例を示す平
面図である。
【図22】図21中のA−A線に沿った断面図である。
【図23】第4比較例の画像形成装置を示す平面図であ
る。図
【図24】従来の画像形成装置の第1例を示す断面図で
ある。
【図25】従来の画像形成装置の第3例を示す側面断面
図である。
【図26】従来の画像形成装置の第4例を示す側面断面
図である。
【図27】本発明の画像形成装置の別の実施形態を示す
側面図である。
【図28】本発明の画像形成装置の第4実施例を示す平
面図である。
【図29】図28中のA−A’線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 フェースプレート 3 外枠 4 電子源 5 耐大気圧支持部材 6 ゲッター形成領域 7 排気管 8 ゲッター 9 ゲッター形成領域 10 遮蔽板 11 外枠 40 電子放出素子 50 メタルバック 60 ゲッター溝部 80 蛍光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 31/12 H01J 31/12 B C

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外囲器と、前記外囲器に設けられた排気
    管と、前記外囲器内に立設した平板状の耐大気圧支持部
    材と、前記外囲器内に設けてゲッター形成領域を形成す
    るゲッターとを少なくとも有する真空外囲器において、
    前記平板状の耐大気圧支持部材の長手方向と前記ゲッタ
    ーで形成されたゲッター形成領域の長手方向とが略垂直
    であると共に、前記排気管の中心軸方向と前記ゲッター
    形成領域の長手方向とが略垂直に形成されてなることを
    特徴とする真空外囲器。
  2. 【請求項2】 上記外囲器が、略平行に配置された一対
    の平板状のフェースプレートと基板と、及び前記一対の
    フェースプレートと基板との周縁部間に形成された外枠
    とからなる請求項lに記載の真空外囲器。
  3. 【請求項3】 上記排気管が外枠に設けられた請求項2
    に記載の真空外囲器。
  4. 【請求項4】 上記排気管がフェースプレートに設けら
    れた請求項2に記載の真空外囲器。
  5. 【請求項5】 上記排気管が基板に設けられた請求項2
    に記載の真空外囲器。
  6. 【請求項6】 上記排気管が複数設けられた請求項1乃
    至5のいずれかに記載の真空外囲器。
  7. 【請求項7】 上記ゲッター形成領域が複数形成された
    請求項1乃至6のいずれかに記載の真空外囲器。
  8. 【請求項8】 上記ゲッターが画像形成領域以外に配置
    された請求項1乃至7のいずれかに記載の真空外囲器。
  9. 【請求項9】 上記ゲッターが複数配置されている請求
    項7に記載の真空外囲器。
  10. 【請求項10】 上記ゲッターが蒸発型ゲッターである
    請求項7に記載の真空外囲器。
  11. 【請求項11】 上記ゲッターが非蒸発型ゲッターであ
    る請求項7に記載の真空外囲器。
  12. 【請求項12】 上記ゲッターが蒸発型ゲッターと非蒸
    発型ゲッターとを用いたことを特徴とする請求項7に記
    載の真空外囲器。
  13. 【請求項13】 上記耐大気圧支持部材が複数個互いに
    平行に配置されている請求項l又は2に記載の真空外囲
    器。
  14. 【請求項14】 上記耐大気圧支持部材が複数個ジグザ
    グ状に配置されている請求項1又は2に記載の真空外囲
    器。
  15. 【請求項15】 上記一対の平板のうち、基板上に電子
    放出素子が形成され、もう一方の平板であるフェースプ
    レートの上に前記電子放出素子から放出された電子が衝
    突することにより発光する発光部材が形成されており、
    上記一対の平板の前記電子放出素子が形成されている面
    と前記発光部材が形成されている面とが向かい合って配
    置されている請求項2に記載の真空外囲器。
  16. 【請求項16】 複数の上記電子放出素子からなる電子
    源が上記基板上に形成されている請求項15に記載の真
    空外囲器。
  17. 【請求項17】 上記電子放出素子が冷陰極電子放出素
    子である請求項15又は16に記載の真空外囲器。
  18. 【請求項18】 上記冷陰極電子放出素子が電界放出型
    電子放出素子で構成されている請求項17に記載の真空
    外囲器。
  19. 【請求項19】 上記冷陰極電子放出素子が表面伝導型
    電子放出素子で構成されている請求項l7に記載の真空
    外囲器。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19の真空外囲器を組み込
    んだことを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20のいずれかに記載の
    真空外囲器を製造する真空外囲器の製造方法において、
    上記平板状の耐大気圧支持部材の長手方向と上記ゲッタ
    ーで形成されるゲッター形成領域の長手方向が略垂直に
    なるように配置し、かつ、前記排気管の中心軸方向と前
    記ゲッター形成領域の長手方向とが略垂直になるように
    配置して外囲器を組み立て、次いで外囲器内部を真空排
    気して封止することを特徴とする真空外囲器の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 上記真空外囲器の製造方法において、
    上記排気管を通じて上記外囲器内の排気をする際に、上
    記ゲッターをゲッターフラッシュする請求項21に記載
    の真空外囲器の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記排気管を通じて、表面伝導型電子
    放出素子の活性化のためのガスを真空外囲器内に導入す
    る21に記載の真空外囲器の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項21乃至23のいずれかに記載
    の真空外囲器の製造方法を用いた画像形成装置の製造方
    法。
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